説明

パネル装置

【課題】振動板を良好に振動させるものでありながら、振動板を安定してフレーム本体によって支持することができるパネル装置を提供する。
【解決手段】取付面10に固着されるフレーム本体2と、該フレーム本体に支持されて設けられる振動板3と、該振動板に固着される加振器4とを備えたパネル装置1であって、前記フレーム本体の両端部には、鉤型形状に形成された一対の支持片21,21が設けられ、前記振動板の両端部には、前記支持片と互いに係合関係となるように形成された一対の被支持片31,31が設けられており、前記支持片と前記被支持片との間に、制振材5を介在させ、前記振動板と前記フレーム本体との間に所定の隙間を有した状態で前記振動板が前記フレーム本体に支持されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井や壁面などに設置されるパネル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、天井や壁面などの取付面に固着されるフレーム本体と、該フレーム本体に支持されて設けられる振動板と、該振動板に固着される加振器とを備えたパネル装置が知られている。
このようなパネル装置の振動板をフレーム本体に直接接着して固定すると、振動板の振動がフレーム本体に伝わって擦れ音などが発生してしまうことが問題となる。
【0003】
そこで振動板とフレーム本体との間に制振ゴムなどの軟質材を接着するなどの対策がなされている。
例えば下記特許文献1に記載のスピーカは、天井や壁面などに設置されるものではないが、スピーカが取り付けられる前面キャビネットの棚部とスピーカのクランク部分の間にできた隙間にゴム部材を挿入したものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−258753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで振動板をフレーム本体に直接接着して固定した場合、上述の擦れ音の発生の他、加振器の荷重で振動板とフレーム本体との接着部分に負荷がかかり、接着がはがれやすい状態になることも問題となる。また天井や壁面などの取付面に設置されるパネル装置の場合、取付面に直接に振動板の振動が伝わらないよう配慮されたものが求められる。
【0006】
しかしながら上記特許文献1に記載のものは、パネル型テレビの前面キャビネット内に収容されるスピーカの取付構造である。
従って、天井や壁面などに設置され振動板がフレーム本体に支持されるものとは異なり、振動板のはがれを防止したものではない。
また上記特許文献1に記載のものは、スピーカがスピーカのリブ部と前面キャビネットのリブ部に嵌めあわされて取り付けられるので(上記特許文献1・図6参照)、ここから振動が伝わる可能性がある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、振動板を良好に振動させるものでありながら、振動板を安定してフレーム本体によって支持することができるパネル装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るパネル装置は、取付面に固着されるフレーム本体と、該フレーム本体に支持されて設けられる振動板と、該振動板に固着される加振器とを備えたパネル装置であって、前記フレーム本体の両端部には、鉤型形状に形成された一対の支持片が設けられ、前記振動板の両端部には、前記支持片と互いに係合関係となるように形成された一対の被支持片が設けられており、前記支持片と前記被支持片との間に、制振材を介在させ、前記振動板と前記フレーム本体との間に所定の隙間を有した状態で前記振動板が前記フレーム本体に支持されることを特徴とする。
【0009】
また本発明において、前記支持片は、外向きに折曲形成されるとともに、前記被支持片は、前記支持片の端部を抱え込むように内向きに折曲形成されるものとしてもよい。
さらに本発明において、前記被支持片は、外向きに折曲形成されるとともに、前記支持片は、前記被支持片の端部を抱え込むように内向きに折曲形成されるものとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るパネル装置は、上述の構成としたことで、振動板を良好に振動させるものでありながら、振動板を安定してフレーム本体によって支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るパネル装置を説明するための概略断面図である。
