説明

パッケージ式室外機

【課題】クーリングタワーを備えながら暖房も可能な室外機を提供する。
【解決手段】パッケージ式室外機2は、空気熱交換器13及び圧縮機を有し且つ外部の室内熱交換器に冷媒を供給する冷媒回路要素と、クーリングタワー50により冷媒を冷却する冷却水回路と、空気熱交換器13及びクーリングタワー50を流れる空気流を発生させるファンと、冷媒回路要素及び冷却水回路を収納するケースとを備えており、冷媒回路要素は、冷媒の流れ方向を切り換える四方弁と、空気熱交換器13の液冷媒接続側に配置され且つ冷却水と冷媒との間で熱交換する水熱交換器とを備えており、クーリングタワー50の吸気口I24と空気熱交換器13の吸気面I13とが独立に外気に対して開放されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ式室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2は、クーリングタワーを用いて冷媒を冷却する冷却装置を開示している。
【0003】
特許文献1に開示される冷却装置は、クーリングタワーにより冷媒を冷却する冷却水回路(3、4、5及び6)と、ヒートポンプを構成する中間冷媒回路(8、9、10及び11)とを有し、外部機器(25)との間で被冷却流体を循環させる。冷却水回路は、充填材(冷却コイル4)を通過する被冷却流体を冷却し、中間冷媒回路は、凝縮器(放熱部11)で放熱し、蒸発器としての冷却器10で被冷却流体を冷却する。つまり、被冷却流体は、冷却水回路及び中間冷媒回路の双方によって冷却される。
【0004】
特許文献2に開示される冷却装置は、クーリングタワー(10)により冷媒を冷却する冷却水回路(12、16、25、26、27及び201)と、ヒートポンプを構成する中間冷媒回路(21、22、23、24及び200)とを有し、外部機器との間で被冷却流体を循環させる。冷却水回路は、充填材(冷却ユニット15)によりヘッダー13から14を流れる冷媒を冷却し、凝縮器22において中間冷媒回路内の中間冷媒を冷却する。中間冷媒回路は、蒸発器24において冷媒を冷却する。つまり、被冷却流体は、冷却水回路及び冷媒回路の双方によって冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−126418号公報
【特許文献2】特開2003−314941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2に開示される冷却装置は、冷却装置であり、空調機ではない。また、これらの冷却装置は、被冷却流体を冷却するのみであり、被冷却流体を加熱できない。このため、これらの冷却装置を室外機として空調機を構成しても、冷房及び暖房の双方を可能とする空調機は実現できない。
【0007】
そこで、本発明は、クーリングタワーを備えながら暖房も可能な室外機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るパッケージ式室外機は、空気熱交換器及び圧縮機を有し且つ外部の室内熱交換器に接続される冷媒回路要素と、クーリングタワーにより冷媒を冷却する冷却水回路と、空気熱交換器及びクーリングタワーを流れる空気流を発生させるファンと、冷媒回路要素及び冷却水回路を収納するケースとを備えており、冷媒回路要素は、圧縮機により送り出される冷媒の流れ方向を切り換える切換機構と、空気熱交換器の液冷媒接続側に配置され且つ冷却水と冷媒との間で熱交換する水熱交換器とを備えており、クーリングタワーの吸気口と空気熱交換器の吸気面とが独立に外気に対して開放されている。
【0009】
切換機構は、冷媒の流れ方向を切り換える機構であれば、限定されない。四方弁は、切換機構の一例である。切換機構は、単一の弁ではなく、複数の開閉弁から構成される弁群であってもよい。
【0010】
本発明に係るパッケージ式室外機は、切換機構を有するので、冷房及び暖房が可能である。また、冷房において、空気熱交換器からの液冷媒を散水による蒸発熱によって過冷却することにより、冷房能力を向上できる。
【0011】
ケースは、上部ケース及び下部ケースに区分されており、上部ケースは、クーリングタワー、空気熱交換器、及びファンを収納しており、下部ケースは、圧縮機及び切換機構を収納している。
【0012】
上部ケースが散水及び空気流を発生させるクーリングタワーとして機能し、下部ケースがメンテナンスを要する機器を収納するメンテナンス室として機能する。クーリングタワーとメンテナンス室とが分離されるので、室外機のメンテナンスが容易である。
