説明

バーコード読取装置

【課題】周辺の騒音度に適した読取確認音へと速やかに調整できるようにする。
【解決手段】物品に付されたバーコードを読み取ったときに、スピーカ103から確認音を鳴動するバーコード読取装置100において、操作者から確認音の音量変更要求を受け付けて、音量に対応する音量設定値を変更し、変更後の音量設定値に基づく音量の鳴動音を鳴動させる音量変更ボタン105と、音量変更ボタン105とは独立に操作可能であって、操作者から確認音の音色変更要求を受け付けて、音色に対応する音色設定値を変更し、変更後の音色設定値に基づく音色の鳴動音を鳴動させる音色変更ボタン106と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、物品に付されたバーコードを読み取ったときに、鳴動手段を用いて確認音を鳴動するバーコード読取装置に関し、特に、変更後の設定を確認しながら読取確認音を調整することができ、もって操作者が所望するレベルの読取確認音を速やかに得ることができるバーコード読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、小売業や流通業などでは、POS(Point of Sales)システムに代表されるように、バーコードによる商品管理が一般化してきた。例えば、小売店舗での利用例としては、商品に付されたバーコードを、精算レジに据えられたバーコード読取装置に読み取らせることで、商品の精算処理や在庫管理などを行っている。
【0003】
バーコード読取装置がバーコードの読み取りに成功したとき、バーコード読取装置に備えられたスピーカから読取確認音が鳴動され、操作者はこの読取確認音の鳴動の有無によってバーコードが正常に読み取られたか否かを判断する。この判断は精算作業時の能率に直結するため、読取確認音は操作者に対して的確に伝える必要がある。
【0004】
しかし、精算レジ周辺の騒音度は、買物客の増減や店内放送の有無など様々な要因により大きく変化する。このとき、読取確認音の出力音量が周辺の騒音度に比して小さすぎると操作者は読取確認音を聞き取れず精算作業の妨げとなり、また大きすぎるとその読取確認音は操作者や買物客にとって不快な音と感じてしまう。このため、読取確認音の出力音量としては周囲の騒音状況に応じた適切なレベルが要求される。
【0005】
また、大型のスーパーマーケットでは、精算レジには多数のチェックアウトレーンが並置されることが普通であり、付近のレーンからの読取確認音と操作者自らが操作するレーンからの読取確認音とを容易に判別する目的からも、読取確認音の音色についても調整可能であることが望ましい。
【0006】
従来、この読取確認音の音量や音色の調整方法として、読取確認音の音量と音色との調整を兼用する音調整ボタンを筐体に設けたバーコード読取装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、操作者の個人的特徴に合わせて、操作パネル上で読取確認音の音量と音色とを独立に調整できるバーコード読取装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開2000−346700号公報
【特許文献2】特開2002−352184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来のバーコード読取装置には、読取確認音の設定を変更する際の操作性が悪いという問題があった。
【0009】
例えば、特許文献1に開示された構成では、1つのボタンで音量と音色とを独立に調整するためには、音量調整モードと音色調整モードとを切り替える手順を踏まねばならず、その操作は煩雑なものとなる。また、特許文献2に示す構成では、音量と音色とを独立に調整できるものの、そのためには設定変更のためのモードを呼び出さねばならず、操作者が所望する音量および音色を即座に反映させることはできない。
【0010】
特に、食料品売場においては、混雑時には買物客は行列をなして精算を待つケースが一般的であり、操作者が精算作業以外の作業に時間を費やすことは精算待ちの買物客への配慮の点からも好ましくない。
【0011】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、変更後の設定を確認しながら読取確認音を調整することができ、もって操作者が所望するレベルの読取確認音を速やかに得ることができるバーコード読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係るバーコード読取装置は、物品に付されたバーコードを読み取ったときに、鳴動手段を用いて確認音を鳴動するバーコード読取装置であって、操作者から前記確認音の音量変更要求を受け付けて、音量に対応する音量設定値を変更し、変更後の音量設定値に基づく音量の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音量設定変更手段と、前記音量設定変更手段とは独立に操作可能であって、操作者から前記確認音の音色変更要求を受け付けて、音色に対応する音色設定値を変更し、変更後の音色設定値に基づく音色の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音色設定変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項2の発明に係るバーコード読取装置は、請求項1の発明において、前記音量設定変更手段および前記音色設定変更手段は、ボタンであることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3の発明に係るバーコード読取装置は、請求項1または2の発明において、前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、前記鳴動手段から鳴動される前記確認音は、前記音色設定値の値に応じて、単音モードと複音モードとが切り替わることを特徴とする。
【0015】
