説明

ビル監視用データベース編集システムおよびビル監視用データベース編集方法

【課題】ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができるビル監視用データベース編集システムを得る。
【解決手段】ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツール311と、監視対象装置用コントローラ121のコントローラ特定情報が入力される特定情報入力装置312と、ビル監視用データベース編集ツール311のツール情報と監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのデータベース情報とを取得するバージョン情報取得装置321と、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置322と、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置323とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、監視対象装置を監視するビル監視装置にインストールされたビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集システムおよびビル監視用データベース編集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルに設置される監視対象装置と、監視対象装置を監視するビル監視装置と、ビル監視装置に対してビル監視用データベースをインストールするインストール装置とを備えたビル監視システムが知られている。インストール装置は、ビル監視装置の動作条件が変更される場合に、動作条件の変更に対応して編集されたビル監視用データベースをビル監視装置に再インストールする(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−215222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ビル監視用データベースは、ビル監視システムに新規の機能が追加される度に、バージョンアップが行われる。また、ビル監視用データベースを編集するためのソフトウエアであるビル監視用データベース編集ツールは、ビル監視用データベースのバージョンアップにともなって、バージョンアップが行われる。新たにビル監視用データベースを編集したビル監視用データベース編集ツールのバージョンが、ビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応していない場合には、新たにビル監視用データベース編集ツールが編集したビル監視用データベースをビル監視装置にインストールすると、ビル監視装置が動作しない恐れがある。したがって、ビル監視用データベースを編集する際には、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンとビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べなければならず、ビル監視用データベースの編集作業の効率が悪いという問題点があった。
【0005】
この発明は、ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができるビル監視用データベース編集システムおよびビル監視用データベース編集方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るビル監視用データベース編集システムは、監視対象装置を監視するビル監視装置にインストールされたビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集システムであって、前記ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールと、前記ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力装置と、前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報と前記ビル監視装置特定情報により特定される前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得装置と、前記ツール情報および前記データベース情報に基づいて、前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置と、前記編集ツールバージョン変更判定装置の判定結果に基づいて、前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンに対応するように前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置とを備え、前記ビル監視用データベース編集ツールは、前記編集ツールバージョン変更装置により変更されたバージョンで、前記ビル監視用データベースを編集する。
【0007】
この発明に係るビル監視用データベース編集方法は、監視対象装置を監視するビル監視装置にインストールされたビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集方法であって、ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力工程と、前記ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報と前記ビル監視装置特定情報により特定される前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得工程と、前記ツール情報および前記データベース情報に基づいて、前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定工程と、前記編集ツールバージョン変更判定工程の判定結果に基づいて、前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンに対応するように前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更工程と、前記編集ツールバージョン変更工程でバージョンが変更された前記ビル監視用データベース編集ツールが前記ビル監視用データベースを編集するデータベース編集工程とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係るビル監視用データベース編集システムによれば、ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールと、ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力装置と、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報とビル監視装置特定情報により特定されるビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得装置と、ツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置と、編集ツールバージョン変更判定装置の判定結果に基づいて、ビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置とを備え、ビル監視用データベース編集ツールは、編集ツールバージョン変更装置により変更されたバージョンで、ビル監視用データベースを編集するので、ビル監視用データベースを編集する際に、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンとビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べることなく、ビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するバージョンのビル監視用データベース編集ツールを用いてビル監視用データベースを編集することができる。これにより、ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができる。
【0009】
この発明に係るビル監視用データベース編集方法によれば、ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力工程と、ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報とビル監視装置特定情報により特定されるビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得工程と、ツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定工程と、編集ツールバージョン変更判定工程の判定結果に基づいて、ビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更工程と、編集ツールバージョン変更工程でバージョンが変更されたビル監視用データベース編集ツールがビル監視用データベースを編集するデータベース編集工程とを備えているので、ビル監視用データベースを編集する際に、ビル監視用データベース編集ツールのバージョンとビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べることなく、ビル監視装置に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するバージョンのビル監視用データベース編集ツールを用いてビル監視用データベースを編集することができる。これにより、ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係るビル監視用データベース編集システムを示す構成図である。
【図2】図1のビル監視用データベース編集システム本体を示すブロック図である。
【図3】図2のビル監視用データベース編集ツールによるビル監視用データベースの作成および編集の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1のビル監視用データベース編集システムによるビル監視用データベースの編集の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るビル監視用データベース編集システムを示す構成図である。図において、ビル監視用データベース編集システムは、ビルに設置されるビル監視システム1と、ビル監視システム1に対して、インターネット2を介して接続されたビル監視用データベース編集システム本体3とを備えている。図1では、1つのビル監視システム1を示しているが、この例では、複数のビルのそれぞれにビル監視システム1が設置されている。
【0012】
ビル監視システム1は、監視対象装置11と、監視対象装置11を監視するビル監視装置12とを有している。監視対象装置11としては、例えば、空調装置や照明装置等が挙げられる。ビル監視装置12は、監視対象装置11を制御する監視対象装置用コントローラ121と、監視対象装置用コントローラ121との間で通信を行うビル監視サーバ122と、ビル監視サーバ122との間で通信を行うビル監視パソコン123とを有している。監視対象装置用コントローラ121およびビル監視サーバ122のそれぞれには、互いに異なるビル監視用データベースがインストールされている。各ビル監視用データベースは、ビル監視システム1の機能に対応して、作業者により作成される。ビル監視装置12は、監視対象装置用コントローラ121およびビル監視サーバ122のそれぞれにビル監視用データベースがインストールされることにより、監視対象装置11を監視する。ビル監視パソコン123は、ビル監視サーバ122との間で通信を行うことにより、監視対象装置11の動作状況情報を取得して、監視対象装置11の動作状況を表示する。監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースおよびビル監視サーバ122にインストールされるビル監視用データベースは、ビル監視用データベース編集システム本体3で作成および編集が行われるソフトウエアである。この例では、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースについて説明する。
【0013】
ビル監視用データベース編集システム本体3は、作業者により操作される作業用パソコン31と、作業用パソコン31に接続されたバージョン管理装置32とを有している。図1では、1つの作業用パソコン31を示しているが、この例では、複数の作業用パソコン31がバージョン管理装置32に接続されている。
【0014】
図2は図1のビル監視用データベース編集システム本体3を示すブロック図である。図において、作業用パソコン31は、監視対象装置用コントローラ121に新規にインストールされるビル監視用データベースの作成および監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースの編集のそれぞれを行うためのソフトウエアであるビル監視用データベース編集ツール311と、既にインストールされているビル監視用データベースが編集される監視対象装置用コントローラ121を特定するコントローラ特定情報(ビル監視装置特定情報)が入力される特定情報入力装置312とを有している。
