説明

プリンタ

【課題】プリンタや用紙に不都合が生じるのを抑制しながらより確実に用紙を搬送することが可能なプリンタを得る。
【解決手段】プリンタは、回転駆動機構によって回転駆動されるプラテンローラと、前記プラテンローラに対して用紙の搬送方向の上流側に配置されて回転駆動機構によって回転駆動される搬送ローラと、前記搬送ローラに向けて弾性的に押圧されるとともに回転駆動機構によって回転駆動されるピンチローラ20と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プラテンローラに対して用紙の搬送方向上流側に、用紙を挟持して搬送する搬送ローラとピンチローラとを備えたプリンタが、知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のプリンタでは、プリンタや用紙に不都合が生じるのを抑制しながらより確実に用紙を搬送することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態にかかるプリンタにあっては、回転駆動機構によって回転駆動されるプラテンローラと、前記プラテンローラに対して用紙の搬送方向の上流側に配置されて回転駆動機構によって回転駆動される搬送ローラと、前記搬送ローラに向けて弾性的に押圧されるとともに回転駆動機構によって回転駆動されるピンチローラと、を備えたことを特徴の一つとする。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるプリンタの内部構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態にかかるプリンタの内部構成の一例を示す側面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態にかかるプリンタのピンチローラブロックおよび印字ブロックの一部を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態にかかるプリンタのピンチローラブロックおよび印字ブロックの一部を図3とは別の方向から見た斜視図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態にかかるプリンタの搬送ローラ、ピンチローラ、および回転伝達機構を示す正面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態にかかるプリンタの回転伝達機構を示す側面図であって、(a)は、主動ギヤおよび従動ギヤが深く噛み合っている状態を示す図、(b)は、主動ギヤおよび従動ギヤが浅く噛み合っている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1,2に示す本実施形態にかかるプリンタ1は、帯状用紙(用紙)2の内表面2aに貼付された被印字媒体としてのラベル(図示せず)に印字する印字機能を備えている。また、プリンタ1は、ラベル以外の被印字媒体(例えば台紙を有しない連続紙等)に印字することも可能である。また、プリンタ1は、ラベルに添付されたRFIDチップ(図示せず)のデータをリードライトする機能を備えることもできる。
【0007】
図1,2に示すように、プリンタ1の本体部1aは、底壁1cや側壁(図示せず)を含む筐体1bと、当該筐体1b内で底壁1cと垂直でありかつ側壁と平行な縦壁1dと、を有している。そして、この縦壁1dに、ロール保持軸3や、搬送ローラ4、プラテンローラ5、インクリボン6の供給軸7、インクリボン6の巻取軸8、印字ブロック9、ピンチローラブロック10等が、当該縦壁1dとほぼ垂直な姿勢で取り付けられている。なお、筐体1b内の、図2で縦壁1dの背面側には、制御回路(図示せず)等が収容されている。
【0008】
ロール保持軸3は、帯状用紙2が巻回されて構成されたロール(用紙ロール)11を、図2の紙面に垂直な軸回りに回動可能に保持する。ここでは、ロール保持軸3を縦壁1dに回転可能に保持する構成とすることができるし、あるいは、ロール保持軸3を縦壁1dに固定して帯状用紙2のロール11をロール保持軸3の回りに回転可能に保持する構成とすることができる。いずれにせよ、本実施形態では、ロール保持軸3やロール11は、モータ等によっては駆動されず、搬送方向TDの下流側(図2の左方向)に位置した搬送ローラ4やプラテンローラ5等の回転によって帯状用紙2のロール11が回動(従動)することにより、ロール11から帯状用紙2が引き出される。
