説明

パワーモジュール及びディスプレイ装置

【課題】本発明はパワーモジュール及びディスプレイ装置に関する。
【解決手段】本発明のパワーモジュールは、パネル100と、前記パネル100を支持し、光源を含むバックライトユニット200と、前記バックライトユニット200に結合される導電性のバックカバー600とを含むディスプレイ装置に適用されることができるパワーモジュールにおいて、前記バックライトユニット200に含まれた光源に電源を供給する回路基板300と、前記回路基板300に装着され、前記電源を前記回路基板300に供給するトランスフォーマー400と、前記回路基板300に装着され、前記回路基板300の表面と向かい合う前記トランスフォーマー400の下部面401の反対側に位置する上部面402を非接触式にカバーする遮蔽板500と、を含む。このようなパワーモジュールを含むディスプレイ装置を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED TV等に適用できるパワーモジュール及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ディスプレイ産業ではCRT(Cathode Ray Tube)に代わって、高解像度と大画面化等のマルチメディアシステムに適合する新技術の平板ディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)が注目されている。
【0003】
特に、大型ディスプレイの場合は、パネル(Liquid Crystal Display)TVが注目されており、今後の価格と市場性の側面でさらなる関心を受けると期待される。
【0004】
既存のパネルTVの場合、バックライト光源として冷陰極蛍光ランプ(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)が使用されたが、最近は、電力消耗、寿命及び環境に優しい等のような多様な長所により次第にLED(Light Emitting Diode)の採用が増えている。
【0005】
これによって、LEDを利用したバックライトユニットが低価及び小型化されることによって、平板TV(Flat TV)の厚さも次第に縮小し、平板TVの内部パワーも次第にスリム(SLIM)化されている。
【0006】
従来のディスプレイ装置は、パネルと、上記パネルを支持するバックライトユニットと、上記バックライトユニットの光源に電源を供給する回路基板と、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給するトランスフォーマーと、上記バックライトユニットに結合され、上記回路基板及びトランスフォーマーをカバーするバックカバーと、を含む。
【0007】
このようなディスプレイ装置の厚さが次第に薄くなることによって、厚いプラスチック材質のバックカバーに代わって、より薄く形成することができる鉄板のような導電性材質からなるバックカバーが採用されている。
【0008】
また、ディスプレイ装置の厚さを薄くするために、上記回路基板に装着されたトランスフォーマーとバックカバーとを次第に近くしている。
【0009】
このような状況で、上記トランスフォーマーとバックカバーが互いに近づくと、以下のような問題点が発生し得る。
【0010】
先ず、上記トランスフォーマーがゼロ電圧スイッチング(ZVS)動作を行う共振タイプである場合は、導電性バックカバーが上記トランスフォーマーに近づくと、上記トランスフォーマーとバックカバーとの間にキャパシタンスが形成され、このようなキャパシタンスによりスイッチングの損失が発生し、共振周波数をシフトさせる結果を招き、その結果、トランスフォーマーが誤動作を起こす等の致命的な問題点がある。
【0011】
さらに、上記トランスフォーマーとバックカバーが近づくことによって、上記トランスフォーマーからバックカバーまで磁束が形成され、上記導電性バックカバーを通じて電力消耗が発生するという問題点がある。即ち、上記バックカバーが鉄板等の導電性バックカバーである場合は、動作中の回路基板のトランスフォーマーと導電性バックカバー間の磁気干渉によって、上記トランスフォーマーにより発生する磁束が上記バックカバーを通じて形成され、これによって、上記バックカバーから消費電力が発生して全体の電力消耗が上昇するという問題点があり、また、トランスフォーマーの温度が上昇する等の問題点もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記した従来の技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、鉄板のような導電性材質のバックカバーとトランスフォーマーとの電磁気的干渉を遮断させることによって、トランスフォーマーの電力損失を減らすことができ、誤動作を防止し、またはトランスフォーマーのスイッチングの損失を減らすことができるパワーモジュール及びディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した本発明の目的を果たすための本発明の第1の技術的な側面としては、パネルと、上記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、上記バックライトユニットに結合される導電性のバックカバーとを含むディスプレイ装置に適用されることができるパワーモジュールにおいて、上記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給するトランスフォーマーと、上記回路基板に装着され、上記回路基板の表面と向かい合う上記トランスフォーマーの下部面の反対側に位置する上部面を非接触式にカバーする遮蔽板と、を含むパワーモジュールを提案する。
【0014】
また、本発明の第2の技術的な側面としては、パネルと、上記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、上記バックライトユニットに結合される導電性のバックカバーとを含むディスプレイ装置に適用されることができるパワーモジュールにおいて、上記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給する共振タイプのトランスフォーマーと、上記回路基板に装着され、上記回路基板の表面と向かい合う上記トランスフォーマーの下部面の反対側に位置する上部面を非接触式にカバーする遮蔽板と、を含むパワーモジュールを提案する。
【0015】
また、本発明の第3の技術的な側面としては、パネルと、上記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、上記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、上記バックライトユニットに結合され、上記回路基板全体をカバーする導電性のバックカバーと、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給するトランスフォーマーと、上記回路基板に装着され、上記回路基板の表面と向かい合う上記トランスフォーマーの下部面の反対側に位置する上部面を非接触式にカバーする遮蔽板と、を含むディスプレイ装置を提案する。
【0016】
また、本発明の第4の技術的な側面としては、パネルと、上記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、上記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、上記バックライトユニットに結合され、上記回路基板全体をカバーする導電性のバックカバーと、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給する共振タイプのトランスフォーマーと、上記回路基板に装着され、上記回路基板の表面と向かい合う上記トランスフォーマーの下部面の反対側に位置する上部面を非接触式にカバーする遮蔽板と、を含むディスプレイ装置を提案する。
【0017】
本発明の第1、第2、第3及び第4の技術的な側面としては、上記遮蔽板は、上記回路基板に結合支持される複数の支持部と、上記複数の支持部により支持され、上記トランスフォーマーの上部面と上記バックカバーとの間に位置され、遮蔽物質を含む遮蔽領域部と、を含むことを特徴とする。
【0018】
該複数の支持部は、その一部に遮蔽物質を含むことができる。
【0019】
上記遮蔽板の一具現例として、上記遮蔽板の遮蔽領域部及び複数の支持部は、第1絶縁板を含み、上記遮蔽板の遮蔽領域部は、上記第1絶縁板の表面のうち上記バックカバーと向かい合う表面に付着され、上記トランスフォーマーと上記バックカバーとの電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材を含むことができる。
【0020】
上記遮蔽板の他の具現例として、上記遮蔽板の遮蔽領域部及び複数の支持部は、互いに接着された内側の第1絶縁板及び外側の第2絶縁板を含み、上記遮蔽板の遮蔽領域部は、上記第1絶縁板と上記第2絶縁板との間に挿入され、上記トランスフォーマーと上記バックカバーとの電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材を含むことができる。
【0021】
上記複数の支持部のうち少なくとも1つは、ボンディングにより上記回路基板に結合されることができる。
【0022】
または、上記本発明の遮蔽板の支持部のうち少なくとも1つは、その下端部が突出した領域からなる挿入部と、上記挿入部の隣に位置し、その下端部が突出しない領域からなる支持顎と、を含み、上記挿入部は、上記回路基板に形成された締結具に挿入されることを特徴とする。
【0023】
