説明

バンド巻き付け作業補助装置及びバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置

【課題】繰り返し使用できる荷崩れ防止用バンドによる手作業での巻き付け作業や巻き取り作業の作業性向上を図り得るバンド巻き付け作業補助装置及びバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置を提供する。
【解決手段】バンド本体10の一端に設けられたアウタープレート30を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業に用いられるバンド巻き付け作業補助装置であって、アウタープレート30の両端を回転自在に支持する一対の補助具1,1を備えたことを特徴とする。また、バンドの巻き付け・巻き取り作業補助装置は、サポート部材の両端に係合する一対のホルダ110,120と、ホルダを回転自在に支持するホルダ支持部材130,140と、ホルダ支持部材130,140を連結するハンドバー150と、一方のホルダ140を回転させる回転操作部材160と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばパレット上に積み上げられた荷物の荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドの巻き付け作業や巻き取り作業の作業性向上を図るバンド巻き付け作業補助装置及びバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各種荷物の輸送は、倉庫で荷物を荷役用のパレットに積み上げ、積み上げた荷物の外周にラップフィルムを巻き付けて束ね、束ねた状態でトラックに積載して送り先まで運搬するようになっている。
しかし、巻き付けたラップフィルムを剥がす作業に手間がかかる。また、使用するラップフィルムの量が膨大で、しかも大部分がリサイクルに回らずに廃棄されている現状であり、資源の浪費につながると共に、廃棄されるラップフィルムによる周辺環境に対する負荷も大きい。
そこで、本出願人は、何回も使い回しできる荷崩れ防止バンドを考案し、従来のフィルムと同様に簡単に荷物に巻き付けることができる自動巻き付け装置の開発を進めてきた。
【0003】
しかし、処理量が少ない場合には、自動化装置までは必要がなく手動で作業を行わなければならないが、手作業での作業には多大の労力を要する。バンドを床に落とすと汚れがついて繰り返し使用することができないので、床に落とさないように注意しながら作業をする必要がある。
また、現在開発している自動巻き付け装置は巻き付け作業についてであって、現場で荷物を降ろす際には、荷崩れ防止バンドを回収する必要があるが、回収作業は手作業となり、この回収作業を容易化することが荷崩れ防止バンドの普及に不可欠である。
なお、従来のラップフィルムを用いた荷物の結束方法としては、たとえば、特許文献1に記載のようなものがある。
【特許文献1】特開平5−85504号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、繰り返し使用できる荷崩れ防止用バンドの開発の一環としてなされたもので、その目的とするところは、手作業での巻き付け作業や巻き取り作業の作業性向上を図り得るバンド巻き付け作業補助装置及びバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、バンド本体の一端に設けられた張力を支持するサポート部材を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業に用いられるバンド巻き付け作業補助装置であって、
サポート部材の両端を回転自在に支持する一対の補助具を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、各補助具は、サポート部材の端部に着脱自在に係合する係合部を備えたホルダと、該ホルダを回転自在に支持するホルダ支持部材とを備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、ホルダ外周は円筒面形状で、ホルダ支持部は前記ホルダ外周を摺動自在に支持する構成となっている。
請求項4に係る発明は、サポート部材は平板形状で、ホルダには平板状のサポート部材の端部が係合する放射状溝が周方向に複数設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項5に係る発明は、バンド本体の一端に設けられた張力を支持するサポート部材を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業と、荷物周囲に巻き付けられたバンド本体を手作業でサポート部材を中心に巻き取る巻き取り作業との両作業に使用可能なバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置であって、
前記サポート部材の両端に係合する一対のホルダと、
該ホルダを回転自在に支持するホルダ支持部材と、ホルダ支持部材を連結固定する連結固定部材と、少なくとも一方のホルダを回転させる回転操作部材と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項6に係る発明は、前記回転操作部材とホルダ間には、回転操作部材とホルダを相対回転不能に連結し一体的に回転可能とするロック状態と、回転操作部材とホルダを相対回転自在に連結するロック解除状態に切り替え可能の連結手段が設けられ、巻き付け作業時にはロック状態とし、巻き取り作業時にはロック解除状態とすることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、ロック解除状態におけるハンドルをホルダ支持部材に対して固定するハンドルロック手段を備えていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、回転操作部材は、一端がホルダの回転軸に連結されるハンドルと、ハンドルに対して起倒自在に取り付けられる操作ノブとを備え、