【0009】
本実施形態では、搬送ローラ4、プラテンローラ5、およびピンチローラ20(図5参照)は、それぞれ、回転駆動機構としてのモータ14(図3参照)等によって所定の回転伝達機構を介して回転駆動される。搬送ローラ4は、印字部12やプラテンローラ5に対して帯状用紙2の搬送方向TDの上流側に配置されている。また、ピンチローラ20は、搬送ローラ4と平行な姿勢で当該搬送ローラ4の上方に隣接して配置されている。ピンチローラ20は、適宜な押圧力で搬送ローラ4に向けて付勢されている。そして、搬送ローラ4とピンチローラ20とで帯状用紙2が挟持され、搬送ローラ4ならびにピンチローラ20の回転によって、帯状用紙2が搬送される。本実施形態では、これら、搬送ローラ4や、ピンチローラ20、プラテンローラ5、モータ14、モータコントローラ(図示せず)等が、搬送機構を構成している。
【0010】
帯状体としてのインクリボン6の供給軸7には、インクリボン6が巻回されて構成されたロール(リボンロール)13がセットされ、モータ14等によって駆動される巻取軸8の回転によって、インクリボン6が巻取軸8に巻き取られてロール13から引き出される。インクリボン6は、帯状用紙2とともに、印字ブロック9に含まれるサーマルヘッド9aとプラテンローラ5との間に挟持され、サーマルヘッド9aの加熱によってインクリボン6のインクを溶融あるいは昇華させることにより、帯状用紙2の表面としての内表面2aに配置されたラベル(図示せず)に、所定のパターン(文字、数字、バーコード、図形等)を転写する。すなわち、本実施形態では、インクリボン6や、供給軸7、巻取軸8、印字ブロック9、サーマルヘッド9a、モータ14、モータコントローラ等によって、印字機構が構成され、サーマルヘッド9aとプラテンローラ5とによって印字部12が構成されている。
【0011】
上述したように、プラテンローラ5の上流側で、帯状用紙2は、搬送ローラ4とピンチローラ20との間に挟持される。そして、本実施形態では、上述したように、搬送ローラ4に加えてピンチローラ20も回転駆動される。従来の構成では、ピンチローラは、帯状用紙に対して搬送ローラの反対側から、搬送ローラに向けて弾性的に押し付けられていたが、回転駆動されていなかった。すなわち、ピンチローラは、帯状用紙によって引っ張られることで従動されていた。このような従来の構成では、帯状用紙をより確実に搬送する観点からは、ピンチローラの搬送ローラ側への押付力をより大きくすることが望ましい。しかし、ピンチローラの搬送ローラ側への押付力を大きくするほど、搬送ローラおよびピンチローラによる帯状用紙の挟持力が大きくなって帯状用紙に皺が生じたり、モータへの負荷がより大きくなったりといった、不都合が生じやすかった。この点、本実施形態では、搬送ローラ4に加えてピンチローラ20も回転駆動されるため、ピンチローラ20が回転駆動されていなかった従来の構成に比べて、ピンチローラ20の搬送ローラ4側への押付力をより小さくしやすくなり、当該押付力を大きくすることによって生じる不都合が、生じにくくなる。
【0012】
図3に示すように、本実施形態では、モータ14の出力軸(図示せず)の回転が、第一の回転伝達機構15を介して、搬送ローラ4およびプラテンローラ5に伝達される。第一の回転伝達機構15は、搬送ローラ4およびプラテンローラ5のそれぞれについて、主動プーリ(図示せず)、無端ベルト15a、従動プーリ15b、主動ギヤ15c、および従動ギヤ15dの組み合わせを有している。モータ14の出力軸には、当該出力軸の軸方向に並べて二つの主動プーリが取り付けられている。また、二つの従動プーリ15bが、搬送方向TDに離間して設けられている。搬送ローラ4用の主動プーリと従動プーリ15bとの間、ならびにプラテンローラ5用の主動プーリと従動プーリ15bとの間には、それぞれ、無端ベルト15aが架け渡されている。各従動プーリ15bには主動ギヤ15cが取り付けられ、各主動ギヤ15cには従動ギヤ15dが噛み合っている。そして、二つの従動ギヤ15dのうち一方(搬送方向上流側に配置されたもの)が搬送ローラ4に設けられ、他方(搬送方向下流側に配置されたもの)がプラテンローラ5に設けられている。したがって、モータ14の出力軸の回転は、二つの組み合わせのうち一方において、主動プーリ、無端ベルト15a、従動プーリ15b、主動ギヤ15c、および従動ギヤ15dを経て搬送ローラ4に伝達され、二つの組み合わせのうち他方において、主動プーリ、無端ベルト15a、従動プーリ15b、主動ギヤ15c、および従動ギヤ15dを経てプラテンローラ5に伝達される。