【0015】
また、作業用パソコン31は、ビル監視装置12に追加される機能を示す追加機能情報が入力される追加機能情報入力装置313と、作業用パソコン31を操作する作業者に対して報知する表示装置(報知装置)314とを有している。
【0016】
ビル監視用データベース編集ツール311は、ビル監視用データベースを内包している。ビル監視用データベース編集ツール311は、作業者が作業用パソコン31を操作することにより、内包するビル監視用データベースの作成および編集を行う。特定情報入力装置312は、作業者が作業用パソコン31を操作することにより、コントローラ特定情報が入力される。追加機能情報入力装置313は、作業者が作業用パソコン31を操作することにより、追加機能情報が入力される。
【0017】
ビル監視用データベースは、新規作成される場合には、新規作成されるときにおいて最新であるバージョンで作成される。つまり、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースのバージョンは、ビル監視用データベースが新規作成される場合に、一意的に決定される。また、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースのバージョンは、監視対象装置用コントローラ121にインストールされた後に、そのビル監視用データベースが編集されて再インストールされる場合には、監視対象装置用コントローラ121にインストールされているビル監視用データベースがビル監視用データベース編集ツール311にバックアップされ、バックアップされたビル監視用データベースが編集されるものの、編集されるビル監視用データベースは、基本的には、最初に監視対象装置用コントローラ121にインストールされたときのバージョンのままとなる。つまり、一度、監視対象装置用コントローラ121にインストールされたビル監視用データベースのバージョンは、その後にビル監視用データベースが編集される場合であっても、基本的には、そのバージョンは変更されない。例外的に、監視対象装置用コントローラ121にインストールされたビル監視用データベースをバージョンアップする場合には、工場などの機関にその依頼をして実施される。
【0018】
バージョン管理装置32は、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを示すツール情報、コントローラ特定情報、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報および監視対象装置用コントローラ121のバージョンを示す実機情報を取得するバージョン情報取得装置321と、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する必要があるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置322と、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置323と、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かを判定し、また、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるか否かを判定するバージョンアップ判定装置324とを有している。実機情報とは、監視対象装置用コントローラ121のハードウエアのバージョンを示す情報である。
【0019】
バージョン情報取得装置321は、ビル監視用データベース編集ツール311からそのビル監視用データベース編集ツール311のツール情報を取得する。また、バージョン情報取得装置321は、特定情報入力装置312からビル監視用データベースが編集される監視対象装置用コントローラ121のコントローラ特定情報を取得する。また、バージョン情報取得装置321は、取得したコントローラ特定情報により特定される監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのデータベース情報およびその監視対象装置用コントローラ121の実機情報をビル監視装置12から取得する。
【0020】
編集ツールバージョン変更判定装置322は、バージョン情報取得装置321が取得したツール情報およびデータベース情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンが対応しているか否か、つまり、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であるか否かを判定する。
【0021】
編集ツールバージョン変更装置323は、編集ツールバージョン変更判定装置322の判定結果に基づいて、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する。つまり、編集ツールバージョン変更装置323は、編集ツールバージョン変更判定装置322の判定結果に基づいて、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する。なお、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンが、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに既に対応している場合には、編集ツールバージョン変更装置323は、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンをそのままにする。
【0022】
バージョンアップ判定装置324は、バージョン情報取得装置321が取得したデータベース情報および追加機能情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かを判定する。また、バージョンアップ判定装置324は、バージョン情報取得装置321が取得した追加機能情報および実機情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるか否かを判定する。監視対象装置用コントローラ121のバージョンアップとは、監視対象装置用コントローラ121のハードウエアのバージョンアップである。
【0023】
