説明

パッケージキャリアおよびその製造方法

【課題】熱発生素子を搭載することに適したパッケージキャリアを提供し、さらに、パッケージキャリアを製造する方法を提供する。
【解決手段】パッケージキャリアの製造方法が提供される。基板の上表面と下表面とを連通する第1開口が形成される。頂表面と底表面とを有する熱伝導素子が第1開口中に配置されるとともに、絶縁材料を介して第1開口中に固定される。第1絶縁層と第1金属層とが上表面にラミネートされる。第2絶縁層と第2金属層が下表面にラミネートされる。それぞれ頂表面および底表面の一部を露出させる第2開口と第3開口とが形成される。第1金属層、第1絶縁層、基板、第2絶縁層、第2金属層を貫通する少なくとも1つのスルービアが形成される。第1および第2金属層ならびにスルービアの内壁を被覆する第3金属層が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体構造およびその製造方法に関する。特に、この発明は、パッケージキャリア(package carrier)およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チップパッケージは、露出されたチップを保護し、チップの接点密度を低下させ、かつチップによって発生される熱を有効に放散させることを目指している。リードフレーム(leadframe)は、従来のワイヤーボンディング(wire bonding)技術が適用される時、通常、チップのキャリア(carrier)として提供される。チップの接点密度が次第に増大するにつれて、リードフレームは、もはや更に接点密度を向上させることができないとともに、望ましい接点密度を達成できるパッケージ基板(package substrate)に置き換えられる。また、チップは、金属導電ワイヤーまたはバンプ(bump)のような導電媒体によりパッケージ基板上にパッケージされる。
【0003】
最も一般的な発光ダイオード(light emitting diode = LED)パッケージ構造において、LEDチップが使用される前に、LEDチップがパッケージされる必要があるとともに、発光する時、LEDチップが大量の熱を発生させる。もしもLEDチップにより発生された熱が十分に放散できず、かつLEDチップ構造中に継続して蓄積されるとすれば、LEDチップ構造の温度が継続的に増大する。このように、過熱状態となったLEDチップが輝度を減少させ、寿命を短縮させ、あるいは永久的な損傷さえも受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
集積された回路の集積度が増大するにつれて、LEDチップおよびパッケージ基板間の熱膨張係数のミスマッチ(mismatch)がしばしば熱応力(thermal stress)ならびに、その間の曲がり(warpage)を引き起こす。最後に、LEDチップおよびパッケージ基板間の信頼性が低下する。光抽出効率を強化することに加えて、現在のパッケージ技術は、パッケージ構造の熱応力を減少させて、寿命ならびにパッケージ構造の信頼性を増大することに焦点が置かれている。
【0005】
そこで、この発明の目的は、熱発生素子を搭載することに適したパッケージキャリアを提供することにある。
【0006】
この発明は、さらに、パッケージキャリアを製造する方法を提供する。製造方法を適用することにより、上記したパッケージキャリアを形成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の実施形態中、パッケージキャリアを製造する方法は、以下のステップを含む。基板が提供される。基板が上表面と上表面に背向する下表面とを有する。基板の上表面および下表面に連通する第1開口が形成される。熱伝導素子が基板の第1開口中に配置される。熱伝導素子が絶縁材料を介して基板の第1開口中に固定されるとともに、熱伝導素子が頂表面と頂表面に背向する底表面とを有する。第1絶縁層と第1絶縁層上に位置する第1金属層とが基板の上表面にラミネートされるとともに、第2絶縁層と第2絶縁層上に位置する第2金属層が基板の下表面にラミネートされる。第1絶縁層が基板および第1金属層間に位置するとともに、熱伝導素子の頂表面ならびに絶縁材料の一部を被覆する。第2絶縁層が基板ならびに第2金属層間に位置するとともに、熱伝導素子の底表面および絶縁材料の一部を被覆する。第2開口と第3開口とが形成される。第2開口が第1金属層ならびに第1絶縁層を貫通し、かつ頂表面の一部を露出させる。第3開口が第2金属層および第2絶縁層を貫通し、かつ底表面の一部を露出させる。第1金属層と第1絶縁層と基板と第2絶縁層と第2金属層とを貫通する少なくとも1つのスルービア(through via)が形成される。第3金属層が形成される。第3金属層が第1金属層と、第2開口により露出された第1絶縁層の一部と、第2開口により露出された頂表面の一部と、第2金属層と、第3開口によって露出された第2絶縁層の一部と、第3開口によって露出された底表面の一部と、スルービアの内壁とを被覆する。ソルダーマスクが第3金属層上に形成される。表面保護膜が形成される。表面保護膜がソルダーマスクにより露出された第3金属層とスルービアの内壁上に位置する第3金属層とを共に被覆する。
【0008】
