説明

フィプロールおよびクロロニコチニルの混合物を用いるトランスジェニック作物の処理

本発明は、イミダクロプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、アセタミプリド、ジノテフラン、ニテンピラムおよびチアメトキサムからなる群から選択される構成成分A、ならびにフィプロニルおよびエチプロールからなる群から選択される構成成分Bを含む殺虫性組成物の有効量を用いて、少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物が生育しているもしくは生育すると予想される場所および/または少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物もしくは少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物の繁殖材料を処理することを含む、植物の生産能力を増加させるおよび/または対応する野生型と比較して収量増加に関連する少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物における有害生物を防除するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスジェニック植物の生産能力の利用を向上させるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、農業におけるトランスジェニック植物の割合が著しく増加してきたが、地域差は現在までなお顕著である。したがって、例えば、アメリカ合衆国におけるトランスジェニックトウモロコシの割合が2001年以来26%から52%に倍増する一方、トランスジェニックトウモロコシはドイツにおいて実用的重要性がほとんどなかった。しかし、他のヨーロッパ諸国、例えばスペインにおいて、トランスジェニックトウモロコシの割合は既に約12%である。
【0003】
トランスジェニック植物は、主に、最も望ましい様式において、生産手段の可能な限り最低の投入で、それぞれの植物変種の生産能力を利用するために用いられる。植物の遺伝子組換えの目的は、特に、特定の有害生物もしくは有害な生物体または他に除草剤、およびさらに非生物的ストレス(例えば干ばつ、熱、または塩濃度の上昇)に対する植物における抵抗性の発生である。例えば、選択されるビタミンもしくは油の含有量など特定の品質または生産物の特徴を増大するため、または特定の繊維特性を改善するため、植物を遺伝的に組み換えることも可能である。
【0004】
除草剤抵抗性または耐性は、例えば、特定の除草剤を解毒する酵素を発現させるため遺伝子を有用植物に組み込むことによって達成することができ、広葉草および雑草を防除するためのこれらの除草剤の存在下でさえ、これらの植物が比較的スムーズに成長することが可能である。挙げることができる例は、除草活性化合物のグリフォセート(Roundup(登録商標))、(Roundup Ready(登録商標)、Monsanto)、または除草剤のグルホシネートもしくはオキシニルに耐容性を示す綿変種またはトウモロコシ変種である。
【0005】
最近になって、2個以上の遺伝子組換えを含む有用植物も開発された(「積重トランスジェニック植物」または多重トランスジェニック作物)。したがって、例えば、Monsantoは、ヨーロッパアワノメイガ{オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis))および西洋トウモロコシ根切り虫(ディアブロティカ・ウィルギフェラ(Diabrotica virgifera))に抵抗性である多重トランスジェニックトウモロコシ変種を開発した。西洋トウモロコシ根切り虫およびアメリカタバコガの幼虫の両方に抵抗性であり、除草剤のRoundup(登録商標)に耐性であるトウモロコシおよび綿作物も知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
トランスジェニック有用植物の生産能力の利用が、構成成分Aとしてクロロニコチニル殺虫剤またはスルホキサフロールおよび構成成分Bとしてフェニルピラゾール殺虫剤を含む殺虫性組成物で植物を処理することによって、またさらに向上され得ることがここで判明した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
好ましくは、本発明による殺虫性組成物は、
構成成分Aが、イミダクロプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、アセタミプリド、ジノテフラン、ニテンピラム、チアメトキサム、スルホキサフロールからなる群から選択され、
構成成分Bが、フィプロニルおよびエチプロールからなる群から選択される
二成分混合物である。
【0008】
特に好ましいのは、
構成成分Aが、イミダクロプリド、チアクロプリド、スルホキサフロールまたはクロチアニジンからなる群から選択され、
構成成分Bが、フィプロニルおよびエチプロールからなる群から選択される
二成分殺虫性組成物である。
【0009】
さらに特に好ましいのは、
構成成分Aが、イミダクロプリドであり、
構成成分Bが、フィプロニルまたはエチプロールである
二成分殺虫性組成物である。
【0010】
構成成分Aがクロチアニジンである二成分殺虫性組成物もさらに特に好ましい。
【0011】
構成成分Aがスルホキサフロールである二成分殺虫性組成物もさらに特に好ましい。
【0012】
殺虫性組成物内において、構成成分Aと構成成分Bとの間の重量比は、通常1000対1から1対125の間、好ましくは125対1から1対50の間、特に好ましくは25対1から1対5の間である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において、「処理」という用語には、活性化合物と少なくとも1つの植物部位との間の接触をもたらす全ての方策が含められる。「植物部位」は、苗条、葉、花および根、一例として葉、針葉、柄、茎、花、子実体、果実および種子、ならびにさらに根、塊茎および根茎など、植物の全ての地上部および地下部ならびに器官を意味すると理解されるべきである。植物部位には、収穫物、ならびにさらに栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば挿し木、塊茎、根茎、かき苗および種子が含められる。
【0014】
本発明に従って、全ての植物および植物部位が処理され得る。植物によって、望ましいおよび望ましくない野草、栽培品種および植物変種(植物変種または植物育種者の権利によって保護が可能または不可能にかかわらない。)など、全ての植物および植物集団を意味する。栽培品種および植物変種は、倍加半数体、プロトプラスト融合、ランダム突然変異誘発および定方向突然変異誘発、分子マーカーもしくは遺伝子マーカーの使用など1つ以上の生物工学的な方法、または生物工学および遺伝子工学方法によって補助または補足され得る従来の繁殖方法および育種方法によって得られる植物であり得る。植物部位によって、苗条、葉、花および根など植物の全ての地上部および地下部ならびに器官を意味し、したがって例えば、葉、針葉、茎、枝、花、子実体、果実および種子、ならびに根、球茎および根茎が挙げられる。作物ならびに栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば挿し木、球茎、根茎、匍匐根および種子も植物部位に属する。
【0015】
本発明に従った方法によって保護することができる植物の中で、トウモロコシ、ダイズ豆、綿のような主要な農作物、ブラッシカ・ナプス(Brassica napus)(例えばセイヨウアブラナ)、ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)、B.ジュンセア(B.juncea)(例えばカラシナ)、およびブラッシカ・カリナタ(Brassica carinata)などのブラッシカ・オイルシード(Brassica oilseeds)、イネ、コムギ、サトウダイコン、サトウキビ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、アワ、ライコムギ、亜麻、つる、ならびにロサケアエ属種(Rosaceae sp.)(例えば、リンゴおよびセイヨウナシなどのピップフルーツ(pip fruit)だけでなく、さらにアンズ、サクランボ、アーモンドおよびモモなどの核果、イチゴなどのベリー果実)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、ユグランダケアエ属種(Juglandaceae sp.)、ベトゥラケアエ属種(Betulaceae sp.)、アナカルディアケアエ属種(Anacardiaceae sp.)、ファガケアエ属種(Fagaceae sp.)、モラケアエ属種(Moraceae sp.)、オレアケアエ属種(Oleaceae sp.)、アクティニダケアエ属種(Actinidaceae sp.)、ラウラケアエ属種(Lauraceae sp.)、ムサケアエ属種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木および植栽植物)、ルビアケアエ属種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、テアケアエ属種(Theaceae sp.)、ステルクリケアエ属種(Sterculiceae sp.)、ルタケアエ属種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジおよびグレープフルーツ);ソラナケアエ属種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト、ジャガイモ、コショウ、ナス)、リリアケアエ属種(Liliaceae sp.)、コムポシティアエ属種(Compositiae sp.)(例えば、レタス、アーティチョーク、およびルートチコリー、エンダイブまたはコモンチコリーを含めたチコリー)、ウムベッリフェラエ属種(Umbelliferae sp.)(例えば、ニンジン、パセリ、セロリおよびセルリアック)、ククルビタケアエ属種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、ピックルキュウリを含めたキュウリ、スクワッシュ、スイカ、ヒョウタンおよびメロン)、アッリアケアエ属種(Alliaceae sp.)(例えば、タマネギおよびニラ)、クルキフェラエ属種(Cruciferae sp.)(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、メキャベツ、チンゲン菜、カブキャベツ、ダイコン、セイヨウワサビ、クレソン、ハクサイ)、レグミノサエ属種(Leguminosae sp.)(例えば、ピーナッツ、エンドウマメ、ならびにクライミングビーンおよびソラマメなどのマメ)、ケノポディアケアエ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、マンゴールド、ホウレンソウビート、ホウレンソウ、ビート)、アオイ科(Malvaceae)(例えば、オクラ)、クサスギカズラ科(Asparagaceae)(例えば、アスパラガス);園芸用作物および森林作物;装飾用植物などの様々な植物分類群の様々な果実および野菜、ならびにこれらの作物の遺伝子組換え同族体を挙げることができる。
【0016】
本発明に従った処理の方法は、遺伝子組換え体(GMO)、例えば植物または種子の処理に使用することができる。遺伝子組換え植物(またはトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム中に安定して組み込まれた植物である。「異種遺伝子」という表現は、本質的に、植物の外で提供または構築され、細胞核に導入されると、興味対象のタンパク質もしくはポリペプチドを発現させることによって、または植物中に存在する他の遺伝子(単数または複数)を下方制御もしくは発現制御することによって(例えば、アンチセンス技術、共抑制技術またはRNA干渉RNAi技術を使用する。)、葉緑体ゲノムまたはミトコンドリアゲノムが形質転換植物に新規なまたは改善された農学的特性または他の特性を与える遺伝子を意味する。ゲノム中に位置する異種遺伝子は、導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム中のその特定の位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換イベントまたはトランスジェニックイベントと呼ばれる。
【0017】
植物種または植物栽培品種、これらの位置および成長条件(土壌、気候、植生期間、食事療法)に依存して、本発明に従った処理は、超相加的(「相乗的」)効果をもたらすこともある。したがって、例えば、本発明に従って使用することができる施用量の低減ならびに/または活性スペクトルの拡大ならびに/または活性化合物および組成物の活性増加、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性の増加、干ばつまたは水もしくは土壌塩含有量に対する耐性の増加、開花能力の増加、より容易な収穫、成熟の促進、より高い収穫収率、より大きな果実、より大きな草高、より緑色の葉色、より早い開花、収穫生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、果実中のより高い糖濃度、収穫生産物のより良好な貯蔵安定性および/または加工能力が可能であり、これらは実際に予想された効果を超える。
【0018】
特定の施用量で、本発明に従った活性化合物の組合せは、植物における強化効果を有することもある。すなわち、これらは、望まれない微生物による攻撃に対する植物の防衛系を動員するのにも適当である。これは、適切な場合、例えば真菌に対する本発明による組合せの増強活性の理由の1つであり得る。植物強化(抵抗性誘発)物質は、本文脈において、引き続いて望まれない微生物を接種されると処理された植物がこれらの微生物に対する抵抗性の実質的な程度を示すような方法で、植物の防衛系を刺激する能力がある物質または物質の組合せを意味すると理解されるべきである。本事例において、望まれない微生物は、植物病原性真菌、細菌およびウイルスを意味すると理解されるべきである。したがって、本発明による物質は、該処理後の特定期間内において、上述した病原体による攻撃から植物を保護するために用いることができる。保護が行われる期間は、活性化合物を用いる植物の処理後、一般に1日から10日、好ましくは1日から7日に及ぶ。
【0019】
好ましくは本発明に従って処理されるべき植物および植物栽培品種には、特に有利な有用形質をこれらの植物に付与する遺伝子材料を有する全ての植物が含められる(育種および/または生物工学的手段によって得られたものかどうかに係わらない。)。
【0020】
また好ましくは本発明に従って処理されるべき植物および植物栽培品種は、1種以上の生物ストレスに対して抵抗性であり、すなわち前記植物は、線虫、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドなど動物および微生物の有害生物に対してより良好な防御を示す。
【0021】
本発明に従って処理することもできる植物および植物栽培品種は、1種以上の生物ストレスに抵抗性である植物である。非生物的ストレス状態には、例えば干ばつ、冷温曝露、熱曝露、浸透圧ストレス、洪水、土壌塩分の増加、鉱物曝露の増加、オゾン曝露、高露光、窒素栄養素の利用制限、リン栄養素の利用制限、遮光回避が含められ得る。
【0022】
本発明に従って処理することもできる植物および植物栽培品種は、増強された収量特徴を特徴とする植物である。前記植物における収量の増加は、例えば、水の使用効率、保水効率、窒素使用の改善、炭素同化作用の強化、光合成の改善、発芽効率の増加および成熟の促進など植物の生理機能、成長および発育の改善の結果であり得る。収量は、さらに、これらに限定されることはないが早期開花、ハイブリッド種子生産のための開花制御、実生活力、植物の大きさ、節間数および節間距離、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、さやの大きさ、さや数または穂数、さやまたは穂1つ当たりの種子数、種子質量、種子充填の増強、種子分散の低減、さや裂開の低減および耐倒伏を含めた(ストレスおよび非ストレス状態下での)植物構造の改善によって影響され得る。さらなる収量形質には、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油の含有量および組成などの種子組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、加工能力の向上、ならびにより良好な貯蔵安定性が含められる。
【0023】
上述した形質を持つ植物の例を表AおよびBにおいて非網羅的に列挙する。
【0024】
本発明に従って処理することができる植物は、一般に、より高い収量、活力、健康、ならびに生物および非生物的ストレスに対する抵抗性をもたらす雑種強勢またはハイブリッド活力の特徴を既に発現しているハイブリッド植物である。こうした植物は、通常、自殖性の雄性不稔性親系統(雌親)を別の自殖性の雄性稔性親系統(雄親)と交雑させることによって作られる。ハイブリッド種子は、通常、雄性不稔性植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔性植物は、時折、(例えば、トウモロコシにおいて)ふさを取り除くこと、すなわち雄性生殖器(または雄花)の機械的な除去によって産生することができるが、より通常には、雄性不稔性は、植物ゲノムにおける遺伝的決定因子の結果である。その場合、および特に種子がハイブリッド植物から収穫される所望の産生物である場合、通常、ハイブリッド植物における雄性稔性が十分に回復されるのを確実にすることが有用である。これは、雄性不稔性の原因である遺伝的決定因子を含有するハイブリッド植物において雄性稔性を回復させる能力のある適切な稔性回復遺伝子を雄親が有するのを確実にすることによって達成することができる。雄性不稔性の遺伝的決定因子は、細胞質中に位置することがある。細胞質雄性不稔性(CMS)の例は、例えば、ブラッシカ属各種(Brassica species)(WO 92/05251、WO 95/09910、WO 98/27806、WO 05/002324、WO 06/021972およびUS 6,229,072)に記載された。しかし、雄性不稔性の遺伝的決定因子は、細胞核ゲノム中にも位置することがある。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得ることもできる。雄性不稔性植物を得る特に有用な手段は、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼが雄しべ中のタペータム細胞において選択的に発現されるWO 89/10396に記載されている。稔性は次いで、タペータム細胞中においてバルスターなどのリボヌクレアーゼ阻害剤を発現させることによって回復することができる(例えば、WO 91/02069)。
【0025】
