説明

ブレードスカート

【課題】ブレード全体重量を低減する構造を提供する。
【解決手段】翼形部202、プラットフォーム204、シャンク206、ダブテール208、及びスカート218を有する、ガスタービンエンジンのブレードが提供される。翼形部202は、プラットフォーム204から遠位方向に延びることができ、シャンク206は、プラットフォーム204から近位方向に延びることができる。ダブテール208はまた、シャンク206から近位方向に延びるように設けることができる。スカート218は、シャンク206の後方側面上に配置することができ、シャンク206から少なくとも部分的に軸方向後方の方向に延びることができる。より短いシャンク206により、ブレードの全体重量の低減がもたらされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンエンジンに関し、より詳細にはガスタービンエンジンのブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機及びそれに関連する構成要素の設計及び開発において、重量制限は常に重要な懸念点である。本発明の開示される実施形態は、ガスタービンエンジンブレードに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,600,972号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の実施形態は、近位端と半径方向遠位端とを有するタービンエンジンブレードを提供する。ブレードは、翼形部、プラットフォーム、シャンク、ダブテール、及びスカートを備える。翼形部は、プラットフォームから遠位方向に延びることができ、シャンクは、プラットフォームから近位方向に延びることができる。ダブテールはまた、シャンクから近位方向に延びるように設けることができる。スカートは、シャンクの後方側面上に配置することができ、シャンクから少なくとも部分的に軸方向後方の方向に延びることができる。
【0005】
以下の図において本発明の実施形態が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】ガスタービンエンジンの長手方向軸線と一致する平面に沿った、ガスタービンエンジンのタービンセクションの一部の側断面図。
【図2】従来技術のブレードの側面図。
【図3】前方位置から見た、図2に示すブレードの透視側面図。
【図4】リテーナの相対位置を付加して示した、図2に示すブレードの後方部分の側面図。
【図5】本発明の1つの実施形態のブレードの側面図。
【図6】前方位置から見た、図5に示すブレードの透視側面図。
【図7】後方位置から見た、図5に示すブレードの透視側面図。
【図8】リテーナの相対位置を付加して示した、図4に示すブレードの後方部分の側面図。
【図9】図2及び図5の両方に示すブレードを横並びで比較した図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1に示す実施形態は左側が示され、図5に示す実施形態は右側が示されている。
【0008】
典型的なガスタービンエンジンは一般に、前端と後端とを有し、これらの間に直列に複数の構成要素が続く。空気入口又は吸気口は、エンジンの前端に位置する。吸気口の後に、後端に向かって順に、圧縮機、燃焼室、タービン、及びエンジン後端のノズルが続く。また、例えば、低圧及び高圧圧縮機、高圧及び低圧タービン、並びに外部シャフトなど、追加の構成要素をエンジンに含めることができる点は、当業者であれば理解されるであろう。しかしながら、これは網羅的な記載ではない。エンジンはまた、典型的には、エンジンの中心長手方向軸線を通って軸方向に配置された内部シャフトを有する。内部シャフトは、タービン及び空気圧縮機の両方に接続され、タービンが空気圧縮機に回転入力を提供して圧縮機ブレードを駆動するようにする。典型的なガスタービンエンジンはまた、中心長手方向軸線を備えた外周を有すると考えることができる。
【0009】
本明細書で使用される用語「軸方向」又は「軸方向に」とは、エンジンの長手方向軸線に沿った寸法を意味する。「軸方向」又は「軸方向に」と併せて使用される用語「前方に」は、エンジン入口に向かう方向に移動していること、又はある構成要素が別の構成要素と比較してエンジン入口に相対的に近接していることを指す。「軸方向」又は「軸方向に」と併せて使用される用語「後方に」は、エンジンノズルに向かう方向に移動していること、又はある構成要素が別の構成要素と比較してエンジンノズルに相対的に近接していることを指す。
【0010】