操作ノブの起倒動作に連動し、操作ノブがハンドルに対して起立状態では前記連結手段をロック状態とし、操作ノブがハンドルに対して倒れた状態では前記連結手段をロック解除状態に切り替える構成となっていることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、ロック解除状態における回転操作部材をホルダ支持部材に対して固定する回転操作部材固定手段を備え、操作ノブによって前記回転操作部材固定手段を動作させて回転操作手段を固定する構成となっていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、バンド本体を荷物の周囲に巻き付けて荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドの荷役作業用の補助具であって、
荷物の隙間に差し込み可能の差し込み具と、差し込み具をバンド本体と連結する変形自在の連結具とによって構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のバンド巻き付け作業補助装置は、バンド本体をサポート部材を巻き軸としてロール状に巻き取った形態の荷崩れ防止バンドを初期形態とし、一対の補助具をサポート部材の両端に係合し、バンド本体の端部を荷物に引っ掛けた状態で、補助具によって荷崩れ防止バンドを保持し、バンド本体を引き出しながら荷物の周りを一周することにより、荷物の周りにバンド本体を巻き付ける。このようにすれば、手作業によって容易にバンドの巻き付け作業を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、ホルダ支持部材を手に持つことで、バンド本体を回転自在に支持することができる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、ホルダ支持部材でホルダの外周を支持する構成となっているので、コンパクトな構造の補助具を実現できる。
請求項4に係る発明によれば、放射状に複数の溝を設けているので、補助具をサポート部材に係合する際の位置合わせが容易にできる。
【0011】
請求項5に係るバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置によれば、サポート部材の両端を保持するホルダのホルダ支持部材を連結固定部材によって連結し、少なくとも一方のホルダを回転させる回転操作部材を備えた構成としたので、ホルダを回転操作することにより、巻き付け作業だけでなく、巻き取り作業も可能となる。
【0012】
請求項6に係る発明によれば、回転操作部材とホルダの連結手段を、巻き付け作業時にはロック状態とし、巻き取り作業時にはロック解除状態に切り替えるようになっているので、巻き付け作業時に回転操作部材が回転することなく、スムースに巻き取り作業を行うことができる。
請求項7に係る発明によれば、回転操作部材固定手段によって、ロック解除状態における回転操作部材をホルダ支持部材に対して固定するようにしたので、巻き付け作業時に回転操作部材が邪魔にならない。
請求項8に係る発明によれば、回転操作部材に起倒自在の操作ノブを設け、操作ノブの起倒動作に連動し、巻き取り作業用に操作ノブを立てるとロック状態に、巻き取りが終わって操作ノブを倒すとロック解除状態に切り替わるので、作業者は特にロック,ロック解除を意識する必要がなく、作業性が向上する。
請求項9に係る発明によれば、操作ノブによって回転操作部材固定手段を動作させ回転操作手段を固定する構成となっているので、作業者は意識することなく、回転操作部材を固定することができる。
請求項10に係るバンド落下防止具によれば、巻き付け作業や巻き取り作業の際に、差し込み具を荷物の隙間に差し込むことにより、バンド本体の落下を防止でき、バンド本体に汚れ等が付着するのを未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【0014】
実施の形態1.
図1及び図2は、本発明の実施の形態1に係るバンド巻き付け作業補助装置を示している。
この補助装置は、バンド本体10の一端に設けられたサポート部材としてのアウタープレート30を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける際に用いるもので、アウタープレート30の両端部を回転自在に支持する一対の補助具1,1によって構成されている。
まず、本実施例で使用される荷崩れ防止バンドについて、図3,図4を参照して簡単に説明する。
【0015】
この荷崩れ防止バンドは、繰り返し使用可能な可撓性の長尺帯であって、曲げ変形自在のバンド本体10の長手方向の両端には、張力を支持する剛性のあるサポート部材としてのアウタープレート30とインナープレート50が取り付けられている。バンド本体10の一端にはつなぎ部材20を介してアウタープレート30が連結されており、インナープレート50をアウタープレート30とバンド本体10の間の枠空間をくぐらせることによってバンド本体10をアウタープレート30に引っ掛けて折り返し、バンド本体10を締め付けるようになっている。
【0016】
バンド本体10の折り返し部が重ね合わされる領域には、固定手段としての面状ファスナ40が設けられている。面状ファスナ40は互いに着脱自在に接着される接着側テープ41と被接着側テープ42によって構成される。この実施例の説明では、折り返される側に設けられるテープを接着側テープ41とし、折り返し部が重ねられる部分に設けられるテープを被接着側テープ42というものとする。
