説明

フィルタ装置

【課題】セラミックフィルタを集塵装置から取り外すことなく、セラミックフィルタを容易に洗浄できるフィルタ装置を提供する。
【解決手段】マイクロ波を吸収して発熱するマイクロ波吸収機能を有し、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタ2と、含塵ガスを濾過しながら、セラミックフィルタ2の洗浄時に、及び/又は前記セラミックフィルタに付着した粉塵を除去した後に、セラミックフィルタ2にマイクロ波を照射するマイクロ波発生部3とを備えたフィルタ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタを備えたフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタを備えたフィルタ装置は、例えば、バグフィルタ等の濾過式の集塵装置等に適用される。この種の集塵装置は、例えば、ごみ焼却等の焼却設備等の焼却炉の下流に設けられ、焼却炉から排出されたガスをセラミックフィルタで濾過してガス中の粉塵等を捕集している。
【0003】
このような集塵装置では、セラミックフィルタが粉塵等で目詰まりして濾過性能が低下するのを防止するため、定期的に、またはフィルタの差圧値の上昇に応じてセラミックフィルタを洗浄している。セラミックフィルタを洗浄する方法としては、例えば、セラミックフィルタの内側から外側に向けて圧縮空気を瞬間的に噴き付け、セラミックフィルタに付着している粉塵等を払い落とすパルスジェット式(例えば、特許文献1参照)や、セラミックフィルタに濾過方向とは逆方向の清浄ガスを通過させて粉塵等を払い落とす逆洗式(例えば、特許文献2参照)等が知られている。これらの洗浄方法は、セラミックフィルタに目詰まりした粉塵を除去する方法としては有効である。
【0004】
【特許文献1】特開2002−224521号公報
【特許文献2】特開2003−245514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、例えば、焼却炉から排出された含塵ガスは気化した無機物、有機物等の化学物質を含んでいるため、前記従来の集塵装置では、ガスが冷却されて気化していた化学物質が凝結したり、凝縮・固化して、セラミックフィルタが目詰まりするという問題があった。
【0006】
また、凝結等した化学物質は、セラミックスフィルタの目の周囲に沿って強固に固着するため、従来公知のパルスジェット式や逆洗式等の物理的な洗浄方法では除去することが困難であった。
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みて案出されたものであり、セラミックフィルタを容易に洗浄できるフィルタ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係るフィルタ装置の第1特徴構成は、マイクロ波を吸収して発熱するマイクロ波吸収機能を有し、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタと、前記セラミックフィルタの洗浄時に、前記セラミックフィルタにマイクロ波を照射するマイクロ波発生部とを備えた点にある。
【0009】
本構成によれば、セラミックフィルタの洗浄時に、マイクロ波をセラミックフィルタに照射することにより、セラミックフィルタを所定の温度に加熱することができる。このため、セラミックフィルタに付着した化学物質等を気化させて容易に除去することができる。
また、マイクロ波の照射により、セラミックフィルタのみを加熱することができるため、別途加熱したガスを導入してセラミックフィルタを加熱する場合に比べて、低コストで洗浄が可能である。
【0010】
本発明に係るフィルタ装置の第2特徴構成は、前記セラミックフィルタを、SiC,Al23からなる群から選択される少なくとも1種のセラミックスを主成分として構成した点にある。
【0011】
SiC,Al23は、マイクロ波吸収性が高いセラミックスである。
本構成のように、セラミックフィルタをマイクロ波吸収性が高いセラミックスを主成分として構成することにより、マイクロ波によってセラミックス自体が加熱されるため、昇温効率が高くなる。
また、上記のセラミックスは、耐熱性が高いため、比較的沸点が高い化学物質等に対しても、気化させて除去することができる。
【0012】