または、上記複数の支持部のうち少なくとも1つは、その下端部の一部が上記遮蔽領域部方向に折り曲げられて形成され、上記回路基板に形成された締結具に挿入結合される締結顎を含むことを特徴とする。
【0024】
この際、上記締結顎は、上記複数の支持部の第1絶縁板と第2絶縁板のうち少なくともいずれか1つに形成されることができる。
【0025】
上記複数の支持部は、上記締結顎が形成されず、上記回路基板の表面に支持される支持顎をさらに含むことができる。
【0026】
また、本発明の第5の技術的な側面としては、パネルと、上記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、上記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、上記バックライトユニットに結合され、上記回路基板全体をカバーする導電性のバックカバーと、上記回路基板に装着され、上記電源を上記回路基板に供給する共振タイプのトランスフォーマーと、上記トランスフォーマーと向かい合う上記バックカバーの内側面に接着した遮蔽板と、を含むディスプレイ装置を提案する。
【0027】
本発明の第5の技術的な側面としては、上記遮蔽板は、上記トランスフォーマーと向かい合う上記バックカバーの内側面に接着した遮蔽部材と、上記遮蔽部材全体をカバーし、上記遮蔽部材及び上記遮蔽部材の周辺の上記バックカバーの内側面に付着された絶縁板と、を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の第1、第2、第3、第4及び第5の技術的な側面として、上記遮蔽部材は、上記バックカバーの抵抗値より低い抵抗値を有する材質からなることができる。
【0029】
この際、上記遮蔽部材は、アルミニウムまたは銅からなることを特徴とするディスプレイ装置。
【発明の効果】
【0030】
このような本発明によると、鉄板のような導電性材質のバックカバーとトランスフォーマーとの電磁気的干渉を遮断させることによって、トランスフォーマーの電力損失を減らすことができ、トランスフォーマー及びバックカバーの発熱を減らすことができ、スイッチングの損失により発生し得るトランスフォーマーの誤動作を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明によるディスプレイ装置の断面構造図である。
【図2】本発明によるディスプレイ装置の部分切開斜視図である。
【図3】図2のディスプレイ装置のA1−A2線断面図である。
【図4】本発明によるパワーモジュールの断面構造図である。
【図5】本発明の遮蔽板の第1の具現例を示す構造図である。
【図6】本発明の遮蔽板の第2の具現例を示す構造図である。
【図7】本発明の遮蔽板の第3の具現例を示す構造図である。
【図8】本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す構造図である。
【図9】本発明の遮蔽板の複数の支持部と回路基板の結合構造図である。
【図10】本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す分解斜視図である。
【図11】本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す結合斜視図である。
【図12】本発明の遮蔽板の第5の具現例を示す構造図である。
【図13】本発明の遮蔽板の第5の具現例の変形図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0033】
本発明は、説明する実施例に限らず、本発明の実施例は本発明の技術的な思想に対する理解を深めるために使用される。本発明で参照された図面において実質的に同一の構成と機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一の符号に対する同一の説明は省略する。
【0034】
図1は、本発明によるディスプレイ装置の断面構造図であり、図2は、本発明によるディスプレイ装置の部分切開斜視図である。また、図3は、図2のディスプレイ装置のA1−A2線断面図である。
【0035】
図1から図3を参照すると、本発明によるディスプレイ装置は、パネル100と、上記パネル100を支持し、光源を含むバックライトユニット200と、上記バックライトユニット200に含まれた光源に電源を供給する回路基板300と、上記バックライトユニット200に結合され、上記回路基板300全体をカバーする導電性のバックカバー600と、を含むことができる。
【0036】
また、本発明のディスプレイ装置は、上記回路基板300に装着され、上記電源を上記回路基板300に供給するトランスフォーマー400と、上記回路基板300に装着され、上記回路基板300の表面と向かい合う上記トランスフォーマー400の下部面401の反対側に位置する上部面402を非接触式にカバーする遮蔽板500と、を含むことができる。
【0037】