これら接着側テープ41及び被接着側テープ42はバンド本体10に縫いつけ等によって固定され、巻き付け時にバンド本体10に作用する張力は、面状ファスナ40の被接着側テープ42を起点にして作用することになる。
【0017】
バンド本体10は、ナイロン,ポリエステル等の高強度繊維の織布で構成される長尺の平バンドで、全長に亘って一定の幅に成形されている。バンド本体10は、長手方向に若干の伸縮はするものの、基本的には伸縮性は無い。しかし、曲げ方向に対しては自由に変形し、荷物の形状に倣って巻き付け可能である。
つなぎバンド20も、バンド本体10と同様、ナイロン,ポリエステルなどの高強度繊維の織布によって構成される。このつなぎバンド20も若干の伸縮はするものの基本的には伸縮性は無い。このつなぎバンド20の幅は狭小で、バンド本体10のアウター側端部を部分的に2点で支持することになる。
【0018】
アウタープレート30は、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。アウタープレート30は棒状部材でもよいが、この実施例では、バンド本体10より若干厚肉の平板構成で、バンド本体10の幅方向(長手方向に対して直交方向)に直線状に延びている。このアウタープレート30の長さはバンド本体10の幅よりも若干長く、両端がバンド本体10の幅方向両端部よりも所定寸法だけ突出している。
また、アウタープレート30のバンド本体10が引っ掛けられる側の側辺には、高剛性部を構成する面状ファスナ40の被接着側テープ42が係合して幅方向の移動を規制する凹凸形状のウェイブ部70が設けられている。
【0019】
バンド本体10のアウタープレート30と対向する端部には、バンド本体10に直線状に延びる芯材としての芯金60が挿入され、半固定されている。
芯金60も、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成され、アウタープレート側端部に袋状に縫いつけられている。芯金60の長さは、バンド本体10の全幅よりぬい代分だけ少し短くなっている。
芯金60の両端はつなぎバンド20とは分離している。つなぎバンド10の縫いつけ固定部21は、バンド本体10の端部から芯金60の分だけ入り込んだ部分にあり、芯金60はつなぎバンド20内ではフリー状態である。
【0020】
つなぎバンド20は柔軟性があるので、不規則な張力に対してねじれ・ゆがみ・ななめ等に変形して張力を各つなぎバンド20に分散し、一方向へ張力がかかってしまうことを防ぐことができる。
もう一つの働きとして、芯金60は固定されていないため、不規則な張力に対してバンド本体10のねじれ,ゆがみ,斜めなどの動きを妨げず、バンド本体10の動きに関わらず、張力のみを受け止めることができる。
【0021】
インナープレート50についても、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。高剛性の部材であれば棒状部材でもよいが、この実施例では、2箇所の長穴51を持つ平板状のプレートで、アウタープレート30側の枠空間Sをくぐり抜けることができる長さ,幅に設定されている。
【0022】
面状ファスナ40を構成する接着側テープ41は、インナープレート側端部から所定長さ分の第1領域に取り付けられる第1テープ41aと、インナープレート50を連結する一対の連結帯部11に取り付けられる第2テープ41bとを備えている。
第1テープ41aは、バンド本体10の長手方向と平行に複数列、この実施例では3列のテープが所定間隔を隔てて取り付けられている。
【0023】
被接着側テープ42は、第1領域に続く第2領域に取り付けられる。
被接着側テープ42も、バンド本体10の長手方向と平行に3列のテープ42,42,42が所定間隔を隔てて取り付けられている。この3本の被接着側テープ42,42,42の長さは、アウタープレート30から折り返されたバンドの接着に必要な長さに設定される。各被接着側テープ42の間には隙間を必ず作る。本数が多い場合には、テープ幅を狭くして対応する。このように、全体として、インナープレート側の第1領域は、作業中の変形,ズレなどが無いような強い構造として作業効率を上げている。
この荷崩れ防止バンドは、図4(B)に示すように、アウタープレート30を巻き軸にして巻き取られた形態を収納形態とする。この収納形態では、面状ファスナ側の面を内側にして巻き取られている。このようにすれば、巻き取り形態がそのまま収納形態となり、そのまま展開することで、巻き付けることができる。
【0024】
各補助具1は同一の構造であり、一つの補助具1についてのみ説明する。
補助具1は、アウタープレート30の端部に着脱自在に係合する係合穴2を備えたホルダ3と、ホルダ3を回転自在に支持するホルダ支持部材としてのキャップ4と、を備え、ホルダ3とキャップ4は連結ピン5によって連結されている。
ホルダ3は円柱形状で、一端面に係合穴2を備えている。係合穴2の内周には、放射状にプレート係合溝2aが4箇所に設けられている。各プレート係合溝2bは外径端側が幅広の花弁形状で、内径側端部間の幅が最小幅で、プレートが挿入可能の幅に設定されている。プレート係合溝2aの内径端部の角部は円弧状に丸められている。また、係合穴2の底壁6には連結ピン5が挿通されるピン孔6aが設けられ、ピン孔6aの係合穴2側の孔縁には一段深い段部6bが設けられている。
【0025】
ホルダ3はアルミ系の金属材によって構成されており、無電解ニッケルめっき等のメッキが施されている。
キャップ4はプラスチック製の有底円筒形状の部材で、ホルダ3の外周面と摺動自在に嵌合する円筒部4aと、ホルダ3の底壁6の外面と摺動自在に接触する底板部接触するの円筒部4aの一端を閉塞する円板形状の底板部4bとから構成されている。
このキャップ4の大きさは手で握れる程度の大きさとし、この実施の形態では外径が55mm程度の大きさに設定されている。また、底板部4bの中心にはピン孔4cが貫通形成されている。
【0026】