【図2】同パネル装置のフレーム本体に振動板を取り付ける際の取付要領を説明するための概略側面図である。
【図3】本発明の同実施形態に係るパネル装置の変形例を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るパネル装置を説明するための概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
まずは図1〜図3を参照しながら、一実施形態に係るパネル装置1について説明する。
本実施形態に係るパネル装置1は、取付面10に固着されるフレーム本体2と、該フレーム本体2に支持されて設けられる振動板3と、該振動板3に固着される加振器4とを備えている。フレーム本体2の両端部には、鉤型形状に形成された一対の支持片21,21が設けられ、振動板3の両端部には、支持片21,21と互いに係合関係となるように形成された一対の被支持片31,31が設けられている。そして支持片21と被支持片31との間に、制振材5を介在させ、振動板3とフレーム本体2との間に所定の隙間を有した状態で振動板3がフレーム本体2に支持されるよう構成されている。
フレーム本体2が固着される取付面10は、天井や壁面などとすることができるが、ここでは天井を取付面10とした例について説明する。
またパネル装置1の外形は特に限定されるものではないが、ここでは平面視して略矩形状のパネル装置1について説明する。
【0013】
フレーム本体2は、平板状体からなり、取付面10に沿って密着して設けられるフラット面20と、その両端部に形成された一対の支持片21,21とを備えている。鉤型に折曲形成される支持片21おいて、図1に示すフレーム本体2の支持片21は外向きの鍔状に折曲形成された例を示している。
フレーム本体2は、フラット面20が取付面10にビスなどの固定具などによって直付けされる。
支持片21は、フラット面20の端部から略垂直に折曲形成された立壁部21bと、立壁部21bに連設されるとともに立壁部21bから略垂直且つ外向きに折曲形成された外向鍔部21aとを備えている。
図例のパネル装置1は天井の取付面10に取り付けられる例を示しているので、立壁部21bは、床面側に下向きに折曲形成され、床面に対して略垂直な状態に形成される。また外向鍔部21aは、床面に対して略水平な状態に形成される。
従って、フレーム本体2を断面視した場合、双方の立壁部21bは互いに平行に対向して設けられる。
なお、図例では立壁部21bと外向鍔部21aとがなす角度が略90度になっている例を示しているが、これに限定されず、鉤型形状であれば、鈍角としてもよいし鋭角としてもよい。
【0014】
振動板3は、平板状体からなり、取付面10及びフレーム本体2のフラット面20に対して平行に設けられるフラット面30と、その両端部に形成された一対の被支持片31,31とを備えている。一対の被支持片31,31の形状は、特に限定されるものではなく、上述の支持片21,21と互いに係合関係となるように形成されたものであればよい。
図1に示す例では、外向きの鍔状に形成された支持片21と係合関係となるように、被支持片31は支持片21の端部(外向鍔部21a)を外側から抱え込むように内向きに折曲形成されたものを示している。
【0015】
被支持片31は、フラット面30の端部から略垂直に折曲形成された起立部31bと、起立部31bに連設されるとともに起立部31bから略垂直且つ内向きに折曲形成された内向鍔部31aとを備えている。
ここで被支持片31の起立部31bの寸法は、フレーム本体2を基準とした場合、制振材5を介在させた際に、フレーム本体2の外向鍔部21aと振動板3のフラット面30との間に隙間が形成されるように設定される。また被支持片31の内向鍔部31aの寸法は、上述と同じく制振材5を介在させた際に、フレーム本体2の立壁部21bと内向鍔部31aの端部との間に隙間が形成されるように設定される。さらに振動体3のフラット面30の寸法は、フレーム本体2に振動板3を支持された状態において、外向鍔部21aの端部と起立部31bとの隙間が形成されるように設定される。
振動板3の裏面(図例では取付面10と対向する面)には加振器4が固着されており、加振器4は、フレーム本体2のフラット面20と振動板3のフラット面30との間に形成される隙間に設けられる。
