説明

ファン組立体

【課題】空気出口から噴出される空気によって発生する空気流の乱流を低減する
【解決手段】ファン組立体のためのノズル16は、空気入口14、環状空気出口18及び空気入口から空気出口18まで空気を送るための内部通路を有する。内部通路は、環状内壁72と、内壁の周りに延びる外壁との間に配置される。内壁72は、ノズル16の外側からの空気が空気出口18から噴出される空気によって引き込まれるようになったボア78を少なくとも部分的に画定する。内壁は72、内部通路の断面積がボア78の周りで変化するように、外壁に対して偏心している。内部通路の断面積の変化により、空気出口18から噴出される空気の方向がファン組立体によって発生する空気流の乱流を低減するように制御できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファン組立体のためのノズル及びこのようなノズルを含むファン組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭用ファンは、典型的には、軸線周りで回転するように取り付けられたブレード又はベーンのセットと、空気流を発生させるようにブレードのセットを回転させる駆動装置とを含む。空気流の移動及び循環は、「風速冷却」又は微風を作り出し、結果として、熱が対流及び蒸発により放散するのでユーザは冷却作用を受ける。ブレードは、一般的に、空気流がハウジングを通過することを可能にしながら、ファンの使用中にユーザが回転ブレードと接触状態になるのを防止するケージ内に配置される。
【0003】
米国特許第2,488,467号は、ファン組立体から空気を放出するのに、ケージに入れたブレードを使用しないファンを記載する。代わりに、ファン組立体は基部を含み、基部は、空気流を基部内に吸い込むためのモータ駆動式インペラと、基部に連結された一連の同心状の環状ノズルであって、各々がファンから空気流を噴出するためにノズルの前部に位置する環状出口を含むノズルとを収容する。各ノズルは、ボアを形成するようにボア軸線の周りに延びる。
【0004】
各ノズルは翼形(エアロフォイル形状、airfoil形状)を有する。翼形は、ノズルの後部に位置する前縁と、ノズルの前部に位置する後縁と、前縁と後縁との間に延びる翼弦線とを有すると考えることができる。米国特許第2,488,467号では、各ノズルの翼弦線は、ノズルのボア軸線に平行である。空気出口は、翼弦線上に位置し、ノズルから離れるように延びる方向且つ翼弦線に沿って空気流を噴出するように配置される。
【0005】
ファン組立体から空気を放出するのにケージに入れたブレードを用いない別のファン組立体は、国際特許第2010/100451号に記載されている。このファン組立体は、同様に、一次空気流を基部の中に吸い込むためのモータ駆動式インペラと、基部に連結され一次空気流をファンから噴出する環状口部を含む単一環状ノズルとを収容する、円筒基部を含む。ノズルは、ファン組立体の局所的な環境内の空気が、口部から噴出される一次空気流によって引き込まれ、一次空気流を増幅する、開口部を画定する。ノズルはコアンダ面を含み、口部は、コアンダ面上に一次空気流を指し向けるように配置される。コアンダ面は開口部の中心軸線の周りに対称的に延びるので、ファン組立体によって発生した空気流は、円筒又は切頭円錐状プロファイルを有する環状噴流の形態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第2,488,467号明細書
【特許文献2】国際公開番号2010/100451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
第1の態様では、本発明は、ファン組立体のためのノズルを提供し、ノズルは、
空気入口と、
少なくとも1つの空気出口と、
ノズルの外側からの空気が、そこを通って少なくとも1つの空気出口から噴出される空気によって引き込まれるボアを少なくとも部分的に画定する環状内壁と、
長手方向軸線の周り及び内壁の周りに延びる外壁と、
空気入口から少なくとも1つの空気出口まで空気を送るために内壁と外壁との間に配置される内部通路と、
を備え、
内部通路は、空気入口を通って内部通路に入る空気流のそれぞれの部分を受け取り、ボアの周りで対向する角度方向に空気流の各部分を送るための第1の部分及び第2の部分を有し、
内部通路の各部分は、外壁の長手方向軸線を通って延びこれを含む平面による、内部通路との交差から形成される断面積を有し、内部通路の各部分の断面積は、ボアの周りで大きさ(size)が減少することを特徴とする。
【0008】
以下では一次空気流と呼ぶノズルから噴出される空気は、ノズルを取り囲む空気を同伴して、一次空気流及び同伴空気の両方をユーザに供給する空気増幅器として作用する。同伴空気は、本明細書では二次空気流と呼ぶ場合もある。二次空気流は、部屋の空間、領域、又はノズルを囲む外部環境から引き込まれる。一次空気流は、同伴二次空気流と合体してノズルの前部から前方に放出される合体又は全体空気流を形成する。
【0009】