上記遮蔽板500は、示したように、上記トランスフォーマー400の上部面402を初め上記上部面402の両側に位置する両側面を全て非接触式にカバーしてもよい。
【0038】
本発明のパネル100は、LCDのパネルであることができるが、LCDパネルに限定されるものではない。
【0039】
一例として、上記パネル100がLCDのパネルである場合、上記バックライトユニット200は上記光源であるランプを初め、導光板(Light Guide Panel)、複数のシート、ランプリフレクタ(Lamp Reflector)及びモールドフレーム(Mold Frame、またはSupport Main)を含むことができる。
【0040】
この際、上記複数のシートは、反射シート(Reflection Sheet)、拡散シート(Diffusion Sheet)、プリズムシート(Prism Sheet)及び保護シート(Protect Sheet)を含むことができる。
【0041】
また、本発明のパワーモジュールは、上記回路基板300、トランスフォーマー400及び遮蔽板500を含み、上記パワーモジュールがディスプレイ装置に装着される時、上記トランスフォーマー400の下部面は上記回路基板300に向かい合う面であり、上記トランスフォーマー400の上部面402は上記バックカバー600に向かうようになる面である。
【0042】
上記遮蔽板500は、電気安全規格を満足するため、上記トランスフォーマー400と一定の安全距離を確保することができるよう、電気的に接触しないように非接触式に形成される。
【0043】
特に、本発明の遮蔽板500の一部は回路基板300に結合支持され、上記トランスフォーマー400の上部面402と上記バックカバー600との間に位置する上記遮蔽板500の一部は遮蔽物質を含み、上記バックカバー600と上記トランスフォーマー400間の電磁気的干渉を遮断することができる構造であり、上記遮蔽板500の形状は特定されず、また、上記遮蔽板500と上記回路基板300との結合方式も特定されない。
【0044】
また、図3を参照すると、先ず、上記遮蔽板500と上記回路基板300との結合方式において、上記遮蔽板500を上記回路基板300に結合する時、図3に示したように、接着剤を利用したボンディング705により結合されることができる。
【0045】
即ち、上記遮蔽板500は、接着剤を利用したボンディング705により上記回路基板300に直接接着することができる。
【0046】
図4から図12を参照し、本発明の遮蔽板500と回路基板300間の結合方式及び遮蔽板の構造について説明する。
【0047】
図4は、本発明によるパワーモジュールの断面構造図である。
【0048】
図4を参照すると、上記遮蔽板500は、上記回路基板300に結合支持される複数の支持部502と、上記複数の支持部502により支持され、上記トランスフォーマー400と非接触されて上記トランスフォーマー400と上記バックカバー600との間に位置する遮蔽領域部501と、を含むことができる。
【0049】
ここで、上記遮蔽領域部501及び上記複数の支持部502の一部に遮蔽物質が含まれることができる。
【0050】
上記複数の支持部502が上記回路基板300に結合される方式は特に限定されず、接着方式と構造的な結合方式のうち少なくとも1つの方式が採択されることができる。
【0051】
一例として、本発明の遮蔽板500は、上記回路基板300に接着剤等のボンディング705により結合されることができる。
【0052】
他の例としては、上記本発明の遮蔽板500の支持部のうち一部が上記回路基板300に形成された締結具に挿入されることができ、この際、接着剤等のボンディング705により、さらに堅固に結合されることができる。
【0053】
図5は、本発明の遮蔽板の第1の具現例を示す構造図である。
【0054】
図4及び図5を参照すると、上記遮蔽板500の遮蔽領域部501及び複数の支持部502は第1絶縁板510を含むことができる。
【0055】
また、上記遮蔽板500の遮蔽領域部501は、上記第1絶縁板510の表面のうち上記バックカバー600と向かい合う表面に付着され、上記トランスフォーマー400と上記バックカバー600との電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材520を含むことができる。
【0056】
この際、上記第1絶縁板510は、上記トランスフォーマー400と上記遮蔽部材520との間の電気的な安全距離の確保を保障することができる。
【0057】
上述したように、上記遮蔽板500と回路基板300との結合方式において、図5に示したように、上記本発明の遮蔽板500の支持部502のうち少なくとも1つは、その下端部が突出した領域からなる挿入部502−Iと、上記挿入部502−Iの隣に位置し、その下端部が突出しない領域からなる支持顎502−Sと、を含む。ここで、上記挿入部502−Iは上記回路基板300に形成された締結具310に挿入されることができる。
【0058】
