説明

プラスチック容器

【課題】 容器本体の収容スペースや積載時の高さに影響を与えないように、ロック機構を取り付けたプラスチック容器を提供する。
【解決手段】 プラスチック容器1は、容器本体10と、2枚の蓋部材21からなる蓋20と、容器本体10に蓋20を固定するロック機構と、を具備する。ロック機構は、容器本体10の上枠15に蓋部材21の周枠部22を固定して蓋閉状態とするロック位置と、両部材が相互に離間可能とするロック解除位置と、の間で作動するロック部材30を有する。ロック部材30は、蓋体21の周枠部22に無理入れして取り付けられて、容器本体10の上枠15内のみで動作するように構成されている。このため、ロック部材30が容器本体10の収納スペース内に突き出たり、蓋の上面から突き出ることがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック製の容器本体と蓋とからなり、蓋を容器本体にロックするロック機構を備えたプラスチック容器に関する。特には、ロック機構が容器本体の収納スペースに出っ張らず、収納スペースの利用効率が良いなどの利点を有するプラスチック容器に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の保管や搬送に使用されるプラスチック容器(コンテナ)には、容器本体を覆う蓋を備えたものがある。蓋は、2枚の蓋部材が容器本体の開口部の対向する辺に回動可能に取り付けられた観音開き式のものや、1枚の蓋部材が容器本体の開口部の一片に回動可能に取り付けられたもの、あるいは、単に蓋部材が容器本体の上面に被さるものなどがある。いずれのタイプにおいても、蓋部材を容器本体に開不能に固定するロック機構が備えられているものが多い。
【0003】
ロック機構として、スライドして蓋と容器本体とをロックするロック部材を備えるものがある。
図4は、ロック部材のスライド動作の一例を説明する図であり、図4(A)はロック位置における正面断面図、図4(B)は側面断面図である。
蓋部材61は、容器本体51の側壁の上端面に置かれる周枠部62と、この周枠部62の内側の、容器本体51の開口部に面する内本体部63とを有する。この例では、ロック部材70は、蓋部材61の内本体部63の下面に、容器本体51の側壁に向かって(容器本体の側壁の上縁に直交する方向に、図の左右方向に)スライド可能となるように取り付けられている。ロック部材70は、容器本体51の側壁の受け穴53に嵌合するロック部71と、蓋部材61にスライド可能に係合するスライド係合部72とを有する。スライド係合部72は、この例では、図4(B)に示すようにL字状であり、下方に延びる垂直部73と、垂直部73の先端からスライド方向と直交する方向に水平に延びる水平部74とを有する。
【0004】
図4(A)はロック状態を示しており、ロック部材70のロック部71が容器本体51の受け穴53に入り込んで、蓋部材61が容器本体51にロックされている。この状態から、ロック部材70を図4(A)の右方向にスライドさせると、ロック部71は受け穴53から抜け、蓋部材61のロックが解除される。
【0005】
この機構においては、ロック部材70の係合部72が、蓋部材61の内本体部63の下面から下方、すなわち、容器本体51の収容スペースに飛び出ている形状となる。すると、この飛び出た高さの分だけ収容スペースが狭くなり、物品を蓋部材61の内本体部63の下面に達するまで一杯に収容できなくなる。また、物品を係合部72を避けるように収容した場合、搬送中に物品が揺れて係合部72に当たって係合部72が破損するような事態も起こりうる。
【0006】
一方、ロック部材を、蓋部材の内本体部の上面にスライド可能に取り付けたタイプもある(例えば、特許文献1参照)。このタイプでは、ロック部材が収納スペースに飛び出ていないので、収納スペースの問題はない。ところで、このような容器においては、積載した際の位置ずれを防ぐために、容器本体の下面に凸部が設けられているとともに、蓋部材の上面に凹部が設けられている。そして、上側の容器の容器本体の下面の凸部を下側の容器の蓋部材の凹部に嵌め込んで積載する。ロック部材が、蓋部材の内本体部の上面に取り付けられている場合、ロック部材の厚さの分だけ蓋部材の凹部の深さを深くする必要がある。つまり、容器の高さを高くする必要がある。すると、容器本体の収容スペースを一定とした場合は、積載時の高さが高くなり、積載時の高さを一定とすると、収容スペースが狭くなってしまう。