発明者らは、前記のようにノズルの各部分の断面積を制御することで、ノズルの前のユーザが受ける合体空気流の乱流を低減できることを見出した。乱流の低減は、一次空気流がノズルのボアの周囲から噴出される角度変化を最小にした結果である。この断面積の変化がないと、空気入口に隣接して配置される内部通路の部分から、ノズルの長手方向軸線に対して比較的急角度で一次空気流が上向きに噴出する傾向があるのに対して、空気入口の反対側に配置される内部通路の部分から噴出する空気流の部分は、比較的浅い角度で噴出される。空気入口が、ノズルの基部に向かって配置される場合には、一次空気流は、ノズル上端の前部にほぼ位置する場所に向かって集中する可能性がある。一次空気流の集中により、ノズルから発生する合体空気流に乱流が生じる場合がある。
【0010】
空気入口に隣接する内部通路の断面積を相対的に増加させると、一次空気流がノズルの基部から噴出される速度を低下できる。この速度低下は、空気流が内部通路のこの部分から噴出される角度を低減することが分かった。ボアの周りで断面積を低減するように内部通路の形状を制御することで、一次空気流がノズルから噴出する角度の何らかの変化を著しく低下できる。
【0011】
内部通路の各部分の断面積の変化は、各々が外壁の長手方向軸線を通って延び且つこれを含む一連の平面での、内部通路との交差部に見られ、ここで、外壁は中心に置かれる。また、内部通路の各部分の断面積の変化は、内部通路の部分の第1の端部から第2の端部まで延びる空気流路の断面積の変化と称されてもよいので、本発明のこの態様は、ファン組立体用のノズルを提供し、ノズルは、空気入口と、少なくとも1つの空気出口と、ノズルの外側からの空気が、そこを通って少なくとも1つの空気出口から噴出される空気によって引き込まれるボアを少なくとも部分的に画定する環状内壁と、長手方向軸線の周り及び内壁の周りに延びる外壁と、空気入口から少なくとも1つの空気出口まで空気を送るために内壁と外壁との間に配置される内部通路とを含み、内部通路は、空気入口を通って内部通路に入る空気流のそれぞれの部分を受け取り且つボアの周りで対向する角度方向に空気流の各部分を送るための、部分の第1の端部から第2の端部まで延びる流路に沿った、第1の部分及び第2の部分を有し、流路の断面積はボアの周りで大きさが減少するようになっている。
【0012】
内部通路の各部分の断面積は、ボアの周りで段階的に減少することができる。代替的に、内部通路の各部分の断面積は、ボアの周りで徐々に減少する、またはテーパ付けられていてもよい。
【0013】
ノズルは、空気入口及びノズル中心を通る平面に関して実質的に対称であることが好ましく、内部通路の各部分は、同じ断面積変化を有することが好ましい。例えば、ノズルは、略円形、楕円形、又は「レーストラック」形状を有することができ、内部通路の各部分は、ボアの各側面上に配置される比較的直線の部分を含む。
【0014】
内部通路の各部分の断面積の変化は、断面積が、空気入口から空気を受け取るための第1の端部から第2の端部までボアの周りで大きさが減少するようになっていることが好ましい。各部分の断面積は、空気入口の反対側の位置において最小値を有することが好ましい。
【0015】
内部通路の各部分の断面積の変化は、断面積が、空気入口に隣接する第1の値と、空気入口の反対側での第2の値とを有するようになっていることが好ましく、第1の値は、第2の値の少なくとも1.5倍、より好ましくは、第1の値は、第2の値の少なくとも1.8倍である。
【0016】
内部通路の各部分の断面積の変化は、ノズルの各部分の半径方向の厚さをボアの周りで変化させることで生じ得る。この場合、ボアの軸線に沿って延びる方向に測定した場合のノズルの奥行きは、ボアの周りで実質的に一定とすることができる。代替的に、ノズルの奥行きは、ボアの周りで変えることもできる。例えば、ノズルの各部分の奥行きは、空気入口に隣接する第1の値から空気入口の反対側の第2の値まで低減することができる。
【0017】
空気入口は、空気がノズルの内部通路に入る複数の部分又は開口を含むことができる。これらの部分又は開口は、互いに隣接して配置されてもよく、又はノズルの周りで離間することもできる。少なくとも1つの空気出口は、ノズルの前端に又はこれの近くに配置することができる。代替的に、少なくとも1つの空気出口は、ノズルの後端の近くに配置することができる。ノズルは、単一の空気出口又は複数の空気出口を含むことができる。1つの実施例では、ノズルは、ボアの軸線を囲む単一の環状空気出口を含み、この空気出口は、円形の形状とすることができ、又はノズルの前端の形状に適合する形状を有することができる。代替的に、内部通路の各部分は、それぞれの空気出口を含むことができる。例えば、ノズルが長円形(レーストラック形)を有する場合、ノズルの各直線部分はそれぞれの空気出口を含むことができる。また、その、または各空気出口は、スロットの形態であることが好ましい。スロットは、0.5mmから5mmの範囲の幅を有することが好ましい。
【0018】
