ファブリック製(布製)縦型ブラインドシステム用のほつれのなく壊れやすい(frangible)接続部、並びに当該システムを組み込んでいる縦型ドレープ(drapery)システム
複数のルーバーと透明又は半透明の複数のスペーサとを備える縦型ドレープパネル。複数のスペーサはそれぞれ、複数のルーバーの対のそれぞれの間に配置される。複数のルーバーの少なくとも1つは、第2の縦向きルーバー部に接続される第1の縦向きルーバー部を有する。第1のルーバー部及び第2のルーバー部はそれぞれ、実質的に不透明である第1の部分と実質的に透明又は半透明である第2の部分とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造中にファブリックパネルに編成される壊れやすい接続部に関する。より詳細には、本発明は、単一パネルに編成されると共に、編成された壊れやすいヒンジ又は引き裂きフリンジ(tear away fringe)により互いに結び付けられるルーバーを有する、縦型ブラインドシステム及び縦型ドレープシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
大きなファブリックパネルを編成する場合、仕上げファブリックは、仕上げ製品(例えばウインドウトリートメント)において使用するために、より小さな断片に切断される場合が多い。しかしながら、ファブリックの切断により、製造中に表出し得る数多くの問題が生じ、そのことは、最も顕著には、ファブリックを正確に切断するのに余分な工程が必要とされることである。同様に、切断は、まさにその性質により、ファブリック基材(fabric matrix)を乱して、ほつれた縁を残し、ほつれた縁は仕上げ製品におけるファブリックの強度又は外形を次第に衰えさせる可能性がある。
【0003】
多くの窓又はシースルードア(see-through door)の用途では、窓又はシースルードアから入る光の量を調整することが望ましい。例えば、温暖な気候の晴れた日では、居住者の快適性には日が強すぎ(また、暑すぎ)、同様に、色あせる又は壊れやすくなる可能性があるインテリア家具に損傷を与える。典型的には、不透明な材料の複数のスラットから成るブラインドがふさわしく、これらのスラットは協働して、光の全て又は一部を遮断するように個々に回動することができる。かかるスラットが横に配列される場合、その組立体は一般的に「ベネシャンブラインド」と呼ばれる。
【0004】
大きな窓又はドアでは、ベネシャンブラインドは実用的ではなく、その理由は、妨げのない眺めを必要とする場合に完全に上げること、及び背後のガラスの手入れをすることが困難となるからである。そのため多くの場合、いわゆる「縦型ブラインド」と呼ばれる変形形態がふさわしく、回動可能なスラットがその端で、個々に協働して回動する吊り具(coordinated rotating hangers)を有する横移動機構において、縦方向に吊るされる。縦型ブラインドは、商用建物において又は居住用のパティオドア又はピクチャウインドウ用等、大きな窓がより一般的である場所での設置に用いられることがより頻繁となっている。
【0005】
縦型ブラインドはよく知られており、個々の回動可能な吊り具が設けられた頭上横移動機構から縦方向に懸架される不透明な材料の細長いストラップ又スラットを一般に含む。縦型ブラインドの従来のルーバー(スラット又はベーン[vane]とも呼ばれる)は、ブラインドがルーバーの頂部に隣接する横移動部又はチャネル部における一方又は対向する端に対して開いている、寄せたブラインド位置と、横移動部又はチャネル部の長さに沿って互いにほぼ等しい離間関係にルーバーが位置する、展帳したブラインド位置との間を横方向運動するようになっている。
【0006】
ルーバー自身はまた、開位置と閉位置との間をそれらの長手方向軸を中心に選択的に回動するようになっている。ブラインドが展帳した際のルーバー間の間隔は、ルーバーの幅にほぼ等しい。したがって、横移動機構が例えば窓の水平方向長さを超えて且つその長さに沿って位置する場合、ルーバーの回動は窓に入る光の通過を選択的に遮断する。
【0007】
縦型ルーバーは、ビニル若しくは他の適した材料から成っていてもよく、部屋にアクセントカラーを加えるために着色されてもよく、又は、部屋の主要なカラーと融和するために着色されてもよい。これらのルーバーは、別々に製造されるため、一般に無地又は単純な縦パターンに限定される。連続した横方向のパターンの作用がこの方法を用いて試みられる場合、順次連続したルーバーを横方向に整合することは間違いなく非常に困難である。横方向のパターンの各ルーバーは個々のパターンセグメントを表し、そのセグメントのわずかな不整合であっても見栄えがしないことは明らかであろうし、また、ブラインドの美的魅力を損ねるであろう。
【0008】
また、ルーバーは特定のデザイン効果を達成するファブリック材料で作製されるか又は覆われてもよい。全体がファブリックから形成されるルーバーは、堅固な(solid)ルーバーのもつ剛性に欠ける可能性があるため、ルーバーを均等に吊るすために上部に吊り補強材を且つ底部にウエイトを設けることもある。
【0009】
現在、ファブリックブラインドルーバーは、より幅の広いファブリックロールから分断された、ルーバー幅のファブリックからなる連続したロールから製造される。これらのロールは個別に所定の長さに切断され、ルーバーを形成するように縫合される。この製造方法は横方向のパターンの組み込みを非常に困難にさせるが、その理由はパターン要素が確実に横方向に整合する方法がないためである。ルーバーが、ルーバーの長さと等しい幅を有するパターン化したファブリックのロールから横断方向に切断される場合であっても、ルーバーのそれぞれへの取付金具の取り付け等のさらなるプロセスにより、縦方向のずれ(vertical error)が各ルーバーにもたらされ、パターンの横方向の整合を損なわせることになるであろう。
【0010】
単一のファブリックロールから製造されるファブリックルーバーは、特に洗濯機洗いに起因してルーバーがその長手方向縁に沿ってほつれる傾向が高いというさらなる欠点を有する。ルーバーが切断される材料は必然的に既存の連続構造を有するため、その構造が乱されている縁をやむを得ず呈することになり、結果として一連のほつれた糸が生じる。未処理のこれらの糸はほどける傾向が高く、ファブリックを弱化させ、経時により、また、洗濯の際に、見栄えのしないほつれた縁を生じさせる。 この結果を防止するには、さらにコストがかさむ製造工程が必要となる。
【0011】
縦型ブラインドを薄く透き通ったファブリックと組み合わせることも知られており、その場合、ブラインドが展帳され開位置にあるときに、ブラインドの不透明の縦スラットが薄く透き通ったファブリックと協働して不透明のスラット間に入る光の拡散を行う。これにより、美的に望ましい効果が与えられると共に、建物の外部から内部への眺めがはっきりとは見えなくなることによりプライバシーが増す。
【0012】
Colson他の米国特許第5,638,880号は、かかる組み合わせ縦型ブラインドを開示しており、この場合では、従来の縦型ブラインドの構成を有する剛性のある不透明のベーンのその長手方向縁の1つを薄く透き通ったファブリックのシートに取り付けることで、ブラインドのスラット間を通る光は、ブラインドが開いたときに薄く透き通ったファブリックを通るようになっている。かかるブラインドは、ベーンがファブリックとは異なる材料から作製される理由から、追加された製造工程中に薄く透き通ったファブリックをベーンに取り付けなければならないため、製造に費用がかかる可能性がある。さらに、従来の縦型ブラインドの幅は複数の目立たないベーンを付け加えること又は取り外すことによって調整することができるが、これは、ベーンが基本的に薄く透き通ったファブリックによって単一の構造に共に接続されるため、組み合わせブラインドでは可能ではない。また、これらのブラインドは、特定の幅にオーダーメイドされなければならなく、また費用がかさむ。
【0013】
Shapiroの米国特許第3,851,669号には組み合わせブラインドの別の例が開示されている。Shapiro特許は、縦型ブラインドのようにして支持されるようになっていると共に交互の不透明の縦セクション及び薄く透き通った縦セクションを有するドレープに関している。不透明のセクションは概して剛体であり、薄く透き通ったセクションに光の通過を可能にするように、又は不透明のセクションの上に薄く透き通ったセクションを折り重ねることによって光の通過を遮断するように選択的に回動することができる。上記のColson他特許に対して記載される欠点のほか、1つの明白な欠点は、剛体ベーンがファブリックに重なるため、窓おおい全体を作製するために過剰なファブリックが必要となる。さらに、ベーン又はルーバーはその上縁及び下縁に沿ってファブリック材料に取り付けられるだけであり、それにより、窓おおいの操作の際にファブリック材の調整が妨げられる。
【0014】
Shapiro特許によって開示されている別の実施形態は、交互の不透明のセクション及び薄く透き通ったセクションを有するブラインドであり、この場合では、一般の剛性のある縦方向に延びるルーバーはなく、細メッシュ及び粗メッシュの交互の縦セクションを有するファブリックパネルを代わりに用いている。細メッシュセクションは、その上端縁(hem)に補強部材が設けられてもよく、縦型ブラインド横移動部に接続され、この横移動部から細メッシュセクションがルーバーとして回動し得る。開位置にあるとき、粗メッシュセクションは最大の光を通すように位置する。閉位置にあるとき、細メッシュセクションは、その縁が隣接する細メッシュセクションに重なって光の通過を妨げるように回動する。この実施の形態は、Shapiro特許の第1の実施形態の限界の一部を克服しているが、かかるブラインドの欠点は、細メッシュの「ルーバー」セクションに剛性が欠けていることによるものであろう。Shapiro特許の第2の実施形態のルーバーを回動させるいかなる試みをしても、徐々にルーバーの長さに沿った抵抗がなくなり、その結果、見栄えがなく不均一な捩れが生じることで、ブラインドが機能しなくなるであろう。
【0015】
したがって、顕著な不整合を生じることなく1つのルーバーから隣のルーバーへのパターンの整合が行なわれるようにして、複数のルーバーを横断して横方向にパターンを示すことができる縦型ブラインドが必要とされている。
【0016】
さらに、全体がファブリックから形成されるルーバーを有する縦型ブラインドであって、独立した編成構造を有し、主要な継ぎ目には、実質的に妨げがなく、ほつれた糸の端がなく、また、上記ルーバーを、ほつれのある継ぎ目を生じることなく洗濯機洗いをすることができるルーバーを備える、縦型ブラインドが必要とされている。
【0017】
さらになお、薄く透き通ったセクションと遮光セクションとを組み合わせているファブリックパネルから成る組み合わせブラインドであって、堅いルーバーパネルを必要とすることなく、ルーバーとして機能するのに十分な剛性のあるセクションと、ルーバーを均一に調整させてブラインドの薄く透き通ったセクションを通る光の量を変える構造とを有する、組み合わせブラインドが必要とされている。
【0018】
さらになお、標準外の窓に取り付ける際に必要に応じて簡単に調整することができる、標準幅で製造可能なファブリック組み合わせブラインドが必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の例示的な実施の形態による縦型ドレープパネルは、複数のルーバーと、透明又は半透明の複数のスペーサとを備える。複数のスペーサはそれぞれ、複数のルーバーの対のそれぞれの間に配置される。複数のルーバーの少なくとも1つは、第2の縦向きルーバー部に接続される第1の縦向きルーバー部を含む。第1のルーバー部及び第2のルーバー部のそれぞれは、実質的に不透明である第1の部分と実質的に透明又は半透明である第2の部分とを有する。
【0020】
少なくとも1つの実施の形態では、第1のルーバー部は、第2のルーバー部にヒンジにより接続され、第1のルーバー部及び第2のルーバー部は互いに対しヒンジを中心に折り曲がる。縦型ドレープパネルは、複数のスペーサが複数のルーバーに対して垂直に向いている開形態及び複数のスペーサが複数のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0021】
本発明の例示的な一実施の形態による縦型ドレープパネルは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーとを備える。ヒンジが、第1のルーバーの第1の縦縁を第2のルーバーの第1の縦縁に接続し、第1のルーバーが第2のルーバーに対しヒンジを中心に折り曲がる。第1の半透明又は透明のスペーサが第1のルーバーの第2の縦縁に接続される。第2の半透明又は透明のスペーサが第2のルーバーの第2の縦縁に接続される。縦型ドレープパネルは、第1のスペーサ及び第2のスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び第1のスペーサ及び第2のスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0022】
本発明における別の例示的な実施の形態による縦型ドレープパネルは、複数の中間ドレープパネル部であって、複数の中間ドレープパネル部のそれぞれは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む、複数の中間ドレープパネル部を備える。縦型ドレープパネルはまた、複数のヒンジであって、ヒンジはそれぞれ、中間ドレープパネル部のうちの1つにおける第2のルーバーの第2の縦縁を、中間ドレープパネル部のうちすぐ隣のパネル部における第1のルーバーの第1の縦縁と接続し、第1のルーバーはそれぞれ、すぐ隣の第2のルーバーに対し対応する1つのヒンジを中心に折り曲がる、複数のヒンジを備える。縦型ドレープパネルは、第1の端部ドレープパネルと第2の端部ドレープパネルとをさらに備える。第1の端部ドレープパネルは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーであって、第1のルーバーの第1の縦縁は、縦型ドレープパネルの第1のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む。第1の端部ヒンジは、第1の端部ドレープパネル部における第2のルーバーの第2の縦縁を中間ドレープパネル部のうちの1つにおける第1のルーバーの第1の縦縁と接続する。第2の縦型端部ドレープパネル部は、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーであって、第2のルーバーの第2の縦縁は、縦型ドレープパネルの第2のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む。第2の端部ヒンジは、第2の端部ドレープパネル部における第1のルーバーの第1の縦縁を、中間ドレープパネル部のうちの別の1つにおける第2のルーバーの第2の縦縁と接続する。縦型ドレープパネルは、中間ドレープパネル部及び端部ドレープパネル部のそれぞれにおいてスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び、中間ドレープパネル部及び端部ドレープパネル部のそれぞれにおいてスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0023】
本発明の例示的な実施の形態による縦型ドレープアセンブリにおいて使用される縦型ドレープファブリックは、複数の平行な細長い縦セグメントを備え、縦セグメントはそれぞれ、第1のパネルと、第1のパネルに隣接して配置される第2のパネルと、半透明又は透明であり、第2のパネルに隣接して配置される第3のパネルと、少なくとも第1のパネルと第2のパネルとの間に配置される一体型ファブリックヒンジとを含む。ドレープアセンブリでは、少なくとも1つのセグメントにおけるヒンジで連結された第1のパネル及び第2のパネルは、対面して折り曲がり、共通のヒンジに隣接する第1のパネル及び第2のパネルの端部で、ピボットに一緒に縦方向に吊るされ、それにより、単一の縦型ブラインドルーバーとして協働して機能し、第3のパネルは、ヒンジで連結された第1のパネル及び第2のパネルによって形成される単一のルーバーから、隣接するセグメントにおいて第1のパネル及び第2のパネルによって形成される同様の機能をもつ単一のルーバーに及ぶ。
【0024】
本発明の他の態様、特徴、及び詳細部は、図面と共に、好適な実施形態の以下の詳細な説明を参照すること、及び添付の特許請求の範囲を参考にすることにより、さらに完全に理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの第1の実施形態の構成が図1に示されている。図1は、縦型ブラインドのルーバー101〜115の15枚から成る単一のファブリックパネル100を示す。このウインドウトリートメントは、パネルの幅に及ぶパターン120を有する。図示のように、このデザインが1つのルーバーから隣のルーバーへ連続している。このウインドウトリートメント用の個々のルーバーは、以下に説明するように、単一のパネルに編成されて仕上げ後に分離され、設置時のパターンの正確な整合を確実にする。ルーバー101〜115はそれぞれ、これらのルーバーを設置のために分離することを可能にする引き裂きフリンジにより分離される。
【0026】
図2は、本発明の引き裂きフリンジ200の詳細である。引き裂きフリンジ200が2つの隣接するルーバーAとルーバーBとの間に縦方向に延びている様子が示されている。接続糸2及び接続糸3が、引き裂きフリンジ200をルーバーA及びルーバーBそれぞれの縁に接続している様子が示されている。これらのルーバーの設置前に、引き裂きフリンジ200は引き離されてルーバーA及びルーバーBを分離する。ルーバーA及びルーバーBをフリンジ200に結び付ける接続糸2及び接続糸3は、図3に関して以下に説明するように、フリンジを引き離した後、すっきりした縁(a clean edge)が残る。
【0027】
図3は、図2の引き裂きフリンジの概略図である。ピラーステッチ(pillar stitch)1が、ファブリック中を、パネル全体の幅にわたって互いに平行になって、縦方向に延びている。例えば、図1のパネルでは、縦方向に延びるピラーがパネル120の全幅にわたって当該パネルの左右に連続している。好ましくは、ピラーステッチ1は高強度ポリエステル糸から形成される。ピラーステッチ1は、ファブリックパネル120の構造の基礎を形成する。好適な実施形態では、ピラー1は、ファブリックを形成するために他の全ての糸が結び付くステッチである。図示のように、ピラーステッチ4及びピラーステッチ5がそれぞれルーバーA及びルーバーBの縁ステッチを表し、ピラーステッチ4はルーバーAの最も右側の縁であり、ピラーステッチ5はルーバーBの最も左側の縁である。上記のように、好適な実施形態では、1つのルーバーは例えば30個以上のピラーステッチから形成されるが、図3は各ルーバーのピラーステッチを2つだけ示している。
【0028】
一方、引き裂きフリンジ200はピラーステッチ201及びピラーステッチ202の2つから形成され、当該ピラーステッチは好ましくは、ルーバーA及びルーバーBが含むピラーステッチと構造が同一である。接続糸2及び接続糸3がピラー4及びピラー5を引き裂きフリンジ200にそれぞれつないでいる(linking)様子が示されている。接続糸2及び接続糸3は、引き裂きフリンジ200中を実質的に縦方向に連続し、且つ、引き裂きフリンジ200とピラーステッチ4及びピラーステッチ5との間を所定パターンで、行き来している。
【0029】
具体的には、図3に示すように、接続糸2はピラーステッチ201とピラーステッチ202との間を渡り、引き裂きフリンジ200とピラーステッチ4との間を位置204及び位置206にて渡る。同様に、接続糸3は引き裂きフリンジ200とピラーステッチ5との間を位置208及び位置210にて渡る。しかしながら、接続糸2と対比すると、接続糸3は引き裂きフランジ200のピラー201及びピラー202の双方に渡るわけではなく、むしろピラーステッチ202及びピラーステッチ5の間だけを渡る。接続糸2及び接続糸3の1つ以上がピラーステッチ201とピラーステッチ202との間を渡ることは重要ではない、しかしながら、接続糸2及び接続糸3は、ルーバーA及びルーバーBと引き裂きフリンジ200との間の唯一の接続であるため、ルーバーA及びルーバーBのピラーステッチ(好ましくはそれらの縁ピラーステッチ)の少なくとも1つにそれぞれ渡らねばならない。したがって、接続糸2及び接続糸3はルーバーA及びルーバーBを共に結び付ける唯一の接続である。
【0030】
理想的には、接続糸2及び接続糸3は、フィラメント糸(filament-type yarn)から形成され、ピラーステッチ1を形成するのに使用される高強度ポリエステル糸よりも低い引張り強度を有する。図4は、ルーバーAとルーバーBとの間に引き裂きフランジ200を形成している、ピラーステッチ及び接続糸の位置をさらに詳細に示す。
【0031】
図5は、図3と同様の概略図であり、引き裂きフリンジ200における接続糸2及び接続糸3に対する付加的なパターン糸7(点線で示す)の考えられる横断を示す。パターン糸7は、ルーバーAのピラーステッチ1の間のみ、及びルーバーBのピラーステッチ1の間のみを横断するのに使用される。ルーバーA及びルーバーBに自己の強度及び不透明度を与えるのはこれらのパターン糸7である。しかしながら、これらのパターン糸は引き裂きフリンジ200には渡らないことが重要である。代わりに、引き裂きフリンジ200がパターン糸7a、7aを有することで、引き裂きフリンジの強度を高めることができるが、パターン糸7a、7aも同様に、ルーバーA又はルーバーBが含むピラーステッチには渡らない。