本明細書で使用される用語「半径方向」又は「半径方向に」とは、エンジンの中心長手方向軸線と外側エンジン周囲との間に延びる寸法を指す。単独で又は用語「半径方向」もしくは「半径方向に」と併せて使用される「近位」又は「近位方向」とは、中心長手方向軸線に向かう方向に移動していること、又はある構成要素が別の構成要素と比較して中心長手方向軸線に相対的に近接していることを意味する。単独で又は用語「半径方向に」もしくは「半径方向に」と併せて使用される「遠位」又は「遠位方向に」とは、外側エンジン周囲に向かう方向に移動していること、又はある構成要素が別の構成要素と比較して外側エンジン周囲に近接していることを意味する。
【0011】
本明細書で使用される用語「横方向」又は「横方向に」とは、軸方向及び半径方向寸法の両方に垂直な寸法を意味する。
【0012】
図1を参照すると、ガスタービンエンジンのタービンセクション50の一部の断面が示されており、タービンブレード200は、後方ブレードスカート218の1つの実施形態を備えている。図示のタービンセクション50の一部は、2段高圧タービンの一部である。タービン50は、エンジン燃焼器90の軸方向後方で且つエンジンノズル95の軸方向前方に配置される。図示のタービンブレード200は、第2段タービンブレード200の1つの実施形態であり、これら複数のブレード200は、円形ロータ60の半径方向遠位セクションの周りで列を成して円周方向に配置される。しかしながら、この断面においては1つのタービンブレード200だけが図示されている。
【0013】
タービンブレード200は、翼形部202、プラットフォーム204、シャンク206、及びもみの木形ダブテール208を備える。翼形部200は、プラットフォーム204から半径遠位向きに延びてブレード先端203で終端する。シャンク206は、プラットフォーム204から半径方向近位向きに延び、ダブテール208は、シャンク206から半径方向近位向きに延びる。タービンブレード200は、ダブテール208を介してロータ60に取り付けられる。ブレード200は、ブレード後方スカート218の1つの実施形態とリテーナ66との間の接触によりロータ60に固定され、スカート218及びリテーナ66の両方は、ブレード200及びロータ60の後側に配置される。リテーナ66は、ロックリング及びラベット組立体64を介してロータ60に取り付けることができる。
【0014】
タービンブレード200の前方には、複数のノズル52が円周方向に配置される。しかしながら、この断面においては1つのノズル52だけが図示されている。ノズル52はまた、ステータ翼形部又はステータベーンとも呼ぶことができる。各ノズル52は、ステータケース組立体70に固定され、該ステータケース組立体は、ステータ外側バンド54を介しタービン50を通るガス流51の半径方向遠位境界を定める。ノズル52は、ステータ外側バンド54の半径方向近位にステータ内側バンド55を備え、これは、ガスタービンエンジンを通って配置される長手方向軸線68により近接していることを意味する。前方重なりバンド56及び後方重なりバンド58は、ステータ内側バンド55上に配置される。後方重なりバンド58は、タービン前方エンジェルウィング210と重なり合う。前方重なりバンド56は、前方タービンブレード(図示せず)の後方エンジェルウィングと重なり合う。
【0015】
中間シール組立体71は、ロータ60と共に回転するタービンブレード200の前方に設けられる。中間シール組立体71は、ロータ60の前方側面(前方側の面)にタービンブレード200を固定し、中間シール組立体71をロータ60に固定するためのリテーナ72を備える。
【0016】
第1段タービンブレード組立体(図示せず)は、ノズル52の前方で中間シール組立体71の前方に設けられ且つこれに接続することができる。
【0017】
内側ステータ組立体74は、タービンブレード200の後方に配置することができる。このステータ組立体74は、タービン後方エンジェルウィング214、216と重なり合うzシール76を備えることができる。
【0018】
前方燃焼器90からの高温燃焼ガス51は、タービンセクション50の外側環状部分を通って流れてノズル52及びタービンブレード200を通過し、次いで、エンジンノズル95に進む。タービンブレード200及びロータ60は、高温ガス51がタービンブレード200を通過して流れるときに回転する。圧縮機(図示せず)からブリードされて燃焼器90をバイパスした低温のパージ空気67は、タービン50の中央部分を流れる。パージ空気67は、高温燃焼ガス51の流れよりも高い圧力があり、従って、ノズル52とタービンブレード200との間のギャップを介して当該流路51内に漏洩するようになる。後方重なりバンド58と前方エンジェルをング210との間、並びにタービン後方エンジェルウィング212、214とzシール76との間の重なり相互作用が、この漏洩を制御する。
【0019】