連結ピン5は、重なり合ったホルダ3とキャップ4の底壁6と底板部4bの各ピン孔6a,4cに挿入されるピン本体5aと、ピン本体5aの一端に設けられる大径のピン頭部5bと、から構成されている。ピン頭部5bは、円板状の押さえ板5cと、押さえ板5cに突設されるつまみ片5dとから構成されている。つまみ片5dには、不図示のひもなどを通す通し穴5eが設けられている。
ピン本体5aの先端部には止め輪7が装着される溝5fが設けられている。
【0027】
次に、上記バンド巻き付け作業補助装置を用いた巻き付け作業について説明する。
巻き付け作業は、アウタープレート30に巻き付けたロール形態よりバンド本体10を延ばして展開する。
ロール形態の荷崩れ防止バンド1の両端部にはアウタープレート30の端部が突出しており、このアウタープレート30の両端部に、一対の補助具1,1のホルダ3の係合穴2にそれぞれ差し込む。
【0028】
そして、ロール形態のバンド外周に位置するインナープレート50を荷物Bの隙間に差し込んで仮固定しておく。この仮固定のために、たとえば、図2に示すように、荷崩れ防止バンドの端部に落下防止具200を取り付けてもよい。
落下防止具200は、硬質の差し込み具201と、差し込み具201をバンド本体10と連結する紐,ベルト,チェーン等の変形自在の連結具202とによって構成される。連結具202のバンド本体10との固定は、縫い付けて固定してもよいし、面状ファスナで固定してもよいし、クリップ等によって挟んで固定してもよいし、バンドの重量を支えることができる種々の固定方法を採用することができる。落下防止具200は、バンド本体インナープレート50側の端部領域の上辺側に取り付けられる。図示するように2箇所以上設けてもよいし、一箇所でもよい。
差し込み具201は、図示例では楔形状で、箱等の荷物の隙間に容易に差し込みできるような形状となっているが、楔形状に限るものではなく、種々の形状とすることができる。
アウタープレート30の両端部を補助具1,1で支持した後、両手で補助具1のキャップ4を持ってバンドを支え、バンド本体10を引出ながら荷物Bの回りを一周することにより、荷物の周りにバンド本体10を巻き付けていく。すべりのよい樹脂製のキャップ4に対して金属製のホルダ3外周が摺動するので、軽く回転し、巻き付け作業がきわめて簡単にできる。
巻き付け作業時は、バンド本体10を軽く荷物外周に押し当て、荷物に沿ってバンド本体10を転がすようにして荷物を周囲を回ることにより、バンド本体10のテンションが抜けずに適度な張力を保った状態で巻き付けることができる。
一周すると、補助具1,1を外し、インナープレート50をアウタープレート30側の枠空間を通してバンド本体10をアウタープレート30に引っ掛けて折り返し、手で締め付けて面状ファスナ40の接着側テープ41を被接着側テープ42に接着固定する。
【0029】
このように、本発明の補助具1,1を用いることにより、荷物Bの回りを一周するだけで自動的にバンド本体10が引き出されて巻き付けることができ、作業性の大きな向上を図ることができる。作業者においても、ストレッチフィルムの巻き付け作業と違和感がなく、受け入れやすい。
また、ストレッチフィルムを手動で巻き付けようとした場合、最低でもストレッチフィルムを持って荷物の周りを2回転する必要があるが、本発明の荷崩れ防止バンドの場合は、バンド本体をアウタープレート30に引っ掛けて折り返し、締め付ける構成なので、荷物の周りを1回転ですむ。
【0030】
実施の形態2.
図5乃至図10には、本発明の実施の形態2に係るバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置を示している。
このバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置100は、アウタープレート30を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業と、荷物周囲に巻き付けられたバンド本体10を手作業でアウタープレート30を中心に巻き取る巻き取り作業との両作業に使用可能となっている。
【0031】
バンド巻き付け・巻き取り作業補助装置の構成は、図5に示すように、荷崩れ防止バンド10のアウタープレート30の両端に係合する一対の第1,第2ホルダ110,120と、各第1,第2ホルダ110,120を回転自在に支持する第1,第2ホルダ支持部材130,140と、第1,第2ホルダ支持部材130,140を連結固定する連結固定部材としてのハンドバー150と、一方の第2ホルダ120に連結されて第2ホルダ120を回転操作するための回転操作部材160と、を備えた構成となっている。
【0032】
また、回転操作部材160と第2ホルダ120の間には、回転操作部材160と第2ホルダ120を一体的に回転可能とするロック状態と、回転操作部材160と第2ホルダ120を相対回転自在に連結するロック解除状態とに切り替え可能の連結機構170が設けられている。
さらに、回転操作部材160と第2ホルダ支持部材160との間には、連結機構170のロック解除状態における回転操作部材160を第2ホルダ支持部材140に対して固定する回転操作部材ロック機構180を備えている。
【0033】
第1ホルダ110は、図6に示すように、開口部を下方に向けた有底円筒状のホルダ本体111と、このホルダ本体111の開口端部に取り付けられるガイドリング112と、ホルダ本体111内周に軸方向に摺動自在に挿入されるプッシャー113と、プッシャー113を開口部から突出させる方向に付勢するスプリング114と、を備えている。
ホルダ本体111は、円筒部111aと、円筒部111aの一端を閉塞する底壁部11bと、底壁部111bの外面中央から円筒部111aの中心軸方向に突出する回転軸部111cと、を備えた形状となっている。
【0034】
ガイドリング112は、アウタープレート30の端部が係合する係合穴115を備えたリング状部材で、外端部がホルダ本体111の開口端部である円筒部111aの端面にねじ等によって固定されている。