本発明に係るフィルタ装置の第3特徴構成は、前記セラミックフィルタが、FeO,Fe23,Fe34,Ni−Al合金,ZnO,Cからなる群から選択される少なくとも1種のマイクロ波吸収物質を含む点にある。
【0013】
本構成のように、セラミックフィルタにマイクロ波吸収物質を含有させることで、マイクロ波によって、セラミックフィルタを確実に加熱することができる。特に、マイクロ波吸収性の低いセラミックスで構成したセラミックフィルタの場合でも加熱することが可能となる。
【0014】
本発明に係るフィルタ装置の第4特徴構成は、前記含塵ガスを濾過しながら、前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射する点にある。
【0015】
本構成によれば、含塵ガスを濾過しながら、セラミックスフィルタにマイクロ波を照射するため、セラミックスフィルタの加熱によって気化した化学物質等はガスに伴って排出され、再度凝結等によりセラミックフィルタに付着することがなくなる。
【0016】
本発明に係るフィルタ装置の第5特徴構成は、前記洗浄時において、前記セラミックフィルタに付着した粉塵を除去した後に、前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射する点にある。
【0017】
本構成によれば、セラミックフィルタに付着した粉塵等を除去した後に、セラミックフィルタにマイクロ波を照射するため、必要最小限のもののみを加熱することができ、昇温効率が向上する。
【0018】
本発明に係るフィルタ装置の第6特徴構成は、前記セラミックフィルタを、焼却炉から排出される含塵ガスの粉塵を捕集する集塵装置の内部に設け、前記マイクロ波発生部を、前記集塵装置の外部から前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射可能に設けた点にある。
【0019】
焼却炉から排出される含塵ガスは高温であるため、特に気化した無機物、有機物等の化学物質等を含んでおり、集塵装置に導入されると冷却されて化学物質等が凝結または凝縮・固化し、セラミックフィルタが目詰まりし易い。一方で、集塵装置におけるセラミックフィルタは大きいため、洗浄し難い。
このため、本構成のように、マイクロ波発生部をセラミックフィルタにマイクロ波を照射できるように設けることにより、セラミックフィルタを集塵装置から取り外すことなく、容易に洗浄が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明に係るフィルタ装置の一実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明を、焼却設備における焼却炉から排出されたガス中の粉塵等を捕集する集塵装置1に適用した場合を例として説明する。但し、本発明は、これに限られるものではなく、その他の従来公知の含塵ガスを濾過するセラミックフィルタを備えたフィルタ装置に適用することもできる。
【0021】
本実施形態に係る集塵装置1は、図1に示すように、ケーシング10と、ケーシング10の内部に設けられ、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタ2と、ケーシング10の外部からセラミックフィルタ2にマイクロ波を照射するマイクロ波発生部3とを備える。ケーシング10の内部は、セラミックフィルタ2を吊り下げた仕切板11によって下側領域4と上側領域5とに仕切られており、下側領域4と上側領域5とはセラミックフィルタ2を介して連通している。ケーシング10には、燃焼炉(図示しない)から排出された含塵ガスを下側領域4に導入するガス導入口41と、セラミックフィルタ2によって粉塵等が除去された清浄ガスを上側領域5から外部に排出するガス排出口51とが設けてある。排出口51にはブロア等の排気装置52が接続してあり、この排気装置52により、含塵ガスをセラミックフィルタ2で濾過することができる。セラミックフィルタ2で捕集された粉塵等は下側領域4の下部に設けたロータリーバルブ42の開閉によって外部に排出できるようになっている。上側領域5には、セラミックフィルタ2を洗浄する逆洗手段6が設けてあり、定期的またはセラミックフィルタ2の差圧が所定値以上になった時にセラミックフィルタ2に付着した粉塵等を除去できるようになっている。
【0022】