本発明に従って処理することができる植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得られる。)は、除草剤耐性植物、すなわち、1種以上の所与の除草剤に対して耐性にされている植物である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうした除草剤耐性を付与する突然変異を含有する植物の選択のいずれかによって得ることができる。除草剤抵抗性植物は、例えば、グリフォセート耐性植物、すなわち、除草剤グリフォセートまたはこの塩に対して耐性にされている植物である。植物は、種々の手段を介してグリフォセートに対して耐性にさせることができる。例えば、グリフォセート耐性植物は、酵素の5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することによって得ることができる。こうしたEPSPS遺伝子の例は、細菌のサルモネッラ・テュピムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(変異体CT7)(Comaiら、1983、Science 221、370−371)、細菌のアグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barryら、1992、Curr.Topics Plant Physiol.7、139−145)、ペチュニアEPSPSをコードする遺伝子(Shahら、1986、Science 233、478−481)、トマトEPSPS(Gasserら、1988、J.Biol.Chem.263、4280−4289)、またはエレウシネ(Eleusine)EPSPS(WO 01/66704)である。これは、例えばEP 0837944、WO 00/66746、WO 00/66747またはWO02/26995に記載されている通り、変異型EPSPSであってもよい。グリフォセート耐性植物は、米国特許第5,776,760号および同第5,463,175号に記載されている通り、グリフォセートオキシド−レダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO 02/36782、WO 03/092360、WO 05/012515およびWO 07/024782に記載されている通り、グリフォセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO 01/024615またはWO 03/013226に記載されている通り、上述した遺伝子の自然発生突然変異を含有する植物を選択することによって得ることもできる。
【0026】
他の除草剤抵抗性植物は、例えば、ビアラフォス(bialaphos)、ホスフィノトリシン(phosphinothricin)またはグルホシネート(glufosinate)など、酵素のグルタミンシンターゼを阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。こうした植物は、除草剤を解毒する酵素、または阻害に対して抵抗性である変異体グルタミンシンターゼ酵素を発現することによって得ることができる。1種のこうした有効な解毒酵素は、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(ストレプトミュケス属各種(Streptomyces species))由来のbarまたはpatタンパク質など)である。外因性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば、米国特許第5,561,236号;同第5,648,477号;同第5,646,024号;同第5,273,894号;同第5,637,489号;同第5,276,268号;同第5,739,082号;同第5,908,810号および同第7,112,665号に記載されている。
【0027】
さらなる除草剤耐性植物には、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物もである。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに形質転換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に耐性の植物は、WO 96/38567、WO 99/24585およびWO 99/24586に記載されている通り、天然型抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子または変異型HPPD酵素をコードする遺伝子で形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性は、HPPD阻害剤による未変性HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートの形成を可能にする特定の酵素をコードする遺伝子で植物を形質転換することによって得ることもできる。こうした植物および遺伝子は、WO 99/34008およびWO 02/36787に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性は、WO 2004/024928に記載されている通り、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子で植物を形質転換することによって改善することもできる。
【0028】
またさらなる除草剤抵抗性植物は、アセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性にされている植物である。公知のALS阻害剤には、例えば、スルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、プリミジニオキシ(チオ)ベンゾエートおよび/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が含められる。ALS酵素における異なる突然変異(アセトヒドロキシ酸シンターゼ、AHASとしても知られている。)は、例えばTranelおよびWright(2002、Weed Science 50:700−712)だけでなく米国特許第5,605,011号、同第5,378,824号、同第5,141,870号および同第5,013,659号にも記載されている通り、異なる除草剤および除草剤の群に対する耐性を与えることが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の産生は、米国特許第5,605,011号;同第5,013,659号;同第5,141,870号;同第5,767,361号;同第5,731,180号;同第5,304,732号;同第4,761,373号;同第5,331,107号;同第5,928,937号および同第5,378,824号;ならびに国際公開WO 96/33270に記載されている。他のイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO 2004/040012、WO 2004/106529、WO 2005/020673、WO 2005/093093、WO 2006/007373、WO 2006/015376、WO 2006/024351およびWO 2006/060634に記載されている。さらなるスルホニル尿素およびイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO 07/024782に記載されている。イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に耐性の他の植物は、例えばダイズ豆に関しては米国特許5,084,082に、イネに関してはWO 97/41218に、サトウダイコンに関しては米国特許5,773,702およびWO 99/057965に、レタスに関しては米国特許5,198,599に、またはヒマワリに関してはWO 01/065922に記載されている通り、変異原性の誘発、除草剤の存在下での細胞培養の選択、または突然変異育種によって得ることができる。
【0029】
本発明に従って処理することもできる植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得られる。)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、すなわち特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされている植物である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうした昆虫抵抗性を付与する突然変異を含有する植物の選択によって得ることができる。
【0030】
「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、本明細書で使用される場合、下記のものをコードするコード配列を含む少なくとも1個の導入遺伝子を含有する任意の植物が含められる。
【0031】
1)Crickmoreらによって列挙され(1998、Microbiology and Molecular Biology Reviews、62:807−813)、Crickmoreらによって(2005)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒の名称で、オンラインhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/)にアップデートされた殺虫性結晶タンパク質またはこれらの殺虫性部分、例えばCryタンパク質部類Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AaもしくはCry3Bbのタンパク質またはこれらの殺虫性部分(例えば、EP 1999141およびWO 2007/107302)など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の殺虫性結晶タンパク質またはこの殺虫性部分、または
2)Cry34およびCry35結晶タンパク質で構成されている二成分毒素(Moellenbeckら、2001、Nat.Biotechnol.19:668−72;Schnepfら、2006、Applied Environm.Microbiol.71、1765−1774)、またはCry1AもしくはCry1Fタンパク質およびCry2AaもしくはCry2AbまたはCry2Aeタンパク質で構成されている二成分毒素(米国特許出願第12/214,022号およびEP 08010791.5)など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の第二の他の結晶タンパク質またはこの一部の存在下において殺虫性である、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の結晶タンパク質またはこの一部、または
3)上記1)のタンパク質のハイブリッドまたは上記2)のタンパク質のハイブリッド、例えばトウモロコシイベントMON89034によって産生されるCry1A.105タンパク質(WO 2007/027777)など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の異なる殺虫性結晶タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、または
4)トウモロコシイベントMON863もしくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、またはトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質など、標的昆虫種に対してより高い殺虫活性を得るため、および/または影響が及ぶ標的昆虫種の範囲を拡大するため、および/またはクローニングもしくは形質転換中にコードDNAに導入された変化により、一部、特に1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸によって置き換えられた上記1)から3)のいずれか1つのタンパク質、または
5)http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html.に列挙されている栄養生長期殺虫性(VIP)タンパク質、例えばVIP3Aaタンパク質部類由来のタンパク質など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)もしくはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)由来の殺虫性分泌タンパク質またはこの殺虫性部分、または
6)VIP1AおよびVIP2Aタンパク質で構成されている二成分毒素(WO 94/21795)など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)またはB.セロイス(B.cereus)由来の第二の分泌タンパク質の存在下で殺虫性である、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)由来の分泌タンパク質、または
7)上記1)におけるタンパク質のハイブリッドまたは上記2)におけるタンパク質のハイブリッドなど、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)由来の異なる分泌タンパク質からの部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、または
8)綿イベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質など、標的昆虫種に対してより高い殺虫活性を得るため、および/または影響が及ぶ標的昆虫種の範囲を拡大するため、および/またはクローニングもしくは形質転換中にコードDNAに導入された変化により(一方でまだ殺虫性タンパク質をコードする。)、一部、特に1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸によって置き換えられた上記5)から7)のいずれか1つのタンパク質、または
9)VIP3およびCry1AもしくはCry1Fで構成されている二成分毒素(米国特許出願第61/126083号および同第61/195019号)、またはVIP3タンパク質およびCry2AaもしくはCry2AbもしくはCry2Aeタンパク質で構成されている二成分毒素(米国特許出願第12/214,022号およびEP 08010791.5)など、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の結晶タンパク質の存在下で殺虫性である、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)由来の分泌タンパク質。
10)標的昆虫種に対してより高い殺虫活性を得るため、および/または影響が及ぶ標的昆虫種の範囲を拡大するため、および/またはクローニングもしくは形質転換中にコードDNAに導入された変化により(一方でまだ殺虫性タンパク質をコードする。)、一部、特に1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸によって置き換えられている上記9)のタンパク質。
【0032】
当然、昆虫抵抗性トランスジェニック植物には、本明細書で使用される場合、上記分類1から10のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含む任意の植物も含められる。一実施形態において、昆虫抵抗性植物は、異なる標的昆虫種を対象とする異なるタンパク質を使用する場合、影響が及ぶ標的昆虫種の範囲を拡大するため、または昆虫における異なる受容体結合部位に結合するなど、同じ標的昆虫種であるが異なる作用様式を有する標的昆虫種に対して殺虫性を示す異なるタンパク質を使用することによって植物への昆虫抵抗性の発生を遅延させるため、上記分類1から10のいずれか1つのタンパク質をコードする1個を超える導入遺伝子を含有する。
【0033】
「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、本明細書で使用される場合、例えばWO 2007/080126に記載されている通り、植物害虫によって摂取されると、発現時にこの害虫の成長を阻害する二本鎖RNAを産生する配列を含む少なくとも1個の導入遺伝子を含有する任意の植物がさらに含められる。
【0034】
本発明に従って処理することもできる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得られる。)は、非生物的ストレスに耐性である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうしたストレス抵抗性を付与する突然変異を含有する植物の選択によって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物には下記のものも含められる。
【0035】
1)WO 00/04173、WO/2006/045633、EP 04077984.5またはEP 06009836.5に記載されている通り、植物細胞または植物におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低減する能力のある導入遺伝子を含有する植物。
2)例えばWO 2004/090140に記載されている通り、植物または植物細胞の遺伝子をコードするPARGの発現および/または活性を低減する能力のあるストレス耐性増強導入遺伝子を含有する植物。
3)例えばEP 04077624.7、WO 2006/133827、PCT/EP07/002433、EP 1999263またはWO 2007/107326に記載されている通り、ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを含めて、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ合成経路の植物機能酵素をコードするストレス耐性増強導入遺伝子を含有する植物。
【0036】
本発明に従って処理することもできる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得られる。)は、下記のものなど、収穫生産物の量、品質および/もしくは貯蔵安定性の変化、および/または収穫生産物の特定成分の特性の変化を示す。
【0037】
1)その物理化学的特性、特にアミロース含有量またはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、ゲル強度、デンプン粒の大きさおよび/またはデンプン粒の形態を、野生型植物細胞または植物における合成デンプンと比較して変化させることにより、特殊な施用により良好に適している、修飾デンプンを合成するトランスジェニック植物。修飾デンプンを合成する前記トランスジェニック植物は、例えばEP 0571427、WO 95/04826、EP 0719338、WO 96/15248、WO 96/19581、WO 96/27674、WO 97/11188、WO 97/26362、WO 97/32985、WO 97/42328、WO 97/44472、WO 97/45545、WO 98/27212、WO 98/40503、WO99/58688、WO 99/58690、WO 99/58654、WO 00/08184、WO 00/08185、WO 00/08175、WO 00/28052、WO 00/77229、WO 01/12782、WO 01/12826、WO 02/101059、WO 03/071860、WO 2004/056999、WO 2005/030942、WO 2005/030941、WO 2005/095632、WO 2005/095617、WO 2005/095619、WO 2005/095618、WO 2005/123927、WO 2006/018319、WO 2006/103107、WO 2006/108702、WO 2007/009823、WO 00/22140、WO 2006/063862、WO 2006/072603、WO 02/034923、EP 06090134.5、EP 06090228.5、EP 06090227.7、EP 07090007.1、EP 07090009.7、WO 01/14569、WO 02/79410、WO 03/33540、WO 2004/078983、WO 01/19975、WO 95/26407、WO 96/34968、WO 98/20145、WO 99/12950、WO 99/66050、WO 99/53072、US 6,734,341、WO 00/11192、WO 98/22604、WO 98/32326、WO 01/98509、WO 01/98509、WO 2005/002359、US 5,824,790、US 6,013,861、WO 94/04693、WO 94/09144、WO 94/11520、WO 95/35026、WO 97/20936に開示されている。
