説明

ブラシのための剛毛フィールドを製造するための方法および装置

ブラシ、特に歯ブラシのための剛毛フィールドを製造するための方法では、剛毛束(5)を、貯えられた剛毛サプライ(101)から分断して、ガス流または空気流(Pf1)によって搬送し、かつセンタプレート(21)に設けられた穿孔(22)内に導入する。剛毛束(5)をセンタプレート(21)から除去して、コンパクタプレート(106)内へ移送し、このときに剛毛束(5)の剛毛密度を高める。ブラシ、特に歯ブラシのための剛毛フィールドを製造するための装置であって、貯えられた剛毛サプライ(101)と、該剛毛サプライ(101)から個々の剛毛束(5)を取り出すための取出し装置(102)と、ガス流または空気流(Pf1)によって、センタプレート(21)に設けられた穿孔(22)内に剛毛束(5)を搬送するための搬送装置(103)とが設けられている形式の装置においては、センタプレート(21)の下流側にコンパクタプレート(106)が配置されており、該コンパクタプレート(106)が、剛毛束(5)を収容するための複数の穿孔(108)を有しており、該穿孔(108)の横断面が、それぞれ各穿孔(108)に供給された剛毛束(5)の横断面よりも小さく形成されている。さらに、センタプレート(21)からコンパクタプレート(106)へ剛毛束(5)を送るための送り装置が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシ、特に歯ブラシのための剛毛フィールド(剛毛域)を製造するための方法であって、該方法は剛毛束を、貯えられた剛毛サプライから分断して、ガス流または空気流によって搬送し、かつ中央プレートもしくはセンタプレートに設けられた穿孔内に導入する方法に関する。
【0002】
さらに本発明は、ブラシのための剛毛フィールドを製造するための装置であって、貯えられた剛毛サプライと、該剛毛サプライから個々の剛毛束を取り出すための取出し装置と、ガス流または空気流によって、センタプレートに設けられた穿孔内に剛毛束を搬送するための搬送装置とが設けられている形式の装置に関する。
【0003】
このような方法ならびに装置は、たとえば欧州特許第0405204号明細書に基づき公知である。この場合、ホースもしくはチューブを介して複数のフィラメント束が支持プレートへ搬送される。これらのフィラメント束は引き続き、熱可塑性の支持プレートと溶着され、かつ/またはブラシヘッドを形成するために、フィラメント束を取り囲むようにプラスチック材料を射出成形することにより、射出成形されたプラスチック材料内に埋め込まれる。フィラメント束を収容する型の穿孔の充填度は、ガス流または空気流を用いた剛毛束の供給に基づき比較的低い。その理由は、ガス流または空気流を用いた束搬送のための供給管路は、制限された充填度しか許さないからである。なぜならば、さもないと供給管路が閉塞したり、または個々のフィラメントが搬送時に供給管路内に留まったままとなるからである。充填度は、プレートに設けられた孔内に保持された全てのフィラメント横断面の総和に対するプレートの孔横断面の比である。低い充填度に基づき、剛毛フィラメントを取り囲むようにプラスチック材料が高い射出成形圧で射出成形されると、射出成形材料がフィラメントを貫通し、その結果、射出成形材料がブラシ表面に現れて目に見えるようになってしまう。このことは、見栄えを悪くするか、またはブラシを使用不可能にしてしまう恐れがある。
【0004】
したがって、冒頭で述べた方法および装置を改良して、剛毛束の一層高い充填密度が達成され得るようになり、ひいては高い射出成形圧においても過剰射出が回避されるような方法および装置を提供するという課題が生じる。
【0005】
この課題の本発明による解決手段は、方法に関しては、剛毛束をセンタプレートから除去して、コンパクタプレート内へ移送し、このときに剛毛束の剛毛密度を高めることにある。剛毛束がコンパクタプレートへ移送されると、剛毛束はそれ自体圧縮される。すなわち、剛毛全体がその外周に関して少しだけ縮小され、こうして1つの剛毛束の個々の剛毛フィラメントの相互間隔が減じられる。これにより、引き続きブラシヘッドまたはブラシボディ全体を形成するために剛毛を取り囲むようにプラスチック材料を射出成形する際には、射出材料が剛毛束を貫通して外方へ押し出され、ひいてはブラシが使用不能となる危険が生じることなしに、高い射出圧を用いて作業することができる。
【0006】
必要に応じて、センタプレート内に保持された剛毛束を、まず輪郭プレート内へ移送することができる。この場合、センタプレートの個々の剛毛束は輪郭プレート内で合流されて、より大きな1つの共通の剛毛束を形成し、かつ/または前記個々の剛毛束の横断面が変えられ、該剛毛束は引き続き輪郭プレートからコンパクタプレート内へ移送される。輪郭プレート内への移送により、まず複数の小さな剛毛束が1つの大きな束にまとめられ、かつ/または完成したブラシの所望の剛毛フィールドもしくは剛毛フィールドに相応して、特別な束輪郭、たとえば楕円形または星形の束輪郭が達成され得る。したがって、たとえばより大きな連繋した剛毛範囲を有する複雑な剛毛フィールドが実現可能となる。
【0007】
ガス流または空気流によって剛毛束がセンタプレートへ搬送される際には、個々の剛毛フィラメントが別の剛毛フィラメントよりも高速に搬送されてしまうことが生じたり、あるいはセンタプレートへの移送時に個々の剛毛フィラメントが引き留められてしまう恐れがあるので、センタプレートの内部には、長手方向で互いにずらされて配置された剛毛フィラメントが存在し得る。センタプレートの内部で、剛毛長手方向におけるずれのない、再び整列された剛毛束を得るためには、軸方向で互いにずらされて位置する剛毛フィラメントを、センタプレートに設けられた穿孔内に引込み可能な孔ピンによって、センタプレートの孔の内部で押し合わせることができる。
【0008】