【特許文献1】実公昭56−51010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、容器本体の収容スペースや積載時の高さに影響を与えないように、ロック機構を取り付けたプラスチック容器を提供することを目的とする。あるいは、簡単な構造のロック機構を備えたプラスチック容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の形態のプラスチック容器は、 底、該底の各辺上に立ちあがる側壁及び各側壁の上辺をつなぐ上枠を有する容器本体と、 該容器本体の上枠の上面を覆う蓋と、 前記容器本体上枠に前記蓋を固定するロック機構と、を具備するプラスチック容器であって、 前記ロック機構が、前記容器本体上枠の部材に前記蓋の部材を固定して蓋閉状態とするロック位置と、前記両部材が相互に離間可能とするロック解除位置と、の間で作動するロック部材を有し、 該ロック部材が、前記容器本体上枠内及び/又はその上下面のみで動作するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明のこの形態によれば、容器本体と蓋とを固定するロック部材を、容器本体の上枠内で動作させるようにしたので、ロック部材が容器本体の収納スペース内に突き出たり、蓋の上面から突き出ることがない。したがって、容器本体の有効収容容積が少なくなったり、容器の高さを高くする必要なく、ロック部材を設けることができる。なお、上枠のないタイプの容器においては、ロック部材を側壁内及び/又はその上面で、同側壁の長さ方向にスライドするようにしてもよい。
【0010】
本形態においては、 前記ロック部材が、前記容器本体上枠の各辺の方向にスライドすることとできる。
【0011】
さらに、本形態においては、 前記蓋の、蓋開時に前記容器本体の上枠の上方に位置する部分に、前記ロック部材がスライド可能に収容される凹部が形成され、 前記ロック位置では、前記ロック部材が前記上枠の部材と前記蓋の部材とを挟んで前記蓋を開不能とすることとできる。
【0012】
この場合、ロック部材を、上枠及び蓋の周縁部内でスライドさせることにより、同ロック部材が収納スペースや積層スペース(蓋部材の上方の空間)に突出しないようにすることができる。
【0013】
さらに、本形態においては、 前記ロック部材に抜け止めの凸部が形成されており、 前記蓋又は前記容器本体上枠の凹部内に、前記ロック部材の凸部が嵌り込んでスライドする溝が形成されており、 前記ロック部材を弾性変形させて前記凸部を前記溝に無理入れすることにより、前記ロック部材が前記蓋に取り付けられることが好ましい。
【0014】
この場合、ロック部材を、留め部材を用いずに蓋にスライド可能に取り付けることができるので、構造が簡易になる。ここで、「無理入れ」とは、ロック部材や蓋などをプラスチック材料製としておき、その材料固有の弾性を利用して無理に変形ささせてロック部材の凸部を蓋などの溝に入れることである。そして、わざわざ、関係部材が弾性変形しやすいような構造とはしないことである。
【0015】
本発明の第2の形態のプラスチック容器は、 底、該底の各辺上に立ちあがる側壁及び各側壁の上辺をつなぐ上枠を有する容器本体と、 該容器本体の上枠の上面を覆う蓋と、 前記容器本体に前記蓋を固定するロック機構と、を具備するプラスチック容器であって、 前記ロック機構が、前記容器本体上枠の部材に前記蓋の部材を固定して蓋閉状態とするロック位置と、前記両部材が相互に離間可能とするロック解除位置と、の間で作動するロック部材を有し、 該ロック部材に抜け止めの凸部が形成されるとともに、前記蓋に該凸部が嵌り込んで、前記ロック部材を案内する溝が形成され、 前記ロック部材を弾性変形させて前記凸部を前記溝に無理入れすることにより、前記ロック部材が前記蓋に取り付けられていることを特徴とする。
【0016】
この形態によれば、ロック部材を留め部材を用いずに蓋に無理入れして取り付けているので、ロック部材や蓋の構造が簡単になり、かつコンパクトになり、省スペース化できる。その他、各部材の成形が楽になるとともに、金型のコストを低減できるなどの利点がある。
【0017】
これらの形態においては、 前記ロック部材が、 本体部と、 該本体部の下面から下方に突出する、前記上枠の部材と前記蓋の部材とを挟むL字状の係合部とを有し、 前記本体部の側面に、前記蓋の溝に嵌合して該溝に沿って案内される凸部が形成されていることとできる。
【0018】
さらに、 前記ロック部材の本体部の側面に、外面に突起を有する舌状片が形成されており、 前記蓋部材の凹部の側壁に、前記ロック部材がロック位置とロック解除位置にあるときに、前記舌状片の突起が嵌合する凹部が形成されていることが好ましい。