図1及び上記の説明は、ブレードスカート218の1つの実施形態に提供されるタービンブレード200を利用できる実施可能な実施形態について説明するために提供されている。これは、本発明の説明を限定することを意図するものではない。加えて、ブレードスカート218の実施形態を囲む環境及び構造は、利用できるガスタービンエンジンの全体設計、及びエンジン内に配置される場所に応じて変えることができる。図示のブレードスカート218は、高圧タービン50における第2段タービンブレード200上で説明されているが、スカートの種々の実施形態は、一般に、ガスタービンエンジンで使用されるあらゆるブレード上で利用できる点は理解されたい。更に、従来技術100のタービンブレードの以下の説明は、図1及び上記の説明で示したのと同様の周囲構造に存在すると考えることができる。
【0020】
次に、図2〜4を参照すると、従来技術において一般に公知のガスタービンエンジンブレード100が図示されている。従来技術のブレード100は通常、ロータ(図示せず)と嵌合する近位端と、ブレード先端(図示せず)にて終端する遠位端とを有する。近位端は、遠位端の半径方向内向きにある。ブレード100は通常、遠位端から近位端へ向かって、翼形部102、プラットフォーム104、シャンク106、及び複数のダブテールローブ128を備えたもみの木構造を有するマルチローブダブテール108を有する。これらの構成要素は通常は一体的に接合される。
【0021】
ブレード100はまた、通常、エンジンの燃焼室(図示せず)から流入する高温燃焼ガスのストリームに面する前方表面130を含む前方側面を有する。ブレードは、前方側面から軸方向反対側に後方又は負圧側面を有する。ブレード100の前方側面上には、前方エンジェルウィング110がある。ブレード前方側面はまた、前方エンジェルウィング110から半径方向近位向きに延び、全体的にブレード前方表面と連続する前方スカート111を備えることができる。ブレード100の後方側面上には、近位後方エンジェルウィング114の半径方向内向きに遠位後方エンジェルウィング112があり、これらの間にギャップを備えている。近位後方エンジェルウィング114の近位には、スカート118に連続するフィレット116がある。
【0022】
スカート118は、ブレード100の後方側面(後方側の面)上に配置される。スカート118は通常、近位後方エンジェルウィング114及びフィレット116から半径方向内向き又は近位に延びて、上側最小ネック132の遠位に配置された近位縁部118aを有する。スカート118はまた、後方表面118cを有する。スカート118は、ブレード100の後方側面にわたって且つエンジンの長手方向軸線に垂直な軸方向固定平面にほぼ沿って横方向に延びる。スカート118、その近位縁部118a、及びその後方表面118cは、シャンク106に連続しており、シャンク106の両側又はスラッシュ面上にスカートの一方の横方向部分と他方の横方向部分とがある。この構成では、スカート後方表面118cは、ブレード後方表面によって遮られ、又はブレード後方表面と一致する。従って、ブレード後方表面は遮られず、ダブテール108の先端から近位後方エンジェルウィング114までほぼ平坦である。シャンク106の両横側面上では、スカート近位端118aは、スカート半径120によりシャンク106に連続する。スカート半径120の半径方向近位端は、上側最小ネック132又はその近傍で終端することができる。
【0023】
ブレード100の前方及び後方側面間のシャンク部106内に凹部を設けることができる。当該凹部内には、前方ダンパー保持ラグ124及び後方ダンパー保持ラグ126があり、これらはダンパー(図示せず)を保持するために互いに連動して用いられる。シャンク106とダブテール108との間の移行部は、破線132で示される上側最小ネックである。
【0024】
ダブテールセクション108は、ダブテールローブ128がロータと嵌合してブレードを所定位置に半径方向で固定するようにロータ(図示せず)内に挿入される。リテーナ166は、ロックリングとラベット機構を用いるような、あらゆる公知の方法でロータ(図示せず)に固定的に取り付けられる。リテーナ166は、ロータから半径方向遠位に延びて、ブレードスカート118及びブレード後方表面と当接し、エンジンの長手方向軸線168に沿ってブレードを軸方向に固定するようにする。
【0025】
ここで図5〜8を参照すると、本発明のブレード200の1つの実施形態が図示されている。ブレード200は、ロータ60(図1を参照)と嵌合する近位端と、翼形部先端203(図1を参照)にて終端する遠位端とを有することができる。近位端は、遠位端の半径方向内向きにある。本発明のブレードの1つの実施形態は、プラットフォーム204から半径方向遠位に延びる翼形部202と、プラットフォーム204から半径方向近位に延びるシャンク206とを有することができる。もみの木構成を有するマルチローブダブテール208は、シャンク206から延びて、ブレード200の半径方向近位端にて終端する。これらの構成要素は、共に一体的に接合することができる。
【0026】