また、センタプレートに設けられたそれぞれ1つの穿孔内に、軸方向で互いにずらされた状態で複数の剛毛束を順次に導入し、該剛毛束を、輪郭プレートまたはコンパクタプレートへの移送前に、センタプレートの穿孔内へ引込み可能な孔ピンによって押し合わせることもできる。これによっても、剛毛束の剛毛密度を高めることができる。また、種々異なる剛毛束、たとえば種々の色の剛毛束を順次にセンタプレートの同一の穿孔内に導入し、次いでこれらの剛毛束を押し合わせて1つの共通の多色剛毛束を形成することも可能である。
【0009】
剛毛束の固定側端部を取り囲むようにプラスチック材料を射出成形する前に、剛毛束の使用側端部をプロファイリングし、剛毛束の、使用側端部とは反対の側の端部を面一に切り揃えることができる。こうして、たとえば剛毛束を負荷するプロファイリングピンまたは対応プロファイリング部を有するプロファイルプレートによって、剛毛フィールドの簡単なプロファイリングが可能となる。剛毛キャリヤまたはブラシヘッドの射出成形後に剛毛束の自由端部を剪断することにより行う手間のかかるプロファイリングは必要にならない。
【0010】
コンパクタプレート内での圧縮後に、剛毛束を取り囲むようにプラスチック材料を射出成形することができる。この場合、射出材料が剛毛フィラメントを貫いて押し通されることなしに、高い射出圧も可能となる。場合によっては、剛毛束を取り囲むように射出成形材料を射出成形する前に、剛毛束の固定側の端部をまず溶融させることもできる。このことは、束範囲における過剰射出の危険を一層減少させる。
【0011】
溶融または射出成形による取り囲みは、直接にコンパクタプレート内で行なわれ得る。しかし、剛毛束を予めコンパクタプレートから型カセット内へ移送することも可能である。
【0012】
装置の構成に関して、本発明は、センタプレートにコンパクタプレートが後置されており、すなわちセンタプレートの下流側にコンパクタプレートが配置されており、該コンパクタプレートが、剛毛束を収容するための複数の穿孔を有しており、該穿孔の横断面が、それぞれ各穿孔に供給された剛毛束の横断面よりも小さく形成されており、さらに、センタプレートからコンパクタプレートへ剛毛束を送るための送り装置が設けられていることにより特徴付けられている。
【0013】
この場合、既に本発明による方法を説明する際に述べた利点が得られる。
【0014】
コンパクタプレートが輪郭プレートに後置されており、すなわちコンパクタプレートが輪郭プレートの下流側に配置されており、該輪郭プレートが複数の穿孔を有していて、これらの穿孔のうち少なくとも1つの穿孔が、センタプレートの少なくとも2つの剛毛束を収容するために寸法決めされており、かつ/またはセンタプレートの対応する穿孔の横断面とは異なる横断面を有していると有利である。剛毛束はこの場合、センタプレートからまず輪郭プレートへ引き渡され、この輪郭プレートにおいて個々の剛毛束がまとめられて、より大きな1つの共通の剛毛束を形成するか、または完成したブラシの所望の剛毛フィールドに相応して、剛毛束に特殊な外側輪郭、たとえば楕円形または星形の輪郭が付与され得る。こうして輪郭プレートによって変形させられた剛毛束は次いでコンパクタプレート内へ引き渡され、このコンパクタプレートにおいて剛毛束は前で説明した通りに圧縮される。
【0015】
この場合、剛毛束を輪郭プレートからコンパクタプレート内へ移送するための移し替え装置が設けられていることが可能である。輪郭プレートにおいて剛毛束に輪郭を付与した後に、輪郭プレートは移し替え装置の範囲へ運動させられ、輪郭付与された剛毛束は、たとえば輪郭プレートに設けられた穿孔内に導入可能な孔ピンによってコンパクタプレート内へ移送される。
【0016】
択一的には、輪郭プレートとコンパクタプレートとが、輪郭プレートに設けられた穿孔の長手方向で相前後して配置されていてよく、剛毛束をセンタプレートから輪郭プレート内へ送るための送り装置が、剛毛束をコンパクタプレートへ送るためにも働くように形成されていてよい。センタプレートから輪郭プレートへ、そして輪郭プレートからコンパクタプレートへの剛毛束の移し替えは、唯1回の過程で行われる。これにより、移し替えを特に迅速に行うことができ、そして当該装置の、スペース節約的でかつ構造的に単純な構造を実現することができる。輪郭プレートは特にスペース節約的に形成され得る。なぜならば、剛毛束は輪郭プレートを通って直接にコンパクタプレートへ送られるので、輪郭プレートは、剛毛束を保持して収容する目的ではなく、単に剛毛束を変形させるために、剛毛長手方向において小さな延在長さを有しているだけで済むからである。
【0017】
センタプレートに剛毛束を供給するためには、搬送装置が、剛毛束のための少なくとも1つの中空管路を有していてよい。中空管路の送出側の端部とセンタプレートとは、互いに相対的に位置決め可能であってよく、これによりセンタプレートの全ての穿孔を順次に剛毛束で充填することができる。
【0018】
剛毛束によるセンタプレートの全ての穿孔の一層迅速な充填を可能にするためには、搬送装置が、センタプレートの穿孔の数に適合された数の中空管路を有していると有利である。したがって、全ての穿孔を同時に充填することができる。個々の中空管路は供給側に、剛毛サプライからのそれぞれ1つの剛毛束を収容するための2つまたは2つ以上の管路区分を有していてもよい。これらの管路区分は送出側において合流されて、より広幅の1つの共通の管路区分を形成し、こうして既にセンタプレートにおいて個々の大きな穿孔を、相応する量の剛毛フィラメントで充填することができる。
【0019】
中空管路が、フレキシブルな材料から成るチューブであると、構造的に単純でかつ廉価な構造が得られる。特にプラスチックから成るチューブを使用することができる。
【0020】
中空管路は、鋼、特殊鋼またはその他の金属から成る管接続部であってもよい。プラスチックチューブは、ガス流または空気流を用いた剛毛束搬送時の圧力に耐えられるようにするために、ある程度の材料厚さを必要とする。金属から成る中空管路の場合には、中空管路の材料厚さ、ひいてはその外径が、プラスチックチューブよりも小さく寸法設定されていてよいので、このような中空管路は端部側において互いに一層接近して配置され得ると共に、センタプレートの穿孔も同じく一層密に設置され得る。これにより、センタプレートは全体的に、より小さな寸法を有することができ、このことは当該装置の所要スペースを減少させる。互いに密接して配置された剛毛束を備えた剛毛フィールドが可能となる。