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成する、または遺伝子組換えをしていない野生型植物と比較して変化した特性を持つ非デンプン炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。例は、EP 0663956、WO 96/01904、WO 96/21023、WO 98/39460およびWO 99/24593に開示されている通り特にイヌリンおよびレバン型のポリフルクトースを産生する植物、WO 95/31553、US 2002031826、US 6,284,479、US 5,712,107、WO 97/47806、WO 97/47807、WO 97/47808およびWO 00/14249に開示されている通りアルファ−1,4−グルカンを産生する植物、WO 00/73422に開示されている通りアルファ−1,6分枝アルファ−1,4−グルカンを産生する植物、例えばWO 00/47727、WO 00/73422、EP 06077301.7、US 5,908,975およびEP 0728213に開示されている通りアルテルナンを産生する植物である。
3)例えばWO 2006/032538、WO 2007/039314、WO 2007/039315、WO 2007/039316、JP 2006304779およびWO 2005/012529に開示されている通りヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
4)米国特許出願第12/020,360号および同第61/054,026号に記載されている通り、「高可溶性固形含有量」、「低辛味」(LP)および/または「長期貯蔵」(LS)などの特徴を持つタマネギなどのトランスジェニック植物またはハイブリッド植物。
【0038】
本発明に従って処理することもできる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得ることができる。)は、変化した繊維特性を持つ綿植物などの植物である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうした変化した繊維特性を付与する突然変異を含有する植物の選択によって得ることができ、下記のものが含められる。
【0039】
a)WO 98/00549に記載されている通り、セルロースシンターゼ遺伝子の変化形態を含有する綿植物などの植物
b)WO 2004/053219に記載されている通り、rsw2またはrsw3相同核酸の変化形態を含有する綿植物などの植物
c)WO 01/17333に記載されている通り、スクロースリン酸シンターゼの発現が増加された綿植物などの植物
d)WO 02/45485に記載されている通り、スクロースシンターゼの発現が増加された綿植物などの植物
e)WO 2005/017157に記載されている通り、またはEP 08075514.3もしくは米国特許出願第61/128,938号に記載されている通り、例えば線維選択的β−1,3−グルカナーゼの下方制御を介して線維細胞の基底での原形質連絡開閉の時機が変化している綿植物などの植物
f)WO 2006/136351に記載されている通り、例えばnodCおよびキチンシンターゼ遺伝子を含めたN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現を介して変化した反応性を持つ線維を有する綿植物などの植物
【0040】
本発明に従って処理することもできる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得ることができる。)は、アブラナまたは同族のブラッシカ属(Brassica)植物など、変化した油プロファイル特性を持つ植物である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうした変化した油プロファイル特性を付与する突然変異を含有する植物の選択によって得ることができ、下記のものが含められる。
【0041】
a)例えばUS 5,969,169、US 5,840,946またはUS 6,323,392またはUS 6,063,947に記載されている通り、高いオレイン酸含有量を有する油を産生するアブラナ植物などの植物
b)US 6,270,828、US 6,169,190またはUS 5,965,755に記載されている通り、低いリノレン酸含有量を有する油を産生するアブラナ植物などの植物
c)例えば米国特許第5,434,283号に記載されている通り、低濃度の飽和脂肪酸を有する油を産生するアブラナ植物などの植物
【0042】
本発明に従って処理することもできる植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって得ることができる。)は、アブラナまたは同族のブラッシカ属(Brassica)植物など、変化した種子脱粒特徴を持つ植物である。こうした植物は、遺伝子形質転換によって、またはこうした変化した種子脱粒特徴を付与する突然変異を含有する植物の選択によって得ることができ、米国特許出願第61/135,230号およびEP08075648.9.に記載されている通り種子脱粒が遅延または低減したアブラナ植物などの植物が含められる。
【0043】
本発明に従って処理することができる特に有用なトランスジェニック植物は、こうした申請が承諾されても、または未だ未決定であっても、アメリカ合衆国において米国農務省(USDA)の動植物検疫所(APHIS)に対する非規制状態の申請の対象である形質転換イベントまたは形質転換イベントの組合せを含有する植物である。常にこの情報は、APHIS(4700 River Road、Riverdale、MD 20737、USA)から、例えばそのインターネットサイト(URL http://www.aphis.usda.gov/brs/not reg.html)で容易に利用可能である。この出願の提出日において、APHISで未決定またはAPHISによって承諾された非規制状態の申請は、以下の情報を含む表Bに列挙されているものであった。
【0044】
−申請:申請の識別番号。形質転換イベントの技術解説は、この申請番号を参照することにより、APHISから入手可能な個々の申請文書、例えばAPHISウェブサイト上で見ることができる。これらの解説を参照により本明細書に組み込む。
−申請の延長:延長が要請されている前回の申請を参照。
−機関:申請を提出している団体の名称。
−規制品目:当該の植物種。
−トランスジェニック表現型:形質転換イベントによって植物に与えられた形質。
−形質転換イベントまたは系統:非規制状態が要請されているイベントの名称またはイベント(系統としても時折指定されている、または系統)。
−APHIS文書:申請に関連してAPHISによって公開されている、およびAPHISに要請することができる様々な文書。
【0045】
単一の形質転換イベントまたは形質転換イベントの組合せを含有する追加の特に有用な植物は、例えば様々な国家規制当局または地域規制当局からのデータベースに列挙されている(例えば、http://gmoinfo.jrc.it/gmp browse.aspxおよびhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照のこと。)。
【0046】
さらに特にトランスジェニック植物には、表Cに列挙されている特許公報のいずれかに記載されている通り農学的に中性または有益な位置に導入遺伝子を含有する植物が含められる。
【0047】
特に好ましい変異形態において、本発明に従った方法は、トランスジェニック野菜、トウモロコシ、ダイズ、綿、タバコ、イネ、ジャガイモおよびサトウダイコンの変種を処理するために使用される。これらは、好ましくはBt毒素を含む植物である。
【0048】
野菜植物または変種は、例えば、以下の有用植物である。
【0049】
ジャガイモ:好ましくはスターチポテト、サツマイモおよびテーブルポテト、
根菜:好ましくはニンジン、カブ(スウェーデンカブ、スタッブルカブ(ブラッシカ・ラパ・var.ラパ(Brassica rapa var.rapa))、春カブ、秋カブ(ブラッシカ・カンペストリス属種ラピフェラ(Brassica campestris ssp. rapifera))、ブラッシカ・ラパL.属種ラパf.テルトウィエンシス(Brassica rapa L.ssp.rapa f.teltowiensis))、フタナミソウ、キクイモ、根用パセリ、パースニップ、ダイコンおよびセイヨウワサビ、
塊茎野菜:好ましくはカブキャベツ、ビート、セルリアック、二十日大根、
球根作物:好ましくはワケギ、ニラおよびタマネギ(植栽タマネギおよび種子タマネギ)、
アブラナ属野菜:好ましくは頭キャベツ(白キャベツ、赤キャベツ、ケール、サボイキャベツ)、カリフラワー、ブロッコリー、カーリーケール、髄−茎ケール、ハマナおよび芽キャベツ、
果菜:好ましくはトマト(屋外トマト、完熟トマト、ビーフトマト、温室トマト、カクテルトマト、工業および生鮮市場トマト)、メロン、ナス、ナスビ、コショウ(甘唐辛子および唐辛子、スペインペッパー)、チリペッパー、カボチャ、ズッキーニおよびキュウリ(屋外キュウリ、温室キュウリ、カラスウリおよびガーキン)、
野菜豆類:好ましくはツルナシインゲンマメ(刀豆、サヤマメ、白インゲンマメ、ワックスビーン、緑色および黄色の鞘付き品種のコーンビーンとして)、つる性マメ(刀豆、サヤマメ、白インゲンマメ、緑色、青色および黄色の鞘付き品種のワックスビーンとして)、ソラマメ(フィールドビーン、ウィンザービーン、白色および黒色斑点の花を有する品種)、エンドウマメ(チックリングベッチ、ヒヨコマメ、マローピー、シェリングピー、シュガーピー、スムースピー、薄緑色および濃緑色の新鮮果実を有する品種)およびレンズマメ、
緑色野菜および茎野菜:好ましくはハクサイ、丸頭ガーデンレタス、カールレタス、ラムズレタス、アイスバーグレタス、ロメインレタス、オークリーフレタス、エンダイブ、赤チコリ、ロロロッサ、ルッコラレタス、チコリー、ホウレンソウ、チャード(葉チャードおよび茎チャード)およびパセリ、
他の野菜:好ましくはアスパラガス、大黄、チャイブ、アーティチョーク、ミント変種、ヒマワリ、フローレンスフェンネル、ディル、ガーデンクレス、カラシナ、ケシの実、ピーナッツ、セサミおよびサラダチコリー。
【0050】
本発明に従った特に好ましいトランスジェニック植物は、綿、トウモロコシおよびダイズ植物である。
【0051】
最も好ましいは、トランスジェニックダイズ植物である。
【0052】
本発明の好ましい実施形態は、トランスジェニック植物が、
a.)表A:A−1からA−134もしくは表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
b.)表AのA−1からA−134もしくは表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
c.)表CのC−IからC−11に列挙されている通りの1つもしくはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を呈する、または
d.)表DのD−1からD−48
から選択されるトランスジェニックイベントを含む
殺虫性組成物での処理である。
【0053】
本発明の特に好ましい実施形態は、殺虫性組成物がイミダクロプリドおよびエチプロールからなり、トランスジェニック植物が
e.)表A:A−1からA−134もしくは表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
f.)表AのA−1からA−134もしくは表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
g.)表CのC−1からC−11に列挙されている通りの1つもしくはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を呈する、または
h.)表DのD−1からD−48
から選択されるトランスジェニックイベントを含む、
処理である。
【0054】
本発明のさらに特に好ましい実施形態は、殺虫性組成物がイミダクロプリドおよびフィプロニルからなり、トランスジェニック植物が
i.)表A:A−1からA−134もしくは表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
j.)表AのA−1からA−134もしくは表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
k.)表CのC−1からC−11に列挙されている通りの1つもしくはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を呈する、または
l.)表DのD−1からD−48
から選択されるトランスジェニックイベントを含む、
処理である。
【0055】
本発明のさらに特に好ましい実施形態は、殺虫性組成物がクロチアニジンおよびフィプロニルからなり、トランスジェニック植物が、
m.)表A:A−1からA−134もしくは表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
n.)表AのA−1からA−134もしくは表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
o.)表CのC−1からC−11に列挙されている通りの1つもしくはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を呈する、または
p.)表DのD−1からD−48
から選択されるトランスジェニックイベントを含む、
処理である。
【0056】
本発明の好ましい実施形態において、トランスジェニック植物は
(i)殺虫効力および/または
(ii)有害な有害生物に対する活性のスペクトルおよび/または
(iii)殺虫性組成物、または前記有害生物の野生株または感受性株に対して抵抗性であるように操作される植物に対する部分的または完全な抵抗性または耐性を呈する有害生物の防除
における相乗的増加を得るため殺虫性組成物で処理される。
【0057】
活性成分に対する有害生物の抵抗性を決定する方法は、当業者によく知られている。こうした方法は、例えば、http://www.irac−online.org下の「殺虫剤抵抗性対策委員会」のウェブサイトで見ることができる。
【0058】
本発明のさらに好ましい実施形態において、殺虫性組成物を用いるトランスジェニック植物の処理は、トランスジェニック植物の収量増加をもたらし、ここでトランスジェニック植物は、
a.)表A:A−1からA−134もしくは表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
b.)表AのA−1からA−134もしくは表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
c.)表CのC−1からC−11に列挙されている通りの1つもしくはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を呈する、または
d.)表DのD−1からD−48
から選択されるトランスジェニックイベントを含む。
【0059】
本発明に従った特に好ましいトランスジェニック植物は、トウモロコシ、綿またはダイズ植物である。
【0060】
最も好ましいのは、トランスジェニックダイズ植物である。
【0061】
特に好ましいのは、トランスジェニック植物がトウモロコシ、綿またはダイズ豆から選択され、殺虫性組成物がイミダクロプリドまたはクロチアニジンまたはスルホキサフロール、およびフィプロニルまたはエチプロールから構成される、本発明に従った方法である。
【0062】
最も特に好ましいのは、トランスジェニック植物がダイズ豆から選択され、殺虫性組成物がイミダクロプリドまたはクロチアニジンまたはスルホキサフロール、およびフィプロニルから構成される、本発明に従った方法である。
【0063】
本発明に従って、該殺虫性組成物で処理されるトランスジェニック植物は、表A、B、CおよびDに開示されているトランスジェニックイベントまたは形質の組合せを含有することもできる。
【0064】
【表1】






























本発明の一実施形態において、表AのA−1からA−134の植物全部もしくはこれらの一部、または前記植物の繁殖材料は、単独または該殺虫性組成物を含む製剤製品の形態における殺虫性組成物で処理または接触させる。
【0065】
【表2】








本発明の一実施形態において、表BのB−1からB−85の植物全部もしくはこれらの一部、または前記植物の繁殖材料は、単独または該殺虫性組成物を含む製剤製品の形態における殺虫性組成物で処理または接触させる。
【0066】
【表3】


本発明の一実施形態において、表CのC−1からC−11の形質を含むもしくは発現する植物全部もしくはこれらの一部、または前記植物の繁殖材料は、単独または該殺虫性組成物を含む製剤製品の形態における殺虫性組成物で処理または接触させる。
【0067】
【表4】


本発明の一実施形態において、表DのD−1からD−48のトランスジェニックイベントを含むもしくは形質を発現する植物全部もしくはこれらの一部、または前記植物の繁殖材料は、単独または該殺虫性組成物を含む製剤製品の形態における殺虫性組成物で処理するまたは組成物を接触させる。
【0068】
一実施形態において、該殺虫性組成物を含む製剤製品は、別の活性成分を含有する。特にこれは、殺真菌剤もしくは殺ダニ剤、殺線虫剤または殺虫剤、または除草剤薬害軽減剤であり得る。
【0069】
通常、殺虫性組成物と別の活性成分との間の重量比は、1000対1から1対125の間、好ましくは125対1から1対50の間、ならびに特に好ましくは25対1から1対5の間である。
【0070】
好ましいのは、下記のものからなる群から選択される以下の殺真菌剤である。
【0071】
F1)ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メフェノキサム、メタラキシル、メタラキシル−M、オフレース、オキサジキシル、オキソリン酸のような、核酸合成を阻害する能力がある化合物、
F2)ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミドのような、有糸分裂および細胞分裂を阻害する能力がある化合物、
F3)例えば、
ジフルメトリムのような、CI−呼吸阻害剤として、
ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、フルメシクロックス、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミドのような、CII−呼吸阻害剤として、
アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピクオキシストロビン、ピラクロストロビン、トリプロキシストロビンのような、CIII−呼吸阻害剤として、
呼吸を阻害する能力がある化合物、
F4)ジノカップ、フルアジナム、メプチルジノキャップのような、脱共役剤として作用する能力がある化合物、
F5)フェンチンアセテート、フェンチンクロリド、フェンチンヒドロキシド、シルチオファムのような、ATP産生を阻害する能力がある化合物、
F6)アンドプリム、ブラストサイジンS、シプロジニル、カスガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、メパニピリム、ピリメタニルのような、AAおよびタンパク質の生合成を阻害する能力がある化合物、
F7)フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェンのような、シグナル伝達を阻害する能力がある化合物、
F8)ビフェニル、クロゾリネート、エジフェンホス、エトリジアゾール、アイオドカルブ、イプロベンホス、イプロジオン、イソプロチオラン、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、ピラゾホス、トルクロホス−メチル、ビンクロゾリンのような、脂質および被膜の合成を阻害する能力がある化合物、
F9)アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シブロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾールM、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、イマザリルサルフェート、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ナフチフィン、ヌアリモル、オキスポコナゾール、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ビニコナゾール、ボリコナゾールのような、エルゴステロールの生合成を阻害する能力がある化合物、
