説明

プログラム、情報記憶媒体、ゲームシステム、および、サーバシステム

【課題】一のプレーヤのキャラクタを、他のプレーヤに利用せしめるゲームを実現すること。
【解決手段】キャラクタと、当該キャラクタを育成する育成キャラクタと、キャラクタの貸出料となるメダル数とを対応付けて管理する。そして、他のプレーヤが、貸出対象となるキャラクタの中から1つのキャラクタを選択し、当該キャラクタに対応するメダル数をメダル投入口44に投入した場合には、当該キャラクタを当該プレーヤに自由に操作させる。また、投入されたメダルの一部もしくは全部を、当該キャラクタを育成した育成プレーヤに対して付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人参加可能なゲームに関するものであって、とりわけ、ゲームに登場するキャラクタの育成・編成が可能なゲームを実行するためのプログラム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゲーム空間に登場するキャラクタを、個々のプレーヤが自由に育成できるゲームがある。この育成ゲームとして良く知られるものに、プレーヤにより入力された言語を分類して記憶することで、固有の言語形態でプレーヤとの会話を実行するタイプのゲームや玩具があるが、会話だけでなく、キャラクタの様相やしぐさ、能力等をゲームの進行過程やプレーヤの操作に応じて変更し、プレーヤ固有のキャラクタに育て上げるタイプのゲームもある。この種のゲームでは、一般的に、キャラクタに複数種類のパラメータを設定し、各パラメータの値をプレーヤの操作や選択に応じて逐次変更する。したがって、ゲームシナリオやプレーヤの判断に応じて、各パラメータの値の組み合わせパターンが多数存在し得ることとなり、それゆえ育成するプレーヤ固有のキャラクタを演出することができる。
【0003】
例えば、複数の馬のキャラクタを競争させて、その競争結果をプレーヤに予測させる競馬ゲームにおいて、レースシーンとは別に、個々の馬のキャラクタをプレーヤに育成させる場合がある。すなわち、プレーヤに競馬予測を楽しませるだけでなく、馬主や調教師としての役割を堪能せしめるものがある。この場合には、先天的な要素として、怒りっぽいとか、臆病であるといった気性や、距離適性や、1回の調教によって上達する能力の割合などの個性が設定される。このとき、各個性を決定する値をランダムに設定する方法もあるが、親となる牝馬と牡馬をプレーヤに選択させて、その2つの馬の各パラメータを配合することによって決定する場合もある。一方、ゲームの進行過程やプレーヤの操作によって変化させる後天的な要素としては、スタミナ値やスピード値、脚力といった、一般に訓練によって変化するであろうと考えられる値が設定される。
【0004】
プレーヤは、育成対象となる馬の能力を向上させるために、ゲーム空間での馬の調教を実行する。このとき、馬の状態や能力等のパラメータを表やグラフによって示して、プレーヤにより強い馬を育成するための判断材料を提示する場合もあるが、より本格的なゲームでは、能力値等を表示せずに、親馬として選択した牝馬と牡馬の血統や、それまでの調教結果やレース結果を頼りとして、プレーヤに独自に判断させる場合がある。このように、判断材料を暗示的に示す場合、個々の馬の能力等に、プレーヤのスキルに応じた落差が生じる恐れがあるが、競馬ゲームといった趣味感の強いゲームでは、却って望ましいものとなる。
【0005】
また、この種の競馬ゲームでは、馬のキャラクタを育成したプレーヤは、育て上げた馬をレースに出走させることができる。すなわち、プレーヤは、出走レースや騎手を選択して、育成した馬をレースに出馬させるとともに、当該馬がレースに勝った場合には、その賞金を入手できる。このように、育成という要素を含むゲームでは、その育成対象となるキャラクタを自分の好みに合わせて育て上げる喜びと、その個性を見抜いてより目的にかなうように育成する判断力と、また、育成したキャラクタを駆使してゲーム本来の目的を達成する戦略的要素など、あらゆる角度からプレーヤを楽しませ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−24315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
キャラクタを育成することができるゲームにおいて、育成することそのものを目的としたゲームもあるが、キャラクタを育成すること自体は、ゲーム本来の目的の派生であるとする場合もある。例えば、上述の競馬ゲームによれば、レースに勝つことが本来の目的であり、そのために、より強い馬のキャラクタを育成するという目的が発生する。しかしながら、プレーヤにとって、ゲーム全体の目的を達成する能力と、キャラクタを育成する能力とは、必ずしも同一の判断力や戦略的センスにより対処できるものではなく、一方を得意とするプレーヤにとって、他方をも得意とするとは限らない。
【0008】
例えば、上記競馬ゲームにおいて、親馬である牝馬と牡馬の個性から、育成する馬の潜在的な能力を見抜くことを得意とするプレーヤが、出馬させる適当なレースと騎手とを選択し、勝利に導くことを得意とするとは限らない。すなわち、出走レースを選択する才はあっても、必ずしも馬のキャラクタの育成を好み、また、得意とするとは限らない。逆に、育成することにこそ興味があるものの、レースによる勝負には興味がない場合もある。
【0009】
また、複数のプレーヤが同一のゲーム空間を共有し、同時に1つのゲームを実行するタイプのゲームにおいては、各プレーヤ同士が互いに対戦し合う関係に置かれたものが主流であって、各々のプレーヤがその能力やプレー結果を利用し合う関係に置かれたものは少なかった。すなわち、複数人数参加可能なゲームであって、且つ、キャラクタの育成を可能とするタイプのゲームでは、他人の育て上げたキャラクタを羨望することはあっても、自らそのキャラクタを使ってゲームを楽しむことはできなかった。
【0010】
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであって、一のプレーヤが所有するキャラクタを、他のプレーヤに利用せしめるゲームを実現することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための第1の発明は、プロセッサによる演算・制御により、所与のゲームを実行することとなるシステムに対して、対象物(例えば、本実施の形態における馬のキャラクタ)と、当該対象物を所有する所有プレーヤ(例えば、本実施の形態における馬主プレーヤ)と、当該対象物の取扱プレーヤ(例えば、本実施の形態における借主プレーヤ)と、当該対象物の貸出料(例えば、本実施の形態における貸出メダル数)とを対応付けて管理する管理手段(例えば、図15に示す貸出登録データリスト560、および、図19に示すレース管理データ570)と、前記取扱プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて取扱う取扱手段(例えば、図9に示す競馬制御部226;図20の出馬処理)と、前記管理手段により管理された貸出料に相当する料の遊戯媒体(例えば、本実施の形態におけるメダル)の消費と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に所与の期間変更する変更手段(例えば、図9に示す貸出制御手段222;図18の貸出処理のステップS56、および、図9に示す競馬制御手段226;図21の貸出有無変更処理)と、を機能させるためのゲーム情報である。
【0012】
また、第15の発明は、対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料とを対応付けて管理する管理手段と、前記取扱プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて取扱う取扱手段と、前記管理手段により管理された貸出料に相当する料の遊戯媒体の消費と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に所与の期間変更する変更手段と、を備えるゲームシステムである。
【0013】
ここで、対象物とは、ゲーム空間中において所有プレーヤが所有する物を意味し、ゲームに登場する人や動植物を模った個々のキャラクタだけでなく、軍隊や動物の群れといった集団や集合物を含み、更に、1個体における部分(例えば、手や足、胴体など)を含む意である。また、遊戯媒体とは、メダル、コイン、紙幣、銀玉(パチンコ玉)、ゲーム中の仮想的な仮想メダル、仮想コイン、仮想紙幣、仮想銀玉等を含む意である。仮想メダル、仮想コイン、仮想紙幣及び仮想銀玉が表示されることによってその量が表されるだけでなく、数字によってその量が表されてもよい。遊戯媒体は、プレーヤがゲームに参加するために必要なものである。更に、管理手段が育成プレーヤや取扱プレーヤを管理する際には、ゲームを楽しむ個人を管理する場合だけでなく、複数の端末機器からなるゲームシステムにより本発明を実行する際には、各端末を管理する場合を含む。
【0014】
この第1または第15の発明によれば、取扱プレーヤは、対象物と対応付けて管理された貸出料に相当する料の遊戯媒体を支払えば、所望する対象物を取り扱うことが可能となる。すなわち、プレーヤは、従来において、ただ羨望するだけであった他人のキャラクタ(対象物)を借りて、ゲーム空間に意のままに操って楽しむことができる。
【0015】
なお、取扱プレーヤが借りる対象となる対象物は、所有プレーヤによって育成されるものであってもかまわず、その育成された対象物の貸出しを行うことで、育成といった行為に興味を抱かないプレーヤにとっても他のプレーヤに劣ることなく楽しめるゲームを提供することができる。すなわち、第2の発明として、第1の発明のゲーム情報において、前記所有プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて育成する育成手段(例えば、図9に示す育成制御部222)を、前記システムに機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。あるいは、第16の発明として、第15の発明のゲームシステムにおいて、前記所有プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて育成する育成手段を備えるゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0016】
ここで、育成とは、1個の物体の外見や能力が成長するように世話をする過程だけでなく、個々のキャラクタを徐々に組み合わせていくような過程や、複数のアイテムや要素を組みたてたり装着させるような過程を含む意である。
【0017】