【0013】
冷媒回路要素は、空気熱交換器と水熱交換器との間に、冷媒を貯留できる貯留器を備えており、下部ケースは、水熱交換器及び貯留器を収納している。
【0014】
メンテナンスを要する機器が下部ケース内に集中するので、上部ケースにメンテナンス用の点検口を設ける必要がなくなる。
【0015】
上部ケースは、水熱交換器を収納する場合もある。
【0016】
この場合、水熱交換器の配置の自由度が向上する。
【0017】
水熱交換器は、冷却水を蓄える水槽と、該水槽内に配置される冷媒配管とから構成されている。
【0018】
このため、冷却水と水熱交換器との給排水関係の部品を省略できる。
【0019】
水熱交換器は、プレート式熱交換器である。
【0020】
このため、水槽と関係なく、水熱交換器を配置できる。
【0021】
ファンは、上部ケースの頂部に配置されており、空気熱交換器の吸気面は、上部ケースの前後左右の4方向のうち、少なくとも1方向に設けられており、クーリングタワーの吸気口は、前記4方向のうち、空気熱交換器の吸気面とは異なる方向に開口している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係る空調機の概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係る室外機の側断面図である。
【図3】第1実施形態に係る室外機の正断面図である。
【図4】第1実施形態に係る室外機の平断面図である。
【図5】第2実施形態に係る室外機の側断面図である。
【図6】第2実施形態に係る室外機の正断面図である。
【図7】第3実施形態に係る室外機の側断面図である。
【図8】第3実施形態に係る室外機の正断面図である。
【図9】第4実施形態に係る室外機の側断面図である。
【図10】第4実施形態に係る室外機の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1から図4を参照して、第1実施形態に係るパッケージ式室外機2を説明する。
【0024】
図1は、空調機1の概略構成図である。空調機1は、パッケージ式室外機2及び室内熱交換器3を備えている。室外機2は、ケース4、冷媒回路要素5、冷却水回路6、及び3つのファン17を備えている。図1には1つのファン17のみが示されており、図2及び図3に、3つのファンが示されている。ケース4は、冷媒回路要素5及び冷却水回路6を収納している。ケース4は、上部ケース7及び下部ケース8に区分されている。
【0025】
冷媒回路要素5は、外部の室内熱交換器3及び室内膨張弁9と合わせて、冷媒回路10を構成する。例えば、室外機2はビルの屋上に配置され、室内熱交換器3はビル内の各部屋に配置される。冷媒回路要素5は、圧縮機11、四方弁12、2つの空気熱交換器13、室外膨張弁14、貯留器15、及び水熱交換器16を備えている。
【0026】
室内熱交換器3は、空気と冷媒との間で熱交換を行う。室内膨張弁9は、その開度を変更できる。圧縮機11は、四方弁12に冷媒を送り出す。四方弁12は、冷媒の流れ方向を切り換える。空気熱交換器13は、空気と冷媒との間で熱交換を行う。室外膨張弁14は、その開度を変更できる。貯留器15は、空気熱交換器13と水熱交換器16との間にあり、冷媒回路10を流れる冷媒を貯留できる。水熱交換器16は、冷却水回路6の冷却水と冷媒との間で熱交換を行う。
【0027】
冷媒回路10は、ガス状態の冷媒が流れるガス冷媒経路18、19a、19bと、液状態の冷媒が流れる液冷媒経路20a、20bとを有している。これらの冷媒経路は、配管により構成されている。冷媒回路10において、これらの配管は、上述の機器群3、9、11、12、13、14、15、及び16を接続している。ガス冷媒経路18は、圧縮機11と空気熱交換器13との間の経路である。ガス冷媒経路19a、19bは、圧縮機11と室内熱交換器3との間の経路である。特に、ガス冷媒経路19aは室外機2内の経路を指し、ガス冷媒経路19bは室外機2と室内熱交換器3との間の経路を指している。液冷媒経路20a、20bは、空気熱交換器13と室内熱交換器3との間の経路である。特に、液冷媒経路20aは室外機2内の経路を指し、液冷媒経路20bは室外機2と室内熱交換器3との間の経路を指している。水熱交換器16は、空気熱交換器13と室内熱交換器3との間にあり、つまり空気熱交換器13の液冷媒接続側にある。
【0028】
冷却水回路6は、冷媒回路要素5内の冷媒を冷却水により冷却する。冷却水回路6は、冷却水ポンプ21、充填材22、散水器23、充填材ダクト24、及び水槽25を備えている。充填材22、散水器23、充填材ダクト24は、クーリングタワー50を構成している。冷却水回路6において、水槽25、冷却水ポンプ21、及び散水器23は、配管により接続されている。