係合穴115は、内周に放射状に延びるプレート係合溝115aが複数箇所に設けられている。この例では、プレート係合溝115aは円周方向に45°の間隔で8箇所に設けられている。アウタープレート30は、互いに対向する係合溝115aに係合する。
【0035】
プッシャー113は扁平な円柱状部材で、ホルダ本体111の底壁部111bと開口端に固定されるガイドリング112間に軸方向に往復移動自在に挿入されるもので、プッシャー113と底壁部111b間にスプリング114が圧縮状態で装着されている。スプリング114はコイルスプリングで、周方向3箇所に配置され、一端がプッシャー113に設けられた装着穴113aに装着されている。
プッシャー113は、通常はスプリング114のばね力でガイドリング112に当接しており、アウタープレート30の端部をガイドリング112の係合穴115から押し込むと、プッシャー113が押されてスプリング114が収縮するようになっている。
【0036】
第1ホルダ支持部材130は、第1ホルダ110の回転軸部111cが回動自在に挿入される軸孔131を備えた部材で、一端が連結固定部材であるハンドバー150に固定されている。
軸孔131の反ホルダ側の開口端には、開口径を一段拡大した段凹部132が設けられ、軸孔に挿入された回転軸部111cの端面にワッシャー133を介してボルト134が締付け固定されている。
また、回転軸部111cと軸孔131内周との間には、薄肉円筒状のライナー133が介装されている。ライナー133は、軸孔141両端の開口部に装着されるもので、開口端縁に係合するライナーフランジ部133aが設けられ、ライナーフランジ部133aを介して、第1ホルダ保持部130の上下両端面に第1ホルダ110及びワッシャー133が接触するようになっている。
【0037】
第2ホルダ120は、図7乃至図9に示すように、扁平な円柱形状のホルダ本体121と、このホルダ本体121に固定されるガイドシャフト123と、を備えている。
ホルダ本体121は、第1ホルダ110と対向する端面にアウタープレート30の端部が係合する係合穴125が設けられている。係合穴125の内周にはプレート係合溝125aが45°の角度で8箇所に設けられている。
ホルダ本体121の底壁121aには、貫通孔121bが設けられ、この貫通孔121bにボルト122が挿通され、このボルト122によりガイドシャフト123の一端がホルダ本体121の底壁121aに締付け固定される。
【0038】
ガイドシャフト123は、中途部にシャフトフランジ部126が設けられたフランジ付きの中空円筒状部材で、シャフトフランジ部126を隔てて一方が第2ホルダ支持部材140の軸孔141に摺動自在に挿入されるガイド本体部127、他方が回転操作部材160の軸孔161に摺動自在に挿入される連結軸部128となっている。
ガイド本体部127の端部はホルダ本体121の底壁121aに当接し、ボルト122によってホルダ本体121と一体的に締付け固定されている。ガイド本体部127と軸孔141内周との間には、薄肉円筒状のライナー142が介装されている。ライナー142は、第2ホルダ支持部材140の軸孔141の第2ホルダ側及びシャフトフランジ部126側の2箇所の開口部に装着されるもので、開口端縁に係合するライナーフランジ部142aが設けられ、ライナーフランジ部142aを介して第2ホルダ120及びシャフトフランジ部126が第2ホルダ支持部材140に接触するようになっている。
一方、回転操作部材160の軸孔161に挿入される連結軸部128は軸孔161から突出し、この突出端部に止め輪129が装着され軸方向に抜けないように固定されている。
【0039】
連結機構170は、連結軸部128に軸方向に所定量移動自在に挿入されるロックピン172を備えたロック部材171と、回転操作部材160の第2ホルダ支持部材140と対向する側の軸孔161の開口縁に設けられるロック溝173と、ロック部材171を連結軸部128から突出させる方向に付勢するスプリング174とによって構成されている。
ロック部材171は、連結軸部128内周に摺動自在に挿入される円柱状の部材で、ロックピン172が外周面から中心軸に対して直交方向に突出している。
一方、ガイドシャフト123には、ロックピン172が係合するスリット175が2箇所に設けられ、ロック部材171はガイドシャフト123に対して、回転方向には相対移動不能で一体的に回転するが、軸方向にはスリット175の長さ分だけ相対移動自在となっている。
【0040】
スリット175は、ガイド本体部127と連結軸部128を分けるフランジ126を含めて、ガイド本体127と連結軸部128側に切り欠いた構成で、ロック部材171がハンドル160の連結軸孔161から突出方向に移動すると、図8に示すように、ロックピン172がハンドル160の連結軸孔161の孔縁に設けられたロック溝173に嵌り込みロック状態となる。反対に、ロック部材171が連結軸部128に没入する方向に移動すると、図7に示すように、ロックピン172がロック溝173から離脱してロックが解除され、互いに相対回転自在のロック解除状態となる。
スプリング174は、ガイドシャフト123内のボルト122とロック部材171の間に圧縮状態で装着されている。
【0041】
回転操作部材ロック機構180は、ハンドル160の回転軸から離れた位置に軸方向に移動自在に支持されるロック部材181と、このロック部材181の端部が係脱自在の第2ホルダ支持部材140に設けられたロック穴182と、によって構成されている。このロック部材181は、スプリング183によって、通常はロック穴182から離脱させる方向に付勢力を加えられており、通常は第2ホルダ支持部材140から離間する方向に付勢され、ロック部材181を押し込むことによって、ロック穴182に係合し、ハンドル160が不用意に回転しないようにロックされる。
【0042】
