説明

ビデオを製作するために用いられる編集システム

【課題】音楽メロディの起伏に伴い、迅速かつ自動的にデジタル写真を切り替えるMVビデオを製作することをサポートできるビデオを製作するために用いられる編集システムを提供する。
【解決手段】編集システムは、処理ユニット10と、ミュージックデータベース18と、表示ユニット20と、ヒューマンコンピュータインターフェイス30と、出力ユニット40とを備える。処理ユニット10は、論理演算、デジタル写真の注記およびデジタル写真の編集を提供する。ミュージックデータベース18中にはあらかじめセットされた複数の音楽ファイルがあり、それぞれの音楽ファイルはそれぞれそのメロディに基づき複数のメロディブロックが定義される。処理ユニット10は、異なる注記を有するデジタル写真とその中の1つの音楽ファイルの各メロディブロックを結合し再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル写真編集システムに関し、より詳しくは、ビデオを製作するために用いられる編集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
写真は、音のない言語であり、無形の文字であり、唯一無二で無限の記憶を有する写真を通じて、楽しいイメージおよび記憶を長時間保留することができる。しかしそれぞれのユーザが好む音楽は元々異なり、且つ、それぞれの曲のメロディやリズムを表現する感覚はさらに異なる。それぞれの人は、効果的に多くの写真を収納、分類するため、各種主題の写真を各種フォーマットにレイアウトする。ユーザは、写真の主題及び重要点の違いに基づき、レイアウトを行い、ページにイラストレーション、張り紙や入場券、乗車券、文字、気持ち日記などを使用して添え、写真を保留する価値を増加させる。
【0003】
近年、特許文献1に記載のデジタルイメージ技術は日増しに成熟しているが、主には静態イメージを保存することが主である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾実用新案第368109号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来の技術では、市場では類似した編集ソフトウェアがあるが、この種のデジタル写真編集ソフトウェアは、スライドに編集したい場合、どれも学習する上で一定の難易度があり、ユーザは製作時にまずデジタル写真および音楽に対してレイアウト、調整を行い、さらにゆっくりと正確な時間によってデジタル写真を一歩ずつ、漸進的な方法で製作する必要がある。また、もし音楽を変えたいのであれば、上記のステップは、全部初めからやり直す必要がある。同時に、ビデオのレイアウト性は、専門的すぎるため、やはり容易にデジタル写真を音楽メロディに伴い展示することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は、ユーザ音楽メロディの起伏に伴い、迅速かつ自動的にデジタル写真を切り替えるMVビデオを製作することをサポートできるビデオを製作するために用いられる編集システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るビデオを製作するために用いられる編集システムは、処理ユニットと、ミュージックデータベースと、表示ユニットと、ヒューマンコンピュータインターフェイスと、出力ユニットと、を備える。処理ユニットは、論理演算、デジタル写真の注記とデジタル写真の保存を行うと共に、ページ(page)フォーマットのレイアウトとデジタル写真の編集ができるデザイン用ソフトウェアを内蔵する。ミュージックデータベースは、処理ユニットに接続され、複数の音楽ファイルがあらかじめセットされる。それぞれの音楽ファイルは、それぞれの音楽メロディが複数のメロディブロックに定義される。処理ユニットは、異なる注記を有するデジタル写真とミュージックデータベース内の1つの音楽ファイルの各メロディブロックとを結合して再生する。表示ユニットは、処理ユニットに接続され、デザイン用ソフトウェアを含む処理ユニットの操作画面を表示する機能を有する。ヒューマンコンピュータインターフェイスは、処理ユニットと接続され、処理ユニットおよびデザイン用ソフトウェアを操作する機能を有する。