説明

フェノール化合物からの芳香族アミンの分離

方法は、芳香族アミンおよびフェノール化合物を含む生成物混合物を塩基と、任意選択により多価アルコールの存在下で接触させて、塩基で処理した混合物を生成することと、塩基で処理した混合物を蒸留することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族アミンおよびフェノール化合物を含む混合物におけるフェノール化合物からの芳香族アミンの分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族アミンは、重要な工業用化学薬品である。これらを使用して、アゾ染料など非常に重要なクラスの工業用化合物を生成することができる。芳香族アミンは、ニトロ化合物を例えば鉄やスズおよび塩酸などの金属および酸で化学環元することによって、あるいは分子状水素およびニッケルや白金などの水素化触媒を使用して接触水素化することによって生成することができる。ニトロ化合物は、芳香族化合物の直接ニトロ化によって容易に作製することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
芳香族ニトロ化合物の接触水素化によって生成される生成物混合物は、一般に所望のアミン、対応するフェノール化合物、および未反応の芳香族ニトロ化合物を含む。これらの副生物は、その色および生成物特性に及ぼす有害作用のため、望ましくなく、蒸留によってアミンから分離することは困難である。したがって、アミン純度を上げるため不純物の低減がますます必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
方法は、芳香族アミンおよびフェノール化合物を含む生成物混合物を塩基と、任意選択により多価アルコールの存在下で接触させて、塩基で処理した混合物を生成することと、塩基で処理した混合物を蒸留することとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
芳香族アミンは、液相または気相中での芳香族ニトロ化合物の接触還元または水素化によって生成することができる。還元または水素化は、当業者に知られている適切な任意の条件下で、連続、半連続、または回分式で実施することができる。適切な条件には、約30℃〜約300℃、好ましくは約80℃〜約250℃の範囲の温度;約1気圧(103kPa)〜約20気圧(300psig、2000kPa)、好ましくは約150kPa〜約800kPaなど、この温度を収容することができる圧力;および約1〜約100分など十分な時間が含まれ得る。
【0006】
例えばニッケル、鉄、白金、銅、コバルト、パラジウム、イリジウム、およびその2つ以上の組合せなど当業者に知られている任意の水素化触媒を、芳香族アミンの生成に使用することができる。一般に、触媒は、水素化または還元を触媒するのに有効な触媒量存在することができ、芳香族ニトロ化合物の約1〜約10,000ppm(mg/kg)の範囲とすることができる。
【0007】
水素化または還元方法によって、所望のアミンおよび不純物を含む生成物混合物または粗生成物が生成される。所望のアミンは、RAr(CHNRの式を有することができる。式中、Arはアリーレン基であり、Rおよび各Rは、同じでも異なってもよく、Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、およびその2つ以上の組合せからなる群から選択され、pは、0〜3の数である。アミン生成物の例には、アニリン、トルイジン、クロロアニリン、ブロモアニリン、ヨードアニリン、クロロトルイジン、ブロモトルイジン、ヨードトルイジン、ベンジルアミン、N−ベンジルアミン、エチルアニリン、フルオロメチルアニリン、クロロメチルアニリン、ブロモメチルアニリン、およびその2つ以上の組合せが含まれるが、これらに限定されない。これらの開示された例には、考えられるすべての異性体が含まれる。
【0008】
例えば、アニリンは、液相中でニッケルや貴金属などの担持型水素化触媒を使用して、または気相中で担持型触媒を使用して、ニトロベンゼンを水素で還元することによって生成することができる。フェノールは、アミン生成物1kg当たり約50〜約1000mg(ppm)の微量の副生成物である。アニリンは、ハルコン法(Halcon process)でフェノールを転換することによっても生成することができる。
【0009】
また、例えばトルイジンは、ニトロトルエンの還元によって生成することもできる。ニトロトルエンは、約150℃〜約400℃の範囲の温度で揮発して、ニトロトルエンの蒸気または気相を得ることができる。次いで、気相のニトロトルエンを気相用の容器や反応器など適切な装置、好ましくは水素化触媒を含む固定床反応器に導入または供給する。水素を、好ましくは気相のニトロトルエンと同時に装置に導入することができる。
【0010】
不純物、または芳香族アミンの生成に関連する副生物には、未反応のニトロ化合物、シクロヘキサノン、フェノール化合物、ケトン、およびその2つ以上の組合せが含まれるが、これらに限定されない。フェノール化合物の例には、フェノール、クレゾール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール、クロロトルイジン(cholortoluidines)、ブロモトルイジン(bormotoluidines)、ヨードトルイジン、ベンジルアミン、N−ベンジルアミン、エチルフェノール、フルオロメチルフェノール、クロロメチルフェノール、ブロモメチルフェノール、およびその2つ以上の組合せが含まれるが、これらに限定されない。これらの開示された例には、考えられるすべての異性体が含まれる。