表示装置314は、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かについてのバージョンアップ判定装置324の判定結果と、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるか否かについてのバージョンアップ判定装置324の判定結果とを表示する。また、表示装置314は、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定する場合に、追加機能情報により特定される機能の追加が可能であるビル監視用データベースのバージョンの情報を表示する。また、表示装置314は、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定する場合に、追加機能情報により特定される機能の追加が可能である監視対象装置用コントローラ121のバージョンの情報を表示する。
【0024】
次に、ビル監視用データベース編集ツール311によるビル監視用データベースの作成および編集の基本的な流れについて説明する。図3は図2のビル監視用データベース編集ツール311によるビル監視用データベースの作成および編集の流れを示すフローチャートである。図において、まず、ビル監視用データベース編集ツール311により、ビル監視用データベースが新規作成される(ステップS101)。このとき、ビル監視用データベースのバージョンは最新のバージョンである。
【0025】
その後、新規作成されたビル監視用データベースが監視対象装置用コントローラ121にインストールされる(ステップS102)。その後、監視対象装置用コントローラ121にインストールされたビル監視用データベースを編集する場合には、ビル監視用データベース編集ツール311は、監視対象装置用コントローラ121にインストールされているビル監視用データベースを読み込んでバックアップする(ステップS103)。
【0026】
その後、ビル監視用データベース編集ツール311により、読み込まれたビル監視用データベースが編集される(ステップS104)。その後、編集されたビル監視用データベースが監視対象装置用コントローラ121に再インストールされる(ステップS105)。
【0027】
次に、ビル監視用データベース編集システムの動作について説明する。図4は図1のビル監視用データベース編集システムによるビル監視用データベースの編集の流れを示すフローチャートである。まず、バージョン情報取得装置321は、特定情報入力装置312にコントローラ特定情報の入力(特定情報入力工程)がされたか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201で、特定情報入力装置312にコントローラ特定情報が入力されていないとバージョン情報取得装置321が判定すると、作業者によるビル監視用データベースの編集が開始されていないので、ステップS201が繰り返される。
【0028】
一方、ステップS201で、特定情報入力装置312にコントローラ特定情報が入力されたとバージョン情報取得装置321が判定すると、バージョン情報取得装置321は、ビル監視用データベース編集ツール311のツール情報と、コントローラ特定情報により特定される監視対象装置用コントローラ121のデータベース情報および実機情報とを取得する(バージョン情報取得工程)(ステップS202)。
【0029】
その後、編集ツールバージョン変更判定装置322は、バージョン情報取得装置321が取得したツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であるか否かを判定する(編集ツールバージョン変更判定工程)(ステップS203)。
【0030】
ステップS203で、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であると編集ツールバージョン変更判定装置322が判定した場合には、編集ツールバージョン変更装置323は、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する(編集ツールバージョン変更工程)(ステップS204)。一方、ステップS203で、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要ないと編集ツールバージョン変更判定装置322が判定した場合には、そのまま次に進む。
【0031】
その後、バージョンアップ判定装置324は、追加機能情報入力装置313に追加機能情報が入力されたか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205で、追加機能情報入力装置313に追加機能情報が入力されていないとバージョンアップ判定装置324が判定すると、ビル監視装置12に新たな機能が追加されないので、ビル監視用データベース編集ツール311は、編集ツールバージョン変更装置323により変更されたバージョンで、ビル監視用データベースを編集する(データベース編集工程)(ステップS206)。その後、ビル監視用データベースの編集が終了する。
【0032】
一方、ステップS205で、追加機能情報入力装置313に追加機能情報が入力されたとバージョンアップ判定装置324が判定すると、バージョンアップ判定装置324は、データベース情報および追加機能情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かを判定する(データベースバージョンアップ判定工程)(ステップS207)。
【0033】
ステップS207で、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要ないとバージョンアップ判定装置324が判定すると、ステップS206に進む。一方、ステップS207で、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定すると、表示装置314は、バージョンアップ判定装置324の判定結果および追加機能情報により特定される機能の追加が可能であるビル監視用データベースのバージョンの情報を表示する(データベースバージョン報知工程)(ステップS208)。
【0034】
その後、バージョンアップ判定装置324は、追加機能情報および実機情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるか否かを判定する(ビル監視装置バージョンアップ判定工程)(ステップS209)。
【0035】
ステップS209で、監視対象装置用コントローラ121のバージョンアップは必要がないとバージョンアップ判定装置324が判定すると、そのまま、ビル監視用データベースの編集が終了する。一方、ステップS209で、監視対象装置用コントローラ121にハードウエアのバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定すると、表示装置314は、バージョンアップ判定装置324の判定結果および追加機能情報により特定される機能の追加が可能である監視対象装置用コントローラ121のバージョンの情報を表示する(ビル監視装置バージョン報知工程)(ステップS210)。その後、ビル監視用データベースの編集が終了する。
