説明

フィスカルプリンターのジャーナル記録方法およびフィスカルプリンター

【課題】印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致しない状態が発生することを低減できるフィスカルプリンターのジャーナル記録方法を提案すること。
【解決手段】フィスカルプリンター1のプリンター制御用CPU5は、フィスカル制御用CPU3からの行データの印刷処理において、1ライン分のラインデータDのライン印刷と、所定の紙送り量のレシート用紙の紙送りを交互に所定回数繰り返してキャラクター部分Cを印刷する(ステップST2〜ST6)。また、プリンター制御用CPU5はキャラクター部分Cの印刷が終了した時点で、行データの印刷終了をフィスカル制御用CPU3に通知し(ステップST7)、しかる後に、紙送りを行って行間Sを形成する(ステップST8)。印刷処理の終了の通知を受けたフィスカル制御用CPU3は、行データのテキスト情報をジャーナルメモリー7に記録する(ステップST9、ST10)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシート用紙に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報を不揮発性メモリーに記憶保持するジャーナル記録機能を備えたフィスカルプリンターのジャーナル記録方法およびフィスカルプリンターに関する。
【背景技術】
【0002】
フィスカルプリンターはPOSシステムなどにおいてキャッシュレジスターのプリンターとして用いられており、レシート等を発行すると共に、レシート用紙に印刷された印刷情報と対応するテキスト情報を不揮発性メモリーに記憶保持するジャーナル記録機能や、一日の商品等の販売取引が終了した後などに販売取引に関する売上金額や課税額等の決済情報(フィスカル情報)を不揮発性メモリーに記憶保持するフィスカル情報記録機能を備えている。不揮発性メモリーに記憶保持されたテキスト情報およびフィスカル情報は税務監査用データなどとして用いられる。特許文献1には、このようなフィスカルプリンターが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−134580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、フィスカルプリンターは、レシート用紙に印刷を行うためのプリンター制御部と、レシート用紙に印刷された印刷情報と対応するテキスト情報を不揮発性メモリーに記憶保持するためのジャーナル記録部を有しており、ジャーナル記録部はレシート用紙への1行分の行データの印刷処理の終了の通知をプリンター制御部から受けて、この行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込む。
【0005】
ここで、プリンター制御部による1行分の行データの印刷処理は、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と、このキャラクター部分の紙送り方向上流側に隣接する行間を形成するための紙送りによって完了するが、行データの印刷処理完了時点とプリンター制御部がこの行データの印刷処理の終了の通知をジャーナル記録部に送信する通知送信時点との間には僅かなタイムラグがあり、このタイムラグをゼロとすることは難しい。従って、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断されると、レシート用紙に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報が不揮発性メモリーに記録されていないという事態が発生する。
【0006】
また、1行分の行データの印刷処理のうちキャラクター部分の印刷が終了した時点でフィスカルプリンターの電源が切断されるとレシート用紙上ではキャラクター部分の印刷が目視によって判読可能となる。この一方で、キャラクター部分の印刷が終了した時点では行間は形成されておらず、行データの印刷処理が完了していないので、プリンター制御部は印刷処理の終了の通知をジャーナル記録部に送信していない。従って、レシート用紙に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報は不揮発性メモリーに記録されない。
【0007】
これらの場合には、レシートに印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致しなくなる。このため、税務監査に際して、この不一致が問題となる恐れがある。
【0008】
本発明の課題は、この点に鑑みて、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されるテキスト情報とが一致しない状態が発生することを低減できるフィスカルプリンターのジャーナル記録方法およびフィスカルプリンターを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとによって完了する印刷媒体への1行分の行データの印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むフィスカルプリンターのジャーナル記録方法において、
前記キャラクター部分の印刷が終了した時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報を一致させることができる。また、印刷媒体を目視している者は、キャラクター部分の印刷が終了した時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、この時点で印刷処理の終了を通知して行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録することにより、印刷媒体に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0011】