内壁は、ボアの少なくとも前方部を画定することが好ましい。各壁は、単一の構成要素で形成することができるが、代替的に、壁の一方又は両方は、複数の構成要素から形成することができる。内壁は、外壁に対して偏心していることが好ましい。換言すると、内壁及び外壁は同心状ではないことが好ましい。1つの実施例では、内壁の中心又は長手方向軸線は、内部通路の断面積がノズルの下端からノズルの上端に向かって減少するように、外壁の中心又は長手方向軸線の上方に配置される。これはノズルの断面変化を実現するのに比較的簡単な方法であり、第2の態様では、本発明は、ファン組立体のためのノズルを提供し、ノズルは、空気入口と、少なくとも1つの空気出口と、空気入口から少なくとも1つの空気出口まで空気を送る内部通路と、環状内壁と、環状内壁の周りに延びる外壁とを備え、内部通路は、内壁と外壁との間に配置され、内壁は、ノズルの外側からの空気が、そこを通って少なくとも1つの空気出口から噴出される空気によって引き込まれるボアを少なくとも部分的に画定し、内壁は、外壁に対して偏心している。
【0019】
前述のように、ノズルの各部分の断面積は、各々がノズルの外壁の中心を通り、各々が外壁の中心を通る長手方向軸線を含む、一連の交差平面で測定されることが好ましい。しかしながら、内壁及び外壁の偏心により、ノズルの各部分の断面積は、各々がノズルの内壁の中心を通り、各々が内壁の中心を通る長手方向軸線を含む一連の交差平面で測定することができる。この軸線は、ボアの軸線と同一直線上にある。
【0020】
少なくとも1つの空気出口は、内壁と外壁との間に配置されることが好ましい。例えば、少なくとも1つの空気出口は、内壁及び外壁の重なり部分の間に配置することができる。壁のこれらの重なり部分は、内壁の内部表面の一部及び外壁の外部表面の一部を含むことができる。代替的に、壁のこれらの重なり部分は、外壁の内部表面の一部及び内壁の外部表面の一部を含むことができる。一連のスペーサが、他の壁と係合するために一方の壁の周りに角度的に離間して配置され、少なくとも1つの空気出口の幅を制御できる。壁の重なり部分は、略平行であることが好ましく、ノズルから噴出される空気流を選択された方向に案内する役割を果たす。1つの実施例では、重なり部分は、ボアの軸線に対して傾斜するように切頭円錐形状である。ノズルから噴出される空気流の所望のプロファイルに応じて、重なり部分は、ボアの軸線に向かって又はこれから離れるように傾斜できる。
【0021】
理論によって制限することを意図するものではないが、本出願人は、一次空気流による二次空気流の同伴比率は、ノズルから噴出される一次空気流の外側プロファイルの表面積の大きさに関係すると考えている。一次空気流が、外向きにテーパー付けされる又は外向きに開く場合、外側プロファイルの表面積は相対的に大きくなり、一次空気流とノズルを取り囲む空気の混合が促進されて合体空気流の流量が増加するのに対して、一次空気流が内向きにテーパー付けされる場合、外側プロファイルの表面積は相対的に小さく、一次空気流による二次空気流の同伴が少なくなり、合体空気流の流量が減少する。
【0022】
ノズルによって発生される合体空気流の流量の増加は、合体空気流の最大速度を低下させるように作用する。これにより、ノズルは、部屋又はオフィスを通り抜ける空気流を発生するためのファン組立体に使用するのに適したものとなることができる。他方、ノズルによって発生する合体空気流の流量の減少は、合体空気流の最大速度を高くする作用がある。これにより、ノズルは、ファンの前のユーザを急速に冷却するための空気流を発生させる机上ファン又は他の卓上ファンに使用するのに適したものとなることができる。
【0023】
ノズルは、内壁と外壁との間に延びる環状前壁を有することができる。ノズルの構成要素の数を低減するために、前壁は外壁と一体化することが好ましい。少なくとも1つの空気出口は前壁に隣接して、例えば、ボアと前壁との間に配置することができる。
【0024】
代替的に、少なくとも1つの空気出口は、内壁の外部表面に空気が向かうように構成することができる。少なくとも1つの空気出口に隣接して配置される外部表面の少なくとも一部は、凸形状とすることができ、ノズルから噴出される空気が指し向けられるコアンダ面をもたらす。
【0025】
空気入口は、ノズルの外壁によって画定されることが好ましく、ノズルの下端に配置されることが好ましい。
【0026】
また、本発明は、インペラ、空気流を発生させるようにインペラを回転させるモータ、及び空気流を受け取るための前述のノズルを含むファン組立体を提供する。ノズルは、インペラ及びモータを収容する基部に取り付けることが好ましい。
【0027】
本発明の第1の態様に関連して説明した特徴は、本発明の第2の態様に同様に適用可能であり、逆もまた同じである。
【0028】
本発明の実施形態は添付の図面を参照して以下に例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ファン組立体の第1の実施形態の上から見た正面斜視図である。
【図2】ファン組立体の正面図である。
【図3a】図2の線E−Eに沿った左側断面図である。
【図3b】図2の線A−Aに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【図3c】図2の線B−Bに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【図3d】図2の線C−Cに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【図4】ファン組立体の第2の実施形態の上から見た正面斜視図である。