また、第3の発明として、第1または第2の発明のゲーム情報において、前記変更手段により取扱プレーヤを変更された対象物の所有プレーヤに、前記貸出料に相当する料の遊戯媒体の一部又は全部を支払う手段(例えば、図9に示す貸出制御部224;図18の貸出処理のステップS55)、を前記システムに機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0018】
また、第17の発明として、第15または第16の発明のゲームシステムにおいて、前記変更手段により取扱プレーヤを変更された対象物の所有プレーヤに、前記貸出料に相当する料の遊戯媒体の一部又は全部を支払う手段を備えるゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0019】
この第3または第17の発明によれば、所有プレーヤには、対象物を貸出すことと引き換えに、貸出料となる遊戯媒体の一部もしくは全部が付与される。したがって、例えば、所有プレーヤが自由に対象物を育成できるゲームにおいて、所有プレーヤが人気の高い対象物を育成し貸出した場合には、所有プレーヤはより多くの遊戯媒体を取得することとなる。すなわち、貸出料としての遊戯媒体を所有プレーヤに支払うことにより、当該ゲームに対する所有プレーヤの鋭気向上に寄与することが期待できる。
【0020】
なお、対象物の貸出料は、一定の値に留める必要はなく、順次変更してもよい。すなわち、第4の発明として、第1から第3のいずれかの発明のゲーム情報において、前記管理手段に対して、対象物の所与のパラメータに応じて、当該対象物の貸出料を変更する、ように機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。あるいは、第18の発明として、第15から第17のいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記管理手段が、対象物の所与のパラメータに応じて、当該対象物の貸出料を変更するゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0021】
この第4または第18の発明によれば、対象物の貸出料を、所与のパラメータに付随させて変化させ得る。例えば、所有プレーヤが対象物として軍隊を編成するような場合において、その軍隊の構成要素となる兵隊キャラクタの数に応じて貸出料を変更することとすれば、対象物の規模に応じた貸出料を設定することができる。
【0022】
また、例えば、軍隊同士を戦わせて遊ぶゲームが存在し、各軍隊を構成する要素となる騎馬兵を育成するプレーヤと、歩兵を育成するプレーヤとが存在する場合において、騎馬兵を育成するプレーヤに対して、歩兵を育成するプレーヤの数が圧倒的に少なく、歩兵の貸出供給数が少ないような場合には、騎馬兵に対する歩兵の貸出料を高くするといった具合に、需要数や供給数に応じた貸出料を設定することも可能となる。
【0023】
また、第5の発明として、第4の発明のゲーム情報において、前記所与のパラメータには、少なくとも成長パラメータが含まれ、前記育成手段に対して、前記所有プレーヤによる所与料の遊戯媒体の消費と引き換えに、対応する対象物の成長パラメータを変更する、ように機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0024】
また、第19の発明として、第18の発明のゲームシステムにおいて、前記所与のパラメータには、少なくとも成長パラメータを含み、前記育成手段が、前記所有プレーヤによる所与料の遊戯媒体の消費と引き換えに、対応する対象物の成長パラメータを変更するゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0025】
この第5または第19の発明によれば、対象物の貸出料を、当該対象物の成長度合を決定するパラメータと関連付けることができる。例えば、メダルを投資すればするほどキャラクタが成長し、強くなるようなメダルゲームにおいては、メダルを投資してキャラクタを育成する所有プレーヤの当該ゲームに対する意気込みと、キャラクタの強さとが直接的な関係で表現されることとなる。係る場合において、キャラクタの貸出料と成長パラメータとを関連付けることで、所有プレーヤの熱意や意気込みを裏切らない貸出料を設定することが可能となる。
【0026】
また、第6の発明として、第1から第5のいずれかの発明のゲーム情報において、前記管理手段に対して、対象物の取扱プレーヤ変更回数に基づいて、当該対象物の貸出料を変更する、ように機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0027】
この第6の発明によれば、取扱プレーヤの変更回数、すなわち、貸出回数に応じて貸出料を変更することができる。例えば、対象物の貸出回数の増加に伴って貸出料を増加させることとすれば、より人気の高い対象物を育成しようとする所有プレーヤの向上心を刺激し、その結果、ゲーム全体としての質や価値を高めることができる。また、人気の高い対象物は、より高値になることが予測されるため、借り手となる取扱プレーヤの購買心理を鑑み、対象物の貸出し率の分散化が期待できる。このように、貸出回数に応じて貸出料を変更することによって、借り手と貸し手の動向をバランス良く制御することができる。
【0028】
また、第7の発明として、第1から第6のいずれかの発明のゲーム情報において、前記所与のゲームは、複数の対象物が闘争する闘争モードを有するゲームであり、前記取扱手段に対して、前記闘争モードにおいてのみ有効となるように機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0029】
また、第20の発明として、第15から第19のいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記所与のゲームは、複数の対象物が闘争する闘争モードを有するゲームであり、前記取扱手段は、前記闘争モードにおいてのみ有効となるゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0030】
この第7または第20の発明によれば、闘争モードを設け、取扱プレーヤが対象物を取り扱える範囲を闘争モードのみに制限する。例えば、所有プレーヤが対象物の育成を実行するようなゲームにおいては、所有プレーヤと取扱プレーヤとの役割が明瞭となり、所有プレーヤの育成能力と、取扱プレーヤの取扱能力とを明確に区別して認識せしめる効果がある。このため、所有プレーヤは、育て上げた対象物が取扱プレーヤの手に渡り、闘争モードにおいて散々な結果が展開されたような場合においても、自己の育成能力と別個に解釈することができ、より気軽に第三者への貸出しを許すことができる。
【0031】
また、育成ゲームに対する興味はあるものの、戦闘や競争といったゲームには自信を持たないようなプレーヤにとっても楽しめるゲームを提供することができる。逆に、対象物の育成に時間を浪費することを疎むプレーヤにとっても、自分の好みに合った対象物を選択し、気軽に借りることができる。
【0032】
なお、対象物を貸出す期間は、ゲームの種類や条件に応じて様々な場合が考えられるが、各対象物同士が戦い合う闘争モードを設けた場合において、その闘争の勝敗が比較的短時間で決定するようなゲームであれば、貸出期間を闘争毎に設定してもよい。すなわち、第8の発明として、第7の発明のゲーム情報において、前記変更手段に対して、前記所与の期間の単位を前記闘争モードにおける闘争とする、ように機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0033】
また、第9の発明として、第7または第8の発明のゲーム情報において、前記闘争モードにおける対象物の成績に応じた料の遊戯媒体を、対応する取扱プレーヤに支払う支払手段を前記システムに対して機能させるための情報を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0034】
また、第21の発明として、第20の発明のゲームシステムにおいて、前記闘争モードにおける対象物の成績に応じた料の遊戯媒体を、対応する取扱プレーヤに支払うための支払手段を備えるゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0035】
この第9または第21の発明によれば、取扱プレーヤは、戦闘モードにおける対象物の成績に応じて所与の料の遊戯媒体の支払いを受ける。例えば、一定料のメダルを投入しなければ、所与の闘争モードに参加できないようなメダルゲームがある。係るメダルゲームにおいて、その闘争における優秀者にメダルを付与するといった演出をすれば、対象物の借り手となる取扱プレーヤはより闘争に強い対象物を借りようとし、また、強い対象物はそれだけ人気が高くなる。このように、対象物の貸し手に貸出料を付与するだけでなく、対象物の取扱結果に対して、賞金といった概念を加味することで、借り手の満足をも倍化させることができる。
【0036】
また、第10の発明として、第7から第9のいずれかの発明のゲーム情報において、掛け金に相当する遊戯媒体を担保するとともに、当該賭けに参加した投資プレーヤを記憶することにより、前記闘争モードの闘争結果に対する賭けを受け付ける手段と、前記闘争モードの結果を的中させた投資プレーヤに配当金に相当する料の遊戯媒体を支払う手段と、を前記システムに対して機能させるための情報を含むこととし、前記闘争モードは、当該闘争における勝敗に対して、投資プレーヤが遊戯媒体を賭けることのできるモードとするゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0037】
また、第22の発明として、第20または第21の発明のゲームシステムにおいて、掛け金に相当する遊戯媒体を担保するとともに、当該賭けに参加した投資プレーヤを記憶することにより、前記闘争モードの闘争結果に対する賭けを受け付ける手段と、前記闘争モードの結果を的中させた投資プレーヤに配当金に相当する料の遊戯媒体を支払う手段と、を備え、前記闘争モードは、当該闘争における勝敗に対して、投資プレーヤが遊戯媒体を賭けることのできるモードであるゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0038】
この第10または第22の発明によれば、取扱プレーヤの手による闘争モードの闘争に対して、投資プレーヤが賭けをすることができる。すなわち、当該ゲームによれば、対象物を育成する育成力と、対象物を戦わせる戦略力と、闘争における勝敗を賭ける推理力との、3つの観点からプレーヤを満足せしめるゲームを提供することができる。
【0039】
また、第11の発明として、第7から第10のいずれかの発明のゲーム情報において、前記管理手段に対して、対象物の闘争モードにおける過去の成績に基づいて、当該対象物の貸出料を変更する、ように機能させるための情報、を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0040】
