説明

バラスト水処理システム

本発明によるバラスト水処理システムは、比重差を用いてバラスト水から大粒子の異物を遠心分離する遠心分離機100と;前記遠心分離機100を通ったバラスト水を超音波殺菌するために前記遠心分離機100の後段に据えてバラスト水が通る管状の殺菌用管体210、及び前記殺菌用管体210を通るバラスト水に超音波を照射するために前記殺菌用管体210に据える超音波照射装置220を含んでなる超音波殺菌装置200と;紫外線の照射によって前記超音波殺菌装置200を通ったバラスト水を殺菌するために前記超音波殺菌装置200の後段に据える紫外線殺菌装置300と;を含んでなることを特徴とする。本発明のバラスト水処理システムによれば、船舶に流入されるバラスト水を効果的に殺菌処理することで、バラスト水の排出による各種海水汚染を事前に防止して使用上の信頼度を極大化させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システムに関し、より詳しくは、バラスト水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、大型船舶は、航海中に船舶のバランスを保持するために、一定重量の海水を船舶下部のバラストタンクに貯蔵する。
【0003】
このように船舶のバランス保持を目的としてバラストタンクに貯蔵する海水(または淡水)をバラスト水(ballast water)と呼ばれる。
【0004】
一般的に、出航地の近海でバラスト水をタンクに貯蔵して航海した後、到着地の近海でタンクに貯蔵されたバラスト水を排出するようになる。
【0005】
しかし、出航地の近海で貯蔵したバラスト水には出航地の近海に生存する各種微生物やスラッジなどが含まれているので、それを到着地の近海にそのまま排出する時、到着地の近海は深刻な汚染を受けている問題が引き起こる。
【0006】
このような問題を解決するために、船舶のバラスト水及び沈殿物に関した規制及び管理国際条約が採択されてバラスト水の排出基準が定められ、該基準を満たしていない場合はバラスト水の排出を拒否できるようにした。
【0007】
このようなバラスト水の排出基準を満たすために、船舶内部でバラスト水を水処理できる各種システムが提案されました。特許文献1には、船舶のタンクに貯蔵されたバラスト水を、貯蔵段階で濾過装置によって濾過処理し、排出段階で殺菌装置によって殺菌処理して排出することが開示されている。すなわち、濾過装置で大きい粒子物質を濾過処理した後、殺菌装置で紫外線を照射して各種プランクトンや微生物などを殺菌処理するようにした。
【0008】
しかし、従来の船舶内部に据えたバラスト水処理システムは、信頼度が低く、殺菌及び浄化効果が理想的ではないので、依然に目的地近海の海水環境を汚染させるという問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許登録第10−0743946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、船舶内部に流入されるバラスト水を効果的に殺菌処理することでバラスト水の排出による各種海水汚染を事前に防止し、使用上の信頼度を極大化させることができるバラスト水処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明のバラスト水処理システムは、密度差を用いてバラスト水から大粒子の異物を遠心分離する遠心分離機と;前記遠心分離機を通ったバラスト水を超音波殺菌するために前記遠心分離機の後段に据えてバラスト水が通る管状の殺菌用管体、及び前記殺菌用管体を通るバラスト水に超音波を照射するために前記殺菌用管体に据える超音波照射装置を含んでなる超音波殺菌装置と;紫外線の照射によって前記超音波殺菌装置を通ったバラスト水を殺菌するために前記超音波殺菌装置の後段に据える紫外線殺菌装置;などを含んでなることを特徴とする。
【0012】
本発明において、前記超音波照射装置は、超音波振動を発生させる超音波振動子、及び前記超音波振動子の前方に据えて前記超音波振動子で発生した超音波を前記殺菌用管体を通るバラスト水に伝達する振動板を含んでなることが望ましい。
【0013】
本発明において、前記振動板は、前記殺菌用管体の長さ方向に沿って長く据える。また、前記振動板は、前記殺菌用管体の周面に沿って複数据え、それぞれの前記振動板の長さ方向に沿って前記超音波振動子が据えることが望ましい。
【0014】
本発明において、前記超音波振動子は高周波振動子及び低周波振動子を含み、前記高周波振動子及び低周波振動子は振動板の長さ方向に沿って交互に据えることが望ましい。
【0015】