また、請求項4の発明に係るバーコード読取装置は、請求項1または2の発明において、前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、操作者から単音モードと複音モードとの切替要求を受け付けたときは、単音モードと複音モードとが切り替わり、前記音色設定値が変更されたときは、単音モードと複音モードとが切り替わることなく前記確認音の音色が変更されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項5の発明に係るバーコード読取装置は、請求項4の発明において、前記切替要求は、前記音量設定変更手段と前記音色設定変更手段とが同時に操作されることであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、操作者から確認音の音量変更要求を受け付けて、音量に対応する音量設定値を変更し、変更後の音量設定値に基づく音量の鳴動音を鳴動させる手段と、この手段とは独立に操作可能であって、操作者から確認音の音色変更要求を受け付けて、音色に対応する音色設定値を変更し、変更後の音色設定値に基づく音色の鳴動音を鳴動させる手段と、をバーコード読取装置に設けたので、変更後の設定を確認しながら読取確認音を調整することができ、もって操作者が所望するレベルの読取確認音を速やかに得ることができるという効果を奏する。
【0018】
また、請求項2の発明によれば、音量設定と音色設定とをボタンにより変更するよう構成したので、操作者はボタンを押下する操作だけで読取確認音の音量や音色を変更することができ、もって操作の利便性を向上することができるという効果を奏する。
【0019】
また、請求項3の発明によれば、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとを有し、音色設定値の値に応じて、単音モードと複音モードとを切り替えるよう構成したので、選択可能な音色のバリエーションを広げることができるという効果を奏する。
【0020】
また、請求項4の発明によれば、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとを有し、操作者から単音モードと複音モードとの切替要求を受け付けたときは、単音モードと複音モードとを切り替え、音色設定値が変更されたときは、単音モードと複音モードとを切り替えることなく確認音の音色を変更するよう構成したので、単音モードと複音モードとの切り替えを容易とするとともに、より速やかに音色設定を調整することができるという効果を奏する。
【0021】
また、請求項5の発明によれば、音量設定を変更する操作と記音色設定を変更する操作が同時であるときに切替要求を受け付けるよう構成したので、単音モードと複音モードとを切り替えるためのボタンを別途設けなくても、2つのボタンだけで単音モードと複音モードとを切り替えることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るバーコード読取装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0023】
まず、本実施例1に係るバーコード読取装置の外観構成について説明する。図1は、本実施例1に係るバーコード読取装置の外観構成を示す斜視図である。同図に示すように、このバーコード読取装置100において、読取面101には商品に付されたバーコードを光学的に読み取るための読取窓ガラス102が設けられている。そして、バーコードの読み取りが成功すると、鳴動手段であるスピーカ103から読取確認音が鳴動され、LED104には黄色光が点灯される。
【0024】
このスピーカ103から鳴動される読取確認音の音量や音色は、読取窓ガラス102の上部に設けられた音量変更ボタン105や音色変更ボタン106により変更することができる。音量変更ボタン105は、読取確認音の出力音量を8段階で調整するためのボタンであり、音量変更ボタン105が押下されるたびにこの8段階の音量の中から段階的に出力音量が変更される。
【0025】
また、音色変更ボタン106は、読取確認音の音色を形成する周波数を8段階で調整するためのボタンであり、音色変更ボタン106が押下されるたびにこの8段階の周波数の中から段階的に出力周波数が変更される。
【0026】
この音量変更ボタン105および音色変更ボタン106の表面には、各ボタンの機能を示す特徴的な図柄が印字されており、音量変更ボタン105の表面にはホーン型スピーカを模した図柄が印字され、音色変更ボタン106にはト音記号が印字されている。
【0027】
このように、スピーカ103から鳴動される読取確認音の設定変更を、音量変更ボタン105や音色変更ボタン106によって行うこととしたので、操作者はボタンを押下する操作だけで読取確認音の音量や音色を変更することができる。
【0028】
また、この音量変更ボタン105および音色変更ボタン106は、ともに読取面101と同じ側に設けられている。したがって、操作者は精算作業の途中であっても、精算作業を妨げることなく容易に読取確認音の音量や音色の設定を変更することができる。
【0029】
次に、本実施例1に係るバーコード読取装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施例1に係るバーコード読取装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すように、このバーコード読取装置100は、スピーカ103と、LED104と、音量変更ボタン105と、音色変更ボタン106と、コントローラ部110と、バーコード読取部120と、RAM130と、ROM140と、EEPROM150と、CPU160と、I/F制御部170と、計時部180と、バス190とを有する。
【0030】
コントローラ部110は、スピーカ103と、LED104と、バーコード読取部120が有するレーザ光発光部121と光走査部122とを制御する処理部である。このコントローラ部110は、バーコードの読取が成功したとき、後述するEEPROM150に記憶された確認音設定値に基づいてスピーカ103から読取確認音を鳴動させ、LED104に黄色光を点灯させる。
【0031】
