説明

ビニル基、エステル基、カルボキシル基並びにスルホン酸基を有するポリヒドロキシアルカン酸並びにその製造方法

【課題】分子内に反応性官能基を有する新規なポリヒドロキシアルカノエート及びその製造方法等を提供すること。
【解決手段】側差にビニル基を有するユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートのビニル基を利用して、カルボキシル基や、アミド基とスルホン酸基を有しているユニットを分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートを誘導する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式(1)で示すユニットを分子中に1ユニット以上含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート。
【化1】

(式中、Rは-A1-SO21 を表す。R1 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1a及びA1 はそれぞれ独立して、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは、置換または未置換の複素環構造を有する基を表す。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nが0、2、3、4から選ばれた整数である場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが、1である場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、R、R1、R1a、A1、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項2】
化学式(1)のユニットとして化学式(2)、化学式(3)、化学式(4A)または(4B)で示すユニットを分子中に1ユニット以上含むことを特徴とする請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエート。
【化2】

(式中、R2 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR2aである。R2aは直鎖状または分岐状の炭素数1から8のアルキル基、あるいは、置換または未置換のフェニル基である。A2 は直鎖状または分岐状の炭素数1から8のアルキレン基を表す。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nが0、2、3、4から選ばれた整数である場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが、1である場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、A2、R2、R2a、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化3】

(式中、R3a、R3b、R3c、R3d及びR3eは、それぞれ独立して、SO23f(R3fはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR3f1 である。(R3f1 は直鎖状または分岐状の炭素数1から8のアルキル基、置換または未置換のフェニル基である。))、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2基、NO2基、COOR3g(R3gはH原子、Na原子、K原子のいずれかを表す。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基を表し(Phはフェニル基を示す)、これらの基の少なくとも1つはSO23fである。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nが0、2、3、4から選ばれた整数である場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが、1である場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3f、R3f1、R3g、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化4】

(式中、R4a、R4b、R4c、R4d、R4e、R4f及びR4gはそれぞれ独立して、SO24o(R4oはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR4o1 である。(R4o1 は直鎖状または分岐状の炭素数1から8のアルキル基、置換または未置換のフェニル基である。)) 、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR4p (R4p: H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基を表し(Phはフェニル基を示す)、これらの基の少なくとも1つはSO24oである。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nが0、2、3、4から選ばれた整数である場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが、1である場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、R4a、R4b、R4c、R4d、R4e、R4f、R4g、R4o、R4o1、R4p、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化5】

(式中、R4h、R4i、R4j、R4k、R4l、R4m及びR4nはそれぞれ独立して、SO24o(R4oはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR4o1 である。(R4o1 は直鎖状または分岐状の炭素数1から8のアルキル基、置換または未置換のフェニル基である。))、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR4p(R4p:H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基を表し(Phはフェニル基を示す)、これらの基の少なくとも一つはSO24oである。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nが0、2、3、4から選ばれた整数である場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが、1である場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、R4h、R4i、R4j、R4k、R4l、R4m、R4n、R4o、R4o1、R4p、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項3】
化学式(5)で示すユニットを1ユニット以上含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート。
【化6】

(式中、R5は、水素、塩を形成する基、または、R5aである。式中、R5aは、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、アラルキル基、あるいは、糖類を有する置換基である。nは、0、2、3、4から選ばれる整数である。nが0である場合、mは2〜8から選ばれた整数である。但し、mが2の場合、R5はR5aのみである。また、nが、2〜4から選ばれる整数である場合、mは、0〜8から選ばれる整数である。複数のユニットが存在する場合、R5、R5a、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項4】
化学式(6)で示すユニットを1ユニット以上含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート。
【化7】

(式中、nは0、2、3、4から選ばれる整数である。nが0である場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nが2〜3で選ばれた整数である場合、mは、0〜8から選ばれる整数である。nが4で選ばれた整数である場合、mは、0、2〜8から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項5】
化学式(7)で示されるユニットを更に分子中に含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のポリヒドロキシアルカノエート。
【化8】

(R7は、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基である。複数のユニットが存在する場合、R7は、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項6】
化学式(8)で示される化合物を触媒の存在下で重合する工程を有することを特徴とする化学式(9)で示されるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化9】

(R8は、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基である。mは2〜8から選ばれる整数である。)
【化10】

(R9は、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基である。mは2〜8から選ばれる整数である。複数のユニットが存在する場合、R9及びmは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項7】
化学式(12)で示される化合物を触媒の存在下で重合する工程を有することを特徴とする化学式(13)で示されるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化11】

(nは、2〜4で選ばれる整数であり、nが2〜3で選ばれる整数である場合、mは0〜8から選ばれる整数である。nが4である場合、mは0、2〜8から選ばれる整数である。)
【化12】

