バッテリーパック
【課題】保護回路モジュールにCOB方式で電気素子を内蔵し、樹脂層を形成してベアセルに密着させることで、製造工程が簡素化且つ構造が単純化されるバッテリーパックの提供。
【解決手段】電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセル110と、絶縁基板と、上記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、上記電気素子を包んで保護する樹脂層125を含み、上記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュール120と、上記保護回路モジュールを包んで保護して上記ベアセルに結合させるカバーケースとを含むバッテリーパック100を提供する。
【解決手段】電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセル110と、絶縁基板と、上記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、上記電気素子を包んで保護する樹脂層125を含み、上記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュール120と、上記保護回路モジュールを包んで保護して上記ベアセルに結合させるカバーケースとを含むバッテリーパック100を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパックに関し、より詳しくは、保護回路モジュールにCOB方式で電気素子を内蔵し、樹脂層を形成してベアセルに密着させることで、製造工程が簡素化、また構造が単純化されるバッテリーパックに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリーパックは、ベアセル(bare cell)と保護回路モジュール(protection circuit module;PCM)が電気的に連結されて形成する。上記ベアセルは、電極組立体と電解液が収容された缶を密封して形成され、化学作用によって電気を充/放電する。そして、上記保護回路モジュールは、集積回路、充/放電スイッチ及び受動素子などの電気的部品が内蔵される印刷回路基板(printed circuit board;PCB)を含み、ベアセルを制御して過充電、過放電及び過電流からベアセルを保護し、バッテリーパックの性能低下を防止する役割を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、バッテリーパックは、一般的にベアセルと保護回路モジュールとの間の短絡を防止するためにベアセルと保護回路モジュールを一定距離離隔されるように構成する。上記のように、ベアセルと保護回路モジュールを離隔させると、バッテリーパック内でベアセルが占める体積の割合及び容量の割合が減少し、結果的に、バッテリーパックの体積利用率を低下させるようになる。
【0004】
一方、横内蔵型バッテリーパックの場合、上記保護回路モジュールをベアセルの側面に位置されるように形成させる。このとき、上記保護回路モジュールを安定的に安着させて固定するために別途の固定部材を用いるが、これは工程を複雑にさせて製造費用を上昇させる要因となる。また、縦内蔵型バッテリーパックの場合、ベアセルと保護回路モジュールを離隔させ、水平を維持するためにリードタブと同じ高さの絶縁性ダミータブを形成するようになるが、これも工程を複雑にさせて製造費用を上昇させる要因となる。
【0005】
本発明は、従来の問題点を解決するためになされたものであって、製造工程が簡素化され、かつ、構造が単純化されるバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、高い体積利用率を有するバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、製造費用を節減することができるバッテリーパックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために本発明のバッテリーパックは、電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセルと、絶縁基板と、上記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、上記電気素子を包んで保護する樹脂層を含み、上記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュールと、上記保護回路モジュールを包んで保護して上記ベアセルに結合させるカバーケースと、を含むことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記樹脂層は、上記ベアセルの長側辺に密着されることを特徴とする。
【0010】
また、上記樹脂層は、上記ベアセルの長側辺に対応する形態に形成される凹部及び上記凹部と繋がって形成される側壁部を含んでなることができる。
【0011】
また、上記樹脂層は、上記凹部に形成される放熱ホールをさらに含むことができる。
【0012】
また、上記放熱ホールには、充電スイッチング素子、放電スイッチング素子及び制御回路を含む能動素子、サーミスタ及びPTC素子のうち少なくともいずれか1つの上記電気素子が取り付けられることを特徴とする。
【0013】
また、上記樹脂層は、上記側壁部から内側方向に形成される放熱溝を含むことができる。
【0014】
また、上記側壁部は、上記電気素子を覆うことができる厚さに形成されることを特徴とする。
【0015】
一方、上記樹脂層は、上記ベアセルの短側辺に密着されることを特徴とする。
【0016】
上記樹脂層は、上記ベアセルの短側辺に密着される部位が水平な面に形成される水平部及び上記水平部と繋がって形成される側壁部を含んでなることができる。
【0017】
上記樹脂層は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂を含んでなることができる。
【0018】
また、上記樹脂層は、上記エポキシまたは上記エポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることができる。
【0019】
また、上記樹脂層は、上記ベアセルと上記保護回路モジュールとの間に少なくとも1つが形成されることを特徴とする。
【0020】
一方、上記ベアセルと上記保護回路モジュールには、これらを電気的に連結するリードタブが取り付けられることを特徴とする。
【0021】
上記リードタブは、上記樹脂層と同じ高さに形成されることを特徴とする。
【0022】
上記保護回路モジュールは、上記絶縁基板の一面に印刷される印刷回路パターンと、上記印刷回路パターンと電気的に結合される導電パッドと、上記絶縁基板の他面に形成され、上記印刷回路パターンと電気的に連結される充/放電端子と、をさらに含むことができる。
【0023】
上記充/放電端子は、陽極端子、陰極端子及び上記陽極端子と上記陰極端子との間に形成される補助端子とを含んで形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、保護回路モジュールをよりスリムにすることが可能となり、コンパクト化することが可能となる。
【0025】
また、本発明によれば、バッテリーパックの製造工程を簡素化することが可能となる。
【0026】
また、本発明によれば、バッテリーパックの構造を単純化することが可能となる。
【0027】
また、本発明によれば、バッテリーパックの体積利用率を向上させることが可能となる。
【0028】
また、本発明によれば、バッテリーパックの製造原価を節減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】本発明の第1実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図。
【図1B】図1Aに示されたバッテリーパックの部分結合斜視図。
【図1C】図1Aに示されたバッテリーパックの結合斜視図。
【図1D】図1CのA−A線に沿って切断した部分断面図。
【図2A】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの平面図。
【図2B】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの背面図。
【図2C】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの側面斜視図。
【図2D】図2AのB−B線に沿って切断した部分断面図。
【図3】本発明の第2実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図。
【図4】本発明の第3実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図。
【図5】本発明の第4実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図。
【図6A】本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの上部構造を示した平面斜視図。
【図6B】本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの下部構造を示した背面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面に基づいて説明する。
【0031】