また、第22の発明として、第20から第22のいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記管理手段が、対象物の闘争モードにおける過去の成績に基づいて、当該対象物の貸出料を変更するゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0041】
この第11または第22の発明によれば、闘争モードにおける対象物の過去の成績に基づいて貸出料を決定できる。例えば、闘争における勝率や勝数が大きい程、貸出料が高くなるように設定すれば、闘争に強い対象物を直接的に高値に設定することができる。また、借り手となる取扱プレーヤは、貸出料を目安として対象物を借りることができる。
【0042】
なお、貸出料を過去の成績や、貸出回数に応じて設定するような場合には、その都度貸出料を更新することが望ましい場合がある。したがって、第12の発明として、第7から第11のいずれかの発明のゲーム情報において、前記管理手段に対して、闘争モードにおける闘争毎に、対象物の貸出料を更新する、ように機能させるための情報、を含むゲーム情報を構成することとしてもよい。
【0043】
また、第13の発明は、所与のネットワークを介して複数のゲーム端末と接続されるサーバシステムであって、前記各ゲーム端末を操作するプレーヤが同時に同一の仮想空間を共有するゲームを、プロセッサによる演算・制御により実行することとなるサーバシステムに対して、前記仮想空間に登場する対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料とを対応付けて管理する管理手段と、前記管理手段により管理される貸出料に相当する料の遊戯媒体と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に変更する変更手段と、を機能させるためのゲーム情報である。
【0044】
また、第24の発明は、所与のネットワークを介して複数のゲーム端末と接続され、前記各ゲーム端末を操作するプレーヤが同時に同一の仮想空間を共有するゲームを実行することとなるサーバシステムであって、前記仮想空間に登場する対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料とを対応付けて管理する管理手段と、前記管理手段により管理される貸出料に相当する料の遊戯媒体と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に変更する変更手段と、を備えるサーバシステムである。
【0045】
この第13または第24の発明によれば、複数のプレーヤが同時に同一の仮想空間を共有するゲームにおいて、一のプレーヤが所有する対象物を他のプレーヤが、遊戯媒体と引き換えに借りることが可能となる。すなわち、ゲームの進行が全てのプレーヤにとって同時であり、メモリカード等にゲーム結果を記憶しても、同じステージを繰り返し実行することができない再現性のないゲームにおいても、対象物の貸出しを可能とすることによって、ただ羨望するだけであった他人の対象物を、同一のゲーム空間において複数のプレーヤに使用させることが可能となる。
【0046】
また、第14の発明として、第1から第13のいずれかの発明のゲーム情報を記憶した情報記憶媒体を構成することとしてもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態における筐体の外観図である。
【図2】サーバとゲーム端末の接続形態の一例を示す図である。
【図3】スタート画面の一例を示す図である。
【図4】馬主選択画面の一例を示す図である。
【図5】貸出登録馬一覧表の一例を示す図である。
【図6】詳細表示画面の一例を示す図である。
【図7】結果発表画面の一例を示す図である。
【図8】レース結果画面の一例を示す図である。
【図9】機能ブロック図である。
【図10】基本処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】性質データリストの一例を示す図である。
【図12】馬管理データリストの一例を示す図である。
【図13】詳細データリストの一例を示す図である。
【図14】調教データリストの一例を示す図である。
【図15】貸出登録データリストの一例を示す図である。
【図16】生成育成処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】貸出メダルテーブルの一例を示す図である。
【図18】貸出処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】レース管理データの一例を示す図である。
【図20】出馬処理を説明するためのフローチャートである。
【図21】貸出有無変更処理を説明するためのフローチャートである。
【図22】結果発表処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】本実施の形態を実現可能とするハードウェア構成の一例を示す図である。
【図24】本発明をオンラインゲームに適用した場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下に、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、本発明を複数のプレーヤが同時参加可能なゲームシステムに適用する場合について説明するが、本発明の適用については、これに限定するものではない。また、本実施の形態では、メダルの投入によりゲームが進行するタイプの業務用のゲームシステムにて競馬ゲームを実現する場合を例に説明する。
【0049】
図1は、本実施の形態におけるゲームシステム1の筐体10の一例を示す外観図である。同図によれば、筐体10は、基部20と、ゲーム端末30−1〜4(以下、単にゲーム端末30という)とから構成される。基部20は、本競馬ゲームにおける画像を表示するための共通モニタ22と、効果音を出力するための共通スピーカ24とを具備し、ゲーム端末30の背面に設置される。また、共通モニタ22は、各ゲーム端末30のいずれの位置からも視認できるように設置される。
【0050】
また、各ゲーム端末30は、基台部40と側部50とから構成される。基台部40は、各端末に位置するプレーヤがゲームの操作を実行するための操作パネル42と、メダルを投入するためのメダル投入口44と、各端末におけるプレーヤの操作に応じた効果音を出力するための端末スピーカ46と、メモリカードを挿入するためのカード挿入口48とを具備する。側部50は、操作パネル42を操作するプレーヤが視認できる位置に端末モニタ52を備える。
【0051】
すなわち、各ゲーム端末30に位置するプレーヤは、端末スピーカ46から出力される効果音を聞き、端末モニタ52に表示される画像を見ながら、操作パネル42を操作して種々の選択や入力を行うことにより競馬ゲームを楽しむ。したがって、端末モニタ52には、勝馬投票券の選択画面や、各出走馬の詳細なデータなど、個々のプレーヤが所望する画像を表示する。また、共通モニタ22には、全プレーヤに共通する内容、例えば、出走馬をチェックするためのパドックや、勝馬投票券の払戻し倍率(すなわち、オッズ)の表示、レースの実況、レース結果(着順掲示)等を表示する。
【0052】
なお、各種処理を実行するためのシステム基板26は、筐体10の基部20に内蔵され、また、種々のプログラムやデータを記憶するための情報記憶媒体であるメモリ28は、システム基板26上に実装されている。更に、各ゲーム端末30の制御系(不図示)は、システム基板26をサーバとし、通信回線を介して接続される。図2は、サーバ(システム基板26)と、通信回線32を介して接続される各ゲーム端末30の接続形態の一例を示す図である。各ゲーム端末30は、スタンドアローンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものであってもかまわないが、以下では、説明の簡単のために、サーバ26がゲーム画像、ゲーム音を生成して各ゲーム端末30に送信し、これを各ゲーム端末30が出力するものとする。
【0053】
また、以下では、メダルという表現において、物理的な形として存在するメダルと、情報としてのメダルの2つの概念を含むものとする。すなわち、メダルの投入という意味においては、図1に示すメダル投入口44に対する物理的なメダルの投入と、カード挿入口48に対して挿入されたメモリカードから情報としてのメダルを引き出すことの2つの意味を含み、そのいずれであってもかまわない。すなわち、以下では、メダルを数によって扱うこととする。なお、メモリカードは、プレーヤIDを記憶する記憶領域と、メダル数を記憶するメダル記憶領域とから構成され、筐体10の処理系は、必要に応じた情報を各領域から読み出し、あるいは、書き込む処理を実行することとする。
【0054】
本発明は、プレーヤが、ゲームに登場するキャラクタを育成し、これを他のプレーヤに貸し出すことを提案したものである。すなわち、上述のゲームシステム1を用いた競馬レースによれば、プレーヤが馬のキャラクタを育成し、その育成した馬のキャラクタを他のプレーヤに貸し出すことを可能とする。一方、借り手となるプレーヤは、所定料のメダルを投入することによって、所望の馬のキャラクタを借りることができる。そして、借り手であるプレーヤは、その場限りの馬主となって、借りた馬のキャラクタの出走レースおよび騎手を決定してレースに臨む。もし、借りた馬のキャラクタがレースで優勝したならば、借り手であるプレーヤに賞金としてのメダルが付与される。
【0055】
以下、キャラクタを育成し、且つ、そのキャラクタの貸出を可能とする競馬ゲームの一例について詳細に説明する。なお、以下では、馬のキャラクタを単に馬といい、馬を育成し調教するプレーヤを馬主プレーヤ、また、借り手となるプレーヤを借主プレーヤという。更に、勝馬投票券を購入して賭けを楽しむプレーヤを投資プレーヤという。
【0056】
まず、本実施の形態における競馬ゲームの概要を説明する。
図3は、各ゲーム端末30の端末モニタ52に表示されるスタート画面の一例を示す図である。同図によれば、スタート画面60には、「馬券を買う」62と、「馬主になる」64と、「レンタルする」66と、「結果発表」68の4つの選択肢(アイコン)が表示される。すなわち、プレーヤは、スタート画面60によって、実行するゲームの内容を選択することができる。
【0057】