【0032】
ルーバーA及びルーバーBを分離するには、引き裂きフリンジ200をファブリックから引き離す。周囲のピラーステッチよりも低い引張り強度を有する接続糸2及び接続糸3が破断することで、ルーバーA及びルーバーBが切り離される。好適な実施形態では、接続糸2及び接続糸3は、ピラーステッチ201及びピラーステッチ202とより密に絡み合い、ピラーステッチ4及びピラーステッチ5とは最小限にしか絡み合わない。結果として、接続糸2及び接続糸3の破断残骸は、ファブリックから引きちぎられる際に引き裂きフリンジ200に留まる可能性がより高い。このことは、引き裂きフリンジ200は廃棄することができ、その一方、ルーバーA及びルーバーBはほつれた糸片がないままであり、即座に使用準備が整った状態となるために有利である。さらなる利点がルーバーA及びルーバーBの構造から得られ、このルーバーA及びルーバーBは、それらが含む個々のピラーステッチ1により、接続糸2及び接続糸3の除去に起因して弱化しない。これとは対照的に、接続糸はルーバーの構造に対して不必要であり、ルーバーを共に単一のパネルに接続する役割しか果たさない。この独立構造により、経時による又は例えば洗濯機洗いによることに起因するほつれのないすっきりした縁が得られる。
【0033】
単一の縦型ブラインドの一連のルーバーを図1に示す一体のファブリックパネルに取り付けると、複数のパネルを同時に製造することができると共に横方向の整合を調整することができ、また、複数のパネルの長さを均一に作製することができるため、パネルを横断する横方向のデザインの編成がかなり単純となる。この結果、連続した外観を有し、横方向のパターンの見栄えをよくする縦型ブラインドとなる。
【0034】
図6に示すように、パネル120の切断部分が、パネル120Aの底部とパネル120Bの頂部との間の切断線で示されている。具体的には、パネル101〜105は、パネル120A及び120Bを分断する横線130によって境界を付けられた状態で示されている。また、1つのルーバーの終端と別のルーバーの始端を仕切っている引き裂きフリンジ200が見える。折り線132は、ルーバー101〜105の頂部が折り曲げられて、図示しない吊り具又は取付金具の挿入を可能にする箇所を示す。任意ではあるが、取付フックがルーバーを貫通することができるように穴(Holes on)134を設けてもよい。底部のライン136は、底部ウエイト(bottom weights)のための折り曲げ点及び縫合点(sew point)を示し、この底部ウエイトはルーバーの性能を改善するように任意に設けることができる。
【0035】
底部ウエイト及び頂部吊り具(top hanger)の取り付けは理想的には、パネルの編成完了後、仕上げられたブラインドを消費者に配送する前に行われる。各種金具の取り付けにはルーバー102〜105を互い分離させる必要はないが、ルーバー101〜105のそれぞれに編成される固有のルーバーの番号の表示により、消費者に配送される前にルーバーが分離されている場合であってもブラインドの取り付けが単純となっている。さらに、このようにしてルーバーを順序付けすることにより、ブラインドを再び組み立てる際にルーバーの正しい順序が分からないという恐れなく、例えばルーバーを洗濯するためにブラインドを分解することが可能となる。
【0036】
理想的には、ルーバーの単一のパネルは、1つのブラインドに必要とされるルーバーの数に対応するのに十分な幅に製造される。しかしながら、特定用途により、単一のパネルに実際に編成されることができるより多くのルーバーを有するブラインドが必要となる場合、ブラインドの完成に必要な数のルーバーを有する連続パネル(continuation panel)を製造することができる。図7に示すように、ルーバー116〜125が作製されている連続パネル220が示されている。連続パネル120のルーバーは、横方向の折り線及び縫合線を設けられていると共に引き裂きフリンジによって縦に分断されているという点で、ルーバー101〜115と同じ方法で作製される。さらに、連続した横方向のパターンが前のパネルに与えられている場合、連続パネル220は図7に示すようにその連続した横方向のパターンを組み込むことができる。
【0037】
さらに、バランス(valance)のような部材は、例えばバランスを組み込むスペースが前のパネルには不十分である場合、連続パネル220に編成してもよい。バランス230は理想的には、個々のルーバーと同じようにして、具体的にはパネル220から引き離してバランス230を分離することができる引き裂きフリンジにより、連続パネル220に編成される。
【0038】
2つの別個のパネルに作製されたルーバーから成る縦型ブラインドの取り付けの際、編成プロセスにおける通常のばらつきにより、パネル間に横方向の整合のずれが若干生じる可能性がある。この結果、ブラインドにおける1つのパネルのルーバーと別のパネルのルーバーとの間に横方向のずれが若干生じるであろう。著しいずれは、特に連続した横方向のパターンがブラインドのルーバーを横切って与えられる場合に直ちに目につくであろう。
【0039】
寸法のばらつきは編成プロセスにおいて自然に生じ、機械的引張り、糸のばらつき、及び工場を取り巻く条件等、多くの要因の結果である。このような類の寸法の影響は通常、1回の製造ラン(manufacturing run)の過程にわたってランの開始から終了まで徐々に生じる。したがって、1回の製造ラン中に製造される第1のパネルは、一ランにおける第2のパネル又は第3のパネルとはわずかな偏差しか生じない可能性が高いが、最初のパネルと最後のパネルとの差はより顕著になる可能性が高い。結果として、マルチパネルブラインドのパネルは、同じ製造ラン中に製造されるべきであり、そのため、好ましくは各連続パネルが前のパネルの直後に製造される。
【0040】
本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの第2の実施形態の構成は、図8A〜図8Dに示す。図9A〜図9Dは概して、図8A〜図8Dに対応し、第2の実施形態のブラインドの動作の概略図を示す。ブラインド300は、実質的に不透明のファブリックルーバー310と薄い(sheer)透明又は半透明のファブリックスペーサ320を交互に有する組み合わせブラインドであり、スペーサ320のそれぞれは離間した一対のルーバー310を互いに接続する。ルーバーには、横移動部332から、ルーバー310の旋回支持のために頂部に吊り具330を設けてもよく、ルーバーを縦方向に付勢するために底部にウエイト(図示せず)を有していてもよい。横移動部332により、開いた向きと閉じた向きとの間でのルーバー310の旋回移動が可能となる。
【0041】
図8A及び図9Aは開いた向きを示し、ルーバー310は概して横移動部332に直角であり、互いに平行である。スペーサ320は、ほぼ互いに平行であり、ルーバー310間に水平方向に延び、横移動部332に対して平行な2つの共通面の間で互い違いに延びている。スペーサ320により光を通すが、不透明のルーバー310が直角方向なることにより光を通す。
【0042】
図8B及び図9Bは、部分的に閉じた向きの本発明のブラインドを示す。ルーバー310は、開位置を画定する直角方向からそれるようにフック330で回動している。一斉に回動したルーバー310同士は依然として平行となっているが、この時点でルーバー310の角度に起因して光の部分的な遮断がある。同様に、スペーサ320は部分的にしか遮断されないため、開位置にあるよりは少ないとはいえいくらかの光を通す。
【0043】
図8C及び図9Cは、ブラインド300がさらに閉じている様子を示す。この位置では、ルーバー310は元の直角方向からさらになお回動しており、したがって、より多くの光を遮断する。この時点でルーバー310は横移動部332に対してほとんど平行であるが、ルーバー310同士は依然として平行となっており、ルーバー310の表面にパターンが現われている。同様に、スペーサ320は、依然としていくらかの光を通しつつもルーバー310の作用によってほぼ遮断される。
【0044】
図8d及び図9dは、完全に閉じた向きにあるブラインド300を示す。ルーバー31は元の直角方向から90度回動しており、この時点で横移動部332に対して平行となっている。ルーバー310間の距離はそれらの幅以下であるため、ルーバー310は光の通過をほぼ完全に遮断するように重なる。スペーサ320は、依然として交互のルーバー310をわたって見えるが、ルーバー310の位置取りにより、光は全くスペーサ320を通らない。
【0045】
ブラインド300はまた、図10a〜図10cに示されるように、横移動部332の片側又は両側に寄せることができる。図10aはルーバー310が開位置にある状態で十分に展帳されているライン300を示す。ヒンジ312がルーバー310とスペーサ320との間に示されており、中間ヒンジ322も同様に示されている。
【0046】
図10bは、片側に部分的に寄せられたライン300を示す。壊れやすいヒンジ312及び322の動作は、ライン300が寄せられる際にスペーサ320が内側方向に折り曲がる際に見える。図10cは、横移動部332の機械的限界まで片側に完全に寄せられたライン300を示し、ルーバー310及びスペーサ320が互いに対し折り重なっている様子を示す。
【0047】
図11は、本発明のヒンジ機構をさらに詳細に示す。スペーサ320がヒンジ312によってルーバー310の片側に取り付けられている様子が示されている。ヒンジ312及び中間ヒンジ322がスペーサ320の頂部から底部に縦方向に延びている。
【0048】
図12は、壊れやすいヒンジ312の概略図である。要素(item)9は、スペーサ320の構造の最も右側のピラーステッチを表している。スペーサが含むピラーステッチの数は、スペーサの幅及び外形に応じて決まり、ステッチの典型的な数は約25個である。しかしながら、本発明の目的ために、スペーサが含むピラーステッチの数には制限がない。簡潔にするため、スペーサ320にはピラーステッチは3つしか示されていない。要素10は、ルーバー310の最も左側のピラーステッチを表し、ここでも同様に、図12にはピラーステッチはそれらのうち3つしか示されていない。ヒンジ312の構造を形成する接続糸8は、スペーサ320の縁ピラー(edge pillar)に渡り、接続を形成する必要がある場所では、スペーサ320とルーバー310との間のスペース12をも渡る。接続糸はこのスペースに渡る唯一の糸である。壊れやすいヒンジ312を形成するのはこの構成であり、ヒンジ312に沿ってルーバーとスペーサが折り曲がる。
【0049】
中間ヒンジ322は好ましくは同様に作製され、したがって、同様に壊れやすい。中間ヒンジ322の配置は、ブラインド300が寄せられたときにスペーサ320が折り曲がるように画定される。したがって、滑らかな縁を形成するにはヒンジ322は完全に省いてもよく、又は、よりアコーディオン状パターンを形成するには複数のヒンジを設けてもよい。
【0050】
壊れやすいヒンジを形成する接続部のピッチ及び数は様々とすることができる。これにより、接続の強度、ヒンジの柔軟性及びデザインへのヒンジの組み込みに対する調整が可能となる。
【0051】
要素9及び要素10を含むピラーステッチは好ましくは、高強度糸から形成され、接続糸8は好ましくはそれより低い強度を有し、そのため、ヒンジ312が壊れやすくなっている。接続糸8に低強度糸、好ましくは、フィラメント糸を使用することにより、好ましい折り曲げ方向又は折り癖(memory)がヒンジに与えられることを可能にするさらなる利点が提供される。このことは、所望の好ましい方向にヒンジを折り曲げ、配送又は販売のためのパッケージ内のように、ある期間、ヒンジをこの状態にすることにより達成することができる。
【0052】
図13は、図12と同じヒンジ機構を示しているが、図12はピラーステッチ及び単一の接続糸しか示しておらず、図13は、スペーサ320及びルーバー310それぞれにおけるピラーステッチを渡る追加の糸11の好ましい配向を示す。糸11は、ファブリック構造の外形を増大させるが、スペーサ320とルーバー310との間のスペースを渡らない。このスペースを渡るのは接続糸8だけである。したがって、先の実施形態において開示された引き裂きフリンジと同様に、壊れやすいヒンジ312の構造は、ファブリックがスペース12で引き離される場合に、接続糸が破断し、スペーサ320をルーバー310から分離させるものである。図12及び図13に示すように、接続糸8は、スペーサ320のピラーステッチ9とより密に絡み合い、ルーバー310のピラーステッチ10と付随的に絡み合うだけである。この構造により、ルーバー320及びスペーサ310が引き離されたときに、引き裂かれた接続糸8の残骸が、スペーサ320内に埋め込まれたままとなり、ルーバー310にすっきりした縁が残る可能性が高まる。
【0053】
組み合わせブラインド300は、単一のパネルから製造されるため、理想的には、ルーバー310を開位置から閉位置に回動させる機構がある。さらに、理想的には、ブラインドを寄せるとルーバーが共に寄せ集められ、スペーサ320が互いの上に折り重なる手段がある。
【0054】
したがって、壊れやすいヒンジ312は二重の目的を果たす。第1に、壊れやすいヒンジはヒンジ部材として働き、ルーバー310をスペーサ320に屈曲可能に接続し、壊れやすいヒンジに対するファブリックのいかなる屈曲も制限しつつ、ルーバーとスペーサとの間の相対移動を可能にする。上述のように、接続糸8に使用される糸のタイプの選択は好ましくは、周囲構造及びピラーステッチを形成するのに使用される糸よりも本質的に柔軟性が大きいタイプである。このことは、同様に構成され得る壊れやすい中間ヒンジ322にも当てはまる。
【0055】
壊れやすいヒンジ312が提供する第2の機能は、ブラインドの一部をその構成部材のいずれも損傷することなく引き離すことを可能にすることである。例えば、単一パネルで作製されるブラインドが特定の用途には幅が広すぎる場合、余分のルーバー及びスペーサを引き離すことができると共に廃棄することができるが、残ったブラインドは所望の幅を有している。壊れやすいヒンジはまた、単にスペーサ320のそれぞれを単一のパネルから引き離すと共にそれらを廃棄することによって、組み合わせブラインドを従来の縦型ブラインドに転換することを可能し、複数のルーバー310は残ったままとなるため、第1の実施形態の縦型ブラインドのルーバーと同様に機能するであろう。図14〜図16に示すように、組み合わせブラインド300の設計では、薄く透き通ったファブリックスペーサ320により、壊れやすいヒンジ312でシームレスに一緒に接続されている複数のファブリックルーバー310を組み込んでいる。製造の際、各ブラインドパネル300は、ルーバー310又はスペーサ320のいずれかで開始及び終端する。結果として、2つ以上のパネルが共に並べて接続されて、任意の所望又は所要の数のルーバーで、任意の長さを有する横移動部に対応することができる。したがって、組み合わせブラインドパネルは理想的には、2つのバージョンで作製される。第1のバージョン300は、ルーバー310で開始及び終端し、任意の取り付けを意図している。第2のバージョン300Aはスペーサ320で開始及び終端する。前述したように、ヒンジ312を介して、端部スペーサ320の外縁に取り付けられるのは、ルーバー310の縁に沿ってパターンを模している、ファブリックの薄いストリップ350となる。
【0056】
組み合わせブラインドのパネルは次の2つの方法のうちのどちらかで接合されることができる。第1の方法では、ホットメルト接着糸が薄いストリップ350の下側のファブリック構造に編成される。薄いストリップ350は、ブラインドパネル300の端部ルーバー310の縁の上に層状であってもよく、次いで、熱を加えて(従来の家庭用アイロンの使用による等)、接着糸を溶融し、ブラインドパネル300のルーバー310の縁に薄いストリップ350を接着させることができる。第2の方法では、ホットメルト接着膜のストリップを薄いストリップ350の下側に貼り付けてもよい。薄いストリップ350は、第1の方法と同様にして接着膜によってブラインドパネル300のルーバー310に接着することができる。
【0057】
図14に示すように、ブラインドパネル300Aは、ルーバー310とスペーサ320を交互に有する様子が示されており、壊れやすいヒンジ312により薄いストリップ350に接続されるスペーサ320で終端している。図15に示すように、ブラインドパネル300Aの薄いストリップ350は、ブラインドパネル300の端部ルーバー310に隣接して配置される。
【0058】
図16は、ブラインドパネル300のルーバー310の縁にわたっている薄いストリップ350の整合を示す。このようにパネルを互いに接着すると、ブラインドパネル300Aにおける、端部スペーサ310と薄いストリップ350との間の壊れやすいヒンジ312が、残りのブラインドにおけるルーバーとスペーサとの間の壊れやすいヒンジと同様に機能する。したがって、ブラインドパネル300A及び300が薄いストリップ350で接合した後、組み合わせパネルが単一の縦型組み合わせブラインドとして機能する。
【0059】
薄いストリップ350を接着させるのに広範の接着剤が用いられ得る。例えば、Engineered Yarns Company(Fall River, Mass所在)製の部品番号90X312116を含めたホットメルト接着剤被覆糸は、華氏280〜300度(摂氏137.8〜148.9度)の範囲の温度でファブリックを接着するのに適したポリアミド系ホットメルトコーティングがなされている糸である。代替的に、透明ポリウレタン等のホットメルト接着剤ストリップ(Bemis[Shirely, Mass]製の製品番号3410)もまた、ブラインドパネル300Aを接着するのに適している。同じ目的を達成するのにファブリックに適した他の接着剤は当業者に既知であろう。
【0060】
図17は、本発明の別の例示的な実施形態による縦型ブラインドパネル400を示す。この実施形態では、縦型ブラインドパネル400は、パネル400を横切って縦方向に延びる第1の比較的不透明のファブリックルーバー402を含む。第1のルーバー402は、縦方向に延びる比較的薄く透き通ったスペーサ404に接合される。第2の比較的不透明のファブリックルーバー406はスペーサ404に接合される。次いで、このパターンが繰り返され、そのため、パネル400もまた、第2のルーバー406に接合される第3の比較的不透明のファブリックルーバー408と、第2のルーバー406に接合される第2の薄く透き通ったスペーサ410と、第2のスペーサ410に接合される第4のルーバー412とを有する。より大きなパネル構造では、3つのストリップのこの順番が繰り返し続き、各繰り返しはパネル400の幅を形成する最後まで続く(connecting)。各ルーバーは好ましくは幅が約3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各スペーサの幅は、好ましくは約3.25インチ(8.255センチメートル)〜約4.5インチ(11.43センチメートル)の範囲であるが、ルーバー及びスペーサは任意の他の適した幅を有してもよい。パネルのストリップの全ては好ましくは、同時に製造され且つ連続ファブリックパネルとして製造される。
【0061】
図18に示すように、隣接するルーバー406とルーバー408は、折り曲げ点又はヒンジ414により互いに結び付けられる。ヒンジ414は、ルーバー406とルーバー408との間に延びる単一のピラーステッチ416と、ピラーステッチ416をルーバー406の縁及びルーバー408の縁それぞれに接続する横糸418と横糸420から成る。糸418及び糸420は、ヒンジ414が180度容易に回動することができるように適度に柔軟であり、そのため、ルーバー406及びルーバー408は、さらに詳細に以下に説明されるように、設置される際に対面関係で配置されることができる。隣接するルーバー406とルーバー408との間の遷移とは対照的に、図19に示すように、薄く透き通ったスペーサ404、410と、ルーバー402、406、408、412との間の遷移はヒンジを必要としない。しかしながら、本発明の他の実施形態では、ヒンジ又は接合点がスペーサとルーバーとの間に配置され得る。
【0062】
本発明の本実施形態では、パネル400の上縁及び下縁は縫合を必要としない。これに関して、超音波切断装置を用いて縦型ブラインドパネルの連続ウェブ(その例は図1に示す)からパネル400を切断してもよい。代替的に、パネル400の縁を、パネル400が形成された後で超音波切断装置を用いて整えてもよい。かかる超音波切断装置の一例は、モデルUFF2(40kHz Hand Slitter)(Dukane Corporation[St. Charles, Illinois]から入手可能)である。これらの超音波切断装置は、非常にストレートなすっきりとした縁を迅速に切断する能力を有し、それと同時に、切断縁をシールするというさらなる利点を有する。これにより、製造プロセスが単純となり、非常にすっきりとした外観を有するほつれのないパネルが生成される。シールすることにより、切断されたファイバは共に恒久的に留められ、ファイバはほつれなくなるため、シールすることは洗濯性及び耐久性にとって重要である。
【0063】