次に、本発明は、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとによって完了する印刷媒体への1行分の行データの印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むフィスカルプリンターのジャーナル記録方法において、
予め定めた所定の紙送り量に対応する1ライン分のラインデータのライン印刷と、前記所定の紙送り量の前記印刷媒体の紙送りとを交互に所定回数繰り返して前記キャラクター部分を印刷し、
前記印刷媒体上で前記キャラクター部分が目視によって判読可能となった時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報を一致させることができる。また、印刷媒体を目視している者は、キャラクター部分の印刷が判読可能となった時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、この時点で印刷処理の終了を通知して行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録することにより、印刷媒体に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0013】
この場合において、キャラクター部分の印刷が目視によって判読可能となった時点で、行データの印刷処理の終了を通知するためには、予め、前記キャラクター毎に、当該キャラクターが目視により判読可能となる前記ライン印刷の回数をキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持し、前記行データに含まれている各キャラクターの前記キャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて、前記キャラクター部分が目視により判読可能となるライン印刷の回数を判読可能ライン印刷回数として取得し、前記ライン印刷が前記判読可能ライン印刷回数行われた時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とする。
【0014】
次に、本発明のフィスカルプリンターは、
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドによる印刷位置を経由させて印刷媒体を予め定めた所定の紙送り量で間欠的に紙送りする媒体搬送機構と、
1行分の行データの供給を受けると、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとをこの順番で行って前記行データの印刷処理を完了させる印刷制御部と、
前記印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むジャーナル記録部と、
前記キャラクター部分の印刷が終了すると、前記印刷処理の終了をジャーナル記録部に通知する行印刷終了通知部とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、行印刷終了通知部による1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報を一致させることができる。また、印刷媒体を目視している者は、キャラクター部分の印刷が終了した時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、この時点で印刷処理の終了を通知して行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録することにより、印刷媒体に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0016】
次に、本発明のフィスカルプリンターは、
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドによる印刷位置を経由させて印刷媒体を予め定めた所定の紙送り量で間欠的に紙送りする媒体搬送機構と、
1行分の行データの供給を受けると、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとをこの順番で行って前記行データの印刷処理を完了させる印刷制御部と、
前記印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むジャーナル記録部と、
前記印刷処理の終了をジャーナル記録部に通知する行印刷終了通知部とを有し、
前記印刷制御部は、予め定めた所定の紙送り量に対応する1ライン分のラインデータのライン印刷と、前記所定の紙送り量の前記印刷媒体の紙送りとを交互に所定回数繰り返して前記キャラクター部分を印刷し、
前記行印刷終了通知部は、前記印刷媒体上で前記キャラクター部分が目視によって判読可能になると、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、行印刷終了通知部による1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報を一致させることができる。また、印刷媒体を目視している者は、キャラクター部分の印刷が判読可能となった時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、この時点で印刷処理の終了を通知して行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録することにより、印刷媒体に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0018】
