説明

ビデオディスプレイユニットを光源として用いる周辺照明用の受動ディフューザフレームシステム

受動ディフューザフレームは、表示画像光を捕え、かつその光の向きを変える配光外側フレームと光通信を行う光導波路を有し、ビデオディスプレイ前面から放射される光を用いて冷放射周辺照明効果を生成する。周辺光は、拡散性のもの、非画像のもの、流出光としてまたは光パイプに向けられるものにすることができる。ゴニオフォトメトリック要素またはゴニオクロマチック要素により、周辺光の強度または色を、視角の関数として変化させることができる。光導波路には、プリズムスプリッタまたは部分的な反射板を用いて、光の向きを変えると共に、こうすることで、原表示画像を同時に見ることができる。加法的および減法的な色の混合、ならびにフォトルミネセント物質により、蛍光色、およびビデオディスプレイユニットでは本来生成することができない出力光の色の色域外の新規な色を含む、新規な色度を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオディスプレイ、およびこれからの周辺照明効果の生成に関する。特に、本発明は、表示光の空間的および測色的変換を含む周辺配光用にビデオ表示光を光源として用いて、従来のビデオディスプレイユニットまたは光透過型デバイスでは提供できない効果を生成する受動ディフューザフレームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術者達は長年、例えば観察スクリーンおよび投影領域を拡大したり、リアル感のある三次元効果用に音を変調したり、さらに、例えば高精細度(HD)デジタルTVテレビジョンおよびビデオシステムのように、より広いビデオ色域、解像度、および画像アスペクト比を含めてビデオ画像の画質を向上させたりすることによって、ビデオコンテンツを見ることで得られる感覚的な体験を拡大させようとしてきた。さらに、映画、TVおよびビデオの製作者も、例えば色、場面のカット、視野角、周囲の景色、およびコンピュータ支援のグラフィック描写などを賢明に用いることによるような、視覚的および聴覚的手段を用いて視聴者の体験に影響を及ぼそうとしている。これは、劇場の舞台照明にも当てはまる。例えば、照明効果は、通常、ビデオまたは演劇場面に合わせてスクリプト化し、そして所望のスキームで符号化した適当な場面スクリプトでプログラムした機械またはコンピュータを用いて再現される。しかしながら、通常場面の速い変化、特に意図しない場面または台本にない場面の高速変化に照明を自動的に適合させることはできない。
【0003】
フィリップス社(オランダ)および他の企業は、一般家庭またはビジネス用途向けにビデオコンテンツを強調させるために、周辺光または周囲光を変化させる手段を開示してきた。しかしながら、このような手段は慣例の光源、および所望の照明効果を事前にスクリプトするか、または符号化する何等かの手段を必要とする。このようなスクリプト化および慣例の光源の使用は不可能であったり所望されなかったりすることがある。
【0004】
本発明は、受動フレーム光導波路兼エミッタを用いて照明雰囲気および照明効果を生成するために、ビデオディスプレイユニットそのものから捕えたビデオ表示光を使用するものである。ビデオディスプレイユニットは、例えばCRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、FED(電界放出ディスプレイ)または他の技術など任意の技術またはプラットフォームを使用することもできる。さらに、ビデオまたは視覚情報の配信用に、例えば建物の窓に見られるような、任意の透過型媒体に適用することもできる。説明の明瞭化のために、以下、ビデオディスプレイを用いて説明する。
【0005】
知覚体験は、人間の視覚に関する生来の機能であり、色および光の効果を知覚するのに非常に複雑な感覚器官および神経組織を使用する。人間は、おそらく、異なる1,000万色もの色を識別することができる。人間の目には、色を受容したり、明視順応するための、錐体と呼ばれる約200万個の感覚体が3組ある。それらは、それぞれ445nm,535nm,および565nmの光の波長をピークとし、大部分が重複する吸収分布を呈している。これら3種類の錐体は、三刺激系と称されるものを成しており、歴史的な理由から、B(青)、G(緑)およびR(赤)と呼ばれる。これらのピークは、ディスプレイで用いられている、例えばRGB蛍光体のような原色のピークと必ずしも一致する必要はない。また、人間の目には、暗視順応作用する桿体と呼ばれる、いわゆる暗視体も存在する。人間の目は、概して、1億2000万個の桿体を有しており、これらの桿体は、例えばホームシアターで見られるような弱光の条件でのビデオ体験に影響する。
【0006】
カラービデオは、人間の視覚の原理に基づいて感じるものであり、我々は、原画像または意図した画像に対して高忠実度の所望の色および効果を見るために、目への影響の与え方を理解するのに、周知の三原色および視覚の反対色説を組み入れてきた。人間の視覚の体験を表現するのに、カラーモデルおよび色空間のほとんどにおいて、三次元または3軸座標を用いている。
【0007】
カラービデオは完全に条件等色(メタメリズム)に依存するもので、所望の色および特性を有する実際の光ではなく少数の原刺激を用いて色知覚できるようにする。このようにして、例えば世界中でビデオの再生に用いられている周知のRGB(赤、緑、青)三刺激系のような、限定数の原刺激を用いて、人間の心理内で全色域を再現する。例えば、ほぼ全てのビデオディスプレイでは黄色の場面光を見せるのに、各ピクセルまたは画素にてほぼ等量の赤色および緑色の光を発生させることは周知である。これらのピクセルは、これらが内在する立体角と比べて小さいので、目はだまされて黄色と知覚するのである。即ち、目は、実際に発せられている緑色や赤色を知覚しないのである。
【0008】
カラーモデルおよび色の指定法には多くのものがあり、ビデオ再生用に色を表現し、指定するのに用いる周知のCIE(Commission Internationale de l’Eclairage)の色座標系も含まれる。これに開示されているものは、二刺激系、四刺激系、または多くの原刺激を生成する系を用いるディスプレイまたは色空間の使用を除外するものではない。本発明を用いることで、例えばCIE L*U*V*(CIELUV)またはCIE L*a*b*(CIELAB)システムのような反対色空間に適用することも含め、任意の数のカラーモデルを使用することができる。CIEは、1931年に全ての色の管理および再現の基礎を制定し、その結果が、3つの座標x,yおよびzを用いる色度図である。この三次元系の最大明度でのプロット図は、一般に色をxとyの座標によって表現するのに広く用いられ、この1931x,y色度図と呼ばれるこのプロット図は、人間が知覚できる全ての色を表現できるとされている。これは、目および脳をだますのにメタメリズムを用いる色の再現とは対照を成している。三原色または三蛍光体を用いて色を再現するために、今日数多くのカラーモデルまたは色空間が使用されており、その中には、ISO RGB、アドビRGB、NTSC RGBなどがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの三刺激系を用いるビデオシステムによって見せることが可能な全ての色の範囲は限定されていることに留意すべきである。NTSC(National Television Standards Committee)のRGB方式は、比較的広範囲の色を利用することができるが、この方式では、人間が知覚可能な全ての色の半分しか再生することができない。従来のビデオシステムで利用できる範囲を用いても、多くの青、紫、青緑、およびオレンジ/赤の色を適切に演色することはできない。
【0010】
さらに、人間の視覚系には、補償および識別力が授けられており、ビデオシステムを設計する際には、このことを理解する必要がある。人間にとっての色はいくつかの出現モードで生じるものであり、とりわけ、オブジェクトモードおよびイルミナントモードがある。
【0011】
オブジェクトモードでは、光刺激は、光源により照射された物体から反射した光として知覚される。イルミナントモードでは、光刺激は光源の光としてみなされる。イルミナントモードには、複合視野の、他の刺激よりも極めて明るい刺激も含まれる。このイルミナントモードには、例えばビデオディスプレイのような、明るさまたは輝度が場面または視野の全体的な明るさに等しいか、それ以下であるため、刺激がオブジェクトモードにあるように見える。
【0012】
明らかに、オブジェクトモードでしか見えない色が多数あり、その中には、茶色、オリーブ色、栗色、灰色およびベージュの肌色調の色がある。例えば、茶色の信号機のような、茶色の光を発光する光源のようなものはない。
【0013】
このため、物体の色を追加しようと、ビデオシステムに補強するのに、光源を直接用いることはできない。近接した範囲で明るい赤および緑のLED(発光ダイオード)を組み合わせても、茶色または栗色を再生することはできず、このため、色の選択は著しく制限されてしまう。明るい光源を直接観測することによっては、強度および彩度を変更して、虹のスペクトル色を再現することしかできない。
【0014】
したがって、慣例の光源に利用できる有効色域を上回るようにするのが有利である。また、典型的な三刺激ビデオシステムによって再現可能な色域を拡大することも有利である。さらに、ビデオユーザに配信される色を変調するか、または変更することによって、例えば、種々の色の相対的な明度を、光レベルの関数として変えるような、人間の目の特性を活用することも所望されている。
【0015】
人間の視覚、色彩学および色の知覚、色空間、測色およびビデオ再生を含む画像レンダリングに関する情報は、以下の非特許文献に開示されており、これらは参考として本明細書に含めるものとする。
【非特許文献1】Color Perception, Alan R. Robertson, Physics Today, December 1992, Vol 45, No 12, pp. 24-29
【非特許文献2】The Physics and Chemistry of Color, 2ed, Kurt Nassau, John Wiley & Sons, Inc., New York 2001
【非特許文献3】Principles of Color Technology, 3ed, Roy S. Berns, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2000