F10)ベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンAのような、細胞壁の合成を阻害する能力がある化合物、
F11)カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン、トリシクラゾールのような、メラニンの生合成を阻害する能力がある化合物、
F12)アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニルのような、宿主の防御を誘発する能力がある化合物、
F13)ボルドー混合物、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、ナフテン酸銅、酸化銅、オキシ塩化銅、水酸化銅などの銅調製物、硫酸銅、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロフォルペット、フォルペット、グアザチン、グアザチンアセテート、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシレート、イミノクタジントリアセテート、マンカッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、メチラム亜鉛、オキシン−銅、プロピネブ、硫黄および多硫化カルシウムを含めた硫黄調製物、チラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラムのような、多部位作用を有する能力がある化合物、
F14)以下の一覧の中で選択される化合物。(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド、(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチルイ−デン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート、1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ニコチンアミド、2−フェニルフェノールおよび塩、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[(9R)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[(9S)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4’−(3,3−ジメチルブタ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、8−ヒドロキシ−キノリンスルフェート、ベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、キノメチオナト、クフラネブ、シフルフェンアミド、シモキサニル、ダゾメト、デバカルブ、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾクアット、ジフェンゾクアット メチルスルフェート、ジフェニルアミン、エコメート、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオロイミド、フルスルファミド、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチル(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}チオ)メチル]フェニル}−3−メトキシアクリレート、メチル1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルジオマイシン、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアミド、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−{2−[1,1’−ビ(シクロプロピル)−2−イル]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、ナタマイシン、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(ジフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロタール−イソプロピル、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル}1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、オクチリノン、オキサモカルブ、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノールおよび塩、亜リン酸およびこの塩、ピペラリン、プロパモカルブホセチレート、プロパノシン−ナトリウム(propanosine−sodium)、プロキナジド、ピリベンカルブ、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、バリフェナール、ザリラミド。
【0072】
追加の活性成分として特に好ましい殺真菌剤は、下記のものからなる群から選択される以下の殺真菌剤である。アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、クレソキシム−メチル、オリサストロビン、ピラクロストロビン、トリプロキシストロビン、ビキサフェン、ボスカリド、イソピラザム、メタラキシル、ペンチオピラド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−アミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド、ジメトモルフ、フルオピコリド、ジフェノコナゾール、イプコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホル、メトコナゾール、ミクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、カルベンダジム、フルアジナム、シプロジニル、ピリメタニル、フルジオキソニル、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、プロベナゾール、キャプタン、フォルペット、5−エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミン、マンコゼブ、マネブ、メチラム、チラム、ジチアノン、ホセチル、ホセチル−アルミニウム、クロロタロニル、チオファネートメチル、シモキサニル、メトラフェノン、スピロキサミン、ビキサフェン、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(4’−トリフルオロメチルチオ)−ビフェニル]−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド,N−[2−(1,3−ジメチルブチル)−フェニル]−1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド,N−(cis−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(trans−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
【0073】
好ましいのは、下記のものからからなる群から選択される以下の殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤である。
(1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えば、
カルバメート、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポクサー、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;または
有機ホスフェート、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル、−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クーマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファンフル、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、フォスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、イソプロピル、O−サリシレート、イソオキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタンホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテプ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラ−クロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオンおよびイミシアホス。
(2)GABA作動性塩化物チャネルアンタゴニスト、例えば、
有機塩素剤、例えば、カンフェクロル、クロルデン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダンおよびメトキシクロル;または
フィプロール(フェニルピラゾール)、例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールおよびバニリプロール。
(3)ナトリウムチャネル修飾因子/電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬、例えば、
ピレスロイド、例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス、d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリンS−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−、ベータ−、シータ−、ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エンペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレラート、フルブロシトリネート、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−、トランス−)、フェノトリン(1Rトランス異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン、レスメトリン、RU15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレスリン、テトラメトリン(−1R−異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI8901、ピレトリン(除虫菊)、エフルシラナト;
DDT;またはメトキシクロル。
(4)ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニスト、例えば、
クロロニコチニル、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム、AKD−1022、
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ、チオスルタップ−ナトリウムおよびチオシラム。
(5)アロステリックアセチルコリン受容体調節(アゴニスト)、例えば、
スピノシン、例えば、スピノサドおよびスピネトラム。
(6)塩化物チャネル活性化因子、例えば、
メクチン/マクロライド、例えば、アバメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチンおよびミルベメクチン;または
幼若ホルモン類似体、例えば、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、エポフェノナン、トリプレン(triprene)、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェンおよびジオフェノラン。
(7)作用の不明または非特異的な機序を持つ活性成分、例えば、
ガス化剤、例えば、臭化メチル、クロロピクリンおよびフッ化スルフリル;
選択的摂食阻害剤、例えば、氷晶石、ピメトロジン、ピリフルキナゾンおよびフロニカミド;または
ダニ成長阻害剤、例えば、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール。
(8)酸化的リン酸化阻害剤、ATP撹乱物質、例えば、
ジアフェンチウロン;
有機スズ化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチンおよび酸化フェンブタスズ;または
プロパルギット、テトラジホン。
(9)Hプロトン勾配を妨害することによる酸化的リン酸化デカップラー作用、例えば、クロルフェナピル、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップおよびDNOC。
(10)昆虫腸膜の微生物崩壊剤、例えば、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)菌株。
(11)キチン生合成阻害剤、例えば、ベンゾイル尿素、例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロンまたはトリフルムロン。
(12)ブプロフェジン。
(13)脱皮破壊剤、例えば、シロマジン。
(14)エクジソンアゴニスト/破壊剤、例えば、
ジアシルヒドラジン、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびフフェノジド(JS118);または
アザジラクチン。
(15)オクトパミンアゴニスト、例えば、アミトラズ。
(16)部位III電子輸送阻害剤/部位II電子輸送阻害剤、例えば、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、またはシフルメトフェンおよびシエノピラフェン。
(17)電子輸送阻害剤、例えば、
METI殺ダニ剤の群からの部位I電子輸送阻害剤、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラドおよびロテノン;または
電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬、例えばインドキサカルブおよびメタフルミゾン。
(18)脂肪酸生合成阻害剤、例えば、テトロン酸誘導体、例えばスピロジクロフェンおよびスピロメシフェン;または
テトラミン酸誘導体、例えば、スピロテトラマト。
(19)不明な作用機序を持つニューロン阻害剤、例えば、ビフェナゼート。
(20)リアノジン受容体エフェクター、例えば、ジアミド、例えば、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(Rynaxypyr)またはシアントラニリプロール(Cyazypyr)。
(21)不明な作用機序を持つさらなる活性成分、例えば、アミドフルメト、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロチアゾベン、シクロプレン、ジコホール、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン、ゴシプルレ(gossyplure)、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラスル、トリアラテンもしくはベルブチン、または以下の公知活性化合物の1種。
4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から知られている。)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から知られている。)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から知られている。)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から知られている。)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115644から知られている。)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115643から知られている。)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115646から知られている。)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115643から知られている。)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0 539 588から知られている。)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0 539 588から知られている。)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/149134から知られている。)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/149134から知られている。)およびこのジアステレオマー(A)および(B)
【0074】
【化1】

(WO 2007/149134からも知られている。)、[(6−トリフルオルメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/095229から知られている。)、または[1−(6−トリフルオルメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO 2007/149134から知られている。)およびこのジアステレオマー(C)および(D)、すなわちスルホキサフロール。
【0075】
【化2】

【0076】
該殺虫性組成物への追加活性成分として特に好ましい殺ダニ剤、殺線虫剤または殺虫剤は、アセフェート、クロルピリホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジメトエート、フェニトロチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル−パラチオン、モノクロトホス、ホレート、プロフェノホス、テルブホス、アルジカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メトミル、チオジカルブ、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、アルファ−シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、ラムダ−シハロトリン、ペルメトリン、テフルトリン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、テフルベンズロン、スピロテトラマト;クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、チアクロプリド;エンドスルファン、フィプロニル、アバメクチン、エマメクチン、スピノサド、スピネトラム、ヒドラメチルノン;クロルフェナピル;酸化フェンブタスズ、インドキサカルブ、メタフルミゾン、フロニカミド、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジピル(HGW86)、シフルメトフェンからなる群から選択される。