【0021】
本発明のさらに別の有利な実施態様では、搬送装置が、中空管路の、剛毛サプライとは反対の側の端部のための保持部と、該保持部に対して間隔を置いて配置された、負圧を発生させるための真空チャンバとを有しており、センタプレートが、前記保持部と前記真空チャンバとの間に配置可能であり、前記真空チャンバの内部に、センタプレートの穿孔内に導入された剛毛束のためのストッパとして衝突プレートが配置されている。剛毛束はその場合、真空チャンバ内に形成された負圧によりセンタプレート内へ搬送される。剛毛束がセンタプレートに留まり、これ以上真空チャンバ内へ吸い込まれないようにするために、衝突プレートが設けられている。剛毛束はこの衝突プレートに当接し、こうして所定の終端位置に保持される。
【0022】
この場合、衝突プレートは、該衝突プレートとセンタプレートとの間の間隔を変えるために可動に支承されていてよい。センタプレートと衝突プレートとの間の間隔を介して、ガス流または空気流の吸込み力を制御することができる。中空管路が、搬送したい剛毛束によって密に満たされればされるほど、十分な吸込み力を確保するためには、センタプレートと衝突プレートとの間の間隔がますます大きく調節されなければならない。衝突プレートがセンタプレートに接触するまで衝突プレートをセンタプレートへ接近させることにより、剛毛束を搬送後に再び完全にセンタプレートの穿孔内へ押し戻すことができる。これによって、剛毛束を有するセンタプレートは、剛毛束をコンパクタプレートもしくは輪郭プレートへ送るための送り装置へ位置決めされ得る。
【0023】
各プレート内への剛毛束の導入を容易にするためには、センタプレート、輪郭プレートおよび/またはコンパクタプレートの穿孔が、導入側にそれぞれ1つの面取り部を有していると有利である。
【0024】
斜めに位置する個々の剛毛束を備えた剛毛フィールドを可能にするためには、コンパクタプレートに設けられた少なくとも個々の穿孔が、斜めに配置されていてよい。したがって、全ての剛毛束が互いに平行に位置しているわけではない複雑な剛毛フィールドも実現可能となる。
【0025】
剛毛サプライが、種々異なる剛毛材料のための複数の材料供給部を有していてよい。すなわち、たとえば種々異なる材料から成る剛毛束または種々の色の剛毛束を有するブラシを製作することができる。
【0026】
穿孔が剛毛束で充填される間および/または穿孔が通気される間、近傍の周囲を、イオン化された空気で負荷することができる。
【0027】
剛毛束には、脈動する空気圧が作用し得る。この場合、カウンタプレートが剛毛束をセンタプレート内に引き留める。カウンタプレートは剛毛束のための抑えとして働き、かつ往復運動することができる。
【0028】
1つまたは複数のピンが設けられていてよい。1つまたは複数のピンは、1つまたは複数のピン保持部に結合されている。ピンガイドプレートにより、ピンは穿孔の上に正確に嵌合するように保持されるようになる。ピンは複数の剛毛束を押し合わせて1つの剛毛束を形成することができる。この場合、カウンタプレートにより、剛毛束が押合わせの間に穿孔から進出することを阻止することができる。ピンとカウンタプレートとを一様に往復運動させることにより、1つの束が個別フィラメントの均一な向きを得るようになる。
【0029】
剛毛束を収容するために、支持プレートが設けられていてよい。この場合、剛毛束はこの支持プレート内へ押し込まれる。ピンが穿孔内に進入する前に、支持プレートはセンタプレートの下方に位置決めされる。個々の剛毛束を押し合わせて1つの共通の束を形成することは、支持プレートにおいてはじめて行われる。剛毛束を支持プレート内に引き留めるためには、ストッパプレートを使用することができる。
【0030】
支持プレートの近傍周辺部は、イオン化された空気によって負荷され得る。
【0031】
ピンは種々の長さを有していてよく、かつ/または相応して斜めの輪郭または湾曲させられた輪郭を有していてよく、そしてカウンタプレートは相応する対応輪郭を有していてよい。カウンタプレートは剛毛束の押合わせ後に除去され得る。センタプレートの下方の張り出したフィラメントはカッタにより切り落とすことができる。
【0032】
カウンタプレートを用いる代わりに、穿孔内部のカウンタピンを用いても、対応輪郭を形成することができる。
【0033】
スライダを用いて、分断プレートから剛毛束を押し出すことができる。1つまたは複数のスライダにより、分断プレートの下方または上方で分断プレートから1つの剛毛束を取り出すことができる。
【0034】
剛毛束を収容するためには、導入ホッパを使用することができる。この導入ホッパは剛毛束に被さるように降下することができ、そして剛毛束を分断プレートから除去することができる。
【0035】
対応部材により、剛毛束は分断プレートおよび/またはスライダに対してクランプされて保持され得る。
【0036】
チューブ保持プレートが設けられていてよい。サクションチューブを導入ホッパの通過部に並ぶようにチューブ保持プレート内に押し込むことができる。したがって、既に剛毛束の搬出前にサクションチューブ内には負圧が発生し得る。
【0037】
1つの束が分断プレートから取り出されるやいなや、サクションチューブを導入ホッパの貫通孔の正面に移動させることができる。
【0038】
サクションチューブは型プレートに結合され得る。この場合、サクションチューブのジオメトリ的な形状、つまり幾何学的な形状は、型プレートに設けられた貫通孔の幾何学的な形状に適合する。
【0039】
サクションチューブ内での剛毛束の供給は同時か、または時間的にずらされて行なわれ得る。
【0040】