また、このコントローラ部110は、音量変更ボタン105および音色変更ボタン106からの操作を受け付けており、音量変更ボタン105が押下されたときはCPU160により読取確認音の音量の設定変更に関する処理が実行され、音色変更ボタン106が押下されたときはCPU160により読取確認音の音色の設定変更に関する処理が実行される。
【0032】
バーコード読取部120は、商品200に付されたバーコード201を光学的に読み取るための装置であり、レーザ光発光部121と、光走査部122と、ミラー123と、集光部124と、光検知部125と、信号光処理部126とを有する。
【0033】
レーザ光発光部121は、レーザ光Lを出射するレーザ光源である。光走査部122は、複数の平面反射面を有するポリゴンミラーがモータにより回動する回動部材であり、レーザ光発光部121からのレーザ光Lが回動する光走査部122に反射されることでレーザ光Lを走査させる。ミラー123は、バーコード読取装置100の内部に複数備えられた固定式の反射部材であり、光走査部122により走査されたレーザ光Lは、このミラー123に反射し読取窓ガラス102に向けて出射される。
【0034】
集光部124は、凹面形状をなす反射部材であり、走査されたレーザ光Lがバーコード201により乱反射してできる反射光Rを集光する。光検知部125は、集光部124によって集光された反射光Rの光強度を検知するための装置である。信号光処理部126は、光検知部125により検知された反射光Rの光強度を二値化処理し、バーコード201に対応するバーコードデータを生成する処理部である。
【0035】
このバーコード読取部120によるバーコードデータ生成処理は次のような手順で行われる。レーザ光発光部121から出射されるレーザ光Lは、回動する光走査部122によって走査され、ミラー123および読取窓ガラス102を介してバーコード読取装置100の外部へと出射され、商品200に付されたバーコード201へと照射される。
【0036】
そして、バーコード201に照射されたレーザ光Lは乱反射し、その一部は反射光Rとして再び読取窓ガラス102を介してバーコード読取装置100の内部へと戻る。このときの反射光Rは集光部124によって集光され、集光された反射光Rの光強度を光検知部125が検知する。この光検知部125による検知結果に基づき、信号光処理部126がバーコード201に対応するバーコードデータを生成する。このようにして生成されたバーコードデータは、RAM130に格納される。
【0037】
RAM130は、バーコード読取部120の信号光処理部126によって生成されたバーコードデータを格納する揮発性のメモリである。ROM140は、バーコード読取装置100を稼動するためにCPU160が実行する各種プログラムなどが記憶された読込専用のメモリである。
【0038】
なお、ROM140から各種プログラムをCPU160が読み出し、CPU160がそのプログラムを実行することを、本明細書では以降「CPU160が実行する」などのように簡略化して表記する。
【0039】
EEPROM150は、電気的に消去および再書込が可能な不揮発性のメモリであり、スピーカ103から鳴動される読取確認音の音量や音色についての設定である確認音設定値などが記憶される。図3は、本実施例1に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。
【0040】
同図(a)は、EEPROM150に記憶される確認音設定値のフォーマットを示している。同図(a)に示すように、EEPROM150の記憶領域には、確認音設定値には6ビットが割り当てられており、このうち下位3ビットは音量設定値を、上位3ビットは音色設定値を表している。
【0041】
また、同図(b)は、コントローラ部110が保持する確認音設定リストを示している。同図(b)に示すように、コントローラ部110は、この音量設定値に対応付けられた8通りの出力音量と、音色設定値に対応付けられた8通りの出力周波数とを保持している。
【0042】
スピーカ103から読取確認音を鳴動させるとき、CPU160は、EEPROM150に記憶された確認音設定値を読み取り、その値をコントローラ部110へ転送する。そして、コントローラ部110は、この確認音設定値における音量設定値および音色設定値に対し、その音量設定値に対応する出力音量で、かつその音色設定値に対応する出力周波数により、スピーカ103から読取確認音を鳴動させる。
【0043】
ここで、コントローラ部110は、8通りの出力音量Vol−0〜Vol−7を保持しており、Vol−0が音量OFFを、Vol−7が最大音量を表す。また、音量設定値「0」には音量OFFを示す「Vol−0」が対応し、音量設定値「1」にはVol−0よりも大きな音量の「Vol−1」が対応し、音量設定値が「2」にはVol−1よりも大きな音量の「Vol−2」が対応する。以下同様にして、音量設定値が大きくなるにしたがって対応する音量も大きなものとなり、音量設定値の最大値「7」には最大音量の「Vol−7」が対応する。
【0044】
そして、音量変更ボタン105が押下されると、CPU160はEEPROM150に記憶された確認音設定値のうち音量設定値を更新する。このとき、音量設定値は音量変更ボタン105が押下されるたびに0、1、2、3、・・の順に変化し、段階的に出力音量を大きくすることができる。また、音量設定値が「7」のときに音量変更ボタン105が押下されたときは、音量設定値は0へとリセットされる。
【0045】
さらに、音量変更ボタン105が押下され、音量設定が変更されたときは、CPU160は、コントローラ部110を介して、その設定変更後の音量による鳴動音をスピーカ103から即座に鳴動させる。これにより、操作者は設定変更後の音量を即座に確認することができる。
【0046】
また、コントローラ部110は、8通りの出力周波数を保持しており、音色設定値「0」には最低周波数の600Hzが対応し、音色設定値「1」には750Hzが対応し、音量設定値「2」には935Hzが対応する。以下同様にして、音色設定値が大きくなるにしたがって対応する周波数も高いものとなり、音色設定値の最大値「7」には最高周波数の2000Hzが対応する。
【0047】
そして、音色変更ボタン106が押下されると、CPU160はEEPROM150に記憶された確認音設定値のうち音色設定値を更新する。このとき、音色設定値は音色変更ボタン106が押下されるたびに0、1、2、3、・・の順に変化し、段階的に出力周波数を高くすることができる。また、音色設定値が「7」のときに音色変更ボタン106が押下されたときは、音色設定値は0へとリセットされる。
【0048】
さらに、音色変更ボタン106が押下され、音色設定が変更されたときは、CPU160は、コントローラ部110を介して、その設定変更後の音色による鳴動音をスピーカ103から即座に鳴動させる。これにより、操作者は設定変更後の音色を即座に確認することができる。
【0049】
また、音量変更ボタン105に対応する音量設定値と、音色変更ボタン106に対応する音色設定値とは、EEPROM150において異なる記憶領域に記憶されることから、それぞれ独立に設定を変更することができる。これにより、操作者は音量設定と音色設定を独立して変更できることから、設定変更の利便性を向上させることができる。
【0050】
CPU160は、バーコード読取装置100の各部を制御するための中央処理装置である。このCPU160は、ROM140に記憶されたプログラムを読み出し、例えばスピーカ103から鳴動される読取確認音の設定を変更する確認音設定変更処理などを実行する。
【0051】
I/F制御部170は、バーコード読取装置100に接続されたPOS端末300とのデータの送受信を行う処理部であり、バーコード読取部120によって生成されたバーコードデータをPOS端末300に転送する。
【0052】
計時部180は、音量変更ボタン105や音色変更ボタン106の継続押下時間を計時する処理部である。CPU160がコントローラ部110を介して音量変更ボタン105または音色変更ボタン106の押下を検出し始めると、計時部180はそのボタンに対する計時を開始し、ボタンの離間が検出されると計時時間がクリアされる。バス190は、コントローラ部110、RAM130、ROM140、EEPROM150、CPU160、I/F制御部170、計時部180を接続する。
【0053】
POS端末300は、商品の料金精算などの処理を実行する装置である。また、POS端末300は、図示しないホスト装置に接続され、ホスト装置では店内に備えられた複数のPOS端末からの情報を集計し、商品の在庫管理などを行う。
【0054】
次に、本実施例1に係るバーコード読取装置100によるバーコード読取処理の処理手順について説明する。図4は、本実施例1に係るバーコード読取装置100によるバーコード読取処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、このバーコード読取処理では、バーコード読取装置100のCPU160は、バーコード読取装置100が初期設定済みであるか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、バーコード読取部120が備えるレーザ光発光部121および光走査部122が稼動し、バーコードを読み取れる状態にあるか否かを判定する。
【0055】
ここで、初期設定がまだ完了していない場合は、コントローラ部110は、レーザ光発光部121からのレーザ光の出射と光走査部122が備える回動モータの駆動の開始し(ステップS102)、ステップS101に戻る。
【0056】
一方、既に初期設定済みである場合は、バーコード読取部120は、バーコードデータ生成処理を実行し、バーコード読取部120は商品200に付されたバーコード201に対応するバーコードデータを生成して、そのバーコードデータをRAM130に格納する(ステップS103)。
【0057】
そして、CPU160は、バーコードデータがRAM130に格納されているか否かを判定し(ステップS104)、格納されていない場合はステップS103に戻り、バーコード読取部120によりバーコードデータが生成されるまで同処理を繰り返す。
【0058】
そして、バーコード読取部120によりバーコードデータが生成され、そのバーコードデータがRAM130に格納されると、CPU160は、EEPROM150に記憶された確認音設定値を読み込み(ステップS105)、その確認音設定値をコントローラ部110に転送して、スピーカ103からその確認音設定値に対応する音量および音色による読取確認音を鳴動させるとともに、LED104の点灯光色を緑色から黄色へと変化させる(ステップS106)。
【0059】
そして、CPU160は、I/F制御部170に対して、RAM130に格納されたバーコードデータをPOS端末300に送信させ、POS端末300を介して図示しないホスト端末にそのバーコードデータを転送する(ステップS107)。
【0060】
その後、CPU160は、バーコード読取装置100の各部からエラー検知やアラーム通知に関する情報を受信したか否かを判定し(ステップS108)、エラー検知やアラーム通知がない場合はステップS103に戻り、エラー検知またはアラーム通知に関する情報を受信した場合はこのバーコード読取処理を終了する。
【0061】
次に、本実施例1に係る確認音設定変更処理の処理手順について説明する。図5−1および図5−2は、本実施例1に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。この確認音設定変更処理は、バーコード読取装置100の稼働中に、一定の時間が経過するごとに実行される。
【0062】
図5−1に示すように、この確認音設定変更処理では、まず音量の設定変更に関する処理を行う。すなわち、CPU160は、計時部180により計時された音量変更ボタン105の継続押下時間が、30ミリ秒より長いか否かを判定する(ステップS201)。
【0063】
ここで、音量変更ボタン105の継続押下時間が30ミリ秒より長い場合は、CPU160は、操作者により意図して音量変更ボタン105が押下されたものと判断し、音量設定を変更する処理を行う。すなわち、CPU160は、EEPROM150から音量設定値を読み込み、その値を音量ビット値Iとした後、音量ビット値Iをインクリメントし(ステップS202)、その結果Iの値が8以上となる場合は(ステップS203,No)、Iの値をリセットする(ステップS204)。そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された音量設定値を、この変更後の音量ビット値Iへと書き換える(ステップS205)。