さらに、図20に示すように、吊り補強部材422がパネル400のルーバーのそれぞれの上縁部に取着される。吊り補強部材422はパネル400をヘッドレールに取着するのに用いられ、例えばプラスチック等の任意の適当な剛性材料から作製されてもよい。吊り補強部材422は好ましくは、例えば超音波溶着又は接着剤等、非縫合方法によりルーバーに取り付けられる。これにより、補強が導入されるスロットを折り込むことや縫合することの必要がない。吊り補強部材422を取着するのに用いられる超音波溶着装置の一例は、モデル2220T220PB−L2(Basic 2200W 220 Press)である(これもまたDukane Corporationから入手可能である)。また、穴424が補強部材422に形成され、この穴は対応するルーバーにあけられた穴と位置合わせして、ヘッドレールのフックが通ることができるようにする。
【0064】
次に、縦型ブラインドパネル400を従来のヘッドレールに吊るす方法を説明する。ヘッドレールの左側を始点として、パネル400の上縁の吊り補強部材422の穴424にフックを通すことによって、最も左側のルーバー402を、吊り具の最も左側のフックに取り付ける。この時点では、ルーバー402は窓の面に対して垂直に位置し、それにより、第1の薄く透き通ったスペーサ404が設置正面(部屋側)に向いて位置するようになっている。次いで、図21に示すように、隣の2つのルーバー406、408を、ヒンジ414を中心に後方に折り曲げ、次の吊りフックをこれらのルーバーの双方に形成された穴424に通す。この時点で、それらの間の薄く透き通ったスペーサ404と共にぶらさがっている2つのルーバー(第1のルーバー402、並びに、折り曲げられた第2のルーバー406及び第3のルーバー408の組み合わせにより形成されたもう1つのルーバー)があり、スペーサ404がこの組立体の正面に向いて位置する状態にする。パネル400全体を取り付けるまでこのようにして吊るすことを続ける。より多くのルーバーが必要とされる場合、別のパネルの最も左側のルーバーを、パネル400の最後又は最も右側のルーバー412と同じフックに取り付けることができ、追加パネルのルーバー及びスペーサは上述したのと同じ方法でヘッドレールに取り付けることができる。必要とされる数と同じ数のパネルをこのようにして互いに取り付けて、窓の幅全体にわたる完全な縦型ブラインドアセンブリを形成することができる。使い残したパネルの余分なルーバー/スペーサはいずれも引き離して、パネルにすっきりした縁を残すことができる。
【0065】
本実施形態による縦型ブラインドは、ヘッドレールの制御部を調整することによって操作することができる。一般に、ヘッドレールはルーバーを一斉に回動させると共にヘッドレールの片側(又は両側)にブラインドを寄せる手段を備える。縦型ブラインドには基本的に3つの主要な位置、すなわち開位置、閉位置、及び寄せ位置がある。開位置では、ブラインドはヘッドレールの長さに沿って完全に展帳され、ルーバーは図22に示すようにブラインドの全体面に対して垂直であるように回動する。この位置では、ブラインドは大部分の光を通すが、光を或る程度拡散することで、ドレープの様な外観を形成する。閉位置では、ブラインドはヘッドレールの長さに沿って完全に展帳され、ルーバーはブラインドの全体面に対して平行であるように位置する。この位置では、ブラインドは不透明(opaque)であり、最大のプライバシーが達成される。寄せ位置では、ブラインドは片側に引き寄せられ、中央で分かれている場合はヘッドレールの両側に引き寄せられる。この位置では、ブラインドは多かれ少なかれ視界からなくなり、背後の窓又はドアが十分に見えると共にアクセスが可能である。
【0066】
図23は、本発明の例示的な実施形態による、全体として参照符号500で示された縦型ドレープパネルを示す。図23において左から右に見ると、ドレープパネル500は、当該パネル500の縦方向下方に延びる第1のスペーサ502と、第1のスペーサ502に接合されている第1のルーバー504と、第1のルーバー504に接合されている第2のルーバー506と、第2のルーバー506に接合されている第2のスペーサ508とを有する。図23には示されていないが、このパターンが繰り返されることで、ドレープパネル500は複数の接合されたスペーサ及びルーバーを有する。本実施形態では、スペーサ502、508及びルーバー504、506はいずれも実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から成り、このファブリック材料は実質的に不透明のパターンを有する。代替的な実施形態では、スペーサ502、508及びルーバー504、506はオープンニットのファブリック材(open knit fabric material)等、任意の他のタイプのファブリック材料から作製されてもよい。図23にはリーフ状のパターンが示されているが、パターンを形成するのに任意の他の繰り返し形状を用いてもよいことを理解されたい。さらに、代替的な実施形態では、スペーサ502、508及び/又はルーバー504、506は、任意の実質的に不透明のパターン及び任意の実質的に不透明の部分を含まない実質的に薄い透明又は半透明材料から作製されてもよい。各ルーバーは好ましくは、幅が約3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各スペーサの幅は好ましくは、約3.25〜約4.5インチ(8.255〜11.43センチメートル)の範囲であるが、ルーバー及びスペーサは任意の他の適した幅を有してもよい。パネルのストリップの全ては好ましくは、同時に製造され且つ連続ファブリックパネルとして製造される。
【0067】
図23及び図24において示すように、第1のルーバー504及び第2のルーバー506は折り曲げ点又はヒンジ510により互いに取り付けられる。ヒンジ510はルーバー504及び506間に延びる単一のピラーステッチ512と、当該ピラーステッチ512をルーバー504及び506の縁にそれぞれ接続する横方向接続糸514及び516とを含む。糸514及び516は、ヒンジ510が180度容易に回転することができるように適度に柔軟であり、以下にさらに詳細に説明するように、設置されるとルーバー504及び506を対面関係で位置させる。隣接するルーバー504及び506間の遷移とは対照的に、スペーサ502、508とルーバー504、506との間の遷移はヒンジを必要としない。しかしながら、本発明の他の実施形態では、ヒンジ又は接合点は、スペーサ502、508及びルーバー504、506間に配置されてもよい。
【0068】
また、ヒンジ510を形成する柔らかい比較的弱い接続糸514及び516により、ルーバー504、506は、ヒンジ510に沿ってルーバー504、506を単に引き離すだけで、互いに容易に分離されることが可能となる。代替的に、2つのルーバー504、506は、単一のピラーステッチ512を単に外すことによって分離することができる。したがって、ヒンジ510により、ルーバー504、506が分離したときにすっきりしたほつれのない縁が可能となり、特に、ドレープパネル500が特定の窓開口に合うように幅が調整される必要がある場合に有益である。
【0069】
本発明の本実施形態では、パネル500の上縁及び下縁は縫合を必要としない。これに関して、超音波切断装置を用いてパネル500を縦型ブラインドパネル(その一例は図1に示す)の連続ウェブから横方向に切断することができる。代替的に、パネル500の縁を、パネル500が形成された後で超音波切断装置を用いて整えてもよい。前に説明したように、超音波切断装置の使用により、製造プロセスが単純になると共に、非常にすっきりとした外観のほつれのないパネルが生成される。シールすることにより、切断されたファイバは共に恒久的に留められ、ファイバはほつれなくなるため、シールすることは洗濯性及び耐久性にとって重要である。
【0070】
さらに、図17〜図22に示す実施形態に関して前述したように、吊り補強部材は好ましくは、パネル500のルーバー504、506の各上縁部に取着される。吊り補強部材は、パネル500をヘッドレールに取り付けるのに用いられ、例えばプラスチック等の任意の適した剛体材料から成ってもよい。吊り補強部材は好ましくは、例えば超音波溶着又は接着等の非縫合方法によって、ルーバー504、506に取着される。これにより、補強が導入されるスロットを折り込むことや縫合することの必要がなくなる。穴は、好ましくは補強部材に形成され、対応するルーバーにあけられた穴と位置合わせして、ヘッドレールのフックが通ることができるようにする。
【0071】
次に、縦型ブラインドパネル500を従来のヘッドレールに吊るす方法を説明する。ヘッドレールの左側を始点として、パネル500の上縁にある吊り補強部材の穴にフックを通すことによって、ドレープパネル500の最も左側のルーバーを、吊り具の最も左側のフックに取り付ける。この時点では、最も左側のルーバーは窓の面に対して垂直に位置し、それにより、最も左側の薄く透き通ったスペーサが設置正面(部屋側)に向いて位置するようになっている。次いで、隣の2つのルーバーを、ヒンジを中心に後方に折り曲げ、次のハンガーフックをこれらのルーバーの双方に形成された穴に通す。したがって、これら2つのルーバーは基本的に、ルーバーの穴を通るフックによって形成される旋回中心点を中心にヘッドレールに取り付けられる。この時点で、それらの間の薄く透き通ったスペーサと共にぶらさがっている2つのルーバー(最も左側のルーバー、及び、隣の2つのルーバーを折り曲げた組み合わせにより形成されたもう1つのルーバー)があり、これらのルーバーの間に薄く透き通ったスペーサを架け、スペーサがこの組立体の正面に向いて位置する状態にする。パネル500全体を取り付けるまで、このようにしてハンギングを続ける。より多くのルーバーが必要とされる場合、別のパネルの最も左側のルーバーを、パネル500の最後又は最も右側のルーバーと同じフックに取り付けることができ、追加パネルのルーバー及びスペーサは上述したのと同じ方法でヘッドレールに取り付けることができる。必要とされる数と同じ数のパネルをこのようにして互いに取り付けて、窓の幅全体にわたる完全な縦型ドレープアセンブリを形成することができる。使い残したパネルの余分なルーバー/スペーサはいずれも引き離して、パネルにすっきりしたほつれのない縁を残すことができる。
【0072】
本実施形態による縦型ドレープは、ヘッドレールの制御部を調整することによって操作することができる。一般に、ヘッドレールはルーバーを一斉に回動させると共にヘッドレールの片側(又は両側)にブラインドを寄せる手段を備える。全体として参照符号520で示される、完全に吊るされたドレープアセンブリが図25及び図26に示される。ドレープアセンブリ520は、単一のドレープパネル500、又はヘッドレールに並んで吊るされた複数の個別のドレープパネル500を有し得る。図25には、ドレープアセンブリ520が開形態で示されており、この開形態では、ルーバーがスペーサ及び窓開口に対して垂直に向いている。この形態では、ルーバーからいかなる実質的な障害も受けずに、いくらかの光がスペーサを通して部屋に差し込むことが可能である。図26には、ドレープアセンブリ520が閉形態で示されており、この閉形態では、ルーバーはスペーサ及び窓開口に対して平行に向いている。ドレープアセンブリは、どちらかの方向にルーバーを回動することによって閉形態に配置されることができることを理解されたい。閉形態では、光はルーバーによる障害により部屋に差し込むことを実質的に遮断される。すなわち、閉形態では、ルーバーはスペーサの上に重なり、その結果、ドレープアセンブリ520を通過する光の実質的な遮断が生じる。このような光の実質的な遮断は、ルーバーが実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から作製される場合であっても、ルーバー及びスペーサの重なりにより生じる。図25及び図26に見ることができるように、閉形態及び開形態の双方では、ドレープアセンブリは、スペーサ及びルーバー用に用いられるファブリック材料間に著しいコントラスト(contrast)がないため、ドレープの様な外観を呈する。
【0073】
図27及び図28は、1以上のドレープパネル500を含む、全体として参照符号530で示される別のドレープアセンブリを示す。図27では、ドレープアセンブリ530は開形態にあり、ゆえに、実質的に半透明及び若干透明のドレープの様な外観を呈する。図28では、ドレープアセンブリ530は閉形態にあり、ゆえに、実質的に不透明であるか、又は部屋を暗くするドレープの様な外観を呈する。
【0074】
代替的な一実施形態では、ルーバー504、506の実質的な不透明のパターンは、ドレープアセンブリが閉形態にある場合に、スペーサ502、508の実質的に不透明のパターンから少なくとも若干ずれるように位置し得る。2つのパターンはまた互いに完全なネガパターンとなり得る。若干ずれているか又はネガであるかどうかにかかわらず、ドレープアセンブリが閉形態にある場合、2つのパターンが互いに重なることで、実質的に不透明な無地の(solid)外観を呈し、それにより、さらにいっそう部屋が暗くなる。
【0075】
図29は、本発明の別の例示的な実施形態による、全体として参照符号600で示される縦型ドレープパネルを示す。先の実施形態のように、ドレープパネル600は、ヒンジ606により接合されたルーバー602の対のそれぞれが個々のスペーサ604により分離されるように配置される、任意の数のルーバー602及びスペーサ604を有する。各ルーバー602は、ヒンジ606にすぐ隣の第1の縦縁608と、反対側の第2の縦縁610とを有する。
【0076】
本実施形態では、スペーサ604は実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から作製される。図29におけるスペーサ604は、実質的に薄く透き通ったファブリック材料内に形成される実質的に不透明のパターンを有して示されているが、スペーサ604はその中に実質的に不透明のパターンを形成せずに全体的に薄く透き通ったファブリック材料から作製することができることを理解されたい。
【0077】
各ルーバー602は、ルーバー602に沿って縦に延びると共に、第1の縦縁608から第1の縦縁608と第2の縦縁610との中間位置まで横に延びる第1の部分612を有する。各ルーバーはまた、ルーバー602に沿って縦に延びると共に、中間位置からルーバー602の第2の縦縁610まで横に延びる第2の部分614を有する。各ルーバー602の第1の部分612は好ましくは、実質的に不透明部分であり、第2の部分614は好ましくは、実質的に薄い透明又は不透明部分である。図29に示すように、例えば、第1の部分612は、薄い透明又は半透明な繰り返しデザインのパターンを有する実質的に不透明のファブリック材料から成り、第2の部分614は、不透明な繰り返しデザインのパターンを有する実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から成る。他の例示的な実施形態では、第1の部分612はいかなる薄く透き通ったパターンも有さずに全体的に不透明であってもよく、且つ/又は、第2の部分614はいかなる不透明のパターンも有さずに全体的に薄く透き通っていてもよいことを理解されたい。
【0078】
各ルーバー602の第1の部分612は好ましくは、第2の部分614よりも幅が広い。例えば、例示的な一実施形態では、各ルーバー602は幅が3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各ルーバー602の第1の部分612は幅が2.75インチ(6.985センチメートル)であり、各ルーバー602の第2の部分614は0.75インチ(1.9センチメートル)である。以下にさらに詳細に説明するように、各ルーバー602の実質的に薄い透明又は半透明の第2の部分614は、ドレープパネル600がドレープアセンブリの一部として吊るされる場合に、ルーバー602からスペーサ604まで視覚的に滑らかな遷移を与えることで、ドレープアセンブリにさらに流麗なドレープの様な外観を与える。
【0079】
図30及び図31は、任意の数のドレープパネル600を有する、全体として参照符号620で示される完全に吊るされたドレープアセンブリを示す。各ドレープパネル600は、先の実施形態に関して述べたように、吊り補強部材を用いて、ヘッドレール622に吊るされる。すなわち、ルーバー602がヘッドレール622に吊るされ、それにより、ルーバー602の対がヒンジ606を中心に互いに対し対面して折り曲がり、スペーサ604はドレープアセンブリ620の正面に向いて位置する。
【0080】
図30は、ドレープアセンブリ620が開形態で示されており、この開形態では、ルーバー602が窓開口に対して通常垂直に向いている。図30に見ることができるように、各ルーバー602の一部、特にルーバー602がスペーサ604に接合されるすぐ隣の実質的に薄く透き通った第2の部分614は、外方に膨らんでいる(billow outwardly)ので、部屋の内側からドレープアセンブリ620が、実質的に薄く透き通ったスペーサ604と実質的に不透明のルーバー602との間にはっきりとしたコントラストを有さずに流麗なドレープの様な外観を呈する。図31は、閉形態にあるドレープアセンブリ620を示し、この閉形態では、ルーバー602が窓開口に対して平行に向いており、そのため、ルーバー620が、スペーサ604と重なり、スペーサ604と視覚的に相互作用して、ドレープアセンブリ620に部屋を暗くする作用が与えられる。
【0081】
図32は、ルーバー602とスペーサ604との間の遷移がはっきり見えるように手で延ばしているドレープアセンブリ620を示す。各ルーバー602の実質的に不透明の第1の部分614はドレープアセンブリ620全体の若干の部分しか構成しないため、ドレープアセンブリ620は、比較的軽量であり、柔らかで流麗な外観を呈する。
【0082】
本発明のいくつかの実施形態では、縦型ブラインドパネルの上縁及び下縁は、折り返されていると共に縫合された裾(hem)を有するように設計される。これらの実施形態では、縦型ブラインドパネルは、折りマーク及び縫合マーク(fold and sew markings)と共に設計されるか、又は所定の長さに切断されるように終端が開いている。代替的に、縦型ブラインドパネルの下縁は、縫合を必要とせずに、折り返されると共に超音波接合されて裾を形成することができる。
【0083】
本発明の壊れやすい接続部を組み込んでいる上記縦型ブラインド形態の製造に用いられる機械は、最も一般的な術語では経編機である。経編は、経糸の方向に沿ってステッチを形成することによって、個々の糸からファブリックを形成するものとして最もよく定義される。ステッチ及びこれらのステッチを形成する糸は、連続しており、ファブリックを経糸方向で縦に延びる。これは、丸編から経編を分離しているのであって、丸編は緯編としても知られ、緯編ではステッチ及び糸がファブリックを緯糸方向で横に延びる。ウィービング(Weaving)は、ステッチがなく、ファブリックが、縦に延びる経糸と横に延びる緯糸とが上下(an over/ under fashion)に交互に織り合わさる(interlocking)ことによって形成される点で、全く異なる。
【0084】
さらに具体的には、上述のブラインドの製造にはジャカード経編機を使用することが好ましい。ジャカード経編機により、ジャカードパターン系のパターン形成の可能性を、経編のファブリック形成機に組み合わせることが可能となる。当業者には明白であるように、このような群内には多くの異なる機械タイプがある。適したジャカード経編機の例として、Karl Mayer Model RJC 3/2F及びKarl Mayer Model RJCE 4/2F(双方ともKarl Mayer GmbH社製[Germany])がある。
【0085】
Karl Mayer Model RJC 3/2Fは3バーダブルジャカード経編機である。この経編機でのゲージは、「ファインゲージ(fine gauge)」ブラインドの製造に有用な1インチ当たり18針であるが、他のゲージに設定することができる。ダブルジャカードの特徴により、2つの完全に別個のパターン形成機構の柔軟性が与えられる。ジャカード機構の一方は装飾パターン形成のみに用いられる。他方は、装飾パターン形成、並びに、上記で開示した壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジにおける接続部の形成の双方に用いられる。
【0086】
ファブリックに組み込むための糸を操作する3つの別個のバーがある。そのうち2つは上述したジャカードバーである。3つ目はピラーステッチを形成するバーである。異なる糸をバー位置のそれぞれに装着してパターン内にさらなるコントラストを形成することができる。
【0087】
典型的には、ジャカードバー1は、比較的太い糸を装着されるか、又は太い糸及び細い糸を組み合わせて装着され、ジャカードバー2はより細い糸を装着され、ファブリックのベース構造を形成するピラーバーは、製造されるファブリックの機械的必要性に合う糸を装着されるであろう。
【0088】
Karl Mayer Model RJCE 4/2Fは、4バーダブルジャカード経編機である。この経編機のゲージは、「コースゲージ(coarse gauge)」ブラインドの製造に有用な1インチ当たり9針であるが、他のゲージに設定することができる。ダブルジャカードの特徴により、2つの完全に別個のパターン形成機構の柔軟性が与えられる。 ジャカード機構の一方は装飾パターン形成のみに用いられる。他方は、装飾パターン形成、並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジにおける接続部の形成の双方に用いられる。
【0089】
ファブリックに組み込まれる糸を操作する4つの別個のバーがある。そのうち2つは上述したジャカードバーである。3つ目は、ピラーステッチを形成するバーである。4つ目は、剛性を加えるために安定糸(stabilizing yarn)を挿入するバーである。異なる糸をバー位置のそれぞれに装着してパターン内にさらなるコントラストを形成するようにすることができる。