プレーヤがスタート画面60に表示された選択肢の中から「馬主になる」64を選択した場合には、プレーヤに馬の育成および調教を実行させる。まず、筐体10の処理系は、プレーヤ(すなわち、馬主プレーヤ)に、持ち馬を調教するか新規に馬を購入するかを選択させるための馬主選択画面を表示する。図4は、馬主選択画面70の一例を示す図である。同図によれば、馬主選択画面70には、「新規購入」72と「持ち馬の調教」74の2つのアイコンを表示する。なお、馬主選択画面70には、馬主プレーヤに対して、メモリカードの挿入を指示するメッセージを表示し、馬主プレーヤのIDを読み出した上で次の画面に進む。
【0058】
馬主選択画面70にて、「新規購入」72が選択された場合には、馬を生成する。すなわち、馬のIDおよび馬の能力値を発生し、当該馬主プレーヤのIDと対応付けて記憶する。このとき、馬の能力値は、馬主プレーヤに選択させた親馬(牝馬と牡馬)の能力値に基づいて決定する。
【0059】
一方、馬主選択画面70にて、「持ち馬の調教」74が選択された場合には、当該馬主プレーヤに持ち馬の調教を実行させる。このとき、予め認識したプレーヤIDに対応する馬の詳細なデータを端末モニタ52に表示する。例えば、馬のコンディションや、過去の調教内容と回数、年齢、性別等を表示する。更に、選択可能な調教内容をアイコンによって表示し、選択された調教内容に応じて馬の能力値を変更する。なお、メモリカードから読み出したプレーヤIDに対応する馬が複数存在する場合には、その全ての馬の名前を表示して、いずれの馬の調教を実行するかを選択させる。
【0060】
また、馬の能力値には、当該馬の年齢を含み、馬の年齢が所定の値よりも大きくなると、当該馬にレースへの出馬権を与え、その旨を画面上に表示する。すなわち、馬主プレーヤは、持ち馬を自由にレースに出馬させることができるようになる。また、年齢に応じてレースへの出馬権を与えると同時に、当該馬の貸出権を付与する。すなわち、馬主プレーヤは、持ち馬の貸出しを所望する場合には、貸出しの登録を行って、第三者(すなわち、借主プレーヤ)に自由にレースへの出馬を決定させることができる。このとき、貸出登録された馬には、それぞれ貸出料となるメダル数が設定され、借主プレーヤは、この貸出メダルを投入することで馬を借りることができる。なお、この支払われた貸出メダルの一部もしくは全ては、当該馬の馬主プレーヤに対して付与される。そして、持ち馬が貸出中である場合には、画面上にその旨を表示し、馬主プレーヤに貸出中であることを知らせる。
【0061】
また、スタート画面60において、「レンタルする」66が選択された場合には、プレーヤ(すなわち、借主プレーヤ)に馬主としてのゲームを提供する。すなわち、借主プレーヤは、借り馬を出走させるレースや、その時の騎手を選択することができる。そして、もし、借り馬がレースにて優勝すれば、借主プレーヤはその賞金の一部もしくはその全てを得ることができる。
【0062】
図5は、借主プレーヤが借り馬を選択するための貸出登録馬一覧表80の一例を示す図である。同図によれば、貸出登録馬一覧表80には、貸出登録された馬の名前、性別、クラス、馬主プレーヤ名、貸出メダル数が表示される。このとき、借主プレーヤは、各馬の詳細な情報に興味を持った場合には、端末モニタ52上に表示されるカーソルの位置を移動して貸出登録馬の名前の位置に合わせ、操作パネル42の閲覧ボタンを押下することで、該当する馬の詳細なデータを閲覧できる。
【0063】
図6は、詳細表示画面82の一例を示す図である。同図によれば、詳細なデータとして、当該登録馬の画像、当該登録馬の親馬(牡馬名と牝馬名)、馬主勝数、レンタル勝数、出馬総数、収得メダル総数、および、調教データのアイコン等が表示される。ここで、馬主勝数とは、馬主プレーヤが出馬させた際の勝数を、レンタル勝数とは、貸出したときの勝数を意味する。また、収得メダル総数とは、出馬したレースで得た賞金(メダル)の累積を示す。なお、調教データとは、過去に馬主プレーヤにより実行された調教内容の内訳が記憶されたデータであり、具体的には、「ウッドチップ」や「坂路」といった調教内容毎に実行した回数が記憶される。すなわち、借主プレーヤは、調教データのアイコンを操作ボタン42にて選択すると、過去の調教内容について閲覧することができる。
【0064】
そして、借主プレーヤは、図5に示す貸出登録馬一覧表80の中から借り馬を決定すると、出馬させるレースおよび騎手を選択してレースに臨むことができる。ただし、借主プレーヤは、貸出登録馬一覧表80に表示された貸出メダルを投入しなければ馬を借りることができない。すなわち、筐体10の処理系は、貸出メダルの投入を待って、借主プレーヤに出馬レースと騎手を決定させる。このとき、借主プレーヤに対してメモリカードの挿入を督促し、当該借主プレーヤのIDを認識すると、選択された馬のIDと対応付けて記憶し、当該馬がレースにて優勝した場合には、その賞金(メダル)を借主プレーヤに対して支払う。
【0065】
また、スタート画面60にて、「結果発表」68が選択されると、過去のレースの結果一覧を表示する。図7は、結果発表画面84の一例を示す図である。同図によれば、結果発表画面84には、過去5レース分のレース名と距離が表示される。この画面において、プレーヤが操作パネル42を操作して、レースの名前を選択すると、当該レースのレース結果画面が表示される。図8は、レース結果画面86の一例を示す図である。同図によれば、レース結果画面86には、優勝馬の名前と、タイムと、賞金となるメダル数と、その支払い有無と、馬主の名前と、出走馬の順位とが表示される。
【0066】
なお、優勝馬の賞金の支払いは、このレース結果画面86にて実行する。すなわち、このレース結果画面86が表示されている状態において、プレーヤがメモリカードを挿入すると、筐体10の処理系はプレーヤIDを識別する。そして、賞金の支払い有無および貸出有無を判定し、識別したプレーヤIDが支払うべき対象である旨を認識すると、賞金となるメダルを支払う。したがって、馬をレースに出馬させたプレーヤは、当該レース実行中に筐体10の近くにいなくても、賞金を得ることができる。
【0067】
また、スタート画面60にて、「馬券を買う」62が選択された場合には、通常の競馬のゲームを展開する。すなわち、筐体10の処理系は、次のレースに出走する馬の一覧表や、騎手の帽子およびウェアの色や柄の一覧表、オッズ、出走馬の血統やレース履歴等の詳細などをプレーヤ(すなわち、投資プレーヤ)の操作指示に応じて端末モニタ52に表示し、投資プレーヤに勝馬投票券を選択および購入させる。このとき、投入されたメダルの枚数に応じて選択された勝馬投票券の購入枚数を決定する。そして、レースが終了すると、出走馬の着順を表示するとともに、選択された勝馬投票券の内容と出走馬の着順とを比較し、選択された勝馬投票券がレース結果と一致する場合には、確定したオッズに応じた払戻しを実行する。
【0068】
続いて、本実施の形態における機能構成について説明する。
図9は、本実施の形態における機能ブロックの一例を示す図である。同図によれば、本機能ブロックは、操作部100と、処理部200と、表示部300と、音出力部400と、情報記憶媒体500と、外部情報部600とから構成される。操作部100は、図1に示す各ゲーム端末30の操作パネル42に相当するものであって、プレーヤの入力・操作を電気信号として処理部200に出力するためのものである。
【0069】
表示部300は、図1に示す共通モニタ22と各端末モニタ52に該当するものであり、処理部200から入力される指示に従って所与の画像を表示する。また、音出力部400は、図1に示す共通スピーカ24と端末スピーカ46に該当するものであり、処理部200から入力される指示に従って所与の効果音を出力する。
【0070】
外部情報部600は、図1に示す各ゲーム端末30のメダル投入口44やカード挿入口48に相当する機能部である。例えば、外部情報部600は、メダル投入口44に投入されたメダルの数を検出し、メダル投入信号として処理部200に出力する。また、カード挿入口48に挿入されたメモリカードから必要な情報を読み出して処理部200に出力する処理や、処理部200から入力された情報を、メモリカードに書き込む処理等を実行する。
【0071】
処理部200は、システム全体の制御、システム内の各機能部への命令の指示、競馬ゲームを実現するための処理、画像処理、音処理等の各種処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、あるいはASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現できる。
【0072】
また、処理部200は、操作部100から信号が入力されると、その信号の発信元であるゲーム端末30のアドレスと対応付けて一時的に記憶し、入力された信号に応じた処理を実行するとともに、その処理結果に基づいて生成した画像を該当するゲーム端末30に出力する。なお、処理部200は、主に、ゲーム演算部220と画像生成部240とを含み、操作部100から入力される操作信号に応じた処理をゲーム演算部220に実行させ、更に、その処理結果に基づく画像を画像生成部240に生成させる。そして、操作信号の発信元であるゲーム端末30に生成した画像を出力する。
【0073】
ゲーム演算部220は、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、ゲーム空間に存在する各キャラクタを制御する処理、ゲーム画像を生成するための処理等、種々のゲーム処理を、操作部100から入力される操作信号や、情報記憶媒体500から読み出すゲーム演算プログラム512等に基づいて実行する。また、ゲーム演算部220は、主に、育成制御部222と、貸出制御部224と、競馬制御部226とを含み、操作部100や外部情報部600から入力される信号およびゲームプログラム510に基づいて各部に指示を出力する。例えば、メダルの投入と引き換えに所与の処理を実行するような場合には、ゲーム演算部220は、外部情報部600から入力されるメダル投入信号を待って、処理を実行する旨の指示を各部に出力する。
【0074】
更に、ゲーム演算部220は、表示部300の各端末モニタ52にスタート画面60を表示させるとともに、操作部100から入力される指示信号に従って、各部に指示を出力する。例えば、スタート画面60にて、「馬主になる」64が選択された場合には、育成制御部222に処理を実行する指示を出力する。また、ゲーム演算部220内の各部は、ゲーム演算部220から入力される指示、および、ゲーム演算プログラム512に従って処理を実行し、その処理結果を画像生成部240に出力して、各処理結果に基づく画像を生成させる。
【0075】
以下、図10を用いて、スタート画面60から各種ゲームへ移行する際の基本処理について説明する。同図によれば、ゲーム演算部220は、各端末モニタ52にスタート画面60を表示させる(ステップS1)。スタート画面60にて、「馬主になる」64が選択された場合には(ステップS2)、育成制御部222による生成育成処理に移行する(ステップS3)。また、「レンタルする」66が選択された場合には(ステップS2)、貸出制御部224による貸出処理に移行する(ステップS4)。また、「馬券を買う」62が選択された場合には(ステップS2)、競馬制御部226による競馬処理に移行する(ステップS5)。また、「結果発表」68が選択された場合には(ステップS2)、競馬制御部226による結果発表処理に移行する(ステップS6)。