この場合において、キャラクター部分の印刷が目視によって判読可能となった時点で、印刷処理の終了を通知するためには、前記キャラクター毎に、当該キャラクターが目視により判読可能となるライン印刷の回数をキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持しているライン印刷回数記憶部と、前記行データに含まれている各キャラクターの前記キャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて、前記キャラクター部分が目視により判読可能となるライン印刷の回数を判読可能ライン印刷回数として取得するライン印刷回数取得部とを有し、前記行印刷終了通知部は、前記ライン印刷が前記判読可能ライン印刷回数行われると、前記印刷処理の終了を通知することが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンターの電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報を一致させることができる。また、印刷媒体を目視している者は、キャラクター部分の印刷が終了した時点、或いは、印刷媒体上でキャラクター部分の判読が可能となった時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、これらのうちのいずれかの時点で印刷処理の終了を通知して行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録することにより、印刷媒体に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施例1のフィスカルプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。
【図2】レシート用紙に印刷される1行分の行データの説明図である。
【図3】実施例1のジャーナル記録動作を示す概略フローチャートである。
【図4】プリンター制御用CPUへ送信される行データとコマンドの説明図である。
【図5】実施例2のフィスカルプリンターの制御系を示す概略ブロック図である。
【図6】各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数の説明図である。
【図7】行データの判読可能ライン印刷回数の説明図である。
【図8】実施例2のジャーナル記録動作を示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したフィスカルプリンターの実施の形態を説明する。
【0022】
(全体構成)
図1は本実施の形態に係るフィスカルプリンターの制御系の主要部分を示す概略ブロック図である。図2はレシート用紙に印刷される1行分の行データの説明図である。フィスカルプリンター1は、POSシステムのホスト側のコンピューター2に接続して用いられ、コンピューター2の側から供給される販売取引に関する販売情報を印刷したレシートを発行する。また、フィスカルプリンター1は、レシートを発行する際に、レシート用紙(印刷媒体)に印刷した印刷情報に対応するテキスト情報を記録保持するジャーナル記録機能と、一日の販売取引が終了したときなどに販売情報から課税額の総計などを算出したフィスカル情報を生成するとともに、このフィスカル情報を記憶保持するフィスカル情報生成記録機能を備えている。
【0023】
フィスカルプリンター1は、テキスト情報の記録やフィスカル情報の生成と記録などを司るフィスカル制御用CPU3が搭載されたフィスカル制御回路基板4と、レシートを発行する印刷動作を司るプリンター制御用CPU5が搭載されているプリンター制御回路基板6を備えている。
【0024】
フィスカル制御回路基板4には、レシートに印刷された印刷情報と対応するテキスト情報を記憶保持するためのジャーナルメモリー7と、フィスカル情報を記憶保持するためのフィスカルメモリー8が搭載されており、これらはフィスカル制御用CPU3に接続されている。ジャーナルメモリー7およびフィスカルメモリー8は不揮発性メモリーであり、例えば、OTP−ROM(One Time Programmable Read Only Memory)が用いられている。
【0025】
フィスカル制御用CPU3は、ホスト側のコンピューター2との間で情報の送受信を行うためのインターフェース機能およびプリンター制御用CPU5との間で情報の送受信を行うためのインターフェース機能を備えている。また、フィスカル制御用CPU3は、行データ送信部31、ジャーナル記録部32およびフィスカル情報生成記録部33を備えている。
【0026】
行データ送信部31は、コンピューター2の側から印刷命令が供給されると、印刷命令に含まれている販売取引に関する販売情報を、レシート用紙の1行分の行データ毎に逐次にプリンター制御用CPU5に送信する。
【0027】
ジャーナル記録部32は、プリンター制御用CPU5からレシート用紙に対する1行分の行データの印刷処理の終了の通知を受信すると、この1行分の行データに含まれているテキスト情報をジャーナルメモリー7に書き込む。
【0028】
フィスカル情報生成記録部33は、一日の販売取引が終了したときなどに、販売情報からフィスカル情報を生成して、このフィスカル情報をフィスカルメモリー8に記録する。
【0029】