【0090】
典型的には、ジャカードバー1は、比較的太い糸を装着されるか、又は太い糸及び細い糸を組み合わせて装着され、ジャカードバー2はより細い糸を装着され、ファブリックのベース構造を形成するピラーバー及び安定バーは、製造されるファブリックの機械的必要性に合う糸を装着されるであろう。
【0091】
これらのブラインドの製造用の糸における多くの異なる組み合わせが可能であり、その組み合わせは当業者には自明であろう。RJC 3/2F機で用いられる糸の組み合わせの1つは以下の通りである。
【0092】
ジャカードバー1:300デニール、68フィラメント、セミダル(Semi Dull)、ポリエステル加工糸(Textured Polyester)。これは、太いパターンデザインを形成すると共にブラインドルーバーに対して不透明性を与えるのに使用される太い糸である。
【0093】
ジャカードバー2:50デニール、24フィラメント、セミダル、フィラメントポリエステル、普通強度(Regular Tenacity)。これは、いくつかのパターン効果並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジの接続部を形成するのに用いられる、より細い糸である。この糸の重要な特性は、ピラーステッチを形成するのに用いられる糸よりも低い、その引張り強度にある。
【0094】
バー3:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。これは、ファブリック用のベース構造であるピラーステッチを形成するのに用いられる糸である。高強度糸を用いて、強度を高め、ルーバーが分離したときにファブリックの構造が損傷を受けないことを確実にする。
【0095】
RJCE 4/2F機で使用される第2の糸の組み合わせは以下の通りである。
ジャカードバー1、Top:150デニール、50フィラメントポリエステル。これは、他の糸と組み合わせて使用され、コントラストのある太いパターン効果(contrasting bold pattern effects)を形成すると共にブラインドルーバーに対して不透明性を与える中間の太さの糸である。
【0096】
ジャカードバー1、Bottom:3折り、150デニール、34フィラメントポリエステル。これは、上記のジャカードバー1、Topの糸と組み合わせて使用される非常に太い糸である。
【0097】
ジャカードバー2:70デニールポリエステル、普通強度。これは、いくつかのパターン効果並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジの接続部を形成するのに使用されるより細い糸である。
【0098】
バー3:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。これは、ファブリック用のベース構造であるピラーステッチを形成するのに使用される糸である。高強度糸を用いて、強度を高めると共に、ルーバーが分離したときに構造が損傷を受けないことを確実にする。
【0099】
バー4:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。この糸は安定糸として使用されてファブリックに剛性を加える。
【0100】
糸強度は、破断前の糸に適応されることができる最大負荷として定義され、グラム/デニールで表される。異なるデニールのポリエステル糸を比較すると、より太い糸(より高いデニール)がより強力となるであろう。しかしながら、強度はグラム/デニールで表されるため、糸は同じ強度等級を有し得る。この理由から、一方の糸を別の糸よりも強くなるようにすることに対して、強度は2つの糸が相対的に同じデニールを有する場合にのみ重要となる。同じ供給業者からの2つの70デニールポリエステル糸(1つは普通強度、1つは高強度)の比較を以下に示す。これらのデータは糸製造業者(Dillon Yarn Corporation of Patterson, New Jersey)により提供された試験結果及び諸元表の複写である。高強度バージョンは普通バージョンの22.7%増しの強度である。
【0101】
【表1】
【0102】
本発明の実施形態の各種構成の上記説明から、単一のファブリックパネルからの縦型ブラインドの製造に用いられるヒンジ又は引き裂きフリンジという形態の壊れやすい接続部が記載されていることが理解されるであろう。本発明の各構成に関して記載されている特徴は或る程度交換可能であるため、具体的に記された特徴を超える多くの変形が可能であることを理解されたい。例えば、縦型ブラインド用の部品以外の他の部品を組み込むファブリックパネルもまた、本明細書に開示されているように、本発明により脆く接続されることができる。
【0103】
本発明は、或る程度特定して説明しているが、本発明の開示は例として行われているのであり、詳細部又は構造の変更は本発明の精神から逸脱せずに行うことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】管の周りに部分的に巻き付けられている、本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの一実施形態の正面斜視図である。
【図2】本発明の引き裂きフリンジの構造詳細部の平面図である。
【図3】本発明の引き裂きフリンジの概略図である。
【図4】本発明の引き裂きフリンジの構造詳細部の平面図である。
【図5】本発明の引き裂きフリンジの一実施形態の概略図である。
【図6】本発明を組み込んでいるファブリックパネルの断片的な平面図である。
【図7】管の周りに部分的に巻き付けられている、本発明を組み込んでいる縦型ブラインドのルーバー及びバランスを有する、ファブリックパネルの斜視図である。
【図8a】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8b】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8c】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8d】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図9a】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9b】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9c】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9d】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図10a】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図10b】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図10c】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図11】本発明の組み合わせブラインドの1セクションの部分的な平面図である。
【図12】本発明の壊れやすいヒンジの概略図である。
【図13】本発明の壊れやすいヒンジの概略図である。
【図14】組み合わせブラインドの1セクションの部分的な平面図である。
【図15】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる2種類の組み合わせブラインドの部分的な平面図である。
【図16】本発明の2つの組み合わせブラインドパネルを単一の組み合わせブラインドに組み合わせることができる方法を示す部分的な平面図である。
【図17】本発明の別の例示的な実施形態による縦型ブラインドパネルの部分的な平面図である。
【図18】図17の縦型ブラインドパネルの2つのルーバーを接続するヒンジを示す部分的な平面図である。
【図19】図17の縦型ブラインドパネルのルーバーとスペーサとの間の遷移領域を示す部分的な平面図である。
【図20】図17の縦型ブラインドパネルのルーバーの上縁部に取着される吊り補強部材を示す部分的な平面図である。
【図21】図17の縦型ブラインドパネルにおいて互いに対し折り曲がる隣接するルーバーを示す図である。
【図22】開形態の縦型ブラインドとして組立てられた図17の縦型ブラインドパネルを示す図である。
【図23】本発明の例示的な一実施形態による縦型ドレープパネルを示す図である。
【図24】図23の縦型ドレープパネルの拡大図である。
【図25】開形態の本発明の例示的な一実施形態による縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図26】閉形態の図25の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図27】本発明の別の例示的な実施形態によれば、縦型ドレープアセンブリを示す図でわる。
【図28】閉形態の図27の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図29】本発明の別の例示的な実施形態による縦型ドレープパネルを示す図である。
【図30】開形態の本発明の別の例示的な実施形態による縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図31】閉形態の図30の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図32】手で十分に延ばした図30の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造中にファブリックパネルに編成される壊れやすい接続部に関する。より詳細には、本発明は、単一パネルに編成されると共に、編成された壊れやすいヒンジ又は引き裂きフリンジ(tear away fringe)により互いに結び付けられるルーバーを有する、縦型ブラインドシステム及び縦型ドレープシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
大きなファブリックパネルを編成する場合、仕上げファブリックは、仕上げ製品(例えばウインドウトリートメント)において使用するために、より小さな断片に切断される場合が多い。しかしながら、ファブリックの切断により、製造中に表出し得る数多くの問題が生じ、そのことは、最も顕著には、ファブリックを正確に切断するのに余分な工程が必要とされることである。同様に、切断は、まさにその性質により、ファブリック基材(fabric matrix)を乱して、ほつれた縁を残し、ほつれた縁は仕上げ製品におけるファブリックの強度又は外形を次第に衰えさせる可能性がある。
【0003】
多くの窓又はシースルードア(see-through door)の用途では、窓又はシースルードアから入る光の量を調整することが望ましい。例えば、温暖な気候の晴れた日では、居住者の快適性には日が強すぎ(また、暑すぎ)、同様に、色あせる又は壊れやすくなる可能性があるインテリア家具に損傷を与える。典型的には、不透明な材料の複数のスラットから成るブラインドがふさわしく、これらのスラットは協働して、光の全て又は一部を遮断するように個々に回動することができる。かかるスラットが横に配列される場合、その組立体は一般的に「ベネシャンブラインド」と呼ばれる。
【0004】
大きな窓又はドアでは、ベネシャンブラインドは実用的ではなく、その理由は、妨げのない眺めを必要とする場合に完全に上げること、及び背後のガラスの手入れをすることが困難となるからである。そのため多くの場合、いわゆる「縦型ブラインド」と呼ばれる変形形態がふさわしく、回動可能なスラットがその端で、個々に協働して回動する吊り具(coordinated rotating hangers)を有する横移動機構において、縦方向に吊るされる。縦型ブラインドは、商用建物において又は居住用のパティオドア又はピクチャウインドウ用等、大きな窓がより一般的である場所での設置に用いられることがより頻繁となっている。
【0005】
縦型ブラインドはよく知られており、個々の回動可能な吊り具が設けられた頭上横移動機構から縦方向に懸架される不透明な材料の細長いストラップ又スラットを一般に含む。縦型ブラインドの従来のルーバー(スラット又はベーン[vane]とも呼ばれる)は、ブラインドがルーバーの頂部に隣接する横移動部又はチャネル部における一方又は対向する端に対して開いている、寄せたブラインド位置と、横移動部又はチャネル部の長さに沿って互いにほぼ等しい離間関係にルーバーが位置する、展帳したブラインド位置との間を横方向運動するようになっている。
【0006】
ルーバー自身はまた、開位置と閉位置との間をそれらの長手方向軸を中心に選択的に回動するようになっている。ブラインドが展帳した際のルーバー間の間隔は、ルーバーの幅にほぼ等しい。したがって、横移動機構が例えば窓の水平方向長さを超えて且つその長さに沿って位置する場合、ルーバーの回動は窓に入る光の通過を選択的に遮断する。
【0007】
縦型ルーバーは、ビニル若しくは他の適した材料から成っていてもよく、部屋にアクセントカラーを加えるために着色されてもよく、又は、部屋の主要なカラーと融和するために着色されてもよい。これらのルーバーは、別々に製造されるため、一般に無地又は単純な縦パターンに限定される。連続した横方向のパターンの作用がこの方法を用いて試みられる場合、順次連続したルーバーを横方向に整合することは間違いなく非常に困難である。横方向のパターンの各ルーバーは個々のパターンセグメントを表し、そのセグメントのわずかな不整合であっても見栄えがしないことは明らかであろうし、また、ブラインドの美的魅力を損ねるであろう。
【0008】
また、ルーバーは特定のデザイン効果を達成するファブリック材料で作製されるか又は覆われてもよい。全体がファブリックから形成されるルーバーは、堅固な(solid)ルーバーのもつ剛性に欠ける可能性があるため、ルーバーを均等に吊るすために上部に吊り補強材を且つ底部にウエイトを設けることもある。
【0009】
現在、ファブリックブラインドルーバーは、より幅の広いファブリックロールから分断された、ルーバー幅のファブリックからなる連続したロールから製造される。これらのロールは個別に所定の長さに切断され、ルーバーを形成するように縫合される。この製造方法は横方向のパターンの組み込みを非常に困難にさせるが、その理由はパターン要素が確実に横方向に整合する方法がないためである。ルーバーが、ルーバーの長さと等しい幅を有するパターン化したファブリックのロールから横断方向に切断される場合であっても、ルーバーのそれぞれへの取付金具の取り付け等のさらなるプロセスにより、縦方向のずれ(vertical error)が各ルーバーにもたらされ、パターンの横方向の整合を損なわせることになるであろう。
【0010】
単一のファブリックロールから製造されるファブリックルーバーは、特に洗濯機洗いに起因してルーバーがその長手方向縁に沿ってほつれる傾向が高いというさらなる欠点を有する。ルーバーが切断される材料は必然的に既存の連続構造を有するため、その構造が乱されている縁をやむを得ず呈することになり、結果として一連のほつれた糸が生じる。未処理のこれらの糸はほどける傾向が高く、ファブリックを弱化させ、経時により、また、洗濯の際に、見栄えのしないほつれた縁を生じさせる。 この結果を防止するには、さらにコストがかさむ製造工程が必要となる。
【0011】
縦型ブラインドを薄く透き通ったファブリックと組み合わせることも知られており、その場合、ブラインドが展帳され開位置にあるときに、ブラインドの不透明の縦スラットが薄く透き通ったファブリックと協働して不透明のスラット間に入る光の拡散を行う。これにより、美的に望ましい効果が与えられると共に、建物の外部から内部への眺めがはっきりとは見えなくなることによりプライバシーが増す。
【0012】
Colson他の米国特許第5,638,880号は、かかる組み合わせ縦型ブラインドを開示しており、この場合では、従来の縦型ブラインドの構成を有する剛性のある不透明のベーンのその長手方向縁の1つを薄く透き通ったファブリックのシートに取り付けることで、ブラインドのスラット間を通る光は、ブラインドが開いたときに薄く透き通ったファブリックを通るようになっている。かかるブラインドは、ベーンがファブリックとは異なる材料から作製される理由から、追加された製造工程中に薄く透き通ったファブリックをベーンに取り付けなければならないため、製造に費用がかかる可能性がある。さらに、従来の縦型ブラインドの幅は複数の目立たないベーンを付け加えること又は取り外すことによって調整することができるが、これは、ベーンが基本的に薄く透き通ったファブリックによって単一の構造に共に接続されるため、組み合わせブラインドでは可能ではない。また、これらのブラインドは、特定の幅にオーダーメイドされなければならなく、また費用がかさむ。
【0013】
Shapiroの米国特許第3,851,669号には組み合わせブラインドの別の例が開示されている。Shapiro特許は、縦型ブラインドのようにして支持されるようになっていると共に交互の不透明の縦セクション及び薄く透き通った縦セクションを有するドレープに関している。不透明のセクションは概して剛体であり、薄く透き通ったセクションに光の通過を可能にするように、又は不透明のセクションの上に薄く透き通ったセクションを折り重ねることによって光の通過を遮断するように選択的に回動することができる。上記のColson他特許に対して記載される欠点のほか、1つの明白な欠点は、剛体ベーンがファブリックに重なるため、窓おおい全体を作製するために過剰なファブリックが必要となる。さらに、ベーン又はルーバーはその上縁及び下縁に沿ってファブリック材料に取り付けられるだけであり、それにより、窓おおいの操作の際にファブリック材の調整が妨げられる。
【0014】
Shapiro特許によって開示されている別の実施形態は、交互の不透明のセクション及び薄く透き通ったセクションを有するブラインドであり、この場合では、一般の剛性のある縦方向に延びるルーバーはなく、細メッシュ及び粗メッシュの交互の縦セクションを有するファブリックパネルを代わりに用いている。細メッシュセクションは、その上端縁(hem)に補強部材が設けられてもよく、縦型ブラインド横移動部に接続され、この横移動部から細メッシュセクションがルーバーとして回動し得る。開位置にあるとき、粗メッシュセクションは最大の光を通すように位置する。閉位置にあるとき、細メッシュセクションは、その縁が隣接する細メッシュセクションに重なって光の通過を妨げるように回動する。この実施の形態は、Shapiro特許の第1の実施形態の限界の一部を克服しているが、かかるブラインドの欠点は、細メッシュの「ルーバー」セクションに剛性が欠けていることによるものであろう。Shapiro特許の第2の実施形態のルーバーを回動させるいかなる試みをしても、徐々にルーバーの長さに沿った抵抗がなくなり、その結果、見栄えがなく不均一な捩れが生じることで、ブラインドが機能しなくなるであろう。
【0015】
したがって、顕著な不整合を生じることなく1つのルーバーから隣のルーバーへのパターンの整合が行なわれるようにして、複数のルーバーを横断して横方向にパターンを示すことができる縦型ブラインドが必要とされている。
【0016】
さらに、全体がファブリックから形成されるルーバーを有する縦型ブラインドであって、独立した編成構造を有し、主要な継ぎ目には、実質的に妨げがなく、ほつれた糸の端がなく、また、上記ルーバーを、ほつれのある継ぎ目を生じることなく洗濯機洗いをすることができるルーバーを備える、縦型ブラインドが必要とされている。
【0017】
さらになお、薄く透き通ったセクションと遮光セクションとを組み合わせているファブリックパネルから成る組み合わせブラインドであって、堅いルーバーパネルを必要とすることなく、ルーバーとして機能するのに十分な剛性のあるセクションと、ルーバーを均一に調整させてブラインドの薄く透き通ったセクションを通る光の量を変える構造とを有する、組み合わせブラインドが必要とされている。
【0018】
さらになお、標準外の窓に取り付ける際に必要に応じて簡単に調整することができる、標準幅で製造可能なファブリック組み合わせブラインドが必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の例示的な実施の形態による縦型ドレープパネルは、複数のルーバーと、透明又は半透明の複数のスペーサとを備える。複数のスペーサはそれぞれ、複数のルーバーの対のそれぞれの間に配置される。複数のルーバーの少なくとも1つは、第2の縦向きルーバー部に接続される第1の縦向きルーバー部を含む。第1のルーバー部及び第2のルーバー部のそれぞれは、実質的に不透明である第1の部分と実質的に透明又は半透明である第2の部分とを有する。
【0020】
少なくとも1つの実施の形態では、第1のルーバー部は、第2のルーバー部にヒンジにより接続され、第1のルーバー部及び第2のルーバー部は互いに対しヒンジを中心に折り曲がる。縦型ドレープパネルは、複数のスペーサが複数のルーバーに対して垂直に向いている開形態及び複数のスペーサが複数のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0021】