【0076】
以下、ゲーム演算部220内の各部が実行する処理について説明する。
育成制御部222は、図3に示すスタート画面60にて、「馬主になる」64が選択された際の処理を実行する。具体的には、馬主プレーヤの入力指示に応じて、馬を生成する処理と、馬主プレーヤが選択する調教内容に応じて馬の能力を変更する調教処理と、馬の貸出登録を実行する登録処理などを主に実行する。
【0077】
まず、馬を生成する処理について説明する。
馬を生成する処理とは、図4に示す馬主選択画面70にて、「新規購入」72が選択された場合に実行する処理であり、馬のIDを発生し、更に、当該馬の各種データを生成することである。各種データとは、当該馬の走りや体力等の能力を特徴付ける性質データと、当該馬の名前や馬主プレーヤの名前等を対応付けて記憶するための馬管理データと、当該馬の血統や勝数などの詳細な情報となる詳細データとを生成する。
【0078】
図11は、性質データリスト520の一例を示す図である。性質データリスト520には、複数の馬の性質データ522が、それぞれ馬IDと対応付けて記憶される。同図によれば、性質データ522は、スタミナ値、スピード値、スタート適性、脚力、成長率等から構成される。ここで、スタミナ値とは、馬の生命力、持久力、体力等を示す変数であり、病気や、レースへの出馬、調教等の有無によって変動する値である。また、スピード値は、馬の平均スピードを意味し、スタート適性は、スタート時に引き出せる速さを意味し、脚力は、芝やダートに対する抵抗力の強さやキック力等を意味する値である。また、成長率は、1回の調教によって各性質の伸びる割合を意味する。
【0079】
すなわち、育成制御部222は、馬を生成する指示が入力されると、新規に馬IDを発生し、更に、スタミナ値、スピード値、スタート適性、脚力、成長率等のパラメータを生成する。そして、生成した各値を性質データ522として、発生した馬IDと対応付けて性質データリスト520に追加する。なお、性質データ522の各値は、馬主プレーヤによって選択された親馬の性質データ522を参照して生成する。このとき、各項目毎に牝馬と牡馬の各値の平均値を当てはめることとしてもよいが、スタミナ値などの訓練によって変動するような値は、適当に減少させた数値を採用する。なお、性質データ522には、図11に示したものだけでなく、距離適性、ダート適性、障害適性、気性変数等を加えたより複雑な構成にしても良い。また、各能力毎に成長率を設定してもよい。
【0080】
図12は、馬管理データリスト530の一例を示す図である。馬管理データリスト530には、複数の馬の馬管理データ532が、馬IDと対応付けて記憶される。同図によれば、馬管理データ532は、馬主プレーヤのIDと、馬の名称と、馬主名と、当該馬の性別と、クラスと、年齢と、詳細コードと、調教コードとから構成される。ここで、クラスとは、当該馬が出走可能なレースの階級を意味し、また、詳細コードとは、当該馬の詳細データのコードを、調教コードとは、当該馬の調教データを識別するためのコードをそれぞれ意味する。また、年齢とは、馬の年齢を示す変数である。
【0081】
すなわち、育成制御部222は、馬を生成する指示が入力されると、操作部100から入力される馬主プレーヤの名前や馬の名前、外部情報部600から入力されるプレーヤID等を、生成した馬のIDと対応付けて馬管理データリスト530に加算する。このとき、性別は、乱数によって決定してもよいし、日付や馬主プレーヤの希望等に応じて決定してもよい。また、クラスは未経験とし、年齢は0に設定する。更に、詳細コードおよび調教内容コードを新規に生成する。
【0082】
図13は、詳細データリスト540の一例を示す図である。詳細データリスト540には、複数の馬の詳細データ542が、詳細コードと対応付けて記憶される。同図によれば、詳細データ542は、該当する馬の親馬の名前とそのIDと、馬体重と、病気の有無と、馬主勝数と、貸出勝数と、出馬総数と、収得メダル総数とから構成される。
【0083】
すなわち、育成制御部222は、馬のIDおよび詳細コードを発生すると、詳細コードと対応する詳細データ542を生成し、詳細データリスト540に追加する。このとき、病気の有無は無に、馬主勝数、貸出勝数、および、出馬総数はそれぞれ0に設定する。なお、馬体重は、一意的に決定してもよいし、標準偏差を用いた乱数によって決定してもよい。また、親馬の馬IDは、馬主プレーヤによって選択された2つの馬IDを設定する。
【0084】
図14は、調教データリスト550の一例を示す図である。調教データリスト550には、複数の馬の調教データ552が、調教コードと対応付けて記憶される。同図によれば、調教データ552は、ウッドチップ、坂路、ダート、芝、プール等の実行回数、および、総調教回数から構成される。すなわち、育成制御部222は、馬を発生すると同時に、調教データ552を生成し、調教データリスト550に加算する。なお、調教データ552の生成時においては、各調教回数には0を設定する。また、調教データ552には、図14に示す内容だけでなく、「馬なり」や「一杯」、「強め」といった調教の強度を加味した構成にしてもよい。
【0085】
続いて、馬の能力を変更する処理について説明する。
馬の能力を変更する処理とは、図4に示す馬主選択画面70にて、「持ち馬の調教」74が選択された場合に実行する処理であり、図11の性質データ522や、図12の馬管理データ532、図13の詳細データ542、および、図14の調教データ552の各値を必要に応じて変更する処理である。
【0086】
まず、育成制御部222は、「持ち馬の調教」74が選択されると、外部情報部600から入力される馬主プレーヤのIDに該当する馬の性質データ522を検索する。すなわち、馬主プレーヤのIDに該当する馬IDを馬管理データリスト530から検索し、更に、検索した馬IDに該当する性質データ522と調教データ552を検索する。そして、馬主プレーヤが選択した調教内容に応じて、性質データ522内の値、および調教データ552内の調教回数の値を変更する。ただし、馬管理データリスト530の中に、1つのプレーヤIDに対応する馬管理データ532が複数存在する場合には、その全ての馬管理データ532を読み出し、該当する馬の名前を端末モニタ52に表示させ、いずれか1つの馬を選択させる。
【0087】
なお、「ウッドチップ」や「坂路」といった調教内容に応じて、性質データ522に記憶された各能力の値を変更する処理については、従来に知られたいかなる方法を用いてもかまわず、また、いかなる方法であっても本発明の本質にさしつかえるものではない。したがって、ここでは、いずれの調教内容によっていずれの能力の値を変更するかといった処理の詳細については省略する。
【0088】
また、育成制御部222は、各馬の年齢や馬体重を更新する処理を実行する。このとき、各馬の年齢や馬体重を更新するタイミングは、ゲーム空間上に定義した時間に応じて逐次変更するものであってもよいが、例えば、調教回数や、レースへの出馬回数、餌等を与えた回数、馬主プレーヤが該当する馬にアクセスした回数等に応じて変更することとしても良い。
【0089】
続いて、貸出登録処理について説明する。
育成制御部222は、馬主プレーヤの入力指示に応じて馬を貸出登録する。貸出登録とは、馬主プレーヤのIDとその持ち馬のIDとを対応付けて記憶する処理を意味する。
【0090】
図15は、貸出登録データリスト560の一例を示す図である。同図によれば、貸出登録データリスト560には、馬IDと対応付けて貸出登録データ562が記憶される。また、貸出登録データ562は、貸出有無と、プレーヤIDと、未支払メダル数と、貸出メダル数と、総貸出回数とから構成される。すなわち、育成制御部222は、操作部100から貸出登録する指示が入力されると、貸出登録データ562を生成し、馬IDと対応付けて貸出登録データリスト560に追加する。このとき、貸出有無は無に、未支払メダル数と総貸出回数は0に設定する。貸出メダル数については、貸出制御部224に貸出メダル数を決定する旨の要求信号を出力し、貸出制御部224から入力される値を設定する。
【0091】
また、未支払メダル数とは、過去に借主プレーヤによって支払われたメダルのうち、未だに馬主プレーヤに引き取られていないメダルの総数を意味する。この未支払メダルの支払いタイミングは、プレーヤが馬主としてメモリカードを挿入した時とする。すなわち、図4に示す馬主選択画面70にて「持ち馬の調教」74が選択されたとき、育成制御部222は、該当する馬の性質データ522や調教データ552を読み出すとともに、貸出登録データ562を読み出す。そして、未支払メダル数の有無を判定し、未支払のメダルがある場合には、総貸出回数と蓄積したメダル数を画面に表示し、更に、外部情報部600に対して未支払メダルの値をメモリカードに書き込む指示を出力し、貸出登録データ562内の未支払メダル数を0に変更する。
【0092】
なお、育成制御部222は、この貸出登録データリスト560を参照して、出馬の有無や、貸出登録の実行の有無を督促するためのアイコンを表示する。具体的には、スタート画面60にて「持ち馬の調教」74が選択され、調教対象となる馬が決定すると、当該馬のIDが貸出登録データリスト560に登録されているか否かを検索する。リスト内に当該馬のIDが存在しなければ、貸出登録を実行するためのアイコンおよび出馬を実行するためのアイコンを表示する。また、リスト内に当該馬のIDが存在する場合には、その貸出有無を判定し、貸出されていない場合には、出馬を実行するためのアイコンを表示し、貸出中である場合には、その旨を表示する。
【0093】
ただし、未経験馬や年少馬のレース出馬を制限するために、出馬や貸出登録のアイコンの表示有無を決定するに際して、該当する馬の年齢を加味することとしてもよい。例えば、該当する馬の馬管理データ532から年齢を読み出し、当該年齢が所定の年齢よりも大きいか否かを判定する。所定の年齢よりも小さい場合には、当該馬には出馬権および貸出権がないものとして、アイコンを表示しないこととしてもよい。
【0094】
なお、馬主プレーヤによって、表示した各種アイコンが選択された場合には、育成制御部222は、順次指定された処理を実行する。例えば、出馬のアイコンが選択された場合には、該当する馬のIDを競馬制御部226に出力して、レースへの出馬処理を実行させる。このとき、育成制御部222は、貸出登録データ562内の貸出有無を有に切り替えて、第三者への貸出しが不能となるようにする。また、貸出登録のアイコンが選択された場合には、上述の貸出登録処理を実行する。
【0095】