ロック部材181は、ハンドル160に設けられたブラケット185のガイド孔185aに摺動自在に支持されている。そして、ロック部材181の中途部にはスプリング183を係合するスプリング止めピン184が固定され、スプリング止めピン184と第2ホルダ支持部材140側のブラケット185の間にスプリング183が圧縮状態に装着されている。
【0043】
ハンドバー150は、第1ホルダ支持部材130と第2ホルダ支持部材140を、一定間隔を隔てて同軸的に対向する状態で連結固定するもので、直線状に延びるバー本体151と、バー本体151の両端からバー本体151に対して直交する方向に曲げられた一対の腕部152,152とを備えた構成で、腕部152に上記した第1ホルダ支持部材130及び第2ホルダ支持部材140が固定されている。
【0044】
回転操作部材160は、一端がガイドシャフト123の連結軸部128に連結されるハンドル162と、ハンドル162の自由端部にハンドル162に対して直交方向に延びる操作ノブ163とを備えた構成となっている。
操作ノブ163は、ハンドル162に対して直交する起立状態と、ハンドル162と重なるように倒れた状態の横臥状態の2位置に保持されるもので、横臥状態で操作ノブ163が、連結機構170のロック部材171と、回転操作部材ロック機構180のロック部材181の両方を押し込み、連結機構170についてはロック解除状態に、回転操作部材ロック機構180については、ロック状態に保持する。また、起立状態では、連結機構170のロック部材171は連結軸部128から突出してロックピン172がロック溝173に係合してロック状態に、回転操作部材ロック機構180のロック部材181は第2ホルダ支持部材140のロック穴182から離脱してロック解除状態となる。
【0045】
操作ノブ163の起立状態及び横臥状態の位置決めは、操作ノブ163を支持するハンドル162の自由端部に設けられたブラケット168に、起立位置保持面168aと、横臥位置保持面168bを設け、操作ノブ163に、起立位置保持面168aと横臥位置保持面168bに選択的に当接する押さえ部材169aと、押さえ部材169aを各保持面に押し付けるスプリング169bを設けた構成となっている。スプリング169bのばね力によって、起立状態及び横臥状態が保持される。起立位置保持面168aと横臥位置保持面168bは互いに直角で、その角部は節度感を付与するアール形状となっている。
【0046】
操作ノブ163は、図10に分解して示すように、ブラケット168に対して一端が回転自在に取り付けられるリンクロッド163aと、このリンクロッド163aに取り付けられるアンダーノブ163bと、アンダーノブ163bに対して固定されるアッパノブ163cとを備えている。アンダーノブ163bは、リンクロッド163aが摺動自在に挿通されるロッド孔163dを有し、リンクロッド163aの自由端部はアンダーノブ163bのロッド孔163dを突き抜けており、リンクロッド163aの自由端部に止め輪163eが装着されている。このアンダーノブ163bとブラケット168の間に、スプリング169bが圧縮状態で装着され、押さえ部材169aを介してブラケット168に当接している。
【0047】
使用方法
次に、このバンド巻き付け・巻き取り作業補助具を用いた巻き付け作業と巻き取り作業について説明する。
最初に、巻き付け作業について説明する。
巻き付け作業は、上記巻き付け作業補助具と同様に、バンド本体10をアウタープレート30にロール状に巻き取った巻き取り形態より展開するものである。
【0048】
1)まず、アウタープレート30の上下端部を第1,第2ホルダ110,120に保持する。
この作業は、先にアウタープレート30の上端部を第1ホルダ110に差し込み、アウタープレート30の上端部をガイドリング112の係合穴115の係合溝115aに係合すると共に、スプリング114のバネ力に抗してプッシャー113を押し上げ、アウタープレート30の下端部を第2ホルダ120の係合穴125に挿入する。アウタープレート30の上下端部を第1,第2ホルダ110,120に係合すると、後は、第1ホルダ10のプッシャー113を付勢するスプリング14のばね力によって、アウタープレート30は半固定され、外れない。
【0049】
2)インナープレート50を荷物Bの隙間などに差し込んで仮固定する。
3)回転操作部材160の操作ノブ163を横臥状態とし、連結機構170のロック部材171を押し込んでロックピン172を回転操作部材160のロック溝173から離脱させ、回転操作部材160を連結軸部128とフリー状態とする。これにより、第2ホルダ120と回転操作部材160はフリー状態となる。
同時に、操作ノブ163によって、回転操作部材ロック機構180のロック部材181が押し込まれ、ロック部材181が第2ホルダ支持部材140のロック穴182に係合する。これにより、回転操作部材160は第2ホルダ支持部材140にロックされる。
操作ノブ163は、スプリング169bのバネ力によって、横臥状態保持面168bに押圧されているので、手を離しても、横臥状態に位置決め保持されている。
【0050】
4)ハンドバー150を持って、荷物Bに沿ってテンションが抜けないように一周する。
ハンドバー150に対して第1,第2ホルダ110,120が回転してバンド本体10が荷物外周面に沿って転がりながら展開し、自動的に巻き付けられていく。フリーとなった回転操作部材160は、回転操作部材ロック機構180のロック部材181によってロックされた状態であり、巻き付け作業の邪魔にならない。
【0051】
5)1周すると、1)の作業とは逆に、先にアウタープレート30の下端部を第2ホルダ120側から外す。つまり、アウタープレート30の上端部を持ち上げて第1ホルダ110のプッシャー113を押し上げ、下端部を第2ホルダ120から外す。その後、アウタープレート30の上端部を第1ホルダ110から抜き取る。
6)抜き取った後、インナープレート50をアウタープレート30側の枠空間Sをくぐらせ、実施の形態1と同様に、アウタープレート30を支点にしてバンド本体10を折り返して締付け、面状ファスナ40の接着側テープ41と被接着側テープ42を接着して固定する。