プリンター制御回路基板6には、ライン印刷ヘッド9と、レシート用紙をライン印刷ヘッド9による印刷位置を経由させて搬送する印刷媒体搬送機構の用紙搬送用モーター10がそれぞれドライバー11、12を介して接続されている。印刷媒体搬送機構はレシート用紙を予め定めた所定の紙送り量で間欠的に紙送りする。また、プリンター制御回路基板6には、印刷制御用のファームウェア等が記憶されているフラッシュメモリー13と、イメージ展開用メモリー14が搭載されており、これらはプリンター制御用CPU5に接続されている。プリンター制御用CPU5は、印刷制御部51と行印刷終了通知部52を備えている。
【0030】
印刷制御部51は、フィスカル制御用CPU3の行データ送信部31からの1行分の行データを受信すると、ライン印刷ヘッド9および用紙搬送用モーター10を駆動制御してこの行データを印刷する。より詳細には、印刷制御部51は、1行分の行データを受信すると、まず、行データをイメージ展開用メモリー14に2次元展開して、予め定めた所定の紙送り量に対応する1ライン分のラインデータを所定個数生成する。
【0031】
ここで、図2に示すように、1行分の行データは、文字や記号などのキャラクターを含むキャラクター部分Cの印刷と、レシート用紙上においてキャラクター部分Cの紙送り方向上流側に隣接する行間Sの形成を命令するものであり、印刷制御部51は、1行分の行データから10個のラインデータD(1)〜D(10)を生成する。
【0032】
次に、印刷制御部51は、生成されたラインデータD(1)〜D(8)のうちの1ライン分のライン印刷と、所定の紙送り量によるレシート用紙の紙送りとを交互に繰り返し行って、キャラクター部分Cを印刷する。しかる後に、所定の紙送り量による紙送りを2回行うことにより、ラインデータD(9)、D(10)に対応する行間Sをレシート用紙上に形成し、これにより1行分の行データの印刷処理を完了する。
【0033】
行印刷終了通知部52は、キャラクター部分Cのレシート用紙に対する印刷が終了した時点で、印刷処理の終了の通知を送信する。より詳細には、行印刷終了通知部52は、印刷制御部51によるライン印刷の回数を計数しており、ライン印刷が所定回数の8回行われた時点で、印刷処理の終了の通知をフィスカル制御用CPU3に送信する。
【0034】
ここで、フィスカル制御回路基板4は、プリンター本体から取り外し可能な状態に取り付けられており、プリンター制御回路基板6に対しては着脱可能なコネクター15を介して電気的に接続されている。コネクター15は、プリンター制御回路基板6に搭載されているプリンター側コネクター端子部16と、フィスカル制御回路基板4に搭載されているフィスカル側コネクター端子部17とを備え、これらが取り外し可能な状態で接続されている。従って、正当な権限のある担当者が、フィスカルプリンター1からフィスカル制御回路基板4を取り外し、そこに搭載されているジャーナルメモリー7およびフィスカルメモリー8に記録されているテキスト情報およびフィスカル情報を取得することが可能である。
【0035】
(ジャーナル記録動作)
図3はフィスカルプリンター1が印刷情報に対応するテキスト情報をジャーナルメモリーに記録するジャーナル記録動作を示す概略フローチャートである。コンピューター2から印刷指令とともに販売情報が供給されると、フィスカル制御用CPU3の行データ送信部31は、販売情報を1行分の行データ毎に逐次にプリンター制御用CPU5に送信する(ステップST1)。
【0036】
プリンター制御用CPU5が行データを取得すると(ステップST2)、印刷制御部51は行データから10個のラインデータD(1)〜D(10)を生成する(ステップST3)。そして、印刷制御部51は、ラインデータD(1)〜D(8)の1ライン分のライン印刷と、所定の紙送り量によるレシート用紙の紙送りとを交互に所定回数の8回繰り返して、キャラクター部分Cを印刷する(ステップST4、ST5)。
【0037】
ここで、印刷制御部51がキャラクター部分Cの印刷を行っている間、行印刷終了通知部52は印刷制御部51によるライン印刷の回数を計数しており、ライン印刷が予め設定された所定回数の8回行われた時点(ステップST6)、すなわち、キャラクター部分Cの印刷が終了した時点で、印刷処理の終了の通知をフィスカル制御用CPU3に送信する(ステップST7)。
【0038】
その後、印刷制御部51は所定の紙送り量による紙送りを2回行って行間Sをレシート用紙上に形成し、これにより、行データの印刷処理を完了させる(ステップST8)。
【0039】
フィスカル制御用CPU3が印刷処理の終了の通知を受信すると(ステップST9)、ジャーナル記録部32は、行データ送信部31が直前に送信した1行分の行データに含まれているテキスト情報をジャーナルメモリー7に記憶する(ステップST10)。これらの動作は、コンピューター2から供給された販売情報の印刷が全て終了するまで、繰り返される。
【0040】
(作用効果)
本例によれば、行印刷終了通知部52による1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンター1の電源が切断された場合でも、印刷媒体に印刷された印刷情報と、不揮発性メモリーに記録されたテキスト情報とを一致させることができる。
【0041】
また、レシート用紙を目視している者は、キャラクター部分Cの印刷が終了した時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、本例では、キャラクター部分Cの印刷が終了した時点で印刷処理の終了を通知して、行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに記録している。従って、レシート用紙に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、ジャーナルメモリー7に記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0042】