付加的な供給路を介して、1種または数種の付加的な物質をサクションチューブ内に導入することができる。このような物質は、たとえば洗浄剤、イオン化された空気、滑剤、剛毛の寿命を表示するための手段または剛毛のためのコーティング剤であってよい。
【0041】
サクションチューブによる搬送の前に、剛毛束を片側または両側で仮綴じして合わせることができる。このような結合はその場合、押合わせの前に解離される。
【0042】
センタプレートに設けられた穿孔の横断面は、サクションチューブの横断面よりも小さく形成されていてよい。これにより、剛毛束は2つの部分剛毛束に分割される。センタプレートに設けられた穿孔の横断面は、たとえばサクションチューブの横断面の50〜98%に相当していてよい。
【0043】
サクションチューブの内側横断面のジオメトリ、つまり幾何学的形状は、穿孔の幾何学的形状に相当していてよく、たとえば円形であるか、または円形とは異なっていてよい。穿孔の幾何学的形状は、たとえば次に挙げる幾何学的形状のうちの1つに相当していてよい:ひょうたん形の長孔、楕円形、半月形、三角形、多角形、正方形、方形、星形、菱形、稲妻形、文字の形状、数の形状。
【0044】
センタプレートには、前で述べたような複数の、しかも互いに異なる形状が現れてよい。
【0045】
センタプレートの幅は、相前後して配置された部分剛毛束の束長さを加算した長さよりも広幅に形成されていてよく、特に束長さの総和の1.1〜2倍に相当していてよい。
【0046】
センタプレートに設けられた穿孔は、互いに対して所定の角度を成して位置していてよい。
【0047】
チューブのための保持部に設けられた貫通孔は、種々の横断面および幾何学的形状を有していてよい。
【0048】
複数のチューブが合流されると、互いに異なる特性を有する剛毛束を合流させることができる。
【0049】
切断に対して付加的に剛毛束の両方の端部に、またはいずれか一方の端部にのみ、加工部を有する剛毛束を処理することができる。このような加工部は以下のものであってよい:丸められたフィラメント;一体射出成形されたフィラメント;化学的に処理されたフィラメント;熱処理されたフィラメント;スリット付けされたフィラメント;斜めに切断されたフィラメント;互いに異なる長さのフィラメントを有する束;真っ直ぐに切断されたフィラメント;研磨されたフィラメント;粒子を備えたフィラメント。
【0050】
以下に、本発明の実施形態を図面につき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】導入ホッパの下方に準備された、分断された剛毛束を示す断面図である。
【図2】図1と同様の、分断された剛毛束の断面図であるが、ただしこの場合、導入ホッパは剛毛束に被さるように降下されている。
【図3】図2に示した、分断された剛毛束の断面図であるが、ただしこの場合、剛毛束は円弧体または円形ディスクから取り出されている。
【図4】図3に示した、分断された剛毛束の断面図であるが、ただしこの場合、サクションチューブが導入ホッパの上に被せられている。
【図5】図4に示した断面図と同様の断面図であるが、ただしこの場合、剛毛束は吸い出されている。
【図6】図5に示した配置形式を、逆流する空気と共に示す断面図である。
【図7】剛毛束がセンタプレートを介して衝突プレートに当接するまで吸い込まれる配置形式を示す断面図である。
【図8】真空が遮断された状態でセンタプレート内の剛毛束が衝突プレートに当て付けられている配置形式を示す断面図である。
【図9】センタプレート内の剛毛束が圧縮空気分配器とカウンタプレートとの間に位置している配置形式を示す断面図である。
【図10】図9に相当する断面図であるが、ただしこの場合、脈動する空気流が示されている。
【図11】センタプレート内の剛毛束がピンユニットとカウンタプレートとの間に位置している配置形式を示す断面図である。
【図12】図11に示した断面図と同様の断面図であるが、ただしこの場合、ピンが剛毛束を押し合わせている。
【図13】剛毛束が支持プレートを通ってストッパプレートにまで移動させられる状態を示す断面図である。
【図14】嵌め込まれたチューブエレメントを備えた型プレートを示す断面図である。
【図15】幾何学的に互いに異なる貫通孔を備えた型プレートを示す斜視図である。
【図16】剛毛サプライと、搬送装置と、センタプレートと、真空チャンバとを備えた装置を示す断面図である。
【図17】センタプレートに設けられた穿孔内に係合したピンユニットを備えたセンタプレートを示す断面図である。
【図18】図17に示した配置形式を、剛毛束がピンユニットにより押し合わされた状態で示す断面図である。
【図19】輪郭プレートとコンパクタプレートとに引き渡された剛毛束を備えたセンタプレートを示す断面図である。
【図20】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするための1加工段階において示す断面図である。
【図21】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするための別の加工段階において示す断面図である。
【図22】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするためのさらに別の加工段階において示す断面図である。
【図23】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするためのさらに別の加工段階において示す断面図である。
【図24】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするためのさらに別の加工段階において示す断面図である。
【図25】コンパクタプレート内に保持された剛毛束を、剛毛フィールドをプロファイリングするためのさらに別の加工段階において示す断面図である。
【図26】取出しプレートと、この取出しプレートに接触した輪郭プレートとを、輪郭プレートの下側から見た図である。