この際、上記挿入部502−Iと支持顎502−Sは互いに交互に形成されることができ、上記支持部502の挿入部502−Iは上記回路基板300の締結具310に挿入され、上記支持部502の支持顎502−Sは、上記回路基板300の締結具310に上記支持部502が過度に深く挿入されないようにストッパー(stopper)機能を行い、上記遮蔽板500と上記回路基板300の間の一定の距離を維持できるようにする。
【0059】
これによって、上記本発明の遮蔽板500の挿入部502−Iが上記回路基板300に形成された締結具310に挿入されることができ、この際、接着剤等のボンディング705によりさらに堅固に結合されることができる。
【0060】
図6は、本発明の遮蔽板の第2の具現例を示す構造図であり、図7は、本発明の遮蔽板の第3の具現例を示す構造図である。
【0061】
図4、図5から図7を参照すると、図5に示した構造において上記遮蔽板500は第2絶縁板530をさらに含むことができ、これについて以下の通りに説明する。
【0062】
図4、図8及び図9を参照すると、上記遮蔽板500の遮蔽領域部501は、互いに接着された内側の第1絶縁板510及び外側の第2絶縁板530を含むことができる。上記遮蔽板500の複数の支持部502は、第1絶縁板510を含むことができる。
【0063】
上記遮蔽板500の遮蔽領域部501は、上記第1絶縁板510と上記第2絶縁板530との間に挿入され、上記トランスフォーマー400と上記バックカバー600との電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材520を含むことができる。
【0064】
この際、上記第2絶縁板530は、上記遮蔽領域部501で上記遮蔽部材520をカバーし、上記遮蔽部材520が外部に露出しないようにする。
【0065】
図7に示したように、上記第2絶縁板530は、上記回路基板300と結合されず、上記複数の支持部502の一部領域までだけ延長されることができる。
【0066】
この場合、上記締結顎505は上記回路基板300と結合される上記第1絶縁板510のみに形成されることができる。
【0067】
図8は、本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す構造図であり、図9は、本発明の遮蔽板の複数の支持部と回路基板の結合構造図である。
【0068】
図4、図8及び図9を参照すると、上記遮蔽板500の遮蔽領域部501及び複数の支持部502は、互いに接着された内側の第1絶縁板510及び外側の第2絶縁板530を含むことができる。
【0069】
また、上記遮蔽板500の遮蔽領域部501は、上記第1絶縁板510と上記第2絶縁板530との間に挿入され、上記トランスフォーマー400と上記バックカバー600との電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材520を含むことができる。
【0070】
このように、本発明の遮蔽板500の遮蔽部材520が上記第1及び第2絶縁板510、530の間に形成され、上記第1及び第2絶縁板510、530の外部に露出しないサンドイッチ構造に形成されることによって特有の効果を得ることができる。
【0071】
即ち、上記遮蔽板500全体が上記回路基板300から離脱する場合、上記遮蔽部材520が回路基板300の回路や部品に直接接触しなくなるため、上記回路基板300から遮蔽板500全体が離脱する時、ディスプレイ装置の内部回路及び部品を保護することができる。
【0072】
それだけでなく、上記第2絶縁板530は、上記第1絶縁板510と堅固に付着すると同時に、上記第1絶縁板510と共に上記回路基板300に結合されることによって、上記遮蔽部材520が上記第1絶縁板510から分離離脱することを防止することができる。
【0073】
上述したボンディングと挿入結合方式以外に、さらに他の例としては、上記遮蔽板500の複数の支持部502の一部端部には締結顎505が形成されることができ、上記締結顎505は、上記回路基板300に形成された締結具310に貫通挿入されることができる。
【0074】
この際、上記遮蔽板500は、上記ボンディング705と締結顎505すべてによって上記回路基板300にさらに堅固に結合されることができる。
【0075】
ここで、上記遮蔽板500と回路基板300との結合力を高めるためには、前述したボンディング、挿入及び締結等の結合方式をすべて使用してもよく、または、前述した結合方式のうち少なくとも1つを使用してもよい。
【0076】
ここで、上記締結顎は、上記回路基板と遮蔽板を結合するための顎部を有するもので、その形状や形成方向については特に限定されつものではない。
【0077】
上記複数の支持部502の締結顎505は、上記第1絶縁板510と上記第2絶縁板530からなる支持部502の下端部の一部が上記遮蔽領域部501の方向に折り曲げられて形成されることができる。
【0078】