【0013】
また、図3,4に示すように、本実施形態では、搬送ローラ4の回転が、第二の回転伝達機構16を介して、ピンチローラ20に伝達される。搬送ローラ4には主動ギヤ16aが設けられ、ピンチローラ20には主動ギヤ16aと噛み合う従動ギヤ16bが設けられている。よって、搬送ローラ4の回転が、主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bを経て、ピンチローラ20へ伝達される。
【0014】
ピンチローラ20は、ピンチローラ支持部材18に回転自在に支持されている。ピンチローラ支持部材18は、ピンチローラ20を回転自在に支持するとともに幅方向WDの両端部で上方(ピンチローラ20から離間する側)に向けて突出した本体部18bと、本体部18bの上側でありかつ帯状用紙2の幅方向WDの両側となる位置で本体部18bに固定されて板ばね17cを取り付ける一対のブラケット部18aと、を有する。また、ピンチローラ支持部材18は、ピンチローラブロック10の側板10aに設けられた上下方向に延びるガイド孔10bに上下動可能に挿入された案内子18cを有している。すなわち、ピンチローラ支持部材18およびピンチローラ20は、ピンチローラブロック10に、上下動可能に支持されている。
【0015】
そして、ピンチローラ支持部材18は、付勢機構17により、搬送ローラ4に向けて弾性的に押圧されている。付勢機構17は、カムシャフト17a、カム17b、板ばね17c、およびコイルばね17dを有している。カムシャフト17aは、幅方向WDに沿って延びた姿勢でピンチローラブロック10の側板10aに回動可能に支持されている。カム17bはカムシャフト17aの幅方向WDの中央部に固定されており、カムシャフト17aの回動とともに回動する。カム17bは、ベース部17b1と、ベース部17b1から径外方向に突出した突出部17b2と、を有し、その外周部が板ばね17cに当接している。板ばね17cは、その表裏面が上下を向く姿勢で幅方向WDに沿って延びており、その幅方向WDの両端部が、ピンチローラ支持部材18のブラケット部18aに固定されている。また、コイルばね17dは、ピンチローラ支持部材18の本体部18bを上方へ付勢している。
【0016】
カム17bは、板ばね17cの上面の幅方向WDの中央部に当接している。カムシャフト17aの回動によってカム17bの突出部17b2が板ばね17cに当接すると、板ばね17cが下方(搬送ローラ4側)へ押圧される。よって、この場合は、ピンチローラ支持部材18およびピンチローラ20が、カム17bによって、板ばね17cを介して弾性的に、押圧方向PD(本実施形態では下方)に向けて、すなわち搬送ローラ4に向けて押圧される。一方、カムシャフト17aの回動によってカム17bのベース部17b1が板ばね17cに当接すると(あるいは、当接せず、板ばね17cの上面に対向した状態になると)、コイルばね17dによって、ピンチローラ支持部材18およびピンチローラ20が、押圧方向PDの反対側(本実施形態では上方)に向けて、すなわち搬送ローラ4から離間する方向に、引き上げられる。
【0017】
カム17b(およびカムシャフト17a)の回動は、押圧切替機構19の動作によって、切り替えられる。押圧切替機構19は、主動プーリ19a、無端ベルト19b、および従動プーリ19cを有している。主動プーリ19aは、印字ブロック9に回動可能に支持され、サーマルヘッド9aをプラテンローラ5へ向けて押圧するか否かを切り替える操作レバー(図示せず)の回動に連動して回動する。無端ベルト19bは、主動プーリ19aと従動プーリ19cとに架け渡され、主動プーリ19aの回動を従動プーリ19cに伝達する。従動プーリ19cは、ピンチローラブロック10に回動可能に支持されるとともに、カムシャフト17aに連結されており、従動プーリ19cの回動によって、カムシャフト17aおよびカム17bが回動する。すなわち、本実施形態では、押圧切替機構19によって、印字ブロック9のプラテンローラ5への押圧状態および非押圧状態と、ピンチローラ20の搬送ローラ4への押圧状態および非押圧状態とを、ともに切り替えることができる。
【0018】