【図5】図4のファン組立体の正面図である。
【図6a】図5の線E−Eに沿った左側断面図である。
【図6b】図5の線A−Aに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【図6c】図5の線B−Bに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【図6d】図5の線C−Cに沿ったファン組立体のノズルの1つの部分を通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1及び図2は、ファン組立体10の第1の実施形態の外観図である。ファン組立体10は、一次空気流がファン組立体10に入る空気入口14を含む本体12と、この本体12に取り付けられた環状ノズル16とを含む。ノズル16は、ファン組立体10から一次空気流を噴出するための空気出口18を含む。
【0031】
本体12は、実質的に円筒形の下側本体部分22に取り付けられた実質的に円筒形の主本体部分20を含む。主本体部分20及び下側本体部分22は、上側本体部分20の外部表面が、下側本体部分22の外部表面と実質的に同一平面にあるように、実質的に同じ外径を有することが好ましい。本実施形態では、本体12は、100mmから300mmの範囲の高さ及び100mmから200mmの範囲の直径を有する。
【0032】
主本体部分20は、一次空気流がファン組立体10に入る空気入口14を含む。本実施形態では、空気入口14は、主本体部分20に形成された配列開口を含む。代替的に、空気入口14は、主本体部分20に形成された窓内に取り付けられた1つ又はそれ以上のグリル又はメッシュを含むことができる。主本体部分20は、その上端で(図示のように)開放して一次空気流が本体12から排出される空気出口23(図3aに示す)を提供する。
【0033】
主本体部分20は、下側本体部分22に対して傾くことができ、一次空気流がファン組立体10から噴出される方向を調節できる。例えば、下側本体部分22の上面及び主本体部分20の下面には、主本体部分20が下側本体部分22から持ち上がるのを防止しながら、主本体部分20が下側本体部分22に対して移動することを可能にする相互結合部を備えることができる。例えば、下側本体部分22及び主本体部分20は、連結L字形部材を含むことができる。
【0034】
下側本体部分22は、ファン組立体10のユーザインターフェイスを含む。ユーザインターフェイスは、ユーザが操作可能な複数のボタン24、26と、ユーザがファン組立体10の種々の機能を制御できるようにするためのダイヤル28と、ボタン24、26及びダイヤル28に接続されたユーザインターフェイス制御回路30とを含む。下側本体部分22は、ファン組立体10が置かれる表面と係合するように基部32上に取り付けられる。
【0035】
図3aは、ファン組立体10の断面図を示す。下側本体部分22は、全体を符号34で示す、ユーザインターフェイス制御回路30に接続された主制御回路を収容する。ボタン24、26及びダイヤル28の操作に応答して、ユーザインターフェイス制御回路30は、主制御回路34に適切な信号を伝達して、ファン組立体10の種々の作動を制御するように構成されている。
【0036】
また、下側本体部分22は、全体を符号36で示す、下側本体部分22を基部32に対して首振りさせるための機構を収容する。首振り機構36の作動は、ボタン26のユーザ操作に応答して主制御回路34によって制御される。基部32に対する下側本体部分22の各首振り周期の範囲は、好ましくは60°から120°、本実施形態では約80°である。本実施形態では、首振り機構36は、1分間当たり約3から5の首振り周期を実行するように構成される。ファン組立体10に電力を供給するための主電力ケーブル(図示せず)が、基部32に形成された開口38を貫通して延びる。ケーブルは、主電源に接続するためにプラグに接続される。
【0037】
主本体部分20は、空気入口14を通って本体12の中に一次空気流を吸い込むためのインペラ40を収容する。好ましくは、インペラ40は、混流(斜流)インペラの形態である。インペラ40は、モータ44から外向きに延びる回転シャフト42に結合される。本実施形態では、モータ44は、ダイヤル28のユーザ操作に応答して主制御回路34によって速度を変更できるDCブラシレスモータである。モータ44の最高速度は、好ましくは5,000rpmから10,000rpmの範囲である。モータ44は、下側部分48に結合された上側部分46を含むモータバケット内に収容される。モータバケットの上側部分46は、湾曲ブレードを有する環状ディスクの形態のディフューザ50を含む。
【0038】