図1Aは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図であり、図1Bは図1Aに示されたバッテリーパックの部分結合斜視図であり、図1Cは図1Aに示されたバッテリーパックの結合斜視図である。また、図1Dは、図1CのA−A線に沿って切断した部分断面図であり、図2Aないし図2Cは本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの平面、背面及び側面斜視図であり、図2Dは図2AのB−B線に沿って切断した部分断面図である。
【0032】
図1Aないし図1D及び、図2Aないし図2Dに示すように、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、ベアセル110と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、上記バッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さで樹脂層125が形成される。よって、本発明の第1実施形態は、上記のような構成を介して製造工程が簡素化、また構造が単純化されるスリムでコンパクトなバッテリーパック100を提供する。
【0033】
本発明の第1実施形態において、上記ベアセル110は陽極111と陰極112を有する缶型電池であり、一端部が開口された金属性の缶113に電極組立体(図示せず)と電解質(図示せず)を収容した後にキャップ組立体114で密閉させた構造に形成される。このとき、電極組立体(図示せず)の陽極111は、上記缶113に電気的に連結される。また、電極組立体(図示せず)の陰極112は、上記キャップ組立体114と絶縁されるように形成する。
【0034】
図示されてないが、上記電極組立体は、陽極板と、陰極板及びこれら2つの電極板の間に介在されるセパレータを構成要素とする。上記電極組立体は、一般的に電気容量を高めるために陽極板及び陰極板との間にこれらを絶縁させるセパレータを介在して積層した後、ワインディン(winding)してゼリーロール(jelly roll)状に製造できる。
【0035】
上記缶113は、角形二次電池において一端部が開放された開口部を有するほぼ直方体形状の金属材質からなり、ディップドローイング(deep drawing)などの加工方法によって形成される。缶113は、軽量の伝導性金属であるアルミニウム(Al)またはアルミニウム合金(Al Alloy)を含んで形成される。よって、缶113自体が端子の役割を担うことが可能になる。上記缶113は、電極組立体と電解液を収容する容器になり、電極組立体が投入されるように形成された開口部は上記キャップ組立体114によって封止される。
【0036】
上記キャップ組立体114は、上述したように、電極組立体が収容された上記缶113の開口部を密封するようになる。上記キャップ組立体114は、金属性のキャッププレート(図示せず)及び電極組立体の陰極112を上記キャッププレート(図示せず)と絶縁させる絶縁ガスケット(図示せず)とを含んで形成される。また、上記キャップ組立体114は、上記キャッププレート(図示せず)の下部に形成される絶縁プレート(図示せず)と、上記絶縁プレートの下部に形成される端子プレート(図示せず)及び上記端子プレート(図示せず)の下部に形成される絶縁ケース(図示せず)とをさらに含んで形成される。
【0037】
上記保護回路モジュール120は、絶縁基板121と、電気素子122及び樹脂層125とを含んで形成される。また、上記保護回路モジュール120は、金属パターン126と、導電パッド127及び充/放電端子128とをさらに含んで形成される。また、上記保護回路モジュール120は、両端部に連結されるリードタブ129をさらに含んで形成される。
【0038】
上記保護回路モジュール120は、ベアセル110と電気的に連結される。ベアセル110と保護回路モジュール120の電気的連結構造において、保護回路モジュール120の陽極(+)はベアセル110の陽極111と第1リードタブ129aによって電気的に連結されることができ、保護回路モジュール120の陰極(−)はベアセル110の陰極112と第2リードタブ129bによって連結される。このとき、ベアセル110の陽極111及び陰極112は、上記の極性とは反対の極性を有するように形成される。
【0039】
上記絶縁基板121は、ベークライトまたはエポキシのような高分子樹脂からなることができる。上記絶縁基板121には、複数の伝導性金属パターン126が印刷され、印刷された上記金属パターン126と電気的に連結される複数の電気素子122が内蔵されてベアセル110を制御するようになる。
【0040】
上記電気素子122は、能動素子123と受動素子124とを含んで形成される。また、上記電気素子122は、制御回路123cをさらに含んで形成される。このとき、上記電気素子122は、上記絶縁基板121にCOB(chip on board)方式で内蔵される。例えば、COB方式は、絶縁基板121に電気素子122を内蔵する場合、電気的連結のための別途の伝導性リードフレーム設置工程を省略し、金属パターン126が印刷されている絶縁基板121に電気素子122を直接内蔵する方式である。よって、金属パターン126が印刷された絶縁基板121の一面にCOB方式で電気素子122を取り付けると、高密度、小型化が可能になって上記電気素子122を含む保護回路モジュール120の全体的な厚さを減少させることができるようになって、コンパクト且つスリムなバッテリーパック100を製造することができるようになる。
【0041】
上記能動素子123は、電界効果トランジスタのようなスイッチング機能がある充電スイッチング素子123a及び放電スイッチング素子123bからなることができる。ここで、ベアセル110の充電時、上記充電スイッチング素子123aはターンオン(turn−on)されてベアセル110が充電されるようにし、上記放電スイッチング素子123bはターンオフ(turn−off)される。また、ベアセル110の放電時、上記放電スイッチング素子123bはターンオン(turn−on)されてベアセル110が放電されるようにし、上記充電スイッチング素子123aはターンオフ(turn−off)される。一方、上記制御回路123cは、高集積された半導体素子として、充電スイッチング素子123a及び放電スイッチング素子123bと電気的に連結されてこれらの2つのスイッチング素子123a、123bのスイッチング機能を制御するようになる。
【0042】
上記受動素子124は、抵抗、キャパシタ及びインダクタのような電気素子122によって形成される。上記受動素子124は、金属パターン126と電気的に連結される。上記受動素子124は、能動素子123と電気的に連結されて能動素子123に印加される電圧及び電流を設定して能動素子123が相互均衡的に動作するようにする。
【0043】
一方、図示されてないが、保護回路モジュール120は、ベアセル110の充/放電以外に電池の爆発及び発火などに対する安全性を確保するためにベアセル110の内部温度が上昇する場合、温度変化によって電気抵抗値が変わるサーミスタ(thermistor)または上昇される温度が臨界値以上に上昇するとき、電流の流れを遮断するPTC(Positive Temperature Coefficient)素子のような安全素子をさらに備えることができる。このとき、上記のような安全素子は、温度に敏感に反応しなければならないので、上記電気素子122を覆う樹脂層125の外部に形成されることが好ましい。
【0044】
上記樹脂層125は、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に電気素子122を包むことができる厚さに形成される。上記樹脂層125は、上記ベアセル110と密着される厚さに形成される。上記樹脂層125は、エポキシ(epoxy)またはエポキシを含む合成樹脂からなることができる。また、上記樹脂層125は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂をモールディング(molding)して形成されるものであることができる。また、本発明の第1実施形態による上記樹脂層125は、従来の横内蔵型バッテリーパックに保護回路モジュールを安着させて固定するためにケースホルダーを取り付ける工程を省略可能にしてバッテリーパック100の製造工程を簡素化させ、構造を単純化させることができるようになる。また、上記樹脂層125は、構造的により安定に保護回路モジュール120をベアセル110に安着させて固定する役割を有する。このような上記樹脂層125は、凹部125aと側壁部125bとを含んで形成される。
【0045】
上記凹部125aは、上記ベアセル110の長側辺が密着される。図示されたように、ベアセル110の長側辺は、缶113の側面部として、外部衝撃時に内部に収容される電極組立体の流動による内部抵抗増加を最小化するために電極組立体のすべての面に密着されるように内部の電極組立体の形状に当たるように凸形状に形成される。よって、上記凹部125aも上記缶113と密着性を高めてベアセル110と保護回路モジュール120の結合を構造的に安定化させる必要がある。このために、上記凹部125aは、缶113の凸表面に対応する形状に形成される。上記凹部125aは、上記缶113の凸表面と密着される部位が凹ラウンド形状を有するように形成されることが好ましい。
【0046】
上記側壁部125bは、上記凹部125aと繋がって形成される。上記側壁部125bは、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される。上記側壁部125bは、上記凹部125aと垂直に繋がって形成されることが好ましい。
【0047】
上記金属パターン126は、銅のような伝導性金属が配線形態として、絶縁基板121上に印刷されて形成する。上記金属パターン126は、絶縁基板121の上部面、下部面及び上部面と下部面を貫通するビアホール(via hole)及び絶縁基板121の内部にも形成される。しかし、本発明の第1実施形態では、COB方式で電気素子122を内蔵することによって、絶縁基板121の内部に金属パターン126を形成する工程は省略可能である。よって、本発明の第1実施形態において、バッテリーパック100の製造工程を簡素化することができることで、製造費用を節減することができる。