【0064】
そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された変更後の確認音設定値を読み込み(ステップS206)、その変更後の確認音設定値をコントローラ部110に転送して、スピーカ103からはその変更後の確認音設定値に対応する音量および音色による読取確認音を、設定確認音として鳴動させる(ステップS207)。この処理の終了後、図5−2に示すステップS208以降の処理へと移る。
【0065】
一方、音量変更ボタン105が押下されていない、または継続押下時間が30ミリ秒以下である場合は、図5−2に示すステップS208に移り、音量設定を変更せずに音色設定に関する処理に移行する。
【0066】
その後、CPU160は、音色の設定変更に関する処理を行う。すなわち、CPU160は、計時部180により計時された音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長いか否かを判定する(ステップS208)。
【0067】
ここで、音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長い場合は、CPU160は、操作者により意図して音色変更ボタン106が押下されたものと判断し、音色設定を変更する処理を行う。すなわち、CPU160は、EEPROM150から音色設定値を読み込み、その値を音色ビット値Jとした後、音色ビット値Jをインクリメントし(ステップS209)、その結果Jの値が8以上となる場合は(ステップS210,No)、Jの値をリセットする(ステップS211)。そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された音色設定値を、この変更後の音色ビット値Jへと書き換える(ステップS212)。
【0068】
そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された変更後の確認音設定値を読み込み(ステップS213)、その変更後の確認音設定値をコントローラ部110に転送して、スピーカ103からその変更後の確認音設定値に対応する音量および音色による読取確認音を、設定確認音として鳴動させ(ステップS214)、この確認音設定変更処理を終了する。
【0069】
一方、音量変更ボタン105が押下されていない、または継続押下時間が30ミリ秒以下である場合は、音色設定を変更せずにこの確認音設定変更処理を終了する。
【0070】
上述してきたように、本実施例に係るバーコード読取装置100は、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とを独立に設け、音量変更ボタン105が押下されると、設定変更後の音量による設定確認音をスピーカ103から鳴動し、音色変更ボタン106が押下されると、設定変更後の音色による設定確認音をスピーカ103から鳴動することとしたので、変更後の設定を確認しながら読取確認音を調整することができ、もって操作者が所望するレベルの読取確認音を速やかに得ることができる。
【0071】
ところで、上記実施例1では、バーコード読取装置100のスピーカ103から鳴動される読取確認音を単一の周波数によるものとしたが、この読取確認音は単一の周波数に限定されず、周波数の異なる2音を連続的に鳴動させる構成とすることもできる。そこで、本変形例では、周波数の異なる2音を連続的に鳴動させる場合について説明する。
【0072】
図6は、本実施例1の変形例に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。なお、同図(a)に示すEEPROM150に記憶される確認音設定値のフォーマット、および同図(b)に示すコントローラ部110が保持する確認音設定リストのうち音量設定値については実施例1と同様であるためその詳細な説明を省略する。
【0073】
また、以降は説明の便宜上、単一の周波数により鳴動される場合を「単音モード」、周波数の異なる2音を連続的に鳴動される場合を「複音モード」と称する。
【0074】
同図(b)において、コントローラ部110は、8通りの出力周波数を保持しているが、そのうち音色設定値が0から3までの4通りについては単一の出力周波数が対応付けられ、4から7までの4通りについては異なる2つの出力周波数が対応付けられている。すなわち、音色設定値が0〜3のときは単音モードが設定され、音色設定値が4〜7のときは複音モードが設定されている。
【0075】
ここで、複音モードに設定されている場合は、スピーカ103から読取確認音が鳴動される鳴動時間を2等分し、その前半と後半とで出力周波数を異ならせることで、周波数の異なる2音を連続的に鳴動させる。例えば、図6において、音色設定値が「4」のときは、スピーカ103からは、鳴動時間のうち前半は1100Hzによって鳴動され、後半は800Hzによって鳴動される。
【0076】
また、音色変更ボタン106が押下されると、CPU160はEEPROM150に記憶された確認音設定値のうち音色設定値を更新する。このとき、音色設定値は音色変更ボタン106が押下されるたびに0、1、2、3・・の順に変化し、単音モードの中で出力周波数が変更される。
【0077】
ここで、音色設定値が「3」のときに音色変更ボタン106が押下されると、音色設定値は「4」となり、単音モードから複音モードへと移行する。そして、音色変更ボタン106が押下されるたびに4、5、6、7の順に変化し、複音モードの中で出力周波数が変更される。
【0078】
また、音色設定値が「7」のときに音色変更ボタン106が押下されたときは、音色設定値は0へとリセットされ、再び単音モードへと戻る。したがって、音色変更ボタン106が4回押下されるごとに、単音モードと複音モードとが切り替わる。
【0079】
さらに、音色変更ボタン106が押下され、音色設定を変更したときは、CPU160は、コントローラ部110を介して、その設定変更後の音色による鳴動音を即座にスピーカ103から鳴動させる。
【0080】