本発明の例示的な一実施の形態による縦型ドレープパネルは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーとを備える。ヒンジが、第1のルーバーの第1の縦縁を第2のルーバーの第1の縦縁に接続し、第1のルーバーが第2のルーバーに対しヒンジを中心に折り曲がる。第1の半透明又は透明のスペーサが第1のルーバーの第2の縦縁に接続される。第2の半透明又は透明のスペーサが第2のルーバーの第2の縦縁に接続される。縦型ドレープパネルは、第1のスペーサ及び第2のスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び第1のスペーサ及び第2のスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0022】
本発明における別の例示的な実施の形態による縦型ドレープパネルは、複数の中間ドレープパネル部であって、複数の中間ドレープパネル部のそれぞれは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む、複数の中間ドレープパネル部を備える。縦型ドレープパネルはまた、複数のヒンジであって、ヒンジはそれぞれ、中間ドレープパネル部のうちの1つにおける第2のルーバーの第2の縦縁を、中間ドレープパネル部のうちすぐ隣のパネル部における第1のルーバーの第1の縦縁と接続し、第1のルーバーはそれぞれ、すぐ隣の第2のルーバーに対し対応する1つのヒンジを中心に折り曲がる、複数のヒンジを備える。縦型ドレープパネルは、第1の端部ドレープパネルと第2の端部ドレープパネルとをさらに備える。第1の端部ドレープパネルは、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーであって、第1のルーバーの第1の縦縁は、縦型ドレープパネルの第1のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む。第1の端部ヒンジは、第1の端部ドレープパネル部における第2のルーバーの第2の縦縁を中間ドレープパネル部のうちの1つにおける第1のルーバーの第1の縦縁と接続する。第2の縦型端部ドレープパネル部は、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーであって、第2のルーバーの第2の縦縁は、縦型ドレープパネルの第2のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、スペーサの第1の縦縁は第1のルーバーの第2の縦縁に接続され、スペーサの第2の縦縁は第2のルーバーの第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサとを含む。第2の端部ヒンジは、第2の端部ドレープパネル部における第1のルーバーの第1の縦縁を、中間ドレープパネル部のうちの別の1つにおける第2のルーバーの第2の縦縁と接続する。縦型ドレープパネルは、中間ドレープパネル部及び端部ドレープパネル部のそれぞれにおいてスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び、中間ドレープパネル部及び端部ドレープパネル部のそれぞれにおいてスペーサが第1のルーバー及び第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する。
【0023】
本発明の例示的な実施の形態による縦型ドレープアセンブリにおいて使用される縦型ドレープファブリックは、複数の平行な細長い縦セグメントを備え、縦セグメントはそれぞれ、第1のパネルと、第1のパネルに隣接して配置される第2のパネルと、半透明又は透明であり、第2のパネルに隣接して配置される第3のパネルと、少なくとも第1のパネルと第2のパネルとの間に配置される一体型ファブリックヒンジとを含む。ドレープアセンブリでは、少なくとも1つのセグメントにおけるヒンジで連結された第1のパネル及び第2のパネルは、対面して折り曲がり、共通のヒンジに隣接する第1のパネル及び第2のパネルの端部で、ピボットに一緒に縦方向に吊るされ、それにより、単一の縦型ブラインドルーバーとして協働して機能し、第3のパネルは、ヒンジで連結された第1のパネル及び第2のパネルによって形成される単一のルーバーから、隣接するセグメントにおいて第1のパネル及び第2のパネルによって形成される同様の機能をもつ単一のルーバーに及ぶ。
【0024】
本発明の他の態様、特徴、及び詳細部は、図面と共に、好適な実施形態の以下の詳細な説明を参照すること、及び添付の特許請求の範囲を参考にすることにより、さらに完全に理解されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの第1の実施形態の構成が図1に示されている。図1は、縦型ブラインドのルーバー101〜115の15枚から成る単一のファブリックパネル100を示す。このウインドウトリートメントは、パネルの幅に及ぶパターン120を有する。図示のように、このデザインが1つのルーバーから隣のルーバーへ連続している。このウインドウトリートメント用の個々のルーバーは、以下に説明するように、単一のパネルに編成されて仕上げ後に分離され、設置時のパターンの正確な整合を確実にする。ルーバー101〜115はそれぞれ、これらのルーバーを設置のために分離することを可能にする引き裂きフリンジにより分離される。
【0026】
図2は、本発明の引き裂きフリンジ200の詳細である。引き裂きフリンジ200が2つの隣接するルーバーAとルーバーBとの間に縦方向に延びている様子が示されている。接続糸2及び接続糸3が、引き裂きフリンジ200をルーバーA及びルーバーBそれぞれの縁に接続している様子が示されている。これらのルーバーの設置前に、引き裂きフリンジ200は引き離されてルーバーA及びルーバーBを分離する。ルーバーA及びルーバーBをフリンジ200に結び付ける接続糸2及び接続糸3は、図3に関して以下に説明するように、フリンジを引き離した後、すっきりした縁(a clean edge)が残る。
【0027】
図3は、図2の引き裂きフリンジの概略図である。ピラーステッチ(pillar stitch)1が、ファブリック中を、パネル全体の幅にわたって互いに平行になって、縦方向に延びている。例えば、図1のパネルでは、縦方向に延びるピラーがパネル120の全幅にわたって当該パネルの左右に連続している。好ましくは、ピラーステッチ1は高強度ポリエステル糸から形成される。ピラーステッチ1は、ファブリックパネル120の構造の基礎を形成する。好適な実施形態では、ピラー1は、ファブリックを形成するために他の全ての糸が結び付くステッチである。図示のように、ピラーステッチ4及びピラーステッチ5がそれぞれルーバーA及びルーバーBの縁ステッチを表し、ピラーステッチ4はルーバーAの最も右側の縁であり、ピラーステッチ5はルーバーBの最も左側の縁である。上記のように、好適な実施形態では、1つのルーバーは例えば30個以上のピラーステッチから形成されるが、図3は各ルーバーのピラーステッチを2つだけ示している。
【0028】
一方、引き裂きフリンジ200はピラーステッチ201及びピラーステッチ202の2つから形成され、当該ピラーステッチは好ましくは、ルーバーA及びルーバーBが含むピラーステッチと構造が同一である。接続糸2及び接続糸3がピラー4及びピラー5を引き裂きフリンジ200にそれぞれつないでいる(linking)様子が示されている。接続糸2及び接続糸3は、引き裂きフリンジ200中を実質的に縦方向に連続し、且つ、引き裂きフリンジ200とピラーステッチ4及びピラーステッチ5との間を所定パターンで、行き来している。
【0029】
具体的には、図3に示すように、接続糸2はピラーステッチ201とピラーステッチ202との間を渡り、引き裂きフリンジ200とピラーステッチ4との間を位置204及び位置206にて渡る。同様に、接続糸3は引き裂きフリンジ200とピラーステッチ5との間を位置208及び位置210にて渡る。しかしながら、接続糸2と対比すると、接続糸3は引き裂きフランジ200のピラー201及びピラー202の双方に渡るわけではなく、むしろピラーステッチ202及びピラーステッチ5の間だけを渡る。接続糸2及び接続糸3の1つ以上がピラーステッチ201とピラーステッチ202との間を渡ることは重要ではない、しかしながら、接続糸2及び接続糸3は、ルーバーA及びルーバーBと引き裂きフリンジ200との間の唯一の接続であるため、ルーバーA及びルーバーBのピラーステッチ(好ましくはそれらの縁ピラーステッチ)の少なくとも1つにそれぞれ渡らねばならない。したがって、接続糸2及び接続糸3はルーバーA及びルーバーBを共に結び付ける唯一の接続である。
【0030】
理想的には、接続糸2及び接続糸3は、フィラメント糸(filament-type yarn)から形成され、ピラーステッチ1を形成するのに使用される高強度ポリエステル糸よりも低い引張り強度を有する。図4は、ルーバーAとルーバーBとの間に引き裂きフランジ200を形成している、ピラーステッチ及び接続糸の位置をさらに詳細に示す。
【0031】
図5は、図3と同様の概略図であり、引き裂きフリンジ200における接続糸2及び接続糸3に対する付加的なパターン糸7(点線で示す)の考えられる横断を示す。パターン糸7は、ルーバーAのピラーステッチ1の間のみ、及びルーバーBのピラーステッチ1の間のみを横断するのに使用される。ルーバーA及びルーバーBに自己の強度及び不透明度を与えるのはこれらのパターン糸7である。しかしながら、これらのパターン糸は引き裂きフリンジ200には渡らないことが重要である。代わりに、引き裂きフリンジ200がパターン糸7a、7aを有することで、引き裂きフリンジの強度を高めることができるが、パターン糸7a、7aも同様に、ルーバーA又はルーバーBが含むピラーステッチには渡らない。
【0032】
ルーバーA及びルーバーBを分離するには、引き裂きフリンジ200をファブリックから引き離す。周囲のピラーステッチよりも低い引張り強度を有する接続糸2及び接続糸3が破断することで、ルーバーA及びルーバーBが切り離される。好適な実施形態では、接続糸2及び接続糸3は、ピラーステッチ201及びピラーステッチ202とより密に絡み合い、ピラーステッチ4及びピラーステッチ5とは最小限にしか絡み合わない。結果として、接続糸2及び接続糸3の破断残骸は、ファブリックから引きちぎられる際に引き裂きフリンジ200に留まる可能性がより高い。このことは、引き裂きフリンジ200は廃棄することができ、その一方、ルーバーA及びルーバーBはほつれた糸片がないままであり、即座に使用準備が整った状態となるために有利である。さらなる利点がルーバーA及びルーバーBの構造から得られ、このルーバーA及びルーバーBは、それらが含む個々のピラーステッチ1により、接続糸2及び接続糸3の除去に起因して弱化しない。これとは対照的に、接続糸はルーバーの構造に対して不必要であり、ルーバーを共に単一のパネルに接続する役割しか果たさない。この独立構造により、経時による又は例えば洗濯機洗いによることに起因するほつれのないすっきりした縁が得られる。
【0033】
単一の縦型ブラインドの一連のルーバーを図1に示す一体のファブリックパネルに取り付けると、複数のパネルを同時に製造することができると共に横方向の整合を調整することができ、また、複数のパネルの長さを均一に作製することができるため、パネルを横断する横方向のデザインの編成がかなり単純となる。この結果、連続した外観を有し、横方向のパターンの見栄えをよくする縦型ブラインドとなる。
【0034】
図6に示すように、パネル120の切断部分が、パネル120Aの底部とパネル120Bの頂部との間の切断線で示されている。具体的には、パネル101〜105は、パネル120A及び120Bを分断する横線130によって境界を付けられた状態で示されている。また、1つのルーバーの終端と別のルーバーの始端を仕切っている引き裂きフリンジ200が見える。折り線132は、ルーバー101〜105の頂部が折り曲げられて、図示しない吊り具又は取付金具の挿入を可能にする箇所を示す。任意ではあるが、取付フックがルーバーを貫通することができるように穴(Holes on)134を設けてもよい。底部のライン136は、底部ウエイト(bottom weights)のための折り曲げ点及び縫合点(sew point)を示し、この底部ウエイトはルーバーの性能を改善するように任意に設けることができる。
【0035】
底部ウエイト及び頂部吊り具(top hanger)の取り付けは理想的には、パネルの編成完了後、仕上げられたブラインドを消費者に配送する前に行われる。各種金具の取り付けにはルーバー102〜105を互い分離させる必要はないが、ルーバー101〜105のそれぞれに編成される固有のルーバーの番号の表示により、消費者に配送される前にルーバーが分離されている場合であってもブラインドの取り付けが単純となっている。さらに、このようにしてルーバーを順序付けすることにより、ブラインドを再び組み立てる際にルーバーの正しい順序が分からないという恐れなく、例えばルーバーを洗濯するためにブラインドを分解することが可能となる。
【0036】
理想的には、ルーバーの単一のパネルは、1つのブラインドに必要とされるルーバーの数に対応するのに十分な幅に製造される。しかしながら、特定用途により、単一のパネルに実際に編成されることができるより多くのルーバーを有するブラインドが必要となる場合、ブラインドの完成に必要な数のルーバーを有する連続パネル(continuation panel)を製造することができる。図7に示すように、ルーバー116〜125が作製されている連続パネル220が示されている。連続パネル120のルーバーは、横方向の折り線及び縫合線を設けられていると共に引き裂きフリンジによって縦に分断されているという点で、ルーバー101〜115と同じ方法で作製される。さらに、連続した横方向のパターンが前のパネルに与えられている場合、連続パネル220は図7に示すようにその連続した横方向のパターンを組み込むことができる。
【0037】
さらに、バランス(valance)のような部材は、例えばバランスを組み込むスペースが前のパネルには不十分である場合、連続パネル220に編成してもよい。バランス230は理想的には、個々のルーバーと同じようにして、具体的にはパネル220から引き離してバランス230を分離することができる引き裂きフリンジにより、連続パネル220に編成される。
【0038】
2つの別個のパネルに作製されたルーバーから成る縦型ブラインドの取り付けの際、編成プロセスにおける通常のばらつきにより、パネル間に横方向の整合のずれが若干生じる可能性がある。この結果、ブラインドにおける1つのパネルのルーバーと別のパネルのルーバーとの間に横方向のずれが若干生じるであろう。著しいずれは、特に連続した横方向のパターンがブラインドのルーバーを横切って与えられる場合に直ちに目につくであろう。
【0039】
寸法のばらつきは編成プロセスにおいて自然に生じ、機械的引張り、糸のばらつき、及び工場を取り巻く条件等、多くの要因の結果である。このような類の寸法の影響は通常、1回の製造ラン(manufacturing run)の過程にわたってランの開始から終了まで徐々に生じる。したがって、1回の製造ラン中に製造される第1のパネルは、一ランにおける第2のパネル又は第3のパネルとはわずかな偏差しか生じない可能性が高いが、最初のパネルと最後のパネルとの差はより顕著になる可能性が高い。結果として、マルチパネルブラインドのパネルは、同じ製造ラン中に製造されるべきであり、そのため、好ましくは各連続パネルが前のパネルの直後に製造される。
【0040】
本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの第2の実施形態の構成は、図8A〜図8Dに示す。図9A〜図9Dは概して、図8A〜図8Dに対応し、第2の実施形態のブラインドの動作の概略図を示す。ブラインド300は、実質的に不透明のファブリックルーバー310と薄い(sheer)透明又は半透明のファブリックスペーサ320を交互に有する組み合わせブラインドであり、スペーサ320のそれぞれは離間した一対のルーバー310を互いに接続する。ルーバーには、横移動部332から、ルーバー310の旋回支持のために頂部に吊り具330を設けてもよく、ルーバーを縦方向に付勢するために底部にウエイト(図示せず)を有していてもよい。横移動部332により、開いた向きと閉じた向きとの間でのルーバー310の旋回移動が可能となる。
【0041】
図8A及び図9Aは開いた向きを示し、ルーバー310は概して横移動部332に直角であり、互いに平行である。スペーサ320は、ほぼ互いに平行であり、ルーバー310間に水平方向に延び、横移動部332に対して平行な2つの共通面の間で互い違いに延びている。スペーサ320により光を通すが、不透明のルーバー310が直角方向なることにより光を通す。
【0042】
図8B及び図9Bは、部分的に閉じた向きの本発明のブラインドを示す。ルーバー310は、開位置を画定する直角方向からそれるようにフック330で回動している。一斉に回動したルーバー310同士は依然として平行となっているが、この時点でルーバー310の角度に起因して光の部分的な遮断がある。同様に、スペーサ320は部分的にしか遮断されないため、開位置にあるよりは少ないとはいえいくらかの光を通す。
【0043】
図8C及び図9Cは、ブラインド300がさらに閉じている様子を示す。この位置では、ルーバー310は元の直角方向からさらになお回動しており、したがって、より多くの光を遮断する。この時点でルーバー310は横移動部332に対してほとんど平行であるが、ルーバー310同士は依然として平行となっており、ルーバー310の表面にパターンが現われている。同様に、スペーサ320は、依然としていくらかの光を通しつつもルーバー310の作用によってほぼ遮断される。
【0044】
図8d及び図9dは、完全に閉じた向きにあるブラインド300を示す。ルーバー31は元の直角方向から90度回動しており、この時点で横移動部332に対して平行となっている。ルーバー310間の距離はそれらの幅以下であるため、ルーバー310は光の通過をほぼ完全に遮断するように重なる。スペーサ320は、依然として交互のルーバー310をわたって見えるが、ルーバー310の位置取りにより、光は全くスペーサ320を通らない。
【0045】
ブラインド300はまた、図10a〜図10cに示されるように、横移動部332の片側又は両側に寄せることができる。図10aはルーバー310が開位置にある状態で十分に展帳されているライン300を示す。ヒンジ312がルーバー310とスペーサ320との間に示されており、中間ヒンジ322も同様に示されている。
【0046】
図10bは、片側に部分的に寄せられたライン300を示す。壊れやすいヒンジ312及び322の動作は、ライン300が寄せられる際にスペーサ320が内側方向に折り曲がる際に見える。図10cは、横移動部332の機械的限界まで片側に完全に寄せられたライン300を示し、ルーバー310及びスペーサ320が互いに対し折り重なっている様子を示す。
【0047】
図11は、本発明のヒンジ機構をさらに詳細に示す。スペーサ320がヒンジ312によってルーバー310の片側に取り付けられている様子が示されている。ヒンジ312及び中間ヒンジ322がスペーサ320の頂部から底部に縦方向に延びている。
【0048】
図12は、壊れやすいヒンジ312の概略図である。要素(item)9は、スペーサ320の構造の最も右側のピラーステッチを表している。スペーサが含むピラーステッチの数は、スペーサの幅及び外形に応じて決まり、ステッチの典型的な数は約25個である。しかしながら、本発明の目的ために、スペーサが含むピラーステッチの数には制限がない。簡潔にするため、スペーサ320にはピラーステッチは3つしか示されていない。要素10は、ルーバー310の最も左側のピラーステッチを表し、ここでも同様に、図12にはピラーステッチはそれらのうち3つしか示されていない。ヒンジ312の構造を形成する接続糸8は、スペーサ320の縁ピラー(edge pillar)に渡り、接続を形成する必要がある場所では、スペーサ320とルーバー310との間のスペース12をも渡る。接続糸はこのスペースに渡る唯一の糸である。壊れやすいヒンジ312を形成するのはこの構成であり、ヒンジ312に沿ってルーバーとスペーサが折り曲がる。
【0049】
中間ヒンジ322は好ましくは同様に作製され、したがって、同様に壊れやすい。中間ヒンジ322の配置は、ブラインド300が寄せられたときにスペーサ320が折り曲がるように画定される。したがって、滑らかな縁を形成するにはヒンジ322は完全に省いてもよく、又は、よりアコーディオン状パターンを形成するには複数のヒンジを設けてもよい。
【0050】
壊れやすいヒンジを形成する接続部のピッチ及び数は様々とすることができる。これにより、接続の強度、ヒンジの柔軟性及びデザインへのヒンジの組み込みに対する調整が可能となる。
【0051】
要素9及び要素10を含むピラーステッチは好ましくは、高強度糸から形成され、接続糸8は好ましくはそれより低い強度を有し、そのため、ヒンジ312が壊れやすくなっている。接続糸8に低強度糸、好ましくは、フィラメント糸を使用することにより、好ましい折り曲げ方向又は折り癖(memory)がヒンジに与えられることを可能にするさらなる利点が提供される。このことは、所望の好ましい方向にヒンジを折り曲げ、配送又は販売のためのパッケージ内のように、ある期間、ヒンジをこの状態にすることにより達成することができる。
【0052】
