説明

プログラム、情報記憶媒体及び電子機器

【課題】音楽データの再生と、譜面データに基づく画面表示との時間的なずれの調整。
【解決手段】音楽データに基づく音楽の再生がなされるとともに、譜面表示進行時刻tgに沿った譜面データに基づく譜面の表示がなされる。このとき、所定の調整期間における、システムクロックタイマ値tsと現在の音楽再生位置tmとの差分Δtの平均値が調整値ΔTとされ、システムクロックタイマ値tsにこの調整値ΔTを加算した値が、譜面表示進行時刻tgとされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽再生手段を備えた電子機器等に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームジャンルの一種として、出力される音楽に合わせた入力タイミングが指示され、指示された入力タイミングに合わせて操作入力を行う音楽ゲームが知られている。この音楽ゲームでは、例えば和太鼓を模した入力装置を備え、ゲーム画面として、移動表示させた指示標識が所定位置に到達したタイミングを入力タイミングとして指示した譜面が表示される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−66129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
音楽ゲームでは、予め、楽曲それぞれに対して、音楽データと、音楽に対する入力タイミングを定めた譜面データ(楽譜データ)とが対応付けて用意されている。そして、ゲーム実行時には、音楽データを再生して音楽を音出力するとともに、譜面データに基づく画面表示を行って入力タイミングを指示表示する。このとき、音楽の再生と譜面の表示とは独立して進行制御されるため、例えば開始時タイミングのずれ等によって、両者に時間的なずれが生じることがあり得る。譜面データにおける入力タイミングは音楽に相応するように定められるため、音楽の再生と譜面の表示とのずれは、プレーヤに違和感を与えることになる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、音楽データの再生と、譜面データに基づく画面表示との時間的なずれを調整することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の形態は、
音楽再生手段(例えば、図10の音声生成部130)を備えたコンピュータ(例えば、図10の家庭用ゲームシステム1000)を、
時刻相当値を計数する時刻相当値計数手段(例えば、図10のシステムクロック部140)、
所与のタイミングで前記音楽再生手段に所与の音楽データの再生開始を指示する制御を行う音楽再生開始指示制御手段(例えば、図10のゲーム演算部110)、
表示制御用進行時刻と対応付けて表示制御内容が定義された画面表示制御データに基づき、前記表示制御用進行時刻に沿った画面表示制御を行う画面表示制御手段(例えば、図10の譜面表示制御部114)、
前記音楽再生手段により再生されている音楽データの再生位置を取得する音楽再生位置取得手段(例えば、図10の音楽再生制御部112)、
前記時刻相当値に基づく前記タイミングからの経過時間相当値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する時間差算出手段(例えば、図10の調整部116)、
前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する進行時刻調整手段(例えば、図10の譜面表示制御部114)、
として機能させるためのプログラム(例えば、図10のゲームプログラム310)である。
【0007】
また、他の形態として、
時刻相当値を計数する時刻相当値計数手段と、
音楽再生手段と、
所与のタイミングで前記音楽再生手段に所与の音楽データの再生開始を指示する制御を行う音楽再生開始指示制御手段と、
表示制御用進行時刻と対応付けて表示制御内容が定義された画面表示制御データに基づき、前記表示制御用進行時刻に沿った画面表示制御を行う画面表示制御手段と、
前記音楽再生手段により再生されている音楽データの再生位置を取得する音楽再生位置取得手段と、
前記時刻相当値に基づく前記タイミングからの経過時間相当値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する時間差算出手段と、
前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する進行時刻調整手段と、
を備えた電子機器(例えば、図10の家庭用ゲームシステム1000)を構成しても良い。
【0008】