モータバケットは、略切頭円錐状インペラハウジング52内に配置され、該ハウジングに取り付けられる。インペラハウジング52は、次に、基部12の主本体部分20内に配置されてこれに結合された複数の角度的に離間した支持体54、本実施形態では3つの支持体上に取り付けられる。インペラ40及びインペラハウジング52は、インペラ40がインペラハウジング52の内面に近接するがこれと接触しないように形成される。実質的に環状の入口部材56が、一次空気流をインペラハウジング52の中に案内するためにインペラハウジング52の底面に結合される。電気ケーブル58が、主制御回路34から、本体12の主本体部分20及び本体部分22に形成された開口、並びにインペラハウジング52及びモータバケットに形成された開口を通ってモータ44に至る。
【0039】
好ましくは、本体12は、本体12からのノイズ発生を低減するための消音発泡体を含む。本実施形態では、本体12の主本体部分20は、空気入口14の下に位置する第1の発泡部材60と、モータバケット内に位置する第2の環状発泡部材62とを含む。
【0040】
可撓性シール部材64は、インペラハウジング52上に装着される。可撓性シール部材は、空気がインペラハウジング52の外面を回って入口部材56に移動するのを防止する。シール部材64は、好ましくはゴムから形成された、好ましくは環状リップシールを含む。シール部材64は、電気ケーブル58をモータ44に案内するためのグロメットの形態の案内部分を更に含む。
【0041】
図1及び図2に戻ると、ノズル16は環状形状を有する。ノズル16は環状内壁72の周りに延びる外壁70を含む。本実施例では、壁70、72の各々は、別個の構成要素から形成される。また、ノズル16は前壁74及び後壁76を有し、これらは、本実施例では、外壁70と一体化される。内壁72の後端は、例えば、接着剤を用いて後壁76に結合される。
【0042】
内壁72は、ボア軸線又は長手方向軸線Xの周りに延びて、ノズル16のボア78を画定する。ボア78は、ノズル16の後壁76からノズル16の前壁74までボア軸線Xに沿って直径が変化する略円形の断面を有する。本実施例では、内壁72は、各々がボア78の周りに延びる、環状後方部分80及び環状前方部分82を有する。後方部分80は、切頭円錐形状を有し、ボア軸線Xから離れるように後壁76から外向きにテーパー付けされる。また、前方部分82は切頭円錐状形状を有するが、ボア軸線Xに向かって内向きにテーパー付けされる。ボア軸線Xに対する前方部分82の傾斜角度は、好ましくは−20°から20°であり、本実施例では約8°である。
【0043】
前述のように、ノズル16の前壁74及び後壁76は、外壁70と一体にすることができる。内壁72に隣接して配置される外壁70の端部分84は、内壁72の前方部分82の周りに延びるか又はこれと重なって、外壁70の外面と内壁72の内面との間にノズル16の空気出口18を画定するように成形される。外壁70の端部分84は、内壁72の前方部分82と実質的に平行であるので、同様に約8°の角度でボア軸線Xに向かって内向きにテーパー付けされる。従って、ノズル16の空気出口18は、ノズル16の壁70、72の間に配置され、ノズル16の前端の近くに配置される。空気出口18は、ボア軸線Xを中心として、この周りに延びる略円形のスロットの形態である。スロットの幅は、好ましくは、ボア軸線Xの周りで実質的に一定であり、0.5mmから5mmの範囲である。一連の角度的に離間したスペーサ86は、部分82、84の接面の一方に設けられ、これらの接面の間で規則的な間隔を維持するように他方の接面と係合することができる。例えば、内壁72は外壁70に結合することができ、そうするとスペーサ86がない場合、接面が接触するので、スペーサ86は、接面が離れるように付勢するようにも作用する。
【0044】
外壁70は、本体12の主本体部分20の開放上端23に結合され、本体12から一次空気流を受け取るための空気入口を提供する開放下端を有する基部88を含む。外壁70の残りの部分は、略円筒形であり、ボア軸線Xに平行であるがこれから離間する中心軸線、または長手方向線Yの周りに延びる。換言すると、外壁70及び内壁72は偏心している。本実施例では、ボア軸線Xは、ファン組立体10の中心を通って垂直に延びる中心軸線Yの上に位置し、軸線X、Yは図2に示す平面E−Eに位置する。
【0045】
外壁70及び内壁72は、空気を空気入口88から空気出口18まで送るための内部通路90を画定する。内部通路90は、ノズル16のボア78の周りに延びる。ノズル16の壁70、72の偏心により、内部通路90の断面積は、ボア78の周りで変化する。内部通路90は、図1及び図2において全体を符号92及び94で示すように、各々がボア78の周りで反対の角度方向に延びる、第1及び第2の湾曲部分を含むと考えることができる。図3aから図3dも参照すると、内部通路90の各部分92、94の断面積は、ボア78の周りで大きさが減少する。各部分92、94の断面積は、ノズル16の空気入口に隣接して位置する第1の値A1から空気入口の直径方向反対側に位置する第2の値A2まで減少し、ここで2つの部分92、94は連結される。軸線X、Yの相対位置は、内部通路90の各部分92、94が、ボア78の周りで同じ断面積の変化を有するようになっているものであり、各部分92、94の断面積は、第1の値A1から第2の値A2まで漸次的に減少する。内部通路90の断面積の変化は、好ましくはA1≧1.5A2であり、より好ましくはA1≧1.8A2である。図3bから図3dに示すように、各部分92、94の断面積の変化は、ボア78の周りの各部分92、94の半径方向の厚さの変化によって生じ、軸線X、Yに沿って延びる方向で測定した場合のノズル16の奥行きは、ボア78の周りで比較的一定である。1つの実施例では、A1≒2500mm2及びA2≒1300mm2であり、別の実施例では、A1≒1800mm2及びA2≒800mm2である。