【非特許文献4】Standard Handbook of Video and Television Engineering, 4ed, Jerry Whitaker and K. Blair Benson, McGraw-Hill, New York 2003
【課題を解決するための手段】
【0016】
ビデオスクリーンを囲んでいる従来のフレームは、以下に教示するように、光を捕え、向きを変え、かつ光をブロードキャストすべく本発明が行うようには機能しない。多くの従来技術の設計とは対照的に、本発明は、慣例のCRTのようなディスプレイの内部のサイドライトに関与することはない。例えばR.M.Bowieの米国特許第2,837,734号に開示されている、透明ガラスの帯22からのCRTサイドライトを平坦な透明部材30により捕える周囲照明構造のものとは対照的に、本発明は、正面の表示面からの光だけを捕える。
【0017】
本発明は、単一の物理的コンポーネントにより随意形成することができる2つの機能コンポーネントを用いるビデオディスプレイユニット用の受動ディフューザフレームシステムのための装置およびその駆動方法に関する。2つの機能コンポーネントとは、ビデオディスプレイユニットと光通信できるようにサイズ化して形成し、位置付けて、ディスプレイユニットの出力光のいくらかを捕えることができるようにした光導波路と、自身からの出力光を向け直して冷放射周辺光にするようにサイズ化し、位置付けて、光学的に形成した、光導波路と光通信する配光外側フレームと、のことである。
【0018】
配光外側フレームは、非イメージング周辺光を供給する光学ディフューザを提供すべく光学的に形成することができ、またはビデオディスプレイにより外側に放射される出力光の方向と反対の、少なくとも一つの方向に光を漏出または漏入させるように光学的に形成することができる。配光外側フレームは、冷放射周辺光が視角の関数として強度を変化できるようにするゴニオフォトメトリック要素のような、自身の選択した部分に出力光の向きを非等方的に変えるように光学的に形成することもできる。光パイプを、配光外側フレームに取り付けるか、または一体化させて、周辺光をディスプレイ周辺の空間に向けるようにすることもできる。
【0019】
光導波路は、反射によって、ビデオディスプレイユニットからの出力光のいくらかを分割して、その向きを変えられるようにして、他の出力光は、視聴者に識別可能なイメージング光としてそこから実質上外側に通過させるように形成することができる。こうすることにより、ディスプレイからの元の画像の一部を失うことなく受動ディフューザフレームを使用することができる。
【0020】
例えば、出力光のいくらかを実質上内部反射させて向きを変え、かつ他の出力光に対しては実質上透明となるようにサイズ化し、位置付け、形成した臨界面を具えるスプリッタプリズムを用いて、これにより画像光を臨界面から出現させることができる。この特別な構成により、光導波路の直近に存在してこれと光通信を行うビデオディスプレイユニットにより本来放射される元の画像を少なくとも識別することができる。
【0021】
あるいは、光導波路は、それと同じ機能を果たす部分反射面を有する部分反射スプリッタを具えるようにすることもできる。
【0022】
使用に際し、受動ディフューザフレームは、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置での2つの彩色的に異なる2つの発光源の出力光を共に混合して、2つの彩色的に異なる発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者にオブジェクトまたはイルミナントモードにて形成し得るように形成する。オブジェクトモードでは、このようにすることで、混合画像を、例えば、通常の明るい光源(例えばLEDなど)で近距離に生成することができない茶色、オリーブ色、栗色、灰色、およびベージュの肌色調の色のように、オブジェクトモードの色に似せることができる。
【0023】
生成した周辺光に更なる色変調を施すために、配光外側フレームは、出力光のスペクトル分布の一部を除去して周辺光の色を変えるための、少なくとも1つの吸収材、反射材、または透過材(例えば、染料または薄い金属箔)を具えるようにすることができる。
【0024】
配光外側フレームが少なくとも1つのフォトルミネセントエミッタを具えるようにして、出力光のスペクトルを変更して、受動ディフューザフレームシステムの少なくとも一部から放射される周辺光を色変調する本発明の他の実施例を用いて、ホームシアター用に、さらに刺激的な色の変調を施すことができる。
【0025】
フォトルミネセントエミッタは蛍光物質を含有できるようにして、そのフォトルミネセント物質は、以下のように選定することができる。
[1]周辺光が視聴者に知覚される際に、MacAdam限界値を超えるようにする、および/または
[2]受動ディフューザフレームによる補助のないビデオディスプレイユニットが本来生成することができる出力光の色の色域外の新規な色を生成するようにする。
【0026】
フォトルミネセントエミッタは、例えば1秒など、10−8秒よりも大きい発光緩和時定数を有する蛍光物質を使用することで、タイムディレイの効果を生成するようにもできる。
【0027】
受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として強度を変える周辺光を供給すべくゴニオフォトメトリック要素を使用する実施例を提供するのに加えて、本発明の開示により、視角の関数として色を変える周辺光を供給すべく、ゴニオクロマチックな実施例の使用も教示する。このようなゴニオクロマチック要素は、光学プリズムおよびレンズ、ならびに溝や刻み目を付けたりまたは他の方法でゴニオクロマチック要素の表面の特性を変更したりすることによって、および/または、例えば金属薄片、ガラス薄片、プラスチック薄片、粒状物質、油、魚の鱗の性質を持つ材料、グアニンの薄片、2−アミノヒポキサンチン、細挽きの雲母、粉末ガラス、粉末プラスチック、真珠光沢材料、斑銅鉱、および孔雀銅鉱のような、ゴニオクロマチックな物質を使用することによって作ることができる反射性および透過性の表面を含む。
【0028】
提示する方法は、ビデオディスプレイにより放射され、受動ディフューザフレームにより捕えられる出力光から冷放射周辺光を生成する方法であって、以下の工程を含んでいる。
[1]ディスプレイからの出力光を光導波路を使用して捕える工程。
[2]当該出力光の少なくとも一部の向きを、視聴者が知覚できるように形成して位置付けた配光外側フレームの表面に向ける工程。随意で追加する工程は、以下の工程を含むようにする。
[3]適切に形成した配光外側フレームを用いて、出力光が非イメージング光になるように出力光を調整する工程。
[4]ディフューザを用いて、出力光が非イメージング光になるように出力光を調整する工程。
[5]周辺光が漏れるように形成し、サイズ化し、位置付けた配光外側フレームを用いて出力光の向きを変える工程。
[6]出力光の向きを非等方的に変える工程。
[7]出力光の向きを変える光パイプを用いて出力光の向きを変えて、これを透過させることによって周辺光にする工程。
[8]ビデオディスプレイユニットからの出力光のいくらかを反射によって向きを変えて分割し、かつ他の出力光がそこから実質上外方にイメージング光として通過させることができるように形成し、サイズ化し、位置付けた配光外側フレームを用いて出力光の向きを変える工程。
[9]色度が異なる2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者オブジェクトモードにて生成するように、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、出力光の色度が異なる2つの発光源を共に混合する工程。
[10]茶色、オリーブ色、栗色、灰色、およびベージュの肌色調の色からなる群から選択したオブジェクトモードの色にて異なる色度を生成する工程。
[11]色度が異なる2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者イルミナントモードにて生成するように、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、出力光の色度が異なる2つの発光源を共に混合する工程。
[12]出力光のスペクトル分光の一部を除去するのに、配光外側フレームに光吸収材を用いて、周辺光の色を変える工程。
[13]出力光をフォトルミネセントエミッタと相互作用させて出力光のスペクトルの変更をさせ、受動ディフューザフレームの少なくとも一部から放射される周辺光の色を変更する工程。
[14]出力光を、10−8秒よりも大きな長い緩和時間を有する蛍光物質と相互作用させて出力光のスペクトルの変更をさせ、受動ディフューザフレームの少なくとも一部から放射される周辺光の色を変更する工程。
[15]ディスプレイから光が出力される期間中に発生される、周辺光に少なくとも1つの新規な色を生成する工程であって、受動ディフューザフレームによる補助のないビデオディスプレイユニットで本質的に生成することができる出力光の色域外の色を生成する工程。
[16]配光外側フレームにて出力光と光通信するゴニオフォトメトリック要素を用いて、ゴニオフォトメトリックな、すなわち受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として強度を変える周辺光を供給する工程。
[17]出力光を、ゴニオフォトメトリック要素から反射させる工程。
[18]出力光を、ゴニオフォトメトリック要素を経て透過させる工程。
[19]配光外側フレームにて出力光と光通信するゴニオクロマチック要素を用いて、ゴニオクロマチックな、すなわち受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として色を変える周辺光を供給する工程。
[20]出力光を、ゴニオクロマチック要素から反射させる工程。
[21]出力光を、ゴニオクロマチック要素を経て透過させる工程。
【0029】
全体を通して、以下の定義を用いるものとする。
−周辺光:例えば配光外側フレームから生じる光、または壁或いは一般にディスプレイの背後に外側へ漏れる光のように、ディスプレイを包囲するか、または取り囲み、またはディスプレイの周囲もしくは近くに放射される光を意味する。
−ディフューズ:画像を透過せずに、典型的には、強度または輝度を幾分またはほぼ等方的にするという、光の相互作用の性質を意味する。しかしながら、本発明の名称では、配光を含むより一般的な方向の意味で用いており、必ずしも画像を除外するものではない。