このように、単音モードと複音モードとを設け、音色変更ボタン106によりこの2つのモードから読取確認音を選択できる構成としたので、選択可能な音色のバリエーションを広げることができる。
【実施例2】
【0081】
ところで、上記実施例1の変形例では、バーコード読取装置100は単音モードと複音モードとを備える構成とした。しかし、操作者が単音モードと複音モードとの切り替えを所望している場合には、音色変更ボタン106を最大で4回押下せねばならず、操作性が悪いという問題があった。そこで、本実施例2では、この単音モードと複音モードとの切り替えを一回のボタン操作で可能とした場合について説明する。なお、本実施例2に係るバーコード読取装置100のハードウェア構成は実施例1と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0082】
図7は、本実施例2に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。同図(a)は、EEPROM150に記憶される確認音設定値のフォーマットを示している。このEEPROM150に記憶される確認音設定値のうち最上位ビットは複音設定ビットに割り当てられており、この複音設定ビット値が「0」のときは単音モード、「1」のときは複音モードとなる。また、音色設定値には2ビットが割り当てられており、音量設定値には3ビットが割り当てられている。
【0083】
本実施例2においては、単音モードと複音モードとの切り替えは、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とを同時に押下することによって行われる。すなわち、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とが同時に押下されると、CPU160はEEPROM150の複音設定ビット値を反転させる。
【0084】
この操作により、単音モードのときは複音設定ビット値が「0」から「1」へと変更され、複音モードへと移行する。また、複音モードのときは複音設定ビット値が「1」から「0」へと変更され、単音モードへと移行する。このようにして、単音モードと複音モードとを切り替えることができる。
【0085】
ここで、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106は、図1に示したように、互いに隣接して配置されており、操作者は片手でこの2つのボタン105、106を同時に押下することができる。このため、操作者は精算作業を妨げることなく容易に単音モードと複音モードとを切り替えることができる。
【0086】
また、単音モードと複音モードとの切り替えを、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とを同時に押下することにより行うこととしたので、バーコード読取装置100の読取面101には単音モードと複音モードとを切り替えるためのボタンを別途設けなくても、2つのボタン105,106だけで単音モードと複音モードとを切り替えることができる。
【0087】
図7(b)は、コントローラ部110が保持する確認音設定リストを示している。同図(b)に示すように、コントローラ部110は、音色設定値に対応付けられた4通りの出力周波数を、単音モードと複音モードとで別々に保持している。この各出力周波数の設定値は、図6に示した実施例1の変形例と同様であるが、本実施例2においては、音色変更ボタン106のみを押下した場合は単音モードと複音モードとの切り替えは行われず、単音モードの中でのみ、または複音モードの中でのみ出力周波数が変更される。
【0088】
すなわち、音色変更ボタン106が押下されるたびに、CPU160はEEPROM150に記憶された確認音設定値のうち音色設定値を0、1、2、3の順に変化させるが、音色設定値は4通りであることから、音色設定値が「3」のときに音色変更ボタン106が押下されると、音色設定値は0へとリセットされる。
【0089】
スピーカ103から読取確認音を鳴動させるとき、CPU160は、EEPROM150に記憶された確認音設定値を読み取り、その値をコントローラ部110へ転送する。そして、コントローラ部110は、この確認音設定値における音量設定値、音色設定値、および複音設定ビットに対し、その音量設定値に対応する出力音量で、かつ複音設定ビットが示すモードにおける音色設定値に対応する出力周波数により、スピーカ103から読取確認音を鳴動させる。
【0090】
さらに、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106が同時に押下され、単音モードと複音モードとを切り替えたときは、CPU160は、コントローラ部110を介して、その設定変更後のモードによる鳴動音を即座にスピーカ103から鳴動させる。これにより、操作者は設定変更後には単音モードと複音モードのどちらであるのかを即座に確認することができる。
【0091】
なお、本実施例2に係るバーコード読取装置100によるバーコード読取処理の処理内容について、実施例1との相違点は、図4に示したステップS105においてCPU160が読み込む確認音設定値として、音量設定値、音色設定値の他に、複音設定ビットを読み込む点のみであるので、その詳細な説明を省略する。
【0092】
次に、本実施例2に係る確認音設定変更処理の処理手順について説明する。図8−1、図8−2は、本実施例2に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。図8−1に示すように、この確認音設定変更処理では、CPU160は、計時部180により計時された音量変更ボタン105の継続押下時間が30ミリ秒より長いか否かを判定する(ステップS301)。
【0093】
ここで、音量変更ボタン105の継続押下時間が30ミリ秒より長い場合は、CPU160はさらに、計時部180により計時された音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長いか否かを判定する(ステップS302)。
【0094】