【0011】
任意の未反応のニトロ化合物は、生成物混合物中に、0〜約1000ppmの範囲で存在することができ、粗生成物から、例えば蒸留など当業者に知られている任意の手段によって容易に除去することができる。このような手段は周知であるので、その説明は、本明細書では簡潔をむねとするため省略する。
【0012】
理想的には、所望のアミン化合物は、このようなフェノール化合物100万部当たり500部未満、好ましくは100部未満、より好ましくは50部未満(mg/kg)を含む。
【0013】
本発明によれば、生成物混合物(または粗生成物)は、蒸留する前に塩基と接触させることができる。有機または無機の任意の塩基を使用することができる。例えば、適切な塩基は、制限なく、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水硫化ナトリウム、二硫化ナトリウム、水酸化カリウム、水硫化カリウム、二硫化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫化ナトリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ナトリウムフェノキシド、バリウムフェノキシド、カルシウムフェノキシド、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、二硫化テトラメチルアンモニウム、二硫化テトラエチルアンモニウム、およびその任意の2つ以上の組合せを含むことができる。容易に入手でき安価であるので、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムが好ましい。
【0014】
塩基と粗生成物を、フェノール化合物の汚染を上記に開示する所望のレベルに低減するのに有効な任意の濃度で組み合わせることができる。一般に、塩基とフェノール化合物のモル比を約0.5:1〜約10:1、好ましくは約1:1〜約3:1、または約1:1〜約2:1の範囲とすることができる。粗生成物と塩基の接触は、適切な任意の条件下で実施することができる。例えば、このような条件には、約0℃〜約200℃、好ましくは約20℃〜約50℃の範囲の温度;約1kPa〜約300kPa、好ましくは約10kPa〜約110kPaなど、この温度を収容することができる圧力;および約0.01〜約10,000分など十分な時間が含まれ得る。
【0015】
塩基とアミンの組合せは、多価アルコールの存在下で実施することもできる。多価アルコールの例には、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびその2つ以上の組合せが含まれるが、これらに限定されない。塩基−アミンの組合せにおいて、多価アルコールは、全組合せ1kg当たり約1〜約10,000mgの範囲に存在することができる。
【0016】
その後、塩基で処理した粗生成物(または、生成物混合物)から例えば蒸留によって、所望のアミンを回収することができる。蒸留に適した装置は、篩板塔、バブルキャップ塔、または調整済みまたは堆積済みパッキングを充填した塔など、例えばカークオスマーの化学工業百科事典(Kirk−Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology)、第3版、第7巻、1979年、870〜881頁、ジョンウィリーアンドサンズ(John Wiley & Sons)出版、ニューヨーク(New York)に記載されている通常の任意の装置である。蒸留は、単独の塔、または2つ以上の塔など複数の塔で実施することができる。当業者に知られている任意の蒸留技法を使用することができる。適切な蒸留には、約100〜約400、好ましくは約100〜約250℃の範囲の温度;約0.1kPa〜約200kPa、好ましくは約5kPa〜約30kPaなど、この温度を収容することができる圧力;および約1〜約1500分など十分な時間が含まれ得る。
【実施例】
【0017】
(実施例1)
この実施例は、KOHを使用したアニリン中フェノールの還元を示す。
【0018】
蒸留フラスコに、122ppm(mg/kg)のフェノールを含有する市販のアニリン100mL(米国テキサス州ボーモント(Beaumont, Texas, USA)のデュポン(DuPont)工業プラントからの最終製品)、および水64.4mgに溶解した水酸化カリウム(53.5mg)を添加した。これを、短いビグルー塔を備えた蒸留ヘッドに接続した。受器にアニリンが75mLになるまで、減圧(42mmHg(5.6kPa))蒸留を続けた。留出液のGC分析によって、フェノール含有量は7.4ppmであることが明らかになった。蒸留フラスコ中に依然として存在する材料のフェノール含有量は、フラスコ中に残留するアニリン25mLに対して321ppmであった。
【0019】
同様に、市販のアニリン100mL、および水66mg中の水酸化カリウム(52mg)を、蒸留フラスコに添加した。これを40mmHg(5.33kPa)で真空蒸留し、79.4g、8.1g、および8.4gの3つのカットを取り出した。3つのカットのフェノール含有量はそれぞれ、4ppm、3ppm、および<1ppm(検出せず)であった。蒸留残渣のフェノール含有量は、2391ppmであった。