この第1の形態等によれば、所与のタイミングで音楽データの再生が開始されるとともに、画面表示制御データに基づき、表示制御進行時刻に沿った画面表示制御が行われるが、音楽データの再生開始が指示されたタイミングからの経過時間相当値と、再生されている音楽データの再生位置との時間的な差に基づいて、表示制御進行時刻が調整される。時刻相当値に基づくタイミングからの経過時間相当値は、再生されているであろう音楽データの位置に相当する。このため、例えば、音楽データの再生と画面表示制御データに基づく画面表示制御との間の時間的な対応関係に基づいて、経過時間相当値と実際の音楽データの再生位置との時間的な差を求めて表示制御進行時刻を調整することで、音楽データの再生と画面表示制御との間に生じる時間的なずれを解消することが可能となる。
【0009】
また、第2の形態として、第1の形態のプログラムであって、
前記進行時刻調整手段が、所与の周期の間に前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する処理を周期的に行う、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0010】
この第2の形態によれば、所与の周期の間に算出された差に基づいて表示制御用進行時刻を調整する処理が周期的に行われる。表示制御用進行時刻を調整する処理が周期的に行われることで、一時的にではなく、画面表示制御データに基づく画面表示制御を行っている期間全体に亘って、音楽データの再生と画面表示制御との間に生じる時間的なずれを解消することが可能となる。
【0011】
また、第3の形態として、第2の形態のプログラムであって、
前記周期を変更する周期変更手段(例えば、図10の調整部116)として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0012】
この第3の形態によれば、表示制御用進行時刻を調整する処理を行う周期が変更される。
【0013】
また、第4の形態として、第3の形態のプログラムであって、
前記周期変更手段が、前記タイミングからの経過時間に基づいて前記周期を変更する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0014】
この第4の形態によれば、音楽データの再生開始が指示されたタイミングからの経過時間に基づいて、表示制御用進行時刻を調整する処理を行う周期が変更される。具体的には、例えば、経過時間が短い場合、すなわち音楽データの再生開始が指示された直後の期間の場合には周期を短くすることで、再生開始が指示されたタイミングと、実際の音楽データの開始タイミングとのずれによって生じる、音楽データの再生と画面表示制御との間の時間的なずれを迅速に解消することが可能となる。
【0015】
また、第5の形態として、第3又は第4の形態のプログラムであって、
前記音楽再生手段による前記所与の音楽データの再生の一時停止及び再開の指示制御と、前記表示制御用進行時刻の一時停止及び再開を制御する一時停止/再開制御手段(例えば、図10のゲーム演算部110)として前記コンピュータを更に機能させ、
前記周期変更手段が、前記一時停止/再開制御手段による再開制御からの経過時間相当値に基づいて前記周期を変更し、
前記時間差算出手段が、前記一時停止/再開制御手段により再開制御された場合には、前記経過時間相当値から前記時刻相当値に基づく前記一時停止の期間相当値を減算した値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する、
ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成しても良い。
【0016】
この第5の形態によれば、音楽データの再生及び表示制御用進行時刻が一時停止及び再開される場合も同様に、音楽データの再生と画面表示制御との間の時間的なずれを解消することが可能となる。すなわち、音楽データの再生及び表示制御用進行時刻が一時停止及び再開された場合、再開制御からの経過時間に基づいて、表示制御用進行時刻を調整する処理を行う周期が変更される。また、表示制御用進行時刻の調整は、音楽データの再生開始が指示されたタイミングからの経過時間相当値から一時停止の期間相当値を減算した値と、音楽データの再生位置との時間的な差に基づいて行われる。
【0017】
また、第6の形態として、第2〜第5の何れかの形態のプログラムであって、
前記進行時刻調整手段が、前記画面表示制御データに基づく所与の区切り毎に前記調整を行う、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0018】
この第6の形態によれば、表示制御用進行時刻の調整が、画面表示制御データに基づく所与の区切り毎に行われる。
【0019】
また、第7の形態として、第1〜第6の何れかの形態のプログラムであって、
前記音楽再生開始指示制御手段が、前記画面表示制御手段による画面表示制御を開始するタイミングを前記所与のタイミングとして再生開始を指示する制御を行う、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0020】
この第7の形態によれば、画面表示制御を開始するタイミングで、音楽データの再生が指示される。つまり、音楽データの再生と画面表示制御とが、同時に開始されるように指示制御されることになる。
【0021】