【0036】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るビル監視用データベース編集システムによれば、ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツール311と、監視対象装置用コントローラ121を特定するコントローラ特定情報が入力される特定情報入力装置312と、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを示すツール情報とコントローラ特定情報により特定される監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得装置321と、ツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置322と、編集ツールバージョン変更判定装置322の判定結果に基づいて、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置323とを備え、ビル監視用データベース編集ツール311は、編集ツールバージョン変更装置323により変更されたバージョンで、ビル監視用データベースを編集するので、ビル監視用データベースを編集する際に、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンと監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べることなく、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するバージョンのビル監視用データベース編集ツール311を用いてビル監視用データベースを編集することができる。これにより、ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができる。また、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンと監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べる必要がないので、ヒューマンエラーによる監視対象装置用コントローラ121の動作異常の発生を防止することができる。
【0037】
また、ビル監視用データベース編集システムは、監視対象装置用コントローラ121に追加される機能を示す追加機能情報が入力される追加機能情報入力装置313と、データベース情報および追加機能情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かを判定するバージョンアップ判定装置324と、ビル監視用データベースのバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定する場合に、追加機能情報により特定される機能の追加が可能であるビル監視用データベースのバージョンの情報を報知する表示装置314とをさらに備えているので、監視対象装置用コントローラ121に機能を追加するためにビル監視用データベースのバージョンアップが必要である場合に、作業者に対して監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースの必要なバージョンの情報を知らせることができる。
【0038】
また、バージョン情報取得装置321は、監視対象装置用コントローラ121のバージョンを示す実機情報をさらに取得し、バージョンアップ判定装置324は、追加機能情報および実機情報に基づいて、監視対象装置用コントローラ121にバージョンアップが必要であるか否かをさらに判定し、表示装置314は、監視対象装置用コントローラ121のバージョンアップが必要であるとバージョンアップ判定装置324が判定する場合に、追加機能情報により特定される機能の追加が可能である監視対象装置用コントローラ121のバージョンの情報を報知するので、ビル監視装置12に機能を追加するために監視対象装置用コントローラ121のバージョンアップが必要である場合に、作業者に対して監視対象装置用コントローラ121の必要なバージョンの情報を知らせることができる。
【0039】
また、この発明の実施の形態1に係るビル監視用データベース編集方法によれば、監視対象装置用コントローラ121を特定するコントローラ特定情報が入力される特定情報入力工程と、ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを示すツール情報とコントローラ特定情報により特定される監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得工程と、ツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定工程と、編集ツールバージョン変更判定工程の判定結果に基づいて、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する編集ツールバージョン変更工程と、編集ツールバージョン変更工程でバージョンが変更されたビル監視用データベース編集ツール311がビル監視用データベースを編集するデータベース編集工程とを備えているので、ビル監視用データベースを編集する際に、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンと監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンとが互いに対応しているか否かを作業者が調べることなく、監視対象装置用コントローラ121に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するバージョンのビル監視用データベース編集ツール311を用いてビル監視用データベースを編集することができる。これにより、ビル監視用データベースの編集作業の効率を向上させることができる。
【0040】
なお、上記実施の形態1では、報知装置として、表示装置314を例に説明したが、これに限らず、例えば、追加機能情報により特定される機能の追加が可能であるビル監視用データベースのバージョンの情報をアナウンスしたり、追加機能情報により特定される機能の追加が可能である監視対象装置用コントローラ121のバージョンの情報をアナウンスしたりするスピーカ装置であってもよい。
【0041】