図13は、図12と同じヒンジ機構を示しているが、図12はピラーステッチ及び単一の接続糸しか示しておらず、図13は、スペーサ320及びルーバー310それぞれにおけるピラーステッチを渡る追加の糸11の好ましい配向を示す。糸11は、ファブリック構造の外形を増大させるが、スペーサ320とルーバー310との間のスペースを渡らない。このスペースを渡るのは接続糸8だけである。したがって、先の実施形態において開示された引き裂きフリンジと同様に、壊れやすいヒンジ312の構造は、ファブリックがスペース12で引き離される場合に、接続糸が破断し、スペーサ320をルーバー310から分離させるものである。図12及び図13に示すように、接続糸8は、スペーサ320のピラーステッチ9とより密に絡み合い、ルーバー310のピラーステッチ10と付随的に絡み合うだけである。この構造により、ルーバー320及びスペーサ310が引き離されたときに、引き裂かれた接続糸8の残骸が、スペーサ320内に埋め込まれたままとなり、ルーバー310にすっきりした縁が残る可能性が高まる。
【0053】
組み合わせブラインド300は、単一のパネルから製造されるため、理想的には、ルーバー310を開位置から閉位置に回動させる機構がある。さらに、理想的には、ブラインドを寄せるとルーバーが共に寄せ集められ、スペーサ320が互いの上に折り重なる手段がある。
【0054】
したがって、壊れやすいヒンジ312は二重の目的を果たす。第1に、壊れやすいヒンジはヒンジ部材として働き、ルーバー310をスペーサ320に屈曲可能に接続し、壊れやすいヒンジに対するファブリックのいかなる屈曲も制限しつつ、ルーバーとスペーサとの間の相対移動を可能にする。上述のように、接続糸8に使用される糸のタイプの選択は好ましくは、周囲構造及びピラーステッチを形成するのに使用される糸よりも本質的に柔軟性が大きいタイプである。このことは、同様に構成され得る壊れやすい中間ヒンジ322にも当てはまる。
【0055】
壊れやすいヒンジ312が提供する第2の機能は、ブラインドの一部をその構成部材のいずれも損傷することなく引き離すことを可能にすることである。例えば、単一パネルで作製されるブラインドが特定の用途には幅が広すぎる場合、余分のルーバー及びスペーサを引き離すことができると共に廃棄することができるが、残ったブラインドは所望の幅を有している。壊れやすいヒンジはまた、単にスペーサ320のそれぞれを単一のパネルから引き離すと共にそれらを廃棄することによって、組み合わせブラインドを従来の縦型ブラインドに転換することを可能し、複数のルーバー310は残ったままとなるため、第1の実施形態の縦型ブラインドのルーバーと同様に機能するであろう。図14〜図16に示すように、組み合わせブラインド300の設計では、薄く透き通ったファブリックスペーサ320により、壊れやすいヒンジ312でシームレスに一緒に接続されている複数のファブリックルーバー310を組み込んでいる。製造の際、各ブラインドパネル300は、ルーバー310又はスペーサ320のいずれかで開始及び終端する。結果として、2つ以上のパネルが共に並べて接続されて、任意の所望又は所要の数のルーバーで、任意の長さを有する横移動部に対応することができる。したがって、組み合わせブラインドパネルは理想的には、2つのバージョンで作製される。第1のバージョン300は、ルーバー310で開始及び終端し、任意の取り付けを意図している。第2のバージョン300Aはスペーサ320で開始及び終端する。前述したように、ヒンジ312を介して、端部スペーサ320の外縁に取り付けられるのは、ルーバー310の縁に沿ってパターンを模している、ファブリックの薄いストリップ350となる。
【0056】
組み合わせブラインドのパネルは次の2つの方法のうちのどちらかで接合されることができる。第1の方法では、ホットメルト接着糸が薄いストリップ350の下側のファブリック構造に編成される。薄いストリップ350は、ブラインドパネル300の端部ルーバー310の縁の上に層状であってもよく、次いで、熱を加えて(従来の家庭用アイロンの使用による等)、接着糸を溶融し、ブラインドパネル300のルーバー310の縁に薄いストリップ350を接着させることができる。第2の方法では、ホットメルト接着膜のストリップを薄いストリップ350の下側に貼り付けてもよい。薄いストリップ350は、第1の方法と同様にして接着膜によってブラインドパネル300のルーバー310に接着することができる。
【0057】
図14に示すように、ブラインドパネル300Aは、ルーバー310とスペーサ320を交互に有する様子が示されており、壊れやすいヒンジ312により薄いストリップ350に接続されるスペーサ320で終端している。図15に示すように、ブラインドパネル300Aの薄いストリップ350は、ブラインドパネル300の端部ルーバー310に隣接して配置される。
【0058】
図16は、ブラインドパネル300のルーバー310の縁にわたっている薄いストリップ350の整合を示す。このようにパネルを互いに接着すると、ブラインドパネル300Aにおける、端部スペーサ310と薄いストリップ350との間の壊れやすいヒンジ312が、残りのブラインドにおけるルーバーとスペーサとの間の壊れやすいヒンジと同様に機能する。したがって、ブラインドパネル300A及び300が薄いストリップ350で接合した後、組み合わせパネルが単一の縦型組み合わせブラインドとして機能する。
【0059】
薄いストリップ350を接着させるのに広範の接着剤が用いられ得る。例えば、Engineered Yarns Company(Fall River, Mass所在)製の部品番号90X312116を含めたホットメルト接着剤被覆糸は、華氏280〜300度(摂氏137.8〜148.9度)の範囲の温度でファブリックを接着するのに適したポリアミド系ホットメルトコーティングがなされている糸である。代替的に、透明ポリウレタン等のホットメルト接着剤ストリップ(Bemis[Shirely, Mass]製の製品番号3410)もまた、ブラインドパネル300Aを接着するのに適している。同じ目的を達成するのにファブリックに適した他の接着剤は当業者に既知であろう。
【0060】
図17は、本発明の別の例示的な実施形態による縦型ブラインドパネル400を示す。この実施形態では、縦型ブラインドパネル400は、パネル400を横切って縦方向に延びる第1の比較的不透明のファブリックルーバー402を含む。第1のルーバー402は、縦方向に延びる比較的薄く透き通ったスペーサ404に接合される。第2の比較的不透明のファブリックルーバー406はスペーサ404に接合される。次いで、このパターンが繰り返され、そのため、パネル400もまた、第2のルーバー406に接合される第3の比較的不透明のファブリックルーバー408と、第2のルーバー406に接合される第2の薄く透き通ったスペーサ410と、第2のスペーサ410に接合される第4のルーバー412とを有する。より大きなパネル構造では、3つのストリップのこの順番が繰り返し続き、各繰り返しはパネル400の幅を形成する最後まで続く(connecting)。各ルーバーは好ましくは幅が約3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各スペーサの幅は、好ましくは約3.25インチ(8.255センチメートル)〜約4.5インチ(11.43センチメートル)の範囲であるが、ルーバー及びスペーサは任意の他の適した幅を有してもよい。パネルのストリップの全ては好ましくは、同時に製造され且つ連続ファブリックパネルとして製造される。
【0061】
図18に示すように、隣接するルーバー406とルーバー408は、折り曲げ点又はヒンジ414により互いに結び付けられる。ヒンジ414は、ルーバー406とルーバー408との間に延びる単一のピラーステッチ416と、ピラーステッチ416をルーバー406の縁及びルーバー408の縁それぞれに接続する横糸418と横糸420から成る。糸418及び糸420は、ヒンジ414が180度容易に回動することができるように適度に柔軟であり、そのため、ルーバー406及びルーバー408は、さらに詳細に以下に説明されるように、設置される際に対面関係で配置されることができる。隣接するルーバー406とルーバー408との間の遷移とは対照的に、図19に示すように、薄く透き通ったスペーサ404、410と、ルーバー402、406、408、412との間の遷移はヒンジを必要としない。しかしながら、本発明の他の実施形態では、ヒンジ又は接合点がスペーサとルーバーとの間に配置され得る。
【0062】
本発明の本実施形態では、パネル400の上縁及び下縁は縫合を必要としない。これに関して、超音波切断装置を用いて縦型ブラインドパネルの連続ウェブ(その例は図1に示す)からパネル400を切断してもよい。代替的に、パネル400の縁を、パネル400が形成された後で超音波切断装置を用いて整えてもよい。かかる超音波切断装置の一例は、モデルUFF2(40kHz Hand Slitter)(Dukane Corporation[St. Charles, Illinois]から入手可能)である。これらの超音波切断装置は、非常にストレートなすっきりとした縁を迅速に切断する能力を有し、それと同時に、切断縁をシールするというさらなる利点を有する。これにより、製造プロセスが単純となり、非常にすっきりとした外観を有するほつれのないパネルが生成される。シールすることにより、切断されたファイバは共に恒久的に留められ、ファイバはほつれなくなるため、シールすることは洗濯性及び耐久性にとって重要である。
【0063】
さらに、図20に示すように、吊り補強部材422がパネル400のルーバーのそれぞれの上縁部に取着される。吊り補強部材422はパネル400をヘッドレールに取着するのに用いられ、例えばプラスチック等の任意の適当な剛性材料から作製されてもよい。吊り補強部材422は好ましくは、例えば超音波溶着又は接着剤等、非縫合方法によりルーバーに取り付けられる。これにより、補強が導入されるスロットを折り込むことや縫合することの必要がない。吊り補強部材422を取着するのに用いられる超音波溶着装置の一例は、モデル2220T220PB−L2(Basic 2200W 220 Press)である(これもまたDukane Corporationから入手可能である)。また、穴424が補強部材422に形成され、この穴は対応するルーバーにあけられた穴と位置合わせして、ヘッドレールのフックが通ることができるようにする。
【0064】
次に、縦型ブラインドパネル400を従来のヘッドレールに吊るす方法を説明する。ヘッドレールの左側を始点として、パネル400の上縁の吊り補強部材422の穴424にフックを通すことによって、最も左側のルーバー402を、吊り具の最も左側のフックに取り付ける。この時点では、ルーバー402は窓の面に対して垂直に位置し、それにより、第1の薄く透き通ったスペーサ404が設置正面(部屋側)に向いて位置するようになっている。次いで、図21に示すように、隣の2つのルーバー406、408を、ヒンジ414を中心に後方に折り曲げ、次の吊りフックをこれらのルーバーの双方に形成された穴424に通す。この時点で、それらの間の薄く透き通ったスペーサ404と共にぶらさがっている2つのルーバー(第1のルーバー402、並びに、折り曲げられた第2のルーバー406及び第3のルーバー408の組み合わせにより形成されたもう1つのルーバー)があり、スペーサ404がこの組立体の正面に向いて位置する状態にする。パネル400全体を取り付けるまでこのようにして吊るすことを続ける。より多くのルーバーが必要とされる場合、別のパネルの最も左側のルーバーを、パネル400の最後又は最も右側のルーバー412と同じフックに取り付けることができ、追加パネルのルーバー及びスペーサは上述したのと同じ方法でヘッドレールに取り付けることができる。必要とされる数と同じ数のパネルをこのようにして互いに取り付けて、窓の幅全体にわたる完全な縦型ブラインドアセンブリを形成することができる。使い残したパネルの余分なルーバー/スペーサはいずれも引き離して、パネルにすっきりした縁を残すことができる。
【0065】
本実施形態による縦型ブラインドは、ヘッドレールの制御部を調整することによって操作することができる。一般に、ヘッドレールはルーバーを一斉に回動させると共にヘッドレールの片側(又は両側)にブラインドを寄せる手段を備える。縦型ブラインドには基本的に3つの主要な位置、すなわち開位置、閉位置、及び寄せ位置がある。開位置では、ブラインドはヘッドレールの長さに沿って完全に展帳され、ルーバーは図22に示すようにブラインドの全体面に対して垂直であるように回動する。この位置では、ブラインドは大部分の光を通すが、光を或る程度拡散することで、ドレープの様な外観を形成する。閉位置では、ブラインドはヘッドレールの長さに沿って完全に展帳され、ルーバーはブラインドの全体面に対して平行であるように位置する。この位置では、ブラインドは不透明(opaque)であり、最大のプライバシーが達成される。寄せ位置では、ブラインドは片側に引き寄せられ、中央で分かれている場合はヘッドレールの両側に引き寄せられる。この位置では、ブラインドは多かれ少なかれ視界からなくなり、背後の窓又はドアが十分に見えると共にアクセスが可能である。
【0066】
図23は、本発明の例示的な実施形態による、全体として参照符号500で示された縦型ドレープパネルを示す。図23において左から右に見ると、ドレープパネル500は、当該パネル500の縦方向下方に延びる第1のスペーサ502と、第1のスペーサ502に接合されている第1のルーバー504と、第1のルーバー504に接合されている第2のルーバー506と、第2のルーバー506に接合されている第2のスペーサ508とを有する。図23には示されていないが、このパターンが繰り返されることで、ドレープパネル500は複数の接合されたスペーサ及びルーバーを有する。本実施形態では、スペーサ502、508及びルーバー504、506はいずれも実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から成り、このファブリック材料は実質的に不透明のパターンを有する。代替的な実施形態では、スペーサ502、508及びルーバー504、506はオープンニットのファブリック材(open knit fabric material)等、任意の他のタイプのファブリック材料から作製されてもよい。図23にはリーフ状のパターンが示されているが、パターンを形成するのに任意の他の繰り返し形状を用いてもよいことを理解されたい。さらに、代替的な実施形態では、スペーサ502、508及び/又はルーバー504、506は、任意の実質的に不透明のパターン及び任意の実質的に不透明の部分を含まない実質的に薄い透明又は半透明材料から作製されてもよい。各ルーバーは好ましくは、幅が約3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各スペーサの幅は好ましくは、約3.25〜約4.5インチ(8.255〜11.43センチメートル)の範囲であるが、ルーバー及びスペーサは任意の他の適した幅を有してもよい。パネルのストリップの全ては好ましくは、同時に製造され且つ連続ファブリックパネルとして製造される。
【0067】
図23及び図24において示すように、第1のルーバー504及び第2のルーバー506は折り曲げ点又はヒンジ510により互いに取り付けられる。ヒンジ510はルーバー504及び506間に延びる単一のピラーステッチ512と、当該ピラーステッチ512をルーバー504及び506の縁にそれぞれ接続する横方向接続糸514及び516とを含む。糸514及び516は、ヒンジ510が180度容易に回転することができるように適度に柔軟であり、以下にさらに詳細に説明するように、設置されるとルーバー504及び506を対面関係で位置させる。隣接するルーバー504及び506間の遷移とは対照的に、スペーサ502、508とルーバー504、506との間の遷移はヒンジを必要としない。しかしながら、本発明の他の実施形態では、ヒンジ又は接合点は、スペーサ502、508及びルーバー504、506間に配置されてもよい。
【0068】
また、ヒンジ510を形成する柔らかい比較的弱い接続糸514及び516により、ルーバー504、506は、ヒンジ510に沿ってルーバー504、506を単に引き離すだけで、互いに容易に分離されることが可能となる。代替的に、2つのルーバー504、506は、単一のピラーステッチ512を単に外すことによって分離することができる。したがって、ヒンジ510により、ルーバー504、506が分離したときにすっきりしたほつれのない縁が可能となり、特に、ドレープパネル500が特定の窓開口に合うように幅が調整される必要がある場合に有益である。
【0069】
本発明の本実施形態では、パネル500の上縁及び下縁は縫合を必要としない。これに関して、超音波切断装置を用いてパネル500を縦型ブラインドパネル(その一例は図1に示す)の連続ウェブから横方向に切断することができる。代替的に、パネル500の縁を、パネル500が形成された後で超音波切断装置を用いて整えてもよい。前に説明したように、超音波切断装置の使用により、製造プロセスが単純になると共に、非常にすっきりとした外観のほつれのないパネルが生成される。シールすることにより、切断されたファイバは共に恒久的に留められ、ファイバはほつれなくなるため、シールすることは洗濯性及び耐久性にとって重要である。
【0070】
さらに、図17〜図22に示す実施形態に関して前述したように、吊り補強部材は好ましくは、パネル500のルーバー504、506の各上縁部に取着される。吊り補強部材は、パネル500をヘッドレールに取り付けるのに用いられ、例えばプラスチック等の任意の適した剛体材料から成ってもよい。吊り補強部材は好ましくは、例えば超音波溶着又は接着等の非縫合方法によって、ルーバー504、506に取着される。これにより、補強が導入されるスロットを折り込むことや縫合することの必要がなくなる。穴は、好ましくは補強部材に形成され、対応するルーバーにあけられた穴と位置合わせして、ヘッドレールのフックが通ることができるようにする。
【0071】
次に、縦型ブラインドパネル500を従来のヘッドレールに吊るす方法を説明する。ヘッドレールの左側を始点として、パネル500の上縁にある吊り補強部材の穴にフックを通すことによって、ドレープパネル500の最も左側のルーバーを、吊り具の最も左側のフックに取り付ける。この時点では、最も左側のルーバーは窓の面に対して垂直に位置し、それにより、最も左側の薄く透き通ったスペーサが設置正面(部屋側)に向いて位置するようになっている。次いで、隣の2つのルーバーを、ヒンジを中心に後方に折り曲げ、次のハンガーフックをこれらのルーバーの双方に形成された穴に通す。したがって、これら2つのルーバーは基本的に、ルーバーの穴を通るフックによって形成される旋回中心点を中心にヘッドレールに取り付けられる。この時点で、それらの間の薄く透き通ったスペーサと共にぶらさがっている2つのルーバー(最も左側のルーバー、及び、隣の2つのルーバーを折り曲げた組み合わせにより形成されたもう1つのルーバー)があり、これらのルーバーの間に薄く透き通ったスペーサを架け、スペーサがこの組立体の正面に向いて位置する状態にする。パネル500全体を取り付けるまで、このようにしてハンギングを続ける。より多くのルーバーが必要とされる場合、別のパネルの最も左側のルーバーを、パネル500の最後又は最も右側のルーバーと同じフックに取り付けることができ、追加パネルのルーバー及びスペーサは上述したのと同じ方法でヘッドレールに取り付けることができる。必要とされる数と同じ数のパネルをこのようにして互いに取り付けて、窓の幅全体にわたる完全な縦型ドレープアセンブリを形成することができる。使い残したパネルの余分なルーバー/スペーサはいずれも引き離して、パネルにすっきりしたほつれのない縁を残すことができる。
【0072】
本実施形態による縦型ドレープは、ヘッドレールの制御部を調整することによって操作することができる。一般に、ヘッドレールはルーバーを一斉に回動させると共にヘッドレールの片側(又は両側)にブラインドを寄せる手段を備える。全体として参照符号520で示される、完全に吊るされたドレープアセンブリが図25及び図26に示される。ドレープアセンブリ520は、単一のドレープパネル500、又はヘッドレールに並んで吊るされた複数の個別のドレープパネル500を有し得る。図25には、ドレープアセンブリ520が開形態で示されており、この開形態では、ルーバーがスペーサ及び窓開口に対して垂直に向いている。この形態では、ルーバーからいかなる実質的な障害も受けずに、いくらかの光がスペーサを通して部屋に差し込むことが可能である。図26には、ドレープアセンブリ520が閉形態で示されており、この閉形態では、ルーバーはスペーサ及び窓開口に対して平行に向いている。ドレープアセンブリは、どちらかの方向にルーバーを回動することによって閉形態に配置されることができることを理解されたい。閉形態では、光はルーバーによる障害により部屋に差し込むことを実質的に遮断される。すなわち、閉形態では、ルーバーはスペーサの上に重なり、その結果、ドレープアセンブリ520を通過する光の実質的な遮断が生じる。このような光の実質的な遮断は、ルーバーが実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から作製される場合であっても、ルーバー及びスペーサの重なりにより生じる。図25及び図26に見ることができるように、閉形態及び開形態の双方では、ドレープアセンブリは、スペーサ及びルーバー用に用いられるファブリック材料間に著しいコントラスト(contrast)がないため、ドレープの様な外観を呈する。
【0073】
図27及び図28は、1以上のドレープパネル500を含む、全体として参照符号530で示される別のドレープアセンブリを示す。図27では、ドレープアセンブリ530は開形態にあり、ゆえに、実質的に半透明及び若干透明のドレープの様な外観を呈する。図28では、ドレープアセンブリ530は閉形態にあり、ゆえに、実質的に不透明であるか、又は部屋を暗くするドレープの様な外観を呈する。