この発明の実施形態中、熱発生素子を搭載するのに適したパッケージキャリアが提供される。パッケージキャリアが基板と熱伝導素子と絶縁材料と第1絶縁層と第2絶縁層と第1金属層と第2金属層と少なくとも1つのスルービアと第3金属層とソルダーマスクと表面保護層とを含む。基板が上表面と上表面に背向する下表面とを有するとともに、上表面と下表面とに連通する第1開口を有する。熱伝導素子が基板の第1開口中に配置されるとともに、頂表面と頂表面に背向する底表面とを有する。絶縁材料が基板の第1開口を充填して熱伝導素子を第1開口中に固定する。第1絶縁層が基板の上表面に配置され、かつ上表面および絶縁材料の一部を被覆する。ここで、第1絶縁層が第2開口を有するとともに、第2開口が熱伝導素子の頂表面の一部を露出させる。第2絶縁層が基板の下表面に配置され、かつ下表面および絶縁材料の一部を被覆する。ここで、第2絶縁層が第3開口を有するとともに、第3開口が熱伝導素子の底表面の一部を露出させる。第1金属層が第1絶縁層上に配置される。第2金属層が第2絶縁層上に配置される。スルービアが第1金属層、第1絶縁層、基板、第2絶縁層および第2金属層を貫通する。第3金属層が第1金属層、第2開口により露出される第1絶縁層、第2開口により露出される熱伝導素子の頂表面の一部、第2金属層、第3開口によって露出される第2絶縁層、第3開口によって露出される熱伝導素子の底表面の一部ならびにスルービアの内壁を被覆する。ソルダーマスクが第3金属層上に配置される。表面保護層がソルダーマスクによって露出された第3金属層およびスルービアの内壁に位置する第3金属層を被覆する。熱発生素子が第2開口により露出された熱伝導素子の頂表面の一部の上方に対応するように位置する表面保護層上に配置される。
【発明の効果】
【0009】
上記した観点から、上記した実施形態に述べたパッケージキャリアは、基板に埋め込まれた熱伝導素子を有する。それ故に、熱発生素子がパッケージキャリア上に配置される時、熱発生素子によって発生される熱は、熱伝導素子および基板上に位置する金属層を介して急速に外界へ伝導されることができる。かくして、この発明の実施形態に記述されたパッケージキャリアは、熱発生素子により発生された熱を有効に放散できるとともに、熱発生素子の使用効率および使用寿命を共に改善できる。また、この発明の上記実施形態に記述されたパッケージキャリアは、基板にラミネートされた導電層と絶縁層とを有して、パッケージキャリア全体の構造強度を向上させるだけでなく、パッケージキャリアの熱伝導効果を改善できる。さらに、この実施形態の熱伝導素子の熱膨張係数が基板の熱膨張係数よりも小さいので、熱発生素子の熱膨張係数と熱伝導素子の熱膨張係数と基板の熱膨張係数との差異が次第に減少できる。このようにして、熱膨張係数が熱発生素子と熱伝導素子と基板との間でストレスを増大させるほど大きくない。従って、熱発生素子が剥離または損傷しないとともに、パッケージキャリアの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1B】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1C】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1D】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1E】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1F】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1G】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図1H】この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。
【図2】この発明の実施形態にかかる図1Hに描いた熱発生素子を持つパッケージキャリアを示す概略的な断面図である。
【図3A】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3B】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3C】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3D】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3E】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3F】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図3G】この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。
【図4】図3Gに描いた熱発生素子を持つパッケージキャリアを示す概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1A〜図1Hは、この発明の実施形態にかかるパッケージキャリアを製造する方法を示す概略的な断面図である。図1Aにおいて、この実施形態中のパッケージキャリアを製造する方法に基づき、基板110aが提供される。基板110aが上表面111aと上表面111aに背向する下表面113aとを有する。この実施形態中、基板110aは、例えば、第1銅箔(copper foil)層112aと、第2銅箔層114aと、第1銅箔層112aおよび第2銅箔層114a間に配置されたコア誘電層116aとを有する。即ち、この実施形態の基板110aは、両面基板である。
