説明

ピアノのフレームおよびピアノ

【課題】 温度変化による音律の狂いを抑制するピアノのフレームおよびピアノを提供する。
【解決手段】 フレーム1は、第1地板11,第2地板12,骨13などからなる。これら第1地板11,第2地板12,および骨13は、鋳鉄などによる鋳造によって一体に製造されている。
フレーム1は、その表面に断熱効果を有する塗料層が形成されている。この塗料層に塗布される塗料は、塗料層内に気泡を持たせることにより断熱効果を得るものである。なお、塗料としては、層内に気泡を有するものに限られず、セラミックスの微粒子を含む塗料や、中空ガラスビーズなどを含むことにより反射による遮熱効果を有する塗料を用いてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピアノのフレームおよびピアノに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、グランドピアノなどのピアノには、弦に張力を掛けた状態で保持するフレームが備えられている。このフレームは、弦の一端を係止するチューニングピンが植設される地板と、弦の他端を係止するフレームピンが植設される地板と、それら2つの地板を連結する骨と、から構成されている。
【0003】
ピアノの弦は、高音部から低音部に移行するほど長く太いものが用いられており、低音部ほど打鍵された際の振動の周波数が低くなるように構成されている。そして、弦に掛けられる張力を調整することで音の高低を調整する。フレームに張設される弦一本あたりの張力は約90Kgであり、88鍵のピアノ1台に張られている弦の数がおよそ230本であることからトータルでは約20tにも及ぶ。このため、ピアノのフレームは、鋳鉄の鋳造によって製造するなどして、弦の張力に耐えられる高い剛性を備えるように構成されている。
【0004】
また、フレームにおける弦の荷重が強く掛かる部分の底面に補強部材を取り付けることで、フレームの剛性を高める技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−288480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ピアノが設置されている場所の気温が急変した場合や、ピアノがステージ上でスポットライトを照らされた場合など、金属で製造されているフレームは急激に温度変化を起こして膨張または収縮(以降、熱膨張ともいう)することがある。その際、フレーム全体が均一に熱膨張すれば、高音部から低音部まで音律が同じように変化するため、音律のバランスは大きくは崩れにくい。
【0007】
しかしながら、フレームの一部のみ局所的に熱膨張すると、例えば中音部の音調のみ大きく下がるといったことが起こり、全体の音律が狂ってしまうという問題が生じる。
また、フレームは支柱組みにボルトなどで固定されて用いられるが、この支柱組みは一般的に木製であるため、金属製のフレームに比べて熱伝導率が小さく、外気音の変化などに伴う熱膨張がフレームよりも遅い。そのため、フレームが急速に熱膨張したときには、支柱組みが熱膨張しておらずフレームと支柱組みとの間にずれが発生し、フレームの一部のみが局所的に歪んでしまう可能性があり、その結果、全体の音律を狂わせてしまうという問題が生じる。
【0008】
上述した特許文献1の構成では、補強部材の熱伝導率が小さければ、フレームが熱膨張したときにフレームと補強部材との間にずれが生じ、フレームの一部を歪ませてしまう可能性がある。一方、補強部材の熱伝導率が大きければ、外部から熱を受けたときにフレームと同様に熱膨張するためフレームの熱膨張を抑制できない。したがって特許文献1の構成では、温度変化による音律の狂いを抑制することができなかった。
【0009】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度変化による音律の狂いを抑制するピアノのフレームおよびピアノを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、支柱組みに取り付けて用いられ、ピアノの弦を、張力を掛けた状態で保持するピアノのフレームであって、上記フレームの表面における少なくとも一部の領域に、断熱効果を有する断熱材を配置してなることを特徴とする。
【0011】
このように構成されたピアノのフレームでは、フレーム表面における断熱材が配置された領域において外部からの熱の移動が抑制されるため、外部の影響によるフレームの温度変化が抑制される。外部の影響を受ける場合とは、例えば外気温が急激に変化しフレームの温度が変化する場合や、スポットライトが照射されて輻射熱を受け、フレーム温度が上昇する場合などが該当する。
【0012】
外部の影響によるフレームの温度変化が抑制されると、フレームにおける熱が加えられた領域のみが急速に温度変化して急速に熱膨張することが抑制されるため、フレームの一部分が局所的に歪むことが抑制される。
【0013】
したがって、フレームの局所的な歪みにより一部の弦の音調のみが他の弦の音調よりも大きく変化することが抑制されることから、温度変化による音律の狂いを抑制することができるようになる。
【0014】
なお、ここで言う断熱効果とは、外部からの熱によりフレームの温度が変化することを抑制する効果であって、伝導伝熱を防ぐ効果と、輻射熱を反射する効果と、の両方を含むものである。よって本発明の断熱材は、少なくとも上記のいずれか一方の効果を有するものであればよい。
【0015】