出力ユニットは、処理ユニットに接続され、レイアウト後のデジタル写真および音楽ファイルを出力する機能を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが迅速に音楽メロディの起伏に伴い、自動的にデジタル写真を切り替えるMVビデオを製作することをサポートする効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による編集システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるページフォーマットをカスタムする時の使用状態を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態によるデジタル写真を編集する時の使用状態を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態による製作フローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態によるページフォーマットを選択する時の使用状態を示す模式図である。
【図6】本発明の一実施形態による写真選択ウインドウを開いた時の状態を示す模式図である。
【図7】本発明の一実施形態による選択写真が完成した時の使用状態を示す模式図である。
【図8】本発明の一実施形態による表示ユニットにおいて音楽ファイルを選択した時の使用状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0011】
(一実施形態)
本発明の一実施形態に係る個人用ビデオを製作するために用いられる編集システムは、それぞれの音楽ファイルの異なるメロディに基づき、自動的にデジタル写真を切り替える編集システムのことを特に指す。図1に示すように、編集システムは、主に処理ユニット10、ミュージックデータベース18、表示ユニット20、ヒューマンコンピュータインターフェイス30及び出力ユニット40を含む。処理ユニット10は、リモートサーバーメインマシン、コンピュータ、携帯電話など有線または無線方式で信号を伝送できる設備である。また、処理ユニット10は、論理演算、デジタル写真の注記とデジタル写真の保存を行う。処理ユニット10は、デザイン用ソフトウェア15を内蔵する。デザイン用ソフトウェア15は、アルバムの異なるページフォーマットサンプルのレイアウトおよび保存をするために用いられ、図2に示すように、ページフォーマット中の写真フレームの形状、拡大、縮小、回転やドラッグなどを制御する。デザイン用ソフトウェア15は、さらにデジタル写真に対して編集を行い、図3に示すように、デジタル写真の拡大、縮小、文字の増加や削除、ブラシ、局部キャプチャ、背景調整や色付けなどを制御する。
【0012】
ミュージックデータベース18は、処理ユニット10に接続される。ミュージックデータベース18中には、あらかじめ複数の音楽ファイルがセットされる。それぞれの音楽ファイルは、それぞれのメロディに基づき、複数のメロディブロックに定義される。処理ユニット10は、異なる注記を有するデジタル写真とその中の1つの音楽ファイルの各メロディブロックとを結合して再生し、それぞれの音楽ファイルのメロディブロックに基づき、デジタル写真の再生順序および時間を決定する。
【0013】
表示ユニット20は、処理ユニット10に接続されると共に、処理ユニット10に含まれるデザイン用ソフトウェア15の操作画面、デジタル写真及び編集、レイアウト処理などの動作を表示する。表示ユニット20は、液晶表示器、プラズマ表示器、スマートフォン、タッチ表示器などのいずれかの一つである。
【0014】
ヒューマンコンピュータインターフェイス30は、処理ユニット10に接続される。ユーザは、ヒューマンコンピュータインターフェイス30を通じて処理ユニット10およびデザイン用ソフトウェア15の各機能を操作する。ヒューマンコンピュータインターフェイス30は、キーボード、マウス、タッチ表示器などである。
【0015】
出力ユニット40は、処理ユニット10に接続される。出力ユニット40は、レイアウト後の写真アルバムページフォーマットおよびデジタル写真を音楽ファイルと結合させて出力し、保存設備、液晶表示器、プラズマ表示器、スマートフォン、タッチ表示器、インターネットのリモート保存などの表示設備である。
【0016】
