説明

パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びプログラム

【課題】商品のパッケージの作成において、その形状を考慮した支援を行い、作成者におけるパッケージ作成の労力を軽減し得る、パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びプログラムを提供する
【解決手段】パッケージ作成支援装置1は、商品のパッケージの形状に応じてパッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する領域表示データ作成部3と、タイトル情報を領域内に表示させるデータを作成するタイトル情報データ作成部4と、商品の種類毎に登録された、パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を領域内に表示させるデータを作成する必須事項データ作成部5と、タイトル情報及び必須事項が表示された領域を特定するデータを版下原稿として出力するデータ出力部8とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品のパッケージを作成する際に支援を行うための、パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びこれらを実現するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、化粧品、薬品、飲料品、食品等のパッケージには、成分、内容量、メーカー名、注意書等の情報が、ラベル又は印刷によって表示されている。このような情報が表示されたパッケージの作成は、先ず、版下原稿の作成を行い、次に、版下原稿に基づいて、実際のパッケージとなるデザインを作成することによって行われる。
【0003】
このようなパッケージの作成工程においては、特に、版下原稿の作成が重要となる。これは、版下原稿の作成段階において、パッケージに表示すべき法定の事項、例えば、成分や注意書等が漏れなく記載されているかどうかのチェックが行われるからである。また、このような法定事項の記載漏れのチェックは、パッケージ以外にも、例えば、薬品を含む化学物質の取引で利用される製品安全データシートでも行われており、重要な作業となっている。
【0004】
但し、法定事項の記載漏れのチェックは、パッケージの作成者にとっては、大きな負担となる作業である。このため、従来から、作成者におけるチェックの負担を軽減するため、種々の支援システムが開発されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0005】
具体的には、特許文献1は、作成者が、予め設定されたテーブルから、加工食品に使用される原材料及び添加物を選択し、これらを構成量の順に並び替えるだけで、加工食品の栄養成分が印字されたラベルを作成する技術を開示している。また、特許文献2及び3は、作成者が、化学製品を構成する原料の配合割合を入力するだけで、この化学製品の成分含有率を算出し、法定の製品安全データシートを作成する技術を開示している。
【0006】
また、特許文献1〜3に開示の技術は、上述した版下原稿の作成にも利用できると考えられ、この場合は、記載漏れの発生が抑制できると予想される。また、これにより、版下原稿の作成における作成者の労力の軽減も予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−330425号公報
【特許文献2】特開2004−038674号公報
【特許文献3】特開2006−039618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、商品のパッケージの場合は、法定の事項に加え、製品名やブランド名も表示する必要があるため、版下原稿はこれらをも考慮して作成する必要がある。また、パッケージは、加工食品に貼付するラベルや製品安全データシートのような平面状でない場合もあり、版下原稿の作成においてはパッケージの形状も考慮する必要がある。
【0009】
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示された技術において、法定の事項以外の事項のレイアウトや、表示される場所の形状が考慮されることはない。このため、上記の特許文献1〜3に開示された技術を、単に版下原稿の作成に適用しただけでは、版下原稿の作
成者の労力を軽減することは困難である。
【0010】
本発明の目的は、上記問題を解決し、商品のパッケージの作成において、その形状を考慮した支援を行い、作成者におけるパッケージ作成の労力を軽減し得る、パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明におけるパッケージ作成支援装置は、商品のパッケージの作成を支援するパッケージ作成支援装置であって、
前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、領域表示データ作成部と、
前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、タイトル情報データ作成部と、