【0029】
冷却水ポンプ21は、散水器23に冷却水を送り出す。充填材22は、散水器23からの水滴を細かくして水と空気との接触面積を増大させる部材である。散水器23は、上方から充填材22に冷却水を散水する。充填材ダクト24は、充填材22を囲っており、充填材22を通過する空気流の経路を形成し、空気熱交換器13を通過した空気を遮断する。水槽25は、充填材22から落下する水を溜める。
【0030】
冷却水回路6において、冷却水は、次のように循環し冷却される。冷却水は、冷却水ポンプ21、散水器23、充填材22、及び水槽25を順に通過する。そして、散水された冷却水の一部が、充填材22を通過するときに蒸発する。蒸発熱を奪われるため、充填材22を通過する冷却水の温度が低下する。温度低下した冷却水は、水槽25に落下する。このようにして、冷却水が冷却される。
【0031】
ファン17は、充填材ダクト24を通過する空気流を発生させる。この空気流が、冷却水の蒸発を促進するので、クーリングタワー50による冷却性能が維持される。
【0032】
水熱交換器16は、水槽25と、水槽25内に配置される冷媒配管27とから構成されている。このため、水槽25内の冷却水と冷媒配管27内の冷媒との間で熱交換が行われる。
【0033】
空調機1は、室内熱交換器3の設置された室内を冷房する冷房運転、又は前記室内を暖房する暖房運転を実行できる。ここで、四方弁12は、切換位置として、暖房位置及び冷房位置のいずれか一方を選択できる。冷房運転において、四方弁12が冷房位置にあり、圧縮機11、ファン17、及び冷却水ポンプ21が駆動している。一方、暖房運転において、四方弁12が暖房位置にあり、圧縮機11及びファン17が駆動しており、冷却水ポンプ21は停止している。
【0034】
ファン17は、空気熱交換器13を通過する空気流を発生させる。この空気流が、空気熱交換器13内の冷媒との間で熱交換を促進するので、空気熱交換器13による熱交換性能が維持される。
【0035】
冷媒回路10において、冷媒は、次のように循環し、冷却又は加熱される。図1において、四方弁12は冷房位置にある。四方弁12が冷房位置にあるとき、冷媒は、圧縮機11、四方弁12、空気熱交換器13、室外膨張弁14、貯留器15、水熱交換器16、室内膨張弁9、室内熱交換器3、及び四方弁14を順に通過し、圧縮機11に戻る。このとき、空気熱交換器13及び水熱交換器16は凝縮器として機能し、室内熱交換器3は蒸発器として機能する。一方、四方弁12が暖房位置にあるとき、冷媒は、圧縮機11、四方弁12、室内熱交換器3、室内膨張弁9、水熱交換器16、貯留器15、室外膨張弁14、空気熱交換器13、及び四方弁12を順に通過し、圧縮機11に戻る。このとき、空気熱交換器13は蒸発器として機能し、室内熱交換器3は凝縮器として機能する。
【0036】
図2から図4を参照して、室外機2の詳細な構成及びレイアウトを説明する。図2は、室外機2の側断面図である。図3は、室外機2の正断面図である。図4は、室外機2の平断面図である。
【0037】
図2において、冷却水回路6は、充填材22と水槽25との間に、受水パン26及び連通管37を備えている。受水パン26は、充填材22から落下する水を受ける。連通管37は、受水パン26を水槽25に連通している。
【0038】
また、冷却水回路6は、給水管28、給水弁29、排水管30、第1枝管31、第2枝管32、排水弁33、及びボールタップ34を備えている。給水管28は、外部の水源から供給される水を冷却水回路6に補給する。具体的には、給水管28は、水槽25に水を供給する。給水弁29は、給水管28を開閉する。排水管30は、冷却水回路6から冷却水を排出する。第1枝管31は、所定の貯水量を超える冷却水を水槽25から排出する。第2枝管32は、水槽25内の冷却水を全て排出する。排水弁33は、排水管30を開閉する。排水管30は、排水方向に沿って、冷却水ポンプ21、第2枝管32、及び第1枝管31に順に接続されている。排水弁33は、排水管30において、第2枝管32の接続箇所と第1枝管31の接続箇所との間に配置されている。このため、排水弁33が閉じられているとき、水槽25から溢れる冷却水のみが排水される。ボールタップ34は、水槽25内の水位が所定の基準水位を下回る場合に給水弁28を開放し、該基準水位を上回る場合に給水弁28を閉鎖する。このため、水槽25内の水量が一定量に維持される。
【0039】