続いて図4を参照し、編集システムの配置により、ユーザは、少なくともスタートのステップ、ページフォーマットの選択のステップ、デジタル写真の選択のステップ、デジタル写真の注記のステップ、デジタル写真の編集のステップ及び保存のステップを通して個人用ビデオ編集作業を完成させる。スタートのステップは、スタート前にあらかじめ撮影したデジタル写真を処理ユニット10内の特定アドレスにアップロードし保存する。続いて処理ユニット10内のデザイン用ソフトウェア15をオンにする。データの安全性を高めるため、デザイン用ソフトウェア15のオンは、アカウントとパスワードや生体特性とによって、はじめてログインできる安全保護方式を具えるようにセットできる。
【0017】
ページフォーマットの選択のステップは、デザイン用ソフトウェア15をオンにした後、図5に示すように、ヒューマンコンピュータインターフェイス30を利用して使用したい写真アルバムページフォーマット50を選択する。ページフォーマット50は、あらかじめページに基づき設定されるサンプルである。ページフォーマット50中には、1つか複数の写真貼り付けを提供するパッチボーダ(patch border)51を有するか、図2に示すように、ユーザのカスタムによる。カスタムのページフォーマット50は、別にページレイアウト制御部55をオンにする。ページレイアウト制御部55は、パッチボーダ51のアドレス、形状、拡大、縮小、回転やドラッグなどレイアウト機能を制御する。
【0018】
デジタル写真の選択のステップは、ページフォーマット50の選択後、図6に示すように、ヒューマンコンピュータインターフェイス30を通して、ページフォーマット50のいずれか1つのパッチボーダ51をプッシュし、写真選択ウインドウを開く。ユーザは、対応するデジタル写真をパッチボーダ51内に貼り付ける。選択されたデジタル写真は、自動調整され、パッチボーダ51の大きさに符合するよう記録する。その後、デジタル写真を表示するとき、同じ大きさのサイズを得ることができる。選択されたデジタル写真は、注記され、ユーザは同一写真アルバム内でデジタル写真を繰り返しレイアウトする必要があるかどうかを確認する。
【0019】
デジタル写真の注記のステップは、ユーザがデジタル写真をパッチボーダ51に貼り付けるとき、処理ユニット10により、デジタル写真を貼り付ける各パッチボーダ51の形状、大きさに基づき、それぞれ異なるアドレス、クラスの再生注記が与えられる。各デジタル写真の注記は、それぞれミュージックデータベース18中にあらかじめセットされる音楽ファイルのメロディブロックと相互に対応し、さらにデジタル写真の再生順序および時間が決定される。
【0020】
デジタル写真の編集のステップは、デジタル写真の選択後、図3に示すように、ヒューマンコンピュータインターフェイス30を通して、ページレイアウト50に貼り付けられるパッチボーダ51のデジタル写真を選び、写真編集制御部65をオンにする。写真編集制御部65は、デジタル写真に対する拡大、縮小、文字の増加や削除、ブラシ、局部キャプチャ、背景調整や色付けなどを操作し、キャプチャボーダ61を利用してデジタル写真上の必要な部分をキャプチャする。図7に示すように、キャプチャされた部分は、原ページフォーマット50のパッチボーダ51に満たされ、選択写真70を形成する。
【0021】
保存のステップは、ページフォーマット50内のデジタル写真の編集が完成した後、レイアウトが完成したページフォーマット50を保存する。
【0022】
上述の編集ステップ中で、処理ユニットは、ユーザがデジタル写真をパッチボーダ51に貼り付けるとき、処理ユニット10によって、デジタル写真が貼り付けられる各パッチボーダ51の形状、大小に基づき、異なる注記が与えられる。さらに、音楽ファイルを再生するときの順序および時間が決定される。これにより、ユーザは、簡単且つ迅速に音楽メロディの起伏に伴い自動的に切り替わるデジタル写真の個人用MVビデオを製作させることができる。この後、音楽ファイルの版権を取得し製作に加えるだけで、ユーザは、選ぶだけで本システムを通して個人用MVビデオの製作を容易に完成させることができる。また、各音楽ファイルのメロディブロックは、それぞれ異なるので、図8に示すように、表示ユニット20下で異なる音楽ファイルが選択再生されるとき、デジタル写真も異なる再生スタイルを表現する。
【0023】
ここで特に説明すべきは、処理ユニット10は、それぞれの音楽ファイルのメロディブロックに基づき、ランダムな選択によって異なる注記を有するデジタル写真を再生することにより、デジタル写真の再生スタイルを更に多様化させることができる。
【0024】