−配光外側フレーム(Distributive outer frame):受動ディフューザフレームの一部分であって、光導波路から得られた光をリブロードキャストする部分を指す。配光外側フレームは、図20に示すように、例えば光パイプと光通信する光学物体のように離間させることができる。
−ゴニオフォトメトリック:例えば、真珠の光沢、きらめきまたは逆反射現象で見受けられるように、異なる光強度、透過度および/または光の色を、視角または観測角の関数として与える性質のことを指す。
−ゴニオクロマチック:例えば、玉虫色によって生じるような、種々の色または色度を、視角または観測角の関数として与える性質のことを指す。
−イメージング光:または画像光は、例えば本発明の一実施例によるスプリッタプリズムを通過して、ビデオ表示画像の元の画像を観察者に伝えるようにする光のような、標準の観察者または他の任意の観察者にディスプレイによって表される外観、すなわち画像を見分けることができるようにする光である。
−光導波路:本発明によるビデオディスプレイユニットから光を受光する受動ディフューザフレームの任意構造体またはその一部を示す。光導波路は、例えばディスプレイユニットの前面に装着したルーサイト(Lucite:登録商標)プリズムのように、ディスプレイユニットと機械的に接触するものとするか、または吊るしたりもしくは離間させたり、ディスプレイと光通信できるように単に間に挟むようにすることもできる。プリズムブロックの形態をとる受動ディフューザフレームは、光導波路および配光外側フレームの両方の機能を一体化することができる。これらは別個のコンポーネントにする必要はない。
−透明度:ほぼ100%の透明度のみならず、ある程度の透明度も含むものとする。
−ビデオ:光生成のためにエネルギーを必要とする能動デバイスか、オフィスビルの窓のような、画像情報を伝える透過媒体か、または画像情報を遠隔的に導き出す光導波路であるかを問わず、任意の視覚的または光生成デバイスを表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1には、全アクティブ領域、すなわち、光を発生する正面領域DAが、図示のように高さhと幅wとの積に等しい長方形のビデオディスプレイDの正面図を示してある。ディスプレイDは、図示のように表示出力光Kを発生する多数の画素またはピクセルUを具えている。FAとして示す周辺領域は、本発明を用いる周辺光の生成および配光のために供する基準領域としての説明のために用いる。
【0031】
図2に、図1のディスプレイにおける従来のRGBビデオ画素の正面概略図を示してある。ほとんどのディスプレイの場合、画素Uのサブ画素または構成要素部分からの表示出力光Kは多方向性であるので、ビデオディスプレイDは広角範囲から首尾良く見ることができる。このような出力光の多方向性は、例えば図18にて説明する実施例に見られるように、有利に用いることができる。
【0032】
図3および4に、陰極線管ディスプレイおよびフラットパネルディスプレイの概略断面図をそれぞれ示してある。各図において、ディスプレイDは、その表示出力光Kを、図示したページの右方へ多方向に放出するように、つまり、図示のように一般的な出力光の外向き方向D(K)に放出するように向けられている。各ディスプレイDには、本発明による1つの受動ディフューザフレームPを取り付けて、これがディスプレイと光通信して、図1に示すような基準領域FAからの光を捕えるようにする。明瞭化のために、ここではディスプレイのアクティブ部分のみを示してあるため、図示したディスプレイの全高hがアクティブである。一般的な方向D(K)の幾分離れた地点に、観察者または視聴者Qが存在し、目の断面図で概略的に示してある。
【0033】
図5に、図4の概略断面の上部の拡大図を示してある。ディスプレイDの上辺部分に図示のように、受動ディフューザフレームPを光学的に結合させる。受動ディフューザフレームPはディスプレイDに機械的に搭載することができ、このためのフランジおよびスリップオン式のものを設けることができ、または単にディスプレイDと光通信するように懸架するようにもできる。受動ディフューザフレームPは、例えばLexan(登録商標)およびLucite(登録商標)のような透明プラスチックの如き、多数の市販の透明または半透明材料、および例えばPETやABS樹脂のような他の多くのポリマ樹脂で作成することができ、既知の製造技術を用いて形成することができる。必要な機械的および光学的特性を有する任意の既知の安定した光透過材料を用いることもできる。受動ディフューザフレームPのうち、表示出力光Kを受動ディフューザフレームPに入れて、光学的に結合させることのできる部分を光導波路と称するものとする。その光をリブロードキャストして周辺光にする働きをする部分を、以下に記すように、配光外側フレームと称するものとする。この場合、表示出力光Kは、リダイレクト光Jとして示すように向きを変えて、図示のように周辺光Mになる。周辺光Mは、図示のように視聴者Qに向かうように、任意の方向に放出されたり、また視聴者Qから離れる漏れ光のように、一般的な出力光の外向き方向D(K)とは反対側の方向にも放出される。したがって、視聴者Qは、ディスプレイの基準領域以外からの元の表示画像光1のみならず、図示の受動ディフューザフレームPから生じる周辺光Mも受ける。
【0034】
図6にて、一般的な効果を例示する。図1に示した基準領域FAから表示場面光(太陽と基本的な地面の外観を示してある)を捕えるのに受動ディフューザフレームPを用いる、ディスプレイDの正面の概略図を示してある。この場面光は、配光外側フレームPF(図示)によって、周辺光Mとして周辺環境に再分配するための光導波路(図示せず)を用いて捕えられる。配光外側フレームPFの形状には制限はなく、ここでは図1に示したアクティブディスプレイDの高さhおよび幅wよりも大きい、高さHおよび幅Wを有するようにしてある。
【0035】
図7は、周辺光が後壁Nに漏れて、周辺反射光MRとなり、その光が、一般的な出力光の外向き方向D(K)に放たれる元の表示画像光と一緒に、視聴者に見えるようになると想定される、図5の概略図を示す。配光外側フレームPFは、周辺光Mを実際に放出する面である配光外側フレーム面PSを有している。受動ディフューザフレームPは、所望する視覚効果に応じて、例えば金属または他の内部ブロッカを用いて、例えばすりガラス状のまたは光沢のある表面PS、波型のガラスまたはプラスチック、または開口を有する構造などのような、半透明または他の現象を発生させるべく様々な拡散効果を具体化することができる。ここでは、明瞭化のために、簡単な受動ディフューザフレームPを示している。
【0036】
図8に示すように、本発明による受動ディフューザフレームPは、現実には、ディスプレイ周囲の基準領域FAからの光のみを用いるようにする周辺的なものとするのが望ましいが、これは必須の要件ではない。図8は、本発明による一般的化したブロック式の受動フレームPを取り付けたディスプレイDの右上部分の概略斜視図である。明瞭化のために、フレームの一部のみを示してある。周辺光Mが、ディスプレイDの側部および頂部を含め、一般的な出力光の外向き方向D(K)とは反対の方向に放出される様子に留意すべきである。
【0037】
図9は、図5および7と同様に、拡大した概略断面図であり、ここでの受動ディフューザフレームは、ディスプレイDに光学的に結合するための光導波路PGと、こうすることで得られ、向きが変更されて周辺光Mになる表示出力光Kを放出する配光外側フレームPFと、を具えている。表示出力光Kは光導波路PGに入り、図示のように内面的に配光外側フレームPFへとブロードキャストされる。
【0038】
図9に概略を示すように、配光外側フレームPFは、周辺光の特性を変えて、非画像光にするディフューザで構成することができる。このディフューザには、製品および製法が当業者に既知である、硬質フォーム、寿命の長い有機混合物を含む、曇ったプラスチック、即ち樹脂、コロイドを用いる配合物、エマルジョン、または1〜5ミクロンか1ミクロン未満の小球、ゲル、およびゾルのような小さな懸濁粒子をディフューザ本体内部に散乱させることを含む、任意の数の既知の拡散または散乱物質または現象を用いることができる。散乱現象は、周囲光の青色を強調するために青色を生成するように、可視波長のレイリー散乱を含むように設計することができる。色の生成は局部的に行うことができ、ある領域は全体的に青みがかった色合いにしたり、青色の光を生成する個所を局所的にしたりすることができる。
【0039】
図10〜12には、受動ディフューザフレームPがゴニオフォトメトリックとして機能する本発明の他の実施例を示してある。図10は、図9の受動ディフューザフレームに、ここでは光導波路PGおよび/または配光外側フレームPFの内部に形成または一体化するか、あるいは挿入した円筒状のプリズムまたはレンズとして示す、一タイプのゴニオフォトメトリック要素PNを取り付けた本発明の実施例を示している。これにより、発生する周辺光Mの特性が、視聴者の位置の関数として変化する特別な効果を得ることができる。図11には、図10のゴニオフォトメトリック受動ディフューザフレームに対する受動ディフューザフレームPおよびディスプレイDの外観を、図6と同様な正面概略図にて示してある。図示のように、ディスプレイDは元の表示画像光1を発する。ディフューザのコア、即ちディフューザの特徴を有する配光外側フレームPFを用いる場合、周辺光Mは、図示のように、フレームの非画像光3、および図10の断面図に示すゴニオフォトメトリック要素PNから生じる、フレームの非画像ゴニオフォトメトリック光4となって現れる。この光学形態の効果は、図10の受動ディフューザフレームを再度示す図12にて見ることができ、この効果は、フレームの非画像のゴニオフォトメトリック光4に対する光強度および特性を見る角度の関数として相違させるゴニオフォトメトリック効果を立証している。表示出力光Kは、図示のように、光導波路PGを経て円筒状のプリズム即ちゴニオフォトメトリック要素PNに入る。図示したサンプルの光線では、光は、図示のように、用いた円筒状プリズムの円筒状表面の入射個所に応じて、かつ真中の見通しの良い個所の視聴者または観察者Qが、図示のように垂直方向に下方の観察者−Qまたは上方の観察者+Qとは異なるゴニオフォトメトリック要素PNからの光度を認識するように、ゴニオフォトメトリック要素PNから非等方的に向きを変えられる。この効果によって、例えば、ユーザまたは視聴者は、椅子から起き上がる際にこの効果を見ることができ、またユーザは、見る位置を少し調整することで、ゴニオフォトメトリック要素PNから異なる光レベルまたは光度の光を知覚することができる。こうすることで、見る位置を少し変化させることで、個人的な好みに応じて、生成する周辺光の強度を変化させることができる。ゴニオフォトメトリック要素PNには、長方形、三角形、または不規則な形状のプリズムまたは他の形状を含む他の光学的形状および形態のものを用いることもでき、これらは、所要に応じ、配光外側フレームPFの上、またはこれと一体に位置付けることができる。ここで得られる効果は、等方的な出力ではなく、ディスプレイDの周囲に位置する、周りの壁、物体、および表面に投じられる興味ある光のバンドとすることができ、暗くした部屋の中で、ちょっとした光を、ディスプレイ上で場面の要素、色、および光度の変化として見せるようにすることができる。プラスチックやガラス片、および引っかいたり、多少手荒な技法で生成される光学的なものを含めて、使用することのできるゴニオフォトメトリック要素の数およびタイプに制限はほとんどない。受動ディフューザフレームPは、独自のものとするか、種々の劇場の効果のために交換可能なものとすることもできる。
