プラテンローラ保持構造
【課題】 １つのプラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが接離する熱転写プリンタにおいて、複数のサーマルヘッドがプラテンローラに圧接した際の荷重によって歪み変形が生じてしまうことを防止することのできるプラテンローラ保持構造を提供すること。
【解決手段】 プラテンローラ２の回転軸２ａをこの回転軸２ａの両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板４，４の周縁部に、両軸受板４，４において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部５を形成し、両軸受板４，４において相互に対向する各張出部５をプラテンローラ２との間に間隙を設けてそれぞれ連結部材６により連結する。
【解決手段】 プラテンローラ２の回転軸２ａをこの回転軸２ａの両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板４，４の周縁部に、両軸受板４，４において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部５を形成し、両軸受板４，４において相互に対向する各張出部５をプラテンローラ２との間に間隙を設けてそれぞれ連結部材６により連結する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、１つのプラテンローラに対してその周方向に複数のサーマルヘッドが所定の間隔を隔てて接離可能に配設された熱転写プリンタのプラテンローラ保持構造に係り、特に、各サーマルヘッドがプラテンローラに圧接する際の荷重によりプラテンローラを保持する軸受板に歪みが生じてしまうことを防止することのできるプラテンローラ保持構造に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、高速かつ高品質の印刷を可能とする熱転写プリンタの１つとして、１つのプラテンローラに対してその周方向に複数のサーマルヘッドが所定の間隔を隔てて接離可能に配設された熱転写プリンタがある。
【０００３】
このような従来の熱転写プリンタは、筐体内に対向して立設された一対の軸受を有するプラテンローラ保持構造にプラテンローラが回転自在に保持されており、このプラテンローラは、駆動ギアを介してステッピングモータ等からなる駆動源の回転により回転駆動されるようになっている。
【０００４】
そして、前記プラテンローラの外周には、プラテンローラの円周方向に等しい間隔を隔てて４個のサーマルヘッドがそれぞれプラテンローラに対し接離可能に配設されており、プラテンローラと各サーマルヘッドとの間には、それぞれ相互に異なるインク層、例えば、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）のインク層が形成されたインクリボンが引き回されている。
【０００５】
そして、プラテンローラを回転駆動させてプラテンローラとそれぞれのインクリボンを介した各サーマルヘッドとの間に印刷媒体を搬送し、各サーマルヘッドを各インクリボンおよび印刷媒体を介してプラテンローラに圧接させ、各サーマルヘッドの複数の発熱素子を選択的に発熱させることによりフルカラー印刷が行われる（例えば、特許文献１参照）。
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−２９１３８８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述した従来の熱転写プリンタにおいては、印刷を繰り返し行うと、印刷時に各サーマルヘッドが各インクリボンおよび印刷媒体を介してプラテンローラに圧接した際に作用する荷重により、プラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造に歪み変形が生じてしまい、この結果、プラテンローラに歪みが生じて印刷品質の低下を引き起こすおそれがあった。
【０００８】
そこで、本発明は、１つのプラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが接離する熱転写プリンタにおいて、複数のサーマルヘッドがプラテンローラに圧接した際の荷重によって歪み変形が生じてしまうことを防止することのできるプラテンローラ保持構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前述した目的を達成するため本発明に係るプラテンローラ保持構造の特徴は、プラテンローラの外周に周方向に所定の間隔を隔てて接離可能に配設された複数のサーマルヘッドを有する熱転写プリンタのプラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造であって、前記プラテンローラの回転軸をこの回転軸の両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板の周縁部に、両軸受板において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部を形成し、前記両軸受板において相互に対向する前記各張出部を前記プラテンローラとの間に間隙を設けてそれぞれ連結部材により連結した点にある。
