説明

プリズムビームスプリッタ

【課題】プリズムビームスプリッタを提供する。
【解決手段】一実施の形態において、ビームスプリッタは、互いに90度以外の角度で現れることができる1つ又は複数の分割された光ビームを生成するように構成することができる。そのビームスプリッタ実施の形態のプリズムは、プリズムを通って伝搬する光が、その光の光路に対して種々の角度で1つ又は複数の中間平面に突き当たるように構成される。特定の光路に沿って透過する光がそのプリズム内で内部全反射を受けるように、特定の数の中間平面に角度を付けることができる。複数の他の中間平面は、特定の光路に沿って透過する光が内部全反射を受けないように角度を付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は光学デバイスを対象としており、詳細には、プリズムビームスプリッタを対象とする。
【背景技術】
【0002】
ビームスプリッタは、1つの光ビームを2つ以上の異なる光ビームに分離する光学デバイスである。
ビームスプリッタは、種々の異なる有用な用途を有する。
たとえば、ビームスプリッタは、数例を挙げると、カメラ及びプロジェクタにおいて用いることができ、干渉法において用いることができる。
図1A及び図1Bは、2つのタイプの一般的に用いられるビームスプリッタの概略図である。
図1Aは、キューブビームスプリッタ100の平面図及び等角図を示す。
キューブビームスプリッタ100は、第1の三角プリズム102及び第2の三角プリズム104を含む。
プリズム102及び104の斜面は、平行、且つ平坦になされ、銀又はアルミニウムのような部分反射性材料の層106で覆われる。
それらの平面は、プリズム102及び104と実質的に同じ屈折率を有する接着剤で結合することができる。
光のうちの所望の割合を透過及び反射できるようにするために、層106の厚みを調整することができる。
図1に示されるように、入射光ビーム108は、1つの平面に対して実質的に垂直にキューブビームスプリッタ100に入る。
層106は、入射ビーム108を、入射ビーム108と同じ方向においてキューブビームスプリッタ100から現れる透過ビーム110、及び入射ビーム108に対して実質的に垂直にキューブビームスプリッタ100から現れる反射ビーム112に分割する。
図1Bは、プレートビームスプリッタ120の側面図を示す。
プレートビームスプリッタ120は、ガラスから成る単一のプレート122を含み、そのプレート122の一方の表面は部分反射性材料の層124で覆われている。
図1Bにおいて示されるように、プレート122は、入射光ビーム126に対して45度に向けられる。
層124は、入射ビーム126の第1の部分を反射して、入射ビーム126に対して実質的に垂直である反射ビーム128を生成する。
入射ビーム126の第2の部分はプレート126に入り、そのプレートは屈折ビーム130を生成し、その屈折ビームは、プレート122から現れる際に再び屈折して、入射ビーム126に対して実質的に平行である透過ビーム132を与える。
プレート120に入るビームが屈折することに起因して、透過ビーム132の光路は、入射ビーム126の光路より下方にシフトし、それは「ビームオフセット」と呼ばれる。
ビームオフセットの大きさは、プレート122の厚みに比例する。
【0003】
ビームスプリッタ100及び120は多数の異なるデバイスにおいて利用されるのに成功しているが、これら2つの一般的に用いられるビームスプリッタ100及び120は、多数の不都合を有する。
たとえば、ビームスプリッタ100及び120から現れる反射光及び透過光は直角を成し、それは多くの場合に、光の向きを変更する外部ミラーを必要とする。
したがって、種々の角度において反射光及び透過光を生成するように構成することができるビームスプリッタが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1A】キューブビームスプリッタの平面図及び等角図である。
【図1B】プレートビームスプリッタの側面図である。
【図2】それぞれ異なる屈折率を有する2つの異なる材料間の界面の光学特性を示す図である。
【図3A】本発明の実施形態に従って構成される第1のビームスプリッタの等角図である。
【図3B】本発明の実施形態に従って構成される、図3Aに示される第1のビームスプリッタの側面図である。