【図27】図26に示した配置を側方から見た断面図である。
【図28】図17に示した配置を上から見た図である。
【図29】図27に示した配置を、取出しプレートと輪郭プレートとが互いに間隔を置いた状態で示す斜視図である。
【0052】
全体を符号100で示した、ブラシのための剛毛フィールドを製造するための装置は、図16に示したように、剛毛サプライ101と、この剛毛サプライ101から個々の剛毛束5を取り出すための取出し装置102と、ガス流または空気流によってセンタプレート21に設けられた複数の穿孔22内に剛毛束5を搬送するための搬送装置103とを有している。
【0053】
図1〜図6につき、センタプレート21に搬送するために個々の剛毛束5を準備する過程を詳しく説明する。
【0054】
図1には、材料ボックスから円弧体または円形ディスク6によって取り出された剛毛束5のための分断装置が示されている。この分断装置は、導入ホッパ3の下方に設けられている。剛毛束5の落下はボトムプレート9によって阻止される。円弧体または円形ディスク6と、導入ホッパ3との間の間隔D1aは、剛毛束5が導入ホッパ3の下方で自由に運動し得るように形成されなければならない。
【0055】
剛毛束5には、スライドプレート8が接触している。サクションチューブ1はチューブ保持プレート2に保持される。サクションチューブ1によって吸込み(Pf1)によって真空が形成される間、チューブ保持プレート2の下面2aと、導入ホッパ3の上面3aとは互いに接触している。
【0056】
図2に示したように、導入ホッパ3は方向Pf2で下方へ向かって剛毛束5に被せられる。円弧体または円形ディスク6と導入ホッパ3との間の最小間隔D1bが維持されなければならない。
【0057】
導入ホッパ3とスライドプレート8と対応部材7とを矢印Pf3,Pf4,Pf5の方向で同時に運動させることにより、図3に示したように、円弧体または円形ディスク6から剛毛束5が離れる。スライドプレート8が対応部材7を押圧することにより、剛毛束5は固持される。
【0058】
図4に示した状態では、サクションチューブ1が導入ホッパ3の頭上に設置される。対応部材7は矢印Pf5bの方向でクランプを解除し、ボトムプレート9は矢印Pf7の方向で間隔D2aを間隔D2bにまで減少させ、ひいては剛毛束5をサクションチューブ1内へ押し込む。
【0059】
剛毛束5が吸い込まれると、図5に示したように、ボトムプレート9を矢印Pf8の方向で初期位置へもたらすことができる。
【0060】
クリーニングのためには、図6に示したように矢印Pf9の方向でサクションチューブ1に圧縮空気が導通される。
【0061】
図7には、剛毛束5の吸込みプロセスが示されている。サクションチューブ1によって、剛毛束5は矢印Pf1の方向で、センタプレート21に設けられた穿孔22内へ搬送されて、衝突プレート23に当接する。
【0062】
センタプレート21に設けられた穿孔22の入口面取り部22aには、剛毛束5の一部を引き留めることができる。剛毛束5は2つの区分に分断され、すなわち衝突プレート23に当接した突出した剛毛束区分5aと、引き留められた剛毛束区分5bとに分断される。
【0063】
吸込み管片29により、真空チャンバ26aから矢印Pf12の方向で空気が永続的に取り出される。衝突プレート23の周囲では、センタプレート21から矢印Pf10の方向で空気が取り出される。多孔性の衝突プレート23の場合には、付加的にシールプレート24を通じて矢印Pf11の方向でセンタプレート21から空気を取り出すことができる。シールプレート30を方向Pf13に運動させることにより、センタプレート21から取り出される空気量を制御することができる。シールプレート30はガイド27を有しており、このガイド27によって、シールプレート30は回転しないようになっている。
【0064】
センタプレート21と衝突プレート23との間の間隔D7は極めて重要である。間隔D7が過度に小さく調節されると、空気量は全てのフィラメントをセンタプレート21内に引き込むためには不十分となる。間隔D7が過度に大きく調節されると、剛毛束区分5aのフィラメントが折れ曲がって、矢印Pf10の方向で真空チャンバ内に吸い込まれる恐れがある。
【0065】
衝突プレート23は、ガイド28によってシールプレート30のガイド27の内部に案内される。しかし、これらのガイドを互いに別個に行うこともできる。
【0066】
図8に示したような、閉じられた状態では、衝突プレート23とシールプレート30とが、センタプレート21に接触している。剛毛束区分5aは再びセンタプレート21内へ押し戻される。
【0067】
サクションブロック26とシールプレート30との間のシール部25および衝突プレート23とシールプレート30との間のシール部24は、真空チャンバ26aを衝突プレート23とセンタプレート21とから分離する。
【0068】
センタプレート21およびサクションチューブ1の確実な通気を得るためには、型プレート20の下面20aにおいて環状通気が行われると望ましい。このことにより、通気の際に剛毛束区分5bが再びサクションチューブ1内へ押し戻されなくなる。サクションチューブ1と導入ホッパ3とを介してセンタプレート21を通気することも可能ではあるが、しかし、より長い時間がかかる。
【0069】
センタプレート21の通気後に、このセンタプレート21を側方で型プレート20とサクションブロック26との間で取り出すことができる。このセンタプレート21を、図9に示したように圧縮空気分配部40とカウンタプレート42との間に移動させることができる。
【0070】
図10に示したように、センタプレート21内には、矢印Pf15の方向で、脈動する空気が流入する。空気が逃出し得るようにするために、カウンタプレート42はセンタプレート21から間隔D10を空けたところまで遠ざけられる。
【0071】
矢印Pf15の空気圧の脈動により、剛毛束区分5aと剛毛束区分5bとの間の移行範囲では、フィラメントが軽度に互いに入り込み合うようになる(5c、図11)。空気圧Pf15の脈動は、できるだけ多くのフィラメントが互いに入り込まれるまで行われなければならない。