【0040】
図13〜16は、光の案内および配光のための数多くの代替実施例を示す。図13は、図9と同様な受動ディフューザフレームを示しているが、ここでは、部分的な内部反射を利用して、受動ディフューザフレームPの内部で光の向きを損失無く変えるようにする。この実施例では、光導波路PGは、後の図18の説明にてさらに詳述するように、100パーセントの内部反射を発生し得る臨界面を提供するように形成する。これにより、表示出力光Kが光導波路PGに入射すると、その多方向性の光のうち、内部反射の臨界角を超えるいくらかの部分の向きが変えられ、内部反射して、図示のように内部反射出力光KXとなり、一方、表示出力光Kの多方向性の光のうち臨界角を下回る他の部分は、光導波路PGを透過して、図示のように透過、即ち非偏向出力光KTになる。このように、光導波路PGは、スプリッタまたは分割器として機能する。図示したように、このようにして、配光外側フレームの頂部にて、フレームの非画像光3として示す光を極めて良好に発生させ、表示出力光Kの相当な残りの部分は偏向せずに、図に示すように右側の受動フレームの前方へと通過するようにして、配光外側フレームPFの選択された領域をブーストさせることができる。本例では、図示のように、フレームの非画像光3としてラベルを付した2個所にて、配光外側フレームPFから高い光度の光が発生しているのが分かる。
【0041】
簡単なブロック式のディフューザフレームPを用いることもできる。図14は、簡単なブロック式のディフューザを光導波路兼配光外側フレームとして用いる、図13と同様の図であり、また図15は、ディフューザの材料を使用せずに簡単な透過ブロックを光導波路兼配光外側フレームとして用いる同様な実施例を示している。同様に、図16では、図13の受動ディフューザフレームのディフューザ材料の使用を抑えて、正面のディフューザをなくして、透明な光導波路が周辺光を上方に送り込むようにする。図から明らかなように、内部反射した出力光KXは上方に送られて、光導波路PGの外部へと進んで、周囲環境に送られるフレームの非画像光3になる。
【0042】
前述したそれぞれの実施例では、光入力を受動ディフューザフレームPに供給するために、説明したディスプレイDの基準領域FAが犠牲になっている。このことは、本来の表示画像光1のために利用可能な画像サイズを不当に縮小するので、好ましくない場合もある。このような周辺光システムで場面の細部が失われてしまうのは、感情を害したり、不快感を与えたり、興味を低減したりすることにもなり得る。本発明の他の実施例では、表示出力光Kを受動ディフューザフレームPの光導波路PG内に送り込めるようにして、縁部の画素(反射効果のために空間的に若干変位したりする)を見ることもできる。
【0043】
図17および18は、本発明のこの実施例による、スプリッタプリズムを装備した受動ディフューザフレームを取り付けたディスプレイ上部の拡大断面図である。各図において、光導波路PGは、図示のように、臨界面CSが、全反射用の臨界角またはその付近に存在するように形成する。例えば、図18において、図の右側に示した配光外側フレームPFの正面は、図から容易に分かるように、法線ベクトルが一般的な出力光の外向き方向D(K)から約45度離れている臨界面CSを形成するように、傾斜を付けられている。ほとんどのプラスチックの内部反射の臨界角は、典型的には約42度であるため、この傾斜により、光導波路PGに入射する光を分割する機会が与えられる。これは、形状を選定すれば、入射する光のおよそ半分は臨界角を超えて、図示のように、内部反射出力光KXになり、図示のようなフレームの非画像光3となり(厳密には、拡散を制御すれば、図示のように、画像を上方に投射することができる)、そして光導波路PGに入射する光の他の半分は、そのように向きを変えずに、前方に通過して透過出力光KTになり、図示のようなフレームの画像光2になるためである。したがって、視聴者は、基準領域FAの元の表示画像の元の特徴を知覚または認識できると同時に、周辺配光用に、配光外側フレームPFから上方に送り込む光を利用することもできる。したがって、この半透明または透明の受動ディフューザフレームPによって、低減した光度のもとで、ディスプレイの表示領域全体を通して、元の表示画像を見ることができ、これは、人間の視覚系に固有の補償特性のため特に気付くことはない。
【0044】
追加の機能、即ち、光導波路PG内部で光を反射する前面反射板または反射面Tを用いて光を周辺流出光にすることも示してある。この光は、図7に示すように後壁を照らすことができる。
【0045】
本実施例の外観の実例を、例として、図19に示しており、この図19は、図18の実施例のディスプレイおよび受動フレームの上側部分の概略正面図であり、これは、受動ディフューザフレームを経る画像を連続性にすると共に、表示出力光の向きを変えて、周辺光にすることができることを示している。表示原画像に示されている、図示した太陽の一部および飛行機は、臨界面CSを横切って、配光外側フレームPFを通して見ることができる。このような、配光外側フレームPFを通して見ることができる画像を、フレームの画像光2として示してあり、またフレームの非画像光3も、前述のように配光外側フレームPFから出る光として示してある。図示の前面反射板または反射面Tは、審美目的のためにクロムまたは他の金属装飾として機能を倍増させることができ、また、受動ディフューザフレームPの後ろ側に周辺光を送り込んで、光を後方に流出(図示せず)するのを助けるという光学的な機能も果たす。
【0046】
一般的に、ここに述べた教示は、数多くの方法に適用することができる。配光外側フレームPF用のスプリッタプリズムの形状は、図から読み取れるように、フレームの縁部全体に対して単一の平面で構成することができ、またはフレームを4つの平面で構成し、ディスプレイの基準縁部の各辺、即ち、頂部、底部、左側部および右側部に対して1つずつの平面にすることもできる。あるいは、局所的プリズムまたは小形のプリズム、さらには画素サイズのプリズムを有するようにして、小規模に同様の効果を達成するようにもできる。
【0047】
一般的に、受動ディフューザフレームPの形態は、所望の光変換効果を呈するように変えることができる。周辺光の分布は、単純にも複雑にもすることができる。配光外側フレームPFの受動フレーム前面(および/または側面)全体にわたって光が同じ大きさに分配される基準領域FAの一般的な縁部画素Uの光を分配して、フレームから一般的なカラー出力を与えるのには、簡単なディフューザブロック等を用いることができる。他方では、特に、選択領域に優先的に光を通したり、その向きを変えるように、光導波路PGおよび配光外側フレームPFを形成することで、局所的なまたは特別な効果を得ることができる。例えば特定の方向に周辺光を与えたり、または、例えば所望の領域に光を送出したり、または例えば赤い球や青い線などの、特定のものを照したりするような、特別な目的で周辺光を与えたりする、例えばペグのような周期的に光を通すようなものとすることもできる。これにより、フレームそのものの特定の辺または縁部の効果を得ることができる。
【0048】
このことの一例を、図20に示してあり、この図は、図18の実施例における、光導波路PGが、周辺光を特定の個所にまたは図示しない特定の目的用にさらに分配するための、2つの光パイプP1およびP2を具えるようにした例を示している。これらの光パイプから出ていることを示している周辺光Mは、例えば特殊効果用にフロアに設置した光分配器(図示せず)または天井のスプラッシュユニット(図示せず)のような、他の場所で用いる他の光学構体に光学的に送り込むことができる。この光パイプは、周辺配光目的のために光を増幅して搬送するのに使用することもできる。
【0049】
図18〜20で説明したスプリッタプリズムの代替の実施例として、図21は、図18に示したものと機能的に類似する、臨界面CSでの内部反射の変わりに、部分的に反射する面T2を用いる発明を示している。前述したように、ある光、即ち内部反射出力光KXは、フレームの非画像光3として周辺配光および放射用に上方に反射されて、また他の光は透過して透過出力光KTになる。配光外側フレームPFは、図示のように、大部分を中空として、図18にて前述したような光路を有するようにできる。部分的に反射する面T2を用いれば、図18に示すような屈折内部反射の場合のように、臨界面CSを横切って識別される画像に、屈折による変位の影響が生じることがないため有利である。しかしながら、図18の臨界面CSでは完全に100パーセント内部反射されるが、部分的に反射する面を用いると、反射面にて幾分光損失するという欠点がある。本例でも、前面反射板Tを用いて、図示のようにディスプレイDの頂部からの周辺光の後方流出を強化させる。部分的に反射する面T2の代替として、全ての表示光を個別に反射し、かつ向きを変える小規模の選択的反射板を用いて、このような選択的反射板の間を通過する光を貫通させてフレームの画像光にすることもできる。
【0050】
本発明によって得られる機能のひとつは、本来の表示画像光1から引き出されるも、実際にはこの画像光1には存在しない色度を、受動フレームによって生成することにある。これは、いかなる能動的な介入物もなく、また原色を組み合わせても前述のように色度を制御することが困難なLEDのような、ホットな、即ち能動的な光源を当てにすることもなく、受動フレームによって行われる。配光外側フレームPFによる光の向きの変更は非画像化して混合することで、原色または他の色の組合せにすることができる。これにより、ディスプレイの相異なる2場面の領域からの2色AおよびBが、元の画像には現れていないが、元の画像内容から取り出されるので、目に心地良い色度Cを形成するようにできる。このことを、図22〜31を参照して明らかにする。