セラミックフィルタ2は、特に限定はされないが、セラミック繊維の織物、編物、不織布等の布体や、セラミックスの多孔質体等を用いて任意の形状に形成することができる。セラミックフィルタ2の目の大きさ等の特性についても、特に制限はなく、粉塵等の除去対象となる物質に応じて、任意に設定可能である。本実施形態においては、セラミックフィルタ2は、セラミック繊維の織物によって有底の管状に形成してあり、上側領域5の側に向かって開口するように仕切板11に吊り下げてある。これにより、下側領域4に導入された含塵ガスは、セラミックフィルタ2の外側面で濾過され、粉塵等は下側領域4に堆積する。
【0023】
セラミックフィルタ2の数や取り付け位置等は、特に制限はないが、例えば、従来公知の集塵装置と同様に設定することができる。本実施形態においては、便宜上、セラミックフィルタ2は、4本のみ図示してある。
【0024】
セラミックフィルタ2は、マイクロ波を吸収して発熱するマイクロ波吸収機能を有する。セラミックフィルタ2には、例えば、SiC,Al23等のマイクロ波吸収性の高いセラミックスを主成分として構成することができる。この場合、マイクロ波によりセラミックス自体を加熱することができるため、昇温効率が高くなる。尚、ここで言う主成分とは、体積比で50%以上を占めることである。また、Al23・SiO2等のマイクロ波吸収性が低いセラミックスと、FeO,Fe23,Fe34,Ni−Al合金,ZnO,C等のマイクロ波吸収物質とを組み合わせることにより、マイクロ波吸収機能を付与することもできる。マイクロ波吸収性が低いセラミックスとマイクロ波吸収物質とを組み合わせる方法としては、例えば、セラミック繊維やセラミックスの多孔質体に直接マイクロ波吸収物質を混入させる方法や、繊維化したマイクロ波吸収物質を引き揃え等によりセラミックスの布体に混入させる方法等が例示される。尚、マイクロ波吸収性の高いセラミックスで構成したセラミックフィルタ2にマイクロ波吸収物質を含有させても何ら構わない。セラミックフィルタ2を構成するセラミックスの種類は、上述の通り特に制限はないが、耐熱性が高い方がセラミックフィルタ2をより高い温度まで加熱できるため好ましい。本実施形態においては、1500℃の耐熱性を有するSiCを用いている。このようなセラミックフィルタ2にマイクロ波を照射することにより、セラミックフィルタ2自体を加熱することが可能となる。このため、例えば、燃焼炉から排出されたガスの冷却により凝結または凝縮・固化した無機物、有機物等の化学物質に対しても、再び気化させてセラミックフィルタ2から除去することが可能となる。
【0025】
マイクロ波発生部3は、マグネトロン等のマイクロ波発振装置31と、発振されたマイクロ波を案内する案内路32とを備える。案内路32はケーシング10に外側から連結してあり、マイクロ波発振装置31で発振されたマイクロ波が、ケーシング10に設けた石英ガラス板等のマイクロ波透過性部材33を介して、セラミックフィルタ2に照射できるようにしてある。マイクロ波発生部3の数や取り付け位置等は、マイクロ波がセラミックフィルタ2に照射できれば、特に制限はなく、例えば、複数のセラミックスフィルタ2を1つのマイクロ波発生部3でマイクロ波を照射できるように設けたり、セラミックフィルタ2の数に対応させて複数のマイクロ波発生部3を設けることもできる。マイクロ波発生部3において、1つのマイクロ波発振装置31に対し、複数の案内路32を設けたり、1つの案内路32内を分岐させることもできる。本実施形態においては、1つのマイクロ波発振装置31と案内路32とが図示してある。また、マイクロ波発振装置31には、マイクロ波の発振を制御するマイクロ波発振制御部(図示しない)等を設けることもできる。例えば、このマイクロ波発振制御部をセラミックフィルタ2の差圧の値を検知する圧力検知部(図示しない)等に接続させ、セラミックフィルタ2の差圧が所定値以上になった場合に、マイクロ波を発振できるようにすることもできる。尚、マイクロ波は、周波数300MHz〜3THz程度(波長100μm〜1m程度)の電磁波であり、セラミックフィルタ2やそれに含有しているマイクロ波吸収物質を発熱させるものであれば、特に限定はされない。例えば、950MHz,2.45GHz,5.8GHz等の任意の周波数のマイクロ波を使用することができる。本実施形態におけるマイクロ波発振装置31では、2.45Hz(波長122mm)のマイクロ波が発振できるようにしてある。
【0026】