また、上記締結顎505は、図6及び図7に示したように、上記複数の支持部502の第1絶縁板510と第2絶縁板530のうちいずれかに形成されることができる。この際、折曲される方向は、内側または外側のうち少なくともいずれか1つの方向になることができる。
【0079】
または、上記締結顎505は、上記複数の支持部502の第1絶縁板510と第2絶縁板530のそれぞれに形成されることができ、この場合、上記複数の支持部502に形成された締結顎505は、上記第1絶縁板510と上記第2絶縁板530のそれぞれの下端部が互いに反対方向に折り曲げられて形成されることができる。
【0080】
このように、上記第1絶縁板510と第2絶縁板530のそれぞれに締結顎505が形成され、上記回路基板300の締結具310に貫通挿入される場合、上記遮蔽板500と上記回路基板300との締結力が高くなることができる。
【0081】
前述したように、上記締結顎505により上記遮蔽板500が回路基板300に締結された後にも、ボンディング705によって上記遮蔽板500が回路基板300にさらに堅固に結合されることができる。
【0082】
この際、上記第1及び第2絶縁板510、530は弾性を有する絶縁物質で形成されることができ、この場合、上記締結顎505は外力により変形され、外力が除去されると元の状態に復元する弾性を有する薄い絶縁板の折曲顎となる。
【0083】
これによって、上記締結顎505によって、上記遮蔽板500が上記回路基板300に容易に締結されることができ、上記遮蔽板500が上記回路基板300に締結された後には、上記遮蔽板500が上記回路基板300から容易に分離されないようになる。
【0084】
一方、上記遮蔽部材520は、遮蔽の効果を高めるため、上記トランスフォーマー400の上部面402の面積より大きい面積からなることができる。
【0085】
また、上記トランスフォーマー400から発生する磁束が上記バックカバー600から漏れることを効果的に遮断するために、上記遮蔽部材520は、上記バックカバーの抵抗値より低い抵抗値を有する材質からなることができる。例えば、上記遮蔽部材520は、アルミニウムまたは銅からなることができる。
【0086】
一方、本発明のバックライトユニット200の光源としては、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)であってもよく、上記回路基板300としては上記トランスフォーマー400のみならず、本発明のディスプレイ装置のパワー供給のために必要なパワー素子、パワー部品及びパワー関連回路等が形成されてもよい。
【0087】
前述したような本発明の遮蔽板500によると、上記トランスフォーマー400と上記バックカバー600との電磁気的干渉が遮断されることができる。この場合、上記トランスフォーマー400から発生する磁束MFは、上記遮蔽板500により遮断されるため、上記バックカバー600に形成されなくなる。これによって上記バックカバー600に磁束が形成されることなく遮断されることによって、上記トランスフォーマー400及びバックカバー600から発生する熱が減少することができ、電力消耗も減少されることができる。
【0088】
特に、上記トランスフォーマー400としては、ゼロ電圧スイッチングを行う共振タイプのトランスフォーマーが採択されることができる。このような共振タイプのトランスフォーマーは、ゼロ電圧スイッチングを行うために内部にLC共振回路を含む。上記LC共振回路が周辺からのキャパシタンスやインダクタンスにより影響を受ける場合は、上記LC共振回路の共振周波数がシフトされることができる。
【0089】
したがって、共振タイプのトランスフォーマーが装着されたディスプレイ装置において、ディスプレイ装置の厚さを薄くするためには、上記回路基板300をカバーするバックカバー600が鉄板のような導電性材質からなることができるが、特に、この場合は上記トランスフォーマー400とバックカバー600の間に発生し得る電磁気的干渉をより確かに遮断しなければならず、そのためには、上記トランスフォーマー400とバックカバー600との間に遮蔽板500が上記トランスフォーマー400に非接触式に設置される必要がある。
【0090】
このように、上記トランスフォーマー400が共振タイプである場合は、発熱と電力消耗よりもさらに深刻な動作上の問題が発生し得るため、本発明の遮蔽板500が必ず必要となる。
【0091】
図10は、本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す分解斜視図であり、図11は、本発明の遮蔽板の第4の具現例を示す結合斜視図である。
【0092】
図10及び図11に示したように、上記複数の支持部502は、上記回路基板300の締結具310に挿入結合される上記締結顎505と、締結顎が形成されずに上記回路基板300の表面に支持される支持顎502−Sと、を含み、上記締結顎505と支持顎502−Sは互いに交互に形成されることができる。
【0093】