さらに、本例では、プリンター制御用CPU5がキャラクター部分Cの印刷が終了する時点までに行われるライン印刷の回数を予め把握しており、この予め把握した回数に基づいて、行データの印刷処理の終了の通知を行うので、キャラクター部分Cの印刷が終了した時点で、印刷処理の終了を通知することができる。
【0043】
なお、キャラクター部分Cの印刷が終了した時点でプリンター制御用CPU5が印刷処理の終了を通知する上記の動作は、フィスカル制御用CPU3からプリンター制御用CPU5に送信するコマンドを、従来のコマンドから変更することによって実現することができる。図4はフィスカル制御用CPU3からプリンター制御用CPU5へ送信される行データとコマンドの説明図である。
【0044】
まず、従来例においては、図4(a)に示すように、フィスカル制御用CPU3がプリンター制御用CPU5に1行分の行データを送信する際には、キャラクター部分Cに印刷されるテキスト情報“ALAL”、ラインフィードコマンド“LF”、および、処理完了通知コマンドをこの順番で連続して送信していた。ラインフィードコマンド“LF”は行間Sを印刷するためのコマンドであり、デフォルトで2回の紙送りを行う処理動作を命令するものである。処理完了通知コマンドは行データの印刷処理の終了の通知を要求するものである。このようなコマンドにより、印刷制御部51は、レシート用紙に対するキャラクター部分Cの印刷と行間Sを形成するための紙送りを行って印刷処理を完了させ、しかる後に、行印刷終了通知部52は印刷処理の終了をフィスカル制御用CPU3に通知していた。
【0045】
これに対して、本例では、図4(b)に示すように、フィスカル制御用CPU3がプリンター制御用CPU5に1行分の行データを送信する際に、まず、行間設定コマンドを送信して、ラインフィードコマンド“LF”による紙送り量を0に設定する。次に、キャラクター部分Cに印刷されるテキスト情報“ALAL”、ラインフィードコマンド“LF”、および、処理完了通知コマンドをこの順番で送信し、しかる後に、2ドットフィードコマンドを送信する。2ドットフィードコマンドは2回の紙送りを行う処理動作を命令するものである。これにより、行印刷終了通知部52はライン印刷が8回行われた時点、すなわち、レシート用紙に対するキャラクター部分Cの印刷が終了した時点で、印刷処理の終了の通知をフィスカル制御用CPU3に送信し、その後に、印刷制御部51が行間Sに対応する紙送りを行って印刷処理を完了するものとなる。
【0046】
[実施例2]
図5は実施例2のフィスカルプリンターの制御系の主要部分を示す概略ブロック図である。なお、本例のフィスカルプリンター1Aは実施例1のフィスカルプリンター1と対応する構成を備えているので、対応する部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。本例のフィスカルプリンター1Aでは、プリンター制御用CPU5は印刷制御部51および行印刷終了通知部52に加えて、ライン印刷回数記憶部53およびライン印刷回数取得部54を備えている。
【0047】
ライン印刷回数記憶部53は、販売情報に用いられる文字や記号などの各キャラクターについて、レシート用紙上において当該キャラクターが目視により判読可能となるライン印刷の回数をキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持している。図6は各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数の説明図である。例えば、図6(a)に示すように、キャラクターが“A”の場合には、ラインデータD(1)〜D(7)のライン印刷によってレシート用紙上で目視により判読可能な状態となる。従って、ライン印刷回数記憶部53は、7を“A”のキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持している。また、図6(b)に示すように、キャラクターが“L”の場合には、ラインデータD(1)〜D(8)のライン印刷によってレシート用紙上で目視により判読可能な状態となる。従って、ライン印刷回数記憶部53は、8を“L”のキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持している。
【0048】
ライン印刷回数取得部54は、1行分の行データに含まれている各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて、レシート用紙上でキャラクター部分Cが目視により判読可能となるライン印刷の回数を判読可能ライン印刷回数として取得する。本例では、まず、行データに含まれている各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数を取得し、次に、これらのキャラクター別判読可能ライン印刷回数のうち最も多いライン印刷回数を行データの判読可能ライン印刷回数として取得する。図7は行データの判読可能ライン印刷回数の説明図である。例えば、図7(a)に示すように、行データに“A”および“L”が含まれている場合には、判読可能ライン印刷回数として、“L”のキャラクター別判読可能ライン印刷回数である8が取得される。また、図7(b)に示すように、行データに“A”のみが含まれている場合には、判読可能ライン印刷回数として、7が取得される。
【0049】
そして、本例では、行印刷終了通知部52は、レシート用紙上でキャラクター部分Cの印刷が目視によって判読可能となった時点で、印刷処理の終了の通知を送信する。すなわち、行印刷終了通知部52は印刷制御部51によるライン印刷の回数を計数しており、ライン印刷が、行データの判読可能ライン印刷回数行われた時点で印刷処理の終了の通知を送信する。