【００１０】
このような構成を採用したことにより、各軸受の剛性が増し、プラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが圧接して荷重が加わったとしても、軸受に歪み変形が生じることを防止することができ、良好な品質の印刷を行うことができる。
【００１１】
また、本発明に係るプラテンローラ保持構造の他の特徴は、前記各サーマルヘッドが、前記プラテンローラの円周方向において各一対の連結部材間に配設されている点にある。
【００１２】
このような構成を採用したことにより、プラテンローラの円周方向において各サーマルヘッドが各一対の連結部材間に配設されているので、各サーマルヘッドに圧接される部位のプラテンローラの変位を近傍に位置する連結部材により防止することができる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明のプラテンローラ保持構造によれば、プラテンローラを保持する軸受の剛性を高めることができ、プラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが接離する熱転写プリンタにおいて、繰り返し印刷を行ったとしても、各サーマルヘッドがプラテンローラに圧接する際の荷重により軸受に歪み変形が生じてしまうことを防止することができ、この結果、プラテンローラの歪みを防止することができるため、安定して良質な品質の印刷を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を用いて本発明のプラテンローラ保持構造の実施形態について説明する。
【００１５】
図１は本発明に係るプラテンローラ保持構造の実施形態を示す概略斜視図、図２は図１のプラテンローラ保持構造を採用した熱転写プリンタの要部概略図である。
【００１６】
本実施形態の熱転写プリンタ１は、図２に示すように、筐体（図示せず）内に配設されたプラテンローラ保持構造３にプラテンローラ２が回転自在に保持されている。
【００１７】
また、前記プラテンローラ２の外周には、前記プラテンローラ２の円周方向に所定の間隔を隔てて４個のサーマルヘッド１０が前記プラテンローラ２に接離可能に配設されており、前記各サーマルヘッド１０と前記プラテンローラ２との間にはそれぞれインクリボン１３が引き回されている。
【００１８】
前記プラテンローラ２は、回転軸２ａに配設された駆動ギア（図示せず）を介してステッピングモータ等の駆動源（図示せず）にギア連結されており、前記駆動源の回転により回転可能となっている。なお、本実施形態において、前記プラテンローラ２の正回転方向は、図示反時計回りとする。
【００１９】
本実施形態のプラテンローラ保持構造３は、図１に示すように、それぞれ前記プラテンローラ２の直径よりも大きい外径を有する円形状に形成された一対の軸受板４，４を有している。
【００２０】
前記各軸受板４，４の中心部には軸受部４ａが形成されており、両軸受部４ａは前記プラテンローラ２の回転軸２ａの両端部を回転自在に保持するようになっている。
【００２１】
また、前記各軸受板４，４の周縁部には、各軸受板４，４の円周方向における前記各一対のサーマルヘッド１０，１０の間および両端のサーマルヘッド１０の円周方向における外側に位置しており長方形状に前記プラテンローラ２の半径方向たる外方に張り出す張出部５が、それぞれ５本ずつ前記両軸受板４，４間において相互に対向するようにして形成されており、対向する各張出部５が前記プラテンローラ２との間に間隙を設けて配置された連結部材６によりそれぞれ連結されている。
【００２２】
さらに、前記サーマルヘッド１０の存在しない部位の前記各軸受板４，４の周縁部には、扇状に外方に張り出した張出部７が前記両軸受板４，４間において相互に対向するようにして形成されており、前記各張出部７，７は、前記プラテンローラ２との間に間隙を設けて配置された連結部材８により連結されている。なお、前記連結部材８の各側面８ａ，８ｂは、記録紙等の印刷媒体１９を前記プラテンローラ２により搬送する際に前記筐体内に配設されたガイドローラ９とともに前記印刷媒体１９を案内するようになっている。
【００２３】
前記各サーマルヘッド１０は、前記プラテンローラ２の軸方向に平行に配列して形成された複数の発熱素子１０ａを有しており、前記各サーマルヘッド１０はそれぞれ平板状の基台１１に取付けられたキャリッジ１２に載置されて、前記プラテンローラ２に対し固定しない接離用シリンダにより接離可能になっている。
【００２４】
前記各インクリボン１３は、前記各キャリッジ１２を載置する前記各基台１１に回転自在に取付けられた巻取りコア１４と供給コア１５とに巻回され、複数のピンチローラ１６に案内されて前記プラテンローラ２と前記各サーマルヘッド１０との間に引き回されている。
【００２５】
また、前記各インクリボン１３にはそれぞれ相互に異なる色のインク層が形成されており、本実施形態においては、前記プラテンローラ２の正回転方向の上流側のインクリボン１３から順に、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）およびブラック（Ｋ）のインク層がそれぞれ形成されている。