ここで、音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長い場合は、CPU160は、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とが同時に押下されたものと判断し、EEPROM150の確認音設定値における複音設定ビット値を反転させる(ステップS303)。これにより、単音モードと複音モードとが切り替わる。
【0095】
一方、音色変更ボタン106が押下されていない、または継続押下時間が30ミリ秒以下である場合は、CPU160は、音量変更ボタン105のみが押下されたものと判断し、音量設定を変更する処理を行う。すなわち、CPU160は、EEPROM150から音量設定値を読み込み、その値を音量ビット値Iとした後、音量ビット値Iをインクリメントし(ステップS304)、その結果Iの値が8以上となる場合は(ステップS305,No)、Iの値をリセットする(ステップS306)。そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された音量設定値を、この変更後の音量ビット値Iへと書き換える(ステップS307)。
【0096】
そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された変更後の確認音設定値を読み込み(ステップS308)、その変更後の確認音設定値をコントローラ部110に転送して、スピーカ103からはその変更後の確認音設定値に対応する音量、音色、および鳴音モードによる読取確認音を、設定確認音として鳴動させる(ステップS309)。この処理の終了後、図8−2に示すステップS310以降の処理へと移る。
【0097】
一方、音量変更ボタン105が押下されていない、または継続押下時間が30ミリ秒以下である場合は、図8−2に示すステップS310に移り、音量設定を変更せずに音色設定に関する処理に移行する。
【0098】
その後、CPU160は、音色の設定変更に関する処理を行う。すなわち、CPU160は、計時部180により計時された音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長いか否かを判定する(ステップS310)。
【0099】
ここで、音色変更ボタン106の継続押下時間が30ミリ秒より長い場合は、CPU160は、音色設定を変更する処理を行う。すなわち、CPU160は、EEPROM150から音色設定値を読み込み、その値を音色ビット値Jとした後、音色ビット値Jをインクリメントし(ステップS311)、その結果Jの値が4以上となる場合は(ステップS312,No)、Jの値をリセットする(ステップS313)。そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された音色設定値を、この変更後の音色ビット値Jへと書き換える(ステップS314)。
【0100】
そして、CPU160は、EEPROM150に記憶された変更後の確認音設定値を読み込み(ステップS315)、その変更後の確認音設定値をコントローラ部110に転送して、スピーカ103からその変更後の確認音設定値に対応する音量、音色、および鳴音モードによる読取確認音を、設定確認音として鳴動させ(ステップS316)、この確認音設定変更処理を終了する。
【0101】
一方、音量変更ボタン105が押下されていない、または継続押下時間が30ミリ秒以下である場合は、音色設定を変更せずにこの確認音設定変更処理を終了する。
【0102】
上述してきたように、音量変更ボタン105と音色変更ボタン106とが同時に押下されたときに、単音モードと複音モードとを切り替える構成としたので、単音モードと複音モードとの切り替えを容易とするとともに、より速やかに音色設定を調整することができる。
【0103】
また、実施例1の変形例、および実施例2では、複音モードとして周波数の異なる2音を連続的に鳴動させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3音以上を連続的に鳴動させる場合や、複数の周波数による音を同時に鳴動させることで和音を鳴動させる場合にも同様に適用することができる。
【0104】
(付記1)物品に付されたバーコードを読み取ったときに、鳴動手段を用いて確認音を鳴動するバーコード読取装置であって、
操作者から前記確認音の音量変更要求を受け付けて、音量に対応する音量設定値を変更し、変更後の音量設定値に基づく音量の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音量設定変更手段と、
前記音量設定変更手段とは独立に操作可能であって、操作者から前記確認音の音色変更要求を受け付けて、音色に対応する音色設定値を変更し、変更後の音色設定値に基づく音色の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音色設定変更手段と、
を備えたことを特徴とするバーコード読取装置。
【0105】
(付記2)前記音量設定変更手段および前記音色設定変更手段は、ボタンであることを特徴とする付記1に記載のバーコード読取装置。
【0106】
(付記3)前記音量設定変更手段および前記音色設定変更手段は、ともにバーコードを読み取る読取面と同一面上に設けられていることを特徴とする付記1または2に記載のバーコード読取装置。
【0107】
(付記4)前記音色設定変更手段の表面には、音量変更に関連する図柄が印字され、
前記音色設定変更手段の表面には、音色変更に関連する図柄が印字されていることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【0108】
(付記5)前記音色設定値は、前記確認音における出力周波数に対応付けられていることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【0109】
(付記6)前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、
前記鳴動手段から鳴動される前記確認音は、前記音色設定値の値に応じて、単音モードと複音モードとが切り替わることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【0110】