以上が、育成制御部222が実行する処理である。以下に、育成制御部222により実行される生成育成処理の主な流れを図16に示すフローチャートを用いて説明する。
【0096】
図16によれば、育成制御部222は、外部情報部600からプレーヤIDが入力されると(ステップS30)、図4に示した馬主選択画面70を端末モニタ52に表示させる(ステップS31)。そして、操作部100から「新規購入」72の操作信号が入力された場合には、馬のIDを発生し(ステップS32)、性質データ522と、馬管理データ532と、詳細データ542と、調教データ552等のデータを生成し(ステップS33)、ステップS36に移行する。一方、ステップS31にて、「持ち馬の調教」74が選択された場合には、馬管理データリスト530の中からプレーヤIDに該当する馬IDを判定し(ステップS34)、判定した馬IDに該当する各種データを読み出す(ステップS35)。
【0097】
そして、貸出登録データリスト560の中から当該馬IDに該当する貸出登録データ562が存在するか否かを判定し、アイコンの表示有無を決定するとともに、調教用の画面を端末モニタ52に表示させる(ステップS36)。次いで、操作部100から出馬のアイコンの選択有無を判定し(ステップS37)、出馬が選択された場合には、当該馬のIDを競馬制御部226に出力して出馬処理に移行する。
【0098】
一方、ステップS37にて、出馬のアイコンが選択されなかった場合には、貸出登録のアイコンの選択有無を判定する(ステップS39)。貸出登録が選択されなかった場合には、ステップS40に移行し、選択された場合には、貸出登録処理を実行する(ステップS39)。そして、操作部100からの操作信号に応じて調教処理を実行する(ステップS40)。また、操作部100から調教を終了する旨の信号が入力された場合には(ステップS41)、本処理を終了し、終了しない場合にはステップS37に移行する。
【0099】
続いて、ゲーム演算部220内の貸出制御部224の処理について説明する。
貸出制御部224は、図3に示すスタート画面60にて「レンタルする」66が選択された場合の処理を実行する。より具体的には、図5に示した貸出登録馬一覧表80や図6に示した馬の詳細表示画面82を表示させるための処理や、借主プレーヤに馬を貸出す処理、貸出メダル数を決定する処理等を実行する。
【0100】
まず、貸出制御部224は、スタート画面60にて「レンタルする」66が選択されると、メモリカードの挿入を指示するための画面を端末モニタ52に表示させた後、外部情報部600にプレーヤIDを読み出す指示を出力し、その読み出したプレーヤIDを一時的に記憶する。また、一方で、図15に示した貸出登録データリスト560の中から貸出可能な馬を読み出して、端末モニタ52に貸出登録馬一覧表80を表示させる。このとき、例えば、貸出登録馬をクラス毎にソートし、クラス順に並び替えられた一覧表を表示するようにしてもよい。また、貸出制御部224は、操作部100から詳細データ542を表示する指示が入力されると、詳細データリスト540の中から該当する馬の詳細データ542を読み出して、端末モニタ52に表示させる。
【0101】
次いで、貸出制御部224は、操作部100から馬を借りる旨の操作信号と、馬のIDが入力されると、貸出処理を実行する。具体的には、貸出制御部224は、その選択された馬の貸出登録データ562を読み出して、該当する貸出メダル数の投入を判定し、その投入されたメダルを当該貸出登録データ562内の未支払メダル数に加算し、また、貸出有無を反転する処理を実行する。更に、貸出制御部224は、当該馬のIDと、予め記憶した借主プレーヤのIDとを競馬制御部226に対して出力し、レースへの出馬処理を実行させる。
【0102】
また、貸出制御部224は、各馬の能力や勝数に応じて貸出メダル数を変更する処理を実行する。例えば、各馬の過去のレースにおける勝数に基づいて貸出メダル数を決定する。図17は、勝数と貸出メダル数の対応関係を示す貸出メダルテーブル514の一例を示す図である。すなわち、貸出制御部224は、該当する馬の詳細データ542の中から馬主勝数と貸出勝数を読み出して総合勝数を算出し、その総合勝数に対応する値を貸出メダルテーブル514から読み出して、該当する馬の貸出メダル数として決定する。このように、総合勝数に応じて貸出メダル数を決定することによって、レースに強い馬をより高値で貸出せるように設定することができる。
【0103】
ただし、育成された馬を第三者に自由に貸出した場合、馬主プレーヤの意に反して負けると解りきったレースに出馬され、なかなか勝数が増加しないといった問題が生じる恐れがある。すなわち、育成プレーヤが多数のメダルを投資して強い馬を育成しているにもかかわらず、当該馬の貸出メダル数が増加しないといったことが起こり得る。
【0104】
そこで、貸出メダル数を決定する際に、図17に示した貸出メダルテーブル514のみならず、以下の式に基づいて決定してもよい。すなわち、貸出メダルテーブル514に記憶されたメダル数を基準値とし、この基準値に、当該馬に対する総調教回数を平均調教回数で割った値に更に調教係数αを掛けた値を加算した値を貸出メダル数とする。
【数1】

ここで、調教係数αは定数であり、適当な数値を代入することとする。また、平均調教回数とは、全ての馬について調教された回数の平均を取ったものである。すなわち、調教データリスト550内の全ての総調教回数を加算し、更に、馬の数で割った値を意味する。したがって、平均調教回数は、ゲーム実行中において逐次変化することとなるが、一定時間置きに算出して均衡を保つように設定する。
【0105】
勿論、上記式に限定する必要はなく、調教回数を加味したいかなる決定方法であってもかまわない。このように、総調教回数を貸出メダル数の決定に含めることで、より道理に叶った貸出メダル数を決定することができる。更に、馬の年齢や病気の有無、該当する馬の血統といった他の要素が貸出メダル数の決定処理に寄与するように設定してもよい。
【0106】
なお、貸出制御部224が貸出メダル数を決定する処理を実行するタイミングは、育成制御部222によって要求される場合を除いて、1つのレースが終了した時とする。勿論、一定時間おき(例えば、3時間や6時間、あるいは1日といった単位)であってもよいし、各種データが変化する度に貸出メダル数の更新処理を実行してもよい。ただし、データの変更に応じて逐次更新処理を行う場合には、借主プレーヤが借り馬を選択している最中にも、刻々と貸出メダル数が変化することとなる。したがって、貸出制御部224は、その都度新たな貸出メダル数の値を表示するように画像生成部240に指示を出力する。
【0107】
以上が、貸出制御部224が実行する処理である。以下に、貸出制御部224が実行する貸出処理の流れを、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
同図によれば、貸出制御部224は、外部情報部600から入力される借主プレーヤのIDを認識し(ステップS50)、一時的に記憶する。そして、貸出登録データリスト560から貸出可能な馬を選出すると、画像生成部240に出力して、貸出登録馬一覧表80を表示し、更に、必要に応じて詳細表示画面82を表示する(ステップS51)。更に、操作部100から入力される信号に基づいて借り馬を判定し(ステップS52)、選択された馬に該当する貸出登録データ562を読み出して(ステップS53)、外部情報部600から入力されるメダル数と、貸出登録データ562に記憶された貸出メダル数とが一致するかを判定する(ステップS54)。そして、その入力されたメダル数を貸出登録データ562内の未支払メダル数に加算し(ステップS35)、更に、貸出有無を反転し(ステップS56)、予め記憶した借主プレーヤのIDと当該馬のIDを競馬制御部226に出力して、出馬処理に移行する。
【0108】
次に、ゲーム演算部220内の競馬制御部226の処理について説明する。
競馬制御部226は、レースや賭けの処理を実行する機能部である。すなわち、実行するレースの管理や、各レースに出走する馬を記憶する処理、投資プレーヤの各出走馬に対する投票数に応じたオッズの算出処理、各出走馬の能力値に基づいてレースにおける順列を逐次計算する処理、オッズに合わせてメダルの払戻し料を決定する処理、賞金(メダル)を馬主プレーヤあるいは借主プレーヤに支払う処理などを実行する。
【0109】
例えば、競馬制御部226は、複数のレースと、各レースに出馬する馬とを対応付けて記憶するためのレース管理データを生成する。図19は、レース管理データ570の一例を示す図である。同図によれば、レース管理データ570は、各レースを識別するためのコードと、レース名と、レースのクラスと、賞金となるメダル数と、賞金の支払有無と、レースにおける距離と、第1枠から第8枠までのコースに出走する馬のIDと、借主プレーヤのIDと、着順と、タイムとを記憶するための記憶領域により構成されている。
【0110】
すなわち、競馬制御部226は、育成制御部222あるいは貸出制御部224からレースへの出馬処理の要求信号が入力されると、レースの一覧表を端末モニタ52に表示させ、各種プレーヤに出走レースを選択させる。そして、操作部100から入力される信号に基づいて出走レースを判別し、出馬処理の要求信号とともに入力された馬のID(有れば、借主プレーヤのIDと)を、レース管理データ570内の該当するレースコードの該当する位置に記憶する。このとき、馬主プレーヤによる出馬である場合には、借主プレーヤの欄を0に設定する。また、レース実行前においては、着順およびタイムを全て0に設定する。
【0111】
また、競馬制御部226は、1つのレースを終了すると、そのレース結果をレース管理データ570に書き込み、更に、レース結果に基づいて該当する馬の詳細データ542内に記憶された馬主勝数や、貸出勝数、出馬総数、収得メダル数等の値を更新する。具体的には、レースに優勝した出走馬のIDに対応する詳細データ542を読み出し、当該馬が馬主プレーヤにより出馬登録された場合には、馬主勝数の値を変更し、借主プレーヤによって出馬登録された場合には、貸出勝数の値を変更する。更に、レース管理データ570の中から賞メダル数を読み出して、詳細データ542内の収得メダル数に加算する。また、当該レースに出走した全ての馬のIDと対応する詳細データ542内の出馬総数の値を変更する。
【0112】
また、競馬制御部226は、貸出登録データリスト560内の貸出有無を変更する処理を実行する。具体的には、1つのレースが終了すると、レース管理データ570内のその終了したレースに該当するデータの中から、借主プレーヤのIDが記憶されている馬のIDを読み出す。更に、貸出登録データリスト560の中から、読み出した馬のIDと対応する貸出登録データ562を読み出し、貸出有無を切り替えることによって、貸出可能状態に変更する。
【0113】