【0050】
(ジャーナル記録動作)
図8はフィスカルプリンター1Aが印刷情報に対応するテキスト情報をジャーナルメモリーに記録するジャーナル記録動作を示す概略フローチャートである。コンピューター2から印刷指令とともに販売情報が供給されると、フィスカル制御用CPU3の行データ送信部31は、販売情報を1行分の行データ毎に逐次にプリンター制御用CPU5に送信する(ステップST11)。
【0051】
プリンター制御用CPU5が行データを取得すると(ステップST12)、ライン印刷回数取得部54は行データに含まれている各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数を取得し、各キャラクターのキャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて行データの判読可能ライン印刷回数を取得する(ステップST13)。すなわち、行データに“A”と“L”が含まれている場合には、判読可能ライン印刷回数として8が取得され、行データに“A”のみが含まれている場合には、判読可能ライン印刷回数として7が取得される。
【0052】
判読可能ライン印刷回数が取得されると、或いは、判読可能ライン印刷回数の取得と並行して、印刷制御部51は行データから10個のラインデータD(1)〜D(10)を生成する(ステップST14)。そして、印刷制御部51は各ラインデータD(1)〜D(8)のライン印刷と、所定の紙送り量によるレシート用紙の紙送りとを交互に所定回数の8回繰り返して、キャラクター部分Cを印刷する(ステップST15、ST16)。
【0053】
ここで、印刷制御部51が印刷を行っている間、行印刷終了通知部52は印刷制御部51によるライン印刷の回数を計数しており、ライン印刷が判読可能ライン印刷回数行われた時点で(ステップST17)、印刷処理の終了の通知を送信する(ステップST18)。すなわち、行データに“A”と“L”が含まれている場合には、ラインデータD(1)〜D(8)のライン印刷が終了した時点、行データに“A”のみが含まれている場合には、ラインデータD(1)〜D(7)のライン印刷が終了した時点で、印刷処理の終了の通知を送信する。これにより、レシート用紙上でキャラクター部分Cの印刷が目視によって判読可能となった時点で、印刷処理の終了の通知がフィスカル制御用CPU3に送信される。
【0054】
その後、印刷制御部51は、所定の紙送り量による紙送りを2回行って行間Sをレシート用紙上に形成し、これにより、行データの印刷処理を完了させる(ステップST19)。
【0055】
フィスカル制御用CPU3が印刷処理の終了の通知を受信すると(ステップST20)、ジャーナル記録部32は、行データ送信部31が直前に送信した1行分の行データに含まれているテキスト情報をジャーナルメモリー7に記憶する(ステップST21)。これらの動作は、コンピューター2から供給された販売情報の印刷が全て終了するまで、繰り返される。
【0056】
(作用効果)
本発明によれば、行印刷終了通知部52による1行分の行データの印刷処理の終了の通知が、印刷処理の完了前に行われる。この結果、1行分の行データの印刷処理完了時点において、行データに含まれているテキスト情報をジャーナルメモリー7に記録していることが可能となるので、1行分の行データの印刷処理完了時点でフィスカルプリンター1Aの電源が切断された場合でも、レシート用紙に印刷された印刷情報と、ジャーナルメモリー7に記録されたテキスト情報とを一致させることができる。
【0057】
また、レシート用紙を目視している者は、キャラクター部分Cの印刷が判読可能となった時点で1行分の行データの印刷処理が完了していると判断する場合があるので、本例では、キャラクター部分Cの印刷が判読可能となった時点で印刷処理の終了を通知して、行データに含まれているテキスト情報をジャーナルメモリー7に記録している。従って、レシート用紙に印刷された印刷情報に対応するテキスト情報と、ジャーナルメモリー7に記録されたテキスト情報とが一致していないという事態が発生することを低減できる。
【0058】
さらに、本例では、レシート用紙上で各キャラクターが目視によって判読可能となるキャラクター別判読可能ライン印刷回数と、このキャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて取得した判読可能ライン印刷回数に基づいて行データの印刷処理の終了の通知を行うので、レシート用紙上でキャラクター部分Cが目視によって判読可能になった時点で、印刷処理の終了を通知することができる。
【0059】
なお、ライン印刷回数記憶部53およびライン印刷回数取得部54をフィスカル制御用CPU3の側に備え、フィスカル制御用CPU3の行データ送信部31が1行分の行データを送信する際にフィスカル制御用CPU3の側で送信する行データの判読可能ライン印刷回数を取得し、この判読可能ライン印刷回数を行データとともにプリンター制御用CPU5に送信してもよい。この場合には、プリンター制御用CPU5の行印刷終了通知部52は、フィスカル制御用CPU3から受信した判読可能ライン印刷回数に基づいて、印刷処理の終了の通知をフィスカル制御用CPU3に送信する。
【符号の説明】
【0060】