【0019】
この場合、ロック部材の舌状片の突起が蓋部材の凹部の凹部に嵌り込む際の音や感覚を使用者に与えるので、使用者がロック部材がロック位置あるいはロック解除位置にスライドしたことを確認しやすい。
【発明の効果】
【0020】
以上の説明から明らかなように、本発明の一形態においては、容器本体と蓋とを固定するロック部材が、容器本体の上枠内などで動作するように構成されているので、ロック部材が容器本体の収納スペース内に突き出たり、蓋の上面から突き出ることがない。したがって、容器本体の収納スペースの有効収容容積が減ったり、容器を積層する際に、高さが高くなることのないプラスチック容器を提供できる。また、本発明の他の形態においては、ロック部材を蓋に無理入れして取り付けるので、ロック部材や蓋の構造が簡単になる。したがって、より低コストで作製できるプラスチック容器を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るプラスチック容器の全体の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るプラスチック容器を示す斜視図である。
容器1はプラスチック製で、物品が収容される収容スペースを有する容器本体10と、容器本体10の開口を覆う蓋20とを有する。図1には、蓋20の半分のみを示している。この例では、容器本体10は折り畳み式のものであり、長方形の底板11、底板11の長辺上に起倒自在に連結された二つ折りの長側板12、底板11の両短辺上に起倒自在に連結された短側板13、及び、各側板12、13の上辺をつなぐ上枠15を有する。底板11の下面には、容器を積載した際の位置ずれを防ぐために、周縁から一回り小さい凸部が設けられている。
【0022】
蓋20は、この例では、2枚の蓋体21からなる観音開きタイプのものである。各蓋体21は、上枠15の対向する長辺にヒンジで回動可能に取り付けられている。各蓋体21は、上枠15の上壁15aに置かれる周枠部22と、周枠部22に囲まれた、容器本体10の開口に面する内本体部29とを有する。内本体部29は周枠部22に対して凹状に形成されている。この例では、各蓋体21の周枠部22の両端部(容器本体10の短辺中央部)は、他の部分よりも低い段部22aとなっている。この段部22aは、封印ピン取り付けのためのものである。
【0023】
各蓋体21は、ロック機構により上枠15にロックされる。ロック機構は、蓋閉状態で蓋体21が上枠15にロックされる位置(ロック位置)と、蓋体21が上枠15に対して離間可能とされる位置(ロック解除位置)と、の間をスライドするロック部材30を有する。ロック部材30は、蓋体21の周枠部22の段部22aの手前に、枠の辺方向(長さ方向)にスライド可能に取り付けられる。
【0024】
次に、ロック部材30の構造を説明する。
図2は、ロック部材と、同ロック部材が取り付けられる部分の構造を示す斜視図である。
図3は、ロック部材のスライド動作を説明する図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は正面断面図、図3(C)は側面断面図である。
図2に示すように、ロック部材30は、直方体状の本体部31と、本体部31の下面から下方に突出する、L字状の係合部35とを有する。本体部31は中空の直方体状の形状であり、一方の側面が開口している。本体部31の上面には、スライド方向を示す矢印Aが記されている。この例では、矢印Aは、本体部31の長手方向を向いている。本体部31の側面の下端縁に沿って、長手方向に延びる凸部32が設けられている。この凸部32は、後述するように、蓋体21に対する抜け止めとなる。また、同側面には、三方が切り欠かれた、長手方向に延びる舌状片33が形成されている。舌状片33の先端部には、外方向に突出する凸部33aが形成されている。この凸部33aは、後述するように、ロック部材30の位置決め及び操作感覚を与えるためものである。
【0025】
係合部35は、本体部31の下面から下方に延びる垂直部36と、垂直部36の下端から本体部31の長手方向(本体部31の矢印Aの方向)に延びる水平部37とを有する。
【0026】
次に、蓋部材21の、ロック部材30が収容される部分の構造を説明する。