【0048】
上記導電パッド127は、ベアセル110の陽極111、充/放電端子128の陽極端子128aと電気的に連結される第1導電パッド127aと、ベアセル110の陰極112、充/放電スイッチング素子123a、123bと電気的に連結される第2導電パッド127bとを含んで形成される。上記導電パッド127は、他の金属部材と溶接または半田付けされて結合するために金属パターン126より厚い厚さに形成される。また、上記導電パッド127は、伝導性向上のためにニッケル(Ni)またはニッケルを含む合金によって形成される。
【0049】
上記充/放電端子128は、上記電気素子122及び導電パッド127が形成される絶縁基板121の他面に形成される。また、上記充/放電端子128は、金属パターン126と電気的に連結される。上記充/放電端子128は、陽極端子128a、陰極端子128b及び補助端子128cを含んで形成される。上記充/放電端子128は、ベアセル110と外部を電気的に連結する通路の役割を有する。
【0050】
上記リードタブ129は、中央部分が折曲されてベアセル110の陽極111と電気的に連結される第1リードタブ129a及び中央部分が折曲されてベアセル110の陰極112と電気的に連結される第2リードタブ129bを含んで形成される。
【0051】
上記カバーケース130は、上部カバー131、第1側面カバー132及び第 2側面カバー133を含んで形成される。また、上記カバーケース130は、充/放電端子128を外部に露出させる充/放電端子ホール131aをさらに含んで形成される。上記カバーケース130は、ポリカーボネート(polycarbonate)のような樹脂物を射出成形して製造されるプラスチックケースである。上記カバーケース130は、ベアセル110と保護回路モジュール120を密着させ、保護回路モジュール120を外部衝撃から保護し、ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する役割を有する。
【0052】
上記上部カバー131は、上部で保護回路モジュール120を包む形態に形成される。また、上記上部カバー131は、一側に形成される充/放電端子ホール131aを通じて保護回路モジュール120の上部面に形成される充/放電端子128を外部に露出させる。
【0053】
上記第1側面カバー132及び上記第2側面カバー133は、それぞれ上部カバー131の両端部から繋がって形成され、上記第1リードタブ129a及び上記第2リードタブ129bが位置されるベアセル110の上部面を覆う形態に形成される。上記第1側面カバー132及び上記第2側面カバー133は、金属性の第1リードタブ129a及び上記第2リードタブ129bが外部の導電体(図示せず)と接触して短絡されることを防止する役割を有するようになる。
【0054】
上記ラベル140は、ベアセル110とカバーケース130を包む形態に形成される。このとき、上記ラベル140は、接着剤によってベアセル110とカバーケース130に接着される。上記ラベル140の外部面には、バッテリーパック100の容量及び製品番号のような情報が印刷できる。
【0055】
上述したように、保護回路モジュールにCOB方式で電気素子を内蔵し、樹脂層を形成してベアセルに密着させることで、製造工程が簡素化、また構造が単純化されるバッテリーパックを提供することができる。本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、保護回路モジュール120にCOB方式で電気素子122を内蔵する。よって、本発明の第1実施形態において、電気素子122を高密度に内蔵することが可能であることから高体積利用率を有するコンパクト且つスリムなバッテリーパック100を製造することができる。また、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、保護回路モジュール120の一面に樹脂層125を形成する。よって、本発明の第1実施形態において、従来に用いられたケースホルダーのような固定部材を省略することが可能であることで、バッテリーパック100の製造工程を簡素化でき、単純な構造で形成することができ、これによる製造費用を節減することができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0057】
図3は、本発明の第2実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図である。
【0058】
本発明の第2実施形態によるバッテリーパックは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと比べて樹脂層の上部面に放熱ホールが形成されたことが異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同じ構成要素を有するので、同じ構成要素に対して同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第2実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する樹脂層について重点的に説明する。
【0059】
本発明の第2実施形態によるバッテリーパックは、ベアセル100と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、本発明の第2実施形態によるバッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第2実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さに形成される樹脂層225を含んで形成される。
【0060】
本発明の第2実施形態による樹脂層225は、上記ベアセル110の長側辺に密着される。よって、上記樹脂層225は、上記ベアセル110に密着される部位が凹ラウンド形態を有する凹部225a及び上記凹部225bと繋がって形成され、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される側壁部225bを含んでなる。
【0061】
図3に示すように、本発明の第2実施形態による凹部225aには、複数の放熱ホール225cが形成される。上記放熱ホール225cは、樹脂層225の内部に取り付けられる電気素子122を樹脂層225の外部に露出させるようになる。一般的に、ベアセル110を充/放電するために電気素子122が駆動する場合、上記電気素子122には多くの熱が発生するようになる。このとき、上記電気素子122が樹脂層225で覆われていると、充電スイッチング素子123a、放電スイッチング素子123b及び制御回路123cのような複数の電気素子122の温度が過上昇される恐れがある。よって、上記放熱ホール225cは、電気素子122から発生される熱を樹脂層122の外部に排出して電気素子122の適正な温度を維持する役割を有する。また、これによって、より安定的にバッテリーパック100を駆動することができる。一方、サーミスタまたはPTC素子のような安全素子を樹脂層225の内部に取り付ける場合、安全素子の上部に放熱ホール225cを形成しなければならないことは勿論である。
【0062】
次に、本発明の第3実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0063】
図4は、本発明の第3実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図である。
【0064】
本発明の第3実施形態によるバッテリーパックは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックに比べて樹脂層の側壁に放熱溝が形成されたことが異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同じ構成要素を有するため、同じ構成要素に対して同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第3実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する樹脂層について重点的に説明する。
【0065】
本発明の第3実施形態によるバッテリーパックは、ベアセル100と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、本発明の第3実施形態によるバッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第3実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さに形成される樹脂層325を含んで形成される。
【0066】
本発明の第3実施形態による樹脂層325は、上記ベアセル110の長側辺に密着される。よって、上記樹脂層325は、上記ベアセル110に密着される部位が凹ラウンド形態を有する凹部325a及び上記凹部325aと繋がって形成され、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される側壁部325bを含んでなる。
【0067】
図4に示すように、上記樹脂層325には、放熱溝325cが形成される。上記放熱溝325cは、上記凹部325a及び上記凹部325aと繋がる上記側壁部325bに形成される。上記放熱溝325cは、樹脂層325の側面から内側に形成される。上記放熱溝325cは、充電スイッチング素子123a、放電スイッチング素子123b及び制御回路123cのような複数の電気素子122を樹脂層325の外部に露出させるようになる。本発明の第3実施形態のような放熱溝325cが樹脂層325に形成されると、ベアセル110と密着される凹部(図3の225a)にのみ放熱ホール(図3の225c)が形成される本発明の第2実施形態より電気素子122から発生される熱を樹脂層325の外部に排出する効率をさらに向上させることができる。