ブレード200はまた、前方側面を有することができる。ブレード200は、前方側面から軸方向反対側に後方又は負圧側面を有する。ブレード200の前方側面上には、前方エンジェルウィング210が存在することができる。ブレード前方側面はまた、前方エンジェルウィング210から半径方向近位に延び且つブレード前方表面230とほぼ連続した前方スカート211を備えることができる。ブレード200の後方側面上には、遠位後方エンジェルウィング212が存在することができ、該遠位後方エンジェルウィング212の半径方向内向きに後方スカート218が存在することができる。
【0027】
後方スカート218は、シャンク206の軸方向後方並びに半径方向近位に延び、スカート218がある角度でシャンク206から延びてブレード後方表面234を超えるようになる。近位後方エンジェルウィング214は、スカート218の半径方向遠位表面から延びることができる。近位後方エンジェルウィング214及びスカート218は、一体的に形成されているとみなすことができるが、これは必須ではない。遠位後方エンジェルウィング212と近位後方エンジェルウィング214との間にはギャップが存在することができ、これは、タービンブレード200の後方にあることができるzシール76(図1を参照)との重なり部分を入れるためのものである。
【0028】
シャンク206から延びるスカート218は、端部218aにて終端することができ、該端部218aは、本明細書で説明されるように、シャンク206の軸方向後方且つ近位後方エンジェルウィング214の半径方向近位にあり、また、ブレード200の後方表面234の軸方向後方にある。スカート端部218a及び近位後方エンジェルウィング214は、分離されていてもよく、或いは、フィレット216又は他の移行表面により共に連続していてもよい。スカート端部218aは、図1で全体的に説明されるように、リテーナ66と嵌合するのに適切な幾何形状を有することができる。
【0029】
スカート218はまた、シャンク206及びブレード後方表面234の軸方向後方にある角度でシャンク206から延びることができる近位表面218bを有することができる。スカート半径220は、スカート近位表面218bと後方表面234との間の移行表面として機能を果たすことができる。加えて、スカート半径220はまた、後方表面234とシャンク206の横側面との間の移行表面として機能を果たすことができる。スカート半径220は、上側最小ネック232付近又はこれに隣接した半径方向近位端を有することができる。
【0030】
図7に示すように、スカート218は、シャンク206にわたって且つその何れかの側部から側方に延びることができる。スカート218は、ブレード200の1つのスラッシュ面から他のスラッシュ面にほぼ途切れなく全体的に延びることができる。スカート218はまた、その横方向長さ全体にわたってほぼ一定の断面幾何形状を有することができる。従って、スカート端部218aは、ブレード後方表面234に連続していない。
【0031】
ブレード200の前方及び後方側面間のシャンク部206内に凹部を設けることができる。この凹部は、前方スカート211、後方スカート218及びプラットフォームによって境界付けることができる。凹部内には、前方ダンパー保持ラグ224及び後方ダンパー保持ラグ226があり、これらは通常、ダンパー(図示せず)を保持するために互いに連動して用いられる。シャンク206とダブテール208との間の移行部は、破線232で示される上側最小ネックである。
【0032】
ダブテールセクション208は、ダブテールローブ228がロータと嵌合してブレードを所定位置に半径方向で固定するようにロータ60(図示せず)内に挿入することができる。リテーナ66は、ロックリングとラベット組立体(図1を参照)を用いるような、あらゆる公知の方法でロータ60(図示せず)に固定的に取り付けられる。リテーナ66は、ロータから半径方向遠位に延びて、後方スカート218と当接し、エンジンの長手方向軸線68に沿ってブレード200を軸方向に固定するようにする。
【0033】
ここで図9を参照すると、従来技術のブレード100が、本発明の1つの実施形態のブレード200と比較される。本発明のブレード200のプラットフォーム204の上面は、従来技術のブレード100のプラットフォーム104の上部と同じ高さで表示されている。ブレード100、200の後方の特徴要素(例えば、遠位後方エンジェルウィング112、212、近位後方エンジェルウィング114、214、及びスカート118、218)は、上側最小ネック132、232とプラットフォーム104、204との間にスタックされる。
【0034】