【0072】
図11に示した状態では、センタプレート21の上面21aに、ピンガイドプレート43cと個別ピン43bとピンホルダ43aとを備えたピンユニットが位置している。カウンタプレート42は再びセンタプレート21に接触している。製作を複数の生産ステップに分割できるようにするために、図10に示したカウンタプレート42を、図11では別のカウンタプレートに交換することができる。
【0073】
矢印Pf17aの方向に個別ピン43bを降下させることにより、剛毛束区分5a,5bは押し合わされて、1つの完全な剛毛束5dを形成する(図12参照)。カウンタプレート42を振動させることにより、このプロセスは容易となる。
【0074】
図13に示した状態では、図12の状態に比べて、カウンタプレート42が支持プレート45により代えられている。支持プレート45から間隔D12を置いて、ストッパプレート47が設けられている。個別ピン43bは剛毛束5dを支持プレート45内に押し込み、この場合、個別ピン43bは、剛毛束5dがストッパプレート47に当接するまで押し込む。支持プレート45に設けられた面取り部46は、支持プレート45内への剛毛束5dの導入を容易にする。
【0075】
個別ピン43bと、間隔D12の範囲に設けられたストッパプレート47とを複数回一緒に往復運動させることにより、剛毛束5dは支持プレート45の内部で均質に配置されるようになる。
【0076】
部分剛毛束もしくは剛毛束区分5a,5bをセンタプレート21の内部で押し合わせて1つの共通の剛毛束5を形成することは、図17および図18にも図示されている。図17および図18は図11および図12に類似しているが、この場合、図17および図18において右外側に示した剛毛束5はその他の剛毛束5よりも大きな直径を有している。このような大径の剛毛束5は、たとえば図16に示したように、Y字形に分岐された中空管路104aを用いて、剛毛サプライ101からの2つの小さな剛毛束5から構成することができる。
【0077】
図16に示した装置100の中空管路104,104aは、フレキシブルな材料から成るチューブであり、このことは簡単でかつフレキシブルな組付けを可能にすると共に、廉価である。それにもかかわらず、剛毛束5の確実でかつ信頼性の良い搬送が保証されている。
【0078】
図19に示した実施形態では、センタプレート21に輪郭プレート105とコンパクタプレート106とが後置されている。すなわち、センタプレート21の下流側に輪郭プレート105とコンパクタプレート106とが配置されている。剛毛束5はピン43bによって輪郭プレート105とコンパクタプレート106とに移される。輪郭プレート105は複数の穿孔107を有しており、これらの穿孔107のうち、1つの穿孔107aはセンタプレート21の2つの剛毛束5を収容するために寸法決めされている。これにより、種々の大きさの剛毛部分フィールドを備えた剛毛フィールド、たとえば長い幅の剛毛区分を備えた範囲を得ることができる。輪郭プレート105からは、剛毛束5が直接にコンパクタプレート106内に送られる。コンパクタプレート106に設けられた穿孔108はそれぞれ、輪郭プレート105に設けられた対応する穿孔107よりも小さく形成された横断面を有している。このことは、特に図20から判る。これにより、剛毛束5の剛毛密度は高められる。すなわち、剛毛束5の個々のフィラメント109は、一層密接して互いに接触し、かつ一層小さな相互間隔を有する。これにより、あとで剛毛束5の固定側端部をプラスチック材料の射出形成により埋め込む際には、比較的高い射出圧においてもプラスチック材料が個々のフィラメントの間に押し通されて、これによってブラシが使用不能となることは回避される。
【0079】
図19に示したピン保持プレートもしくはピンホルダ43aとピンガイドプレート43cとを備えた個別ピン43bはこの場合、引き続き剛毛束5をセンタプレート21から輪郭プレート105とコンパクタプレート106とへ送るための1つの共通の送り装置110を形成する。
【0080】
択一的には、剛毛束5がまずセンタプレート21から輪郭プレート105へ引き渡され、輪郭プレート105が別の加工ステーションへ送られ、そしてこの別の加工ステーションにおいて別個の移し替え装置を用いて剛毛束5がコンパクタプレート106内へ移送されることも可能である。
【0081】
また、剛毛束5をセンタプレート21からまず取出しプレート111内へ引き渡し、引き続きこの取出しプレート111から輪郭プレート105内へ送ることも可能である。このような配置は図26〜図29に図示されている。図27には、取出しプレート111およびこの取出しプレート111に後置された輪郭プレート105の断面図が示されている。図26には、取出しプレート111および輪郭プレート105を下から見た図、図28には、上から見た図がそれぞれ示されている。図29には、取出しプレート111と輪郭プレート105とが、図面を見易くするために互いに相互間隔を置いた状態で斜めから見た図が示されている。特に図29の斜視図から判るように、輪郭プレート105の穿孔107はそれぞれ、取出しプレート111に設けられた対応する穿孔112とは異なる横断面を有している。こうして、取出しプレート111から輪郭プレート105内へ剛毛束5が移し替えられると、剛毛束の横断面もしくは外側輪郭が変えられる。図29に示したように、たとえば円形の剛毛束を六角形、方形または楕円形の剛毛束に変形させるか、または方形の剛毛束を円形の剛毛束に変形させることができる。
【0082】
輪郭プレート105において剛毛束を変形させた後に、これらの剛毛束を、前で説明したように、引き続きコンパクタプレート内へ移し替えることによって圧密にすることができる。
【0083】