【0068】
次に、本発明の第4実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0069】
図5は、本発明の第4実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図であり、図6Aないし図6Bは本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの上、下部構造を示した平面及び背面斜視図である。
【0070】
本発明の第4実施形態によるバッテリーパックは、縦内蔵型バッテリーパックであり、本発明の第1実施形態による横内蔵型バッテリーパックと比べて構成要素の形成位置と、これによる詳細構造のみ僅かに異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同一目的及び効果を現わす構成要素を有するため、同じ構成要素について同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第4実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する縦内蔵型バッテリーパックに形成される保護回路モジュールについて重点的に説明する。
【0071】
図5及び図6Aないし図6Bに示すように、本発明の第4実施形態によるバッテリーパック400は、縦内蔵型バッテリーパックとして、ベアセル100と、保護回路モジュール420と、カバーケース130とを含んで形成される。
【0072】
上記保護回路モジュール420は、溶接ホール422及び樹脂層427を含む。
【0073】
上記溶接ホール422は、抵抗溶接のための通路を提供し、上記溶接ホール422を通じて抵抗溶接峰が下って下部に位置されるベアセル110の陰極112及び二次保護素子(図示せず)と電気的に連結される導電プレート423を溶接するようになる。一方、ベアセル110の陽極111は、保護回路モジュール420の一端部に形成されるリードタブ429を通じて保護回路モジュール420の陽極(+)と連結される。
【0074】
上記樹脂層425は、ベアセル110の短側辺に密着される。上記樹脂層425は、第1樹脂層426及び第2樹脂層427からなることができる。上記樹脂層425は、中央に形成される溶接ホール422によって第1樹脂層426及び第2樹脂層427に分離することができる。上記樹脂層425は、上記リードタブ429と同じ高さに形成される。上記樹脂層425は、絶縁物質に形成されることが好ましい。上記樹脂層425は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることができる。上記樹脂層425は、COB方式で電気素子が内蔵される保護回路モジュール420の一面に形成されてベアセル110と保護回路モジュール420を密着させ、水平を維持する役割を有する。
【0075】
上記第1樹脂層426は、上記保護回路モジュール420の一側に形成される。上記第1樹脂層426は、上記保護回路モジュール420の一端部に電気的に連結されるリードタブ429と上記溶接ホール422との間に形成される。上記第1樹脂層426は、第1水平部426a及び第1側壁部426bからなることができる。上記第1水平部426aは、ベアセル110の上部面に密着される水平な面に形成され、上記第1側壁部426bは上記第1水平部426aと垂直に繋がって形成される側壁に形成される。
【0076】
また、上記第2樹脂層427は、上記保護回路モジュール420の他側に形成される。上記第2樹脂層427は、上記溶接ホール422を間に置いて上記第1樹脂層426に対応する他側に形成される。上記第2樹脂層427は、第2水平部427a及び第2側壁部427bからなることができる。上記第2水平部427aは、ベアセル110の上面に密着される水平な面に形成され、上記第2側壁部427bは上記第2水平部427aと垂直に繋がって形成される側壁に形成される。
【0077】
本発明の第1実施形態において、樹脂層125は密着される缶113の形状にしたがった凹型の丸い形状の凹部125aによって形成される。それに比べて、本発明の第4実施形態による樹脂層425は密着されるベアセル110の形状にしたがって水平な面を有する水平部426a、427aによって形成される。これは、ベアセル110と保護回路モジュール420の水平を維持し、密着性をさらに向上させるためである。
【0078】
一方、従来では、ベアセルと保護回路モジュールを電気的に連結するために保護回路モジュールの一端部にリードタブが連結される。また、上記ベアセルと保護回路モジュールの短絡を防止して水平を維持するために保護回路モジュールの他端部にはダミータブが形成される。しかし、本発明の第4実施形態において、従来のダミータブの役割の代わりをする水平部426a、427aと側壁部426b、427bを有する上記第1樹脂層426及び上記第2樹脂層427を形成することで、ダミータブの形成工程を省略することが可能になる。これで、バッテリーパック400の製造工程を簡素化且つ構造を単純化することができ、製造費用を節減することができるようになる。
【0079】
上述したように、本発明の第4実施形態において、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100がケースホルダーを省略することと同じく、ダミータブを省略することが可能となることで、工程を簡素化且つ製造費用を節減することができる。また、本発明の第4実施形態において、高体積利用率を有する、コンパクト化されたスリムな縦内蔵型バッテリーパック400を製造することができる。
【0080】
以上、本発明は、上述した特定の好適な実施例に限定されるものではなく、特許請求範囲から請求する本発明の基本概念に基づき、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、様々な実施変形が可能であり、そのような変形は本発明の特許請求範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0081】
100、400 バッテリーパック
110 ベアセル
120、420 保護回路モジュール
125、225、325、425 樹脂層
125a 凹部
125b 側壁部
225c 放熱ホール
325c 放熱溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパックに関し、より詳しくは、保護回路モジュールにCOB方式で電気素子を内蔵し、樹脂層を形成してベアセルに密着させることで、製造工程が簡素化、また構造が単純化されるバッテリーパックに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリーパックは、ベアセル(bare cell)と保護回路モジュール(protection circuit module;PCM)が電気的に連結されて形成する。上記ベアセルは、電極組立体と電解液が収容された缶を密封して形成され、化学作用によって電気を充/放電する。そして、上記保護回路モジュールは、集積回路、充/放電スイッチ及び受動素子などの電気的部品が内蔵される印刷回路基板(printed circuit board;PCB)を含み、ベアセルを制御して過充電、過放電及び過電流からベアセルを保護し、バッテリーパックの性能低下を防止する役割を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、バッテリーパックは、一般的にベアセルと保護回路モジュールとの間の短絡を防止するためにベアセルと保護回路モジュールを一定距離離隔されるように構成する。上記のように、ベアセルと保護回路モジュールを離隔させると、バッテリーパック内でベアセルが占める体積の割合及び容量の割合が減少し、結果的に、バッテリーパックの体積利用率を低下させるようになる。
【0004】
一方、横内蔵型バッテリーパックの場合、上記保護回路モジュールをベアセルの側面に位置されるように形成させる。このとき、上記保護回路モジュールを安定的に安着させて固定するために別途の固定部材を用いるが、これは工程を複雑にさせて製造費用を上昇させる要因となる。また、縦内蔵型バッテリーパックの場合、ベアセルと保護回路モジュールを離隔させ、水平を維持するためにリードタブと同じ高さの絶縁性ダミータブを形成するようになるが、これも工程を複雑にさせて製造費用を上昇させる要因となる。
【0005】
本発明は、従来の問題点を解決するためになされたものであって、製造工程が簡素化され、かつ、構造が単純化されるバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、高い体積利用率を有するバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、製造費用を節減することができるバッテリーパックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために本発明のバッテリーパックは、電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセルと、絶縁基板と、上記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、上記電気素子を包んで保護する樹脂層を含み、上記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュールと、上記保護回路モジュールを包んで保護して上記ベアセルに結合させるカバーケースと、を含むことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記樹脂層は、上記ベアセルの長側辺に密着されることを特徴とする。