フレーム表面において断熱材を配置する場所は、フレームの表面全部でもよいし、フレーム表面の一部でもよい。フレーム表面の一部とする場合には、フレームにおいて外部からの熱を受けやすい領域や、熱を受けた場合に熱膨張しやすい領域を選択すると、効果的にフレームの変形を抑制することができる。
【0016】
また、断熱材の構成は特に限定されない。例えば、グラスウールなどの繊維系断熱材や、ウレタンフォームのような発泡樹脂系断熱材を、フレームの形状に合わせてフレームの周囲に配置することや、シート状の断熱材をフレーム表面に配置すること、あるいは液状の断熱材をフレームに塗布し、乾燥や加熱等の処理により固着させることなどが考えられる。またそれ以外に、請求項2のように構成してもよい。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のピアノのフレームであって、上記断熱材が、上記フレームの表面を覆う塗料層に含まれることを特徴とする。
このように構成されたピアノのフレームでは、フレーム表面を覆う塗料層に断熱材が含まれるため、断熱材を別個にフレームに取り付ける必要がなくなり都合がよい。
【0018】
また、グラスウールやウレタンフォームなどを取り付けた場合のように、フレームの振動を変化させることが無いため、打鍵して弦が振動した際にフレームに伝わる振動に断熱材が悪影響を及ぼすことを抑制できる。
【0019】
また、フレームを見た人から断熱材として認識されにくいため、ピアノの美観を保つことができる。
なお、断熱材を塗料層に含ませるための手法は特に限定されない。例えば、塗料自体が断熱効果を有するセラミックスや気泡などの断熱材を含んでなるものであってもよいし、塗装工程において断熱材を塗料層に混入させるものであってもよい。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のピアノのフレームにおいて、上記フレームが、グランドピアノにおいて用いられるフレームであることを特徴とする。
【0021】
グランドピアノは、音量を大きくするために弦を覆う大屋根を開いて用いる場合がある。この場合、フレームは外気に触れやすくなるため、外気温の影響を受けやすくなる。また、スポットライト等の光が直接照射されやすくなるため、その照射された部分が強く加熱されるということが起こりやすくなる。
【0022】
したがって、グランドピアノがフレームの熱膨張を起こしやすい状態であっても、フレームに断熱材を配置することでフレームの熱膨張を抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のピアノのフレームにおいて、上記一部の領域は、上記フレームをグランドピアノの一部として組み付けた状態で上面となる領域であることを特徴とする。
【0023】
このように構成されたピアノのフレームであれば、フレームの上面の断熱効果を高くすることができる。それにより、例えば大屋根を開いた状態においてフレームにスポットライトが照射されても、その照射された光が当たりやすい上面の断熱効果が高いため、フレームの熱膨張を効果的に抑制することができる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載のピアノのフレームにおいて、上記フレームは、上記弦の一端を係止するチューニングピンが植設される第1地板と、上記弦の他端を係止するフレームピンが植設され、主たる面が略水平である第2地板と、上記第1地板および上記第2地板を連結する骨と、から構成されるものであり、上記第2地板の表面の少なくとも一部の領域に、上記断熱材が配置されていることを特徴とする。
【0025】
このように構成されたピアノのフレームであれば、第2地板の断熱効果を高くすることができる。
また、第2地板は、フレームの強度を高くする目的で、主たる面が略水平に拡がるように構成されている。そのため、上方から照射されるスポットライトによる光を広い面積で受けることとなり、加熱されやすい。しかしながら、上述した構成のピアノのフレームでは、第2地板の表面の断熱効果を高くすることができるため、スポットライトによる加熱を効果的に抑制することができる。
【0026】
請求項6に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載のピアノのフレームにおいて、上記フレームは、上記弦の一端を係止するチューニングピンが植設される第1地板と、上記弦の他端を係止するフレームピンが植設される第2地板と、上記第1地板および上記第2地板を連結する骨と、から構成されるものであり、上記骨の表面の少なくとも一部の領域に、上記断熱材が配置されていることを特徴とする。
【0027】
このように構成されたピアノのフレームでは、骨の表面の断熱効果を高くすることができる。フレームの下に配置される支柱組みには、響板が配置されており、ピアノは、この響板が弦の振動に応じて振動することで音を発生するため、骨は響板で発生した音の放射を阻害しないように細く形成されている。それにより骨は内部まで早く熱が移動することとなるため、骨は他の部位よりも急激に熱膨張しやすい。しかしながら、上述した構成のピアノのフレームであれば、骨の急激な温度変化を抑制することができるため、骨が急激に熱膨張し、フレームが歪んでしまうことを抑制できる。
【0028】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のピアノのフレームを備えるピアノである。