また、競馬制御部226は、操作部100から「結果発表」68を表示する指示信号が入力されると、レース管理データ570および馬管理データリスト530とを読み出し、過去に実行されたレースを検出して画像生成部240に出力し、図7に示したような結果発表画面84を端末モニタ52に表示させる。また、結果発表画面84の表示中において、操作部100からレースコードが入力されると、図8に示したようなレース結果画面86を表示させる。このとき、各馬の名前や馬主プレーヤの名前は、各馬の馬管理データ532から読み出し、また、貸出有無や賞メダル数、支払い有無等の情報はレース管理データ570から読み出して表示させる。
【0114】
更に、レース結果画面86の表示中において、外部情報部600からプレーヤIDが入力されると、競馬制御部226は、レース管理データ570内の該当するレースにおける、賞金の支払有無を判定する。そして、未支払である場合には、外部情報部600から入力されたプレーヤIDが賞金を支払うべき対象であるかを判定し、支払い対象である場合には、該当するメダルを支払う。例えば、レース管理データ570の優勝馬の欄に、借主プレーヤのIDが記憶されている場合には、当該IDと外部情報部600から入力されたプレーヤIDとを比較する。一方、優勝馬の欄に、借主プレーヤのIDが記憶されていない場合には、馬管理データ532に記憶された馬主プレーヤのIDと、外部情報部600から入力されたプレーヤIDとを比較する。
【0115】
以上が、本実施の形態における競馬制御部226の主な特徴を成す処理である。なお、レースにおける各馬の順位を決定する処理や、オッズを決定する処理については、いかなる方法であってもかまわない。したがって、ここではその詳細な説明については省略する。
【0116】
以下に、図20〜図22を用いて、出馬決定処理、貸出有無変更処理、結果発表処理の流れを説明する。
図20は、出馬処理を説明するためのフローチャートである。
図20によれば、競馬制御部226は、育成制御部222もしくは貸出制御部224から出馬処理を請求する信号が入力されたか否かを判定し(ステップS70)、ない場合には本処理を終了する。一方、出馬を要求する信号が入力された場合には、レース管理データ570を読み出して(ステップS71)、レース一覧表を端末モニタ52に表示させる(ステップS72)。操作部100からレースを選択した旨の信号が入力されると、その選択されたレースへの出馬が可能であるか否かを判定し(ステップS73)、不可能であればステップS72に戻る。一方、出馬可能なレースであれば、レース管理データ570内の当該レースに該当する部分の所定の位置に、育成制御部222もしくは貸出制御部224から入力された馬のIDと、借主プレーヤのIDとを記憶し(ステップS74)、本処理を終了する。
【0117】
図21は、貸出有無を変更する処理を説明するためのフローチャートである。
同図によれば、競馬制御部226は、まず、レースが終了したか否かを判定する(ステップS80)。レースが終了していない場合には、本処理を終了する。一方、レースが終了した場合には、実行したレースのコードに対応するデータを、レース管理データ570から読み出し、当該レースの結果を記憶する(ステップS81)。次いで、競馬制御部226は、該当するレース管理データ570の中から、借主プレーヤが記憶された馬のIDを読み出す(ステップS82)。また、貸出登録データリスト560の中から、ステップS82にて読み出した馬のIDに該当する貸出登録データ562を全て読み出し(ステップS83)、貸出有無を有から無に反転させて(ステップS84)、本処理を終了する。
【0118】
図22は、結果発表処理を説明するためのフローチャートである。
同図によれば、競馬制御部226は、操作部100から結果発表画面84を表示する指示信号が入力されると、レース管理データ570を読み出し(ステップS90)、過去に実行したレースの名前、および距離を画像生成部240に出力し、結果発表画像を生成させて、端末モニタ52に結果発表画面84を表示させる(ステップS91)。更に、競馬制御部226は、操作部100からレースを選択する旨の信号の入力有無を判定し(ステップS92)、入力されない場合には、ステップS98に移行する。
【0119】
一方、ステップS92にて、レースが選択された場合には、レース管理データ570内の該当するレースの詳細と、そのレースに出馬した全ての馬の馬管理データ532を読み出して、画像生成部240に出力し、レース結果画面86を端末モニタ52に表示させる(ステップS93)。このとき、外部情報部600からプレーヤIDが入力されたか否かを判定し(ステップS94)、プレーヤIDが入力されない場合には、ステップS97に移行する。一方、外部情報部600からプレーヤIDが入力された場合には、当該IDと、レース管理データ570内に記憶された優勝馬のプレーヤIDと一致するかを判定し(ステップS95)、一致しない場合には、ステップS97に移行する。一致する場合には、レース管理データ570に記憶された賞メダルを支払う(ステップS96)。
【0120】
そして、操作部100からレース結果画面86を終了する旨の信号が入力されたかを判定し(ステップS97)、終了しない場合には、ステップS94に戻る。また、操作部100から当該結果発表画面84を終了する旨の信号が入力されたかを判定し(ステップS98)、終了しない場合には、ステップS91に戻る。終了する旨が選択された場合には、本処理を終了する。
【0121】
情報記憶媒体500は、本実施の形態における筐体10の駆動に係るプログラムやデータ等を記憶するものであり、CD−ROM、MO、DVD、メモリ、ハードディスク等のハードウェアにより実現できる。また、情報記憶媒体500は、競馬ゲームを実行するためのゲームプログラム510を記憶する。また、ゲームプログラム510には、ゲーム演算プログラム512や画像生成プログラム516が記憶される。更に、情報記憶媒体500は、性質データリスト520と、馬管理データリスト530と、詳細データリスト540と、調教データリスト550と、貸出登録データリスト560と、レース管理データ570とが記憶される。
【0122】
なお、ゲーム演算プログラム512には、ゲームシナリオや共通モニタ22に表示する馬等の各オブジェクトのポリゴンモデル情報、操作パネル42からの操作信号に応じて各部を実行させるための情報、ゲーム演算部220内の各部を制御するための情報等、ゲーム進行に係る情報が含まれる。また、ゲーム演算プログラム512には、貸出メダルテーブル514が含まれる。更に、画像生成プログラム516には、ジオメトリ処理やレンダリング処理を実行するために必要な情報や、各種選択画面(画像)や、各種一覧表等を生成するための情報の他、各種画像データが含まれる。
【0123】
次に、本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例について、図23を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012、1014が、システムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして、画像生成IC1010には、表示装置1018(図1に示す共通モニタ22および端末モニタ52を含む)が接続され、音生成IC1008には、スピーカ1020(図1に示す共通スピーカ24および端末スピーカ46を含む)が接続され、I/Oポート1012には、コントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には、通信装置1024が接続されている。
【0124】
情報記憶媒体1006は、図9に示す機能ブロックにおける情報記憶媒体500に相当するものであり、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものである。例えば、図1に示す筐体10では、ゲームプログラム510等を格納する情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクが用いられ、この場合には、情報記憶媒体1006は、ROM1002であってもかまわない。また、パーソナルコンピュータにおいては、CD−ROM、DVD、ROM等のメモリ、ハードディスク等が用いられる。
【0125】
コントロール装置1022は、図1に示す操作パネル42に相当するものであって、ユーザがゲーム進行に応じて行う判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0126】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004は、このCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果が格納される。
【0127】
更に、この種の装置には、音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていて、ゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やバックグラウンド音楽等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音は、スピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から出力される画像情報に基づいて表示装置1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。また表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、プロジェクター等により実現される。
【0128】
また、通信装置1024は、ゲームシステム内部で利用される各種の情報を外部とやり取りするものであり、他のゲームシステムと接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介して、ゲームプログラム等の情報を送受すること等に利用される。
【0129】
また、上述した種々の処理は、図16、図18、図20〜図22のフローチャートに示した処理等を行うためのプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0130】
なお、本発明は、図1に示した業務用のゲームシステム1だけでなく、他のいかなる形態の娯楽設備に適用してもかまわない。例えば、本発明を、ネットワークを通じたオンラインゲームに適用してもかまわない。図24は、オンラインゲームに本発明を適用した例を示す図である。同図によれば、ネットワーク700を介して、サーバ702と各端末704−1、2、…、nが接続され、図9に示した情報記憶媒体500に記憶された情報(例えば、ゲームプログラム510、性質データリスト520、馬管理データリスト530、詳細データリスト540、調教データリスト550、貸出登録データリスト560、レース管理データ570等)をサーバ702が記憶する。各端末704は、必要な情報をその都度サーバ702から入手する。なお、各端末704には、ディスプレイやキーボードのほか、スピーカを具備させ、サーバから送られる画像データや音声データを出力できるようにする。