【0012】
図1Bにおいて、基板110aの上表面111aおよび下表面113aを連通する第1開口S1が例えばスタンピング(stamping 打ち抜き)またはルーティング(routing 溝掘り)によって形成される。
【0013】
図1Cに描いたように、シード層190が基板110aの上表面111a、基板110aの下表面113aおよび第1開口S1の内壁上に形成される。ここで、シード層190が第1銅箔層112aと第2銅箔層114aと第1開口S1の内壁とを被覆するとともに、シード層190を形成する方法が電気メッキを含む。別な実施形態では、図示してないが、シード層190を必要としない。即ち、シード層190が必要かどうかは、製造上の必要性に基づいて決定される。
【0014】
図1Dにおいて、熱伝導素子120が基板110aの第1開口S1中に配置される。ここで、熱伝導素子120は、例えば、絶縁材料130を介して基板110aの第1開口S1中に固定される。換言すれば、絶縁材料130が基板110aの第1開口S1中に配置されて、熱伝導素子120および基板110aの相対的な位置を固定する。この実施形態中、シード層190が基板110aの上表面111aと基板110aの下表面113aおよび第1開口S1の内壁上に形成されるため、絶縁材料130が第1開口S1中に配置される時、第1開口S1の内壁との結合力およびその信頼性を向上させることができる。また、この実施形の熱伝導素子120は、頂表面121と頂表面121に背向する底表面123とを有する。
【0015】
特に、この実施形態に基づいて、熱伝導素子120は、第1導電層122と、第2導電層124と、第1導電層122および第2導電層124間に位置する絶縁材料層126とを有する。熱伝導素子120の熱膨張係数が基板110aの熱膨張係数よりも小さいとともに、熱伝導素子120の熱伝導係数が基板110aの熱伝導係数よりも大きい。詳細には、熱伝導素子120の熱膨張係数が例えば3ppm/℃〜30ppm/℃の範囲であり、かつ熱伝導素子120の熱伝導係数が20W/m×K〜500W/m×Kの範囲である。熱伝導素子120の絶縁材料層126の熱伝導係数が基板110aのコア誘電層116aの熱伝導係数よりも大きい。また、熱伝導素子120の材料が例えばスルーシリコンビア(through silicon via = TSV)を有する又は有さないセラミックス、TSVを有する又は有さないシリコン、シリコンカーバイド、ダイヤモンドあるいは金属である。
【0016】
図1Eにおいて、第1絶縁層142と第1絶縁層142上に位置する第1金属層152とが基板110aの上表面111aにラミネートされるとともに、第2絶縁層144と第2絶縁層144上に位置する第2金属層154とが基板110aの下表面113aにラミネートされる。詳細には、この実施形態に従って、第1絶縁層142が基板110aおよび第1金属層152間に位置する。また、第1絶縁層142が熱伝導素子120の頂表面121と絶縁材料130の一部と第1銅箔層112a上に位置するシード層190の一部とを被覆する。第2絶縁層144が基板110aおよび第2金属層154間に位置する。また、第2絶縁層144が熱伝導素子120の底表面123と絶縁材料130の一部と第2銅箔層114a上に位置するシード層190の一部とを被覆する。さらに、この実施形態中、第1絶縁層142および第1金属層152を基板110aの上表面111aにラミネート、ならびに第2絶縁層144および第2金属層154を基板110aの下表面113aにラミネートする方法は、例えば、熱圧合である。
【0017】
図1Fにおいて、第2開口S2および第3開口S3が形成される。第2開口S2が第1金属層152と第1絶縁層142とを貫通するとともに、熱伝導素子120の頂表面121の一部を露出させる。第3開口S3が第2金属層154と第2絶縁層144とを貫通するとともに、熱伝導素子120の底表面123の一部を露出させる。この実施形態に基づき、第2開口S2および第3開口S3を形成する方法が機械ドリルまたはレーザードリルを含む。
【0018】
図1Gにおいて、第1金属層152と第1絶縁層142と基板110aと第2絶縁層144と第2金属層154を貫通する、少なくとも1つのスルービアVが形成される。図1G中、2つのスルービアVが概略的に示されている。スルービアVを形成する方法が機械ドリルまたはレーザードリルを含む。
【0019】
図1Gに示したように、第3金属層160が形成されて第1金属層152と、第2開口S2によって露出された熱伝導素子120の頂表面121の一部と、第2開口S2によって露出された第1絶縁層142の一部と、第2金属層154と、第3開口S3によって露出された熱伝導素子120の底表面123の一部と、第3開口S3によって露出された第2絶縁層144の一部と、スルービアVの内壁とを被覆する。この実施形態中、第3金属層160は、例えば、電気メッキにより形成される。
【0020】
図1Hにおいて、ソルダーマスク170が第3金属層160上に形成される。表面保護層180が形成される。表面保護層180がソルダーマスク170によって露出された第3金属層160およびスルービアVの内壁上に位置する第3金属層160をともに被覆する。この実施形態中、表面保護層180が例えばニッケルゴールドからなり、第1および第2金属層152&154の酸化速度を低減させる。ここで、パッケージキャリア100aの製作が実質的に完了する。
【0021】