なお、図例では起立部31bと内向鍔部31aとがなす角度が略90度になっている例を示しているが、これに限定されるものではない。立壁部21bと外向鍔部21aとがなす角度に合わせて、支持片21を外側から抱え込むように形成されたものとすれば、起立部31bと内向鍔部31aとがなす角度は鈍角としてもよいし鋭角としてもよい。
【0016】
フレーム本体2に振動板3を取り付けた状態において、外向鍔部21aと内向鍔部31aとの間には、制振材5が設けられている。
制振材5は、ゴムなどの軟質材からなり、図1に示す例では、断面方形の角柱状に形成された制振材5が外向鍔部21aにおける内向鍔部31aとの対向面に沿って固着されている。
ここで制振材5の硬さや厚みなどは、加振器4から与えられる振動の伝わりを阻害することなく、振動板3が理想的な動作状態とされる平行移動(ピストンモーション)が行えるよう設定されることが望ましい。例えば制振材5が硬すぎるとフレーム本体2などに振動が伝わってしまう。また制振材5が柔らかすぎるとフレーム本体2に安定して振動板3が支持されにくくなってしまう。制振材5の厚みが厚すぎるとパネル装置1の厚みがでて大型化してしまう。また制振材5の厚みが薄すぎると振動が吸収されず、フレーム本体2などに振動が伝わってしまう。
【0017】
なお、制振材5の形状は図例に限定されず、円柱状としてもよいし、間隔を空けて複数個、設けられるものとしてもよいが、図2に示すようにフレーム本体2の長手方向もしくは幅方向に沿って一連に形成されたものとしてもよい。
また上述のように角柱状とすれば、外向鍔部21aと内向鍔部31aとの間に安定して取り付けしやすく、一連に形成されたものとすれば、取り付けが簡易である。
【0018】
このように制振材5を外向鍔部21aと内向鍔部31aとの間に介在されることにより、外向鍔部21aと内向鍔部31aとの間に隙間が形成される。
また上述のように寸法設定された振動板3がフレーム本体2を覆うように設けられるので、外向鍔部21aの端部と起立部31bとの間、内向鍔部31aの端部と立壁部21bとの間、外向鍔部21aと振動板3のフラット面30との間に隙間が形成される。
【0019】
以上の構成によれば、フレーム本体2と振動板3との間に、所定の隙間を有した状態(非当接状態)、すなわち、フレーム本体2と振動板3とが直接接触することがない状態で振動板3をフレーム本体2で支持することができる。
従って、振動板3がフレーム本体2に直接固着されず、隙間を有した状態で支持されるので、理想的な動作状態とされる平行移動(ピストンモーション)がしやすくなり、パネルスピーカとした場合、十分な低音域を確保できないなど、音質の問題を解消することができる。
またフレーム本体2と振動板3とが直接接触する箇所がないので、振動板3とフレーム本体2とが接触することにより発生する擦れ音(ビビリ音)なども防止することができる。
さらに立壁部21bと内向鍔部31aの先端との隙間、外向鍔部21aの先端と起立部31bとの隙間は、制振材5が外れてもこれらの隙間から出ない大きさとなっており、制振材5が外れても直接フレーム本体2と振動板3とが接触せず、もって擦れ音などの発生を防止できる。
そして取付面10、ひいては住宅躯体にも直接的に振動板3の振動が伝わることを防止することができるので、振動が伝わることによる弊害を抑制することができる。
【0020】
また上述のようにフレーム本体2の支持片21は、外向きに折曲形成されるとともに、振動板3の被支持片31は、外向鍔部21aを抱え込むように内向きに折曲形成されている。従って振動で負荷がかかって例えば制振材5との接着がはがれてしまうようなことがあっても、振動板3のみが落下してしまうおそれがない。
また加振器4の負荷が振動板3にかかっても、その負荷は両端部に配設された制振材5にもかかるので、振動板3をフレーム本体2によって安定して支持された状態にすることができる。
【0021】
図2には、フレーム本体2に振動板3を取り付ける際の取付要領を示している。
まずは、フレーム本体2を取付面10に固着する。そして、加振器4が固着された振動板3を持って、フレーム本体2の支持片21が形成されていない端部から振動板3をスライド(図2・矢印方向参照)させていく。
このとき、振動板3は外向鍔部21aと内向鍔部31a、立壁部21bと起立部31bとが平行関係になるように取り付けられる。
そして振動板3の端部とフレーム本体2の端部が一致する位置まで振動板3をスライドさせたら、内向鍔部31aを制振材5に向けて押圧する。