理解できるように、本発明の実施形態の後方スカート218は、従来技術のスカート118と比べて、上側最小ネック232とプラットフォーム204との間にこれら後方特徴要素のより短いスタックを可能にする。従って、従来技術のブレード100と比べてより短いシャンク206を可能にする。このサイズの差違は、2つの上側最小ネック132、232間の距離にわたる寸法300で示されている。従って、より短いシャンク部206により、ブレードの全体重量の低減がもたらされる。典型的なブレードの総重量の低減は、5%〜8%とすることができると考えられる。しかしながら、設計選択肢によっては、この値はより大きくなり、又はより小さくなる可能性がある。
【0035】
本発明の1つの実施形態によるブレード200は、従来技術のリテーナ166と比べて僅かに長いリテーナ66を必要とすることができる。しかしながら、リテーナに追加される重量は、本発明のブレードスカート218の1つの実施形態により得られたシャンク206による低減される重量よりも実質的に小さい。
【0036】
また、ブレード重量の低減によって、結果としてブレード200を保持する回転構成要素にかかる応力が小さくなることができ、これら回転構成要素の作動寿命及び能力が改善される。或いは、ロータの寿命は、ブレード200を保持するのに使用される構成要素の材料の除去によりロータサイズを低減することによって維持することができる。これによりエンジン重量が更に低減され、タービンエンジンの全体効率が改善される。
【0037】
上述の構造及び方法に関する説明は例証の目的で提示された。これは、網羅的なものではなく、又は本発明を開示された厳密な形態に限定するものではなく、明らかに多くの修正形態及び変形形態が実施可能である。本明細書で記載される特徴要素は、どのようにも組み合わせることができる。本明細書で記載される方法のステップは、物理的に実施可能なあらゆる順序で実施することができる。本明細書で記載されるブレードは、総称的にブレードと呼ばれている。しかしながら、同じ又は類似の特徴要素をガスタービンエンジンの圧縮機又はタービンブレードの何れにも適用することができる。ブレードスカートの特定の形態について例示し説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、添付の請求項によってのみ限定されることになる点を理解されたい。
【符号の説明】
【0038】
200 ガスタービンエンジンブレード
202 翼形部
204 プラットフォーム
206 シャンク
208 ダブテール
218 スカート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンエンジンブレード(200)であって、
近位端及び半径方向に対向する遠位端と、前方側面及び軸方向に対向する後方側面と、
翼形部(202)、プラットフォーム(204)、シャンク(206)、及びダブテール(208)と、
を備え、前記翼形部(202)が、前記プラットフォーム(204)から遠位に延びて前記遠位端にて終端し、前記シャンク(206)が前記プラットフォーム(204)から近位に延び、前記ダブテール(208)が、前記シャンク(206)から近位に延びて前記近位端にて終端し、
前記ガスタービンエンジンブレード(200)が更に、
前記シャンク(206)の後方側面上に少なくとも部分的に配置され且つ前記シャンク(206)の少なくとも部分的に軸方向後方にある方向で前記シャンク(206)から少なくとも部分的に延びるスカート(218)と、
を備える、ガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項2】
前記スカート(218)が、前記シャンク(206)から前記近位端に向けて少なくとも部分的に半径方向で延びる、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項3】
前記スカート(218)が、前記前方側面に向かって軸方向に面し且つ前記近位端に向かって半径方向に面する第1のスカート表面(216b)を有する、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項4】
前記第1のスカート表面(216b)が、前記シャンク(206)の後方側面に対してある角度にある平面上に配置される、請求項3に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項5】
前記第1のスカート表面(216b)及び前記シャンク(206)の後方側面が、これらの間に配置されるスカート半径(220)を有する、請求項3に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項6】
第1の横側面及び横方向に対向する第2の横側面を更に備え、前記スカート(218)が、前記第1の横側面から前記第2の横側面に横方向に延びる、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項7】
前記スカートが、前記シャンク(206)を超えて離れる方向に延び、前記スカートの横方向寸法にわたって途切れのない端部(218a)を有する、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項8】