ここで、上記締結顎505は、上述したように上記回路基板300の締結具310に挿入されて結合し、上記支持顎502−Sは、上記回路基板300の締結具310に上記支持部502が過度に深く挿入されないようにストッパー機能を行って、上記遮蔽板500と上記回路基板300との間に一定の距離を維持できるようにする。
【0094】
図4から図11において、上記複数の支持部502が2個として示しているが、上記複数の支持部502の個数は特定されず、上記締結顎505の個数も特定されるものではない。
【0095】
図12は、本発明の遮蔽板の第5の具現例を示す構造図であり、図13は、本発明の遮蔽板の第5の具現例の変形図である。
【0096】
図12を参照すると、本発明の遮蔽板500は、上記トランスフォーマー400と向かい合う上記バックカバー600の内側面に接着して形成されることができる。
【0097】
図13を参照すると、上記遮蔽板500は、上記トランスフォーマー400と向かい合う上記バックカバー600の内側面に接着した遮蔽部材525と、上記遮蔽部材525全体をカバーし、上記遮蔽部材525及び上記遮蔽部材525の周辺の上記バックカバー600の内側面に付着した絶縁板515と、を含むことができる。
【0098】
上記遮蔽板500の遮蔽部材525は、遮蔽効果を高めるために、上記トランスフォーマー400の上部面402の面積より大きい面積からなることができる。
【0099】
また、上記トランスフォーマー400から発生する磁束が上記バックカバー600から漏れることを効果的に遮断するために、上記遮蔽部材525は、上記バックカバーの抵抗値より低い抵抗値を有する材質からなることができる。例えば、上記遮蔽部材525は、アルミニウムまたは銅からなることができる。
【0100】
この場合、上記バックカバー600に上記遮蔽部材525が十分な接着力で付着されるが、使用するに当たって、上記バックカバー600と上記遮蔽部材525間の付着力が低下し、上記バックカバー600から上記遮蔽部材525が分離離脱する可能性があるという点に比べ、上記絶縁板515によって、上記遮蔽部材525がさらに堅固に上記バックカバー600に付着することができる。
【0101】
前述したように、本発明によると、従来の技術の問題点を解決することができる。
【0102】
即ち、トランスフォーマーがゼロ電圧スイッチング(ZVS)動作を行う共振タイプである場合は、導電性のバックカバーが上記トランスフォーマーに近づくと、上記トランスフォーマーとバックカバー間にキャパシタンスが形成され、このようなキャパシタンスによりスイッチングの損失が発生し、共振周波数をシフトさせる結果を招き、結局、トランスフォーマーが誤動作を起こす等の致命的な問題点が発生し得るが、本発明ではこのような問題点を解決することができる。
【0103】
また、上記トランスフォーマーとバックカバーが近づくことによって、上記トランスフォーマーからバックカバーまで磁束が形成され、上記導電性バックカバーを通じて電力消耗が発生するという問題点があったが、本発明ではこのような問題点を解決することができる。
【0104】
要するに、本発明によると、上記バックカバーが鉄板等の導電性バックカバーである場合は、動作中の回路基板のトランスフォーマーと導電性バックカバー間の電磁気干渉により、上記トランスフォーマーによって発生する磁束が上記バックカバーを通じて形成され、これによって上記バックカバーから消費電力が発生して全体電力消耗が上昇するという問題点が解決され、トランスフォーマーの温度が上昇する等の問題点も解決されることができる。
【符号の説明】
【0105】
100 パネル
200 バックライトユニット
300 回路基板
400 トランスフォーマー
500 遮蔽板
501 遮蔽領域部
502 複数の支持部
505 締結顎
510 第1絶縁板
520 遮蔽部材
530 第2絶縁板
600 バックカバー
705 ボンディング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルと、前記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、前記バックライトユニットに結合される導電性のバックカバーとを含むディスプレイ装置に適用されることができるパワーモジュールにおいて、
前記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、
前記回路基板に装着され、前記電源を前記回路基板に供給するトランスフォーマーと、
前記回路基板に装着され、前記回路基板の表面と向かい合う前記トランスフォーマーの下部面の反対側に位置する上部面を非接触式にカバーする遮蔽板と、
を含むパワーモジュール。
【請求項2】
前記遮蔽板は、
前記回路基板に結合支持される複数の支持部と、
前記複数の支持部により支持され、前記トランスフォーマーの上部面と前記バックカバーとの間に位置され、遮蔽物質を含む遮蔽領域部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール。