【0074】
代替的な一実施形態では、ルーバー504、506の実質的な不透明のパターンは、ドレープアセンブリが閉形態にある場合に、スペーサ502、508の実質的に不透明のパターンから少なくとも若干ずれるように位置し得る。2つのパターンはまた互いに完全なネガパターンとなり得る。若干ずれているか又はネガであるかどうかにかかわらず、ドレープアセンブリが閉形態にある場合、2つのパターンが互いに重なることで、実質的に不透明な無地の(solid)外観を呈し、それにより、さらにいっそう部屋が暗くなる。
【0075】
図29は、本発明の別の例示的な実施形態による、全体として参照符号600で示される縦型ドレープパネルを示す。先の実施形態のように、ドレープパネル600は、ヒンジ606により接合されたルーバー602の対のそれぞれが個々のスペーサ604により分離されるように配置される、任意の数のルーバー602及びスペーサ604を有する。各ルーバー602は、ヒンジ606にすぐ隣の第1の縦縁608と、反対側の第2の縦縁610とを有する。
【0076】
本実施形態では、スペーサ604は実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から作製される。図29におけるスペーサ604は、実質的に薄く透き通ったファブリック材料内に形成される実質的に不透明のパターンを有して示されているが、スペーサ604はその中に実質的に不透明のパターンを形成せずに全体的に薄く透き通ったファブリック材料から作製することができることを理解されたい。
【0077】
各ルーバー602は、ルーバー602に沿って縦に延びると共に、第1の縦縁608から第1の縦縁608と第2の縦縁610との中間位置まで横に延びる第1の部分612を有する。各ルーバーはまた、ルーバー602に沿って縦に延びると共に、中間位置からルーバー602の第2の縦縁610まで横に延びる第2の部分614を有する。各ルーバー602の第1の部分612は好ましくは、実質的に不透明部分であり、第2の部分614は好ましくは、実質的に薄い透明又は不透明部分である。図29に示すように、例えば、第1の部分612は、薄い透明又は半透明な繰り返しデザインのパターンを有する実質的に不透明のファブリック材料から成り、第2の部分614は、不透明な繰り返しデザインのパターンを有する実質的に薄い透明又は半透明のファブリック材料から成る。他の例示的な実施形態では、第1の部分612はいかなる薄く透き通ったパターンも有さずに全体的に不透明であってもよく、且つ/又は、第2の部分614はいかなる不透明のパターンも有さずに全体的に薄く透き通っていてもよいことを理解されたい。
【0078】
各ルーバー602の第1の部分612は好ましくは、第2の部分614よりも幅が広い。例えば、例示的な一実施形態では、各ルーバー602は幅が3.5インチ(8.89センチメートル)であり、各ルーバー602の第1の部分612は幅が2.75インチ(6.985センチメートル)であり、各ルーバー602の第2の部分614は0.75インチ(1.9センチメートル)である。以下にさらに詳細に説明するように、各ルーバー602の実質的に薄い透明又は半透明の第2の部分614は、ドレープパネル600がドレープアセンブリの一部として吊るされる場合に、ルーバー602からスペーサ604まで視覚的に滑らかな遷移を与えることで、ドレープアセンブリにさらに流麗なドレープの様な外観を与える。
【0079】
図30及び図31は、任意の数のドレープパネル600を有する、全体として参照符号620で示される完全に吊るされたドレープアセンブリを示す。各ドレープパネル600は、先の実施形態に関して述べたように、吊り補強部材を用いて、ヘッドレール622に吊るされる。すなわち、ルーバー602がヘッドレール622に吊るされ、それにより、ルーバー602の対がヒンジ606を中心に互いに対し対面して折り曲がり、スペーサ604はドレープアセンブリ620の正面に向いて位置する。
【0080】
図30は、ドレープアセンブリ620が開形態で示されており、この開形態では、ルーバー602が窓開口に対して通常垂直に向いている。図30に見ることができるように、各ルーバー602の一部、特にルーバー602がスペーサ604に接合されるすぐ隣の実質的に薄く透き通った第2の部分614は、外方に膨らんでいる(billow outwardly)ので、部屋の内側からドレープアセンブリ620が、実質的に薄く透き通ったスペーサ604と実質的に不透明のルーバー602との間にはっきりとしたコントラストを有さずに流麗なドレープの様な外観を呈する。図31は、閉形態にあるドレープアセンブリ620を示し、この閉形態では、ルーバー602が窓開口に対して平行に向いており、そのため、ルーバー620が、スペーサ604と重なり、スペーサ604と視覚的に相互作用して、ドレープアセンブリ620に部屋を暗くする作用が与えられる。
【0081】
図32は、ルーバー602とスペーサ604との間の遷移がはっきり見えるように手で延ばしているドレープアセンブリ620を示す。各ルーバー602の実質的に不透明の第1の部分614はドレープアセンブリ620全体の若干の部分しか構成しないため、ドレープアセンブリ620は、比較的軽量であり、柔らかで流麗な外観を呈する。
【0082】
本発明のいくつかの実施形態では、縦型ブラインドパネルの上縁及び下縁は、折り返されていると共に縫合された裾(hem)を有するように設計される。これらの実施形態では、縦型ブラインドパネルは、折りマーク及び縫合マーク(fold and sew markings)と共に設計されるか、又は所定の長さに切断されるように終端が開いている。代替的に、縦型ブラインドパネルの下縁は、縫合を必要とせずに、折り返されると共に超音波接合されて裾を形成することができる。
【0083】
本発明の壊れやすい接続部を組み込んでいる上記縦型ブラインド形態の製造に用いられる機械は、最も一般的な術語では経編機である。経編は、経糸の方向に沿ってステッチを形成することによって、個々の糸からファブリックを形成するものとして最もよく定義される。ステッチ及びこれらのステッチを形成する糸は、連続しており、ファブリックを経糸方向で縦に延びる。これは、丸編から経編を分離しているのであって、丸編は緯編としても知られ、緯編ではステッチ及び糸がファブリックを緯糸方向で横に延びる。ウィービング(Weaving)は、ステッチがなく、ファブリックが、縦に延びる経糸と横に延びる緯糸とが上下(an over/ under fashion)に交互に織り合わさる(interlocking)ことによって形成される点で、全く異なる。
【0084】
さらに具体的には、上述のブラインドの製造にはジャカード経編機を使用することが好ましい。ジャカード経編機により、ジャカードパターン系のパターン形成の可能性を、経編のファブリック形成機に組み合わせることが可能となる。当業者には明白であるように、このような群内には多くの異なる機械タイプがある。適したジャカード経編機の例として、Karl Mayer Model RJC 3/2F及びKarl Mayer Model RJCE 4/2F(双方ともKarl Mayer GmbH社製[Germany])がある。
【0085】
Karl Mayer Model RJC 3/2Fは3バーダブルジャカード経編機である。この経編機でのゲージは、「ファインゲージ(fine gauge)」ブラインドの製造に有用な1インチ当たり18針であるが、他のゲージに設定することができる。ダブルジャカードの特徴により、2つの完全に別個のパターン形成機構の柔軟性が与えられる。ジャカード機構の一方は装飾パターン形成のみに用いられる。他方は、装飾パターン形成、並びに、上記で開示した壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジにおける接続部の形成の双方に用いられる。
【0086】
ファブリックに組み込むための糸を操作する3つの別個のバーがある。そのうち2つは上述したジャカードバーである。3つ目はピラーステッチを形成するバーである。異なる糸をバー位置のそれぞれに装着してパターン内にさらなるコントラストを形成することができる。
【0087】
典型的には、ジャカードバー1は、比較的太い糸を装着されるか、又は太い糸及び細い糸を組み合わせて装着され、ジャカードバー2はより細い糸を装着され、ファブリックのベース構造を形成するピラーバーは、製造されるファブリックの機械的必要性に合う糸を装着されるであろう。
【0088】
Karl Mayer Model RJCE 4/2Fは、4バーダブルジャカード経編機である。この経編機のゲージは、「コースゲージ(coarse gauge)」ブラインドの製造に有用な1インチ当たり9針であるが、他のゲージに設定することができる。ダブルジャカードの特徴により、2つの完全に別個のパターン形成機構の柔軟性が与えられる。 ジャカード機構の一方は装飾パターン形成のみに用いられる。他方は、装飾パターン形成、並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジにおける接続部の形成の双方に用いられる。
【0089】
ファブリックに組み込まれる糸を操作する4つの別個のバーがある。そのうち2つは上述したジャカードバーである。3つ目は、ピラーステッチを形成するバーである。4つ目は、剛性を加えるために安定糸(stabilizing yarn)を挿入するバーである。異なる糸をバー位置のそれぞれに装着してパターン内にさらなるコントラストを形成するようにすることができる。
【0090】
典型的には、ジャカードバー1は、比較的太い糸を装着されるか、又は太い糸及び細い糸を組み合わせて装着され、ジャカードバー2はより細い糸を装着され、ファブリックのベース構造を形成するピラーバー及び安定バーは、製造されるファブリックの機械的必要性に合う糸を装着されるであろう。
【0091】
これらのブラインドの製造用の糸における多くの異なる組み合わせが可能であり、その組み合わせは当業者には自明であろう。RJC 3/2F機で用いられる糸の組み合わせの1つは以下の通りである。
【0092】
ジャカードバー1:300デニール、68フィラメント、セミダル(Semi Dull)、ポリエステル加工糸(Textured Polyester)。これは、太いパターンデザインを形成すると共にブラインドルーバーに対して不透明性を与えるのに使用される太い糸である。
【0093】
ジャカードバー2:50デニール、24フィラメント、セミダル、フィラメントポリエステル、普通強度(Regular Tenacity)。これは、いくつかのパターン効果並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジの接続部を形成するのに用いられる、より細い糸である。この糸の重要な特性は、ピラーステッチを形成するのに用いられる糸よりも低い、その引張り強度にある。
【0094】
バー3:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。これは、ファブリック用のベース構造であるピラーステッチを形成するのに用いられる糸である。高強度糸を用いて、強度を高め、ルーバーが分離したときにファブリックの構造が損傷を受けないことを確実にする。
【0095】
RJCE 4/2F機で使用される第2の糸の組み合わせは以下の通りである。
ジャカードバー1、Top:150デニール、50フィラメントポリエステル。これは、他の糸と組み合わせて使用され、コントラストのある太いパターン効果(contrasting bold pattern effects)を形成すると共にブラインドルーバーに対して不透明性を与える中間の太さの糸である。
【0096】
ジャカードバー1、Bottom:3折り、150デニール、34フィラメントポリエステル。これは、上記のジャカードバー1、Topの糸と組み合わせて使用される非常に太い糸である。
【0097】
ジャカードバー2:70デニールポリエステル、普通強度。これは、いくつかのパターン効果並びに壊れやすいヒンジ及び引き裂きフリンジの接続部を形成するのに使用されるより細い糸である。
【0098】
バー3:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。これは、ファブリック用のベース構造であるピラーステッチを形成するのに使用される糸である。高強度糸を用いて、強度を高めると共に、ルーバーが分離したときに構造が損傷を受けないことを確実にする。
【0099】
バー4:70デニール、セミダル、ポリエステル加工糸、高強度。この糸は安定糸として使用されてファブリックに剛性を加える。
【0100】
糸強度は、破断前の糸に適応されることができる最大負荷として定義され、グラム/デニールで表される。異なるデニールのポリエステル糸を比較すると、より太い糸(より高いデニール)がより強力となるであろう。しかしながら、強度はグラム/デニールで表されるため、糸は同じ強度等級を有し得る。この理由から、一方の糸を別の糸よりも強くなるようにすることに対して、強度は2つの糸が相対的に同じデニールを有する場合にのみ重要となる。同じ供給業者からの2つの70デニールポリエステル糸(1つは普通強度、1つは高強度)の比較を以下に示す。これらのデータは糸製造業者(Dillon Yarn Corporation of Patterson, New Jersey)により提供された試験結果及び諸元表の複写である。高強度バージョンは普通バージョンの22.7%増しの強度である。
【0101】
【表1】
【0102】
本発明の実施形態の各種構成の上記説明から、単一のファブリックパネルからの縦型ブラインドの製造に用いられるヒンジ又は引き裂きフリンジという形態の壊れやすい接続部が記載されていることが理解されるであろう。本発明の各構成に関して記載されている特徴は或る程度交換可能であるため、具体的に記された特徴を超える多くの変形が可能であることを理解されたい。例えば、縦型ブラインド用の部品以外の他の部品を組み込むファブリックパネルもまた、本明細書に開示されているように、本発明により脆く接続されることができる。
【0103】
本発明は、或る程度特定して説明しているが、本発明の開示は例として行われているのであり、詳細部又は構造の変更は本発明の精神から逸脱せずに行うことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】管の周りに部分的に巻き付けられている、本発明を組み込んでいる縦型ブラインドの一実施形態の正面斜視図である。
【図2】本発明の引き裂きフリンジの構造詳細部の平面図である。
【図3】本発明の引き裂きフリンジの概略図である。
【図4】本発明の引き裂きフリンジの構造詳細部の平面図である。
【図5】本発明の引き裂きフリンジの一実施形態の概略図である。
【図6】本発明を組み込んでいるファブリックパネルの断片的な平面図である。
【図7】管の周りに部分的に巻き付けられている、本発明を組み込んでいる縦型ブラインドのルーバー及びバランスを有する、ファブリックパネルの斜視図である。
【図8a】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8b】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8c】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図8d】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる組み合わせブラインドの一実施形態の底部斜視図である。
【図9a】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9b】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9c】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図9d】本発明の組み合わせブラインドのグラフィカルな図である。
【図10a】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図10b】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図10c】組み合わせブラインドに組み込まれている状態の本発明の壊れやすいヒンジの機能を示す部分底面斜視図である。
【図11】本発明の組み合わせブラインドの1セクションの部分的な平面図である。
【図12】本発明の壊れやすいヒンジの概略図である。
【図13】本発明の壊れやすいヒンジの概略図である。
【図14】組み合わせブラインドの1セクションの部分的な平面図である。
【図15】本発明の壊れやすいヒンジを組み込んでいる2種類の組み合わせブラインドの部分的な平面図である。
【図16】本発明の2つの組み合わせブラインドパネルを単一の組み合わせブラインドに組み合わせることができる方法を示す部分的な平面図である。
【図17】本発明の別の例示的な実施形態による縦型ブラインドパネルの部分的な平面図である。
【図18】図17の縦型ブラインドパネルの2つのルーバーを接続するヒンジを示す部分的な平面図である。
【図19】図17の縦型ブラインドパネルのルーバーとスペーサとの間の遷移領域を示す部分的な平面図である。
【図20】図17の縦型ブラインドパネルのルーバーの上縁部に取着される吊り補強部材を示す部分的な平面図である。
【図21】図17の縦型ブラインドパネルにおいて互いに対し折り曲がる隣接するルーバーを示す図である。
【図22】開形態の縦型ブラインドとして組立てられた図17の縦型ブラインドパネルを示す図である。
【図23】本発明の例示的な一実施形態による縦型ドレープパネルを示す図である。
【図24】図23の縦型ドレープパネルの拡大図である。
【図25】開形態の本発明の例示的な一実施形態による縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図26】閉形態の図25の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図27】本発明の別の例示的な実施形態によれば、縦型ドレープアセンブリを示す図でわる。
【図28】閉形態の図27の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図29】本発明の別の例示的な実施形態による縦型ドレープパネルを示す図である。
【図30】開形態の本発明の別の例示的な実施形態による縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図31】閉形態の図30の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【図32】手で十分に延ばした図30の縦型ドレープアセンブリを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦型ドレープパネルであって、
複数のルーバーと、
透明又は半透明の複数のスペーサと
を備え、
前記複数のスペーサはそれぞれ、前記複数のルーバーの対のそれぞれの間に配置され、前記複数のルーバーの少なくとも1つは、第2の縦向きルーバー部に接続される第1の縦向きルーバー部を含み、
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部のそれぞれは、実質的に不透明である第1の部分と実質的に透明又は半透明である第2の部分とを有する、縦型ドレープパネル。
【請求項2】
前記第1のルーバー部は前記第2のルーバー部にヒンジにより接続され、前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部は互いに対し前記ヒンジを中心に折り曲がり、前記縦型ドレープパネルは、前記複数のルーバーが前記複数のスペーサに対して垂直に向いている開形態、及び前記複数のルーバーが前記複数のスペーサに対して平行に向いている閉形態を有する、請求項1に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項3】
前記複数のルーバーは時計回り又は反時計回りに回動して、前記ドレープパネルを前記閉形態にする、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項4】
前記ヒンジは、
縦方向のピラーステッチと、
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部を前記ピラーステッチに結び付ける接続糸と
を含む、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項5】
前記第1の部分は、自己の前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部に沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成する、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項6】
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部はそれぞれ、前記ヒンジのすぐ隣の第1の縦縁及び前記第1の縦縁に対向する第2の縦縁を有し、前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部のそれぞれにおいて、前記実質的に不透明のストリップが前記第1の縦縁から前記第1の縦縁と前記第2の縦縁との間の中間に延びることで、前記縦型ブラインドパネルが前記開形態にあるときに前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部が外方に膨らんでいるようになっている、請求項5に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項7】