【0010】
また、上記樹脂層は、上記ベアセルの長側辺に対応する形態に形成される凹部及び上記凹部と繋がって形成される側壁部を含んでなることができる。
【0011】
また、上記樹脂層は、上記凹部に形成される放熱ホールをさらに含むことができる。
【0012】
また、上記放熱ホールには、充電スイッチング素子、放電スイッチング素子及び制御回路を含む能動素子、サーミスタ及びPTC素子のうち少なくともいずれか1つの上記電気素子が取り付けられることを特徴とする。
【0013】
また、上記樹脂層は、上記側壁部から内側方向に形成される放熱溝を含むことができる。
【0014】
また、上記側壁部は、上記電気素子を覆うことができる厚さに形成されることを特徴とする。
【0015】
一方、上記樹脂層は、上記ベアセルの短側辺に密着されることを特徴とする。
【0016】
上記樹脂層は、上記ベアセルの短側辺に密着される部位が水平な面に形成される水平部及び上記水平部と繋がって形成される側壁部を含んでなることができる。
【0017】
上記樹脂層は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂を含んでなることができる。
【0018】
また、上記樹脂層は、上記エポキシまたは上記エポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることができる。
【0019】
また、上記樹脂層は、上記ベアセルと上記保護回路モジュールとの間に少なくとも1つが形成されることを特徴とする。
【0020】
一方、上記ベアセルと上記保護回路モジュールには、これらを電気的に連結するリードタブが取り付けられることを特徴とする。
【0021】
上記リードタブは、上記樹脂層と同じ高さに形成されることを特徴とする。
【0022】
上記保護回路モジュールは、上記絶縁基板の一面に印刷される印刷回路パターンと、上記印刷回路パターンと電気的に結合される導電パッドと、上記絶縁基板の他面に形成され、上記印刷回路パターンと電気的に連結される充/放電端子と、をさらに含むことができる。
【0023】
上記充/放電端子は、陽極端子、陰極端子及び上記陽極端子と上記陰極端子との間に形成される補助端子とを含んで形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、保護回路モジュールをよりスリムにすることが可能となり、コンパクト化することが可能となる。
【0025】
また、本発明によれば、バッテリーパックの製造工程を簡素化することが可能となる。
【0026】
また、本発明によれば、バッテリーパックの構造を単純化することが可能となる。
【0027】
また、本発明によれば、バッテリーパックの体積利用率を向上させることが可能となる。
【0028】
また、本発明によれば、バッテリーパックの製造原価を節減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】本発明の第1実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図。
【図1B】図1Aに示されたバッテリーパックの部分結合斜視図。
【図1C】図1Aに示されたバッテリーパックの結合斜視図。
【図1D】図1CのA−A線に沿って切断した部分断面図。
【図2A】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの平面図。
【図2B】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの背面図。
【図2C】本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの側面斜視図。
【図2D】図2AのB−B線に沿って切断した部分断面図。
【図3】本発明の第2実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図。
【図4】本発明の第3実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図。
【図5】本発明の第4実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図。
【図6A】本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの上部構造を示した平面斜視図。
【図6B】本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの下部構造を示した背面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面に基づいて説明する。
【0031】
図1Aは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図であり、図1Bは図1Aに示されたバッテリーパックの部分結合斜視図であり、図1Cは図1Aに示されたバッテリーパックの結合斜視図である。また、図1Dは、図1CのA−A線に沿って切断した部分断面図であり、図2Aないし図2Cは本発明の第1実施形態による保護回路モジュールの平面、背面及び側面斜視図であり、図2Dは図2AのB−B線に沿って切断した部分断面図である。
【0032】
図1Aないし図1D及び、図2Aないし図2Dに示すように、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、ベアセル110と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、上記バッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さで樹脂層125が形成される。よって、本発明の第1実施形態は、上記のような構成を介して製造工程が簡素化、また構造が単純化されるスリムでコンパクトなバッテリーパック100を提供する。
【0033】
本発明の第1実施形態において、上記ベアセル110は陽極111と陰極112を有する缶型電池であり、一端部が開口された金属性の缶113に電極組立体(図示せず)と電解質(図示せず)を収容した後にキャップ組立体114で密閉させた構造に形成される。このとき、電極組立体(図示せず)の陽極111は、上記缶113に電気的に連結される。また、電極組立体(図示せず)の陰極112は、上記キャップ組立体114と絶縁されるように形成する。
【0034】
図示されてないが、上記電極組立体は、陽極板と、陰極板及びこれら2つの電極板の間に介在されるセパレータを構成要素とする。上記電極組立体は、一般的に電気容量を高めるために陽極板及び陰極板との間にこれらを絶縁させるセパレータを介在して積層した後、ワインディン(winding)してゼリーロール(jelly roll)状に製造できる。
【0035】
上記缶113は、角形二次電池において一端部が開放された開口部を有するほぼ直方体形状の金属材質からなり、ディップドローイング(deep drawing)などの加工方法によって形成される。缶113は、軽量の伝導性金属であるアルミニウム(Al)またはアルミニウム合金(Al Alloy)を含んで形成される。よって、缶113自体が端子の役割を担うことが可能になる。上記缶113は、電極組立体と電解液を収容する容器になり、電極組立体が投入されるように形成された開口部は上記キャップ組立体114によって封止される。
【0036】
上記キャップ組立体114は、上述したように、電極組立体が収容された上記缶113の開口部を密封するようになる。上記キャップ組立体114は、金属性のキャッププレート(図示せず)及び電極組立体の陰極112を上記キャッププレート(図示せず)と絶縁させる絶縁ガスケット(図示せず)とを含んで形成される。また、上記キャップ組立体114は、上記キャッププレート(図示せず)の下部に形成される絶縁プレート(図示せず)と、上記絶縁プレートの下部に形成される端子プレート(図示せず)及び上記端子プレート(図示せず)の下部に形成される絶縁ケース(図示せず)とをさらに含んで形成される。
【0037】
上記保護回路モジュール120は、絶縁基板121と、電気素子122及び樹脂層125とを含んで形成される。また、上記保護回路モジュール120は、金属パターン126と、導電パッド127及び充/放電端子128とをさらに含んで形成される。また、上記保護回路モジュール120は、両端部に連結されるリードタブ129をさらに含んで形成される。
【0038】
上記保護回路モジュール120は、ベアセル110と電気的に連結される。ベアセル110と保護回路モジュール120の電気的連結構造において、保護回路モジュール120の陽極(+)はベアセル110の陽極111と第1リードタブ129aによって電気的に連結されることができ、保護回路モジュール120の陰極(−)はベアセル110の陰極112と第2リードタブ129bによって連結される。このとき、ベアセル110の陽極111及び陰極112は、上記の極性とは反対の極性を有するように形成される。
【0039】
上記絶縁基板121は、ベークライトまたはエポキシのような高分子樹脂からなることができる。上記絶縁基板121には、複数の伝導性金属パターン126が印刷され、印刷された上記金属パターン126と電気的に連結される複数の電気素子122が内蔵されてベアセル110を制御するようになる。
【0040】