【請求項3】
前記複数の支持部は、
その一部に遮蔽物質を含むことを特徴とする請求項2に記載のパワーモジュール。
【請求項4】
前記遮蔽板の遮蔽領域部及び複数の支持部は、第1絶縁板を含み、
前記遮蔽板の遮蔽領域部は、前記第1絶縁板の表面のうち前記バックカバーと向かい合う表面に付着され、前記トランスフォーマーと前記バックカバーとの電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のパワーモジュール。
【請求項5】
前記遮蔽板の遮蔽領域部及び複数の支持部は、互いに接着された内側の第1絶縁板及び外側の第2絶縁板を含み、
前記遮蔽板の遮蔽領域部は、前記第1絶縁板と前記第2絶縁板との間に挿入され、前記トランスフォーマーと前記バックカバーとの電磁気的干渉を遮断する遮蔽物質からなる遮蔽部材を含むこと
を特徴とする請求項2に記載のパワーモジュール。
【請求項6】
前記複数の支持部のうち少なくとも1つは、
ボンディングにより前記回路基板に結合されたことを特徴とする請求項2から請求項5のうちいずれか1項に記載のパワーモジュール。
【請求項7】
前記遮蔽板の支持部のうち少なくとも1つは、
その下端部が突出した領域からなる挿入部と、
前記挿入部の隣に位置し、その下端部が突出しない領域からなる支持顎を含み、
前記挿入部は、前記回路基板に形成された締結具に挿入されることを特徴とする請求項2から請求項5のうちいずれか1項に記載のパワーモジュール。
【請求項8】
前記複数の支持部のうち少なくとも1つは、
その下端部の一部が前記遮蔽領域部方向に折り曲げられて形成され、前記回路基板に形成された締結具に挿入結合される締結顎を含むことを特徴とする請求項2から請求項5のうちいずれか1項に記載のパワーモジュール。
【請求項9】
前記締結顎は、
前記複数の支持部の第1絶縁板と第2絶縁板のうちいずれか1つに形成されたことを特徴とする請求項8に記載のパワーモジュール。
【請求項10】
前記締結顎は、
前記複数の支持部の第1絶縁板と第2絶縁板のそれぞれに形成されたことを特徴とする請求項8に記載のパワーモジュール。
【請求項11】
前記複数の支持部は、
前記締結顎が形成されず、前記回路基板の表面に支持される支持顎をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のパワーモジュール。
【請求項12】
前記遮蔽部材は、
前記バックカバーの抵抗値より低い抵抗値を有する材質からなることを特徴とする請求項4から請求項5のうちいずれか1項に記載のパワーモジュール。
【請求項13】
前記遮蔽部材は、
アルミニウムまたは銅からなることを特徴とする請求項12に記載のパワーモジュール。
【請求項14】
前記トランスフォーマーは共振タイプである請求項1から請求項13のうちいずれか1項に記載のパワーモジュール。
【請求項15】
パネルと、
前記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、
請求項1から請求項14のうちいずれか1項に記載のパワーモジュールと、
前記バックライトユニットに結合され、前記回路基板全体をカバーする導電性のバックカバーと、
を含むディスプレイ装置。
【請求項16】
パネルと、
前記パネルを支持し、光源を含むバックライトユニットと、
前記バックライトユニットに含まれた光源に電源を供給する回路基板と、
前記バックライトユニットに結合され、前記回路基板全体をカバーする導電性のバックカバーと、
前記回路基板に装着され、前記電源を前記回路基板に供給する共振タイプのトランスフォーマーと、
前記トランスフォーマーと向かい合う前記バックカバーの内側面に接着した遮蔽板と、
を含むディスプレイ装置。
【請求項17】
前記遮蔽板は、
前記トランスフォーマーと向かい合う前記バックカバーの内側面に接着した遮蔽部材と、
前記遮蔽部材全体をカバーし、前記遮蔽部材及び前記遮蔽部材の周辺の前記バックカバーの内側面に付着された絶縁板と、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記遮蔽部材は、
前記バックカバーの抵抗値より低い抵抗値を有する材質からなることを特徴とする請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記遮蔽部材は、
アルミニウムまたは銅からなることを特徴とする請求項18に記載のディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−282202(P2010−282202A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126625(P2010−126625)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】