また、第8の形態として、第1〜第7の何れかの形態のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体(例えば、図10の記憶部300)を構成しても良いのは勿論である。
【0022】
ここで、「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第8の形態によれば、第1〜第7の何れかの形態のプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることによって、コンピュータに第1〜第7の形態と同様の効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】家庭用ゲームシステムの外観例。
【図2】被叩打面の説明図。
【図3】ゲーム画面例。
【図4】音楽データと譜面データとの対応関係の説明図。
【図5】ゲーム進行中の音楽再生と譜面表示との対応関係の説明図。
【図6】開始タイミングのずれによる音楽再生と譜面表示との同期ずれの説明図。
【図7】速度の違いによる音楽再生と譜面表示との同期ずれの説明図。
【図8】音楽再生と譜面表示との同期ずれの調整の説明図。
【図9】調整間隔の説明図。
【図10】家庭用ゲームシステムの機能構成図。
【図11】ゲーム処理の概要図。
【図12】譜面データのデータ構成例。
【図13】ゲーム処理のフローチャート。
【図14】音楽再生処理のフローチャート。
【図15】譜面表示処理のフローチャート。
【図16】調整処理のフローチャート。
【図17】業務用ゲーム装置の外観例。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0025】
[ゲーム装置外観]
図1は、本発明を適用した家庭用ゲームシステム1000の外観例である。図1によれば、家庭用ゲームシステム1000は、ゲーム装置本体1100と、スピーカ1202を具備するディスプレイ1200と、太鼓型コントローラ1300とを備えて構成され、音楽ゲームの一種である和太鼓演奏ゲームを楽しむことができる。
【0026】
太鼓型コントローラ1300は、ゲーム装置本体1100に接続され、ディスプレイ1200は、画像信号及び音信号を伝送可能なケーブルKによってゲーム装置本体1100に接続されている。太鼓型コントローラ1300は、和太鼓を模した太鼓本体1310とバチ1320とを一組として、2人のプレーヤが同時にプレイできるように二組備えられている。この太鼓型コントローラ1300の太鼓本体1310の上面には、プレーヤが叩打操作によって操作入力を行うための被叩打面1312が形成されている。
【0027】
図2は、被叩打面1312を示す図である。図2に示すように、被叩打面1312は、それぞれ木材、硬質樹脂、金属、又は硬質なゴム等により形成されたリム部1314及びパッド部1316により構成され、その前面は、図示しない被覆材により覆われている。
【0028】
リム部1314は、全体として太鼓本体1310の断面形状と同様なリング状の形状であり、被叩打面1312の外縁部を構成する。このリム部1314は、左側の半円弧状となる左リム部1314aと、右側の半円弧状となる右リム部1314bとから構成されている。パッド部1316は、全体として略円形状であり、リム部1314の内側に配設される。このパッド部1316は、左側が弧となる半円形状の左パッド部1316aと、右側が弧となる半円形状の右パッド部1316bとから構成されている。
【0029】
この被叩打面1312を構成する左リム部1314a、右リム部1314b、左パッド部1316a、及び、右パッド部1316bの各部は、例えば、互いに間隙を有して配設される、或いは振動を減衰させる軟質なゴム等を介して配設されており、各部が叩打された際に、その振動が他に伝わらないようになっている。さらに、被叩打面1312を構成する左リム部1314a、右リム部1314b、左パッド部1316a、及び、右パッド部1316bの各部は、それぞれ叩打操作を検出するための図示しない振動センサを備えている。振動センサは、例えば、歪みゲージ又は圧電素子等から構成されており、該当する各部に対する叩打操作に応じて振動を検出し、振動に応じたアナログ信号を出力する。本実施形態では、この振動センサにより検出される振動の振幅がある一定レベルを上回っている場合に、被叩打部が叩打された状態(以下、適宜「ON状態」という。)と判断される。
【0030】
また、ゲーム装置本体1100は、例えばCPUやICメモリ等を搭載した制御ユニットや、CD−ROM1112等の情報記憶媒体の読取装置を具備する。そして、CD−ROM1112等から読み出したゲーム情報と、太鼓型コントローラ1300からの操作信号とに基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。さらに、生成した画像信号及び音信号をディスプレイ1200に出力して、ディスプレイ1200にゲーム画面を表示させると共に、スピーカ1202からゲーム音を出力させる。
【0031】