【図3C】本発明の実施形態による、1つの入射ビームを2つの出射ビームに分割する、図3Aに示される第1のビームスプリッタの等角図である。
【図4A】本発明の実施形態に従って構成される第2のビームスプリッタの等角図である。
【図4B】本発明の実施形態に従って構成される、図4Aに示される第2のビームスプリッタの側面図である。
【図4C】本発明の実施形態による、1つの入射ビームを2つの出射ビームに分割する、図4Aに示される第2のビームスプリッタの等角図である。
【図5】本発明の実施形態に従って構成される第3のビームスプリッタの等角図である。
【図6】本発明の実施形態に従って構成される、図5に示される第3のビームスプリッタの側面図である。
【図7】本発明の実施形態に従って構成される第4のビームスプリッタの等角図である。
【図8】本発明の実施形態に従って構成される第3のビームスプリッタの側面図である。
【図9】本発明の実施形態に従って構成される第4のビームスプリッタの側面図である。
【図10A】本発明の実施形態に従って構成される例示的な複合ビームスプリッタを示す図である。
【図10B】本発明の実施形態に従って構成される例示的な複合ビームスプリッタを示す図である。
【図10C】本発明の実施形態に従って構成される例示的な複合ビームスプリッタを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の実施形態は、単一プリズムビームスプリッタ、及び単一プリズムビームスプリッタのうちの1つ又は複数を組み合わせることから形成される複合ビームスプリッタを対象とする。
それらのビームスプリッタは、互いに90度以外の角度においてプリズムから現れる1つ又は複数の分割された光ビームを生成するように構成することができる。
それらのプリズムは、プリズムを通って伝搬する光が光路に対して種々の角度を成して1つ又は複数の中間平面に突き当たるように構成される。
特定の光路に沿って透過する光がこれらの中間平面において内部全反射(「TIR」)を受けるように、或る特定の数の中間平面に角度を付けることができる。
複数の他の中間平面は、特定の光路に沿って透過する光がTIRを受けないように角度を付けられる。
結果として、TIRが生じない中間平面上に完全反射ミラー及び部分ミラーを選択的に配置することによって、プリズムを通って伝搬する1つ又は複数の光ビームを選択的に分割して、プリズムから現れるようにすることができる。
【0006】
内部全反射
図2は、それぞれが異なる屈折率を有する2つの異なる材料間の界面の光学特性を示す。
点光源202が全ての方向に光を放射する。
空間又は光学系を通って伝搬する光又は光ビームの方向を表すために、方向を指示する矢印によって特定される光線が用いられる。
各光線は、第1の材料206と第2の材料208との間の界面204に関連付けられる入射角を有する。
入射角は、光線と、「法線」と呼ばれる想像線との間の角度であり、想像線は界面204に対して垂直な線であり、光線がその界面204上に入射する点において界面204を横切る。
垂直線210〜212は、光源202から生じる3つの光線に関連付けられる法線を表す。
第1の材料206は、第2の材料208の屈折率nよりも大きな屈折率nを有するものと仮定される。
たとえば、第1の材料206は、ガラス又はアクリル樹脂から構成することができ、第2の材料208は空気とすることができ、界面204は、以下に記述されるプリズムのようなプリズムの平面を表すことができる。
【0007】
光線214は、特定の入射角θを有し、結果として、屈折した光線216が第1の材料206の表面に沿って誘導される。
角度θは「臨界角」と呼ばれる。
臨界角θよりも大きな入射角を有する光線はTIRを受ける。
臨界角θよりも小さな入射角を有する光線は屈折し、入射角よりも大きな屈折角で、第1の材料206から第2の材料208の中に進む。
たとえば、光線218は、臨界角θよりも大きな入射角θを有し、結果として、反射の法則に従って、反射した光線220が界面204から同じ角度θで反射する。
一方、光線222は、臨界角θよりも小さな入射角θを有し、結果として、屈折の法則に従って、屈折した光線224が屈折角θで第1の材料210から現れる。
ただし、θ>θである。
【0008】
図3Aは、本発明の実施形態に従って構成される第1のビームスプリッタ300の等角図を示す。
ビームスプリッタ300は、プリズム302と、部分ミラー304とを含む。