【0051】
図22および23は、既に示したのと同様な図を用いて、種々のディスプレイ領域における多くの表示画素の出力を組み合わせた結果である周辺光の色度を生成すべくビデオディスプレイでのカラー合成画像の色混合を説明する、図18および19の実施例を示している。図22は、図19と同様に正面図の上部を示している。本例では、受動ディフューザフレームPの背後に認識できるように示した飛行機は赤色で、明るい赤のフレーム画像光2Rを発生し、一方、何本かの木の頂部は、高輝度の緑色のフレーム画像光2Gを生成するように示してある。図23は、対応する表示出力光Kを、それぞれ、2つの相異なる光源KRおよびKG、すなわち赤色および緑色の表示出力光として示している。この色のついた光KRおよびKGのいくらかの光量は、実質上屈折されずにフレームの画像光2として発生し、一方ある光量は内部反射されて上方に向きを変えて、配光外側フレームPFの頂部層にて合成されて、図示のように混合して(MIX)、図示のようにメタメリックの黄色いフレーム非画像光3Yを生成する。したがって、場面の要素は、相異なる別個の赤色と緑色とになるが、受動フレームによって生成される周辺光は黄色になり、興味深い劇場効果を提供することができる。これは、機能的に図13に似ている図24に示すようなディフューザを用いることで特に強調される。イルミナントモードでのこのような機能では、例えば内部ペグまたは光パイプを用いて、この例における赤色および緑色の光を配光外側フレームPFの小部分に当てる場合に、これらの光の光源を明るくしなければならない。その処置を、図25に基本的な概略ブロック図にて示す。明るい赤色および緑色の光を光導波路PGによって引き合わせて、配光外側フレームPFに当て、これにて追加的な混合を行って、図示のように黄色の周辺光Yを生成する。
【0052】
しかしながら、赤色および緑色光の送出があまり強くない場合には、図26および27に示すように、受動ディフューザフレームPは、オブジェクトモードで機能するようになる。このモードでは、配光外側フレームPFでの追加的な色混合によって、図示のように茶色の光(Brown)を発生するが、これは、前述したように、例えば近距離にLEDのような明るい能動的な光源を用いても一般に不可能である。
【0053】
人間の目の特性を活用して、本発明により色変調を達成することができる。様々な可視波長に対する検出感度を与える、視覚系の視感度関数は、光レベルの関数として変化する。
【0054】
桿体に依存する暗順応、即ち暗所視は、青色および緑色により敏感な傾向がある。錐体を用いる明所視は、例えば赤色および黄色のような長波長の光を検出するのにより適している。暗いホームシアターシステム環境においては、光レベルの関数としての種々の色の相対光度の変化は、ビデオユーザに送出される色を変調または変化させることによって、ある程度是正することができる。これは、色の減法ステップを用いることで行うことができる。
【0055】
したがって、受動ディフューザフレームPが、透過性の吸収材TA(図28)および反射性の吸収材RA(図30)をそれぞれ具え、図29および31にそれぞれ概略的に示す対応する光の減法および加法処理を行う本発明のさらに2つの実施例を説明するために、図28〜31は、図24〜27と同様に、類似した対になる図面を示す。特に、図28では、配光外側フレームPFの内面は、フレームの非画像光3としてブロードキャストされる光のうちから、選択した波長の光を吸収する機能を有する透過吸収材TAで裏打ちする。この透過吸収材TAは、例えば金のような金属箔、またはアニリン染料、または安定して受動ディフューザフレームP内部で光学的に機能し得る他の任意の吸収材とすることができる。例えば薄い金箔のような金属箔は、緑色および青色の光を通過させて長波長の光は吸収し、これは高い光レベルで視聴するのに望ましい。他の例として、RGB光が、透過吸収材TAを通過した後に緑色の光を幾分吸収して、低強度の緑色光gを生成する様子を、ここに概略的に示す。
【0056】
透過吸収材TAの代わりに、反射吸収材を用いることもできる。似たようなやり方で、図30および31は、光導波路PGの1つ以上の側部に沿って裏打ちした反射吸収材RAを示しており、図示のように、そこから反射される光は、周辺配光用に配光外側フレームPFの上方または他の方向に送られる。
【0057】
本発明の他の実施例を用いることで、更なる色変換を行うことができる。図32および33は、受動ディフューザフレームが、フォトルミネセントエミッタを用いて色変換を行う本発明の他の実施例を示している。本実施例に示すように、光導波路PGには、入射する表示出力光Kからの励起を吸収または受容すると共に所望の波長で再放出する作用をするフォトルミネセントエミッタPEを裏打ちする。例えば蛍光顔料のようなフォトルミネセントエミッタによる、この励起および再放出により、本来のビデオ画像には元々存在しておらず、おそらくディスプレイDの動作に固有の色の範囲、すなわち色域にも存在しない、新しい色を演色することができる。図33に示す対応する概略図には、フォトルミネセントエミッタPEの新しい層または機能ステップを示し、図示した例が、例えば、利用可能な蛍光顔料が周知の(非特許文献2参照)ハンターオレンジのようなオレンジ色の光を生成する様子を説明している。提示されている例は、この図に描いた蛍光発光の一般的な現象および関連する現象に対するものとしての蛍光色を含んでいる。任意のフォトルミネセント化合物、物質、または材料であっても、それが表示出力光Kに応答するための活性化または励起ポテンシャルを有する限り、フォトルミネセントエミッタPE用に用いることができる。
【0058】
蛍光オレンジまたは他の蛍光染料の種を用いることは、弱光条件には特に有効であり、赤色およびオレンジ色を増強することで、暗所視での長波長に対する低減感度を是正することができる。
【0059】
蛍光染料は、例えばペリレン、パフサリミド、クマリン、チオキサンテン、アントラキノン、チオインジゴイドのような染料クラス、および、例えば米国オハイオ州クリーブランドのDay−Glo Color社が製造するもののような専用の染料クラスにおいて既知の染料を含むことができる。利用できる色は、アパッチイエロー、チグリスイエロー、サバンナイエロー、ポコノイエロー、モホークイエロー、ポトマックイエロー、マリゴールドオレンジ、オタワレッド、ボルガレッド、サーモンピンク、コロンビアブルーを含む。これらのクラスの染料は、例えばPS、PET、およびABSなどの樹脂に組み込むことができる。
【0060】
蛍光染料および物質は、同じ色度の非蛍光物質よりもかなり明るくなるように設計することができるので、視覚効果を強調する。蛍光色を生成するのに用いる従来の有機顔料のいわゆる耐久性の課題は、技術の進歩によって7〜10年間太陽に曝しても鮮明な着色を維持する耐久蛍光顔料が開発されたため、ここ20年で概ね解決されてきた。したがって、これらの顔料は、UV光線が最小限であるホームシアターの環境においては、ほとんど破壊されることはない。
【0061】
蛍光の光色素は、短波長の光を吸収し、かつこの光を例えば赤色またはオレンジのようなより長い波長の光として再放出することにより機能する。例えば青色および紫色などの、例えば400〜440nmの光のような可視光を用いて励起を受ける技術的に高度な無機顔料は、現在容易に入手可能である。
【0062】
高い蛍光性を有する材料は、蛍光発光として既知の、蛍光色現象の心理物理的な認識である、外観上特異に光輝く固有の色の光を発生する。
【0063】
この現象はまだ多くは明らかになっていないが、色度の関数として理論的に達成可能な最大輝度間の関係(白色と比べて)は、MacAdam(1935)によって定量的にモデル化されて、以来、色彩科学文献にてMacAdam限界値として知られている。蛍光発光はY/YMacAdam(x,y)によって特定し得ることが示唆されており、ここでYを蛍光着色した刺激の相対反射率または見かけの反射率とし、そして、YMacAdam(x,y)を蛍光着色した刺激の色度座標(x,y)に対するMacAdam限界値とする。
【0064】
図34は、本発明による図33の色変換プロセスと、これに最も近い有効色度に対するディスプレイによる従来のビデオの色の生成プロセスとの比較を示している。図示のように、三原色R、GおよびBを用いる原ビデオ画像は、ディスプレイが本来生成することができない新規なオレンジ色を生成して、ディスプレイが本来生成する光を用いて最も近い色度の同じ色を生成する場合と比較している。この図は、本発明によるフォトルミネセントエミッタを用いる受動ディフューザフレームによって生成される光が、その色度に対するMacAdam限界値を超えることができることを示している。
【0065】
このようなフォトルミネセントプロセスにより、ディスプレイDの本来的な動作によって入手できる色域外の色を配光外側フレームPFによって生成することができる。このことを図35に図示してあり、ここでは、蛍光発光によって、色域外の色が生成される。
【0066】
説明の便宜上、図36に、図32〜35(非特許文献2の365ページより)で説明した実施例に用いることになる蛍光物質(ハンターオレンジ)についての活性化、反射、蛍光発光、および全出力スペクトル分布の従来技術のプロットを示している。本例のフォトルミネセントエミッタPEは、Eによって示すように、短めの波長により励起される。Rによって示す通常の反射プロセスは、Fにより示す蛍光放射スペクトルの分布により補完され、さらにディスプレイD固有の色域外に存在するHOで示す総体的に高出力の放射を生じさせる。
【0067】
図37は、光導波路PGと一体化した簡単なスプリッタプリズム配光外側フレームPFの一部断面斜視図である。例えば、図示した青色光のように、フレームの画像光2にならないように向きを変えた光は、配光外側フレームPFの頂部に図示したフォトルミネセントエミッタPEのパッドに向けて、図中で上方に送られる。このようにして、図36に示したのと同様のやり方で、光出力(例えば青色光)を色域外のオレンジ光に変換して、この光を図示のようにフレームの非画像光3として出現させる。
【0068】
このようなプロセスにより、ディスプレイDの本来的な色域外の周辺光を容易に生成することができる。図38を参照するに、CIE標準x−y色度図すなわちカラーマップ上に、M+で示す2通りの周辺色すなわち色度座標を見ることができる。このマップは、最大光度の既知の色全てを色度座標xおよびyの関数として表しており、参考のためナノメートル光波長およびCIE標準輝度の白点も示す。周辺色M+の色度は、図示のように、PAL/SECAM、NTSCおよびアドビRGB三刺激の色生成の標準規格により達成可能な色の色域外にあることが容易にわかる。