【0077】
殺虫性組成物への追加活性成分として非常に特に好ましい殺ダニ剤、殺線虫剤または殺虫剤は、チオジカルブ、シフルトリン、テフルトリン、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、チアクロプリド;フィプロニル、アバメクチン、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジピルからなる群から選択される。
【0078】
好ましくは、該殺虫性組成物は、農業で許容可能な担持体、担体または充填剤をさらに含む組成物として施用される。
【0079】
本発明によると、「担持体」という用語は、式(I)の活性化合物が、とりわけ植物の部位に施用するのをより簡単にするために組み合わされるまたは結合される天然または合成の有機または無機化合物を示す。この担持体はしたがって、一般に不活性であり、農業で許容可能であるべきである。担持体は固体または液体であってよい。適当な担持体の例には、粘土、天然または合成シリケート、シリカ、樹脂、ワックス、固形肥料、水、アルコール、特にブタノール、有機溶媒、鉱物油および植物油、ならびにこれらの誘導体が含められる。こうした担持体の混合物も使用することができる。
【0080】
本発明による組成物は、追加の構成成分を含むこともできる。特に、該組成物は、界面活性剤をさらに含むことができる。界面活性剤は、イオンもしくは非イオン型の乳化剤、分散剤または湿潤剤、またはこうした界面活性剤の混合物であってよい。挙げることができるものは、例えば、ポリアクリル酸塩、リグノスルホン酸塩、フェノールスルホン酸塩またはナフタレンスルホン酸塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールまたは脂肪酸または脂肪アミンとの重縮合物、置換フェノール(特に、アルキルフェノールまたはアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(特に、アルキルタウレート)、ポリオキシエチル化アルコールまたはフェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、ならびにサルフェート、スルホネートおよびホスフェートの官能基を含有する本化合物の誘導体である。少なくとも1種の界面活性剤の存在は、活性化合物および/または不活性な担持体が水不溶性である場合、および施用のためのベクター剤が水である場合、一般に必要不可欠である。好ましくは、界面活性剤含有量は、該組成物の5重量%から40重量%を含むことができる。
【0081】
無機顔料などの着色剤、例えば、酸化鉄、酸化チタン、フェロシアンブルー、ならびにアリザリンなどの有機顔料、アゾおよびメタロフタロシアニン色素、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの微量元素が使用され得る。
【0082】
任意に、他の追加構成成分、例えば、保護コロイド、粘着剤、増粘剤、チキソトロピー剤、浸透剤、安定剤、捕捉剤も含めることができる。より一般に、該活性化合物は、通常の配合技術に準拠する任意の固体または液体添加剤と組み合わせることができる。
【0083】
一般に、本発明による組成物は、活性化合物の0.05重量%から99重量%、好ましくは10重量%から70重量%を含有することができる。
【0084】
本発明による組合せまたは組成物は、エアゾール剤、カプセル懸濁液、冷煙霧濃厚剤、ダスト可能粉末、乳剤、エマルジョン(水中油型)、エマルジョン(油中水型)、カプセル化粒剤、細顆粒、種子処理用フロアブル剤濃縮物、ガス(圧力下における。)、ガス発生製品、顆粒、温煙霧濃厚剤、大型粒剤、微粒剤、油分散性粉末、油混和性フロアブル剤濃縮物、油混和性液体、ペースト、植物用棒状剤、乾燥種子処理用粉末、殺有害生物剤をコーティングされた種子、可溶性濃縮物、可溶性粉末、種子処理用溶液、懸濁剤(フロアブル剤濃縮物)、超低容量(ULV)液体、超低容量(ULV)懸濁液、水分散性顆粒または錠剤、スラリー処理用水分散性粉末、水溶性顆粒または錠剤、種子処理用水溶性剤、および水和剤など、これらの製剤の形態で、またはこれらから調製される使用形態としてこうして使用することができる。
【0085】
本発明による活性化合物の組合せを用いる植物および植物部位の処理は直接実施される、または通常の処理方法の手段、例えば、撒水(浸水)、点滴灌漑、スプレー、噴霧、散布、散粉、発泡、拡散することによって、および乾燥種子処理用粉末、種子処理用溶液、種子処理用水溶性剤、スラリー処理用水溶性剤として、または外被化することによって、これらの環境、生息地または貯蔵領域への作用により実施される。
【0086】
これらの組成物には、スプレー装置または散粉装置などの適当な装置の手段によって処理される植物または種子に施用する準備ができている組成物だけでなく、作物に施用する前に希釈しなくてはならない濃縮市販組成物も含められる。
【0087】
本発明による組成物内の活性化合物は強力な殺菌剤活性を有し、作物保護または材料保護における真菌または細菌などの望ましくない微生物を防除するために用いることができる。
【0088】
本発明による組成物内で、殺真菌剤化合物は、作物保護において、例えばネコブカビ綱(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、嚢子菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および不完全菌類(Deuteromycetes)を防除するために用いることができる。
【0089】
本発明による組成物内で、殺菌剤化合物は、作物保護において、例えばプセウドモナダケアエ(Pseudomonadaceae)、リゾビアセア(Rhizobiaceae)、エンテロバクテリアセア(Enterobacteriaceae)、コリュネバクテリアケアエ(Corynebacteriaceae)およびストレプトミュケタケアエ(Streptomycetaceae)を防除するために用いることができる。
【0090】
本発明による殺真菌組成物は、植物または作物の植物病原性真菌を治療的または予防的に防除するために使用することができる。したがって、本発明のさらなる態様によると、種子、植物に、もしくは植物の果実に、または植物が生育するもしくは生育することを所望される土壌に施用することによって本発明による殺真菌組成物を使用することを含む、植物または作物の植物病原性真菌を治療的または予防的に防除するための方法が提供される。
【0091】
本発明による方法および組成物は、以下の動物有害生物を防除するために使用することができる。
【0092】
シラミ目(Anoplura) (プティラプテラ(Phthiraptera))の目由来、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0093】
アラクニダ(Arachnida)の部類由来、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、ブレウィパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリュオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニュクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピュリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニュクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオピュエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクトゥス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニュクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニュクス属種(Panonychus spp.)、ピュッロコプトルタ・オレイウォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリュプス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニュクス属種(Tetranychus spp.)、ワサテス・リュコペルシキ(Vasates lycopersici)。
【0094】
ニマイガイ綱(Bivalva)の部類由来、例えば、ドレイッセナ属種(Dreissena spp.)。
【0095】
唇脚目(Chilopoda)の目由来、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0096】
コウチュウ目(Coleoptera)の目由来、例えば、アカントスケリデス・オプテクトゥス(Acanthoscelides obtectus)、アドレトゥス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アミ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アムピマッロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、アノプロポラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オプテクトゥス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、ケウトリュンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリュトラ・ゼアランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリュプトリュンクス・ラパティ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギッビウム・プシュッロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、フュラモルパ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、フュペラ・ポスティカ(Hypera postica)、フュポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソロプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスス属種(Lixus spp.)、リュクトゥス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクトゥス・クサントグラプス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリュクテス・リノケロス(Oryctes rhinoceros)、オリュザエピルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オティオルリュンクス・スルカトゥス(Otiorrhynchus sulcatus)、オクシケトニア・ユクンダ(Oxycetonia jucunda)、パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ピュッロパガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピッリア・ヤポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリュペス属種(Premnotrypes spp.)、プシュッリオデス・クリュソケパラ(Psylliodes chrysocephala)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ウェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス属種(Sitophilus spp.)、スペノポルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シュムピュレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、テュキウス属種(Tychius spp.)、クシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0097】
トビムシ目(Collembola)の目由来、例えば、オニュキウルス・アルマトゥス(Onychiurus armatus)。
【0098】
ハサミムシ目(Dermaptera)の目由来、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0099】
倍脚目(Diplopoda)の目由来、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)。
【0100】
双翅目(Diptera)の目由来、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、ケラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミュイア属種(Cochliomyia spp.)、コルドュロビア・アントロポパガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソピラ属種(ショウジョウバエ spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロピルス属種(Gastrophilus spp.)、フュレミュイア属種(Hylemyia spp.)、フュッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミュザ属種(Liriomyza spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オスキネッラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミュイア・フュオスキュアミ(Pegomyia hyoscyami)、ポルビア属種(Phorbia spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)。
【0101】
マキガイ綱(Gastropoda)の部類由来、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムパラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロケラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リュムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スッキネア属種(Succinea spp.)。
【0102】
寄生蠕虫の部類由来、例えば、アンキュロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキュロストマ・ケユラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アキュロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキュロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マラユイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ディクテュオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディピュッロボトリウム・ラトゥム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルティロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ウェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、フュメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、フュオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、オエソパゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opistorchis spp.)、オンコケルカ・ウォルウルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、スキストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギュロイデス・フエッレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギュロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニュロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネッラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネッラ・ナティワ(Trichinella nativa)、トリキネッラ・ブリトウィ(Trichinella britovi)、トリキネッラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネッラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフティ(Wuchereria bancrofti)。
【0103】
エイメリア(Eimeria)などの原生動物を防除することもさらに可能である。
【0104】
異翅目(Heteroptera)の目由来、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピュロンマ・リウィダ(Campylomma livida)、カウェレリウス属種(Cavelerius spp.)、キメクス属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルトゥス(Creontiades dilutus)、ダシュヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカトゥス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッティ(Diconocoris hewetti)、ドュスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキストゥス属種(Euschistus spp.)、エウリュガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレッルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロッスス・ピュッロプス(Leptoglossus phyllopus)、リュグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカワトゥス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサッルス・セリアトゥス(Psallus seriatus)、プセウダキュスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サルベルゲッラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコティノポラ属種(Scotinophora spp.)、ステパニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0105】