図2において、上部ケース7は、クーリングタワー50(充填材22、散水器23、充填材ダクト24)、2つの空気熱交換器13、3つのファン17、及び受水パン26を収納している。3つのファン17は、上部ケース7の頂部に位置している。一方、下部ケース8は、水槽25を含む水熱交換器16、給水管28、給水弁29、排水管30、第1枝管31、第2枝管32、排水弁33、及びボールタップ34を収納している。
【0040】
空気熱交換器13は、多数のフィンとこれらのフィンを貫通する冷媒配管で構成される。また、空気熱交換器13は、フィンの並び方向を室外機2の左右方向に合わせて、上部ケース7の前面側および後面側にそれぞれ配置される。これによって、空気熱交換器13の吸気面I13は、上部ケース7の前面および後面に配置され、排気面E13は、上部ケース7の内部に配置される。
【0041】
図3において、充填材ダクト24は、第1ダクト35、受水パン26、及び第2ダクト36から構成されている。第1ダクト35は、室外機2の上下方向に伸びており、充填材22を収納し、受水パン26との接続面および上面だけが開口している。第2ダクト36は、室外機2の右方向に伸びている。受水パン26は、冷却水を受けるだけでなく空気ダクトとして機能する。受水パン26は、第1ダクト35を第2ダクト36に連通している。また、受水パン26は、第1ダクト35および第2ダクト36との接続面だけが開口している。そして、充填材ダクト24の吸気口I24は第2ダクト36の右端で上部ケース7の右側面に形成されており、充填材ダクト24の排気口E24は、第1ダクト35の上端に形成されている。充填材ダクト24の吸気口I24及び排気口I24は、クーリングタワー50の吸気口及び排気口を構成する。
【0042】
図3において、下部ケース8は、圧縮機11、冷却水ポンプ21、水熱交換器16、冷媒ユニット38、エンジン39、エンジンオイルパン40、エンジンサブタンク41、エンジン吸気装置42、及びエンジン冷却水ユニット43を収納している。冷媒ユニット38は、冷媒回路要素5を構成する部品の一部を収納しており、例えば四方弁12及び貯留器15を収納している。エンジン39は、圧縮機11を駆動する動力を提供する。エンジン39は例えばガスエンジンであり、エンジン39にガス管を介して燃料が供給される。エンジンオイルパン40は、エンジン39を潤滑するオイルを受ける。エンジンサブタンク41は、エンジンオイルを貯留する。エンジン吸気装置42は、エンジン39に外気を供給する。エンジン冷却水ユニット43は、エンジン冷却水回路を構成する部品の一部を収納しており、エンジン冷却水回路はエンジン39を冷却する。
【0043】
図2、図3に示されるように、ファン17と充填材ダクト24との間に一定の離間距離が確保されており、3つのファン17が発生させる吸引圧力が、2つの空気熱交換器13及び充填材ダクト24のそれぞれに分配される。充填材ダクト24に掛かる静圧が一定圧力以上確保されるように、充填材ダクト24の排出口E24の高さが設定されている。
【0044】
図4において、ケース4、上部ケース7、及び下部ケース8は、左右方向に長く前後方向に短い長方形形状を有している。1つの空気熱交換器13は、上部ケース7の前面側に配置されており、もう1つの空気熱交換器13は、上部ケース7の後面側に配置されている。充填材ダクト24は、2つの空気熱交換器13の間に配置されている。2つの空気熱交換器13の吸気面I13は、上部ケース7の前面及び後面に配置されている。一方、充填材ダクト24の吸気口I24は、上部ケース7の右側面に開口している。このように、充填材ダクト24の吸気口I24と空気熱交換器13の吸気面I13とが、独立に外気に対して開放されている。なお、空気熱交換器11の吸気面I13と吸気口I24の設置面を分けるのでなく、吸気面I13及び吸気口I24の設置面を同一面上に設けても良い。この場合、室外機2の前面側又は後面側の一部に空気熱交換器13を設けないスペースを確保し、そのスペースに充填材ダクト24の吸気口I24を配置する。
【0045】
この結果、ファン17の作動により、空気熱交換器13の吸気面I13と充填材ダクト24の吸気口I24からそれぞれ外気が吸引され、充填材ダクト24及び空気熱交換器13を個別の空気流が流れる。そのため、クーリングタワー50での蒸発と空気熱交換13での熱交換は、それぞれの空気流で促進される。
【0046】
図5、図6を参照して、第2実施形態に係るパッケージ式室外機2を説明する。図5は、第2実施形態に係る室外機2の側断面図である。図6は、第2実施形態に係る室外機2の正断面図である。
【0047】