プリズム302は、第1の平面306、第2の平面308及び中間平面309〜313で構成される。
部分ミラー304は、平面312の少なくとも一部の上に配置される。
図3Bは、本発明の実施形態に従って構成されるビームスプリッタ300の側面図を示す。
鎖線314は、平面312に対して垂直に配置され、且つプリズム302を二等分する対称面の側面図を表す。
第1の平面306及び第2の平面308は、理想的には、平面314に対して平行にすることができ、平面309及び310も、理想的には、平面314に対して同じ角度φで構成することができる。
【0009】
図3Bに示されるように、3つの異なる光線321〜323が、第1の平面406に対して実質的に垂直にプリズム302に入射する光ビームの部分の光路を描く。
平面309は、光線321〜323が平面309においてTIRを受けて、平面312に関連する臨界角よりも小さな入射角で平面312に向かって反射されるように角度を付けられる。
光線321〜323は部分ミラー304において分割され、部分ミラー304によって、光の第1の部分がプリズム402から現れることができ、光の第2の部分が平面310に向かって反射し、平面310は、光線321〜323がTIRを受けて、第2の平面308に対して実質的に垂直にプリズム302から現れるように角度を付けられる。
光の第2の部分に関連付けられる光線321〜323は、ビームオフセットを実質的に生じることなくプリズム302から現れ、この特定の事例では、光は、プリズムに入射する光の入射方向に対して反転されることに留意されたい。
【0010】
図3Cは、本発明の実施形態によるビームスプリッタ300を用いて入射ビームを分割する等角図を示す。
そのビームは、第1の平面306を通ってプリズム302に入射し、平面309によって、平面312に向かって反射される。
部分ミラー304は、そのビームを、プリズム302から現れる第1の部分334、及び平面310に向かって内部反射される第2の部分に分割する。
そのビームの第2の部分は、平面310によって反射され、第2の平面308を通って、プリズム302から現れる(336)。
平面309及び310における内部反射はTIRによるものであり、平面312における像の第2の部分の内部反射は部分ミラー304によるものである。
【0011】
図4Aは、本発明の実施形態に従って構成される第2のビームスプリッタ400の等角図を示す。
ビームスプリッタ400は、プリズム402と、部分ミラー404と、完全反射ミラー406とを含む。
プリズム402は、第1の平面408、第2の平面410、及び中間平面411〜416で構成される。
部分ミラー404は、平面414の少なくとも一部の上に配置され、ミラー406は、平面416の少なくとも一部の上に配置される。
図4Bは、本発明の実施形態に従って構成される第2のビームスプリッタ400の側面図を示す。
鎖線418は、平面412に対して垂直に配置され、プリズム402を二等分する対称面の側面図を表す。
第1の平面408及び第2の平面410は、理想的には、平面418に対して平行であり、平面411及び413も、理想的には、平面418に対して同じ角度βを成すように構成され、平面414及び416は、理想的には、平面418に対して同じ角度αを成すように構成される。
【0012】
図4Bに示されるように、3つの異なる光線425〜427が、第1の平面408に対して実質的に垂直にプリズム402に入射する光ビームの部分の光路を描く。
平面411は、プリズム402に入射する光線425〜427がTIRを受けて、平面414に関連する臨界角よりも小さな入射角で平面414に向かって反射されるように角度を付けられる。
光線425〜427は、部分ミラー404において分割され、光の第1の部分がプリズム402から現れることができ、光の第2の部分が平面412に向かって反射し、平面412は、光の第2の部分がTIRを受けて、平面416に関連する臨界角よりも小さな入射角で平面416に向かって反射されるように角度を付けられる。
光線425〜427は、ミラー406によって平面413に向かって反射され、平面413は、光線425〜427が第2の平面410に対して実質的に垂直にプリズム402から現れるように角度を付けられる。
光の第2の部分に関連付けられる光線425〜427は、ビームオフセットを実質的に生じることなくプリズム402から現れることに留意されたい。