また、図5,6に示すように、本実施形態では、搬送ローラ4とピンチローラ20とが押圧方向PD(本実施形態では上下方向)に配列されるとともに、第2の回転伝達機構16に含まれる主動ギヤ16aと従動ギヤ16bとが押圧方向PDに配列されている。上述したように、ピンチローラ20は、付勢機構17によって、搬送ローラ4へ向けて弾性的に押圧されている。また、ピンチローラ20と搬送ローラ4との間には、ラベル等の被印字媒体を含む帯状用紙2が挟まれる。したがって、ラベルの有無等によって帯状用紙2の厚さが変化すると、ピンチローラ20は、印字状態で回転中心の位置が固定されている搬送ローラ4に対して近接したり離間したりする。ここで、本実施形態では、図6に示すように、主動ギヤ16aと従動ギヤ16bとが押圧方向PDに配列されている。図6の(a)は、主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bの歯16c同士が比較的深く噛み合った状態を示し、図6の(b)は、主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bの歯16c同士が比較的浅く噛み合った状態を示している。本実施形態では、印字状態では位置が固定された主動ギヤ16aの回転中心Ax1に対して、帯状用紙2の厚さ等によって押圧方向PDに沿って従動ギヤ16bの回転中心Ax2が移動した場合にあっても、図6の(a),(b)に示すように、主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bの歯16c同士が噛み合っている範囲では、主動ギヤ16aから従動ギヤ16bへ回転を伝達することができる。なお、このように搬送ローラ4とピンチローラ20とで直径Da,Dbを異ならせた構成では、図6の(a),(b)に示すように、主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bの直径の大きさも変化する。主動ギヤ16aおよび従動ギヤ16bの歯数は、搬送ローラ4とピンチローラ20とが相互に対向する部分(帯状用紙2を挟む部分)の周速が同じになるように選定される。
【0019】
また、本実施形態では、図5に示すように、ピンチローラ20の直径Dbが、搬送ローラ4の直径Daより小さい。上述したように、ピンチローラ20の上方には、ピンチローラ支持部材18や付勢機構17等が配置される。よって、ピンチローラ20の直径Dbをより小さく設定することで、ピンチローラ20の上側でプリンタ1の構成が嵩張るのを抑制し、ひいてはプリンタ1が大型化するのを抑制することができる。
【0020】
以上説明したように、本実施形態では、ピンチローラ20が、搬送ローラ4に向けて弾性的に押圧されるとともに、回転駆動される。よって、ピンチローラ20が回転駆動されない場合に比べて、搬送ローラ4に向けての押圧力を抑制することができ、帯状用紙2に皺等が生じたり、回転駆動の駆動源としてのモータ14の負荷が大きくなったりといった不都合が生じるのを、抑制しやすくなる。
【0021】
また、本実施形態では、搬送ローラ4の回転をピンチローラ20に伝達する第二の回転伝達機構16が設けられた。よって、比較的簡素な構成によって、ピンチローラ20を回転駆動することが可能となる。
【0022】
また、本実施形態では、第二の回転伝達機構16は、搬送ローラ4に設けられた主動ギヤ16aと、ピンチローラ20に設けられて主動ギヤ16aと噛み合う従動ギヤ16bと、を有した。よって、搬送ローラ4からピンチローラ20へ回転を伝達する第二の回転伝達機構16を、比較的簡素な構成として具現化することができる。
【0023】
また、本実施形態では、主動ギヤ16aと従動ギヤ16bとが、ピンチローラ20の搬送ローラ4への押圧方向PDに噛み合う。よって、主動ギヤ16aと従動ギヤ16bとが噛み合っている範囲内であれば、ピンチローラ20が搬送ローラ4から離間することができる。したがって、帯状用紙2の厚さの変化等によるピンチローラ20の搬送ローラ4に対する相対移動を許容しながら、搬送ローラ4からピンチローラ20へ回転を伝達する第二の回転伝達機構16を構成することができる。
【0024】
また、本実施形態では、ピンチローラ20の直径Dbが搬送ローラ4の直径Daより小さい。よって、ピンチローラ20を搬送ローラ4の反対側で支持するピンチローラ支持部材18や、ピンチローラ20を搬送ローラ4に向けて弾性的に押圧する付勢機構17等が嵩張るのを抑制し、ひいてはプリンタ1が大型化するのを抑制することができる。
【0025】