パッケージキャリア100aの構造について、図1Hに示したように、この実施形態のパッケージキャリア100aは、基板110aと、熱伝導素子120と、絶縁材料130と、第1絶縁層142と、第2絶縁層144と、第1金属層152と、第2金属層154と、少なくとも1つのスルービアVと、第3金属層160と、ソルダーマスク170と、表面保護層180とを含む。図1H中、2つのスルービアVが概略的に描かれている。基板110aが第1銅箔層112aと第2銅箔層114aとコア誘電層116aとを含む。また、基板110aが上表面111aと、上表面111aに背向する下表面113aと、上表面111aおよび下表面113aを連通する第1開口S1とを有する。熱伝導素子120が基板110aの第1開口S1中に配置されるとともに、頂表面121と頂表面121に背向する底表面123とを有する。絶縁材料130が基板110aの第1開口S1を充填して熱伝導素子120を基板110aの第1開口S1中に固定する。第1絶縁層142が基板110aの上表面111aに配置されるとともに、上表面111aと絶縁材料130の一部を被覆する。ここで、第1絶縁層142が第2開口S2を有し、かつ第2開口S2が熱伝導素子120の頂表面121の一部を露出させる。第2絶縁層144が基板110aの下表面113aに配置されるとともに、下表面113aと絶縁材料130の一部とを被覆する。ここで、第2絶縁層144が第3開口S3を有し、かつ第3開口S3が熱伝導素子120の底表面123の一部を露出させる。第1金属層152が第1絶縁層142上に配置される。第2金属層154が第2絶縁層144上に配置される。スルービアVが第1金属層152と第1絶縁層142と基板110aと第2絶縁層144と第2金属層154とを貫通する。第3金属層160が第1金属層152と、第2開口S2によって露出された第1絶縁層142と、第2開口S2によって露出された熱伝導素子120の頂表面121の一部と、第2金属層154と、第3開口S3によって露出された第2絶縁層144と、第3開口S3によって露出された熱伝導素子120の底表面123の一部と、スルービアVの内壁とを被覆する。ソルダーマスク170が第3金属層160上に配置される。表面保護層180がソルダーマスク170によって露出された第3金属層160およびスルービアVの内壁上に位置する第3金属層160を両方とも被覆する。
【0022】
図2は、この発明の実施形態にかかる図1Hに描いた熱発生素子を持つパッケージキャリアを示す概略的な断面図である。図2において、この実施形態中、パッケージキャリア100aは、熱発生素子200を持つのに適している。熱発生素子200は、第2開口S2によって露出された熱伝導素子120の頂表面121の一部上方に対応するように位置する表面保護層180上に配置される。熱発生素子200は、例えば、電子チップまたは光電デバイスであるが、この発明を限定するものと解釈されてはならない。例えば、電子チップは、集積回路チップ、即ちチップモジュール、または画像チップ、メモリーチップまたは半導体チップのような単独チップであることができる。光電素子は、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオードまたはガス放電光源である。この実施形態中、熱発生素子200は、例えば、LEDである。
【0023】
詳細には、熱発生素子200は、例えば、半導体チップであり、複数のボンディングワイヤー220を介してワイヤーボンディングにより表面保護層180に電気接続できる。また、熱発生素子200、ボンディングワイヤー220、パッケージキャリア100aの一部がモールド化合物210によって被包することができ、熱発生素子200とボンディングワイヤー220とパッケージキャリア100a間の電気接続を確保できる。この実施形態の熱発生素子200の熱膨張係数は、基板110aの熱膨張係数よりも小さいので、熱発生素子200の熱膨張係数、熱伝導素子120の熱膨張係数および基板110aの熱膨張係数の差異が次第に減少する。かくして、熱膨張係数の差異は、熱発生素子200、熱伝導素子120および基板110a間のストレスを増大させるほど大きなものとはならない。それにより、熱発生素子200が剥がれ落ちたり、損傷されたりしないとともに、パッケージキャリア100aの信頼性を向上させることができる。
【0024】
また、熱伝導素子120の熱伝導係数が基板110aの熱伝導係数よりも大きく、かつ熱伝導素子120が基板110a内部に埋め込まれる。第1金属層152と第2金属層154とが熱伝導素子120の頂表面121および底表面123上方にそれぞれ配置される。従って、熱発生素子200がパッケージキャリア100a上に配置される時、熱発生素子200により発生される熱が熱伝導素子120および基板110a上に位置する金属層(第1、第2および第3金属層152,154&160を含む)を介して急速に外界へ伝導されることができる。このようにして、この発明の実施形態中に記述されたパッケージキャリア100aが熱発生素子200により発生される熱を有効に放散できるとともに、熱発生素子200の使用効率および使用寿命が共に向上する。さらに、構造強度を向上させることのできる絶縁層(即ち、第1および第2絶縁層142&144)および金属層(即ち、第1および第2金属層152&154)が基板110a上に配置される。それ故に、パッケージキャリア100aが熱発生素子200を持つ時、この実施形態のパッケージキャリア100aは、望ましい構造強度を有する。
【0025】
