説明

パネルヒーター温室用暖房及びアルミフィン管ヒーター併用の温室暖房装置

【課題】外気温度の影響による温度低下が軽減できる温室用のヒーターを提供する。
【解決手段】外気温度を遮断し、保温できる断熱保温材をパネルの裏に設けたパネルヒーターを温室の側面に取付け、その間にアルミフィン管ヒーターを2.5m〜3mの間隔で設ける。これにより外気温度の影響による温室内の温度低下が軽減されるとともに、アルミフィン管ヒーターとパネルヒーターの間に発生する遊離基反応を活用させる熱機能低下防止暖房装置とすることができ、ランニングコストを軽減し、イニシャルコストも軽減される環境に優しい暖房装置が提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外気温度を遮断し、保温できる断熱保温材(気泡を最小に圧縮した難燃性ウレタン)をパネルの裏に使用することにより外気温度の影響による、温室内の温度低下が軽減され、アルミフィン管ヒーターとパネルヒーターの間に発生する熱遊離基反応を活用させる、熱機能低下防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在の温室用暖房装置は、1.重油でボイラーを炊いて、鉄フィン管及び銅管にお湯を通すスチーム方式、2.重油を使用した熱温風機、3.電気を使用した熱温風機、4.特殊ではあるが、瓦斯を使用したスチーム方式、などがあげられる。また石油系を使用する装置はこれから先の環境に影響をおよぼすものである。
【0003】
1)での重油ボイラー方式は、150m2の広さで約120mの長さになり、スチームの出先は80℃と温室に適した温度であるが、スチームの末端になのと40℃前後まで落ちてしまう、また石油の価格の上昇による生産コストの影響は大きいと思われる。また、イニシャルコストも高いものである。
【0004】
2)での重油を使用した熱温風機は、熱効率的には良いが、地表の温度は余り上がらず天井部分に熱が上昇する傾向がある。
この装置も石油の価格の上昇による生産コストの影響は大きいと思われる。
【0005】
3)での電気熱温風機は、電気使用量が大きく重油と大差なく、むしろ熱効率では重油熱温風機の方が優れている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらの装置は、特に石油系の装置は環境を損なうもので、今後は規制される可能性が生じると思われる。
また、石油の上昇による生産コストを考慮し、ほかの装置に切り替える動きが見られる。また、従来の電気温風機では電気使用量が大きくかかり現時点では使用をしていない所が多く見られる。
解決しようとする課題は、いかにランニングコストが軽減されるか、イニシャルコストも軽減され、環境に優しい製品の発明にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこの課題を解決しようとするものである。
パネルヒーターは、ガルバリウム鋼板(厚み0,5mm)の両面に銅メッキをし、銅の熱伝導率でヒーターの表面温度を平均にする、マックス温度は常温20℃で110℃とし、パネル内には110℃設定のバイメタルを取り付けてある
【0008】
パネルの厚みは15mmで内部にシリコン被覆の銅ニッケルヒーター(11,3m)が組み込まれている。裏面には15mmの厚みで圧縮難燃性ウレタンが注入され、断熱保温材として外気温度の影響を防いでいる。
また、パネルに使用するヒーターはFケーブルやMIケーブルを使用する製品もある。特に高温が要求される場合はMIケーブルを使用する。
【0009】
図1は、パネルのサイズである。長さ1,700mm高さ400mm厚さ15mm。
パネルの電気容量は250wと400wと450wの3種類がある。
【0010】
パネルの発熱温度は、常温20℃で250wは70℃ 400wで95℃ 450wでは110℃である。それぞれの機種には安全確保のため、バイメタルを取り付けている。
【0011】
アルミフィン管ヒーターは、直径30mmの管にフィンを16枚〜24枚取り付け、発熱表面積を大きくすることが重要である。フィン管の長さは4mだが容易に切ることが可能で施工制に優れている。
【0012】
アルミフィン管ヒーターは、直径30mmの管の内部にMIケーブルを取り入れる。MIケーブルは銅製を使用し、1m/100wを使用する。MIケーブルは、1w/3,2℃を使用するので1m/320℃の高熱の発熱温度となる。
【0013】
アルミフィン管の内部に常温時に最高温度320℃のMIケーブルを入れると、直径30mmの空間温度は210℃となり、フィンとフィンの間の温度は130℃に達する。熱効率においては優れている
【0014】
図2は、アルミフィン管ヒーターの図形と接続方法である。簡単に施工できるのと、大面積から小面積まで対処できるのが本発明の特徴である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図3を参照として、パネルヒーターとアルミフィン管ヒーターを併用することにより熱量及び熱効率が最大限有効に使うことができる。
温室の側面にパネルヒーターを取り付け、パネルヒーターとアルミフィン管ヒーターの間隔を2,5m〜3m以内とし、アルミフィン管ヒーターとフィン管の間隔も2,5m〜3mとすることにより熱遊離基反応が生じ、熱が逃げにくくなり、熱が上昇する傾向になる。また、外気温度が一番影響されるのが側面であり、その側面にパネルヒーターを取り付けることにより、外気温度の影響を押さえることが可能となる。
【0016】
温室では、栽培する物において室内温度の差はまちまちであるが、共通して言えることは、地上から1,5m〜3m位までが適温になれば栽培は充分である。
特殊の物以外は10〜21℃以内を保てれば栽培に関し充分可能の温度である。
【実施例】
【0017】
本発明は、パネルヒーターとアルミフィン管ヒーターの併用により、熱効率を有効に使用できるため、1m2/80w〜130wで充分可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明での試験結果は、9,8m2の温室で外気温度3℃で天気は曇り、室内温度21℃を表示、電気容量960w。21℃に達するまでの時間は40分。
140m2の温室で外気温度8℃で天気は晴れ、室内温度23℃を表示、電気容量12,000w。23℃に達するまでの時間は1時間45分。
実施例では1m2あたり100wを切る結果となった。
実施例では室内温度が16℃以下になると自動的に入力される追い炊き方法を採用して実施した。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のパネルヒーターのサイズと斜視図。
【図2】本発明のアルミフィン管ヒーターの斜視図と接続図。
【図3】本発明のパネルヒーターとアルミフィン管ヒーター併用施工図。
【符号の説明】
【0020】
図1での、▲1▼は、パネルヒーターの長さ1,700mm
▲2▼は、パネルヒーターの高さ 400mm
▲3▼は、パネルヒーターの厚さ 15mm
▲4▼は、パネルヒーターの全体の斜視図
▲5▼は、本発明での実施形態の断熱材(圧縮難燃性ウレタン)
図2での、▲1▼は、本発明のアルミフィン管
▲2▼は、アルミフィン管に内蔵されたMIケーブル
▲3▼は、アルミフィン管の接続及び連結部分
▲4▼は、アルミフィン管の長さと斜視図
図3での、▲1▼は、パネルヒーターの配列施工図
▲2▼は、アルミフィン管の連結配列施工図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特殊パウダーをパネルヒーターの表面に塗布し、遠赤外線及びマイナスイオンを放射させる温室用暖房装置。
【請求項2】
アルミフィン管にヒーターを内蔵させ、アルミフィン管の表面に特殊パウダーを塗布し、遠赤外線及びマイナスイオンを放射させる暖房装置。
【請求項3】
アルミ管にフィンを付けることにより表面積を大きく取ることができ、熱効率を有効に活用できる暖房装置。
【請求項4】
パネルヒーターとアルミフィン管ヒーターを併用することにより、消費電力を節減し、環境に優れた暖房装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−130753(P2011−130753A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299497(P2009−299497)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(597071205)
【出願人】(509151223)
【Fターム(参考)】