本発明において、前記殺菌用管体の内部に超音波を伝えるために、前記殺菌用管体の内部にコイル状に巻き取られた金属網が前記振動板と接して据えることが望ましい。
【0016】
本発明において、内側に吸音材が据え、前記超音波振動子を包みながら前記殺菌用管体の外面に装着される保護カバーがさらに据えることが望ましい。
【0017】
本発明において、遠心分離機の排出管の直径を漸次大きくすることでバラスト水の流速を増加させ、遠心力をさらに高めることが望ましい。
【0018】
本発明において、前記超音波殺菌装置には爆発防止のために超音波照射装置保護カバーが据えることが望ましい。
【0019】
本発明において、前記紫外線殺菌装置には爆発防止のために爆発防止用蓋板が据えることが望ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、遠心分離機、超音波殺菌装置、紫外線殺菌装置の組合せによって船舶に流入されるバラスト水を効果的に殺菌処理することで、バラスト水の排出による各種海水汚染を事前に防止して使用上の信頼度を極大化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1a】本発明による実施例1のバラスト水処理システムの系統図である。
【図1b】本発明による実施例1のバラスト水処理システムの系統図である。
【図2】図1a及び図1bでバラスト水が流入されるときの流体の流れを示した図である。
【図3】図1a及び図1bでバラスト水が排出されるときの流体の流れを示した図である。
【図4a】図1aの要部斜視図である。
【図4b】図1bの要部斜視図である。
【図5a】図4aの正面図である。
【図5b】図4bの正面図である。
【図6】図4a及び図4bの遠心分離機の斜視図である。
【図7】図6の作動概念図である。
【図8】図4a及び図4bの超音波殺菌装置の一例を示した斜視図である。
【図9a】図8の概念縦断面図である。
【図9b】図8の概念縦断面図である。
【図10】図8の平面図である。
【図11a】保護カバーを除去した状態の図8の斜視図である。
【図11b】保護カバーを除去した状態の図8の斜視図である。
【図12】図4a及び図4bの超音波殺菌装置の他の例を示した斜視図である。
【図13a】図4aの紫外線殺菌装置の正面図である。
【図13b】図4bの紫外線殺菌装置の正面図である。
【図14】効果的に超音波を伝達するために超音波殺菌装置に金属網が据える構成を示した図である。
【図15】本発明による実施例2のバラスト水処理システムの系統図である。
【図16】図15の紫外線殺菌装置の正面図である。
【図17】爆発防止用超音波殺菌装置の概略縦断面図である。
【図18】爆発防止用紫外線殺菌装置の斜視図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。しかし、本発明は様々な形態で具現されるから、ここで説明する実施例によって限定されない。また、本発明をもっと明確に説明するために、図面では説明と関係ない部分を省き、明細書全体に亘って類似の部分に対しては類似の図面符号を付した。
【0023】
また、本発明は実施例の具体的な内容によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で多様な変形及び修正が可能であることは当業者にとっては明白なことであり、このような変形及び修正が特許請求の範囲に属することは言うまでもない。
【0024】
明細書において、使用する超音波殺菌装置及び紫外線殺菌装置は、バラスト水処理システムの効果的な構成のためにそれぞれ2種の態様が提示される。
【0025】
<実施例1>
図1a及び図1bは本発明による実施例のバラスト水処理システムの系統図である。図1a及び図1bに示されたように、本発明によるバラスト水処理システムは、ポンプ10、バラストタンク20、遠心分離機100、超音波殺菌装置200、紫外線殺菌装置300を含んでなる。
【0026】
図2は図1a及び図1bの上でバラスト水が流入されるときの流体の流れを示した図である。バラストタンク20にバラスト水を貯蔵する場合、図2に示されたように、バラスト水はポンプ10、遠心分離機100、超音波殺菌装置200、紫外線殺菌装置300を経てバラストタンク20に流入される。
【0027】
図3は図1a及び図1bの上でバラスト水が排出されるときの流体の流れを示した図である。バラストタンク20からバラスト水を排出する時、図3に示されたように、バラストタンク20、ポンプ10、超音波殺菌装置200、紫外線殺菌装置300を経て外部に排出される。
【0028】