前記スカート(218)が、前記ダブテール(208)の半径方向遠位端から半径方向遠位に配置された半径方向近位端に端点を有する、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項9】
ガスタービンエンジンブレード(200)であって、
近位端及び半径方向に対向する遠位端と、前方側面及び軸方向に対向する後方側面と、
翼形部(202)、プラットフォーム(204)、シャンク(206)、及びダブテール(208)と、
を備え、前記翼形部(202)が、前記プラットフォーム(204)から遠位に延びて前記遠位端にて終端し、前記シャンク(206)が前記プラットフォーム(204)から近位に延び、前記ダブテール(208)が、前記シャンク(206)から近位に延びて前記近位端にて終端し、
前記ガスタービンエンジンブレード(200)が更に、
後方側面上に配置され且つ前記シャンク(206)の軸方向後方側面を軸方向に超えた前記後方側面から少なくとも部分的に延びるスカート(218)と、
を備える、ガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項10】
前記スカート(218)が、前記後方側面から前記近位端に向けて少なくとも部分的に半径方向で延びる、請求項9に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項11】
前記スカートが、前記前方側面に向かって軸方向に面し且つ前記近位端に向かって半径方向に面する第1のスカート(218b)表面を有する、請求項9に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項12】
前記第1のスカート(218b)表面が、前記シャンク(206)の後方側面に対してある角度にある後方側面から延びる、請求項11に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項13】
前記第1のスカート表面(218b)及び前記シャンク(206)の軸方向後方側面が、これらの間にスカート半径を有する、請求項11に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項14】
第1の横側面及び横方向に対向する第2の横側面を更に備え、前記スカート(218)が、前記第1の横側面から前記第2の横側面へのほぼ途切れのない横方向の延長部を有する、請求項1に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項15】
前記スカート(218)が、前記ダブテール(208)の半径方向遠位端から半径方向遠位に配置された半径方向近位端に端点を有する、請求項9に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項16】
前記スカート(218)が、前記シャンク(206)から延びている、請求項9に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項17】
前記スカート(218)が、前記プラットフォーム(204)から延びている、請求項9に記載のガスタービンエンジンブレード(200)。
【請求項18】
ガスタービンエンジン内に配置され、長手方向軸線に沿った前端及び軸方向に対向する後端と、前記長手方向軸線から垂直に延びる半径方向軸線とを有し、該半径方向軸線の各々が前記長手方向軸線において近位端と半径方向に対向する遠位端とを有する、ガスタービンエンジン用のブレード(200)であって、
該ブレードが、翼形部(202)、プラットフォーム(204)、シャンク(206)、ダブテール(208)、及びスカート(218)を備え、
前記翼形部(202)が、前記半径方向軸線の1つに沿って前記プラットフォーム(204)から半径方向遠位に延び、前記シャンク(206)が、前記半径方向軸線の1つに沿って前記プラットフォーム(204)から半径方向近位に延び、前記ダブテール(208)が、前記半径方向軸線の1つに沿って前記シャンク(206)から半径方向近位に延び、前記スカート(218)が、前記シャンク(206)から半径方向後方に少なくとも部分的に延びる、ガスタービンエンジン用のブレード(200)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−113298(P2013−113298A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−253799(P2012−253799)
【出願日】平成24年11月20日(2012.11.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】