1・1A・フィスカルプリンター、2・コンピューター、3・フィスカル制御用CPU、4・フィスカル制御回路基板、5・プリンター制御用CPU、6・プリンター制御回路基板、7・ジャーナルメモリー(不揮発性メモリー)、8・フィスカルメモリー、9・ライン印刷ヘッド、10・用紙搬送用モーター、11・12・ドライバー、13・フラッシュメモリー、14・イメージ展開用メモリー、15・コネクター、16・プリンター側コネクター端子部、17・フィスカル側コネクター端子部、31・行データ送信部、32・ジャーナル記録部、33・フィスカル情報生成記録部、51・印刷制御部、52・行印刷終了通知部、53・ライン印刷回数記憶部、54・ライン印刷回数取得部、C・キャラクター部分、D(1)〜D(10)・ラインデータ、S・行間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとによって完了する印刷媒体への1行分の行データの印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むフィスカルプリンターのジャーナル記録方法において、
前記キャラクター部分の印刷が終了した時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とするフィスカルプリンターのジャーナル記録方法。
【請求項2】
文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとによって完了する印刷媒体への1行分の行データの印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むフィスカルプリンターのジャーナル記録方法において、
予め定めた所定の紙送り量に対応する1ライン分のラインデータのライン印刷と、前記所定の紙送り量の前記印刷媒体の紙送りとを交互に所定回数繰り返して前記キャラクター部分を印刷し、
前記印刷媒体上で前記キャラクター部分が目視によって判読可能となった時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とするフィスカルプリンターのジャーナル記録方法。
【請求項3】
請求項2において、
予め、前記キャラクター毎に、当該キャラクターが目視により判読可能となる前記ライン印刷の回数をキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持し、
前記行データに含まれている各キャラクターの前記キャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて、前記キャラクター部分が目視により判読可能となるライン印刷の回数を判読可能ライン印刷回数として取得し、
前記ライン印刷が前記判読可能ライン印刷回数行われた時点で、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とするフィスカルプリンターのジャーナル記録方法。
【請求項4】
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドによる印刷位置を経由させて印刷媒体を予め定めた所定の紙送り量で間欠的に紙送りする媒体搬送機構と、
1行分の行データの供給を受けると、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとをこの順番で行って前記行データの印刷処理を完了させる印刷制御部と、
前記印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むジャーナル記録部と、
前記キャラクター部分の印刷が終了すると、前記印刷処理の終了をジャーナル記録部に通知する行印刷終了通知部とを有することを特徴とするフィスカルプリンター。
【請求項5】
印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドによる印刷位置を経由させて印刷媒体を予め定めた所定の紙送り量で間欠的に紙送りする媒体搬送機構と、
1行分の行データの供給を受けると、文字などのキャラクターを含むキャラクター部分の印刷と行間を形成するための紙送りとをこの順番で行って前記行データの印刷処理を完了させる印刷制御部と、
前記印刷処理の終了の通知を受けて、前記行データに含まれているテキスト情報を不揮発性メモリーに書き込むジャーナル記録部と、
前記印刷処理の終了をジャーナル記録部に通知する行印刷終了通知部とを有し、
前記印刷制御部は、予め定めた所定の紙送り量に対応する1ライン分のラインデータのライン印刷と、前記所定の紙送り量の前記印刷媒体の紙送りとを交互に所定回数繰り返して前記キャラクター部分を印刷し、
前記行印刷終了通知部は、前記印刷媒体上で前記キャラクター部分が目視によって判読可能になると、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とするフィスカルプリンター。
【請求項6】
請求項5において、
前記キャラクター毎に、当該キャラクターが目視により判読可能となるライン印刷の回数をキャラクター別判読可能ライン印刷回数として記憶保持しているライン印刷回数記憶部と、
前記行データに含まれている各キャラクターの前記キャラクター別判読可能ライン印刷回数に基づいて、前記キャラクター部分が目視により判読可能となるライン印刷の回数を判読可能ライン印刷回数として取得するライン印刷回数取得部とを有し、
前記行印刷終了通知部は、前記ライン印刷が前記判読可能ライン印刷回数行われると、前記印刷処理の終了を通知することを特徴とするフィスカルプリンター。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−113462(P2012−113462A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260941(P2010−260941)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】