【００２６】
そして、前記プラテンローラ２の外周には、給紙ローラ１７と巻取りローラ１８とに巻回された長尺な印刷媒体１９が引き回されている。
【００２７】
以上説明した構成からなる本実施形態の熱転写プリンタ１による印刷方法は、まず、プラテンローラ２および巻取りローラ１８を回転駆動させて印刷媒体１９の給紙を行う。そして、各サーマルヘッド１０を各インクリボン１３および印刷媒体１９を介してプラテンローラ２に圧接させ、各サーマルヘッド１０の発熱素子１０ａをそれぞれ選択的に発熱させることによりカラー画像の印刷を行うことができる。
【００２８】
そして、本実施形態のプラテンローラ保持構造３によれば、各軸受板４，４に形成され、各軸受板４，４間において対向する各張出部５および張出部７をそれぞれ連結部材６あるいは連結部材８により連結することで各軸受板４，４の剛性が増し、繰り返し印刷を行ったとしても、プラテンローラ２に対して各サーマルヘッド１０が圧接した際に作用する荷重によって各軸受板４，４に歪み変形が生じることを防止することができ、その結果、プラテンローラ２に歪みが生じることを防止することができるため、安定して良好な品質の印刷を行うことができる。
【００２９】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明に係るプラテンローラ保持構造の実施形態を示す概略斜視図
【図２】図１のプラテンローラ保持構造を採用した熱転写プリンタの要部概略図
【符号の説明】
【００３１】
１ 熱転写プリンタ
２ プラテンローラ
３ プラテンローラ保持構造
４ 軸受板
５ 張出部
６ 連結部材
７ 張出部
８ 連結部材
９ ガイドローラ
１０ サーマルヘッド
１１ 基台
１２ キャリッジ
１３ インクリボン
１４ 巻取りコア
１５ 供給コア
１６ ピンチローラ
１７ 給紙ローラ
１８ 巻取りローラ
１９ 印刷媒体
【技術分野】
【０００１】
本発明は、１つのプラテンローラに対してその周方向に複数のサーマルヘッドが所定の間隔を隔てて接離可能に配設された熱転写プリンタのプラテンローラ保持構造に係り、特に、各サーマルヘッドがプラテンローラに圧接する際の荷重によりプラテンローラを保持する軸受板に歪みが生じてしまうことを防止することのできるプラテンローラ保持構造に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、高速かつ高品質の印刷を可能とする熱転写プリンタの１つとして、１つのプラテンローラに対してその周方向に複数のサーマルヘッドが所定の間隔を隔てて接離可能に配設された熱転写プリンタがある。
【０００３】
このような従来の熱転写プリンタは、筐体内に対向して立設された一対の軸受を有するプラテンローラ保持構造にプラテンローラが回転自在に保持されており、このプラテンローラは、駆動ギアを介してステッピングモータ等からなる駆動源の回転により回転駆動されるようになっている。
【０００４】
そして、前記プラテンローラの外周には、プラテンローラの円周方向に等しい間隔を隔てて４個のサーマルヘッドがそれぞれプラテンローラに対し接離可能に配設されており、プラテンローラと各サーマルヘッドとの間には、それぞれ相互に異なるインク層、例えば、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）のインク層が形成されたインクリボンが引き回されている。
【０００５】
そして、プラテンローラを回転駆動させてプラテンローラとそれぞれのインクリボンを介した各サーマルヘッドとの間に印刷媒体を搬送し、各サーマルヘッドを各インクリボンおよび印刷媒体を介してプラテンローラに圧接させ、各サーマルヘッドの複数の発熱素子を選択的に発熱させることによりフルカラー印刷が行われる（例えば、特許文献１参照）。
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−２９１３８８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、前述した従来の熱転写プリンタにおいては、印刷を繰り返し行うと、印刷時に各サーマルヘッドが各インクリボンおよび印刷媒体を介してプラテンローラに圧接した際に作用する荷重により、プラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造に歪み変形が生じてしまい、この結果、プラテンローラに歪みが生じて印刷品質の低下を引き起こすおそれがあった。
【０００８】
そこで、本発明は、１つのプラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが接離する熱転写プリンタにおいて、複数のサーマルヘッドがプラテンローラに圧接した際の荷重によって歪み変形が生じてしまうことを防止することのできるプラテンローラ保持構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前述した目的を達成するため本発明に係るプラテンローラ保持構造の特徴は、プラテンローラの外周に周方向に所定の間隔を隔てて接離可能に配設された複数のサーマルヘッドを有する熱転写プリンタのプラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造であって、前記プラテンローラの回転軸をこの回転軸の両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板の周縁部に、両軸受板において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部を形成し、前記両軸受板において相互に対向する前記各張出部を前記プラテンローラとの間に間隙を設けてそれぞれ連結部材により連結した点にある。