ゲーム装置本体1100がゲーム処理を行うために必要なプログラムやデータ等を含むゲーム情報等は、例えば、ゲーム装置本体1100に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1112やICメモリ1114、メモリカード1116等に格納されている。プレーヤは、ディスプレイ1200に表示されたゲーム画面を見て、スピーカ1202から出力されるゲーム音声を聴きながら、太鼓型コントローラ1300を操作して、和太鼓演奏ゲームを楽しむ。
【0032】
[ゲーム概要]
図3は、家庭用ゲームシステム1000におけるゲーム画面の一例であり、二人対戦型のゲーム画面を示している。図3によれば、二人対戦型のゲーム画面は、プレーヤ毎に表示領域が上段と下段とに分割され、上段には1Pプレーヤ用の表示領域が設けられ、下段には2Pプレーヤ用の表示領域が設けられる。
【0033】
各表示領域には、譜面表示エリア10と、バー22の長さによってスコアを表示するスコアゲージ20とが備えられている。譜面表示エリア10には、叩打タイミングを指示する音符マーク(指示標識)12が表示される。譜面表示エリア10の左端には判定枠14が固定表示され、譜面表示エリア10の右端から発生した音符マーク12が、判定枠14の方向に向かって所定速度で移動するように表示される。この音符マーク12が判定枠14に到達するタイミングが、操作入力の「模範入力タイミング」として指示される。プレーヤは、スピーカ1202から出力される音楽を聴きながら、譜面表示エリア10に表示される譜面を見ながら、音符マーク12が判定枠14に到達するタイミングを狙って、該音符マーク12に該当する操作入力を行う。
【0034】
[原理]
本実施形態の和太鼓演奏ゲームでは、課題曲を選択すると、この課題曲に対応付けられている音楽データが再生されて課題曲の音楽が音出力されるとともに、譜面データに基づく譜面が表示される。
【0035】
図4は、音楽データと譜面データとの対応関係の概略を示す図である。図4では、横方向を時間軸として、音楽データ及び譜面データそれぞれの概略構造を示している。譜面データは、音楽データに対する「模範入力タイミング」を定義したデータであり、具体的には、音楽データの再生開始時点となるべき制御開始時点を基準(tg=0)とした時刻tgそれぞれに、操作内容(図4では、該当する音符マーク12にて示している)を対応付けて定めたデータである。すなわち、データとしては、音楽データの再生位置(再生経過時間に相当)tmと、譜面データの進行時刻tgとが等しくなるようにして定められている。
【0036】
図5は、ゲーム進行中における音楽データの再生及び譜面データの表示を説明する図である。本実施形態において、音楽データの再生と譜面データの表示とは、別々に進行制御される。また、音楽データの再生と譜面データとの表示は、同時に開始指示される。譜面表示進行時刻tgは、譜面データの再生開始を基準(tg=0)とした時刻であり、システムクロックに同期した時刻である。つまり、理想的には、音楽データの再生開始時点を基準(tm=0)とした再生位置tmと、譜面表示進行時刻tgとは一致しており、従って、再生される音楽と譜面によって指示表示される入力タイミングとの対応関係は、譜面データにて定義された対応関係と一致している。
【0037】
しかしながら、音楽の再生と譜面の表示とが独立して制御されているため、ゲーム進行中にこれらの対応関係(同期)がずれることがある。この原因として、(a)開始タイミングのずれ、(b)進行速度のずれ、があげられる。
【0038】
図6は、「開始タイミングのずれ」による同期ずれの一例を示す図である。図6では、譜面データの表示開始タイミングに対して、音楽データの再生開始タイミングが遅れた場合を示している。勿論、逆に、譜面データの再生開始タイミングに対して、音楽データの再生開始タイミングが早くなる場合もある。音楽データの再生は、開始指示されて直ぐに実行されるが、正確には、その開始指示と再生開始との間に若干の時間がかかるのである。
【0039】
図7は、「進行速度のずれ」による同期ずれの一例を示す図である。譜面データにおいて、音楽データに対する模範入力タイミングは、音楽データが所定の再生速度vmで再生されることを前提に定義される。音楽データ3の再生位置tmは、再生開始からの経過時間及び再生速度によって決まるため、再生開始時点からの経過時刻が同じでも、再生速度によって、その時点での音楽再生位置tmが異なることになる。一方、譜面データに基づく譜面の表示は、システムクロックに同期した譜面表示進行時刻tgに沿ってなされる。
【0040】
このため、音楽データが想定された再生速度vmと異なる速度で再生されると、音楽と譜面との同期がずれることになる。従って、ゲーム進行に伴って、音楽と譜面との同期ずれが生じるとともに、そのずれが徐々に大きくなる場合もある。例えば、装置内部の処理負荷が高い状態で音楽再生を実行すると、再生速度が若干遅くなる場合等である。勿論、図7の場合とは逆に、音楽データの再生速度が速くなる場合もあり得るし、実行中の時々に応じて変わる場合もある。
【0041】
このため、本実施形態では、譜面表示の基準となる譜面表示進行時刻tgを調整することで、この音楽の再生と譜面の表示との同期のずれを調整している。
【0042】