前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、必須事項データ作成部と、
前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力するデータ出力部と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明におけるパッケージ作成支援方法は、商品のパッケージの作成を支援するための方法であって、
(a)前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、ステップと、
(b)前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(c)前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(d)前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力する、ステップと、を有することを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明におけるプログラムは、商品のパッケージの作成の支援をコンピュータによって行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、ステップと、
(b)前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(c)前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(d)前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力する、ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上の特徴により、本発明における、パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びプログラムによれば、商品のパッケージの作成において、その形状を考慮した支
援を行い、作成者におけるパッケージ作成の労力を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態におけるパッケージ作成支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示すパッケージ作成支援装置が用いるリストの一例を示す図である。
【図3】図3は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示されるリスト選択画面を示す図である。
【図4】図4は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される版下原稿の一例を示す図である。
【図5】図5は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される過去の版下原稿の選択画面を示す図である。
【図6】図6は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される過去の版下原稿の一例を示す図である。
【図7】図7は、図1に示すパッケージ作成支援装置によって新たな版下原稿を作成する際の動作を示すフロー図である。
【図8】図8は、図1に示すパッケージ作成支援装置によって過去の版下原稿を編集する際の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、パッケージ作成支援装置、パッケージ作成支援方法、及びプログラムについて、図1〜図8を参照しながら説明する。最初に、本発明の実施の形態におけるパッケージ作成支援装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるパッケージ作成支援装置の構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すパッケージ作成支援装置1は、商品のパッケージの作成、具体的には、パッケージに貼付されるラベルのデザイン及びパッケージ自体のデザインの作成を支援する装置である。パッケージ作成支援装置1は、パッケージ(パッケージに貼付されるラベルを含む)の元となる版下原稿を作成するに用いられる。
【0018】
図1に示すように、パッケージ作成支援装置1は、版下原稿を表示装置11の表示画面19に表示させるためのデータを作成するデータ作成部6と、作成された版下原稿12を出力するデータ出力部8とを備えている。また、データ作成部6は、領域データ作成部3と、タイトル情報データ作成部4と、必須事項データ作成部5とを備えている。
【0019】
領域データ作成部3は、商品のパッケージの形状に応じて、パッケージの元となる版下原稿の形状を決定する。また、領域データ作成部3は、決定した版下原稿の形状に対応した領域(図4参照)を表示装置11の表示画面19に表示させるデータ(領域データ)を作成する。
【0020】