【0052】
次に、巻き取り作業について説明する。
1)まず、荷崩れ防止バンドの面状ファスナ40によって接着された折り返し部分を、インナープレート50を持って引き剥がし、アウタープレート30の枠空間Sをくぐらせてアウタープレート30から外す。
2)外したインナープレート50を、箱の隙間等に差し込み仮固定する。
【0053】
3)アウタープレート30の上下端部を補助具の第1,第2ホルダ110,120に保持する。
巻き付け作業と同様に、先にアウタープレート30の上端部を先に第1ホルダ110に差し込み、アウタープレート30の上端部をガイドリング112の係合穴115の係合溝115aに係合させると共に、スプリング114のバネ力に抗してプッシャー113を押し上げ、アウタープレート30の下端部を第2ホルダ120の係合穴125に挿入する。
【0054】
4)操作ノブ163を起こして起立状態にする。
起立状態とすることで、連結機構170のロック部材171が連結軸部128から突出し、中途部にあるロックピン172が回転操作部材160のロック溝173にはまり込み、回転操作部材160とロック部材171が回転方向にロック状態となる。これにより、第2ホルダ120と回転操作部材160が一体的に回転する。
【0055】
同時に、回転操作部材ロック機構180のロック部材181が、スプリング183のばね力によって第2ホルダ支持部材140のロック穴182から離脱し、ロックが解除される。操作ノブ163は、スプリング183のバネ力によって、起立状態保持面168aに押圧されているので、手を離しても、起立状態に保持されている。
【0056】
5)一方の手でハンドバー150を持ち、他方の手で操作ノブ163を持って回転操作部材160を手動で回転させる。この回転操作部材160によって第2ホルダ120及びアウタープレート30を回転させ、バンド本体10をアウタープレート30に巻き取りながら荷物の回りを一周し、バンド本体0をアウタープレート30を軸に収納時姿(巻き取り形態)にしていく。
6)巻き取った後は、3)の作業とは逆に、先にアウタープレート30の下端部を第2ホルダ120から外し、アウタープレート30の上端部を第1ホルダ110から抜き取る。
このように、バンド本体は荷物の外周面上に巻き取られ、バンドは床に落下することなくスムースに巻き取ることができる。
以上のように、本実施の形態のバンド巻き付け・巻き取り作業補助具によれば、巻き付けから巻き取りまで、ひとつの道具で作業が可能となり、荷崩れ防止バンドの取り扱いが簡単にできる。
特に、巻き取って取り外した状態がそのまま収納時姿で、バンドを外す作業そのものが収納作業となり、巻き直し作業が不要で、回収時の作業が大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態に係るバンド巻き付け作業補助装置の補助具を示すもので、同図(A)は斜視図、同図(B)は縦断面図、同図(C)は分解断面図、同図(D)はホルダの底面図である。
【図2】図2(A)は荷崩れ防止バンドに補助具を装着する状態の斜視図、同図(B)は巻き付け作業状態を示す斜視図である。
【図3】図3(A)は荷崩れ防止バンドの一部を破断して示す図、同図(B)はアウタープレートの取り付け状態の分解図である。
【図4】図4(A)は図3の荷崩れ防止バンドを荷物に巻き付けた状態を示す斜視図、同図(B)は荷崩れ防止バンドの巻き取り形態の斜視図である。
【図5】図5は本発明の第2の実施の形態に係るバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置を示すもので、同図(A)は一部を断面にして示す正面図、同図(B)は同図(A)の左側面図、同図(C)は右側面図、同図(D)は上面図、同図はハンドルの操作ノブを外した状態の底面図、同図(F)は第1ホルダの底面図、同図(G)は第2ホルダの平面図、同図(H)は第2ホルダ支持部材の底面図である。
【図6】図6(A)は図5の第1ホルダ及び第1ホルダ支持部材の部分分解断面図、同図(B)は第1ホルダ支持部材の平面図、同図(C)はプッシャーの平面図、同図(D)はガイドリングの平面図である。
【図7】図7(A)は図5の第2ホルダ及び第2ホルダ支持部材の部分拡大断面図、同図(B)は同図(A)のロック部材のロックピンとロック溝との位置関係を90°異なる角度で見た図、同図(C)は同図(B)の底面図である。
【図8】図8(A)は図7(A)の回転操作部材の操作ノブを起立状態とした図、図8(B)は同図(A)のロック部材のロックピンとロック溝との位置関係を90°異なる角度で見た図である。
【図9】図9(A)は図5の第2ホルダ及び第2ホルダ支持部材の部分拡大分解断面、同図(B)は第2ホルダの平面図、同図(C)は第2ホルダ支持部材の底面図、同図(D)は回転操作部材のハンドルの部分上面図、同図(E)はハンドルの部分底面図である。
【図10】図10は操作ノブの分解断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 補助具(バンド巻き付け作業補助装置)
2 係合穴
2a プレート係合溝
3 ホルダ
3b 底壁
4 キャップ
4a 円筒部
4b 底板部
4c ピン孔
5 連結ピン
5a ピン本体
5c 押さえ板
5d つまみ片
5e 通し穴
5f 溝
6 底壁
6a ピン孔
6b 段部
7 止め輪

10 バンド本体
20 つなぎベルト
30 アウタープレート
40 面状ファスナ
41 接着側テープ
41a 第1テープ
41b 第2テープ
42 被接着側テープ
50 インナープレート
51 長穴
60 芯金(心材)
70 ウェイブ部

110 第1ホルダ
111 ハウジング
111a 円筒部
111b 底壁部
111c 回転軸部
112 ガイドリング
113 プッシャー
113a 装着穴
114 スプリング
115 係合穴
115b プレート係合溝