注意すべきことは、熱発生素子200とパッケージキャリア100aとを結合する方法および熱発生素子200のタイプは、この発明を限定するものではないことである。この実施形態中に記述された熱発生素子200が複数のボンディングワイヤーを介してワイヤーボンディングによりパッケージキャリア100aの表面保護層180に電気接続されるけれども、別な実施形態の熱発生素子200は、複数のバンプ(図示せず)を介してフィリップチップボンディングにより熱伝導素子120上方に位置する表面保護層180に電気接続されることもできる。この発明の別な実施形態中、熱発生素子200は、チップパッケージ(図示せず)であることができるとともに、表面実装技術(surface mount technology = SMT)を行うことによって設置することができる。熱発生素子200とパッケージキャリア100aとを結合する方法および熱発生素子200のタイプは、例示であるとともに、この発明に対する限定と解釈されるべきではない。
【0026】
図3A〜図3Gは、この発明の別な実施形態にかかるパッケージキャリアの製造方法を示す概略的な断面図である。図3Aにおいて、この実施形態のパッケージキャリアの製造方法に基づき、基板110bが提供される。基板110bが上表面111bと上表面111bに背向する下表面113bとを有する。この実施形態中、基板110bが金属板112bと少なくとも1つの絶縁ブロック114bとを含む。図3A中、2つの絶縁ブロック114bが概略的に描かれている。金属板112bが少なくとも1つの上表面111bと下表面113bとを連通するスルーホール115bを有する。図3A中、2つのスルーホール115bが概略的に描かれ、かつ絶縁ブロック114bがそれぞれスルーホール115b中に配置される。
【0027】
図3Bにおいて、金属板112bを貫通する第1開口S1が例えばスタンピングまたはルーティング(routing)により形成される。
【0028】
図3Cにおいて、熱伝導素子120が第1開口S1中に配置される。ここで、熱伝導素子120が例えば絶縁材料130を介して第1開口S1中に固定される。言い換えれば、絶縁材料130が第1開口S1中に配置されて、熱伝導素子120および基板110bの相対位置に固定される。また、この実施形態の熱伝導素子120が頂表面121と頂表面121に背向する底表面123とを有する。
【0029】
特に、この実施形態に基づいて、熱伝導素子120が第1導電層122と、第2導電層124と、第1導電層122および第2導電層124間に位置する絶縁材料層126とを含む。熱伝導素子120の熱膨張係数が基板110bの熱膨張係数よりも小さく、かつ熱伝導素子120の熱伝導係数が基板110bの熱伝導係数よりも大きい。具体的には、熱伝導素子120の熱膨張係数が例えば3ppm/℃〜30ppm/℃の範囲であり、熱伝導素子120の熱伝導係数が20W/m*K〜500W/m*Kの範囲である。また、熱伝導素子120の材料が例えばスルーシリコンビア(through silicon via = TSV)を有する又は有さないセラミック、TSVを有する又は有さないシリコン、シリコンカーバイド、ダイヤモンドあるいは金属である。
【0030】
図3Dにおいて、第1絶縁層142と第1絶縁層142上に位置する第1金属層152とは、基板110bの上表面111bにラミネートされるとともに、第2絶縁層144と第2絶縁層144上に位置する第2金属層154とは、基板110bの下表面113bにラミネートされる。詳細には、この実施形態に基づき、第1絶縁層142が基板110bおよび第1金属層152間に位置する。また、第1絶縁層142が熱伝導素子120の頂表面121と絶縁材料130の一部と基板110bの上表面111bとを被覆する。第2絶縁層144が基板110bならびに第2金属層154間に位置する。加えて、第2絶縁層144が熱伝導素子120の底表面123と絶縁材料130の一部と基板110bの下表面113bを被覆する。さらに、この実施形態中、第1絶縁層142と第1金属層152とを基板110bの上表面111bにラミネートし、第2絶縁層144と第2金属層154とを基板110bの下表面113bにラミネートする方法は、例えば、熱圧合である。
【0031】
図3Eにおいて、第2開口S2と第3開口S3とが形成される。第2開口S2が第1金属増152と第1絶縁層142とを貫通し、かつ熱伝導素子120の頂表面121の一部を露出させる。第3開口S3が第2金属層154と第2絶縁層144とを貫通し、かつ熱伝導素子120の底表面123の一部を露出させる。この実施形態に基づき、第2開口S2および第3開口S3を形成する方法が機械ドリルまたはレーザードリルを含む。
【0032】
図3Fにおいて、第1金属増152と第1絶縁層142と基板110bと第2絶縁層144と第2金属層154とを貫通する少なくとも1つのスルービアVが形成される。図3F中、2つのスルービアVが概略的に描かれている。スルービアVを形成する方法が機械ドリルまたはレーザードリルを含む。
【0033】
図3Fに示すように、第3金属層160が形成されて第1金属層152と、第2開口S2によって露出された第1絶縁層142の一部と、第2開口S2によって露出された熱伝導素子120の頂表面121の一部と、第2金属層154と、第3開口S3によって露出された第2絶縁層144の一部と、第3開口S3によって露出された熱伝導素子120の底表面123の一部と、スルービアVの内壁とを被覆する。この実施形態中、第3金属層160が例えば電気メッキにより形成される。
【0034】