図8は、音楽と譜面との同期ずれの調整の概要図である。なお、図8は、音楽の再生に対して、譜面の表示が遅れている場合を示しているが、この逆の場合も生じ得る。図8(a)に示すように、音楽の再生位置tmが、譜面表示進行時刻tgより進んでいる(tm>tg)。この場合、音楽の再生位置tmと、譜面表示進行時刻tgとの時間差分ΔD(=tm−tg>0)を算出する。そして、図8(b)に示すように、この時間差分ΔDを、譜面表示進行時刻tgに加算する。これは、譜面の表示速度を一時的に早める状態に相当する。
【0043】
また、この同期ずれの調整は、ゲーム進行中、所定の調整期間間隔で実行される。図9は、調整期間を説明する図である。図9に示すように、調整期間を分割した複数の調整単位期間(例えば、1フレーム時間)毎に、音楽の再生位置tmと譜面表示進行時刻tgとの時間差分Δd(=tm−tg>0)を算出する。そして、この調整期間における各調整単位期間それぞれの時間差分Δdの平均値ΔT(=ΣΔd/F)を算出し、調整期間の終了時点において、この差分平均ΔTを、譜面表示進行時刻tgに加算する。また、調整期間は、音楽データの再生開始時点からの所定期間(再生直後期間)では「F1」であり、それ以外の期間(通常期間)では、「F2」である。但し、F2>F1、である。
【0044】
[構成]
図10は、家庭用ゲームシステム1000の機能構成図である。図10によれば、家庭用ゲームシステム1000は、機能的には、処理部100と、操作入力部210と、画像表示部230と、音声出力部240と、通信部220と、記憶部300とを備えて構成された一種のコンピュータシステムである。
【0045】
処理部100は、記憶部300から読み出したプログラムやデータ、操作入力部210から入力された操作信号等に基づいて、家庭用ゲームシステム1000の全体制御やゲーム進行、画像生成、音声生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えば、CPU(CISC型やRISC型)、ASIC(ゲートアレイ)等の演算装置やその制御プログラムで実現される。また、処理部100は、主にゲームの実行にかかる演算処理を行うゲーム演算部110と、ゲーム演算部110の処理によって求められた各種のデータに基づきゲーム画像を生成する画像生成部120と、効果音やBGM等のゲーム音を生成する音声生成部130と、システムクロック部140とを含んでいる。
【0046】
ゲーム演算部110は、音楽再生制御部112と、譜面表示制御部114と、調整部116とを有し、ゲームプログラム310に従ったゲーム処理を行う。図11は、ゲーム演算部110によるゲーム処理の概要を示す図であり、音楽再生制御部112、譜面表示制御部114及び調整部116それぞれの処理の概略関係を示している。
【0047】
図11に示すように、音楽再生制御部112は、音楽データ330に基づく音楽の再生を制御する。具体的には、ゲーム演算部110から音楽の再生開始指示がなされると、音楽データ330の再生を開始する。また、一時停止指示がなされると、再生を一時停止させ、その後、再開指示がなされると、一時停止させていた位置から再生を開始(再開)する。また、調整部116から、音楽再生位置tmが要求されると、現在の音楽データ330の再生位置tmを、調整部116に通知(応答)する。
【0048】
譜面表示制御部114は、譜面データ320に基づく譜面の表示を制御する。具体的には、システムクロックタイマのタイマ値tsに、調整部116によって算出された調整値ΔTを加算した時刻を、譜面再生時間tgとする。そして、この譜面再生時間tgをもとに、譜面データ320を参照して譜面の表示範囲を決定し、決定した範囲の譜面を表示させる。
【0049】
なお、システムクロックタイマは、システムクロックに同期してカウントするタイマであり、ゲーム演算部110による開始指示によってリセットされるとともに、一時停止指示によってカウントが一時停止され、その後の再開指示によって一時停止された値からカウントが再開される。
【0050】
図12は、譜面データ320のデータ構成の一例を示す図である。図12によれば、譜面データ320は、模範入力タイミングとなる表示制御進行時刻321それぞれに、音符識別番号322と、音符種別323と、操作各部指示データ324と、フレーズ325とを対応付けて格納している。
【0051】
音符種別323は、該当する模範入力タイミングにおいて叩打操作すべき部分を指示する音符であり、パッド用音符或いはリム用音符の何れかが設定される。操作各部指示データ324は、該当する模範入力タイミングにおいてON状態となるべき操作各部を特定するためのデータである。具体的には、パッド用音符には、パッド部が“ON”となり、リム部が“OFF”となるように設定され、リム用音符には、パッド部が“OFF”となり、リム部が“ON”となるように設定される。フレーズ325は、ゲーム画面において音符とともに表示させるフレーズであり、具体的には、パッド用音符には“ドン”が設定され、リム部用音符には“カツ”が設定される。
【0052】