【0131】
サーバ702は、各端末704に対して、スタート画面60や馬主選択画面70等を送信するだけでなく、プレーヤによって入力された馬の名前や馬主の名前、プレーヤID等を記憶する処理等を実行する。なお、課金方法は、いかなる方法であってもかまわないが、上述のメダル投入の方法と同様でもさしつかえない。
【0132】
なお、本発明は、上記実施の形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、本実施の形態では、借主プレーヤは、馬を借りた後で、出走するレースを決定する構成を例に説明したが、これに限る必要はなく、出走レースを選択した後に、借りる馬を決定する構成にしてもよいことは勿論である。
【0133】
また、本実施の形態では、所望の馬を出走させるレースを、レース一覧表の中から自由に選択できることとして説明したが、直後に実行するレースに限定して出走馬を募集する設定にしてもよい。例えば、「次のレースは、○○カップ(GI)1200mです。出走馬を指定してください。」といったガイダンスを表示して出走馬を募ることとしてもよい。この場合には、レース管理データ570に借主プレーヤのIDを記憶する必要がなく、レースが終るや否や優勝馬を出走させたプレーヤに対して賞金を払うといった構成にすることができる。すなわち、ゲームシステムの処理系は、各端末と馬との関係のみを記憶すれば足り、借主プレーヤを識別する必要がない。
【0134】
また、馬主プレーヤが貸出登録を自由に解除できる構成にしてもよい。例えば、貸出登録が成された馬について、その調教用の画面上に、貸出登録を解除するためのアイコンを表示する。当該アイコンが選択された場合には、貸出登録データリスト560の中から該当する貸出登録データ562を検索して、削除する。このとき、削除する貸出登録データ562内の未支払メダル数が0でない場合には、その未支払いのメダルを馬主プレーヤのメモリカードに書き込んで、未支払メダルが0になった後に、当該貸出登録データ562の削除を実行する。
【0135】
更に、上記実施の形態では、育成したキャラクタの貸出を可能とするゲームとして、競馬ゲームを例に説明したが、キャラクタの育成を伴うものであれば、これに限定する必要はない。例えば、自キャラクタの護衛をする護衛キャラクタが存在するようなゲームにおいて、護衛キャラクタを育成するモードを設け、これを他人に貸出すことを可能とする構成にしてもよい。この場合には、期間を限定して貸出すこととする。すなわち、護衛キャラクタは、借主プレーヤにより支払われたメダル数に応じた期間、当該借主プレーヤの自キャラクタを護衛し、その期間が経過すると、育成主であるプレーヤの元に帰還するといった構成にする。勿論、馬のキャラクタや護衛キャラクタに限定する必要もなく、プレーヤや遊戯者が愛でて楽しむキャラクタであってもよい。
【0136】
また、キャラクタの育成としては、何らかの事象を教えたり、食物を与えたりする行為だけでなく、武器や衣装といったアイテムを装備させる行為であってもよい。例えば、複数のアイテムをキャラクタに装着させていくゲームであって、且つ、各アイテムは互いに相関性を有し、組み合わせ如何によってその個性を強力に発揮したり逆に低減するようなゲームにおいて、プレーヤは、どのアイテムをキャラクタに装着させるか悩むこととなる。係るゲームに対して、アイテムの装着を育成と解し、本発明を適用してもよいことは勿論である。
【0137】
更に、貸出すキャラクタは、プレーヤが所有し、操作する自キャラクタそのものであってもかまわない。例えば、2以上のキャラクタが対戦する格闘アクションゲームにおける操作キャラクタそのものを貸出すこととしてもよい。
【0138】
また、育成プレーヤの育成対象を、1個のキャラクタに限定する必要はなく、軍隊や城、町、陣地といった複数の構成要素からなるものであってもよい。例えば、陣地内に様々なアイテムやキャラクタを配して敵の攻略から守り、逆に、自キャラクタを操作して他の陣地に攻込むといったゲームがあるが、かくなるゲームにおいて、巧みにアイテムやキャラクタを配置した陣地を第三者に貸出すこととしてもよい。
【0139】
具体的には、陣地内に配した各キャラクタやアイテムを識別するためのコードや、その配置位置等の情報を、本実施の形態における性質データとして記憶し、また、第三者が各陣地の概要を閲覧するための情報として、陣地名や陣地内の各キャラクタ名等の情報を、本実施の形態における管理データとして記憶する。そして、陣地を構成したプレーヤが貸出しを希望する場合には、貸出登録を実行させ、貸出登録データリストを生成する。更に、他のプレーヤによる攻略結果等をレース管理データに該当する攻略管理データとして記憶する、といったことにより実現することができる。
【符号の説明】
【0140】
100 操作部
200 処理部
220 ゲーム演算部
222 育成制御部
224 貸出制御部
226 競馬制御部
240 画像生成部
300 表示部
400 音出力部
500 情報記憶媒体
510 ゲームプログラム
512 ゲーム演算プログラム
514 貸出メダルテーブル
516 画像生成プログラム
520 性質データリスト
530 馬管理データリスト
540 詳細データリスト
550 調教データリスト
560 貸出登録データリスト
570 レース管理データ
600 外部情報部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムに所与のゲームを実行させるためのプログラムであって、
対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料と、当該対象物の所与のパラメータとを対応付けて管理する管理手段、
前記取扱プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて取扱う取扱手段、
前記所有プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて育成する育成手段、
前記管理手段により管理された貸出料に相当する料の遊戯媒体の消費と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に所与の期間変更する変更手段、
前記変更手段による変更に際して消費された前記貸出料に相当する料の遊戯媒体の一部又は全部を、当該対象物の所有プレーヤが有する遊戯媒体の情報が記憶された記憶部に加算して記憶させることで当該所有プレーヤに支払う処理を行う手段、
として前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記所与のゲームは、複数の対象物が闘争する闘争モードを有するゲームであり、
前記取扱手段が、前記闘争モードにおいてのみ有効となるように前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
【請求項3】
請求項2において、
前記変更手段が、前記所与の期間の単位を前記闘争モードにおける闘争とする、ように前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記闘争モードにおける対象物の成績に応じた料の遊戯媒体を、対応する取扱プレーヤが有する遊戯媒体の情報が記憶された記憶部に加算して記憶させることで当該取扱プレーヤに支払う処理を行う手段として前記コンピュータシステムを更に機能させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかにおいて、
前記管理手段が、対象物の闘争モードにおける過去の成績に基づいて、当該対象物の貸出料を変更する、ように前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれかにおいて、
前記管理手段が、闘争モードにおける闘争毎に、対象物の貸出料を更新する、ように前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体。
【請求項8】
対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料と、当該対象物の所与のパラメータとを対応付けて管理する管理手段と、
前記取扱プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて取扱う取扱手段と、
前記所有プレーヤの操作指示に従って、対応する対象物を前記所与のゲームにおいて育成する育成手段と、
前記管理手段により管理された貸出料に相当する料の遊戯媒体の消費と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に所与の期間変更する変更手段と、
前記変更手段により取扱プレーヤを変更された対象物の所有プレーヤが有する遊戯媒体の情報が記憶された記憶部に、前記貸出料に相当する料の遊戯媒体の一部又は全部を加算して記憶させることで当該所有プレーヤに支払う処理を行う手段と、
を備えたゲームシステム。
【請求項9】
所与のネットワークを介して複数のゲーム端末と接続され、前記各ゲーム端末を操作するプレーヤが仮想空間内で自身が所有する対象物を取り扱って育成するゲームを実行するサーバシステムであって、
前記仮想空間に登場する対象物と、当該対象物を所有する所有プレーヤと、当該対象物の取扱プレーヤと、当該対象物の貸出料と、当該対象物の所与のパラメータとを対応付けて管理する管理手段と、
前記管理手段により管理される貸出料に相当する料の遊戯媒体と引き換えに、対応する対象物の取扱プレーヤを一時的に変更する変更手段と、
前記変更手段により取扱プレーヤを変更された対象物の所有プレーヤが有する遊戯媒体の情報が記憶された記憶部に、前記貸出料に相当する料の遊戯媒体の一部又は全部を加算して記憶させることで当該所有プレーヤに支払う処理を行う手段と、
を備えたサーバシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−200719(P2011−200719A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155516(P2011−155516)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【分割の表示】特願2001−47429(P2001−47429)の分割
【原出願日】平成13年2月22日(2001.2.22)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】