図3Gにおいて、ソルダーマスク170が第3金属層160上に形成される。表面保護層180が形成される。表面保護層180がソルダーマスク170により露出される第3金属層160とスルービアVの内壁上に位置する第3金属層160を両方とも被覆する。この実施形態中、表面保護層180が例えばニッケルゴールドから成り、第1および第2金属層152&154の酸化速度を低減させる。ここまでで、パッケージキャリア100bの製作が実質的に完了する。
【0035】
パッケージキャリア100bの構造について、図3Gに示すように、この実施形態のパッケージキャリア100bが基板110bと熱伝導素子120と絶縁材料130と第1絶縁層142と第2絶縁層144と第1金属層152と第2金属層154と少なくとも1つのスルービアVと第3金属層160とソルダーマスク170と表面保護層180とを含む。図3G中、2つのスルービアVが概略的に描かれている。基板110bが上表面111bと上表面111bに背向する下表面113bとを有する。ここで、基板110bが金属板112bと絶縁ブロック114bとを含む。金属板112bが第1開口S1とスルーホール115bとを有するとともに、絶縁ブロック114bがスルーホール115b中にそれぞれ配置される。熱伝導素子120が基板110bの第1開口S1中に配置され、かつ頂表面121と頂表面121に背向する底表面123とを有する。絶縁材料130が基板110bの第1開口S1を充填して熱伝導素子120を基板110bの第1開口S1中に固定する。第1絶縁層142が基板110bの上表面111bに配置されるとともに、上表面111bと絶縁材料130の一部と熱伝導素子120の頂表面121とを被覆する。第1絶縁層142が熱伝導素子120の頂表面121の一部を露出させる第2開口S2を有する。第2絶縁層144は基板110bの下表面113bに配置されるとともに、下表面113b、絶縁材料130、熱伝導素子120の底表面123の一部とを被覆する。第2絶縁層144が熱伝導素子120の底表面123を露出させる第3開口S3を有する。第1金属層152が第1絶縁層142上に配置される。第2金属層154が第2絶縁層144上に配置される。スルービアVが第1金属層152と第1絶縁層142と基板110bの絶縁ブロック114bと第2絶縁層144と第2金属層154とを貫通する。第3金属層160が第1金属層152と、第2開口S2によって露出される第1絶縁層142と、第2開口S2によって露出される熱伝導素子120の頂表面121の一部と、第2金属層154と、第3開口S3により露出される第2絶縁層144と、第3開口S3により露出される熱伝導素子120の底表面123の一部と、スルービアVの内壁とを被覆する。ソルダーマスク170が第3金属層160上に配置される。表面保護層180がソルダーマスク170によって露出される第3金属層160とスルービアVの内壁上に位置する第3金属層160とを両方とも被覆する。
【0036】
図4は、図3Gに描いた熱発生素子を持つパッケージキャリアを示す概略的な断面図である。図4において、この実施形態中、パッケージキャリア100bが熱発生素子200を持つことに適したものである。熱発生素子200が第2開口S2によって露出された熱発生素子200の頂表面121の一部の上方に対応するように位置する表面保護層180上に配置される。熱発生素子200が例えば電子チップまたは光電チップであり、この発明を限定するものと解釈してはならない。電子チップは、例えば、集積回路チップ、つまりチップモジュール、または画像チップ、メモリーチップまたは半導体チップのような単一チップであることができる。光電チップは、例えば、LED、レーザーダイオードまたはガス放電光源である。この実施形態中、熱発生素子200が例えばLEDである。
【0037】
詳細には、熱発生素子200は、例えば、半導体チップが複数のボンディングワイヤー220を介してワイヤーボンディングにより表面保護層180に電気接続されることができる。あるいは、熱発生素子200とボンディングワイヤー220とパッケージキャリア100の一部とは、モールド化合物によって被包されることができ、熱発生素子200とボンディングワイヤー220とパッケージキャリア100b間の電気接続を確保する。この実施形態の熱伝導素子120の熱膨張係数が基板110bの熱膨張係数よりも小さいので、熱発生素子200の熱膨張係数、熱伝導素子120の熱膨張係数および基板110bの熱膨張係数が次第に減少できる。かくして、熱膨張係数の差異が、熱発生素子200、熱伝導素子120および基板110b間のストレスを増大させるほどおおきくはない。従って、熱発生素子200が剥離または損傷されないとともに、パッケージキャリア100bの信頼性を向上させることができる。
【0038】
また、熱伝導素子120の熱伝導係数は、基板110bの熱伝導係数よりも大きく、熱伝導素子120が基板110b中に埋め込まれている。第1金属層152と第2金属層154とがそれぞれ熱伝導素子120の頂表面121および底表面123上方に配置されている。従って、熱発生素子200がパッケージキャリア100b上に配置される時、熱発生素子200により発生された熱が熱伝導素子120および基板110上に位置する金属層(第1、第2および第3金属層152,154&160を含む)を介して急速に外界へ伝導される。このようにして、この発明の実施形態に記述されたパッケージキャリア100bは、熱発生素子200によって発生された熱を効果的に放散できるとともに、熱発生素子200の使用効率および使用寿命を両方とも改善できる。
【0039】