このように構成されたピアノであれば、上述した請求項1から請求項6のいずれかに記載のピアノのフレームと同様に、温度変化による音律の狂いを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】フレームおよび支柱組みの概略構成を示す分解斜視図
【図2】フレームの断面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
図1に、本実施形態のグランドピアノのフレーム1およびこれを取り付ける支柱組み2の概略構成を示す分解斜視図を示す。なお、以下の説明にて登場する上下や水平などの方向は、フレーム1および支柱組み2をグランドピアノの一部として組み付けた状態での方向を示すものである。
【0031】
フレーム1は、第1地板11,第2地板12,骨13などからなる。これら第1地板11,第2地板12,および骨13は、鋳鉄などによる鋳造によって一体に製造されている。グランドピアノに取り付けた状態では、演奏者から近い側(鍵盤が配置される側)に第1地板11が配置される。
【0032】
第1地板11は、弦(図示せず)の一端を係止するチューニングピン(図示せず)が複数植設されているチューニングピン植設部14を有する。
第2地板12は、その主たる面が略水平に形成される板状の部材であって、弦の他端を係止するフレームピン(図示せず)が複数植設されているフレームピン植設部15を有している。また、後述する響板21から発せられる音の遮りを抑制するために複数の丸穴16が形成されている。
【0033】
骨13は、第1地板11と第2地板12とを連結する部材であって、響板21から発せられる音の遮りを抑制するために細い柱を組み合わせた形状となっている。
また、このフレーム1には、ボルト(図示せず)を貫通可能な複数の孔17が形成されており、この孔17にボルトを通すことでフレーム1を支柱組み2に対して固定する。
【0034】
なお、チューニングピン植設部14Aとフレームピン植設部15Aとの間には高音を発生する高音弦が張設されており、チューニングピン植設部14Bとフレームピン植設部15Bとの間には低音を発生する低音弦が張設されている。その間の弦は中音を発生する中音弦が張設されている。
【0035】
フレーム1に張設される弦一本あたりの張力は約90Kgであり、トータルでは20tにも及ぶため、フレーム1は、鋳鉄の鋳造によって製造するなどして、弦の張力に耐えられる高い剛性を備えるように構成されている。
【0036】
このフレーム1は、その表面に断熱効果を有する塗料層3が形成されている。図2に、フレーム1の代表として骨13の断面を示す。この塗料層3に塗布される塗料は、塗料層3内に気泡を持たせることにより断熱効果を得るものである。なお、塗料としては、層内に気泡を有するものに限られず、セラミックスの微粒子を含む塗料や、中空ガラスビーズなどを含むことにより反射による遮熱効果を有する塗料を用いてもよい。この塗料層3は、フレーム1に対し吹きつけ塗装にて塗布される。
【0037】
一方、上記支柱組み2は、いずれも木製の響板21、積場22、支柱、奥框23、ピン板24、駒25などを一体に組立てたものである。支柱組み2の曲線状の後方(演奏者から遠い側)周縁部およびピン板24には、上面に開口する複数の丸穴26が形成されている。これら複数の丸穴26は、フレーム1の孔17に対応してそれぞれ配置されており、フレーム1側から通されるボルトのネジ形状と対応するネジ穴形状になっている。
【0038】
支柱組み2は、ボルトでフレーム1を固定することでフレーム1を補強しており、弦の張力によるフレーム1の変形を抑制する。
(2)発明の効果
グランドピアノは、音量を大きくするために弦を覆う大屋根を開いて用いる場合がある。この場合、フレーム1は外気に触れやすくなるため、外気温の影響を受けやすくなる。また、スポットライト等の光を遮るものが減るため、光が直接照射され、その照射された部分が強く加熱されるということが起こりやすくなる。
【0039】
しかしながら、本実施形態のフレーム1では、フレーム1の表面に断熱効果を有する塗料層3が形成されている。そのため、例えば外気温が急激に変化したときのフレーム1の温度変化や、スポットライトを照射されて輻射熱を受けた場合のフレーム1の温度変化などが抑制される。その結果、フレーム1において一部の領域のみが急速に温度変化して熱膨張することが抑制され、フレーム1の一部分が局所的に歪むことが抑制される。
【0040】
したがって、フレーム1の局所的な歪みにより一部の弦の音調のみが他の弦の音調よりも大きく変化することが抑制されることから、温度変化による音律の狂いを抑制することができるようになる。
【0041】
また、本実施形態のフレーム1では、フレーム1表面を覆う塗料層3が断熱効果を有するものであるため、断熱材を別個にフレームに取り付ける手間が必要なく都合がよい。
また、塗料層3に代えてグラスウールやウレタンフォームなどの断熱材を取り付けると、打鍵した際のフレーム1の振動を変化させてしまい、放出する音に悪影響を及ぼす虞があるが、本実施形態のフレーム1ではそのような問題が生じにくい。
【0042】
また、本実施形態のフレーム1では、塗料層3に断熱効果を持たせていることから、一見して本実施形態の塗料層3を有していないフレームとの見分けがつき難い。そのため、グランドピアノの大屋根を開けて用いても、ピアノの美観を保つことができる。
(3)変形例
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0043】