【0020】
(実施例2)
この実施例は、NaOHを使用したアニリン中フェノール含有量の低減を示す。
【0021】
蒸留フラスコに、市販のアニリン(フェノール122ppm)100mL、および水93mgに溶解した水酸化ナトリウム(35.7mg)を添加した。実施例1と同じ手順に従った。留出液(75mL)は、フェノール含有量が19ppmであった。蒸留の際に残留した材料のフェノール含有量は、374ppmであった。
【0022】
(実施例3)
この実施例は、KOH、および未精留の粗アニリンの使用を示す。
【0023】
フェノール含有量が107ppmの、工業プラントから得られた未精留の粗アニリン試料を使用して一連の実験を実施して、フェノールを様々な使用量の水酸化カリウムで除去する効率を決定した。未精留のアニリンは、最終(精留用)蒸留塔で脱水は行ったものの脱タール(detared)は行わなかった、プラントからの粗アニリンであった。
【0024】
蒸留フラスコに、粗アニリン50mL、および50%水酸化カリウム水溶液35μlを添加した。蒸留は、5枚板のオルダーショウ(Oldershaw)塔、および真空蒸留ヘッドを使用して、圧力90mmHg(12kPa)で行った。アニリン留出液48.9gを得て、蒸留を止めた。これは、フェノール含有量が2.7ppmであった。結果を以下の表に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
(実施例4)
この実施例は、多価アルコールの使用を示す。
【0027】
蒸留フラスコに、粗アニリン50mL、50%水酸化カリウム40μl、およびポリエチレングリコール(平均分子量約400、「PEG400」、米国ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカル(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, Wisconsin))100μlを添加した。得られた混合物を90mmで真空蒸留し、1.1ppmのフェノールを含有するアニリン留出液46.6gを得た。
【0028】
(実施例5)
この実施例は、KOHによるo−トルイジンの処理を示す。
【0029】
水酸化カリウム水溶液(45%;0.1055g)、続いて489.1ppmのo−クレゾールを含有するo−トルイジン(OTOL)123.5gを三つ口丸底フラスコ(500mL)に仕込んだ。OTOLは、米国ミシシッピ州パスカグーラのファーストケミカル(First Chemical Corp., Pascagoula, Mississippi)から市販されている商品であった。短いパスの蒸留ヘッドを塔頂に備えたアルドリッチ(Aldrich)オルダーショウ塔(10段)を、フラスコに取り付けた。フラスコ中の混合物を磁気式回転棒で撹拌し、その間、真空を徐々に90mmHg(12kPa)に下げた。加熱マントルを使用して、釜温度を上げて、OTOLを蒸留した。典型的な蒸留条件は、釜温度130℃、オーバーヘッド温度125℃、真空度90mmHg(12kPa)であった。沸騰が遅くなり、オーバーヘッド温度が下がり始めると、蒸留を止めた。留出液(108.5g)を収集し、GCで分析して、o−クレゾールは検出不可能であることがわかった。
【0030】
別の実験では、133.3ppmのo−クレゾールを有する、貯蔵タンクから得られたプラント蒸留後のOTOL試料を使用した。異なる量のo−クレゾールをこの試料に添加して、様々な濃度のo−クレゾールを有するOTOLを作製した。次いで、OTOLをKOH水溶液(45%)と様々なKOH/o−クレゾールモル比で混合し、真空下、10段のオルダーショウ塔で蒸留した。蒸留条件は、上記に開示するプラントからのOTOL蒸留条件と同様であった。以下の表にまとめた結果(NDは、検出不可能を表す)は、本発明の方法が、OTOL中のo−クレゾール含有量を実質的に低減したことを実証している。
【0031】
【表2】

【0032】
(実施例6)
この実施例は、過剰のKOHを安定化するための多価アルコールの使用を示している。
【0033】
別の実験では、o−クレゾールをOTOLに添加して、o−クレゾール濃度を8.8%に上げた。約1.6当量のKOH(45%)を仕込んだ。釜温度を真空下で上げて、水を抜き取り、次いでOTOLを8時間還流した。還流の終わりに、OTOL(仕込み量の20%)を10段の塔で蒸留した。オーバーヘッドの試料は、10.1ppmのo−クレゾールを示した。o−クレゾール酸カリウム濃度は、釜中、約14%であった。白色塩(過剰のKOH)がフラスコ底を被覆したことがわかった。次いで、ポリ(エチレングリコール)を釜に添加した。PEGの仕込み量は、KOH(45%)の仕込み量と同じであった。