【0046】
ファン組立体10を作動させるために、ユーザは、ユーザインターフェイスのボタン24を押圧する。ユーザインターフェイス制御回路30は、この操作を主制御回路34に伝達し、これに応答して、主制御回路34は、インペラ40を回転させるようモータ44を起動させる。インペラ40の回転により、一次空気流は空気入口14を通って本体12の中に吸い込まれる。ユーザは、ユーザインターフェイスのダイヤル28を操作することで、モータ44の速度、従って空気が空気入口14を通って本体12の中に吸い込まれる量を制御できる。モータ44の速度に応じて、インペラ40が発生する一次空気流は、10リットル/秒から30リットル/秒とすることができる。一次空気流は、インペラハウジング52と主本体部分20の開放上端における空気出口23とを順次通過して、ノズル16の基部88に位置する空気入口を経由してノズル16の内部通路90に入る。
【0047】
内部通路90内で、一次空気流は、各々が内部通路90のそれぞれの部分92、94内にある、ノズル16のボア78の周りで対向する角度方向に向かう2つの気流に分かれる。気流が内部通路90を通過すると、空気は、空気出口18を通って噴出される。空気出口18からの一次空気流の噴出は、外部環境から、具体的にはノズル16の周りの領域からの空気を同伴して二次空気流を発生させる。この二次空気流は一次空気流と合体し、ノズル16から前方に放出される合体又は全体空気流(気流)を生成する。
【0048】
空気入口に隣接する内部通路90の断面積の増大により、ノズル16の下端から噴出される一次空気流の速度は低くなり、内部通路90のこの位置から噴出する空気流のボア軸線Xに対する角度は減少することになる。内部通路90の各部分92、94の断面積におけるボア78の周りでの漸次的な減少は、一次空気流がノズル16から噴出される角度の任意の(いくらかの)変化を最小にする作用がある。従って、ボア78の周りの内部通路90の断面積の変化は、ユーザが受ける合体空気流の乱流を減少させる。
【0049】
図4及び図5は、ファン組立体100の第2の実施形態の外観図である。ファン組立体100は、一次空気流がファン組立体10に入る空気入口14を含む本体12と、本体12上に取り付けられた環状ノズル102とを含む。ノズル102は、ファン組立体100から一次空気流を噴出するための空気出口104を含む。本体12は、ファン組立体10の本体12と同じであるので、本明細書では更に詳細に説明しない。
【0050】
ノズル102は環状形状を有する。ノズル102は、環状内壁108の周りに延びる外壁106を含む。本実施例では、壁106、108の各々は、別個の構成要素から形成される。壁106、108の各々は、前端及び後端を有する。外壁106の後端は、内壁108の後端に向かって内向きに湾曲して、ノズル102の後端を画定する。内壁108の前端は、外壁106の前端に向かって外向きに折り返されて、ノズル102の前端を画定する。外壁106の前端は、内壁108の前端に位置するスロットに挿入され、スロットに導入された接着剤を用いて内壁108に結合される。
【0051】
内壁108は、ボア軸線または長手方向軸線Xの周りに延びてノズル102のボア110を画定する。ボア110は、ノズル102の後端からノズル102の前端までボア軸線Xに沿って直径が変化する略円形の断面を有する。
【0052】
内壁108は、内壁108の外部表面、すなわちボア110を画定する表面が、多数の部分を有するように成形される。内壁108の外部表面は、凸状後方部分112、外向きに広がる切頭円錐状前方部分114、及び後方部分112と前方部分114との間に配置される円筒部分116を有する。
【0053】
外壁106は、本体12の主本体部分20の開放上端23に結合され、本体12から一次空気流を受け取るための空気入口を提供する開放下端を有する基部118を含む。外壁106の大部分は、略円筒形である。外壁106は、ボア軸線Xに平行であるがこれから離間した中心軸線または長手方向線Yの周りに延びる。換言すると、外壁106及び内壁108は偏心している。本実施例では、ボア軸線Xはファン組立体100の中心を通って垂直に延びる中心軸線Yの上に位置し、軸線X、Yの各々は図5に示す平面E−E上に位置する。
【0054】
外壁106の後端は内壁108の後端と重なるように成形され、外壁106の内面と内壁108の外面との間にノズル102の空気出口104を画定する。空気出口104は、ボア軸線Xを中心として、この周りに延びる略円形のスロットの形態である。スロットの幅はボア軸線Xの周りで実質的に一定であり、0.5mmから5mmの範囲であることが好ましい。外壁106及び内壁108の重なり部分120、122は実質的に平行であり、ノズル102のコアンダ面をもたらす、内壁108の凸状後方部分112の上に空気を指し向けるように構成される。一連の角度的に離間したスペーサ124が、外壁106及び内壁108の重なり部分120、122の接面の一方に設けられ、これらの接面の間で規則的な間隔を維持するように他方の接面と係合することができる。