本発明のバラスト水処理システムにおいて、バラスト水を貯蔵するときは遠心分離機100を通る必要があるが、バラスト水を排出するときは、バラスト水が既に遠心分離されているため遠心分離機100を通る必要がない。
【0029】
図4a及び図4bは図1a及び図1bの主要な部分の斜視図であり、図5a及び図5bは図4a及び図4bの正面図である。このような本システムの主要構成は、図4a、図4b、図5a及び図5bのように、流体の流れ方向に沿って遠心分離機100、超音波殺菌装置200、紫外線殺菌装置300が連続的に配置された形態である。
【0030】
図6は図4a及び図4bの遠心分離機の斜視図である。図6に示されたように、本実施例の遠心分離機100はサイクロン式遠心分離機である。
【0031】
遠心分離機100にはバラスト水が流れ込み、密度差を用いてバラスト水から大粒子の物質を遠心分離する。
【0032】
すなわち、遠心分離機100の内部で回転するように流入されるバラスト水に含まれている比重の大きい粒子は、旋回流によって発生する遠心力によって円錐状の壁に集まりながら円錐部の頂点から船舶の外部に排出される。このように比重の大きい粒子が遠心分離されたバラスト水は上部から排出されて次の工程、すなわち超音波殺菌装置200に流れ込む。
【0033】
図7は図6の作動概念図である。図7に示したように、排出管110の直径D1、D2がD1からD2に漸次大きくなるようにすることで、内部を旋回するバラスト水の流速をさらに速くした。これはバラスト水の遠心力(中心からの距離×流速の二乗)を排出管110の直系D2でより大きくすることで、遠心分離機の効率を高めるためである。
遠心分離機100の後段には超音波殺菌装置200が据える。
【0034】
超音波殺菌装置200は遠心分離機100を通ったバラスト水を超音波殺菌するために据える。
超音波は人間には聞こえない振動数の音であって強いエネルギーを持ちます。
超音波が液体中を通るときは疎密波として伝達され、これによって液体の内部には強力なキャビテーション(cavitation)効果が生じる。
【0035】
このような超音波は、主に洗浄用として用いられる。例えば、医療用超音波診断機、超音波光学レンズの洗浄、自動車部品の洗浄、セラミックスの洗浄、超音波洗濯機、超音波粉砕機、歯科医療機具の洗浄、貴金属の洗浄などの用途として用いられている。
【0036】
外にも、液体中に超音波を照射すれば、殺菌効果が奏されるということは多数の文献により既に証明された事実である。しかし、超音波を照射するとき非常に大きい騷音が発生するので、殺菌を目的とした産業現場で商用化された事例は未だないと知られている。
【0037】
本発明によるバラスト水処理システムは、超音波殺菌装置200を紫外線殺菌装置300の前段に据えることで、超音波殺菌装置200と紫外線殺菌装置300との組合せによってプランクトンや微生物を殺菌し、バラスト水の排出基準を満足せようにする。
【0038】
特に、超音波殺菌装置200で殺菌されないプランクトンや微生物なども、超音波殺菌装置200の超音波振動によってかなりの衝撃を受けた状態であるから、紫外線殺菌装置300を通ることで完全に殺菌される。
【0039】
図8は図4a及び図4bの超音波殺菌装置1の斜視図である。図8に示したように、超音波殺菌装置200には殺菌用管体210及び保護カバー230が据える。
【0040】
図9a及び図9bは図8の縦断面図である。図9a及び図9bに示したように、超音波殺菌装置200は超音波振動子221及び吸音材料231をさらに備える。
【0041】
図10は図8の平面図であり、図11a及び図11bは保護カバーを除去した状態の図8の斜視図である。図10、図11a及び図11bに示したように、超音波殺菌装置200は超音波振動子221及び振動板222をさらに備える。
【0042】
超音波殺菌装置200は、殺菌用管体210、超音波照射装置220、保護カバー230からなる。
【0043】
殺菌用管体210はバラスト水が通る管である。
殺菌用管体210の両端には配管を連結するためのフランジが据える。
殺菌用管体210の周面には複数の超音波照射装置220が据える。
【0044】
超音波照射装置220は殺菌用管体210を通るバラスト水に超音波を照射する。
超音波照射装置220は、超音波振動を発生させる超音波振動子221、及び超音波振動子221の前方に据え、バラスト水と接して超音波振動子221で発生した超音波をバラスト水に伝達える振動板222からなる。
【0045】
超音波振動子221は電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換させて超音波振動を発生させるものであり、多様な方式の超音波振動子が商用化されている。