逆洗手段6は、圧縮空気を供給するコンプレッサ等の空気圧縮装置61と、圧縮空気を流通させる流通管62と、供給された圧縮空気を噴射する噴射ノズル63とを備える。噴射ノズル63はそれぞれのセラミックフィルタ2の上方に設けてあり、噴射ノズル63から圧縮空気をセラミックフィルタ2の内側に向かって噴射することにより、セラミックフィルタ2に付着した粉塵等を払い落とすことができる。また、逆洗手段6には、圧縮空気の噴射を制御する噴射制御部(図示しない)等を設けることができる。例えば、この噴射制御部を、前記マイクロ波発振制御部や前記圧力検知部等に接続させることにより、セラミックフィルタ2の差圧の値に応じて圧縮空気を噴射したり、圧縮空気を噴射した後にマイクロ波を発振できるように制御することもできる。尚、逆洗手段6のその他の構成としては、従来公知の逆洗手段の構成が付加可能であり、圧縮空気の圧力等の駆動条件については従来公知の条件を採用することができる。
【0027】
本実施形態に係る集塵装置1は、通常運転時には、排気装置52を駆動させて、含塵ガスをガス導入口41から取り込み、セラミックフィルタ2で濾過した後、清浄空気としてガス排出口51から排出する。セラミックフィルタ2により除去された粉塵等は集塵装置1の下側領域4に堆積する。この時には、マイクロ波発振装置31は駆動させていない。
【0028】
セラミックフィルタ2が粉塵等で目詰まりして濾過性能が低下した場合、すなわちセラミックフィルタ2の洗浄時には、まず、逆洗手段6を駆動させてセラミックフィルタ2に付着した粉塵等を払い落とす。次いで、セラミックフィルタ2にマイクロ波を照射し、セラミックフィルタ2を加熱して、セラミックフィルタ2に付着した化学物質等を気化させる。この際、排気装置52を駆動させておくと、気化した化学物質等は、濾過されたガスと共に外部に排出することができるため、セラミックフィルタ2に再付着することを防止することができる。また、マイクロ波によってセラミックフィルタ2を加熱する前に、逆洗手段6によって粉塵等を払い落としておくと、本来加熱する必要のない粉塵等を除いた必要最小限のもののみを加熱することができるため、セラミックフィルタ2に対する昇温効率が向上する。尚、セラミックフィルタ2の目詰まり状況については、例えば、前記圧力検知部等でセラミックフィルタ2の差圧値をモニタすることによって知ることができる。本実施形態においては、差圧値が所定値以上になった時を洗浄時としている。
【0029】
セラミックフィルタ2の温度は、例えば、予め放射温度計等を用いて、マイクロ波の照射時間とセラミックフィルタ2の上昇温度との関係を求めておくことで、マイクロ波の照射時間等によって制御することができる。セラミックフィルタ2の温度については、気化させる化学物質等の種類に応じて設定する。例えば、ごみ焼却設備における燃焼炉から排出されるガスを処理する場合には、セラミックフィルタ2には、CuCl2,ZnCl2,PdCl2,CdCl2,FeCl3等の金属塩化物等が凝結等により付着する。これらの金属塩化物を除去する場合には、セラミックフィルタ2の温度を300〜1000℃にする。例えば、ZnCl2を除去する場合には、沸点は732℃であるためこの温度以上まで加熱する。また、セラミックフィルタ2の加熱保持時間は、付着した化学物質等がある程度除去されるまでであり、特に制限はないが、例えば、セラミックフィルタ2の差圧値を目安として判断することができる。
【0030】
このように構成された集塵装置1では、セラミックフィルタの洗浄時に、マイクロ波をセラミックフィルタ2に照射することにより、セラミックフィルタ2を所定の温度に加熱することができる。このため、セラミックフィルタ2を集塵装置1から取り外すことなく、セラミックフィルタ2に付着した化学物質等を気化させて容易に除去することができる。そして、従来のパルスジェット式や逆洗式等の物理的な洗浄方法では除去できなかった化学物質等を除去することができるため、セラミックフィルタ2の寿命が延び、長期に亘って使用することができる。
また、マイクロ波の照射により、セラミックフィルタ2のみを加熱することができるため、集塵装置1に別途、加熱したガスを導入してセラミックフィルタ2を加熱する場合に比べて、低コストで洗浄が可能である。
尚、本実施形態に係る集塵装置1では、耐熱性の高いセラミックスでセラミックスフィルタ2を構成してあるため、焼却炉から排出された高温の含塵ガスをそのまま集塵装置1に導入することができ、従来のように、ガスを集塵装置に導入する前に一旦冷却し、集塵装置から排出された後に再度加熱するような場合に比べて、焼却設備としてのエネルギー効率も高くなる。
【0031】
〔別実施形態〕