図21〜図25には、コンパクタプレート106内への移し替え後に剛毛束5がどのようにプロファイリングされるのかが概略的に図示されている。このためには、まず輪郭プレート105が取り除かれる(図21)。これにより、剛毛束5はコンパクタプレート106内にのみ保持されている。引き続き、図22に示したように、剛毛束5の使用側の端部が、プロファイルプレート113によって負荷される。剛毛束5の個別のフィラメント109の規定された位置を確保するために、剛毛束5は反対の側からカウンタプロファイルプレート114によって負荷される。カウンタプロファイルプレート114が取り除かれた後に(図23)、剛毛束5の、使用側の端部とは反対の側が、カッタ115を用いてコンパクタプレート106の表面に沿って面一に切り取られる(図24)。プロファイルプレート113が取り除かれた後に(図25)、プロファイリングされた剛毛束5を、たとえば型プレートに引き渡すことができる。この型プレートは、固定側の剛毛束端部をプラスチック材料の射出成形により取り囲みかつブラシヘッドまたはブラシ本体を射出成形するための射出成形型内に挿入される。射出成形による取り囲みの前に剛毛フィールドをこのようにプロファイリングすることにより、既に研削された剛毛フィラメントを原料として剛毛サプライ101で加工することができるようになり、そしてブラシ本体の射出成形後に剛毛束自由端部をあとからプロファイリングしかつ研削することは必要とならなくなる。
【0084】
図14には、種々のチューブシステム、単独サクションチューブ1、二重サクションチューブ52および三重サクションチューブ53が、どのように型プレート20に取り付けられているのかが示されている。任意の数の多重サクションチューブが考えられる。これらの多重サクションチューブにより、複数の個別剛毛束を矢印Pf1の方向で示したように、合流させることができる。
【0085】
剛毛束の静電気の帯電を除去するか、または剛毛束をクリーニングするか、または剛毛束に滑剤を供給し得るようにするために、矢印Pf20で示したように、付加的な管路を介して剛毛束にガス、液体または粉末を供給することができる。
【0086】
図15に示したような種々の幾何学的な貫通孔20bを実現できるようにするためには、サクションチューブ1,52,53が型プレート20の貫通孔20b内にしっかりと付着するように配慮しなければならない。サクションチューブ1,52,53を固定した後に、面20a(図7)を越えて場合によっては突出しているチューブ部分を切断によって除去することができる。
【0087】
種々の特性を有する剛毛束を合流させて、これらの剛毛束を互いに対して規定の位置に位置させたい場合、このことは以下のようにして実現され得る:
− 第2の剛毛束を位置させたい位置において、相応するスペーサピンが衝突プレートに取り付けられる。このスペーサピンは、ほぼ剛毛束区分5aと剛毛束区分5bとを合わせた長さを有している。
− 第1の剛毛束5のサクションチューブ1は穿孔22全体にわたって延びている。第1の充填時に、スペーサピンは第2の充填のためのスペースを確保する。
− 第1の充填が終了した後に、第1の充填のためのサクションチューブが穿孔22に被せられる。この第2の充填時において、サクションチューブの横断面はスペーサピンに相当し、かつこのスペーサピンの上にも位置決めされることが望ましい。
− 第2の剛毛束がスペーサピンの先端に到達したら、このスペーサピンは衝突プレート23内へ引き戻される。
− 剛毛束区分5aと剛毛束区分5bとの合流は、両充填物の混合を生ぜしめない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ、特に歯ブラシのための剛毛フィールドを製造するための方法であって、該方法は剛毛束(5)を、貯えられた剛毛サプライ(101)から分断して、ガス流または空気流(Pf1)によって搬送し、かつセンタプレート(21)に設けられた穿孔(22)内に導入する方法であって、剛毛束(5)をセンタプレート(21)から除去して、コンパクタプレート(106)内へ移送し、このときに剛毛束(5)の剛毛密度を高めることを特徴とする、ブラシのための剛毛フィールドを製造するための方法。
【請求項2】
センタプレート(21)内に保持された剛毛束(5)を、まず輪郭プレート(105)内へ移送し、このときにセンタプレート(21)の個々の剛毛束(5)を輪郭プレート(105)内で合流させて、より大きな1つの共通の剛毛束(5)を形成し、かつ/または前記個々の剛毛束(5)の横断面を変え、該剛毛束(5)を引き続き輪郭プレート(105)からコンパクタプレート(106)内へ移送する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
センタプレート(21)に設けられた穿孔(22)内に引込み可能な孔ピン(43b)によって、軸方向で互いにずらされて位置する剛毛フィラメント(5a,5b)を、センタプレート(21)の同一の孔(22)の内部で押し合わせる、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
センタプレート(21)に設けられたそれぞれ1つの穿孔(22)内に、軸方向で互いにずらされた状態で複数の剛毛束(5)を順次に導入し、該剛毛束(5)を、輪郭プレート(105)またはコンパクタプレート(106)への移送前に、センタプレート(21)の穿孔(22)内へ引込み可能な孔ピン(43b)によって押し合わせる、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
剛毛束(5)の使用側端部をプロファイリングし、剛毛束(5)の、使用側端部とは反対の側の端部を面一に切り揃える、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
剛毛束(5)の結合側の端部を溶融させ、かつ/または該端部を取り囲むようにプラスチック材料を射出成形してブラシヘッドを形成する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記溶融または射出成形による取り囲みの前に、剛毛束(5)をコンパクタプレート(106)から型カセット内へ移送する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