すると、制振材5の当接面5aと内向鍔部31aとが接着され強固にフレーム本体2に振動板3を取り付けることができる。
【0022】
パネル装置1の外形が上述のように平面視して略矩形状とされたものであれば、このようにフレーム本体2に対して支持片21が形成されていない側から振動板3をスライドさせて容易に取り付けることができる。
ここで、制振材5は、予めフレーム本体2の外向鍔部21aに接着剤などによって接着しておくとよい。また制振材5の内向鍔部31aとの当接面5a(図2参照)には予め両面テープを貼着しておき、振動板3を取り付ける際に、接着面を露出させるようにすれば、容易に振動板3の内向鍔部31に制振材5を接着させた状態とすることができる。
このように、制振材5の両面(外向鍔部21a側と内向鍔部31a)が接着されたものとすれば、加振器4の駆動によって振動板3が振動しても、その振動は制振材5に吸収されるとともに、振動板3が振動によって位置ズレすることを防止できる。またこのように制振材5を介してフレーム本体2と振動板3とを接着状態とすれば、図例のように天井だけでなく、壁面にパネル装置1を取り付けることができる。
【0023】
続いて図3には上述とは異なる例を示している。上述の例と共通する部分には共通の符号を付し、その説明は省略する。
ここに示す例は、外向鍔部21a及び内向鍔部31aの端部にさらに折曲形成され延設された折曲部21c,31cが設けられている点が上述の例と異なる。
この構成においても、上述の効果を奏し、同じ取付要領で取り付けを行うことができる。
以上の構成によれば、折曲部21c,31c間に制振材5が位置しているので、制振材5が外れても折曲部21c,31c間に必ず制振材5が位置することとなり、制振材5が外れても直接フレーム本体2と振動板3とが接触せず、もって擦れ音などの発生を防止することができる。
【0024】
次に本発明の他の実施形態に係るパネル装置1として図4を示す。
ここでも上述の実施形態と共通する部分には共通の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態に係るパネル装置1は、被支持片31が、外向きに折曲形成されるとともに、支持片21は、被支持片31の端部(外向鍔部31d)を抱え込むように内向きに折曲形成されている点で上述の実施形態と異なる。
フレーム本体2は、平板状体からなり、取付面10に沿って密着して設けられるフラット面20と、その両端部に形成された一対の支持片21,21とを備えている。
支持片21は、フラット面20の端部から略垂直に折曲形成された立壁部21bと、立壁部21bに連設されるとともに立壁部21bから略垂直且つ内向きに折曲形成された内向鍔部21dと、内向鍔部21dに連設されるとともに内向鍔部21dから略垂直に且つ立壁部21bと平行に折曲形成された折曲部21cとを備えている。
図例のパネル装置1は天井の取付面10に取り付けられる例を示しているので、立壁部21bは、床面側に下向きに折曲形成され、床面に対して略垂直な状態に形成される。また外向鍔部21aは、床面に対して略水平な状態に形成される。そして折曲部21cは天井側に上向きに折曲形成され、床面に対して略垂直な状態に形成される。
従って、フレーム本体2を断面視した場合、双方の立壁部21b及び折曲部21cは互いに平行に対向して設けられる。
なお、図例では立壁部21b、内向鍔部21d、折曲部21cのそれぞれがなす角度が略90度になっている例を示しているが、これに限定されず、鉤型形状であれば、鈍角としてもよいし鋭角としてもよい。
【0025】
振動板3は、平板状体からなり、取付面10及びフレーム本体2のフラット面20に対して平行に設けられるフラット面30と、その両端部に形成された一対の被支持片31,31とを備えている。一対の被支持片31,31の形状は、特に限定されるものではなく、上述の支持片21,21と互いに係合関係となるように形成されたものであればよい。
図4に示す例では、内向きの鍔状に形成された支持片21と係合関係となるように、支持片21は、被支持片31の端部を抱え込むように内向きに折曲形成されたものを示している。
【0026】
被支持片31は、フラット面30の端部から略垂直に折曲形成された起立部31bと、起立部31bに連設されるとともに起立部31bから略垂直且つ外向きに折曲形成された外向鍔部31dとを備えている。