タイトル情報データ作成部4は、商品の名称を含むタイトル情報(図4参照)を、表示画面19の領域内に表示させるデータ(タイトル情報データ)を作成する。必須事項データ作成部5は、パッケージが作成される商品の種類に対応する必須事項を表示画面19の領域内に表示させるデータ(必須事項データ)を作成する。
【0021】
また、必須事項は、商品のパッケージへの記載が必須となる事項、例えば、法定の成分表示、注意事項等であり、商品の種類毎に予め登録されている。そして、パッケージが作成される商品の種類に対応する必須事項は、登録された必須事項の中から選択される。更
に、データ出力部8は、タイトル情報及び必須事項が表示された領域を特定するデータを、版下原稿として出力する。
【0022】
このような構成により、パッケージ作成支援装置1では、表示画面19上に、商品のパッケージの形状に対応した領域が表示され、作成者は、商品のパッケージの形状を考慮しながら、商品のタイトルや必須事項をレイアウトすることができる。よって、パッケージ作成支援装置1によれば、版下原稿商品のパッケージの作成において、その形状を考慮した支援が可能となる。また、必須事項は、予め登録された複数の必須事項の中から選択されるので、必須事項の記載漏れも抑制できる。これらの結果、作成者におけるパッケージ作成の労力を軽減できる。
【0023】
ここで、本実施の形態1におけるパッケージ作成支援装置1について、図1に加え、図2〜図6を用いて更に具体的に説明する。図1に示すように、本実施の形態1では、パッケージ作成支援装置1は、上述した構成に加え、入力受付部2と、表示画面作成部7と、リスト記憶部9と、データ蓄積部10とを備えている。また、パッケージ作成支援装置1には、液晶表示装置等の表示装置11が接続されている。
【0024】
このうち、リスト記憶部9は、商品の種類毎に複数の必須事項を登録しているリスト(図2参照)を記憶している。図2は、図1に示すパッケージ作成支援装置が用いるリストの一例を示す図である。図2に示すように、本実施の形態では、リストは、商品の種類毎に作成されたテンプレートファイル(format 1 ,format 2, ・・・)で構成されている。各テンプレートファイルは、必須事項を表すテキストデータを含んでいる。
【0025】
また、本実施の形態では、各テンプレートファイルは、商品のパッケージの形状に関する情報、具体的には、パッケージの形状に対応した領域の形状(図4)を特定する形状データも含んでいる。各テンプレートファイルは、テキストデータと形状データとを含むファイルである。
【0026】
入力受付部2は、作成者からの情報の入力を受け付けている。作成者からの情報は、作成者が指示した、パッケージの形状、タイトル情報、及びパッケージが作成される商品の種類を含み、これらは、領域データ作成部3、タイトル情報データ作成部4、および必須事項データ作成部5それぞれに送られる。また、本実施の形態では、後述するように、作成者からの情報には、作成者が指定する過去の版下原稿も含まれる。
【0027】
具体的には、本実施の形態では、図3に示すように、作成者は、入力受付部2を介して、リストに含まれるテンプレートファイルを選択する。選択されたテンプレートファイルは、データ作成部6に入力される。図3は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示されるリスト選択画面を示す図である。図3において、13は、表示画面19に表示されるリスト選択画面を示している。
【0028】
そして、本実施の形態1では、領域データ作成部3は、選択されたテンプレートファイルに含まれる形状データを取り出して版下原稿の形状を決定し、決定された形状に対応する領域表示データを作成する。更に、領域データ作成部3は、領域表示データを表示画面作成部7に送る。
【0029】
また、必須事項データ作成部5は、選択された電子ファイルに含まれる必須事項を表示画面19上の領域内に表示するため、必須事項の文字列、配置、及び大きさ等の情報を含む必須事項データを作成し、これを表示画面作成部7に送る。タイトル情報データ作成部4は、入力受付部2から入力されたタイトル情報に基づき、タイトルを表す文字列、配置、及び大きさ等の情報を含むタイトル情報データを作成し、これを表示画面作成部7に送
る。
【0030】
表示画面作成部7は、送られてきた、領域表示データ、タイトル情報データ、及び必須事項データを用いて、表示画面19上に領域、タイトル情報、及び必須事項を表示させる画像データを作成する。作成された画像データは、表示装置11に出力される。この結果、図4に示すように、表示装置11の表示画面19には、領域14〜16が表示され、更に、領域14〜16内にはタイトル情報17と必須事項18とが表示される。そして、タイトル情報17及び必須項目18が表示された領域14〜16を特定するデータが、版下原稿となる。図4は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される版下原稿の一例を示す図である。
【0031】
なお、図4の例では、領域として、パッケージに貼付されるラベル用の領域と、パッケージに直接印刷される印刷用の領域とが設定されている。具体的には、図4に示された領域14〜16のうち、領域14及び15は、パッケージに貼付されるラベル用の領域であり、領域16は、パッケージに直接印刷される情報用の領域である。