前述すべてのステップを完成後、更にレイアウトが完成したページフォーマットを出力ユニット40により、遠隔のどのユーザでもレイアウトが完成した個人用MVビデオを鑑賞させるよう提供できる。
【0025】
また、前述本実施形態の個人用ビデオを製作するために用いられる編集システムおよび製作ステップにより、さらにイラストレーション、文字、気持ち日記を使用し、写真などに添える、或いは、音楽ファイルの再生時に音楽字幕、マルチメディア特殊効果を表示させたり、音楽ファイル中に含まれるビデオを表示したり、音楽ファイル自身に含まれるマルチメディア特殊効果やビデオの下でデジタル写真を再生するようにしたりできる。これにより、唯一無二の個人用MVビデオを製作できる。また、ユーザは、デザイン用ソフトウェアの編集機能を通して、ページフォーマットとデジタル写真とをユーザの考え方および思考を合わせて容易かつ簡単に結合させ、好みの音楽を合わせることで個人用のビデオはより無限の想像空間を発揮し、ユーザが迅速に個人の考え方に符合した個人用MVを創作することをサポートする。
【0026】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0027】
10・・・処理ユニット
15・・・デザイン用ソフトウェア
18・・・ミュージックデータベース
20・・・表示ユニット
30・・・ヒューマンコンピュータインターフェイス
40・・・出力ユニット
50・・・ページフォーマット
51・・・パッチボーダ
55・・・ページレイアウト制御部
61・・・キャプチャボーダ
65・・・写真編集制御部
70・・・選択写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオを製作するために用いられる編集システムであって、
論理演算、デジタル写真の注記および前記デジタル写真の保存を行うと共に、ページフォーマットのレイアウトおよび前記デジタル写真の編集ができるデザイン用ソフトウェアを内蔵する処理ユニットと、
前記処理ユニットに接続され、それぞれの音楽メロディが複数のメロディブロックに定義された複数の音楽ファイルがあらかじめセットされるミュージックデータベースと、
前記処理ユニットに接続され、前記デザイン用ソフトウェアを含む前記処理ユニットの操作画面を表示する機能を有する表示ユニットと、
前記処理ユニットに接続され、前記処理ユニットおよび前記デザイン用ソフトウェアを操作する機能を有するヒューマンコンピュータインターフェイスと、
前記処理ユニットに接続され、レイアウト後の前記デジタル写真および前記音楽ファイルを出力する機能を有する出力ユニットと
を備え、
前記処理ユニットは、異なる前記注記を有する前記デジタル写真と前記ミュージックデータベース内の1つの前記音楽ファイルの各前記メロディブロックとを結合して再生し、
前記処理ユニット、前記ミュージックデータベース、前記表示ユニット、前記ヒューマンコンピュータインターフェイス、および、前記出力ユニットの少なくとも1つがユーザにより操作されることにより、スタート、前記ページフォーマットの選択、前記デジタル写真の選択、前記デジタル写真の注記、前記デジタル写真の編集及び保存のステップを行い、MVビデオの製作を完成させ、
前記デジタル写真の注記のステップは、前記ユーザが前記デジタル写真を選択した後、前記処理ユニットにより、前記デジタル写真が貼り付けされる前記ページフォーマットに基づき、それぞれ異なるアドレスおよびクラスの再生注記が与えられ、
それぞれの前記デジタル写真の注記は、前記ミュージックデータベース中にあらかじめセットされたそれぞれの前記音楽ファイルの前記メロディブロックと相互に対応し、前記デジタル写真の再生順序および時間が決定されることを特徴とするビデオを製作するために用いられる編集システム。
【請求項2】
前記処理ユニットは、それぞれの前記音楽ファイルの前記メロディブロックに基づき、前記デジタル写真の再生順序および時間を決定することを特徴とする請求項1に記載のビデオを製作するために用いられる編集システム。
【請求項3】
前記処理ユニットは、それぞれの前記音楽ファイルの前記メロディブロックに基づき、ランダムな選択によって異なる前記注記を有する前記デジタル写真を再生することを特徴とする請求項1に記載のビデオを製作するために用いられる編集システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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