【0055】
外壁106及び内壁108は、空気を空気入口88から空気出口104まで送るための内部通路126を画定する。内部通路126は、ノズル102のボア110の周りに延びる。ノズル102の壁106、108の偏心により、内部通路126の断面積は、ボア110の周りで変化する。内部通路126は、図4及び図5で全体を符号128及び130で示すように、各々がボア110の周りで対向する角度方向に延びる第1及び第2の湾曲部分を含むと考えることができる。図6(a)から図6(d)も参照すると、第1の実施形態と同様に、内部通路126の各部分128、130の断面積は、ボア110の周りで大きさが減少する。各部分128、130の断面積は、ノズル102の空気入口に隣接して位置する第1の値A1から空気入口の直径方向反対側に位置する第2の値A2まで減少し、ここで2つの部分128、130の端部は連結される。軸線X、Yの相対位置は、内部通路126の各部分128、130が、ボア110の周りで同じ断面積変化を有するものであり、各部分128、130の断面積は、第1の値A1から第2の値A2まで漸次的に減少する。内部通路126の断面積の変化は、好ましくはA1≧1.5A2であり、より好ましくはA1≧1.8A2である。図6(b)から図6(d)に示すように、各部分128、130の断面積の変化は、ボア110の周りの各部分128、130の半径方向の厚さの変化によって生じ、軸線X、Yに沿って延びる方向で測定した場合のノズル102の奥行きは、ボア110の周りで比較的一定である。1つの実施例では、A1≒2200mm2でありA2≒1200mm2である。
【0056】
ファン組立体100の作動は、ファン組立体10の作動と同じである。一次空気流は、モータ44によるインペラ40の回転によって基部12の空気入口14を通って引き込まれる。一次空気流は、インペラハウジング52と主本体部分20の開放上端における空気出口23とを順次通過して、ノズル102の基部118に位置する空気入口を介してノズル102の内部通路126に入る。
【0057】
内部通路126内で、一次空気流は、各々が内部通路126のそれぞれの部分128、130内にある、ノズル102のボア110の周りで対向する角度方向に向かう2つの気流に分かれる。気流は、内部通路126を通過すると、空気は、空気出口104を通って噴出される。空気出口104からの一次空気流の噴出は、外部環境から、具体的にはノズル102の周りの領域から空気を同伴して二次空気流を発生させる。この二次空気流は一次空気流と合体されて、ノズル102から前方に放出される合体又は全体空気流(気流)を生成するようになっている。本実施形態では、ボア110の周りの内部通路126の断面積の変化により、内部通路126の周りの静圧変化を最小にできる。
【0058】
要約すれば、ファン組立体のためのノズルは、空気入口、空気出口、及び空気入口から空気出口まで空気を送るための内部通路を有する。内部通路は、環状内壁と該内壁の周りに延びる外壁との間に配置される。内壁は、空気出口から噴出する空気によってノズルの外側からの空気が引き込まれる、ボアを少なくとも部分的に画定する。内部通路の断面積はボアの周りで変化する。内部通路の断面積の変化は、空気出口から噴出される空気の方向を制御でき、ファン組立体によって発生する空気流の乱流を減少させる。内部通路の断面積の変化は、内壁を外壁に対して偏心するように配置することで実現できる。
【符号の説明】
【0059】
10 ファン組立体
12 本体
14 空気入口
16 ノズル
18 空気出口
20 主本体部分
22 下側本体部分
24、26 ボタン
28 ダイヤル
32 基部
72 内壁
74 前壁
78 ボア
80 後方部分
86 スペーサ
88 基部、空気入口
92、94 内部通路90の部分
A、B、C、E 線
X ボア軸線又は長手方向軸線
Y 中心軸線すなわち長手方向線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファン組立体のためのノズルであって、
空気入口と、
少なくとも1つの空気出口と、
前記ノズルの外側からの空気が、そこを通って前記少なくとも1つの空気出口から噴出される空気によって引き込まれるボアを少なくとも部分的に画定する環状内壁と、
長手方向軸線の周り及び前記内壁の周りに延びる外壁と、
前記空気入口から前記少なくとも1つの空気出口まで空気を送るために前記内壁と前記外壁との間に配置される内部通路と、
を備え、
前記内部通路は、前記空気入口を通って前記内部通路に入る空気流のそれぞれの部分を受け取るとともに、前記ボアの周りで対向する角度方向に前記空気流の前記部分を送るための第1の部分及び第2の部分を有し、
前記内部通路の各部分は、前記外壁の前記長手方向軸線を通って延び且つこれを含む平面の前記内部通路との交差から形成される断面積を有し、前記内部通路の各部分の前記断面積は、前記ボアの周りで大きさが減少する、
ことを特徴とするノズル。
【請求項2】