上記電気素子122は、能動素子123と受動素子124とを含んで形成される。また、上記電気素子122は、制御回路123cをさらに含んで形成される。このとき、上記電気素子122は、上記絶縁基板121にCOB(chip on board)方式で内蔵される。例えば、COB方式は、絶縁基板121に電気素子122を内蔵する場合、電気的連結のための別途の伝導性リードフレーム設置工程を省略し、金属パターン126が印刷されている絶縁基板121に電気素子122を直接内蔵する方式である。よって、金属パターン126が印刷された絶縁基板121の一面にCOB方式で電気素子122を取り付けると、高密度、小型化が可能になって上記電気素子122を含む保護回路モジュール120の全体的な厚さを減少させることができるようになって、コンパクト且つスリムなバッテリーパック100を製造することができるようになる。
【0041】
上記能動素子123は、電界効果トランジスタのようなスイッチング機能がある充電スイッチング素子123a及び放電スイッチング素子123bからなることができる。ここで、ベアセル110の充電時、上記充電スイッチング素子123aはターンオン(turn−on)されてベアセル110が充電されるようにし、上記放電スイッチング素子123bはターンオフ(turn−off)される。また、ベアセル110の放電時、上記放電スイッチング素子123bはターンオン(turn−on)されてベアセル110が放電されるようにし、上記充電スイッチング素子123aはターンオフ(turn−off)される。一方、上記制御回路123cは、高集積された半導体素子として、充電スイッチング素子123a及び放電スイッチング素子123bと電気的に連結されてこれらの2つのスイッチング素子123a、123bのスイッチング機能を制御するようになる。
【0042】
上記受動素子124は、抵抗、キャパシタ及びインダクタのような電気素子122によって形成される。上記受動素子124は、金属パターン126と電気的に連結される。上記受動素子124は、能動素子123と電気的に連結されて能動素子123に印加される電圧及び電流を設定して能動素子123が相互均衡的に動作するようにする。
【0043】
一方、図示されてないが、保護回路モジュール120は、ベアセル110の充/放電以外に電池の爆発及び発火などに対する安全性を確保するためにベアセル110の内部温度が上昇する場合、温度変化によって電気抵抗値が変わるサーミスタ(thermistor)または上昇される温度が臨界値以上に上昇するとき、電流の流れを遮断するPTC(Positive Temperature Coefficient)素子のような安全素子をさらに備えることができる。このとき、上記のような安全素子は、温度に敏感に反応しなければならないので、上記電気素子122を覆う樹脂層125の外部に形成されることが好ましい。
【0044】
上記樹脂層125は、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に電気素子122を包むことができる厚さに形成される。上記樹脂層125は、上記ベアセル110と密着される厚さに形成される。上記樹脂層125は、エポキシ(epoxy)またはエポキシを含む合成樹脂からなることができる。また、上記樹脂層125は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂をモールディング(molding)して形成されるものであることができる。また、本発明の第1実施形態による上記樹脂層125は、従来の横内蔵型バッテリーパックに保護回路モジュールを安着させて固定するためにケースホルダーを取り付ける工程を省略可能にしてバッテリーパック100の製造工程を簡素化させ、構造を単純化させることができるようになる。また、上記樹脂層125は、構造的により安定に保護回路モジュール120をベアセル110に安着させて固定する役割を有する。このような上記樹脂層125は、凹部125aと側壁部125bとを含んで形成される。
【0045】
上記凹部125aは、上記ベアセル110の長側辺が密着される。図示されたように、ベアセル110の長側辺は、缶113の側面部として、外部衝撃時に内部に収容される電極組立体の流動による内部抵抗増加を最小化するために電極組立体のすべての面に密着されるように内部の電極組立体の形状に当たるように凸形状に形成される。よって、上記凹部125aも上記缶113と密着性を高めてベアセル110と保護回路モジュール120の結合を構造的に安定化させる必要がある。このために、上記凹部125aは、缶113の凸表面に対応する形状に形成される。上記凹部125aは、上記缶113の凸表面と密着される部位が凹ラウンド形状を有するように形成されることが好ましい。
【0046】
上記側壁部125bは、上記凹部125aと繋がって形成される。上記側壁部125bは、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される。上記側壁部125bは、上記凹部125aと垂直に繋がって形成されることが好ましい。
【0047】
上記金属パターン126は、銅のような伝導性金属が配線形態として、絶縁基板121上に印刷されて形成する。上記金属パターン126は、絶縁基板121の上部面、下部面及び上部面と下部面を貫通するビアホール(via hole)及び絶縁基板121の内部にも形成される。しかし、本発明の第1実施形態では、COB方式で電気素子122を内蔵することによって、絶縁基板121の内部に金属パターン126を形成する工程は省略可能である。よって、本発明の第1実施形態において、バッテリーパック100の製造工程を簡素化することができることで、製造費用を節減することができる。
【0048】
上記導電パッド127は、ベアセル110の陽極111、充/放電端子128の陽極端子128aと電気的に連結される第1導電パッド127aと、ベアセル110の陰極112、充/放電スイッチング素子123a、123bと電気的に連結される第2導電パッド127bとを含んで形成される。上記導電パッド127は、他の金属部材と溶接または半田付けされて結合するために金属パターン126より厚い厚さに形成される。また、上記導電パッド127は、伝導性向上のためにニッケル(Ni)またはニッケルを含む合金によって形成される。
【0049】
上記充/放電端子128は、上記電気素子122及び導電パッド127が形成される絶縁基板121の他面に形成される。また、上記充/放電端子128は、金属パターン126と電気的に連結される。上記充/放電端子128は、陽極端子128a、陰極端子128b及び補助端子128cを含んで形成される。上記充/放電端子128は、ベアセル110と外部を電気的に連結する通路の役割を有する。
【0050】
上記リードタブ129は、中央部分が折曲されてベアセル110の陽極111と電気的に連結される第1リードタブ129a及び中央部分が折曲されてベアセル110の陰極112と電気的に連結される第2リードタブ129bを含んで形成される。
【0051】
上記カバーケース130は、上部カバー131、第1側面カバー132及び第 2側面カバー133を含んで形成される。また、上記カバーケース130は、充/放電端子128を外部に露出させる充/放電端子ホール131aをさらに含んで形成される。上記カバーケース130は、ポリカーボネート(polycarbonate)のような樹脂物を射出成形して製造されるプラスチックケースである。上記カバーケース130は、ベアセル110と保護回路モジュール120を密着させ、保護回路モジュール120を外部衝撃から保護し、ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する役割を有する。
【0052】
上記上部カバー131は、上部で保護回路モジュール120を包む形態に形成される。また、上記上部カバー131は、一側に形成される充/放電端子ホール131aを通じて保護回路モジュール120の上部面に形成される充/放電端子128を外部に露出させる。
【0053】
上記第1側面カバー132及び上記第2側面カバー133は、それぞれ上部カバー131の両端部から繋がって形成され、上記第1リードタブ129a及び上記第2リードタブ129bが位置されるベアセル110の上部面を覆う形態に形成される。上記第1側面カバー132及び上記第2側面カバー133は、金属性の第1リードタブ129a及び上記第2リードタブ129bが外部の導電体(図示せず)と接触して短絡されることを防止する役割を有するようになる。
【0054】
上記ラベル140は、ベアセル110とカバーケース130を包む形態に形成される。このとき、上記ラベル140は、接着剤によってベアセル110とカバーケース130に接着される。上記ラベル140の外部面には、バッテリーパック100の容量及び製品番号のような情報が印刷できる。
【0055】
上述したように、保護回路モジュールにCOB方式で電気素子を内蔵し、樹脂層を形成してベアセルに密着させることで、製造工程が簡素化、また構造が単純化されるバッテリーパックを提供することができる。本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、保護回路モジュール120にCOB方式で電気素子122を内蔵する。よって、本発明の第1実施形態において、電気素子122を高密度に内蔵することが可能であることから高体積利用率を有するコンパクト且つスリムなバッテリーパック100を製造することができる。また、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100は、保護回路モジュール120の一面に樹脂層125を形成する。よって、本発明の第1実施形態において、従来に用いられたケースホルダーのような固定部材を省略することが可能であることで、バッテリーパック100の製造工程を簡素化でき、単純な構造で形成することができ、これによる製造費用を節減することができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0057】
図3は、本発明の第2実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図である。