(nは、2〜4で選ばれる整数であり、nが2〜3で選ばれる整数である場合、mは0〜8から選ばれる整数である。nが4である場合、mは0、2〜8から選ばれる整数である。複数のユニットが存在する場合、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項8】
化学式(14)で示される化合物を触媒の存在下で重合する工程を有することを特徴とする化学式(15)で示されるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化13】

(式中、R14aは、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基であり、R14bは、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、あるいは、アラルキル基である。nは、0、2、3、4から選ばれる整数である。nは0の場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nは、2〜4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。)
【化14】

(式中、R15aは、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基であり、R15bは、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、アラルキル基である。nは、0、2、3、4から選ばれる整数である。nは0の場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nは、2〜4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、R15b、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項9】
化学式(16)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの二重結合部分を酸化する工程を有することを特徴とする化学式(17)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化15】

(式中、mは0〜8から選ばれた整数であり、nは0、2、3、4から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化16】

(式中、mは0〜8から選ばれた整数であり、R17は、水素または、塩を形成する基である。また、nは0、2、3、4から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、m、n及びR17は、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項10】
化学式(18)で示すユニットに示されるポリヒドロキシアルカノエートを酸またはアルカリの存在下で加水分解する、或いは接触還元を含む水素化分解を行う工程を有することを特徴とする、化学式(19)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化17】

(式中、R18は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、あるいは、アラルキル基である。nは、0、2、3、4から選ばれる整数であり、nが0の場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nが2、3、4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、R18、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化18】

(式中、R19は、水素、または、塩を形成する基である。nは、0、2、3、4から選ばれる整数である。nが0の場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nが2、3、4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。複数のユニットが存在する場合、R19、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項11】
化学式(20)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートと、化学式(21)で示されるアミン化合物の少なくとも1種とを縮合反応させる工程を有することを特徴とする化学式(1)に示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化19】

(式中、R20は、水素、または、塩を形成する基である。また、nは、0〜4から選ばれる整数である。nは0、2、3、4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが1の場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、m、n及びR20は、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化20】

(式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21aである。また、R21a及びA3はそれぞれ独立して、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは、置換または未置換の複素環構造を有する基から選ばれる。複数のユニットが存在する場合、R21、R21a及びA3は、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化21】

(式中、Rは-A1-SO21 を表す。R1 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1a及びA1 はそれぞれ独立して、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは、置換または未置換の複素環構造を有する基を表す。また、nは、0〜4から選ばれる整数であり、nが0、2、3、4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。nが1の場合、mは0である。複数のユニットが存在する場合、R、R1、R1a、A1、m及びnは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項12】
化学式(8)で示される化合物。
【化22】

(R8は、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基である。mは2〜8から選ばれる整数である。)
【請求項13】
化学式(14)で示される化合物。
【化23】

(式中、R14aは、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルキレン基、アルキレンオキシアルキレン基(各アルキレン基はそれぞれ独立して炭素数が1〜2のアルキレン基である)、炭素数1〜11の直鎖または分岐状のアルケニル基、あるいは、アリールで置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキリデン基であり、R14bは、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、アラルキル基である。また、nは、0、2、3、4から選ばれる整数である。nは0の場合、mは2〜8から選ばれた整数である。nは、2〜4の場合、mは0〜8から選ばれた整数である。)
【請求項14】
化学式(168)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを塩基と反応させる工程と、
前記工程で得られた化合物と化学式(169)で示す化合物とを反応させる工程とを有することを特徴とする、化学式(170)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化24】

【化25】

(式中、mは、0〜8から選ばれる整数である。Xは、ハロゲン原子である。R169は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、あるいは、アラルキル基である。)
【化26】

(式中、mは、0〜8から選ばれる整数である。R170は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状のアルキル基、あるいは、アラルキル基である。複数のユニットが存在する場合、R170及びmは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【請求項15】
化学式(168)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートを塩基と反応させる工程と、
前記工程で得られた化合物と化学式(171)で示す化合物とを反応させる工程とを有することを特徴とする化学式(172)で示すユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
【化27】

【化28】

(式中、R171は-A171-SO2171aを表す。R171aはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR171bである。また、R171b及びA171はそれぞれ独立して、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは、置換または未置換の複素環構造を有する基から選ばれる。複数のユニットが存在する場合、R171、R171a、R171b及びA171は、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
【化29】

(式中、R172は-A172-SO2172a を表す。R172a はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR172bである。R172b及びA172 はそれぞれ独立して、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは、置換または未置換の複素環構造を有する基を表す。複数のユニットが存在する場合、R172、R172a、R172b及びA172 は各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)

【公開番号】特開2006−22322(P2006−22322A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−168915(P2005−168915)
【出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】