蓋部材21の周枠部22の一方の段部22aの手前の部分には、四方が囲まれた凹部23が形成されている。ロック部材30はこの凹部23に収容されて、周枠部22の辺の方向に沿ってスライドする。凹部23は、周枠部22に沿って長く延びており、長さはロック部材30の長さより長い。また、凹部23の幅は、ロック部材30の幅よりやや広く、高さはロック部材30の本体部31の高さとほぼ同じである。凹部23の一方の側壁23aの下縁に沿って、長さ方向に延びる溝24が形成されている。この溝24に、ロック部材30の凸部32が嵌合して、ロック部材30が抜け止めされるとともに、スライド方向に案内される。さらに、同側壁23aには、図3(A)に示すように、ロック部材30の舌状片33の凸部33aが嵌り込む2個の凹部25、26が形成されている。一方の凹部26は、ロック部材30がロック位置にあるときの、舌状片33の凸部33aに対応する位置に形成されている。これに対して、他方の凹部25は、ロック部材30がロック解除位置にあるときの、舌状片33の凸部33aに対応する位置に形成されている。
なお、凹部23は、図に示したように四方が側壁で囲まれた形状ではなく、溝24が形成された側壁23aと対向する側壁のない形状でもよい。
【0027】
さらに、凹部23の底壁23bには、長さ方向に延びる長孔27が開けられている。長孔27の長さは、ロック部材30の係合部35の水平部37の長さとほぼ等しく、幅は係合部35の幅とほぼ等しい。
さらに、上枠15の上壁15aの、この長孔27と同じ位置には、長孔27とほぼ同じ形状の長孔16が開けられている。
【0028】
ロック部材30を蓋体21に取り付ける方法を説明する。
まず、ロック部材30の係合部35を、蓋部材21の凹部23の底壁23bの長孔27に合わせて、同部材30を凹部23に挿入する。この際、ロック部材30の本体部31の側面の凸部32や蓋部材21の凹部23の側壁などを弾性変形させて、強制的に凹部23に挿入する(無理入れする)。完全に挿入されると、凸部32は凹部23の側面23aの溝24に係合し、ロック部材30が抜け止めされる。そして、係合部35は蓋部材21の凹部23の底壁23bの長孔27から下方に突き出る。なお、挿入動作中、本体部31の舌状片33は本体部31の内部方向に弾性変形する。完全に挿入した後、本体部31をスライドして、舌状片33の突起33aを、凹部側壁23aの凹部25に係合させる(この位置がロック解除位置となる)。
【0029】
次に、図3を参照してロック部材30のスライド動作とロック作用を説明する。
ロック部材30をロック解除位置にスライドさせておき、蓋部材21を閉じると、同部材21の周枠部22が上枠15の上壁15aに乗る。図3(A)、(B)、(C)の実線で示すように、ロック部材30の係合部35は、蓋部材21の凹部23の底壁23aに形成された長孔27と上枠15の上壁15aに形成された長孔16を通って上枠15内に突き出る。そして、ロック部材30の本体部31を矢印Aに従って周枠部22の辺方向にスライドさせる。すると、図3(A)、(B)の想像線で示すように、ロック部材30の本体部31の下面と、係合部35の水平部37との間に、蓋体21の凹部23の底壁23bと上枠15の上壁15aとが挟まれて、蓋体21が上枠15にロックされる。そして、スライド中、舌状片33は内方向に変形し、やがて、凸部33aが、蓋部材21の凹部23の側壁23aのもう一方の凹部26に嵌り込む(ロック位置)。
【0030】
以上説明したように、ロック部材30は蓋体21の周枠部22と上枠15に収容されており(図1参照)、容器本体10の収容スペースや、蓋部材21の内本体部29の上方の空間に飛び出していない。このため、一例として、容器本体10の底板11の凸部の高さを13mm程度とすると、蓋部材21の内本体部29に対する周枠部22の高さは、クリアランスを2mm加えて15mm程度とすることができる。
【0031】
この例では、折り畳み式の容器本体について説明したが、折り畳み式でないものにも適用できる。折り畳み方式においても、長側板が二つ折りでないタイプのものでもよい。また、容器本体に上枠がない場合は、容器本体の側壁の上端面に、ロック部材が係合する長孔を形成することができる。さらには、蓋も、観音開き式ではなく、1枚の蓋部材が容器本体の開口部の一片に回動可能に取り付けられたものや、蓋部材が容器本体とは別体のものなどでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態に係るプラスチック容器を示す斜視図である。
【図2】ロック部材と、同ロック部材が取り付けられる部分の構造を示す斜視図である。