【００１０】
このような構成を採用したことにより、各軸受の剛性が増し、プラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが圧接して荷重が加わったとしても、軸受に歪み変形が生じることを防止することができ、良好な品質の印刷を行うことができる。
【００１１】
また、本発明に係るプラテンローラ保持構造の他の特徴は、前記各サーマルヘッドが、前記プラテンローラの円周方向において各一対の連結部材間に配設されている点にある。
【００１２】
このような構成を採用したことにより、プラテンローラの円周方向において各サーマルヘッドが各一対の連結部材間に配設されているので、各サーマルヘッドに圧接される部位のプラテンローラの変位を近傍に位置する連結部材により防止することができる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明のプラテンローラ保持構造によれば、プラテンローラを保持する軸受の剛性を高めることができ、プラテンローラに対して複数のサーマルヘッドが接離する熱転写プリンタにおいて、繰り返し印刷を行ったとしても、各サーマルヘッドがプラテンローラに圧接する際の荷重により軸受に歪み変形が生じてしまうことを防止することができ、この結果、プラテンローラの歪みを防止することができるため、安定して良質な品質の印刷を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、図面を用いて本発明のプラテンローラ保持構造の実施形態について説明する。
【００１５】
図１は本発明に係るプラテンローラ保持構造の実施形態を示す概略斜視図、図２は図１のプラテンローラ保持構造を採用した熱転写プリンタの要部概略図である。
【００１６】
本実施形態の熱転写プリンタ１は、図２に示すように、筐体（図示せず）内に配設されたプラテンローラ保持構造３にプラテンローラ２が回転自在に保持されている。
【００１７】
また、前記プラテンローラ２の外周には、前記プラテンローラ２の円周方向に所定の間隔を隔てて４個のサーマルヘッド１０が前記プラテンローラ２に接離可能に配設されており、前記各サーマルヘッド１０と前記プラテンローラ２との間にはそれぞれインクリボン１３が引き回されている。
【００１８】
前記プラテンローラ２は、回転軸２ａに配設された駆動ギア（図示せず）を介してステッピングモータ等の駆動源（図示せず）にギア連結されており、前記駆動源の回転により回転可能となっている。なお、本実施形態において、前記プラテンローラ２の正回転方向は、図示反時計回りとする。
【００１９】
本実施形態のプラテンローラ保持構造３は、図１に示すように、それぞれ前記プラテンローラ２の直径よりも大きい外径を有する円形状に形成された一対の軸受板４，４を有している。
【００２０】
前記各軸受板４，４の中心部には軸受部４ａが形成されており、両軸受部４ａは前記プラテンローラ２の回転軸２ａの両端部を回転自在に保持するようになっている。
【００２１】
また、前記各軸受板４，４の周縁部には、各軸受板４，４の円周方向における前記各一対のサーマルヘッド１０，１０の間および両端のサーマルヘッド１０の円周方向における外側に位置しており長方形状に前記プラテンローラ２の半径方向たる外方に張り出す張出部５が、それぞれ５本ずつ前記両軸受板４，４間において相互に対向するようにして形成されており、対向する各張出部５が前記プラテンローラ２との間に間隙を設けて配置された連結部材６によりそれぞれ連結されている。
【００２２】
さらに、前記サーマルヘッド１０の存在しない部位の前記各軸受板４，４の周縁部には、扇状に外方に張り出した張出部７が前記両軸受板４，４間において相互に対向するようにして形成されており、前記各張出部７，７は、前記プラテンローラ２との間に間隙を設けて配置された連結部材８により連結されている。なお、前記連結部材８の各側面８ａ，８ｂは、記録紙等の印刷媒体１９を前記プラテンローラ２により搬送する際に前記筐体内に配設されたガイドローラ９とともに前記印刷媒体１９を案内するようになっている。
【００２３】
前記各サーマルヘッド１０は、前記プラテンローラ２の軸方向に平行に配列して形成された複数の発熱素子１０ａを有しており、前記各サーマルヘッド１０はそれぞれ平板状の基台１１に取付けられたキャリッジ１２に載置されて、前記プラテンローラ２に対し固定しない接離用シリンダにより接離可能になっている。
【００２４】
前記各インクリボン１３は、前記各キャリッジ１２を載置する前記各基台１１に回転自在に取付けられた巻取りコア１４と供給コア１５とに巻回され、複数のピンチローラ１６に案内されて前記プラテンローラ２と前記各サーマルヘッド１０との間に引き回されている。