前記複数のスペーサはそれぞれ、第1の実質的に不透明のパターンを有し、前記第1のルーバー部の前記第1の部分及び前記第2のルーバー部の前記第1の部分は、第2の実質的に不透明のパターンを形成し、前記第1の実質的に不透明のパターンは、前記縦型ブラインドパネルが前記閉形態にあるときに前記第2の実質的に不透明のパターンから少なくとも部分的にずれる、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項8】
縦型ドレープパネルであって、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
前記第1のルーバーの前記第1の縦縁を前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続するヒンジであって、前記第1のルーバーが前記第2のルーバーに対し前記ヒンジを中心に折り曲がる、ヒンジと、
前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続される第1の半透明又は透明のスペーサと、
前記第2のルーバーの前記第2の縦縁に接続される第2の半透明又は透明のスペーサとを備え、
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーは、前記ヒンジに沿って分離可能であり、それにより、前記縦型ドレープパネルは幅を調整されることができ、前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーの一方の前記第1の縦縁は、前記縦型ドレープパネルのほつれのない縦縁を形成し、
前記縦型ドレープパネルは、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する、縦型ドレープパネル。
【請求項9】
前記ヒンジは、
縦方向のピラーステッチと、
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーを前記ピラーステッチに結び付ける接続糸と
を含む、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項10】
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーは時計回り又は反時計回りに回動して、前記縦型ドレープパネルを前記閉形態にする、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項11】
前記第1のルーバーの前記第1の部分は、前記第1のルーバーに沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成し、前記第2のルーバーの前記第1の部分は、前記第2のルーバーに沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成する、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項12】
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーにおいて、前記実質的に不透明のストリップが前記第1の縦縁から前記第1の縦縁と前記第2の縦縁との間の中間まで延びることで、前記縦型ブラインドパネルが前記開形態にあるときに前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーが外方に膨らんでいるようになっている、請求項11に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項13】
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサはそれぞれ、第1の実質的に不透明のパターンを有し、前記第1のルーバーの前記第1の部分及び前記第2のルーバーの前記第1の部分は第2の実質的に不透明のパターンを形成し、前記第1の実質的に不透明のパターンは、前記縦型ブラインドパネルが前記閉形態にあるときに前記第2の実質的に不透明のパターンから少なくとも部分的にずれる、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項14】
縦型ドレープパネルであって、
前記縦型ドレープパネルは、複数の中間ドレープパネルと、複数のヒンジと、第1の端部ドレープパネル部と、第1の端部ヒンジと、第2の縦型端部ドレープパネル部と、第2の端部ヒンジを備え、
前記縦型ドレープパネルが備える前記複数の中間ドレープパネル部はそれぞれ、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える前記複数ヒンジはそれぞれ、前記中間ドレープパネル部のうちの1つにおける前記第2のルーバーの前記第2の縦縁を、前記中間ドレープパネル部のうちすぐ隣のパネル部における前記第1のルーバーの前記第1の縦縁と接続し、前記第1のルーバーはそれぞれ、すぐ隣の第2のルーバーに対し前記ヒンジのうちの対応する1つのヒンジを中心に折り曲がり、
前記縦型ドレープパネルが備える前記第1の端部ドレープパネルは、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーであって、前記第1のルーバーの前記第1の縦縁は、前記縦型ドレープパネルの第1のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える第1の端部ヒンジは、
前記第1の端部ドレープパネル部における前記第2のルーバーの前記第2の縦縁を前記中間ドレープパネル部のうちの1つにおける前記第1のルーバーの前記第1の縦縁に接続し、
前記縦型ドレープパネルが備える前記第2の縦型端部ドレープパネル部は、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーであって、前記第2のルーバーの前記第2の縦縁は、前記縦型ドレープパネルの第2のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える、第2の端部ヒンジは、
前記第2の端部ドレープパネル部における前記第1のルーバーの前記第1の縦縁を、前記中間ドレープパネル部のうちの別の1つにおける前記第2のルーバーの前記第2の縦縁に接続し、
前記縦型ドレープパネルは、前記中間ドレープパネル部及び前記端部ドレープパネル部のそれぞれにおいて前記スペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び、前記中間ドレープパネル部及び前記端部ドレープパネル部のそれぞれにおいて前記スペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する、縦型ドレープパネル。
【請求項15】
縦型ドレープアセンブリにおいて使用される縦方向のドレープファブリックであって、
複数の平行な細長い縦セグメントであって、
前記縦セグメントはそれぞれ、
第1のパネルと、
前記第1のパネルに隣接して配置される第2のパネルと、
半透明又は透明であり、前記第2のパネルに隣接して配置される第3のパネルと、
少なくとも前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に配置される一体型ファブリックヒンジと
を含む、複数の平行な細長い縦セグメントを備え、
少なくとも1つのセグメントにおけるヒンジで連結された前記第1のパネル及び前記第2のパネルは、対面して折り曲がり、ピボットに、共通のヒンジに隣接する前記第1のパネル及び前記第2のパネルの端部で一緒に縦方向に吊るされ、それにより、単一の縦型ブラインドルーバーとして協働して機能し、
前記第3のパネルは、ヒンジで連結された前記第1のパネル及び前記第2のパネルによって形成される前記単一の縦型ブラインドルーバーから、隣接するセグメントにおける第1のパネル及び第2のパネルによって形成される同等の機能を有する単一のルーバーに及ぶ、縦方向のドレープファブリック。
【請求項1】
縦型ドレープパネルであって、
複数のルーバーと、
透明又は半透明の複数のスペーサと
を備え、
前記複数のスペーサはそれぞれ、前記複数のルーバーの対のそれぞれの間に配置され、前記複数のルーバーの少なくとも1つは、第2の縦向きルーバー部に接続される第1の縦向きルーバー部を含み、
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部のそれぞれは、実質的に不透明である第1の部分と実質的に透明又は半透明である第2の部分とを有する、縦型ドレープパネル。
【請求項2】
前記第1のルーバー部は前記第2のルーバー部にヒンジにより接続され、前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部は互いに対し前記ヒンジを中心に折り曲がり、前記縦型ドレープパネルは、前記複数のルーバーが前記複数のスペーサに対して垂直に向いている開形態、及び前記複数のルーバーが前記複数のスペーサに対して平行に向いている閉形態を有する、請求項1に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項3】
前記複数のルーバーは時計回り又は反時計回りに回動して、前記ドレープパネルを前記閉形態にする、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項4】
前記ヒンジは、
縦方向のピラーステッチと、
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部を前記ピラーステッチに結び付ける接続糸と
を含む、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項5】
前記第1の部分は、自己の前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部に沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成する、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項6】
前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部はそれぞれ、前記ヒンジのすぐ隣の第1の縦縁及び前記第1の縦縁に対向する第2の縦縁を有し、前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部のそれぞれにおいて、前記実質的に不透明のストリップが前記第1の縦縁から前記第1の縦縁と前記第2の縦縁との間の中間に延びることで、前記縦型ブラインドパネルが前記開形態にあるときに前記第1のルーバー部及び前記第2のルーバー部が外方に膨らんでいるようになっている、請求項5に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項7】
前記複数のスペーサはそれぞれ、第1の実質的に不透明のパターンを有し、前記第1のルーバー部の前記第1の部分及び前記第2のルーバー部の前記第1の部分は、第2の実質的に不透明のパターンを形成し、前記第1の実質的に不透明のパターンは、前記縦型ブラインドパネルが前記閉形態にあるときに前記第2の実質的に不透明のパターンから少なくとも部分的にずれる、請求項2に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項8】
縦型ドレープパネルであって、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
前記第1のルーバーの前記第1の縦縁を前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続するヒンジであって、前記第1のルーバーが前記第2のルーバーに対し前記ヒンジを中心に折り曲がる、ヒンジと、
前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続される第1の半透明又は透明のスペーサと、
前記第2のルーバーの前記第2の縦縁に接続される第2の半透明又は透明のスペーサとを備え、
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーは、前記ヒンジに沿って分離可能であり、それにより、前記縦型ドレープパネルは幅を調整されることができ、前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーの一方の前記第1の縦縁は、前記縦型ドレープパネルのほつれのない縦縁を形成し、
前記縦型ドレープパネルは、前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する、縦型ドレープパネル。
【請求項9】
前記ヒンジは、
縦方向のピラーステッチと、
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーを前記ピラーステッチに結び付ける接続糸と
を含む、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項10】
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーは時計回り又は反時計回りに回動して、前記縦型ドレープパネルを前記閉形態にする、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項11】
前記第1のルーバーの前記第1の部分は、前記第1のルーバーに沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成し、前記第2のルーバーの前記第1の部分は、前記第2のルーバーに沿って縦方向に延びる実質的に不透明のストリップを形成する、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項12】
前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーにおいて、前記実質的に不透明のストリップが前記第1の縦縁から前記第1の縦縁と前記第2の縦縁との間の中間まで延びることで、前記縦型ブラインドパネルが前記開形態にあるときに前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーが外方に膨らんでいるようになっている、請求項11に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項13】
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサはそれぞれ、第1の実質的に不透明のパターンを有し、前記第1のルーバーの前記第1の部分及び前記第2のルーバーの前記第1の部分は第2の実質的に不透明のパターンを形成し、前記第1の実質的に不透明のパターンは、前記縦型ブラインドパネルが前記閉形態にあるときに前記第2の実質的に不透明のパターンから少なくとも部分的にずれる、請求項8に記載の縦型ドレープパネル。
【請求項14】
縦型ドレープパネルであって、
前記縦型ドレープパネルは、複数の中間ドレープパネルと、複数のヒンジと、第1の端部ドレープパネル部と、第1の端部ヒンジと、第2の縦型端部ドレープパネル部と、第2の端部ヒンジを備え、
前記縦型ドレープパネルが備える前記複数の中間ドレープパネル部はそれぞれ、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える前記複数ヒンジはそれぞれ、前記中間ドレープパネル部のうちの1つにおける前記第2のルーバーの前記第2の縦縁を、前記中間ドレープパネル部のうちすぐ隣のパネル部における前記第1のルーバーの前記第1の縦縁と接続し、前記第1のルーバーはそれぞれ、すぐ隣の第2のルーバーに対し前記ヒンジのうちの対応する1つのヒンジを中心に折り曲がり、
前記縦型ドレープパネルが備える前記第1の端部ドレープパネルは、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーであって、前記第1のルーバーの前記第1の縦縁は、前記縦型ドレープパネルの第1のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える第1の端部ヒンジは、
前記第1の端部ドレープパネル部における前記第2のルーバーの前記第2の縦縁を前記中間ドレープパネル部のうちの1つにおける前記第1のルーバーの前記第1の縦縁に接続し、
前記縦型ドレープパネルが備える前記第2の縦型端部ドレープパネル部は、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第1のルーバーと、
第1の縦縁と、第2の縦縁と、実質的に不透明の第1の部分と、実質的に透明又は半透明の第2の部分とを有する実質的に縦方向に延びる第2のルーバーであって、前記第2のルーバーの前記第2の縦縁は、前記縦型ドレープパネルの第2のほつれのない縦縁を形成する、実質的に縦方向に延びる第2のルーバーと、
第1の縦縁と第2の縦縁とを有する半透明又は透明のスペーサであって、前記スペーサの前記第1の縦縁は前記第1のルーバーの前記第2の縦縁に接続され、前記スペーサの前記第2の縦縁は前記第2のルーバーの前記第1の縦縁に接続される、半透明又は透明のスペーサと
を含み、
前記縦型ドレープパネルが備える、第2の端部ヒンジは、
前記第2の端部ドレープパネル部における前記第1のルーバーの前記第1の縦縁を、前記中間ドレープパネル部のうちの別の1つにおける前記第2のルーバーの前記第2の縦縁に接続し、
前記縦型ドレープパネルは、前記中間ドレープパネル部及び前記端部ドレープパネル部のそれぞれにおいて前記スペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して垂直に向いている開形態、及び、前記中間ドレープパネル部及び前記端部ドレープパネル部のそれぞれにおいて前記スペーサが前記第1のルーバー及び前記第2のルーバーに対して平行に向いている閉形態を有する、縦型ドレープパネル。
【請求項15】
縦型ドレープアセンブリにおいて使用される縦方向のドレープファブリックであって、
複数の平行な細長い縦セグメントであって、
前記縦セグメントはそれぞれ、
第1のパネルと、
前記第1のパネルに隣接して配置される第2のパネルと、
半透明又は透明であり、前記第2のパネルに隣接して配置される第3のパネルと、
少なくとも前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に配置される一体型ファブリックヒンジと
を含む、複数の平行な細長い縦セグメントを備え、
少なくとも1つのセグメントにおけるヒンジで連結された前記第1のパネル及び前記第2のパネルは、対面して折り曲がり、ピボットに、共通のヒンジに隣接する前記第1のパネル及び前記第2のパネルの端部で一緒に縦方向に吊るされ、それにより、単一の縦型ブラインドルーバーとして協働して機能し、
前記第3のパネルは、ヒンジで連結された前記第1のパネル及び前記第2のパネルによって形成される前記単一の縦型ブラインドルーバーから、隣接するセグメントにおける第1のパネル及び第2のパネルによって形成される同等の機能を有する単一のルーバーに及ぶ、縦方向のドレープファブリック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2009−525421(P2009−525421A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553378(P2008−553378)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/002938
【国際公開番号】WO2007/092335
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(507392093)レイス・ラスティックス・カンパニー・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LACE LASTICS CO., INC.
【住所又は居所原語表記】610 Pine Tree Road, P.O.Box 508, Oxford, NC 27565, United States of America
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/002938
【国際公開番号】WO2007/092335
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(507392093)レイス・ラスティックス・カンパニー・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LACE LASTICS CO., INC.
【住所又は居所原語表記】610 Pine Tree Road, P.O.Box 508, Oxford, NC 27565, United States of America
[ Back to top ]