【0058】
本発明の第2実施形態によるバッテリーパックは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと比べて樹脂層の上部面に放熱ホールが形成されたことが異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同じ構成要素を有するので、同じ構成要素に対して同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第2実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する樹脂層について重点的に説明する。
【0059】
本発明の第2実施形態によるバッテリーパックは、ベアセル100と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、本発明の第2実施形態によるバッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第2実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さに形成される樹脂層225を含んで形成される。
【0060】
本発明の第2実施形態による樹脂層225は、上記ベアセル110の長側辺に密着される。よって、上記樹脂層225は、上記ベアセル110に密着される部位が凹ラウンド形態を有する凹部225a及び上記凹部225bと繋がって形成され、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される側壁部225bを含んでなる。
【0061】
図3に示すように、本発明の第2実施形態による凹部225aには、複数の放熱ホール225cが形成される。上記放熱ホール225cは、樹脂層225の内部に取り付けられる電気素子122を樹脂層225の外部に露出させるようになる。一般的に、ベアセル110を充/放電するために電気素子122が駆動する場合、上記電気素子122には多くの熱が発生するようになる。このとき、上記電気素子122が樹脂層225で覆われていると、充電スイッチング素子123a、放電スイッチング素子123b及び制御回路123cのような複数の電気素子122の温度が過上昇される恐れがある。よって、上記放熱ホール225cは、電気素子122から発生される熱を樹脂層122の外部に排出して電気素子122の適正な温度を維持する役割を有する。また、これによって、より安定的にバッテリーパック100を駆動することができる。一方、サーミスタまたはPTC素子のような安全素子を樹脂層225の内部に取り付ける場合、安全素子の上部に放熱ホール225cを形成しなければならないことは勿論である。
【0062】
次に、本発明の第3実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0063】
図4は、本発明の第3実施形態による樹脂層の形状を概略的に示した平面図である。
【0064】
本発明の第3実施形態によるバッテリーパックは、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックに比べて樹脂層の側壁に放熱溝が形成されたことが異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同じ構成要素を有するため、同じ構成要素に対して同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第3実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する樹脂層について重点的に説明する。
【0065】
本発明の第3実施形態によるバッテリーパックは、ベアセル100と、保護回路モジュール120と、カバーケース130とを含んで形成される。また、本発明の第3実施形態によるバッテリーパック100は、ラベル140をさらに含んで形成される。また、本発明の第3実施形態によるバッテリーパック100は、上記保護回路モジュール120にCOB(chip on board)方式で電気素子122が取り付けられ、上記電気素子122が取り付けられる上記保護回路モジュール120の一面に上記ベアセル110と密着される厚さに形成される樹脂層325を含んで形成される。
【0066】
本発明の第3実施形態による樹脂層325は、上記ベアセル110の長側辺に密着される。よって、上記樹脂層325は、上記ベアセル110に密着される部位が凹ラウンド形態を有する凹部325a及び上記凹部325aと繋がって形成され、上記電気素子122を覆い、上記ベアセル110と保護回路モジュール120の短絡を防止する程度の厚さに形成される側壁部325bを含んでなる。
【0067】
図4に示すように、上記樹脂層325には、放熱溝325cが形成される。上記放熱溝325cは、上記凹部325a及び上記凹部325aと繋がる上記側壁部325bに形成される。上記放熱溝325cは、樹脂層325の側面から内側に形成される。上記放熱溝325cは、充電スイッチング素子123a、放電スイッチング素子123b及び制御回路123cのような複数の電気素子122を樹脂層325の外部に露出させるようになる。本発明の第3実施形態のような放熱溝325cが樹脂層325に形成されると、ベアセル110と密着される凹部(図3の225a)にのみ放熱ホール(図3の225c)が形成される本発明の第2実施形態より電気素子122から発生される熱を樹脂層325の外部に排出する効率をさらに向上させることができる。
【0068】
次に、本発明の第4実施形態によるバッテリーパックについて説明する。
【0069】
図5は、本発明の第4実施形態によるバッテリーパックの分解斜視図であり、図6Aないし図6Bは本発明の第4実施形態による保護回路モジュールの上、下部構造を示した平面及び背面斜視図である。
【0070】
本発明の第4実施形態によるバッテリーパックは、縦内蔵型バッテリーパックであり、本発明の第1実施形態による横内蔵型バッテリーパックと比べて構成要素の形成位置と、これによる詳細構造のみ僅かに異なる。その他については、本発明の第1実施形態によるバッテリーパックと同一目的及び効果を現わす構成要素を有するため、同じ構成要素について同一図面符号を付けて重複された説明は省略する。これによって、本発明の第4実施形態では本発明の第1実施形態と差を有する縦内蔵型バッテリーパックに形成される保護回路モジュールについて重点的に説明する。
【0071】
図5及び図6Aないし図6Bに示すように、本発明の第4実施形態によるバッテリーパック400は、縦内蔵型バッテリーパックとして、ベアセル100と、保護回路モジュール420と、カバーケース130とを含んで形成される。
【0072】
上記保護回路モジュール420は、溶接ホール422及び樹脂層427を含む。
【0073】
上記溶接ホール422は、抵抗溶接のための通路を提供し、上記溶接ホール422を通じて抵抗溶接峰が下って下部に位置されるベアセル110の陰極112及び二次保護素子(図示せず)と電気的に連結される導電プレート423を溶接するようになる。一方、ベアセル110の陽極111は、保護回路モジュール420の一端部に形成されるリードタブ429を通じて保護回路モジュール420の陽極(+)と連結される。
【0074】
上記樹脂層425は、ベアセル110の短側辺に密着される。上記樹脂層425は、第1樹脂層426及び第2樹脂層427からなることができる。上記樹脂層425は、中央に形成される溶接ホール422によって第1樹脂層426及び第2樹脂層427に分離することができる。上記樹脂層425は、上記リードタブ429と同じ高さに形成される。上記樹脂層425は、絶縁物質に形成されることが好ましい。上記樹脂層425は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることができる。上記樹脂層425は、COB方式で電気素子が内蔵される保護回路モジュール420の一面に形成されてベアセル110と保護回路モジュール420を密着させ、水平を維持する役割を有する。
【0075】
上記第1樹脂層426は、上記保護回路モジュール420の一側に形成される。上記第1樹脂層426は、上記保護回路モジュール420の一端部に電気的に連結されるリードタブ429と上記溶接ホール422との間に形成される。上記第1樹脂層426は、第1水平部426a及び第1側壁部426bからなることができる。上記第1水平部426aは、ベアセル110の上部面に密着される水平な面に形成され、上記第1側壁部426bは上記第1水平部426aと垂直に繋がって形成される側壁に形成される。
【0076】
また、上記第2樹脂層427は、上記保護回路モジュール420の他側に形成される。上記第2樹脂層427は、上記溶接ホール422を間に置いて上記第1樹脂層426に対応する他側に形成される。上記第2樹脂層427は、第2水平部427a及び第2側壁部427bからなることができる。上記第2水平部427aは、ベアセル110の上面に密着される水平な面に形成され、上記第2側壁部427bは上記第2水平部427aと垂直に繋がって形成される側壁に形成される。
【0077】
本発明の第1実施形態において、樹脂層125は密着される缶113の形状にしたがった凹型の丸い形状の凹部125aによって形成される。それに比べて、本発明の第4実施形態による樹脂層425は密着されるベアセル110の形状にしたがって水平な面を有する水平部426a、427aによって形成される。これは、ベアセル110と保護回路モジュール420の水平を維持し、密着性をさらに向上させるためである。
【0078】