上記の実施形態においては、セラミックフィルタ2の差圧値が所定値以上になった時をセラミックフィルタ2の洗浄時とした場合について例示したが、これに限定されない。洗浄時を定期的に設ける等、任意に設定可能である。定期的に洗浄する場合の洗浄間隔は、例えば、予めセラミックフィルタ2の差圧値が所定値以上になるまでの時間を求めておくことで設定することができる。
【0032】
上記の実施形態においては、逆洗手段6を設け、マイクロ波を照射する前に逆洗手段6によってセラミックフィルタ2から粉塵を除去する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、逆洗手段6に変えて、パルスジェット手段等、従来公知の洗浄手段を設けることもできる。また、逆洗手段6等の洗浄手段によって粉塵を除去することなく、マイクロ波を照射したり、洗浄手段による粉塵の除去と同時にマイクロ波を照射することもできる。
【0033】
上記の実施形態においては、含塵ガスを濾過しながら、マイクロ波を照射する場合を例示したが、例えば、含塵ガスの流通を停止させてマイクロ波を照射したり、マイクロ波を照射する際に、セラミックフィルタ2に清浄ガスを流通させてもよい。
【0034】
上記の実施形態においては、マイクロ波発生部3を集塵装置1に設け、セラミックフィルタ2を集塵装置1に取り付けた状態でマイクロ波を照射する場合を例示したが、集塵装置1から取り外したセラミックフィルタ2に対して、マイクロ波を照射することができる。
【0035】
上記の実施形態においては、セラミックフィルタ2を有底の管状に形成した場合を例示したが、これに限定されず、シート状等、従来公知の形状を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係るフィルタ装置は、ごみ焼却炉、高炉、電炉等の焼却設備等から排出される含塵ガスの粉塵を捕集する集塵装置に限定されず、含塵ガスを濾過する様々なフィルタ装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態に係る集塵装置の概略断面図
【符号の説明】
【0038】
1 集塵装置
2 セラミックフィルタ
3 マイクロ波発生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波を吸収して発熱するマイクロ波吸収機能を有し、含塵ガスを濾過するセラミックフィルタと、
前記セラミックフィルタの洗浄時に、前記セラミックフィルタにマイクロ波を照射するマイクロ波発生部とを備えたフィルタ装置。
【請求項2】
前記セラミックフィルタは、SiC,Al23からなる群から選択される少なくとも1種のセラミックスを主成分として構成してある請求項1に記載のフィルタ装置。
【請求項3】
前記セラミックフィルタは、FeO,Fe23,Fe34,Ni−Al合金,ZnO,Cからなる群から選択される少なくとも1種のマイクロ波吸収物質を含む請求項1または2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記含塵ガスを濾過しながら、前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射する請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
前記洗浄時において、前記セラミックフィルタに付着した粉塵を除去した後に、前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射する請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルタ装置。
【請求項6】
前記セラミックフィルタを、焼却炉から排出される含塵ガスの粉塵を捕集する集塵装置の内部に設け、前記マイクロ波発生部を、前記集塵装置の外部から前記セラミックフィルタに前記マイクロ波を照射可能に設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタ装置。

【図1】
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【公開番号】特開2009−240863(P2009−240863A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88074(P2008−88074)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000229047)日本スピンドル製造株式会社 (328)
【Fターム(参考)】