同翅目(Homoptera)の目由来、例えば、アキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アピス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カッリギュポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ドュサピス属種(Dysaphis spp.)、ドュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イケリュア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサペス属種(Lepidosaphes spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシプム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルワ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロピウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネッリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミュズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネポテッティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミュリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピュリッラ属種(Pyrilla spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシプム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイッセティア属種(Saissetia spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザピス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トクソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・ワポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)。
【0106】
膜翅目(Hymenoptera)の目由来、例えば、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、ウェスパ属種(Vespa spp.)。
【0107】
等脚目(Isopoda)の目由来、例えば、アルマディッリディウム・ウルガレ(Armaディルidium vulgare)、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0108】
シロアリ目(Isoptera)の目由来、例えば、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
【0109】
鱗翅目(lepidoptera)の目由来、例えば、アクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギッラケア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・トゥルベリエッラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストノイラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エペスティア・クエニエッラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクティス・クリュソッロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ホフマンノピラ・プセウドスプレテッラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、リトコッレティス・ブランカルデッラ(Lithocolletis blancardella)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リュマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクティノポラ・ゴッシュピエッラ(Pectinophora gossypiella)、ピュッロクニスティス・キトレッラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレティア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ウィリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
【0110】
バッタ目(Orthoptera)の目由来、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリュッロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0111】
ノミ目(Siphonaptera)の目由来、例えば、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0112】
コムカデ目(Symphyla)の目由来、例えば、スクティゲレッラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata)。
【0113】
アザミウマ目(Thysanoptera)の目由来、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラウェンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルキノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピポロトリプス・クルエンタトゥス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0114】
シミ目(Thysanura)の目由来、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0115】
植物寄生性線虫には、例えば、アングイナ属種(Anguina spp.)、アペレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサペレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディテュレンクス・ディプサキ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコテュレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギュネ属種(Meloidogyne spp.)、プラテュレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドポルス・シミリス(Radopholus similis)、ロテュレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、テュレンコリュンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、テュレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、クシピネマ属種(Xiphinema spp.)が含められる。
【0116】
適切な場合、本発明による化合物は、特定の濃度または施用量で、除草剤、安全化剤、成長調節剤もしくは植物の特性を改善する薬剤として、または殺菌剤、例えば殺真菌剤、抗糸状菌剤、殺菌剤、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する薬剤を含める。)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物体)およびRLO(リケッチア様生物体)に対する薬剤として使用することもできる。適切な場合、これらは他の活性化合物の合成のための中間体または前駆体として用いることもできる。
【0117】
該活性化合物は、溶液、エマルジョン、水和剤、水性および油性懸濁液、散剤、粉剤、ペースト剤、可溶性散剤、可溶性粒剤、散布用粒剤、懸濁エマルジョン濃縮物、活性化合物を含浸させた天然材料、活性化合物を含浸させた合成材料、肥料、ならびにポリマー物質中のマイクロカプセル化剤など通例の製剤に変換することができる。
【0118】
これらの製剤は、公知方法において、例えば、活性化合物を増量剤、すなわち液体溶媒および/または固体担体と、任意に界面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤および/または泡形成剤を使用して混合させることによって製造される。該製剤は、適当な植物中、または他に施用前もしくは施用中のいずれかで調製される。
【0119】
助剤としての使用に適当なものは、組成物自体および/またはこれから誘導される調製物(例えば、スプレー液、種子粉衣剤)に、特定の技術的特性および/または特別な生物学的特性などの特別な特性を付与するのに適当である物質である。通常の適当な助剤は、増量剤、溶媒および担体である。
【0120】
適当な増量剤は、例えば水、例えば芳香族および非芳香族炭化水素(パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼンなど)、アルコールおよびポリオール(適切な場合、置換、エーテル化および/またはエステル化されていてよい。)、ケトン(アセトン、シクロヘキサノンなど)、エステル(脂肪および油を含める。)および(ポリ)エーテル、非置換および置換のアミン、アミド、ラクタム(N−アルキルピロリドンなど)およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)の部類由来の極性および非極性の有機化学液体である。
【0121】
使用される増量剤が水である場合、例えば、補助溶媒として有機溶媒を用いることも可能である。本質的に、適当な液体溶媒は、キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなどの芳香族、クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレンなどの塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素、シクロヘキサンまたはパラフィン、例えば石油留分、鉱物油および植物油などの脂肪族炭化水素、ブタノールまたはグリコールなどのアルコールならびにさらにこれらのエーテルおよびエステル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、ジメチルスルホキシドなどの強極性溶媒、ならびにさらに水である。
【0122】
適当な固体担体は、
例えば、アンモニウム塩、およびカオリン、粘土、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土などの粉砕天然鉱物、ならびに微粉シリカ、アルミナおよびシリケートなどの粉砕合成鉱物であり、顆粒に適当な固体担体は、例えば、方解石、大理石、軽石粉、海泡石およびドロマイトなど破砕および画分化された天然岩、ならびにさらに無機および有機荒粉の合成顆粒、ならびに紙、おがくず、ココナツ外殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ柄などの有機材料の顆粒であり、適当な乳化剤および/または泡形成剤は、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アリールスルホネートなど非イオン性およびアニオン性の乳化剤、ならびにさらにタンパク質加水分解物であり、適当な分散剤は、例えば、アルコール−POEおよび/もしくは−POPエーテル、酸および/もしくはPOP POEエステル、アルキルアリールおよび/もしくはPOP POEエーテル、脂肪および/もしくはPOP POE付加物、POE−および/もしくはPOP−ポリオール誘導体、POE−および/もしくはPOP−ソルビタンもしくは糖付加物、アルキルサルフェートもしくはアリールサルフェート、アルキルスルホネートもしくはアリールスルホネート、およびアルキルホスフェートもしくはアリールホスフェート、または対応するPO−エーテル付加物の部類由来の非イオン性および/またはイオン性物質である。さらに適当なオリゴマーまたはポリマーは、例えば、ビニルモノマー、アクリル酸、EOおよび/もしくはPO単独から、または例えば(ポリ)アルコールまたは(ポリ)アミンとの組合せで誘導されたものである。リグニンおよびこのスルホン酸誘導体、非修飾および修飾セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸、ならびにホルムアルデヒドとのこれらの付加物を用いることも可能である。
【0123】
アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルなど、散剤、顆粒またはラテックスの形態におけるカルボキシメチルセルロースならびに天然および合成ポリマー、ならびにケファリンおよびレシチンならびに合成リン脂質などの天然リン脂質などの粘着性付与剤は、製剤中に使用することができる。
【0124】
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー(Prussian Blue)などの着色剤、ならびにアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料などの有機染料、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩など痕跡量の栄養素を使用することができる。
【0125】
他の可能な添加剤は、芳香剤、鉱物油または植物油、任意に修飾油、ワックス、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの栄養素(痕跡量の栄養素を含める。)である。
【0126】
低温安定剤、保存料、抗酸化剤、光安定剤などの安定剤、または化学的および/もしくは物理的安定性を向上させる他の薬剤も存在することができる。
【0127】
該製剤は、一般に、0.01重量%から98重量%の間の活性化合物、好ましくは0.5%から90%の間を含む。
【0128】
当業者は、当然、中毒物質の施用の製剤および様式が、所与の施用において該材料の活性に影響する恐れがあることを認識されよう。したがって、農業および一般家庭の有害生物の使用に関し、本殺虫性化合物は、施用の所望様式に依存して、比較的大きな粒径(例えば、8/16または4/8 US Mesh)の顆粒として、水溶性または水分散性顆粒として、粉末剤として、水和剤として、乳化可能濃縮物として、水性エマルジョンとして、溶液として、または有用な製剤の他の公知型のいずれかとして処方することができる。この明細書において特定されている量は、特定されている量の前に「約」が置かれているかのように、およその量に過ぎないと意図することを理解されるべきである。
【0129】
これらの殺虫性組成物は、水希釈スプレー剤または粉剤または顆粒のいずれかとして、昆虫の抑制が所望である領域に施用することができる。これらの製剤は、わずか0.1重量%、0.2重量%、または0.5重量%から95%重量以上もの活性成分を含有することができる。
【0130】
粉剤は、該活性成分と、タルク、天然粘土、珪藻土、クルミ(シェル)および綿実粉などの粉、ならびに毒物のための分散剤および担体として働く他の有機および無機固体などの微粉化固体との自由流動性混合物であり、これらの微粉化固体は、約50ミクロン未満の平均粒径を有する。本明細書において有用な典型的な粉剤製剤は、1.0部以下の殺虫性化合物および99.0部のタルクを含有するものである。
【0131】
殺虫剤に有用な製剤でもある水和剤は、水または他の分散剤中に容易に分散する微粉化粒子の形態である。水和剤は、昆虫防除が必要とされる部位に、乾燥粉剤としてまたは水もしくは他の液体中のエマルジョンとしてのいずれかで最終的に施用される。水和剤のための典型的担体には、フラー土、カオリン粘土、シリカ、および他の高吸収性の容易に湿る無機希釈剤が含められる。水和剤は通常、担体の吸収性に依存して約5−80%の活性成分を含有し、分散を促進するため少量の湿潤剤、分散剤または乳化剤も一般に含有するように調製される。例えば、有用な水和剤製剤は、80.0部の殺虫性化合物、17.9部のパルメット粘土、ならびに1.0部のナトリウムリグノスルホネートおよび0.3部のスルホン化脂肪族ポリエステルを湿潤剤として含有する。追加の湿潤剤および/または油が、植物の群葉上への分散を促進するためタンクミックスに頻繁に添加される。
【0132】
殺虫剤施用のための他の有用な製剤は、水または他の分散剤に分散可能な均一液体組成物である乳剤(EC)であり、全体が殺虫性化合物および液体または固体乳化剤から成ることがあり、またはキシレン、重質芳香族ナフサ、イソホロンまたは他の非揮発性有機溶媒などの液体担体を含有することもできる。殺虫剤施用のため、これらの濃縮製剤は水または他の液体担体中に分散され、処理されるべき領域にスプレーとして通常に施用される。必須活性成分の重量百分率は、該組成物が施用されるべき方法に従って変動してよいが、一般に、殺虫性組成物の重量により0.5%から95%の活性成分を含む。
【0133】
フロアブル製剤は、活性成分を液体担体、一般に水に懸濁させることを除いてECと類似している。ECのようなフロアブル剤は、少量の界面活性剤を含めることができ、通常、該組成物の重量により0.5%から95%、頻繁には10%から50%の範囲で活性成分を含有する。施用のため、フロアブル剤は、水または他の液体ビヒクル中に希釈することができ、処理されるべき領域にスプレーとして通常に施用される。
【0134】
農業製剤中に使用される典型的湿潤剤、分散剤または乳化剤には、これらに限定されないが、アルキルおよびアルキルアリールのスルホネートおよびサルフェート、ならびにこれらのナトリウム塩;アルキルアリールポリエーテルアルコール;硫酸化高級アルコール;ポリエチレンオキシド;スルホン化動物油および植物油;スルホン化石油;多価アルコールの脂肪酸エステル、およびこうしたエステルのエチレンオキシド添加生成物;ならびに長鎖メルカプタンおよびエチレンオキシドの添加生成物が含められる。多くの他の種類の有用な界面活性剤が商業的に利用可能である。界面活性剤は、使用の際、該組成物の1重量%から15重量%を通常構成する。
【0135】
他の有用な製剤には、水、コーン油、灯油、プロピレングリコールなどの比較的非揮発性の溶媒または他の適当な溶媒中における該活性成分の懸濁液が含められる。
【0136】
殺虫剤施用のためのさらに他の有用な製剤には、アセトン、アルキル化ナフタレン、キシレンまたは他の有機溶媒など、所望の濃度で完全に可溶である溶媒中における該活性成分の単純溶液が含められる。該中毒が比較的粗い粒子に担持されている顆粒製剤は、空中分配または被覆作物キャノピー透過に特に有用である。低沸点分散剤溶媒担体の気化の結果として活性成分が微粉化形態で分散される加圧スプレー剤、通常エアロゾルも使用することができる。水溶性または水分散性顆粒は、自由流動性、非散粉性、および容易に水に可溶または混和可能である。圃場での農業家による使用において、顆粒製剤、乳剤濃縮物、フロアブル剤濃縮物、水性エマルジョン、溶液などは、活性成分の濃度を例えば0.1%、または0.2%から1.5%、または2%の範囲にするために水で希釈することができる。
【0137】
本発明による活性化合物は、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節物質、除草剤、安全化剤、肥料またはセミオケミカルなど他の活性化合物との混合物として、その市販されている製剤およびこれらの製剤から調製される使用形態に使用することができる。