【0013】
図4Cは、本発明の実施形態によるビームスプリッタ400を用いて入射ビームを分割する等角図を示す。
ビーム432は第1の平面408を通ってプリズム402に入り、平面411によって平面414に向かって反射される。
部分ミラー404は、そのビームを、プリズム402から現れる第1の部分434、及び平面412に向かって反射される第2の部分に分割する。
第2の部分は、平面412、ミラー406及び平面413から反射され、その後、プリズム402から現れる(436)。
平面411〜413における内部反射はTIRによるものであり、平面416における内部反射はミラー406によるものである。
【0014】
ビームスプリッタ300及び400のプリズムは、奇数回の内部反射を引き起こすように構成される。
ビームスプリッタの中には、偶数回の内部反射を引き起こす種類のビームスプリッタもある。
図5は、本発明の実施形態に従って構成される第3のビームスプリッタ500の等角図を示す。
ビームスプリッタ500は、プリズム502と、部分ミラー504と、完全反射ミラー506とを備える。
プリズム502は、第1の平面508、第2の平面510、並びに中間平面512及び514で構成される。
部分ミラー504は、平面512の少なくとも一部の上に配置される。
【0015】
図6は、本発明の実施形態に従って構成されるビームスプリッタ500の側面図を示す。
3つの異なる光線521〜523が、第1の平面508に対して実質的に垂直にプリズム502に入射する光ビームの部分の光路を描く。
この特定の実施形態において、平面514は、光線521〜523が平面514においてTIRを受けずに、ミラー504によって平面512に関連付けられる臨界角よりも小さな入射角で平面512に向かって反射されるように角度を付けられる。
光線521〜523は、部分ミラー504において分割され、光の第1の部分がプリズム502から現れることができ、光の第2の部分が反射され、プリズム502から現れる。
光の第2の部分に関連付けられる光線521〜523は、プリズム502に入射する光の入射方向に対して反転されることなくプリズム502から現れることに留意されたい。
【0016】
図7は、本発明の実施形態に従って構成される第4のビームスプリッタ700の側面図を示す。
ビームスプリッタ700は、第1の平面704、第2の平面706及び4つの中間平面708〜711で構成されるプリズム702を含む。
また、ビームスプリッタ700は、平面708、709及び711の一部の上に配置される3つの完全反射ミラー714〜716と、平面710の少なくとも一部の上に配置される1つの部分ミラー717とを含む。
図7に示されるように、部分ミラー717は、平面708において反射される光を、プリズムから現れる第1の部分、及びミラー716及び715において反射され、プリズム702から現れる第2の部分に分割する。
他の実施形態では、中間平面708及び709は、プリズム702に入射する光が中間平面708及び709においてTIRを受けるように角度を付けられることができる。
結果として、ミラー714及び715はオプションとすることができる。
他の実施形態では、完全反射ミラー714〜716のうちの1つ又は複数の代わりに部分ミラーを用いることができ、2つ以上の光ビームが分割されてプリズムから現れるようにすることができる。
【0017】
図8は、本発明の実施形態に従って構成される第3のビームスプリッタ800の側面図を示す。
ビームスプリッタ800は、第1の平面802、第2の平面804及び8つの中間平面805〜811で構成されるプリズムを含む。
また、ビームスプリッタ800は、平面805〜809及び811の一部の上に配置される6つの完全反射ミラー814〜819、及び平面810の少なくとも一部の上に配置される1つの部分ミラー820も含む。
図8に示されるように、部分ミラー820は、平面806において反射される光を、プリズムから現れる第1の部分、及びミラー816〜819によって反射され、プリズム800から現れる第2の部分に分割する。
複数のミラー814〜819は、どの平面に、プリズムを通って透過する光のTIRを引き起こすように角度を付けるかに応じて任意に選択することができる。
他の実施形態では、完全反射ミラーのうちの1つ又は複数の代わりに部分ミラーを用いることができ、2つ以上の光ビームが分割されてプリズムから現れるようにすることができる。