また、上記実施の形態1では、ビル監視装置12にインストールされるビル監視用データベースとして、監視対象装置用コントローラ121にインストールされるビル監視用データベースを例に説明したが、ビル監視サーバ122にインストールされるビル監視用データベースであってもよい。この場合、特定情報入力装置312には、ビル監視サーバ122を特定するビル監視サーバ特定情報(ビル監視装置特定情報)が入力される。バージョン情報取得装置321は、特定情報入力装置312からビル監視用データベースが編集されるビル監視サーバ122のビル監視サーバ特定情報を取得し、取得したビル監視サーバ特定情報により特定されるビル監視サーバ122に既にインストールされているビル監視用データベースのデータベース情報をビル監視装置12から取得する。編集ツールバージョン変更判定装置322は、ツール情報およびデータベース情報に基づいて、ビル監視サーバ122に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに、ビル監視用データベース編集ツール311のバージョンが対応しているか否かを判定する。編集ツールバージョン変更装置323は、編集ツールバージョン変更判定装置322の判定結果に基づいて、ビル監視サーバ122に既にインストールされているビル監視用データベースのバージョンに対応するようにビル監視用データベース編集ツール311のバージョンを変更する。
【符号の説明】
【0042】
1 ビル監視システム、2 インターネット、3 ビル監視用データベース編集システム本体、11 監視対象装置、12 ビル監視装置、31 作業用パソコン、32 バージョン管理装置、121 監視対象装置用コントローラ、122 ビル監視サーバ、123 ビル監視パソコン、311 ビル監視用データベース編集ツール、312 特定情報入力装置、313 追加機能情報入力装置、314 表示装置(報知装置)、321 バージョン情報取得装置、322 編集ツールバージョン変更判定装置、323 編集ツールバージョン変更装置、324 バージョンアップ判定装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象装置を監視するビル監視装置にインストールされたビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集システムであって、
前記ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールと、
前記ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力装置と、
前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報と前記ビル監視装置特定情報により特定される前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得装置と、
前記ツール情報および前記データベース情報に基づいて、前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定装置と、
前記編集ツールバージョン変更判定装置の判定結果に基づいて、前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンに対応するように前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更装置と
を備え、
前記ビル監視用データベース編集ツールは、前記編集ツールバージョン変更装置により変更されたバージョンで、前記ビル監視用データベースを編集することを特徴とするビル監視用データベース編集システム。
【請求項2】
前記ビル監視装置に追加される機能を示す追加機能情報が入力される追加機能情報入力装置と、
前記データベース情報および前記追加機能情報に基づいて、前記ビル監視装置にインストールされる前記ビル監視用データベースにバージョンアップが必要であるか否かを判定するバージョンアップ判定装置と、
前記ビル監視用データベースのバージョンアップが必要であると前記バージョンアップ判定装置が判定する場合に、前記追加機能情報により特定される機能の追加が可能である前記ビル監視用データベースのバージョンの情報を報知する報知装置と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のビル監視用データベース編集システム。
【請求項3】
前記バージョン情報取得装置は、前記ビル監視装置のバージョンを示す実機情報をさらに取得し、
前記バージョンアップ判定装置は、前記追加機能情報および前記実機情報に基づいて、前記ビル監視装置にバージョンアップが必要であるか否かをさらに判定し、
前記報知装置は、前記ビル監視装置のバージョンアップが必要であると前記バージョンアップ判定装置が判定する場合に、前記追加機能情報により特定される機能の追加が可能である前記ビル監視装置のバージョンの情報を報知することを特徴とする請求項2に記載のビル監視用データベース編集システム。
【請求項4】
監視対象装置を監視するビル監視装置にインストールされたビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集方法であって、
ビル監視装置を特定するビル監視装置特定情報が入力される特定情報入力工程と、
前記ビル監視用データベースを編集するビル監視用データベース編集ツールのバージョンを示すツール情報と前記ビル監視装置特定情報により特定される前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンを示すデータベース情報とを取得するバージョン情報取得工程と、
前記ツール情報および前記データベース情報に基づいて、前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンの変更が必要であるか否かを判定する編集ツールバージョン変更判定工程と、
前記編集ツールバージョン変更判定工程の判定結果に基づいて、前記ビル監視装置に既にインストールされている前記ビル監視用データベースのバージョンに対応するように前記ビル監視用データベース編集ツールのバージョンを変更する編集ツールバージョン変更工程と、
前記編集ツールバージョン変更工程でバージョンが変更された前記ビル監視用データベース編集ツールが前記ビル監視用データベースを編集するデータベース編集工程と
を備えたことを特徴とするビル監視用データベース編集方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−37444(P2013−37444A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171271(P2011−171271)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】