【0069】
前述の反射吸収材RAと同様に、フォトルミネセントエミッタPEに反射性の蛍光物質を組み込むようにして、図30の方法と同様に反射を色変調法として用いるように配光外側フレームPFを形成および適合させて、蛍光の種が反射性の被膜となるように、反射性のフォトルミネセントエミッタPEを反射吸収材RAとして代用することもできる。
【0070】
なお、緩和時間の長い(例えば1秒のような10−8秒よりも長い)任意の数の既知の蛍光物質を、フォトルミネセントエミッタPEの蛍光物質の代用としたり、あるいはこれに追加したりすることもできる。こうすることで、例えば、場面の要素がディスプレイD上で展開する際に、受動ディフューザフレームPの蛍光発光の進行において、タイムディレイまたはドラッグのような特別な効果が得られる。この効果により、周辺光の出力を台本通りに見せることができる。
【0071】
本発明の他の実施例において、図39では、種々の光の色、光度、および特性を、図示のような視角シータおよびファイの関数として生成するゴニオフォトメトリック要素PNを具えている受動ディフューザフレームを、断面斜視図として示している。ファイは水平面にて測定され、そしてシータは垂直面にて測定される。図示のように、光導波路PGと配光外側フレームPFとの組合せとして機能する簡単なスプリッタプリズムが、ディスプレイ(図示せず)からの入力光R、GおよびBを受光するように示してある。前述のように、随意のフォトルミネセントエミッタPEを示してあり、特に、光導波路PGおよび/または配光外側フレームPFは、ここでは前面FFとして示すゴニオフォトメトリック要素PNと光通信をする。前面FFの形態のゴニオフォトメトリック要素PNには、例えば金属製で真珠光沢のある透過性着色剤、例えば魚の鱗の性質を持つ材料を用いる既知の回折または薄膜の干渉効果を利用した玉虫色の材料、グアニンの薄片、または保存料を含む2−アミノヒポキサンチンなど、多くの既知のゴニオフォトメトリックおよびゴニオクロマチック要素を、単独で、または組み合わせで、使用することができる。例えば酸化物層、斑銅鉱または孔雀銅鉱から生成される真珠光沢材料や、金属薄片、ガラス薄片、プラスチック薄片、粒状物質、油、粉末ガラスおよび粉末プラスチックなど、細挽きの雲母または他の物質を使用することもできる。
【0072】
前面FFは、ゴニオクロマチック効果を提供するように処理し、形成し、または溝や刻み目を付けることができる。例えば、前面FFは、へこみ、リブ、すりガラスの領域、封入した空気または例えば樹脂もしくはガラスのような粒子を含む含有物を具えるようにできる。当業者ならば周知のように、図28および30と同様に、前述したように、反射または透過材料を使用することで、ゴニオクロマチック効果を達成することができる。また、図12に記載の実施例は、プリズムを用いて利用することができる分散現象のために、若干ゴニオクロマチックなものにすることができる。
【0073】
このような受動ディフューザフレームPの効果は、例えば、視聴者が椅子から立ち上がる際に、青みを帯びたきらめきを目にして、次いで赤い光を目にするように、光の特性を、視聴する位置の関数として極めて敏感に変化させる、劇場の構成要素とすることができる。
【0074】
このことを説明するに、図40および41は、玉虫色の前面FFを用いる、図39に示したゴニオクロマチックな実施例の、それぞれ視角ファイおよびシータに対して生成される周辺光の主要な色の波長を直交座標にプロットした図を示している。光の波長または色は、それぞれファイおよびシータの関数として変化している。
【0075】
小さな色要素の含有物を内部に含む前面FFに溝や刻み目を付けたり、または他の処理を行うことによって、図39に示した別のゴニオクロマチックな実施例に対して、視角ファイに対して生成される周辺光の相対光度を直交座標にプロットした図42に示すように、光度がゴニオフォトメトリックに変化するようになる。
【0076】
一般的に、配光外側フレームに対する多数の仕込み用に、小さな素子を含む多数の光学素子を用いることができる。
【0077】
本願で与えられる教示は、本願で教示した要素および特徴を組み込んだビデオディスプレイまたはこれに関連する光透過デバイスの設計および構成に適用することができる。例えば、ビデオディスプレイの前面は、本願で教示したような不可欠な特徴と共に製造することができる。この場合、受動ディフューザフレームは、追加の要素とする必要はない。
【0078】
当業者であれば、これらの教示に基づいて、本願で教示および特許請求の範囲で請求する装置および方法を変更することができ、したがって、例えば、コンポーネントを、特定の用途に適合させるために、形態的および位相的に再配置および再形成することができる。
【0079】
上記の例を用いて開示した本発明は、上記特徴のうちいくつかのみを用いて実施することもできる。
【0080】
また、 本願で教示および特許請求の範囲で請求したことは、何ら他の構造体または機能的要素を除外するものではない。
【0081】
上記教示に鑑みて、本発明に幾多もの変更および変形をなすことができることは明らかである。したがって、添付した請求の範囲の範囲内で、本願で特に説明および示唆したのとは異なるやり方で本発明を実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】周辺光を生成するための基準領域を有する長方形のビデオディスプレイ正面の表面図である。
【図2】図1のディスプレイにおける従来のRGBビデオ画素の正面概略図である。
【図3】本発明による受動ディフューザフレームの1つを適用したCRTディスプレイの概略を示す横断面図である。
【図4】本発明による受動ディフューザフレームの1つを適用したフラットパネルディスプレイの概略を示す横断面図である。
【図5】図4の横断面図の上部の、一般化した光の流れを示す拡大図である。
【図6】表示場面光を周辺環境にブロードキャストするのに受動フレームを用いるディスプレイの正面の概略図である。
【図7】図5にて周辺光が後壁に流入している様子を示す概略図である。
【図8】本発明による一般化したブロックの受動フレームを取り付けたディスプレイの右上部分の概略斜視図である。
【図9】光導波路とディフューザを有する配光外側フレームとを具えている受動ディフューザフレームの、図5および7と同様の、拡大した概略断面図である。
【図10】一タイプのゴニオフォトメトリック要素を取り付けた図9の受動ディフューザフレームを示す図である。
【図11】図6と同様の、図10のゴニオフォトメトリック受動ディフューザフレームに対する正面概略図である。
【図12】視角の関数として異なる光度および特性を与えるゴニオフォトメトリック効果を立証する、図10の受動ディフューザフレームを示す図である。
【図13】図9と同様に、周辺光を分配するためにディフューザに光を分配する補助をするために、透明の光導波路の内部に部分的な内部反射材を用いる、受動ディフューザフレームを示す図である。
【図14】図13と同様に、簡単なブロックディフューザを光導波路および配光外側フレームとして用いる受動ディフューザフレームを示す図である。
【図15】図14と同様に、簡単な透過ブロックを光導波路および配光外側フレームとして用いる受動ディフューザフレームを示す図である。
【図16】図13の受動ディフューザフレーム、前面のディフューザを用いずに、周辺光を上方に送り込むように透明な光導波路を形成した図である。
【図17】周辺配光用の光を向き変えるため、臨界面に部分的な内部反射材を用いる光導波路および配光外側フレームを具え、表示画像光が見えるようにする光を同時に前方に透過させる、本発明の他の実施例によるスプリッタプリズムを装備した受動ディフューザフレームを取り付けたディスプレイ上部の拡大断面図であり、フレームの画像光を含む光線および非画像周辺光の概略を示している。
【図18】周辺配光用の光を向き変えるため、臨界面に部分的な内部反射材を用いる光導波路および配光外側フレームを具え、表示画像光が見えるようにする光を同時に前方に透過させる、本発明の他の実施例によるスプリッタプリズムを装備した受動ディフューザフレームを取り付けたディスプレイ上部の拡大断面図であり、フレームの画像光を含む光線および非画像周辺光の概略を示している。
【図19】画像が受動ディフューザフレームを経て連続していること、および周辺光を生成することを示す、図18の実施例のディスプレイおよび受動フレームの正面概略図である。
【図20】周辺光をさらに配光するために、光導波路が2つの光パイプを具えるようにした、図18の実施例を示す図である。
【図21】臨界面にて内部反射材の代わりに部分的な反射板を用い、かつ背後に漏れる周辺光を強化する前面反射板を用いている、図18に示したものと機能的に同様な、本発明の他の実施例を示す図である。
【図22】ある場面において、組み合わさって黄色の周辺光を生成する、赤色および緑色の原ビデオ画像カラー要素と共に、異なる表示領域で多くの表示ピクセルの出力を組み合わせた結果の周辺光の色度を生成する、ビデオディスプレイの複合色画像の色の混合を示す、既に示した図と同様な、図18および19の実施例を示す図である。
【図23】ある場面において、組み合わさって黄色の周辺光を生成する、赤色および緑色の原ビデオ画像カラー要素と共に、異なる表示領域で多くのディスプレイピクセルの出力を組み合わせた結果の周辺光の色度を生成する、ビデオディスプレイの複合色画像の色の混合を示す、既に示した図と同様な、図18および19の実施例を示す図である。
【図24】図13の実施例において、高強度の赤色および緑色の原表示画像光を用いて、イルミナントモードで黄色の周辺光を生成する、図23の追加した色の混合を示す図である。
【図25】図13の実施例において、高強度の赤色および緑色の原表示画像光を用いて、イルミナントモードで黄色の周辺光を生成する、図23の追加した色の混合を示す図であり、基本的な概略ブロック図にてプロセスを示している。
【図26】図13の実施例において、低強度の赤色および緑色の原表示画像光を用いて、オブジェクトモードで茶色の周辺光を生成する、図23の追加した色の混合を示す図である。
【図27】図13の実施例において、低強度の赤色および緑色の原表示画像光を用いて、オブジェクトモードで茶色の周辺光を生成する、図23の追加した色の混合を示す図であり、基本的な概略ブロック図にてプロセスを示している。
【図28】図24と同様に、受動ディフューザフレームが透過吸収材を具えて光の低減プロセスを示す、本発明の他の実施例を説明する図である。
【図29】図25と同様に、受動ディフューザフレームが透過吸収材を具えて光の低減プロセスを示す、本発明の他の実施例を説明する図である。