【0032】
また、タイトル情報17及び必須項目18が表示された領域14〜16を特定するデータ(版下原稿)は、上述したようにデータ出力部8によって外部に出力され、実際のパッケージの作成に利用される。更に、本実施の形態では、データ出力部8は、版下原稿を、データ蓄積部10にも出力する。データ蓄積部10は、データ出力部8が出力した版下原稿を蓄積する。このように、本実施の形態では、作成された版下原稿は蓄積され、蓄積された過去の版下原稿を用いた新たな版下原稿の作成が可能となっている。
【0033】
ここで、過去の版下原稿を用いた新たな版下原稿の作成について説明する。本実施の形態では、図5に示すように、作成者は、入力受付部1を介して、データ蓄積部10に蓄積されている過去の版下原稿を選択することができる。図5は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される過去の版下原稿の選択画面を示す図である。図5において、20は、表示画面19に表示される過去の版下原稿の選択画面を示している。
【0034】
図5に示すように、作成者は、過去の版下原稿の選択画面20から、希望する版下原稿の履歴ファイル(hanshita20090304,・・・)を選択する。選択された履歴ファイルは、データ作成部6に入力される。これにより、領域データ作成部3、タイトル情報データ作成部4、及び必須事項データ作成部5は、指定された版下原稿が表示画面19に表示されるように、それぞれデータの作成を行う。
【0035】
そして、この場合も、領域データ作成部3、タイトル情報データ作成部4、及び必須事項データ作成部5によって作成されたデータは、表示画面作成部7に送られ、表示画面作成部7によって画像データが作成される。この結果、図6に示すように、作成者が選択した過去の版下原稿が表示画面19に表示される。図6は、図1に示すパッケージ作成支援装置の表示画面に表示される過去の版下原稿の一例を示す図である。
【0036】
また、過去の版下原稿が表示画面19に表示されると、作成者による、過去の版下原稿の変更が可能となる。具体的には、作成者によって、領域14〜16に表示されているタイトル情報17の変更が指示されると、タイトル情報データ作成部4は、変更後のタイトル情報17を領域14〜16内に表示させるデータを作成する。また、作成者によって、領域14〜16に表示されている必須事項18の変更が指示されると、必須事項データ作成部5は、変更後の必須事項18を領域14〜16に表示させるデータを作成する。これらのデータは、表示画面作成部7に送られ、その後、表示画面19には、変更後の版下原稿が表示される。
【0037】
次に、本発明の実施の形態におけるパッケージ作成支援装置1の動作について図7及び図8を用いて説明する。図7は、図1に示すパッケージ作成支援装置によって新たな版下原稿を作成する際の動作を示すフロー図である。図8は、図1に示すパッケージ作成支援装置によって過去の版下原稿を編集する際の動作を示すフロー図である。
【0038】
なお、本実施の形態においては、パッケージ作成支援装置1を動作させることにより、本実施の形態におけるパッケージ作成支援方法を実施することができる。このため、パッケージ作成支援方法の説明は、以下のパッケージ作成支援装置1の動作の説明に代える。また、以下の説明においては、適宜、図1〜図6を参酌する。
【0039】
先ず、過去の版下原稿を用いないで新たな版下原稿を作成する場合について説明する。図7に示すように、最初に、作成者が、リスト選択画面(図3参照)を介して、リスト記憶部9に記憶されているリストからテンプレートファイルを選択すると、入力受付部1により、テンプレートファイルの選択が受け付けられる(ステップA1)。これにより、選択されたテンプレートファイルを特定する情報がデータ作成部6に入力される。
【0040】
次に、データ作成部6により、選択されたテンプレートファイルが読み出される。そして、領域データ作成部3により、テンプレートファイルで特定される版下原稿の形状に対応した領域表示データが作成される。更に、必須事項データ作成部5により、テンプレートファイルから必須事項データが作成される。そして、これらのデータに基づいて、表示画面作成部7により、画像データが作成される。これにより、表示画面19上に領域14〜16が表示され、領域14〜16内に必須事項18が表示される(ステップA2)。
【0041】
次に、作成者が、タイトル情報として、商品のタイトル、サブタイトル、宣伝文句等を入力すると、入力受付部1により、これらのテキストデータの入力が受け付けられる(ステップA3)。受け付けられたテキストデータは、タイトル情報データ作成部4に入力される。
【0042】
次に、タイトル情報データ作成部4により、作成者の指定した位置に作成者が求めたテキストを表示するタイトル情報データが作成される。表示画面作成部7は、タイトル情報データに基づき、タイトル情報17を表示する画像データを作成し、表示画面19上の領域14〜16内にタイトル情報17を表示させる(ステップA4)。
【0043】
その後、データ出力部8により、タイトル情報17及び必須項目18が表示された領域14〜16を特定するデータ(版下原稿)が、外部に出力される(ステップA5)。また、版下原稿は、データ蓄積部10にも出力され、過去の版下原稿として蓄積される。