【0138】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物はさらに、相乗剤との混合物として、それらの市販されている製剤およびこれらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。相乗剤は、添加される相乗剤自体が活性である必要がなく活性化合物の作用を増加させる化合物である。
【0139】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物はさらに、植物の環境、植物の部位の表面上または植物組織中における使用後の活性化合物の劣化を低減する阻害剤との混合物として、それらの市販されている製剤およびこれらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。
【0140】
市販されている製剤から調製される使用形態の活性化合物含有量は、広い限度内で変動し得る。使用形態の活性化合物濃度は、活性化合物の0.00000001重量%から95重量%、好ましくは0.00001重量%から1 重量%の間であってよい。
【0141】
該化合物は、使用形態に適切な通例の方法で用いられる。
【0142】
全ての植物および植物部位は、本発明に従って処理することができる。植物は、本文脈において、所望および所望でない野草または作物植物(自然発生型作物植物を含める。)などの全ての植物および植物集団を意味すると理解されるべきである。作物植物は、トランスジェニック植物、および植物育種者の権利によって保護可能または保護可能でない植物品種を含めて、従来の植物育種および最適化方法、もしくは生物工学および遺伝子工学方法、またはこれらの方法の組合せによって得ることができる植物であり得る。植物部位は、苗条、葉、花および根など地上および地下の植物の全ての部位および器官を意味すると理解されるべきであり、挙げることができる例は、葉、針葉、柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎および根茎である。植物部位には、収穫物、ならびに栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば、挿し木、塊茎、根茎、側枝および種子も含められる。
【0143】
該活性化合物を用いる植物および植物部位の本発明に従った処理は直接実施される、または通例の処理方法、例えば、浸漬、スプレー、蒸発、煙霧、飛散、塗布、注入することによって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合、1つ以上の外被を施用することによっても、周囲、生息地または貯蔵空間で該化合物を作用させることにより実施される。
【0144】
該活性化合物の組合せを用いる植物および植物部位の本発明に従った処理は直接実施される、またはまたは通例の処理方法、例えば、浸漬、スプレー、蒸発、煙霧、飛散、塗布することによって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合、1つ以上の外被を施用することによっても、周囲、生息地または貯蔵空間で該化合物を作用させることにより実施される。
【0145】
種子以外の植物または植物部位の処理に加えて、本発明の方法および組成物は、種子の処理に特に適当である。栽培変種における有害生物および病原体に起因する損傷の大部分は、貯蔵中および地中に種子を播種した後、ならびに植物の発芽中および発芽直後の種子の感染によって生じる。生育する植物の根および苗条は特に敏感であり、わずかな損傷でも植物全体の腐朽につながるため、この時期は特に重要である。したがって、適当な薬剤の使用によって種子および発芽植物を保護することに相当な関心がある。
【0146】
植物の種子の処理による有害生物および病原体の防除は、かなり長い間知られており、継続的改善の対象である。しかし、種子の処理には、満足に解決することが常にできるわけではない多数の問題がある。したがって、シード添加後または植物の発芽後の植物保護剤の追加施用を無用にする、種子および発芽植物を保護するための方法を開発することは価値がある。施用される活性化合物によって植物自体が損傷されることなく、種子および発芽植物が有害生物による感染から可能な限り最良に保護されるように、施用される活性材料の量を最適化することは、さらに価値がある。特に、種子を処理する方法は、植物保護剤の最小限の支出で種子および発芽植物の最適な保護を達成するために、トランスジェニック植物の固有の殺虫性および殺真菌特性も考慮に入れるべきである。
【0147】
本発明は、したがって、種子が本発明の組合せで処理されることにおいて、有害生物および病原体の感染から種子および発芽植物を保護する方法に特に関する。
【0148】
本発明は、該殺虫性組成物の構成成分AおよびB、ならびに任意にさらなる活性成分で種子が同時に処理される手順を含む。これは、該殺虫性組成物の構成成分AおよびB、ならびに任意のさらなる活性成分で別々に種子が処理される方法をさらに含む。
【0149】
本発明は、該殺虫性組成物の構成成分AおよびB、ならびに任意のさらなる活性成分で同時にまたは別々に処理された種子、およびこれらの殺虫性組成物の有効量を依然含有している種子も含む。後者の種子に関して、該活性成分は別々の層に施用することができる。これらの層は、活性成分を含有するまたは含有しないことがある追加の層により任意に分離されていてもよい。
【0150】
スタイル化合物の異なる層の施用間の時間間隔は、一般に重要ではない。
【0151】
さらに本発明は、有害生物から種子および発芽植物を保護するための処理種子に対する本発明の組合せの使用に関する。さらに本発明は、有害生物から保護するための本発明の薬剤で処理された種子に関する。
【0152】
本発明の利点の1つは、本発明の薬剤の特殊な浸透移行特性により、これらの薬剤での処理が、有害生物から種子自体だけでなく発芽後に出現する植物も保護することである。この方法で、播種時またはその後間もない栽培物の直接処理を省くことができる。
【0153】
本発明の薬剤は、農業、温室、森林、庭園建築またはブドウ園に使用される既に記載されている通りの全ての種類の植物変種の種子の保護に適当である。特に、これは、トウモロコシ、ピーナッツ、セイヨウアブラナ、菜種、ポピー、オリーブ、ココナツ、カカオ、ダイズ、綿、ビート、(例えば、サトウダイコンおよび飼料ビート)、イネ、アワ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライムギ、ヒマワリ、サトウキビまたはタバコの種子に関わる。本発明の薬剤は、既に記載した通り、果実植物および野菜の種子の処理にも適当である。特に重要であるのは、トウモロコシ、ダイズ、綿、コムギおよびセイヨウアブラナまたは菜種の種子の処理である。したがって、例えば、番号(1)の組合せは、トウモロコシ種子の処理に特に適当である。
【0154】
既に記載されている通り、本発明の薬剤を用いるトランスジェニック種子の処理は、特に重要である。これは、特殊な殺虫特性を持つポリペプチドの発現を防除する少なくとも1種の異種遺伝子を一般に含有する植物の種子に関わる。トランスジェニック種子の異種遺伝子は、バキルルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、プセウドモナス(Pseudomonas)、セッラティア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラウィバクテル(Clavibacter)、グロムス(Glomus)またはグリオクラディウム(Gliocladium)などの微生物に由来し得る。本発明は、バキルルス属種(Bacillus sp.)に由来する少なくとも1種の異種遺伝子を含有し、遺伝子産物がヨーロッパアワノメイガ(European corn borer)および/またはウリハムシ(western corn rootworm)に対する活性を呈するトランスジェニック種子の処理に特に適当である。特に好ましいのは、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する異種遺伝子である。
【0155】
本発明の文脈内において、本発明の薬剤は、種子単独に、または適当な製剤中に施用される。好ましくは、種子は、非常に安定しており損傷が処理中に生じない状態で扱われる。一般に種子の処理は、収穫から播種の間の任意の時期に実施することができる。通常、植物から分離され、肉穂花序、穀皮、柄、さや、綿毛または果肉から離れた種子が使用される。収穫され、精製され、15%w/w未満の含水量まで乾燥させた種子の使用。別法として、乾燥後に水で処理し、次いで再び乾燥させた種子を使用することもできる。
【0156】
一般に、種子の処理中、種子に施用される本発明の薬剤および/またはさらなる添加剤の量が、種子の発芽が損なわれず、出現する植物が損傷されないように選択されるよう注意しなければならない。これは、特定の量で施用される場合、植物毒性作用を示し得る活性化合物を持つ上記全てに留意されるべきである。
【0157】
追加の構成成分を含有することがなく、希釈されることがない本発明の組成物は、直接施用することができる。適当な製剤の形態で種子に薬剤を施用するのが通常好ましい。種子処理用の適当な製剤および方法は、当業者に知られており、例えば、以下の文献に記載されている。US 4,272,417 A、US 4,245,432 A、US 4,808,430 A、US 5,876,739 A、US 2003/0176428 A1、WO 2002/080675 A1、WO 2002/028186 A2。
【0158】
種子処理に特に有用である組成物は、例えば以下のものである。
A 可溶性濃縮物(SL、LS)
D エマルジョン(EW、EO、ES)
E 懸濁液(SC、OD、FS)
F 水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)
G 水分散性粉末および水溶性剤(WP、SP、WS)
H ゲル製剤(GF)
I ダスト可能粉末(DP、DS)
【0159】
従来の種子処理製剤には、例えば、フロアブル剤濃縮物FS、溶液LS、乾燥処理用粉末DS、スラリー処理用水分散性粉末WS、水溶性剤SSおよびエマルジョンESおよびECおよびゲル製剤GFが含められる。これらの製剤は、希釈されてまたは希釈されずに種子に施用することができる。種子への施用は、播種の前に、種子に直接または後者を予備発芽させた後のいずれかで実施される。好ましいのはFS製剤である。
【0160】
種子の処理において、発明的組合せの施用量は一般に、種子100kg当たり0.1kgから10kgである。化合物IおよびII、または化合物IおよびIIの組合せの別施用または同時施用は、植物の播種前後または植物の発芽前後に、種子、実生、植物または土壌にスプレーまたは散粉することによって実施される。
【0161】
本発明は、植物の繁殖産物、および特に上記で定義した通りの組合せ、または2種以上の活性成分の組合せを含有する組成物、またはそれぞれが活性成分の1種を提供する2種以上の組成物の組合せを含む、すなわちコーティングされているおよび/または含有する種子にも関する。種子は、種子100kg当たり0.1gから10kgの量で該発明的組合せを含む。
【0162】
殺有害生物剤45の組合せを含む組成物は「未希釈で」、すなわち希釈することなく、または追加構成成分が存在することなく施用することができる。しかし、該組成物は通常、殺有害生物製剤の形態で種子に施用される。この製剤は、これらに限定されないが、50液体希釈剤、殺有害生物剤のマトリックスとして働くバインダー、ストレス状態中の種子を保護するための充填剤、ならびに可撓性、粘着性および/または該コーティングの塗布性を改善するための可塑剤を含めて、1種以上の他の望ましい構成成分を含有することができる。さらに、充填剤を殆どまたは全く含有しない油性の殺有害生物製剤に関して、炭酸カルシウム、カオリンまたはベントナイト粘土、パーライト、珪藻土または任意の他の吸着剤材料などの乾燥剤55を該製剤に添加するのが望ましいことがある。種子処理におけるこうした構成成分の使用は当技術分野において知られている。例えば、米国特許第5,876,739号を参照されたい。熟練技術者は、処理される種子の種類および選択される特定の殺有害生物剤に依存して、殺有害生物製剤中に使用するための望ましい60構成成分を容易に選択することができる。下記の実施例で実証されている通り、さらに、公知殺有害生物剤の容易に利用可能な市販製剤が使用され得る。
【0163】
該種子は、以下の成分の1種以上で処理することもできる。地下のみで作用する化合物を含めた他の殺有害生物剤;キャプタン、チラム、メタラキシル、フルジオキソニル、オキサジキシルなどの殺真菌剤、およびこれらの物質の異性体など;アセトアミド、トリアジン、ジニトロアニリン、グリセロールエーテル、ピリダジノン、ウラシル、フェノキシ、尿素および安息香酸から選択される化合物を含めた除草剤;ベンズオキサジン、ベンズヒドリル誘導体、N,N−ジアリルジクロロアセトアミド、様々なジハロアシル、オキサゾリジニルおよびチアゾリジニル化合物、エタノン、ナフタル酸無水物化合物、およびオキシム誘導体などの除草剤薬害軽減剤;肥料;ならびにリゾビウム(Rhizobium)、バキルルス(Bacillus)、プセウドモナス(Pseudomonas)、セッラティア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、グロムス(Glomus)、グリオクラディウム(Gliocladium)属および菌根真菌由来の天然または組換え細菌および真菌などの生物防除剤。これらの成分は、分離層として種子上添加することができ、または別法として、殺有害生物剤組成物の一部として添加することができる。
【0164】
好ましくは、該種子処理に使用される新規組成物または他の成分の量は、種子の産生を阻害するべきではなく、または種子の植物毒性損傷を引き起こすべきではない。
【0165】
本発明の組成物は、懸濁液;エマルジョン;水性媒体(例えば、水)中の粒子のスラリー;水和剤;顆粒水和剤(乾燥フロアブル剤);および乾燥顆粒の形態であり得る。懸濁液またはスラリーとして製剤する場合、該製剤における活性成分の濃度は、好ましくは約0.5重量%から約99重量%(w/w)、好ましくは5−40重量%である。
【0166】
上述した通り、他の従来の不活性または非活性の成分は、該製剤に組み入れることができる。こうした非活性成分には、これらに限定されないが、以下のものが含められる。従来の固着剤、メチルセルロース(Methocel A15LVまたはMethocel A15Cは、例えば、種子処理における使用のための組み合わせた分散/固着剤として働く。)などの分散剤、ポリビニルアルコール(例えば、Elvanol 51−05)、レシチン(例えば、Yelkinol P)、ポリマー分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル PVP/VA S−630)、増粘剤(例えば、粘度を改善し、粒子懸濁液の沈降を低減するための、Van Gel Bなどの粘土増粘剤)、エマルジョン安定剤、界面活性剤、凍結防止化合物(例えば、尿素)、色素および着色剤など。本発明に有用なさらなる非活性成分は、McCutcheonの、1巻、「Emulsifiers and Detergents」 MC Publishing Company、Glen Rock、NJ.、U.S.A.、1996で見ることができる。本発明の有用な追加の非活性成分は、McCutcheonの、2巻、「FunctionalMaterials」、MC Publishing Company、Glen Rock、N.J.、U.S.A.、1996で見ることができる。
【0167】
本発明の殺有害生物剤、殺有害生物剤の組合せの組成物、および製剤は、これらに限定されることはないが、容器(例えば、瓶または袋)中で混合、機械施用、タンブリング、スプレーおよび浸漬することを含めて、任意の標準的種子処理方法によって種子に施用することができる。これらに限定されることはないが、Sepiret(Seppic、Inc.、Fairfield、N.J.)およびOpacoat(Berwind Pharm.Services、Westpoint、Pa.)などの水性被膜コーティング材料を含めた従来の被膜コーティング材料など、任意の従来の活性または非活性材料は、本発明による殺有害生物剤で種子を接触させるために使用することができる。
【0168】
種子コーティング:殺有害生物剤の対象の組合せは、種子コーティングの構成成分として種子に施用することができる。当技術分野において知られている種子コーティング方法および組成物は、本発明の殺有害生物剤の組合せの実施形態の1つを加えることによって修正されると有用である。これらの施用のためのこうしたコーティング方法および装置は、例えば、米国特許第5,918,413号、同第5,891,246号、同第5,554,445号、同第5,389,399号、同第5,107,787号、同第5,080,925号、同第4,759,945号および同第4,465,017号で開示されている。種子コーティング組成物は、例えば、とりわけ米国特許第5,939,356号、同第5,882,713号、同第5,876,739号、同第5,849,320号、同第5,834,447号、同第5,791,084号、同第5,661,103号、同第5,622,003号、同第5,580,544号、同第5,328,942号、同第5,300,127号、同第4,735,015号、同第4,634,587号、同第4,383,391号、同第4,372,080号、同第4,339,456号、同第4,272,417号および同第4,245,432号に開示されている。有用な種子コーティングは、1種以上のバインダーおよび殺有害生物剤の対象の組合せの少なくとも1つを含有する。
【0169】
有用な種子コーティングは、1種以上のバインダーおよび殺有害生物剤の対象の組合せの少なくとも1つを含有する。
【0170】
本発明に有用であるバインダーは、好ましくは、天然または合成であってよく、コーティングされる種子に対して植物毒性作用がない粘着性ポリマーを含む。バインダーは、ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルコポリマー;ポリビニルアルコール;ポリビニルアルコールコポリマー;エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースを含めたセルロース;ポリビニルピロリドン;デンプン、修飾デンプン、デキストリン、マルトデキストリン、アルギネートおよびキトサンを含めた多糖類;脂肪;油;ゼラチンおよびゼインを含めたタンパク質;アラビアゴム;セラック;塩化ビニリデンおよび塩化ビニリデンコポリマー;リグニンスルホン酸カルシウム;アクリルコポリマー;ポリビニルアクリレート;ポリエチレンオキシド;アクリルアミドのポリマーおよびコポリマー;ポリヒドロキシアクリル酸エチル、メチルアクリルアミドモノマー;ならびにポリクロロプレンから選択することができる。
【0171】
バインダーは、殺有害生物剤の対象の組合せのためのマトリックスとして働くことができるように選択されるのが好ましい。上記に開示されているバインダーが全てマトリックスとして有用であり得る一方、特定のバインダーは、殺有害生物剤の組合せの特性に依存する。「マトリックス」という用語は、本明細書で使用される場合、不連続相として殺有害生物剤の対象の組合せの1つ以上が分配される1種以上のバインダー化合物の連続相を意味する。任意に、充填剤および/または他の構成成分も該マトリックスに存在することができる。マトリックスという用語には、マトリックス系、リザーバー系またはマイクロカプセル化系としてみなすことができるものが含められることを理解されるべきである。一般に、マトリックス系は、ポリマー内に均一に分散される本発明の殺有害生物剤の組合せおよび充填剤からなり、一方リザーバー系は殺有害生物剤の対象の組合せを含む分離相からなり、それは周囲の律速ポリマー相内に物理的に分散している。マイクロカプセル化には、小粒子または液体液滴のコーティングだけでなく、固体マトリックス中の分散液も含められる。
【0172】
該コーティングにおけるバインダーの量は変動し得るが、種子の重量の約0.01%から約25%、より好ましくは約0.05%から約15%、いっそう好ましくは約0.1%から約10%の範囲である。
【0173】