【図3】ロック部材のスライド動作を説明する図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は正面断面図、図3(C)は側面断面図である。
【図4】ロック部材のスライド動作の一例を説明する図であり、図4(A)はロック位置における正面断面図、図4(B)は側面断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 容器
10 容器本体 11 底板
12 長側板 13 短側板
15 上枠 16 長孔
20 蓋 21 蓋体
22 周枠部 23 凹部
24 溝 25、26 凹部
27 長孔 29 内本体部
30 ロック部材 31 本体部
32 凸部 33 舌状片
35 係合部 36 垂直部
37 水平部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底、該底の各辺上に立ちあがる側壁及び各側壁の上辺をつなぐ上枠を有する容器本体と、
該容器本体の上枠の上面を覆う蓋と、
前記容器本体上枠に前記蓋を固定するロック機構と、
を具備するプラスチック容器であって、
前記ロック機構が、前記容器本体上枠の部材に前記蓋の部材を固定して蓋閉状態とするロック位置と、前記両部材が相互に離間可能とするロック解除位置と、の間で作動するロック部材を有し、
該ロック部材が、前記容器本体上枠内及び/又はその上下面のみで動作するように構成されていることを特徴とするプラスチック容器。
【請求項2】
前記ロック部材が、前記容器本体上枠の各辺の方向にスライドすることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック容器。
【請求項3】
前記蓋の、蓋開時に前記容器本体の上枠の上方に位置する部分に、前記ロック部材がスライド可能に収容される凹部が形成され、
前記ロック位置では、前記ロック部材が前記上枠の部材と前記蓋の部材とを挟んで前記蓋を開不能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチック容器。
【請求項4】
前記ロック部材に抜け止めの凸部が形成されており、
前記蓋又は前記容器本体上枠の凹部内に、前記ロック部材の凸部が嵌り込んでスライドする溝が形成されており、
前記ロック部材を弾性変形させて前記凸部を前記溝に無理入れすることにより、前記ロック部材が前記蓋に取り付けられることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のプラスチック容器。
【請求項5】
底、該底の各辺上に立ちあがる側壁及び各側壁の上辺をつなぐ上枠を有する容器本体と、
該容器本体の上枠の上面を覆う蓋と、
前記容器本体に前記蓋を固定するロック機構と、
を具備するプラスチック容器であって、
前記ロック機構が、前記容器本体上枠の部材に前記蓋の部材を固定して蓋閉状態とするロック位置と、前記両部材が相互に離間可能とするロック解除位置と、の間で作動するロック部材を有し、
該ロック部材に抜け止めの凸部が形成されるとともに、前記蓋に該凸部が嵌り込んで、前記ロック部材を案内する溝が形成され、
前記ロック部材を弾性変形させて前記凸部を前記溝に無理入れすることにより、前記ロック部材が前記蓋に取り付けられていることを特徴とするプラスチック容器。
【請求項6】
前記ロック部材が、
本体部と、
該本体部の下面から下方に突出する、前記上枠の部材と前記蓋の部材とを挟むL字状の係合部とを有し、
前記本体部の側面に、前記蓋の溝に嵌合して該溝に沿って案内される凸部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラスチック容器。
【請求項7】
前記ロック部材の本体部の側面に、外面に突起を有する舌状片が形成されており、
前記蓋部材の凹部の側壁に、前記ロック部材がロック位置とロック解除位置にあるときに、前記舌状片の突起が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のプラスチック容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−70215(P2010−70215A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−239577(P2008−239577)
【出願日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(000006172)三菱樹脂株式会社 (1,977)
【Fターム(参考)】