【0044】
続いて、過去の版下原稿を用いて新たな版下原稿を作成する場合について説明する。図8に示すように、最初に、作成者が、過去の版下原稿の選択画面(図5参照)を介して、データ蓄積部10に蓄積されている過去の版下原稿の中から、特定の版下原稿を選択すると、入力受付部1により、履歴ファイルの選択が受け付けられる(ステップB1)。これにより、選択された履歴ファイルを特定する情報が、データ作成部6に入力される。
【0045】
次に、データ作成部6によって、選択された履歴ファイルが読み出される。そして、領域データ作成部3、タイトル情報データ作成部4、及び必須事項データ作成部5により、選択された版下原稿が表示画面19に表示されるようにデータの作成が行われる。更に、作成されたデータは、表示画面作成部7に送られ、表示画面作成部7によって画像データが作成される。これにより、表示画面19上に過去の版下原稿が表示される(ステップB2)。
【0046】
次に、作成者から、タイトル情報及び必須事項のいずれか又は両方の変更が入力されると、入力受付部1によりデータの変更が受け付けられる(ステップB3)。そして、タイトル情報17の変更が指示されると、タイトル情報データ作成部4は、変更後のタイトル情報17を領域14〜16内に表示させるデータを作成する。また、必須事項18の変更が指示されると、必須事項データ作成部5は、変更後の必須事項18を領域14〜16に表示させるデータを作成する。
【0047】
次に、表示画面作成部7により、新たに作成されたデータに対応する新たな画像データが作成される。そして、新たな画像データが表示装置11に入力されると、表示画面19に変更が反映される(ステップB4)。これにより、過去の版下原稿は新たな版下原稿となる。
【0048】
その後、データ出力部8により、新たな版下原稿が外部に出力される(ステップB5)。また、この版下原稿も、データ蓄積部10にも出力され、過去の版下原稿として蓄積される。
【0049】
以上のように、本実施の形態によれば、作成者は、商品のパッケージの形状に煩わされることなく、簡単に、商品のタイトルや必須事項をレイアウトすることができる。また、作成者は、ファイルを選択するだけで、必須事項の記載漏れを抑制することもできる。本実施の形態を用いることで、作成者がパッケージを作成する際の労力が軽減される。
【0050】
また、本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図7に示すステップA1〜A5、図8に示すB1〜B5を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、パッケージ作成支援装置1及びパッケージ作成支援方法を実現することができる。
【0051】
この場合、コンピュータのCPU(central processing unit)は、入力受付部2、領域データ作成部3、タイトル情報データ作成部4、必須事項データ作成部5、表示画面作成部7、データ出力部8として機能し、処理を行なう。また、リスト記憶部9及びデータ蓄積部10は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置によって実現できる。なお、この場合のコンピュータは、プログラムがインストールされるコンピュータとは別のコンピュータであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のように、本発明は、商品のパッケージの作成を行う場合に有用である。本発明によれば、商品のパッケージの作成において、その形状を考慮した支援を行うことができ、作成者におけるパッケージ作成際の労力が軽減される。
【符号の説明】
【0053】
1 パッケージ作成支援装置
2 入力受付部
3 領域データ作成部
4 タイトル情報データ作成部
5 必須事項データ作成部
6 データ作成部
7 表示画面作成部
8 データ出力部
9 リスト記憶部
10 データ蓄積部
11 表示装置
12 版下原稿
13 リスト選択画面
14、15、16 領域
17 タイトル情報
18 必須事項
19 表示画面
20 過去の版下原稿の選択画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品のパッケージの作成を支援するパッケージ作成支援装置であって、
前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、領域表示データ作成部と、
前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、タイトル情報データ作成部と、
前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、必須事項データ作成部と、
前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力するデータ出力部と、を備えていることを特徴とするパッケージ作成支援装置。
【請求項2】
前記パッケージの作成を行う作成者からの情報の入力を受け付ける入力受付部を更に備え、