例えば、上記実施形態においては、断熱効果を有する塗料を塗布することで塗料層3を形成する構成を例示したが、塗料層3に断熱効果を持たせることなく、別途断熱材を取り付ける構成であってもよい。例えば、グラスウールなどの繊維系断熱材や、ウレタンフォームのような発泡樹脂系断熱材を、フレーム1の形状に合わせてフレーム1の周囲に配置することや、シート状の断熱材をフレーム1表面に配置すること、あるいは液状の断熱材をフレーム1に塗布し、乾燥や加熱等の処理により固着させることとしてもよい。
【0044】
このように構成されたフレーム1であれば、フレーム1や響板21の振動に悪影響を与える虞や、美観を損なう虞があるものの、グランドピアノの設置状態や使用状況に応じて、断熱材を取り付ける位置や量を適宜変更することで、適切な断熱効果をフレーム1に与えることができるようになる。
【0045】
また、上記実施形態においては、フレーム1の表面全体に塗料層3が形成される構成を例示したが、フレーム1の表面の一部領域にのみ塗料層3が形成される構成であってもよい。
【0046】
例えば、フレーム1の上面の領域に塗料層3が形成される構成が考えられる。このように構成されたフレーム1であれば、フレーム1の上面の断熱効果を高くすることができる。それにより、例えば大屋根を開いた状態においてフレーム1にスポットライトが照射されても、その照射された光を受けやすい上面の断熱効果が高いため、フレーム1の熱膨張を効果的に抑制することができる。
【0047】
また、上述した領域以外には、フレーム1の第2地板12に塗料層3を形成する構成が考えられる。このように構成されたフレーム1であれば、第2地板12の断熱効果を高くすることができる。第2地板12は、フレーム1の強度を高くする目的で、主たる面が略水平に拡がるように構成されている。そのため、上方から照射されるスポットライトによる光を広い面積で受けることとなり、加熱されやすい。しかしながら、第2地板12に塗料層3を形成して第2地板12の表面の断熱効果を高くすることで、スポットライトによる加熱を効果的に抑制することができる。
【0048】
また、上述した領域以外には、フレーム1の骨13に塗料層3を形成する構成が考えられる。このように構成されたフレーム1では、骨13の表面の断熱効果を高くすることができる。骨13は響板21で発生した音の放射を阻害しないように細く形成されていることにより、内部まで早く熱が移動するため、骨13は他の部位よりも急速に熱膨張しやすい部位であるが、骨13に塗料層3を形成して骨13の温度変化の断熱効果を高くすることで、骨13が急速に熱膨張し、フレーム1が歪んでしまうことを抑制できる。
【符号の説明】
【0049】
1…フレーム、2…支柱組み、3…塗料層、11…第1地板、12…第2地板、13…骨、14…チューニングピン植設部、15…フレームピン植設部、16…丸穴、17…孔、21…響板、22…積場、23…奥框、24…ピン板、25…駒、26…丸穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱組みに取り付けて用いられ、ピアノの弦を、張力を掛けた状態で保持するピアノのフレームであって、
前記フレームの表面における少なくとも一部の領域に、断熱効果を有する断熱材を配置してなる
ことを特徴とするピアノのフレーム。
【請求項2】
前記断熱材は、前記フレームの表面を覆う塗料層に含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載のピアノのフレーム。
【請求項3】
前記フレームは、グランドピアノにおいて用いられるフレームである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のピアノのフレーム。
【請求項4】
前記一部の領域は、前記フレームをグランドピアノの一部として組み付けた状態で上面となる領域である
ことを特徴とする請求項3に記載のピアノのフレーム。
【請求項5】
前記フレームは、前記弦の一端を係止するチューニングピンが植設される第1地板と、前記弦の他端を係止するフレームピンが植設され、主たる面が略水平である第2地板と、前記第1地板および前記第2地板を連結する骨と、から構成されるものであり、
前記第2地板の表面の少なくとも一部の領域に、前記断熱材が配置されている
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のピアノのフレーム。
【請求項6】
前記フレームは、前記弦の一端を係止するチューニングピンが植設される第1地板と、前記弦の他端を係止するフレームピンが植設される第2地板と、前記第1地板および前記第2地板を連結する骨と、から構成されるものであり、
前記骨の表面の少なくとも一部の領域に、前記断熱材が配置されている
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のピアノのフレーム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のピアノのフレームを備えるピアノ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−281959(P2010−281959A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134142(P2009−134142)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(000001410)株式会社河合楽器製作所 (563)