他の実施形態では、部分ミラー820を平面810上に配置するのではなく、部分ミラー820は、他の平面809及び811のうちの一方の上に配置することができ、残りの平面上に完全反射ミラーを配置することができる。
【0018】
図9は、本発明の実施形態に従って構成される第4のビームスプリッタ900の側面図を示す。
ビームスプリッタ900は、プリズム902と、第1の部分ミラー904及び第2の部分ミラー906とを含む。
プリズム902は、第1の平面908、第2の平面910、及び中間平面911〜916で構成される。
部分ミラー904は、平面915の少なくとも一部の上に配置され、部分ミラー906は、平面912の少なくとも一部の上に配置される。
プリズム902は、図4及び図6を参照しながら先に説明されたように、理想的には鏡面対称になるように構成される。
図9に示されるように、平面912及び915は、プリズム902を通って透過する光ビームが、平面912及び915に関連付けられる臨界角よりもそれぞれ小さな入射角で9回の内部反射を受けるように延長される。
結果として、ビームスプリッタ900は、単一の光ビームを、10本の別々の光ビームに分割する。
【0019】
上記のビームスプリッタ実施形態は光導波路を含む場合もあり、その光導波路を通って、光は実質的にコリメートされたビームとしてプリズム内に透過することに留意されたい。
特定の実施形態では、光導波路は中空金属円筒体とすることができる。
【0020】
本発明の他の実施形態では、単一プリズムビームスプリッタ400及び600のうちの2つ以上を組み合わせて、単一の光ビームを3つ以上の異なる光ビームに分割する複合ビームスプリッタを形成することができる。
たとえば、図10A〜図10Cは、本発明の実施形態に従って構成される3つの例示的な複合ビームスプリッタを示す。
それらのビームスプリッタは、第1の単一プリズムビームスプリッタ1002及び第2の単一プリズムビームスプリッタ1004から形成され、それらのビームスプリッタを組み合わせて、単一の光ビームを3つの異なる光ビームに分割する。
第1のビームスプリッタ1002及び第2のビームスプリッタ1004は、ビームスプリッタ400に基づいて構成される。
図10Aにおいて、第1のビームスプリッタ1002及び第2のビームスプリッタ1004は同じ向きを有し、2つの分割されたビームが同じ方向を有するようにする。
図10Bにおいて、第1のビームスプリッタ1002及び第2のビームスプリッタ1004は反対の向きを有し、2つの分割されたビームが異なる方向を有するようにする。
図10Cにおいて、第1のビームスプリッタ1002及び第2のビームスプリッタ1004は同じ向きを有するが、中空金属円筒体のような光導波路1006を用いて、2つのビームスプリッタを分離する。
【0021】
これまでの説明は、説明の目的上、本発明を完全に理解してもらうために、特殊な用語を使用した。
しかしながら、本発明を実施するのに具体的な細部が不要であることは当業者には明らかである。
本発明の具体的な実施形態のこれまでの説明は、例示し、説明するために提示される。
それらは、本発明を余すところなく述べることや、開示されるのと全く同じ形態に限定することは意図していない。
上記の教示に鑑みて、数多くの変更及び変形が可能であることは明らかである。
それらの実施形態は、本発明の原理及びその実用的な応用例を最もわかりやすく説明し、それにより、当業者が、本発明及び種々の実施形態を、考えられる特定の用途に合わせて種々の変更を加えて最大限に利用できるようにするために図示及び記述される。
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定められることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビームスプリッタであって、
第1の平面、第2の平面および複数の中間平面を有するプリズムであって、
前記プリズムは、前記第1の平面および前記第2の平面が実質的に平行であるように構成され、前記中間平面のうちの1つまたは複数は、前記プリズムを通って伝搬する光ビームが前記1つまたは複数の中間平面において内部全反射を受けずに、前記光ビームが前記1つまたは複数の中間平面を通って前記プリズムから現れることができるように角度を付けられる、プリズムと、