前記内部通路の各部分の断面積は、前記ボアの周りで漸減する、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
前記内部通路の各部分は、同じ断面積変化を有する、請求項1又は請求項2に記載のノズル。
【請求項4】
前記内部通路の各部分の断面積は、前記空気入口から空気を受け取るための第1の端部から第2の端部まで、前記ボアの周りで大きさが減少する、請求項1から3のいずれかに記載のノズル。
【請求項5】
前記各部分の断面積は、前記空気入口の反対側において最小値を有する、請求項1から4のいずれかに記載のノズル。
【請求項6】
前記各部分の断面積は、前記空気入口に隣接した位置における第1の値と、前記空気入口の反対側の位置における第2の値とを有し、前記第1の値は、前記第2の値の少なくとも1.5倍である、請求項1から5のいずれかに記載のノズル。
【請求項7】
前記第1の値は、前記第2の値の少なくとも1.8倍である、請求項6に記載のノズル。
【請求項8】
前記ノズルの各部分は、前記ボアの周りで半径方向の厚さが変化する、請求項1から7のいずれかに記載のノズル。
【請求項9】
前記ノズルの各部分は、前記ボアの周りで実質的に一定の奥行きを有する、請求項1から8のいずれかに記載のノズル。
【請求項10】
前記内壁は、前記外壁に対して偏心している、請求項1から9のいずれかに記載のノズル。
【請求項11】
ファン組立体のためのノズルであって、
空気入口と、
少なくとも1つの空気出口と、
前記空気入口から前記少なくとも1つの空気出口まで空気を送る内部通路と、
環状内壁と、
前記環状内壁の周りを延びる外壁と、
を備え、
前記内部通路は、前記内壁と前記外壁との間に配置され、前記内壁は、前記ノズルの外側からの空気が、そこを通って前記少なくとも1つの空気出口から噴出される空気によって引き込まれるボアを少なくとも部分的に画定し、
前記内壁は、前記外壁に対して偏心している、
ことを特徴とするノズル。
【請求項12】
前記内壁及び前記外壁の各々は、それぞれの長手方向軸線の周りに延び、前記外壁の長手方向軸線は、前記空気入口と前記内壁の長手方向軸線との間に配置される、請求項1から11のいずれかに記載のノズル。
【請求項13】
前記内壁の長手方向軸線は、前記外壁の長手方向軸線の垂直方向上方に配置される、請求項12に記載のノズル。
【請求項14】
前記少なくとも1つの空気出口は、単一の空気出口を含む、請求項1から13のいずれかに記載のノズル。
【請求項15】
前記空気出口は、環状である、請求項14に記載のノズル。
【請求項16】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記内壁と前記外壁との間に配置される、請求項14又は請求項15に記載のノズル。
【請求項17】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記ノズルの前部に配置される、請求項1から16のいずれかに記載のノズル。
【請求項18】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記内壁の内部表面及び前記外壁の外部表面の各重なり部分の間に配置される、請求項14から17のいずれかに記載のノズル。
【請求項19】
前記重なり部分は、実質的に平行である、請求項18に記載のノズル。
【請求項20】
前記重なり部分は、切頭円錐状である、請求項18又は請求項19に記載のノズル。
【請求項21】
前記重なり部分は、前記ボアの軸線に向かって傾斜している、請求項18から20のいずれかに記載のノズル。
【請求項22】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記ノズルの後部の近くに配置される、請求項1から16のいずれかに記載のノズル。
【請求項23】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記内壁の外部表面及び前記外壁の内部表面の重なり部分の間に配置される、請求項1から16及び請求項22のいずれかに記載のノズル。
【請求項24】
前記少なくとも1つの空気出口は、前記内壁の外部表面上に空気を指し向けるように構成される、請求項23に記載のノズル。
【請求項25】
前記内壁の外部表面は、コアンダ面を含む、請求項24に記載のノズル。
【請求項26】
インペラと、
空気流を発生させるように前記インペラを回転させるモータと、
前記空気流を受け取るための請求項1から25のいずれかに記載のノズルと、
を備えるファン組立体。
【請求項27】
前記ノズルは、前記インペラ及び前記モータを収容する基部に取り付けられる、請求項26に記載のノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【公開番号】特開2013−104429(P2013−104429A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−247242(P2012−247242)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】