120℃で20分撹拌した後、塩はすべて溶液になった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成物混合物を塩基と、任意選択により多価アルコールの存在下で接触させて、塩基で処理した混合物を生成することと、前記塩基で処理した混合物を蒸留装置に導入することとを含む方法であって、前記生成物混合物が芳香族アミンとフェノール化合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記塩基と前記フェノール化合物のモル比が約1:1〜約4:1の範囲であり、前記塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水硫化ナトリウム、二硫化ナトリウム、水酸化カリウム、水硫化カリウム、二硫化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫化ナトリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ナトリウムフェノキシド、バリウムフェノキシド、カルシウムフェノキシド、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、二硫化テトラメチルアンモニウム、二硫化テトラエチルアンモニウム、またはその任意の2つ以上の組合せであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記塩基と前記フェノール化合物のモル比が1:1〜2:1の範囲であり、前記塩基が水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、またはその組合せであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アミンが、アニリン、トルイジン、クロロアニリン、ブロモアニリン、ヨードアニリン、クロロトルイジン、ブロモトルイジン、ヨードトルイジン、ベンジルアミン、N−ベンジルアミン、エチルアニリン、フルオロメチルアニリン、クロロメチルアニリン、ブロモメチルアニリン、またはその2つ以上の組合せであり、好ましくはアニリン、トルイジン、またはその2つ以上の組合せであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記フェノール化合物が、フェノール、クレゾール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール、クロロトルイジン、ブロモトルイジン、ヨードトルイジン、ベンジルアミン、N−ベンジルアミン、エチルフェノール、フルオロメチルフェノール、クロロメチルフェノール、ブロモメチルフェノール、またはその2つ以上の組合せであり、好ましくはフェノール、クレゾール、またはその2つ以上の組合せであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記接触を、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはその2つ以上の組合せである前記多価アルコールの存在下で実施し、前記多価アルコールが好ましくはポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
生成物混合物を塩基と接触させて、塩基で処理した混合物を生成し、前記塩基で処理した混合物を蒸留装置に導入することを含む方法であって、
前記生成物混合物が芳香族アミンおよびフェノール化合物を含み、
前記塩基と前記フェノール化合物のモル比が約1:1〜約4:1の範囲であり、好ましくは1:1〜2:1の範囲であり、
前記塩基が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、二硫化テトラメチルアンモニウム、二硫化テトラエチルアンモニウム、またはその任意の2つ以上の組合せであり、前記塩基が好ましくは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、またはその組合せであり、
前記アミンが、アニリン、トルイジン、クロロアニリン、ブロモアニリン、ヨードアニリン、クロロトルイジン、ブロモトルイジン、ヨードトルイジン、ベンジルアミン、N−ベンジルアミン、エチルアニリン、フルオロメチルアニリン、クロロメチルアニリン、ブロモメチルアニリン、またはその2つ以上の組合せであり、前記アミンが好ましくはアニリン、トルイジン、またはその2つ以上の組合せであることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記接触を、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはその2つ以上の組合せであり、好ましくはポリエチレングリコールである多価アルコールの存在下で実施することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
o−クレゾールおよびo−トルイジンを含む混合物中の前記o−クレゾールを前記o−トルイジンから分離する方法であって、前記混合物を水酸化カリウムと接触させて、塩基で処理した混合物を生成することと、前記塩基で処理した混合物を蒸留することとを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記多価アルコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項9に記載の方法。

【公表番号】特表2007−508312(P2007−508312A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534370(P2006−534370)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/033199
【国際公開番号】WO2005/037767
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】