【００２５】
また、前記各インクリボン１３にはそれぞれ相互に異なる色のインク層が形成されており、本実施形態においては、前記プラテンローラ２の正回転方向の上流側のインクリボン１３から順に、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）およびブラック（Ｋ）のインク層がそれぞれ形成されている。
【００２６】
そして、前記プラテンローラ２の外周には、給紙ローラ１７と巻取りローラ１８とに巻回された長尺な印刷媒体１９が引き回されている。
【００２７】
以上説明した構成からなる本実施形態の熱転写プリンタ１による印刷方法は、まず、プラテンローラ２および巻取りローラ１８を回転駆動させて印刷媒体１９の給紙を行う。そして、各サーマルヘッド１０を各インクリボン１３および印刷媒体１９を介してプラテンローラ２に圧接させ、各サーマルヘッド１０の発熱素子１０ａをそれぞれ選択的に発熱させることによりカラー画像の印刷を行うことができる。
【００２８】
そして、本実施形態のプラテンローラ保持構造３によれば、各軸受板４，４に形成され、各軸受板４，４間において対向する各張出部５および張出部７をそれぞれ連結部材６あるいは連結部材８により連結することで各軸受板４，４の剛性が増し、繰り返し印刷を行ったとしても、プラテンローラ２に対して各サーマルヘッド１０が圧接した際に作用する荷重によって各軸受板４，４に歪み変形が生じることを防止することができ、その結果、プラテンローラ２に歪みが生じることを防止することができるため、安定して良好な品質の印刷を行うことができる。
【００２９】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明に係るプラテンローラ保持構造の実施形態を示す概略斜視図
【図２】図１のプラテンローラ保持構造を採用した熱転写プリンタの要部概略図
【符号の説明】
【００３１】
１ 熱転写プリンタ
２ プラテンローラ
３ プラテンローラ保持構造
４ 軸受板
５ 張出部
６ 連結部材
７ 張出部
８ 連結部材
９ ガイドローラ
１０ サーマルヘッド
１１ 基台
１２ キャリッジ
１３ インクリボン
１４ 巻取りコア
１５ 供給コア
１６ ピンチローラ
１７ 給紙ローラ
１８ 巻取りローラ
１９ 印刷媒体
【特許請求の範囲】
【請求項１】
プラテンローラの外周に周方向に所定の間隔を隔てて接離可能に配設された複数のサーマルヘッドを有する熱転写プリンタのプラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造であって、
前記プラテンローラの回転軸をこの回転軸の両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板の周縁部に、両軸受板において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部を形成し、前記両軸受板において相互に対向する前記各張出部を前記プラテンローラとの間に間隙を設けてそれぞれ連結部材により連結したことを特徴とするプラテンローラ保持構造。
【請求項２】
前記各サーマルヘッドは、前記プラテンローラの円周方向において各一対の連結部材間に配設されている請求項１に記載のプラテンローラ保持構造。
【請求項１】
プラテンローラの外周に周方向に所定の間隔を隔てて接離可能に配設された複数のサーマルヘッドを有する熱転写プリンタのプラテンローラを保持するプラテンローラ保持構造であって、
前記プラテンローラの回転軸をこの回転軸の両端部においてそれぞれ回転自在に保持する一対の軸受板の周縁部に、両軸受板において相互に対向する部位にそれぞれ外方に張り出す複数の張出部を形成し、前記両軸受板において相互に対向する前記各張出部を前記プラテンローラとの間に間隙を設けてそれぞれ連結部材により連結したことを特徴とするプラテンローラ保持構造。
【請求項２】
前記各サーマルヘッドは、前記プラテンローラの円周方向において各一対の連結部材間に配設されている請求項１に記載のプラテンローラ保持構造。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２００７−１４４７２５（Ｐ２００７−１４４７２５Ａ）
【公開日】平成１９年６月１４日（２００７．６．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３４０６３６（Ｐ２００５−３４０６３６）
【出願日】平成１７年１１月２５日（２００５．１１．２５）
【出願人】（００００１００９８）アルプス電気株式会社 (4,263)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年６月１４日（２００７．６．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１１月２５日（２００５．１１．２５）
【出願人】（００００１００９８）アルプス電気株式会社 (4,263)
【Ｆターム（参考）】
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