特に請求項1から7までのいずれか1項記載の方法を実施するための、ブラシ、特に歯ブラシのための剛毛フィールドを製造するための装置であって、貯えられた剛毛サプライ(101)と、該剛毛サプライ(101)から個々の剛毛束(5)を取り出すための取出し装置(102)と、ガス流または空気流(Pf1)によって、センタプレート(21)に設けられた穿孔(22)内に剛毛束(5)を搬送するための搬送装置(103)とが設けられている形式の装置において、センタプレート(21)の下流側にコンパクタプレート(106)が配置されており、該コンパクタプレート(106)が、剛毛束(5)を収容するための複数の穿孔(108)を有しており、該穿孔(108)の横断面が、それぞれ各穿孔(108)に供給された剛毛束(5)の横断面よりも小さく形成されており、さらに、センタプレート(21)からコンパクタプレート(106)へ剛毛束(5)を送るための送り装置が設けられていることを特徴とする、ブラシのための剛毛フィールドを製造するための装置。
【請求項9】
コンパクタプレート(106)が輪郭プレート(105)の下流側に配置されており、該輪郭プレート(105)が複数の穿孔(107)を有していて、これらの穿孔(107)のうち少なくとも1つの穿孔(107)が、センタプレート(21)の少なくとも2つの剛毛束(5)を収容するために寸法決めされており、かつ/またはセンタプレート(21)の対応する穿孔(22)の横断面とは異なる横断面を有している、請求項8記載の装置。
【請求項10】
剛毛束(5)を輪郭プレート(105)からコンパクタプレート(106)内へ移送するための移し替え装置が設けられている、請求項8または9記載の装置。
【請求項11】
輪郭プレート(105)とコンパクタプレート(106)とが、輪郭プレート(105)に設けられた穿孔(107)の長手方向で相前後して配置されており、剛毛束(5)をセンタプレート(21)から輪郭プレート(105)内へ送るための送り装置が、剛毛束(5)をコンパクタプレート(106)へ送るためにも形成されている、請求項8から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
搬送装置(103)が、剛毛束(5)のための少なくとも1つの中空管路(104)を有している、請求項8から11までのいずれか1項記載の装置。
【請求項13】
搬送装置(103)が、センタプレート(21)の穿孔(22)の数に適合された数の中空管路(104)を有している、請求項8から12までのいずれか1項記載の装置。
【請求項14】
中空管路(104)が、フレキシブルな材料から成るチューブである、請求項8から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
中空管路(104)が、鋼、特殊鋼またはその他の金属から成る管接続部である、請求項8から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項16】
搬送装置(103)が、中空管路(104)の、剛毛サプライ(101)とは反対の側の端部のための保持部(20)と、該保持部(20)に対して間隔を置いて配置された、負圧を発生させるための真空チャンバ(26a)とを有しており、センタプレート(21)が、前記保持部(20)と前記真空チャンバ(26a)との間に配置可能であり、前記真空チャンバ(26a)の内部に、センタプレート(21)の穿孔(22)内に導入された剛毛束(5)のためのストッパとして衝突プレート(23)が配置されている、請求項8から15までのいずれか1項記載の装置。
【請求項17】
衝突プレート(23)が、該衝突プレート(23)とセンタプレート(21)との間の間隔を変えるために可動に支承されている、請求項8から16までのいずれか1項記載の装置。
【請求項18】
センタプレート(21)、輪郭プレート(105)および/またはコンパクタプレート(106)の穿孔(22,107,108)が、導入側にそれぞれ1つの面取り部(22a)を有している、請求項8から17までのいずれか1項記載の装置。
【請求項19】
コンパクタプレート(106)に設けられた少なくとも個々の穿孔(108)が、斜めに配置されている、請求項8から18までのいずれか1項記載の装置。
【請求項20】
剛毛サプライ(101)が、種々異なる剛毛材料のための複数の材料供給部を有している、請求項8から19までのいずれか1項記載の装置。
【請求項21】
剛毛束(5)の使用側端部をプロファイリングするための装置が設けられている、請求項8から20までのいずれか1項記載の装置。
【請求項22】
剛毛束(5)の使用側端部をプロファイリングするための装置が、剛毛束(5)の使用側端部を負荷するためのプロファイリングピンまたはプロファイルプレート(113)と、剛毛束(5)の使用側端部とは反対の側の端部を切断するための切断装置(115)とを有している、請求項21記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2012−520698(P2012−520698A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500106(P2012−500106)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001398
【国際公開番号】WO2010/105745
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(311013421)ツァホランスキー アクチェンゲゼルシャフト (2)
【氏名又は名称原語表記】Zahoransky AG
【住所又は居所原語表記】Anton−Zahoransky−Strasse 1,D−79674 Todtnau,
【Fターム(参考)】