上述した通り、該マトリックスには、充填剤が任意に含められ得る。充填剤は、当技術分野において知られているような吸収性または非活性充填剤であってよく、木粉、粘土、活性炭、糖類、珪藻土、穀粉、微粒子の無機固体、および炭酸カルシウムなどが含められ得る。使用することができる粘土および無機固体には、カルシウムベントナイト、カオリン、陶土、タルク、パーライト、マイカ、バーミキュライト、シリカ、石英粉末、モンモリロナイト、およびこれらの混合物が含められる。有用であり得る糖類には、デキストリンおよびマルトデキストリンが含められる。穀粉には、小麦粉、エンバク粉および大麦粉が含められる。
【0174】
充填剤は、種子に適切な微気候を提供するように、例えば、充填剤を使用することによって活性成分の含有量を増加させ、活性成分の制御放出を調整するように選択される。充填剤は、種子をコーティングする製造またはプロセスにおける助けとなり得る。充填剤の量は変動し得るが、一般に充填剤構成成分の重量は、種子重量の約0.05%から約75%、より好ましくは約0.1%から約50%、いっそう好ましくは約0.5%から15%の範囲である。
【0175】
該コーティングに有用である殺有害生物剤は、本明細書に記載されている殺有害生物剤の組合せである。該コーティングに含められる殺有害生物剤の量は、種子の種類および活性成分の種類に依存して変動するが、該コーティングは、殺虫に有効である殺有害生物剤の組合せの量を含有する。昆虫が標的有害生物である場合、この量は、殺虫に有効である殺虫剤の組合せの量である。本明細書で使用される場合、殺虫有効量は、幼虫または蛹の成長段階で害虫を死滅させるまたは害虫によって生じる損傷の量を常に低減もしくは遅延させる殺虫剤の量を意味する。一般に、該コーティングにおける殺有害生物剤の量は、種子の重量の約0.005%から約50%の範囲となる。殺有害生物剤のより好ましい範囲は約0.01から約40%であり、より好ましいのは、約0.05から約20%である。
【0176】
該コーティングに含められる殺有害生物剤の組合せの正確な量は、当分野の技術者によって容易に決定され、コーティングされる種子の大きさに依存して変動する。該コーティングの殺有害生物剤は種子の発芽を阻害してはならず、種子または植物に外傷を引き起こす標的昆虫の生活環におけるその期間中に種子および/または植物を保護するのに効果的であるべきである。一般に、該コーティングは、播種後およそ0日から120日の間効果的である。
【0177】
該コーティングは、コーンルートワームなどの通常の抵抗性有害生物を処理するために必要であり得る高殺虫量を収容する一方、同時に、殺虫量の増加により許容できない植物毒性を防止するのに特に有効である。
【0178】
任意に、可塑剤は、該コーティング製剤に使用することができる。可塑剤は通常、コーティング層によって形成される被膜をより柔軟にするため、粘着性および塗布性を改善するため、および加工の速さを向上するために使用される。被膜可撓性の改善は、チッピング、貯蔵中の破損または剥離、取扱いまたは播種プロセスを最小にするために重要である。多くの可塑剤が使用され得る。しかし、有用な可塑剤には、ポリエチレングリコール、グリセロール、ブチルベンジルフタレート、グリコールベンゾエートおよび関連化合物が含められる。該コーティング層における可塑剤の範囲は、約0.1重量%から約20重量%の範囲である。
【0179】
該コーティングに使用される殺有害生物剤の組合せが油型製剤であり、充填剤が殆どまたは全く存在しない場合、製剤を乾燥させることによって乾燥プロセスを急がせることが有用であり得る。この任意のステップは、当技術分野においてよく知られている手段によって達成することができ、油または過剰の水分を吸収するために殺虫性コーティング層と好ましくは同時に添加される炭酸カルシウム、カオリンもしくはベントナイト粘土、パーライト、珪藻土、または任意の吸収性材料の添加を含めることができる。乾燥コーティングを有効に提供するのに必要な炭酸カルシウムまたは関連化合物の量は、種子の重量の約0.5%から約10%の範囲である。
【0180】
殺有害生物剤の組合せで形成されるコーティングは、マトリックスを介する周囲の媒体への拡散または移動によって、殺有害生物剤の放出の遅い速度をもたらす能力がある。
【0181】
該コーティングは、穀類、野菜、観葉植物および果実を含めて、本明細書に記載されている殆どの作物種子に施用することができる。
【0182】
該コーティング層に加えて、種子は、以下の成分の1種以上で処理することができる。殺真菌剤および除草剤を含めた他の殺有害生物剤;除草剤薬害軽減剤;肥料および/または生物防除剤。これらの成分は分離層として添加することができ、または別法として、殺虫性コーティング層に添加することができる。
【0183】
該殺有害生物製剤は、流動床技術、ローラーミル方法、ロトスタティック種子処理機およびドラムコーターなど従来のコーティング技術および機械を使用して種子に施用することができる。噴流層などの他の方法も有用であり得る。種子は、コーティング前に寸法別に5つに予め分類することができる。コーティング後、種子を通常乾燥させ、次いで寸法別分類用のサイジング機械に移動させる。こうした手順は、当技術分野において知られている。
【0184】
殺有害生物剤処理種子は、殺有害生物剤コーティングを保護するためにフィルムオーバーコーティングで包むこともできる。こうしたオーバーコーティングは当技術分野において知られており、従来の流動床およびドラムフィルムコーティング技術を使用して施用することができる。
【0185】
本発明の別の実施形態において、殺有害生物剤は、固体マトリックスプライミングの使用によって種子上または種子中に導入することができる。例えば、ある量の殺有害生物剤は固体マトリックス材料と混合することができ、次いで該種子は、殺有害生物剤を該種子に導入させるためにある期間固体マトリックス材料と接触させておくことができる。該種子は次いで、任意に、固体マトリックス材料から分離され、貯蔵もしくは使用することができ、または固体マトリックス材料と種子との混合物を貯蔵または直接播くことができる。本発明に有用である固体マトリックス材料には、ポリアクリルアミド、デンプン、粘土、シリカ、アルミナ、土壌、砂、ポリ尿素、ポリアクリレート、またはある期間殺有害生物剤を吸収または吸着し、種子中もしくは種子上にこの殺有害生物剤を放出する能力のある任意の他の材料が含められる。殺有害生物剤および固体マトリックス材料が互いに相容性であることを確認することが有用である。例えば、固体マトリックス材料は、合理的な速度で、例えば数分、数時間または数日にわたって該殺有害生物剤を放出することができるように選択されるべきである。
【0186】
本発明はさらに、殺有害生物剤で種子を処理する別の方法として阻害を具体化する。例えば、植物の種子は、水などの溶媒中に約1重量%から約75重量%の殺有害生物剤を含む溶液と、ある期間、合わせることができる。好ましくは溶液の濃度は、約5重量%から約50重量%、より好ましくは約10重量%から約25重量%である。種子を該溶液と合わせている期間中、該種子は殺有害生物剤の一部を取り込む(摂取する)。任意に、植物の種子と溶液との混合物は、例えば振盪、回転、タンブリングまたは他の手段によってかき混ぜることができる。阻害後、該種子は、溶液から分離させ、任意に、例えばパッティングまたは空気乾燥によって乾燥させることができる。
【0187】
また別の実施形態において、粉末化殺有害生物剤は、種子と直接混合することができる。任意に、固着剤は、種子表面に該粉末を粘着させるのに使用することができる。例えば、ある量の種子は、固着剤と混合し、任意に、固着剤を用いる種子の均一なコーティングを促すためにかき混ぜることができる。固着剤でコーティングされた種子は、次いで、粉末化殺有害生物剤と混合することができる。該混合物は、固着剤を粉末化殺有害生物剤と接触させるのを促すことにより粉末化殺有害生物剤を種子に固着させるため、例えばタンブリングによってかき混ぜることができる。
【0188】
本発明は、上に記載されている方法によって処理された種子も提供する。本発明の処理種子は、従来の処理種子と同じ方法で植物の繁殖のために使用することができる。該処理種子は、任意の他の殺有害生物剤での処理種子と同じ方法で貯蔵、取り扱い、播腫および耕すことができる。ヒト、食料もしくは飼料材料、水、ならびに鳥類および野生動物または家畜と処理種子との接触を制限するため、適切な安全対策を講じるべきである。
【実施例】
【0189】
2種以上の構成成分の組合せの効力のための式
本発明による活性化合物組合せの良好な殺虫作用は、以下に続く実施例から見ることができる。個々の活性化合物が該作用に関して弱さを呈する一方、該組合せは、作用の単なる総和を超える作用を実証する。
【0190】
2種(以上)の活性化合物の所与の組合せに予想される活性は、算定することができる(COLBY、S.R.;「Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations」、Weeds15、20−22頁、1967を参照のこと)。
X=活性化合物Aをm ppmまたはm g/haの施用量で用いた場合の、未処理対照の%で表した死滅率、
Y=活性化合物Bをn ppmまたはn g/haの施用量で用いた場合の、未処理対照の%で表した死滅率、
Z=活性化合物Cをr ppmまたはr g/haの施用量で用いた場合の、未処理対照の%で表した死滅率、
E=活性化合物AおよびBおよびCをm、nおよびr ppmまたはm、nおよびr g/haの施用量で用いた場合の、未処理対照の%で表した死滅率、
とした場合、2種以上の構成成分の組合せは、
【0191】
【数1】

実際の殺虫死滅率が算定されたものより高い場合、該組合せの死滅率は超相加的であり、すなわち、相乗的効果が存在する。この場合、実際に認められる死滅率は、予想される死滅率(E)に関して上記の式を使用して算定された値より高くなければならない。
【0192】
実施例1:葉に施用スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)/綿
鱗翅目(lepidoptera)および除草剤に対する抵抗性を含有するトランスジェニック綿植物を、フォールアーミーウォーム(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))に対抗するそれぞれの生成物で処理した。
【0193】
規定の期間後、死滅率を%で決定する。100%はイモムシの全てが死滅したことを意味し、0%はイモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0194】
この試験における本施用によると、例えば、以下の組合せは、単一化合物と比較して相乗的な効果を示す。
【0195】
【表5】

【0196】
実施例2:葉に施用スポドプテラ・エクシグア(Spodoptera exigua)/トウモロコシ
鱗翅目(lepidoptera)、鞘翅目(coleoptera)および/または除草剤に対する抵抗性を含有するトランスジェニックトウモロコシ植物を、ビートアーミーウォーム(スポドプテラ・エクシグア(Spodopteraexigua))に対抗するそれぞれの生成物で処理した。
【0197】
規定の期間後、死滅率を%で決定する。100%はイモムシの全てが死滅したことを意味し、0%はイモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0198】
この試験における本施用によると、例えば、以下の組合せは、単一化合物と比較して相乗的な効果を示す。
【0199】
【表6】

【0200】
実施例3:葉に施用スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)/トウモロコシ
鱗翅目(lepidoptera)、鞘翅目(coleoptera)および/または除草剤に対する抵抗性を含有するトランスジェニックトウモロコシ植物を、フォールアーミーウォーム(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))に対抗するそれぞれの生成物で処理した。
【0201】
規定の期間後、死滅率を%で決定する。100%はイモムシの全てが死滅したことを意味し、0%はイモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0202】
この試験における本施用によると、例えば、以下の組合せは、単一化合物と比較して相乗的効果を示す。
【0203】
【表7】

【0204】
実施例4:灌注施用スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)/トウモロコシ
鱗翅目(lepidoptera)、鞘翅目(coleoptera)および/または除草剤に対する抵抗性を含有するトランスジェニックトウモロコシ植物を、フォールアーミーウォーム(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))に対抗するそれぞれの生成物で処理した。
【0205】
規定の期間後、死滅率を%で決定する。100%はイモムシの全てが死滅したことを意味し、0%はイモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0206】
この試験における本施用によると、例えば、以下の組合せは、単一化合物と比較して相乗的効果を示す。
【0207】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応する野生型植物と比較した収量増加に関連する少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物において植物の生産能力を増加させる、および/または有害生物を防除する方法であって、少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物が生育するもしくは生育すると予想される場所、および/または少なくとも1つのトランスジェニック改変を有するトランスジェニック植物もしくは少なくとも1つのトランスジェニック改変を有する植物の繁殖材料を、
イミダクロプリド、チアクロプリド、クロチアニジン、アセタミプリド、ジノテフラン、ニテンピラム、スルホキサフロールおよびチアメトキサムからなる群から選択される構成成分A、および
フィプロニルおよびエチプロールからなる群から選択される構成成分B
を含む殺虫性組成物の有効量で処理することを含む、方法。
【請求項2】
トランスジェニック植物が、
a.表A:A−1からA−134に列挙されている植物から選択される、または
b.表B:B−1からB−85に列挙されている植物から選択される、または
c.表AのA−1からA−134または表BのB−1からB−85に列挙されているトランスジェニックイベントから選択される1つ以上のトランスジェニックイベントを含む、または
d.表CのC−1からC−11に列挙されている通りの1つまたはいくつかのトランスジェニックイベントに基づく形質を示す、または
請求項1の方法。
【請求項3】
構成成分Aがイミダクロプリドであり、ならびに構成成分Bがフィプロニルである、請求項1または2の方法。
【請求項4】
構成成分Aがクロチアニジンであり、ならびに構成成分Bがフィプロニルである、請求項1または2の方法。
【請求項5】
構成成分Aがスルホキサフロールであり、ならびに構成成分Bがフィプロニルである、請求項1または2の方法。
【請求項6】
トランスジェニック植物が、トウモロコシ、ダイズ豆、綿、タバコ、イネ、ジャガイモおよびサトウダイコンから選択される、請求項1から5のいずれかの方法。
【請求項7】
トランスジェニック植物がダイズ植物である、請求項1から6のいずれかの方法。
【請求項8】
前記有害生物の野生型株または感受性株に対する植物の抵抗性を与えるトランスジェニックイベントに少なくとも部分的に抵抗性または耐性である有害生物の菌株が標的とされる、請求項1から7のいずれかの方法。
【請求項9】
アセフェート、クロルピリホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジメトエート、フェニトロチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル−パラチオン、モノクロトホス、ホレート、プロフェノホス、テルブホス、アルジカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メトミル、チオジカルブ、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、アルファ−シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、ラムダ−シハロトリン、ペルメトリン、テフルトリン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェヌロン、テフルベンズロン、スピロテトラマト;クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、チアクロプリド;エンドスルファン、エチプロール、アバメクチン、エマメクチン、スピノサド、スピネトラムからなる群から選択される追加の活性成分が殺虫性組成物とともに使用される、請求項1から8のいずれか一項の方法。
【請求項10】
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、クレソキシム−メチル、オリサストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、ビキサフェン、ボスカリド、イソピラザム、メタラキシル、ペンチオピラド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−アミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド、ジメトモルフ、フルオピコリド、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホル、メトコナゾール、ミクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、カルベンダジム、フルアジナム、シプロジニル、ピリメタニル、フルジオキソニル、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、プロベナゾール、キャプタン、フォルペット、5−エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミン、マンコゼブ、マネブ、メチラム、チラム、ジチアノン、ホセチル、ホセチル−アルミニウム、クロロタロニル、チオファネートメチル、シモキサニル、メトラフェノン、スピロキサミン、ビキサフェン、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(4’−トリフルオロメチルチオ)−ビフェニル]−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド,N−[2−(1,3−ジメチルブチル)−フェニル]−1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド,N−(cis−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(trans−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
からなる群から選択される追加の活性成分が殺虫性組成物とともに使用される、請求項1から9のいずれか一項の方法。
【請求項11】
種子が処理される、請求項1から10のいずれかの方法。
【請求項12】
植物の収量を増加させるための、請求項1から11のいずれかの方法。
【請求項13】
非生物的ストレスに対する植物の耐性を増加させるための、請求項1から11のいずれかの方法。

【公表番号】特表2012−513959(P2012−513959A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542713(P2011−542713)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009216
【国際公開番号】WO2010/075994
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】