注意すべきことは、熱発生素子200とパッケージキャリア100bとを結合する方法および熱発生素子200のタイプがこの発明を限定しないことである。この実施形態中に述べた熱発生素子200は、パッケージキャリア100bの表面保護膜180に電気接続されるものの、別な実施形態中の熱発生素子200は、複数のバンプ(図示せず)を介してフリップチップボンディングにより熱伝導素子120上方に位置する表面保護膜180に電気接続されることもできる。この発明の別な実施形態中、熱発生素子200は、チップパッケージ(図示せず)であることができるとともに、表面実装技術(SMT)を行うことによってパッケージキャリア100bに設置される。熱発生素子200とパッケージキャリア100bとを結合する方法および熱発生素子200のタイプは例示であって、この発明に対する限定と解釈されるべきでない。
【0040】
まとめると、上記実施の形態において説明されるパッケージキャリアは、基板に埋められた熱伝導素子を有する。ゆえに、熱発生素子がパッケージキャリア上に構成されるとき、熱発生素子により発生した熱は、熱伝導素子と基板上に位置する金属層を介して急速に外界へ伝達されることができる。そのように、本発明の実施の形態におけるパッケージキャリアは、熱発生素子により発生された熱を効果的に放散できるとともに、熱発生素子の使用効率および使用寿命を両方とも改善できる。さらに、本発明の実施の形態におけるパッケージキャリアは、基板上にラミネートされた導電層と絶縁層を有し、パッケージキャリア全体の構造強度を向上させるだけでなく、パッケージキャリアの熱伝導効果を改善できる。さらに、この実施形態の熱伝導素子の熱膨張係数が基板の熱膨張係数よりも小さいので、熱発生素子の熱膨張係数と熱伝導素子の熱膨張係数と基板の熱膨張係数との差異が次第に減少できる。このようにして、熱膨張係数が熱発生素子と熱伝導素子と基板との間でストレスを増大させるほど大きくない。従って、熱発生素子が剥離または損傷しないとともに、パッケージキャリアの信頼性を向上させることができる。
【0041】
以上のように、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、LEDチップ等の熱発生素子をパッケージするのに使用できるパッケージキャリア及びその製造方法に関するものである。
【符号の説明】
【0043】
100a,100b パッケージキャリア
110a,110b 基板
112a 第1銅箔層
112b 金属板
113a,113b 下表面
114a 第2銅箔層
114b 絶縁ブロック
115b スルーホール
116a コア誘電層
120 熱伝導素子
121 頂表面
122 第1導電層
123 底表面
124 第2導電層
126 絶縁材料層
130 絶縁材料
142 第1絶縁層
144 第2絶縁層
152 第1金属層
154 第2金属層
160 第3金属層
170 ソルダーマスク
180 表面保護層
190 シード層
200 熱発生素子
210 モールド化合物
220 ボンディングワイヤー
S1 第1開口
S2 第2開口
S3 第3開口
V スルービア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を提供し、前記基板が上表面、および前記上表面に背向する下表面を有することと、
前記基板の前記上表面ならびに前記下表面に連通する第1開口を形成することと、
前記基板の前記第1開口中に熱伝導素子を配置し、そのうち、前記熱伝導素子が絶縁材料を介して前記第1開口中に固定され、かつ前記熱伝導素子が頂表面、および前記頂表面に背向する底表面を有することと、
前記基板の前記頂表面上に第1絶縁層および前記第1絶縁層上に位置する第1金属層をラミネートするとともに、第2絶縁層および前記第2絶縁層上に位置する第2金属層を前記基板の前記底表面上にラミネートし、そのうち、前記第1絶縁層が前記基板および前記第1金属層間に位置し、前記熱伝導素子の前記頂表面ならびに前記絶縁材料の一部を被覆するとともに、第2絶縁層が前記基板ならびに前記第2金属層間に位置し、前記熱伝導素子の前記底表面ならびに前記絶縁材料の一部を被覆することと、
第2開口および第3開口を形成し、前記第2開口が前記第1金属層および前記第1絶縁層を貫通するとともに、前記頂表面の一部を露出させ、前記第3開口が前記第2金属層ならびに前記第2絶縁層を貫通するとともに、前記底表面の一部を露出させることと、
第1金属層、第1絶縁層、前記基板、前記第2絶縁層および前記第2金属層を貫通する少なくとも1つのスルービアを形成することと、
第3金属層を形成して、前記第1金属層、第2開口によって露出された第1絶縁層の一部、第2開口によって露出された前記頂表面の一部、前記第2金属層、前記第3開口によって露出された前記第2絶縁層の一部、前記第3開口によって露出された前記底表面ならびに前記少なくとも1つのスルービアの内壁を被覆することと、
前記第3金属層上にソルダーマスクを形成することと、
表面保護層を形成して、前記表面保護層が前記ソルダーマスクにより露出された前記第3金属層および前記少なくとも1つのスルービアの内壁に位置する前記第3金属層を被覆することと、を備えるパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項2】
前記基板が、第1銅箔層、第2銅箔層ならびに前記第1銅箔層および前記第2銅箔層間に配置されたコア誘電層を備える請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項3】