一方、従来では、ベアセルと保護回路モジュールを電気的に連結するために保護回路モジュールの一端部にリードタブが連結される。また、上記ベアセルと保護回路モジュールの短絡を防止して水平を維持するために保護回路モジュールの他端部にはダミータブが形成される。しかし、本発明の第4実施形態において、従来のダミータブの役割の代わりをする水平部426a、427aと側壁部426b、427bを有する上記第1樹脂層426及び上記第2樹脂層427を形成することで、ダミータブの形成工程を省略することが可能になる。これで、バッテリーパック400の製造工程を簡素化且つ構造を単純化することができ、製造費用を節減することができるようになる。
【0079】
上述したように、本発明の第4実施形態において、本発明の第1実施形態によるバッテリーパック100がケースホルダーを省略することと同じく、ダミータブを省略することが可能となることで、工程を簡素化且つ製造費用を節減することができる。また、本発明の第4実施形態において、高体積利用率を有する、コンパクト化されたスリムな縦内蔵型バッテリーパック400を製造することができる。
【0080】
以上、本発明は、上述した特定の好適な実施例に限定されるものではなく、特許請求範囲から請求する本発明の基本概念に基づき、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、様々な実施変形が可能であり、そのような変形は本発明の特許請求範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0081】
100、400 バッテリーパック
110 ベアセル
120、420 保護回路モジュール
125、225、325、425 樹脂層
125a 凹部
125b 側壁部
225c 放熱ホール
325c 放熱溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセルと、
絶縁基板と、
前記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、
前記電気素子を包んで保護する樹脂層を含み、前記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュールと、
前記保護回路モジュールを包んで保護して前記ベアセルに結合させるカバーケースと、
を含むことを特徴とするバッテリーパック。
【請求項2】
前記樹脂層は、前記ベアセルの長側辺に密着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記樹脂層は、前記ベアセルの長側辺に対応する形態からなる凹部及び、前記凹部と繋がって形成される側壁部を含んでなることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記樹脂層は、前記凹部に形成される放熱ホールを含むことを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記放熱ホールには、充電スイッチング素子、放電スイッチング素子及び制御回路を含む能動素子、サーミスタ及びPTC素子のうち少なくともいずれか1つの前記電気素子が取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記樹脂層は、前記側壁部から内側方向に形成される放熱溝を含むことを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記側壁部は、前記電気素子を覆うことができる厚さに形成されることを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記樹脂層は、前記ベアセルの短側辺に密着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記樹脂層は、
前記ベアセルの短側辺に密着される部位が水平な面からなる水平部及び、
前記水平部と繋がって形成される側壁部を含んでなることを特徴とする請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記樹脂層は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記樹脂層は、前記エポキシまたは前記エポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることを特徴とする請求項10に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記樹脂層は、前記ベアセルと前記保護回路モジュールとの間に少なくとも1つが形成されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記ベアセルと前記保護回路モジュールには、これらを電気的に連結するリードタブが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項14】
前記リードタブは、前記樹脂層と同じ高さに形成されることを特徴とする請求項13に記載のバッテリーパック。
【請求項15】
前記保護回路モジュールは、
前記絶縁基板の一面に印刷される印刷回路パターンと、
前記印刷回路パターンと電気的に結合される導電パッドと、
前記絶縁基板の他面に形成され、前記印刷回路パターンと電気的に連結される充/放電端子と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項16】
前記充/放電端子は、陽極端子、陰極端子及び前記陽極端子と前記陰極端子との間に形成される補助端子を含んで形成されることを特徴とする請求項15に記載のバッテリーパック。
【請求項1】
電極組立体が収容された缶をキャップ組立体に密封して形成されるベアセルと、
絶縁基板と、
前記絶縁基板の一面にCOB方式で取り付けられる電気素子と、
前記電気素子を包んで保護する樹脂層を含み、前記ベアセルと電気的に連結される保護回路モジュールと、
前記保護回路モジュールを包んで保護して前記ベアセルに結合させるカバーケースと、
を含むことを特徴とするバッテリーパック。
【請求項2】
前記樹脂層は、前記ベアセルの長側辺に密着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記樹脂層は、前記ベアセルの長側辺に対応する形態からなる凹部及び、前記凹部と繋がって形成される側壁部を含んでなることを特徴とする請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記樹脂層は、前記凹部に形成される放熱ホールを含むことを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記放熱ホールには、充電スイッチング素子、放電スイッチング素子及び制御回路を含む能動素子、サーミスタ及びPTC素子のうち少なくともいずれか1つの前記電気素子が取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記樹脂層は、前記側壁部から内側方向に形成される放熱溝を含むことを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記側壁部は、前記電気素子を覆うことができる厚さに形成されることを特徴とする請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記樹脂層は、前記ベアセルの短側辺に密着されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記樹脂層は、
前記ベアセルの短側辺に密着される部位が水平な面からなる水平部及び、
前記水平部と繋がって形成される側壁部を含んでなることを特徴とする請求項8に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記樹脂層は、エポキシまたはエポキシを含む合成樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記樹脂層は、前記エポキシまたは前記エポキシを含む合成樹脂をモールディングして形成されるものであることを特徴とする請求項10に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記樹脂層は、前記ベアセルと前記保護回路モジュールとの間に少なくとも1つが形成されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記ベアセルと前記保護回路モジュールには、これらを電気的に連結するリードタブが取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項14】
前記リードタブは、前記樹脂層と同じ高さに形成されることを特徴とする請求項13に記載のバッテリーパック。
【請求項15】
前記保護回路モジュールは、
前記絶縁基板の一面に印刷される印刷回路パターンと、
前記印刷回路パターンと電気的に結合される導電パッドと、
前記絶縁基板の他面に形成され、前記印刷回路パターンと電気的に連結される充/放電端子と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項16】
前記充/放電端子は、陽極端子、陰極端子及び前記陽極端子と前記陰極端子との間に形成される補助端子を含んで形成されることを特徴とする請求項15に記載のバッテリーパック。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【公開番号】特開2009−272294(P2009−272294A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63064(P2009−63064)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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