本実施例において、振動板222は殺菌用管体210の長さ方向に沿って長く据え、バラスト水と接する。
【0046】
また、振動板222は殺菌用管体210の周面に沿って複数据える。本実施例では6個の振動板222が等間隔で離隔して据えている。
また、それぞれの振動板222の長さ方向に沿って複数の超音波振動子221が据える。
【0047】
図12は図4a及び図4bの超音波殺菌装置の他の例を示した斜視図である。図12に示したように、超音波殺菌装置200の殺菌効果を高めるための他の実施例として、上部振動板241〜246及び下部振動板251〜256に付着された超音波振動子221の周波数を調節することで液体内部のキャビテーション効果を極大化させる。
【0048】
例えば、3つの上部振動板241、243、245と3つの下部振動板252、254、256には40kHzの高周波数の超音波を発生させ、他の3つの上部振動板242、244、246と3つの下部振動板251、253、255には低めの28kHzの超音波を発生させることで、高周波数の超音波と低周波数の超音波とが液体内部で相互作用してより強力なキャビテーション効果が奏される。
【0049】
高周波数の超音波は直進性が高く液体内部に強い波長を伝える一方、低周波数の超音波は高周波数の超音波より直進性は低いもののより強い波長伝達力を有する。このような特性を用いて相異なる周波数の超音波が液体内部で相互作用するようにしたのである。
【0050】
また、超音波殺菌装置200は超音波振動によって非常に大きい騷音が発生する。さらに、超音波振動子221を外部から保護する必要もある。そのために殺菌用管体210の外面に保護カバー230が据える。
【0051】
保護カバー230の内側には吸音材231が据える。前記保護カバー230が超音波振動子221を包みながら殺菌用管体210の外面に装着されることで騷音を減少させるだけでなく、超音波振動子221を外部から保護することができる。
【0052】
図13a及び図13bは図4a及び図4bの紫外線殺菌装置の正面図である。図13a及び図13bに示したように、超音波殺菌装置200の後段に紫外線殺菌装置300が据える。紫外線殺菌装置300は紫外線を照射することで超音波殺菌装置200を通ったバラスト水を殺菌する。
【0053】
そのために紫外線殺菌装置300には紫外線ランプなどが据える。
紫外線殺菌装置300は公知の技術であるため、詳しい説明は省く。
【0054】
一方、図14は効果的に超音波を伝達するために超音波殺菌装置に金属網が据える構成を示した図である。図14に示されたように、金属網240をコイル状に巻き取った後、該金属網240を殺菌用管体210の内部に図14のように装着すれば、コイル状に巻き取られた金属網240の外側が振動板222と接するようになる。
【0055】
したがって、振動板222から伝える超音波振動がバラスト水に直接照射されるだけでなく、金属網240を介して殺菌用管体210の中心まで効果的に伝達される。
このとき、金属網240は網状であるため、バラスト水の流れを殆ど遮らない。
【0056】
<実施例2>
図15は本発明による他の実施例のバラスト水処理システムの系統図であり、図16は図15の紫外線殺菌装置の正面図である。図15及び図16に示されたように、本発明のバラスト水処理システムはバラスト水が上部より紫外線殺菌装置300に流入され、紫外線の照射が完了したバラスト水は紫外線殺菌装置300の上部から排出される構造である。
【0057】
本実施例は、船舶内の危険区域に設置可能な構造として設計された爆発防止用構成である。
図17は爆発防止用超音波殺菌装置の概略縦断面図であり、爆発防止のために超音波照射装置保護カバー261が据える。
図18は爆発防止用紫外線殺菌装置の斜視図及び側面図であり、爆発防止のために爆発防止用蓋板310が据える。
【0058】
前述した本発明の説明は一例に過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態に容易に変形することができる。したがって、前述した実施例は例示的なものであって限定的なものではないことを理解せねばならない。例えば、単一型として示されている各構成要素を分散して実施することも、分散して示されている構成要素を結合した形態で実施することも可能である。
【0059】
本発明の範囲は詳細な説明より特許請求の範囲によって解釈され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【0060】
<試験結果>
本発明の前記バラスト水処理システムを用いて国際海事機関(IMO)のバラスト水型式承認試験規定(G8)による陸上試験を実施した。実施結果を下記の表1にまとめた。