ここで振動体3のフラット面30の寸法は、フレーム本体2を基準とした場合、制振材5を介在させた際に、フレーム本体2の折曲部21cと、振動板3の起立部31bとの間に隙間が形成されるように設定される。また被支持片31の起立部31b及び外向鍔部31dの寸法は、上述と同じく制振材5を介在させた際に、外向鍔部31dの端部とフレーム本体2の折曲部21c及び立壁部21bとの間に隙間が形成されるように設定される。
振動板3の裏面(図例では取付面10と対向する面)には加振器4が固着されており、加振器4は、フレーム本体2のフラット面20と振動板3のフラット面30との間に形成される隙間に設けられる。
なお、図例では起立部31bと外向鍔部31dとがなす角度が略90度になっている例を示しているが、これに限定されるものではない。立壁部21bと内向鍔部21dとがなす角度に合わせて、被支持片31の外向鍔部31dを外側から抱え込むように形成されたものとすれば、起立部31bと外向鍔部31dとがなす角度は鈍角としてもよいし鋭角としてもよい。
【0027】
フレーム本体2に振動板3を取り付けた状態において、内向鍔部21dと外向鍔部31dとの間には、制振材5が設けられている。
このように制振材5を内向鍔部21dと外向鍔部31dとの間に介在されることにより、内向鍔部21dと外向鍔部31dとの間に隙間が形成される。
また上述のように寸法設定された振動板3がフレーム本体2に支持されて設けられるので、折曲部21cと起立部31bとの間、外向鍔部31dの端部と立壁部21bとの間、外向鍔部31dとフレーム本体2のフラット面20との間に隙間が形成される。
【0028】
以上の構成によれば、フレーム本体2と振動板3との間に、所定の隙間を有した状態(非当接状態)、すなわち、フレーム本体2と振動板3とが直接接触することがない状態で振動板3をフレーム本体2で支持することができ、上述の実施形態と同様の効果を奏し得る。
また本実施形態によれば、上述のように被支持片31は外向きに折曲形成されるとともに、支持片21は、被支持片31の外向鍔部31dを抱え込むように内向きに折曲形成されている。従って振動で負荷がかかって例えば制振材5との接着がはがれてしまうようなことがあっても、振動板3のみが落下してしまうおそれがない。
さらに立壁部21bと外向鍔部31dの先端との隙間は、制振材5が外れてもこの隙間から出ない大きさとなっており、また折曲部21cが形成されているので、制振材5が外れても直接フレーム本体2と振動板3とが接触せず、もって擦れ音などの発生を防止できる。
【0029】
なお、本実施形態に係るパネル装置1の形状、構成は図例に限定されず、また図例では、加振器4がひとつのみ表されているが、パネル装置1の大きさに応じて複数設けられたものとしてもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 パネル装置
2 フレーム本体
21 支持片
3 振動板
31 被支持片
4 加振器
5 制振材
10 取付面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面に固着されるフレーム本体と、該フレーム本体に支持されて設けられる振動板と、該振動板に固着される加振器とを備えたパネル装置であって、
前記フレーム本体の両端部には、鉤型形状に形成された一対の支持片が設けられ、
前記振動板の両端部には、前記支持片と互いに係合関係となるように形成された一対の被支持片が設けられており、
前記支持片と前記被支持片との間に、制振材を介在させ、前記振動板と前記フレーム本体との間に所定の隙間を有した状態で前記振動板が前記フレーム本体に支持されることを特徴とするパネル装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記支持片は、外向きに折曲形成されるとともに、前記被支持片は、前記支持片の端部を抱え込むように内向きに折曲形成されることを特徴とするパネル装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記被支持片は、外向きに折曲形成されるとともに、前記支持片は、前記被支持片の端部を抱え込むように内向きに折曲形成されることを特徴とするパネル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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