(付記7)前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、
操作者から単音モードと複音モードとの切替要求を受け付けたときには、単音モードと複音モードとが切り替わり、前記音色設定値が変更されたときは、単音モードと複音モードとが切り替わることなく前記確認音の音色が変更されることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【0111】
(付記8)前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による和音を鳴動する和音モードとにより鳴動可能であり、
操作者から単音モードと和音モードとの切替要求を受け付けたときには、単音モードと和音モードとが切り替わり、前記音色設定値が変更されたときは、単音モードと和音モードとが切り替わることなく前記確認音の音色が変更されることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【0112】
(付記9)前記切替要求は、前記音量設定変更手段と前記音色設定変更手段とを同時に操作することであることを特徴とする付記7または8に記載のバーコード読取装置。
【0113】
(付記10)前記読取面上における前記音量設定変更手段と前記音色設定変更手段との間隔は、片手の2本の指で同時に操作可能な範囲内であることを特徴とする付記3〜9のいずれか一つに記載のバーコード読取装置。
【産業上の利用可能性】
【0114】
以上のように、本発明に係るバーコード読取装置は、読取確認音を速やかに調整する場合に有用であり、特に、周辺の騒音度に適した読取確認音を即座に得たい場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本実施例1に係るバーコード読取装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】本実施例1に係るバーコード読取装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施例1に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。
【図4】本実施例1に係るバーコード読取装置100によるバーコード読取処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5−1】本実施例1に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5−2】本実施例1に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施例1の変形例に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。
【図7】本実施例2に係る確認音設定値と確認音設定リストとの対応関係を示す図である。
【図8−1】本実施例2に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8−2】本実施例2に係る確認音設定変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0116】
100 バーコード読取装置
101 読取面
102 読取窓ガラス
103 スピーカ
104 LED
105 音量変更ボタン
106 音色変更ボタン
110 コントローラ部
120 バーコード読取部
130 RAM
140 ROM
150 EEPROM
160 CPU
170 I/F制御部
180 計時部
200 商品
201 バーコード
300 POS端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に付されたバーコードを読み取ったときに、鳴動手段を用いて確認音を鳴動するバーコード読取装置であって、
操作者から前記確認音の音量変更要求を受け付けて、音量に対応する音量設定値を変更し、変更後の音量設定値に基づく音量の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音量設定変更手段と、
前記音量設定変更手段とは独立に操作可能であって、操作者から前記確認音の音色変更要求を受け付けて、音色に対応する音色設定値を変更し、変更後の音色設定値に基づく音色の鳴動音を前記鳴動手段に鳴動させる音色設定変更手段と、
を備えたことを特徴とするバーコード読取装置。
【請求項2】
前記音量設定変更手段および前記音色設定変更手段は、ボタンであることを特徴とする請求項1に記載のバーコード読取装置。
【請求項3】
前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、
前記鳴動手段から鳴動される前記確認音は、前記音色設定値の値に応じて、単音モードと複音モードとが切り替わることを特徴とする請求項1または2に記載のバーコード読取装置。
【請求項4】
前記鳴動手段は、単一の周波数により鳴動する単音モードと、異なる複数の周波数による鳴動音が連続して鳴動する複音モードとにより鳴動可能であり、
操作者から単音モードと複音モードとの切替要求を受け付けたときは、単音モードと複音モードとが切り替わり、前記音色設定値が変更されたときは、単音モードと複音モードとが切り替わることなく前記確認音の音色が変更されることを特徴とする請求項1または2に記載のバーコード読取装置。
【請求項5】
前記切替要求は、前記音量設定変更手段と前記音色設定変更手段とが同時に操作されることであることを特徴とする請求項4に記載のバーコード読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【公開番号】特開2007−149006(P2007−149006A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−345882(P2005−345882)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】