【図30】図26と同様に、受動ディフューザフレームが反射吸収材を具えて光の追加プロセスを示す、本発明の他の実施例を説明する図である。
【図31】図27と同様に、受動ディフューザフレームが反射吸収材を具えて光の追加プロセスを示す、本発明の他の実施例を説明する図である。
【図32】受動ディフューザフレームが、蛍光顔料による励起および再放射を用いて、光導波路と配光外側フレームとのの間に挟んだフォトルミネセントエミッタを用いて色変換を行い、原ビデオ画像には元々存在しなかった新規な色を有する周辺光を生成する本発明の他の実施例を示す。
【図33】受動ディフューザフレームが、蛍光顔料による励起および再放射を用いて、光導波路と配光外側フレームとのの間に挟んだフォトルミネセントエミッタを用いて色変換を行い、原ビデオ画像には元々存在しなかった新規な色を有する周辺光を生成する図32の本発明の他の実施例による処理の概略を示す図である。
【図34】本発明による図33の色変換プロセスと、ディスプレイによる従来のビデオの色生成プロセスとの比較を示す図であり、三原色R,GおよびBを用いる原ビデオ画像が、ディスプレイでは本来生成することができなかった新規なオレンジ色を生成し、ディスプレイが本来生成する光を用いた最も近い色度の生成と比較しており、この図は、本発明によるフォトルミネセントのエミッタを用いる受動ディフューザフレームによって生成される光は、その色度に対するMacAdam限界値を超えることができることを示している。
【図35】本発明の受動ディフューザフレームによって、蛍光発光を用いて、ビデオディスプレイによって通常生成することができる色の色域外の色を生成することができるプロセス全般を概略的に示すブロック図である。
【図36】図32〜35で説明した実施例に用いることができる典型的な蛍光物質についての活性化、反射、蛍光発光、および全出力スペクトル分布の従来技術のプロット図である。
【図37】出力光を周辺光に調整するフォトルミネセントエミッタを具えている、簡単なスプリッタプリズム受動ディフューザフレーム要素の断面斜視図である。
【図38】CIE標準カラーマップ上に、PAL/SECAM、NTSCおよびアドビRGB三刺激の色生成法により達成できる色の色域外の2つの色すなわち色度座標を表すことができることを示す図である。
【図39】受動ディフューザフレームが、種々の光の色、光度、および特徴を、視角シータおよびファイの関数として生成するゴニオフォトメトリック要素を具えている、本発明の他の実施例を示す図であり、ゴニオフォトメトリック要素およびその間に挟んだフォトルミネセントエミッタと光通信を行う光導波路および/または配光外側フレームを具えているこの受動ディフューザフレームを、断面斜視図として示してある。
【図40】図39に示したゴニオクロマチックな実施例の、視角ファイに対して生成される周辺光の主要な色の波長を直交座標にプロットした図である。
【図41】図39に示したゴニオクロマチックな実施例の、視角シータに対して生成される周辺光の主要な色の波長を直交座標にプロットした図である。
【図42】図39に示した別のゴニオクロマチックな実施例に対して、視角ファイに対して生成される周辺光の相対光度を直交座標にプロットした図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオディスプレイユニット用の受動ディフューザフレームシステムであって、
前記ビデオディスプレイユニットと光通信できるようにして、該ビデオディスプレイユニットからの出力光を捕えるようにサイズ化し、形成し、位置付けた光導波路と、
前記光導波路と光通信し、自身からの前記出力光の向きを変えて冷放射周辺光にするようにサイズ化し、位置付けて、光学的に形成した配光外側フレームと、
を具えている受動ディフューザフレームシステム。
【請求項2】
前記配光外側フレームは、前記周辺光が非イメージング光になるように光学的に形成した、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項3】
前記配光外側フレームは、前記周辺光の少なくともいくらかを透過する外側表面を具えている、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項4】
前記配光外側フレームは、前記外側表面による拡散光放射のために前記ビデオディスプレイユニットからの出力光を拡散するディフューザを具えている、請求項3に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項5】
前記外側表面は、ビデオディスプレイによって外側に放射される前記出力光と反対方向の、少なくとも1つの漏れ光方向に前記周辺光が漏れるように形成し、サイズ化し、位置付けた、請求項3に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項6】
前記配光外側フレームは、前記出力光の向きを、前記前記配光外側フレームの選択した部位に非等方的に変えるように光学的に形成した、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項7】
前記配光外側フレームは、前記出力光の向きを変えて、透過させることにより周辺光にする光パイプを具えている、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項8】
前記光導波路は、反射によって、前記ビデオディスプレイユニットからの出力光のいくらかが方向を変えて漏れるようにし、かつ他の出力光は、イメージング光として前記光導波路から実質上外側へと通過するように形成した、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項9】
前記光導波路は、前記出力光のいくらかを実質上内部反射させて向きを変更し、かつ前記他の出力光に対しては実質上透過性であるようにサイズ化して、位置付けて、形成した臨界面を有するスプリッタプリズムを具えるようにすることによって、前記イメージング光が前記臨界面から生じるようにして、光導波路の直近にあってこれと光通信をするビデオディスプレイユニットから本来放射される元の画像を少なくとも識別できるようにした、請求項8に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項10】
前記光導波路は、前記出力光のいくらかを実質上内部反射させて向きを変更し、かつ前記他の出力光に対しては実質上透過性であるようにサイズ化して、位置付けて、形成した、部分的に反射する面を有する部分反射スプリッタを具えるようにすることによって、前記イメージング光が前記部分的に反射する面から生じるようにして、光導波路の直近にあってこれと光通信をするビデオディスプレイユニットから本来放射される元の画像を少なくとも識別できるようにした、請求項8に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項11】
前記配光外側フレームは、色度が異なる前記2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者オブジェクトモードにて生成するようにサイズ化し、位置付けて、光学的に形成して、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、前記出力光の色度が異なる2つの発光源が共に混合するようにした、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項12】
前記混合画像の前記異なる色度は、茶色、オリーブ色、栗色、灰色、およびベージュの肌色調の色からなる色の群から選択したオブジェクトモードの色に似た色にした、請求項11に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項13】
前記配光外側フレームは、色度が異なる前記2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者イルミナントモードにて生成するようにサイズ化し、位置付けて、光学的に形成して、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、前記出力光の色度が異なる2つの発光源が共に混合するようにした、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項14】
前記配光外側フレームは、前記出力光のスペクトル分布の一部を除去して前記周辺光の色を変える少なくとも1つの吸収材を備えている、請求項1の記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項15】
前記吸収材は、前記出力光を透過させるように方向付けをして、充分な薄さに形成した薄い金属箔を含有している、請求項14に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項16】
前記薄い金属箔が金を含有するようにした、請求項15に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項17】
前記吸収材がアニリン染料を含有するようにした、請求項14に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項18】
前記吸収材は透過性吸収材とした請求項14に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項19】
前記吸収材は反射性吸収材とした請求項14に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項20】
前記配光外側フレームは、前記出力光のスペクトルを変更して、前記受動ディフューザフレームシステムの少なくとも一部から放射される前記周辺光の色を変更する少なくとも1つのフォトルミネセントエミッタを具えている、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項21】
前記フォトルミネセントエミッタが蛍光物質を含有するようにした、 請求項20に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項22】
視聴者が前記周辺光を知覚する際にMacAdam限界値を超えるように、前記蛍光物質を選定し、かつ前記配光外側フレームをサイズ化し、方向付けをして、形成した、請求項21に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項23】