以下、第1実施形態と第2実施形態との間の相違点を説明する。第2実施形態に係る室外機2は、水槽25を利用する水熱交換器16の代わりに、プレート式熱交換器44を備えている。プレート式熱交換器44は、冷媒回路10の冷媒を流す流路と、冷却水回路6の冷却水を流す流路とを備えており、冷媒と冷却水との間で熱交換できる。プレート式熱交換器44は、下部ケース8内に配置されている。
【0048】
図7、図8を参照して、第3実施形態に係るパッケージ式室外機2を説明する。図7は、第3実施形態に係る室外機2の側断面図である。図8は、第3実施形態に係る室外機2の正断面図である。
【0049】
以下、第1実施形態と第3実施形態との間の相違点を説明する。第3実施形態に係る室外機2は、下部ケース8内に配置される水熱交換器16の代わりに、上部ケース7内に配置される水熱交換器45を備えている。水熱交換器45は、水槽25と、水槽25内に配置される冷媒配管27とから構成されている。第3実施形態において、水槽25は上部ケース7内に配置されており、受水パン26としての機能を兼ねている。この結果、受水パン26及び連通管37が除去されている。また、冷媒ユニット38内に配置される貯留器15も除去されている。
【0050】
図9、図10を参照して、第4実施形態に係るパッケージ式室外機2を説明する。図9は、第4実施形態に係る室外機2の側断面図である。図10は、第4実施形態に係る室外機2の正断面図である。
【0051】
以下、第3実施形態と第4実施形態との間の相違点を説明する。第4実施形態に係る室外機2は、水槽25を利用する水熱交換器45の代わりに、プレート式熱交換器44を備えている。
【符号の説明】
【0052】
2 室外機
3 室内熱交換器
4 ケース
5 冷媒回路要素
6 冷却水回路
7 上部ケース
8 下部ケース
11 圧縮機
12 四方弁(切換機構)
13 空気熱交換器
15 貯留器
16、45 水熱交換器
17 ファン
21 冷却水ポンプ
22 充填材
23 散水器
24 充填材ダクト
25 水槽
27 冷媒配管
44 プレート式熱交換器
I13 (空気熱交換器の)吸気面
I24 (充填材ダクトの)吸気口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気熱交換器及び圧縮機を有し且つ外部の室内熱交換器に接続される冷媒回路要素と、
クーリングタワーにより冷媒を冷却する冷却水回路と、
空気熱交換器及びクーリングタワーを流れる空気流を発生させるファンと、
冷媒回路要素及び冷却水回路を収納するケースとを備えており、
冷媒回路要素は、圧縮機により送り出される冷媒の流れ方向を切り換える切換機構と、空気熱交換器の液冷媒接続側に配置され且つ冷却水と冷媒との間で熱交換する水熱交換器とを備えており、
クーリングタワーの吸気口と空気熱交換器の吸気面とが独立に外気に対して開放されている、パッケージ式室外機。
【請求項2】
ケースは、上部ケース及び下部ケースに区分されており、
上部ケースは、クーリングタワー、空気熱交換器、及びファンを収納しており、
下部ケースは、圧縮機及び切換機構を収納している、請求項1に記載のパッケージ式室外機。
【請求項3】
冷媒回路要素は、空気熱交換器と水熱交換器との間に、冷媒を貯留できる貯留器を備えており、
下部ケースは、水熱交換器及び貯留器を収納している、請求項2に記載のパッケージ式室外機。
【請求項4】
上部ケースは、水熱交換器を収納している、請求項2に記載のパッケージ式室外機。
【請求項5】
水熱交換器は、冷却水を蓄える水槽と、該水槽内に配置される冷媒配管とから構成されている、請求項1から4のいずれか1つに記載のパッケージ式室外機。
【請求項6】
水熱交換器は、プレート式熱交換器である、請求項1から4のいずれか1つに記載のパッケージ式室外機。
【請求項7】
ファンは、上部ケースの頂部に配置されており、
空気熱交換器の吸気面は、上部ケースの前後左右の4方向のうち、少なくとも1方向に開口しており、
クーリングタワーの吸気口は、前記4方向のうち、空気熱交換器の吸気面とは異なる方向に開口している、請求項1から4のいずれか1つに記載のパッケージ式室外機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−19590(P2013−19590A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153003(P2011−153003)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】