【0061】
【表1】

【0062】
表1から、本発明によるバラスト水処理システムが国際海事機関及び米国カリフォルニア州のバラスト水処理性能基準を全て満足することが分かる。
【0063】
<外の技術との比較>
【0064】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は船舶に据えて使用されるものであって、船舶の航海のために貯蔵されるバラスト水(Ballast Water)をバラストタンクに貯蔵またはバラストタンクから排出するとき、バラスト水による環境汚染を防止するためにバラスト水を水処理(殺菌及び浄化)することができる。
【符号の説明】
【0066】
10 ポンプ
20 バラストタンク
100 遠心分離機
200 超音波殺菌装置
210 殺菌用管体
220 超音波照射装置
221 超音波振動子
222 振動板
230 保護カバー
231 吸音材
240 金属網
241〜246 上部振動板
251、252、256 下部振動板
261 爆発防止用超音波照射装置保護カバー
300 紫外線殺菌装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラスト水処理システムにおいて、
密度差を用いてバラスト水から大粒子の異物を遠心分離する遠心分離機と、
前記遠心分離機を通ったバラスト水を超音波殺菌するために前記遠心分離機の後段に設けられ、バラスト水が通る管状の殺菌用管体、及び前記殺菌用管体を通るバラスト水に超音波を照射するために前記殺菌用管体に設けられる超音波照射装置を含んでなる超音波殺菌装置と、
紫外線の照射によって前記超音波殺菌装置を通ったバラスト水を殺菌するための紫外線殺菌装置と、を含んでなり、
前記超音波照射装置は、超音波振動を発生させる超音波振動子、及び前記超音波振動子の前方に設けられて前記超音波振動子で発生した超音波を前記殺菌用管体を通るバラスト水に伝える振動板を含み、
前記振動板は、前記殺菌用管体の長さ方向に沿って長く、且つ、前記殺菌用管体の周面に沿って複数が設けられ、それぞれの前記振動板の長さ方向に沿って複数の前記超音波振動子が設けられることを特徴とするバラスト水処理システム。
【請求項2】
前記超音波振動子は、高周波振動子及び低周波振動子を含み、
前記高周波振動子及び低周波振動子は振動板の長さ方向に沿って交互に設けられることを特徴とする請求項1に記載のバラスト水処理システム。
【請求項3】
前記殺菌用管体の内部に超音波を伝達するために、前記殺菌用管体の内部にコイル状に巻き取られた金属網が前記振動板と接して設けられることを特徴とする請求項2に記載のバラスト水処理システム。
【請求項4】
内側に吸音材が設けられ、前記超音波振動子を包みながら前記殺菌用管体の外面に装着される保護カバーがさらに設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のバラスト水処理システム。
【請求項5】
前記遠心分離機の排出管の直径を漸次大きくすることでバラスト水の流速を増加させ、遠心力をさらに高めることを特徴とする請求項1に記載のバラスト水処理システム。
【請求項6】
前記超音波殺菌装置には爆発防止のために超音波照射装置保護カバーが設けられることを特徴とする請求項1に記載のバラスト水処理システム。
【請求項7】
前記紫外線殺菌装置には爆発防止用蓋板が設けられることを特徴とする請求項1に記載のバラスト水処理システム。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2013−507244(P2013−507244A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533472(P2012−533472)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/CN2010/077750
【国際公開番号】WO2011/044845
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(511203514)ウーシー ブライトスカイ エレクトロニック カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】WUXI BRIGHTSKY ELECTRONIC CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Luoshe, Huishan Wuxi, Jiangsu 214187 CHINA
【Fターム(参考)】