さらに、前記基板の前記第1開口中に前記前記熱伝導素子を配置する前に、前記第1銅箔層、前記第2銅箔層および前記第1開口の内壁上にシード層を形成する請求項2記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項4】
前記基板が、金属板ならびに少なくとも1つの絶縁ブロックを備えるとともに、前記金属板が前記第1開口を有する請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項5】
さらに、前記第1絶縁層および前記第1金属層を前記基板の前記上表面にラミネートするとともに、前記第2絶縁層および前記第2金属層を前記基板の前記下表面にラミネートする前に、前記金属板を貫通するとともに、前記基板の前記上表面および前記下表面を連通する少なくとも1つのスルーホールを形成することと、
前記少なくとも1つのスルーホールを形成した後に、前記基板の前記少なくとも1つのスルーホール中に少なくとも1つの絶縁ブロックを形成することと、を含む請求項4記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項6】
前記熱伝導素子が、第1導電層と、第2導電層と、前記第1導電層および前記第2導電層間に位置する絶縁材料層とを含む請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項7】
前記熱伝導素子の材料が、セラミックス、シリコン、シリコンカーバイド、ダイヤモンドまたは金属を含む請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項8】
前記熱伝導素子の熱膨張係数が、前記基板の熱膨張係数よりも小さいとともに、前記熱伝導素子の熱伝導係数が、前記基板の熱伝導係数よりも大きいものである請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項9】
前記第3金属層を形成する方法が、電気メッキを含むものである請求項1記載のパッケージキャリアを製造する方法。
【請求項10】
熱発生素子を搭載することに適したパッケージキャリアであり、前記パッケージキャリアが、
上表面、前記上表面に背向する下表面、および前記上表面ならびに前記下表面に連通する第1開口を有する基板と、
前記基板の前記第1開口中に配置されるとともに、頂表面および前記頂表面に背向する底表面を有する熱伝導素子と、
前記基板の前記第1開口を充填して前記熱伝導素子を前記基板の前記第1開口中に固定する絶縁材料と、
前記基板の前記上表面に配置されるとともに、前記上表面および前記絶縁材料の一部を被覆するとともに、前記熱伝導素子の前記頂表面の一部を露出する第2開口を有する、第1絶縁層と、
前記基板の前記下表面に配置されるとともに、前記下表面および前記絶縁材料の一部を被覆するとともに、前記熱伝導素子の前記底表面の一部を露出する第3開口を有する、第2絶縁層と、
前記第1絶縁層上に配置される第1金属層と、
前記第2絶縁層上に配置される第2金属層と、
前記第1金属層、前記第1絶縁層、前記基板、前記第2絶縁層ならびに前記第2金属層を貫通する少なくとも1つのスルービアと、
前記第1金属層、前記第2開口によって露出された前記第1絶縁層、前記第2開口によって露出された前記熱伝導素子の前記頂表面の一部、前記第2金属層、前記第3開口によって露出された前記第2絶縁層、前記第3開口によって露出された前記熱伝導素子の前記底表面の一部、および前記少なくとも1つのスルービアの内壁を被覆する第3金属層と、
前記第3金属層上に配置されたソルダーマスクと、
前記ソルダーマスクによって露出された前記第3金属層ならびに前記少なくとも1つのスルービアの内壁に位置する前記第3金属層を被覆する表面保護層と、を含み、
前記熱発生素子が前記第2開口により露出された前記熱伝導素子の前記頂表面の一部の上方に対応するように位置する前記表面保護層上に配置されるパッケージキャリア。
【請求項11】
前記基板が、第1銅箔層、第2銅箔層、および前記第1銅箔層ならびに前記第2銅箔層間に配置される絶縁層を含む請求項10項記載のパッケージキャリア。
【請求項12】
前記基板が、金属板、少なくとも1つの絶縁ブロックを含み、かつ前記金属板が前記第1開口および少なくとも1つのスルーホールを有するとともに、前記絶縁ブロックが前記少なくとも1つのスルーホール中に配置される請求項10項記載のパッケージキャリア。
【請求項13】
前記熱伝導素子が、第1導電層と、第2導電層と、前記第1導電層および前記第2導電層間に位置する絶縁材料層を含む請求項10項記載のパッケージキャリア。
【請求項14】
前記熱伝導素子の材料が、セラミックス、シリコン、シリコンカーバイド、ダイヤモンドまたは金属を含む請求項10記載のパッケージキャリア。
【請求項15】
前記熱伝導素子の熱膨張係数が、前記基板の熱膨張係数よりも小さいとともに、前記熱伝導素子の熱伝導係数が、前記基板の熱伝導係数よりも大きいものである請求項10記載のパッケージキャリア。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−164982(P2012−164982A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−17023(P2012−17023)
【出願日】平成24年1月30日(2012.1.30)
【出願人】(599110599)旭徳科技股▲ふん▼有限公司 (14)