前記フォトルミネセントエミッタが、10−8秒より大きい発光緩和時定数を有する蛍光物質を含有するようにした、請求項20に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項24】
前記フォトルミネセントのエミッタは、前記ディスプレイからの光の出力中に生成される前記周辺光が、受動ディフューザフレームによる補助のないビデオディスプレイユニットが本来生成することができる出力光の色の色域外の少なくとも1つの新規な色を含むように選定した、請求項20に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項25】
前記配光外側フレームは、ゴニオフォトメトリック要素で形成して、ゴニオフォトメトリックな、即ち前記受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として強度が変わる周辺光を生成するようにした、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項26】
前記ゴニオフォトメトリック要素を光学レンズとした請求項25に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項27】
前記光学レンズをプリズムとした請求項26に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項28】
前記ゴニオフォトメトリック要素を反射面とした、請求項25に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項29】
前記ゴニオフォトメトリック要素を透過性のものとした請求項25に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項30】
前記ゴニオフォトメトリック要素は、金属薄片、ガラス薄片、プラスチック薄片、粒状物質、油、魚の鱗の性質を持つ材料、グアニンの薄片、2−アミノヒポキサンチン、細挽きの雲母、粉末ガラス、粉末プラスチック、真珠光沢材料、斑銅鉱、および孔雀銅鉱からなる群から選択した材料を含有するようにした、請求項25に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項31】
前記配光外側フレームは、ゴニオクロマチック要素で形成して、ゴニオクロマチックな、即ち前記受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として色が変わる周辺光を生成するようにした、請求項1に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項32】
前記ゴニオクロマチック要素を光学レンズとした請求項31に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項33】
前記光学レンズをプリズムとした請求項32に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項34】
前記ゴニオクロマチック要素を反射面とした、請求項31に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項35】
前記ゴニオクロマチック要素を透過性のものとした請求項31に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項36】
前記ゴニオクロマチック要素は、金属薄片、ガラス薄片、プラスチック薄片、粒状物質、油、魚の鱗の性質を持つ材料、グアニンの薄片、2−アミノヒポキサンチン、細挽きの雲母、粉末ガラス、粉末プラスチック、真珠光沢材料、斑銅鉱、および孔雀銅鉱からなる群から選択した材料を含有するようにした、請求項25に記載の受動ディフューザフレームシステム。
【請求項37】
ビデオディスプレイにより放射され、受動ディフューザフレームにより捕えられる出力光から冷放射周辺光を生成する方法であって、
[1]前記ディスプレイからの出力光を、光導波路を使用して捕えるステップと、
[2]前記出力光の少なくとも一部の向きを、視聴者が知覚できるように形成して位置付けた配光外側フレームの表面に向けるステップと、
を具えるようにした、周辺光生成方法。
【請求項38】
[3]適切に形成した配光外側フレームを用いて、前記出力光が非イメージング光になるように出力光を調整するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項39】
[4]前記出力光が非イメージング光になるように、ディフューザを用いて前記出力光を調整するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項40】
[5]前記周辺光が少なくとも1つの漏れ方向に漏れるように形成し、サイズ化し、位置付けた配光外側フレームを用いて前記出力光の向きを変えるステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項41】
[6]前記周辺光が非等方的に向きを変えるように形成し、サイズ化し、位置付けた配光外側フレームを用いて前記出力光の向きを変えるステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項42】
[7]前記出力光の向きを変える光パイプを用いて前記出力光の向きを変えて、これを透過させることによって周辺光にするステップをさらに具える、請求項41に記載の周辺光生成方法。
【請求項43】
[8]前記ビデオディスプレイユニットからの出力光のいくらかを反射によって向きを変えて分割し、かつ他の出力光がそこから実質上外方にイメージング光として通過させることができるように形成し、サイズ化し、位置付けた配光外側フレームを用いて前記出力光の向きを変えるステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項44】
[9]前記色度が異なる2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者オブジェクトモードにて生成するように、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、前記出力光の色度が異なる2つの発光源を共に混合するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項45】
[10]茶色、オリーブ色、栗色、灰色、およびベージュの肌色調の色からなる群から選択したオブジェクトモードの色にて前記異なる色度を生成するステップをさらに具える、請求項44に記載の周辺光生成方法。
【請求項46】
[11]前記色度が異なる2つの発光源のどちらの元の色度とも異なる色度の混合画像を、視聴者イルミナントモードにて生成するように、ビデオディスプレイユニットの表示領域における異なる位置にて、前記出力光の色度が異なる2つの発光源を共に混合するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項47】
[12]前記出力光のスペクトル分光の一部を除去するのに、前記配光外側フレームに光吸収材を用いて、前記周辺光の色を変えるステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項48】
[13]前記出力光をフォトルミネセントエミッタと相互作用させて前記出力光のスペクトルの変更をさせ、前記受動ディフューザフレームの少なくとも一部から放射される前記周辺光の色を変更するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項49】
[14]前記出力光を、10−8秒よりも大きな長い緩和時間を有する蛍光物質と相互作用させて前記出力光のスペクトルの変更をさせ、前記受動ディフューザフレームの少なくとも一部から放射される前記周辺光の色を変更するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項50】
[15]前記ディスプレイから光が出力される期間中に発生される前記周辺光に少なくとも1つの新規な色を生成するステップであって、前記受動ディフューザフレームによる補助のない前記ビデオディスプレイユニットで本質的に生成することができる前記出力光の色域外の色を生成するステップをさらに具える、請求項48に記載の周辺光生成方法。
【請求項51】
[16]前記配光外側フレームにて前記出力光と光通信するゴニオフォトメトリック要素を用いて、ゴニオフォトメトリックな、即ち前記受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として強度を変える周辺光を生成するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項52】
[17]前記出力光を、前記ゴニオフォトメトリック要素から反射させるステップをさらに具える、請求項51に記載の周辺光生成方法。
【請求項53】
[18]前記出力光を、前記ゴニオフォトメトリック要素を経て透過させるステップをさらに具える、請求項51に記載の周辺光生成方法。
【請求項54】
[19]前記配光外側フレームにて前記出力光と光通信するゴニオクロマチック要素を用いて、ゴニオクロマチックな、すなわち前記受動ディフューザフレームシステムの視角の関数として色を変える周辺光を生成するステップをさらに具える、請求項37に記載の周辺光生成方法。
【請求項55】
[20]前記出力光を、前記ゴニオクロマチック要素から反射させるステップをさらに具える、請求項54に記載の周辺光生成方法。
【請求項56】
[21]前記出力光を、前記ゴニオクロマチック要素を経て透過させるステップをさらに具える、請求項54に記載の周辺光生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公表番号】特表2008−510329(P2008−510329A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518783(P2007−518783)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052123
【国際公開番号】WO2006/003603
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】