また、本実施形態では、付勢機構17が板ばね17cを含む。よって、ピンチローラ20を搬送ローラ4に向けて弾性的に押圧するために用いる弾性部材や、当該弾性部材を支持する構成、弾性部材を押圧する構成等を、比較的簡素な構成として得ることができる。
【0026】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ピンチローラを搬送ローラに向けて弾性的に押圧する付勢機構は、板ばね以外の弾性部材(コイルばねや、エラストマ等)を有したものであってもよい。また、板ばねの配置やカム等の押圧部材による押圧位置も適宜に変更することが可能である。また、回転伝達機構は、ベルト駆動機構として構成してもよい。また、回転伝達機構は、三つ以上のギヤを含むものとして構成してもよい。また、ピンチローラは、帯状用紙によって従動されることのみで回転するものでなければよく、上記実施形態とは異なる回転駆動機構や回転伝達機構等によって回転駆動されることができる。また、プラテンローラおよび搬送ローラも、上記実施形態とは異なる回転駆動機構や回転伝達機構等によって回転駆動されることができる。一例として、プラテンローラ、搬送ローラ、およびピンチローラは、それぞれ別個独立した回転駆動機構および回転伝達機構を介して回転駆動されることができる。あるいは、別の一例として、プラテンローラ、搬送ローラ、およびピンチローラは、一つの回転駆動機構からそれぞれ別個の回転伝達機構を介して回転駆動されることができる。また、各構成要素(プリンタ、用紙、プラテンローラ、搬送ローラ、ピンチローラ、回転伝達機構、主動ギヤ、従動ギヤ、付勢機構、板ばね等)のスペック(方式や、構造、形状、サイズ、大きさ、長さ、幅、厚さ、断面積、重量、数、材質、配置、位置等)は、適宜に変更して実施することができる。
【0027】
上記実施形態によれば、プリンタや用紙に不都合が生じるのを抑制しながらより確実に用紙を搬送することが可能なプリンタを得ることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 プリンタ
2 帯状用紙(用紙の一例)
5 プラテンローラ
14 モータ(回転駆動機構の一例)
16 (第二の)回転伝達機構
16a 主動ギヤ
16b 従動ギヤ
17c 板ばね
20 ピンチローラ
Da (搬送ローラの)直径
Db (ピンチローラの)直径
PD 押圧方向
TD 搬送方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】特開2004−167970

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動機構によって回転駆動されるプラテンローラと、
前記プラテンローラに対して用紙の搬送方向の上流側に配置されて回転駆動機構によって回転駆動される搬送ローラと、
前記搬送ローラに向けて弾性的に押圧されるとともに回転駆動機構によって回転駆動されるピンチローラと、
を備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記搬送ローラの回転を前記ピンチローラに伝達する回転伝達機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記回転伝達機構は、前記搬送ローラに設けられた主動ギヤと、前記ピンチローラに設けられて前記主動ギヤと噛み合う従動ギヤと、を有したことを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記主動ギヤと前記従動ギヤとが、前記ピンチローラの前記搬送ローラへの押圧方向に噛み合うことを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記ピンチローラの直径が前記搬送ローラの直径より小さいことを特徴とする請求項2〜4のうちいずれか一つに記載のプリンタ。
【請求項6】
前記ピンチローラが板ばねによって前記搬送ローラに向けて押圧されたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−35494(P2012−35494A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177247(P2010−177247)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】