前記1つまたは複数の中間平面の少なくとも一部の上に配置される1つまたは複数の部分ミラーであって、前記プリズムを通って伝搬する前記光ビームが、前記1つまたは複数の部分ミラーを通って前記プリズムから現れる屈折光ビーム、および反射されて前記プリズム内に戻される反射光ビームに分割されるようにする、1つまたは複数の部分ミラーと
を備える
ビームスプリッタ。
【請求項2】
前記中間平面は、前記第2の平面を通って前記プリズムから現れる光ビームの光路が前記第1の平面を通って前記プリズムに入射する光ビームの光路に対して実質的に平行であり、実質的に位置合わせされるように角度を付けられ、配置される
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項3】
前記複数の中間平面は、前記プリズムを通って透過する光ビームが内部全反射を受けるように角度を付けられる複数の中間平面をさらに含む
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項4】
光ビームが反射されて前記プリズム内に戻されるように、前記複数の前記1つまたは複数の中間平面上に配置されるミラーをさらに備える
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項5】
前記プリズムはガラスまたはアクリル樹脂をさらに含む
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項6】
前記プリズムは、前記プリズムを通って伝搬する光ビームが奇数回の内部反射を受けるように角度を付けられる複数の中間平面をさらに含む
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項7】
前記プリズムは、前記プリズムを通って伝搬する光ビームが偶数回の内部反射を受けるように角度を付けられる複数の中間平面をさらに含む
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項8】
光を前記プリズム内に実質的にコリメートされたビームとして透過させる光導波路をさらに備える
請求項1に記載のビームスプリッタ。
【請求項9】
前記光導波路は中空金属円筒体である
請求項8に記載のビームスプリッタ。
【請求項10】
複数のビームスプリッタを含む複合ビームスプリッタであって、
各ビームスプリッタは、請求項1に記載のビームスプリッタに基づいて構成され、
複数のビームスプリッタは、各ビームスプリッタが前記複合ビームスプリッタに入射する光ビームの一部を反射し、前記光ビームの一部を透過するように配置される、複数のビームスプリッタを含む
複合ビームスプリッタ。
【請求項11】
隣接するビームスプリッタがそれぞれ、請求項1に記載のビームスプリッタに基づいて第1の平面および第2の平面で構成され、第1のビームスプリッタの第1の平面が第2のビームスプリッタの第2の平面に当接するように配置される
請求項10に記載の複合ビームスプリッタ。
【請求項12】
前記複合ビームスプリッタに入射する光ビームの光路は、前記複合ビームスプリッタを通って透過する前記光ビームの部分の光路に対して実質的に平行であり、実質的に位置合わせされる
請求項10に記載の複合ビームスプリッタ。
【請求項13】
光を前記プリズム内に実質的にコリメートされたビームとして透過させる光導波路をさらに備える
請求項10に記載の複合ビームスプリッタ。
【請求項14】
前記光導波路は中空金属円筒体である
請求項13に記載の複合ビームスプリッタ。
【請求項15】
前記ビームスプリッタのうちの2つ以上を分離するように配置される1つまたは複数の光導波路をさらに備える
請求項10に記載の複合ビームスプリッタ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公表番号】特表2011−516916(P2011−516916A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502904(P2011−502904)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/004361
【国際公開番号】WO2009/123590
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】