前記作成者からの情報は、前記作成者が指示した、前記パッケージの形状、前記タイトル情報、及び前記パッケージが作成される商品の種類を含む、請求項1に記載のパッケージ作成支援装置。
【請求項3】
前記データ出力部が出力した前記版下原稿を蓄積するデータ蓄積部を更に備え、
前記作成者によって、前記入力受付部を介して、蓄積されている前記版下原稿が指定された場合に、前記領域表示データ作成部、前記タイトル情報データ作成部、及び前記必須事項データ作成部が、指定された前記版下原稿が前記表示画面に表示されるように、それぞれデータの作成を行う、請求項2に記載のパッケージ作成支援装置。
【請求項4】
前記タイトル情報データ作成部が、前記作成者によって、前記入力受付部を介して、前記作業領域に表示されている前記タイトル情報の変更が指示された場合に、変更後のタイトル情報を前記領域内に表示させるデータを作成し、
前記必須事項データ作成部が、前記作成者によって、前記入力受付部を介して、前記作業領域に表示されている前記必須事項の変更が指示された場合に、変更後の必須事項を前記領域に表示させるデータを作成する、請求項2または3に記載のパッケージ作成支援装置。
【請求項5】
商品のパッケージの作成を支援するための方法であって、
(a)前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、ステップと、
(b)前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(c)前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(d)前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力する、ステップと、を有することを特徴とするパッケージ作成支援方法。
【請求項6】
(e)前記パッケージの作成を行う作成者が指示した、前記パッケージの形状、前記タイトル情報、及び前記前記パッケージが作成される商品の種類を含む、前記作成者からの情
報の入力を受け付ける、ステップを更に有する、請求項5に記載のパッケージ作成支援方法。
【請求項7】
(f)前記(d)のステップで出力した前記版下原稿を蓄積する、ステップと、
(g)前記作成者が、蓄積されている前記版下原稿を指定した場合に、指定された前記版下原稿を前記表示画面に表示させる、ステップと、
を更に有する、請求項6に記載のパッケージ作成支援方法。
【請求項8】
(h)前記作成者が、前記領域に表示されている前記タイトル情報の変更を指示した場合に、変更後のタイトル情報を前記領域に表示する、ステップと、
(i)前記作成者が、前記領域に表示されている前記必須事項の変更を指示した場合に、変更後の必須事項を前記領域に表示する、ステップと、
を更に有する、請求項6または7に記載のパッケージ作成支援方法。
【請求項9】
商品のパッケージの作成の支援をコンピュータによって行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記パッケージの形状に応じて、前記パッケージの元となる版下原稿の形状を決定し、そして、前記版下原稿の形状に対応した領域を表示画面に表示させるデータを作成する、ステップと、
(b)前記商品の名称を含むタイトル情報を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(c)前記商品の種類毎に登録された、前記パッケージへの記載が必須となる必須事項のうちの、前記パッケージが作成される商品の種類に対応している必須事項を、前記領域内に表示させるデータを作成する、ステップと、
(d)前記タイトル情報及び前記必須事項が表示された前記領域を特定するデータを、前記版下原稿として出力する、ステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
(e)前記パッケージの作成を行う作成者が指示した、前記パッケージの形状、前記タイトル情報、及び前記前記パッケージが作成される商品の種類を含む、前記作成者からの情報の入力を受け付ける、ステップを更に前記コンピュータに実行させる、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
(f)前記(d)のステップで出力した前記版下原稿を蓄積する、ステップと、
(g)前記作成者が、蓄積されている前記版下原稿を指定した場合に、指定された前記版下原稿を前記表示画面に表示させる、ステップと、
を更に前記コンピュータに実行させる、請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
(h)前記作成者が、前記領域に表示されている前記タイトル情報の変更を指示した場合に、変更後のタイトル情報を前記領域に表示する、ステップと、
(i)前記作成者が、前記領域に表示されている前記必須事項の変更を指示した場合に、変更後の必須事項を前記領域に表示する、ステップと、
を更に前記コンピュータに実行させる、請求項10または11に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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