120 第2ホルダ
121 ホルダ本体
121a ホルダ本体の底壁
121b 貫通孔
122 ボルト
123 ガイドシャフト
125 係合穴
125a プレート係合溝
126 フランジ
127 ガイド本体部
128 連結軸部
129 止め輪

130 第1ホルダ支持部材
131 軸孔
132 段凹部
133 ワッシャー
140 第2ホルダ支持部材
141 軸孔
142 ライナー
150 ハンドバー
151 バー本体
152 腕部

160 回転操作部材
161 軸孔
162 ハンドル
163 操作ノブ
163a リンクロッド、163b アンダーノブ、163c アッパノブ
163d ロッド孔、163e 止め輪
164 リンクロッド
165 アンダーノブ
165a ロッド孔
166 アッパノブ
167 止め輪
168 ブラケット
168a 起立位置保持面、168b 横臥位置保持面
169a 押さえ部材、169b スプリング

170 連結機構
171 ロック部材
172 ロックピン
173 ロック溝
174 スプリング
175 スリット

180 回転操作部材ロック機構
181 ロック部材
182 ロック穴
183 スプリング
184 スプリング止めピン
185 ハンドルに設けられたブラケット
185a 軸孔
200 バンド落下防止具
201 差し込み具
202 連結具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンド本体の一端に設けられた張力を支持するサポート部材を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業に用いられるバンド巻き付け作業補助装置であって、
サポート部材の両端を回転自在に支持する一対の補助具を備えたことを特徴とするバンド巻き付け作業補助装置。
【請求項2】
各補助具は、サポート部材の端部に着脱自在に係合する係合部を備えたホルダと、該ホルダを回転自在に支持するホルダ支持部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のバンド巻き付け作業補助装置。
【請求項3】
ホルダ外周は円筒面形状で、ホルダ支持部は前記ホルダ外周を摺動自在に支持する構成となっている請求項1又は2に記載のバンド巻き付け作業補助装置。
【請求項4】
サポート部材は平板形状で、ホルダには平板状のサポート部材の端部が係合する放射状溝が周方向に複数設けられている請求項2に記載のバンド巻き付け作業補助装置。
【請求項5】
バンド本体の一端に設けられた張力を支持するサポート部材を中心にしてロール状に巻き取られた形態の荷崩れ防止バンドを手作業で延ばしながら荷物周囲に巻き付ける巻き付け作業と、荷物周囲に巻き付けられたバンド本体を手作業でサポート部材を中心に巻き取る巻き取り作業との両作業に使用可能なバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置であって、
前記サポート部材の両端に係合する一対のホルダと、
該ホルダを回転自在に支持するホルダ支持部材と、
該ホルダ支持部材を連結固定する連結固定部材と、
少なくとも一方のホルダを回転操作するための回転操作部材と、を備えたことを特徴とするバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置。
【請求項6】
前記回転操作部材とホルダ間には、回転操作部材とホルダを相対回転不能に連結し一体的に回転可能とするロック状態と、回転操作部材とホルダを相対回転自在に連結するロック解除状態に切り替え可能の連結手段が設けられ、巻き付け作業時にはロック状態とし、巻き取り作業時にはロック解除状態とする請求項5に記載のバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置。
【請求項7】
ロック解除状態における回転操作部材をホルダ支持部材に対して固定する回転操作部材固定手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載のバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置。
【請求項8】
回転操作部材は、一端がホルダの回転軸に連結されるハンドルと、ハンドルに対して起倒自在に取り付けられる操作ノブとを備え、
操作ノブの起倒動作に連動し、操作ノブがハンドルに対して起立状態では前記連結手段をロック状態とし、操作ノブがハンドルに対して倒れた状態では前記連結手段をロック解除状態に切り替える構成となっている請求項6に記載のバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置。
【請求項9】
ロック解除状態における回転操作部材をホルダ支持部材に対して固定する回転操作部材固定手段を備え、操作ノブによって前記回転操作部材固定手段を動作させて回転操作手段を固定する構成となっている請求項8に記載のバンド巻き付け・巻き取り作業補助装置。
【請求項10】
バンド本体を荷物の周囲に巻き付けて荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドの荷役作業用の補助具であって、
荷物の隙間に差し込み可能の差し込み具と、差し込み具をバンド本体と連結する変形自在の連結具とによって構成されることを特徴とするバンド落下防止具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−273588(P2008−273588A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−120310(P2007−120310)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(504345148)株式会社ゼロテクノス (9)
【Fターム(参考)】