調整部116は、音楽再生制御部112による音楽の再生と、譜面表示制御部114による譜面の表示とを同期させるよう、譜面再生時間tgに対する調整値ΔTを算出する。具体的には、音楽再生制御部112から現在の音楽の再生位置tmを取得し、この音楽再生位置tmと、システムクロックタイマのタイマ値tsとの差分Δtを算出する。そして、所定の調整期間における差分Δtの平均値を算出し、調整値ΔTとする。
【0053】
図10に戻り、システムクロック部140は、回路基板上のクロック信号を利用する等して、処理部100における各種処理の基準となる時刻(システムクロック)を制御する。
【0054】
操作入力部210は、プレーヤの操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部100に出力する。この機能は、例えば、ボタンスイッチやレバー、マウス、キーボード、タッチパネル、各種センサ等の入力装置によって実現される。図1では、太鼓型コントローラ1300がこれに該当する。
【0055】
画像表示部230は、画像生成部120からの画像信号に基づいて、例えば、1/60秒毎に1枚の画像を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えば、CRTやLCD、ELD、PDP等の表示装置によって実現される。図1では、ディスプレイ1200がこれに該当する。
【0056】
音声出力部240は、音声生成部130からの音信号に基づいてBGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えば、スピーカ等の音声出力装置によって実現される。図1では、スピーカ1202がこれに該当する。
【0057】
通信部220は、処理部100からの制御信号に従って通信回線に接続し、外部装置とのデータ通信を行う。この機能は、例えば、無線通信モジュールやTA、ルータ、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0058】
記憶部300は、処理部100が家庭用ゲームシステム1000を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態における各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部100の作業領域として用いられ、処理部100が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作入力部210からの入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば、各種ICメモリやハードディスク、MO、ROM、RAM等によって実現される。本実施形態では、記憶部300には、プログラムとしてゲームプログラム310が記憶されるとともに、データとして、譜面データ320と、音楽データ330と、システムクロックタイマ値341と、音楽再生位置342と、譜面表示進行時刻343と、調整値344とが記憶される。
【0059】
[処理の流れ]
図13は、処理部100が実行するゲーム処理の流れを説明するフローチャートである。ゲーム演算部110は、先ず、プレーヤの操作入力に従って課題曲を決定し、課題曲に対応する音楽データ330及び譜面データ320を特定する(ステップA1)。
【0060】
そして、ゲーム開始タイミングとなったならば(ステップA3:YES)、音楽再生制御部112に、特定した音楽データ330に基づく音楽再生処理(図14参照)の開始を指示し、譜面表示制御部114に、特定した譜面データ320に基づく譜面表示処理(図15参照)の開始を指示し、調整部116に調整処理(図16参照)の開始を指示する(ステップA3)。それとともに、システムクロックタイマを開始(リセット)させる(ステップA7)。
【0061】
続いて、プレーヤによる操作入力の検出の有無を判定する。プレーヤの操作入力が検出されたならば(ステップA9:YES)、なされた操作入力の種類に応じた操作音を音出力させる(ステップA11)。また、操作入力の入力タイミングと、譜面データ320に基づく模範入力タイミングとを比較し、操作入力タイミングを評価してスコアを更新する(ステップA13〜A15)。
【0062】
また、ゲーム演算部110は、プレーヤによる一時停止操作が検出されたならば(ステップA17:YES)、音楽再生制御部112に音楽再生の一時停止を指示するとともに、譜面表示制御部114に譜面表示の一時停止を指示し、調整部116に調整の一時停止を指示する(ステップA19)。またそれとともに、システムクロックタイマを一時停止させる(ステップA21)、
【0063】
その後、プレーヤによる再開操作が検出されたならば(ステップA23:YES)、音楽再生制御部112に音楽再生の再開を指示するとともに、譜面表示制御部114に譜面表示の再開を指示し、調整部116に調整の再開を指示する(ステップA25)。またそれとともに、システムクロックタイマのカウントを再開させる(ステップA27)。
【0064】
続いて、ゲーム演算部110は、課題曲の再生が終了したか否かを判断し、終了していないならば(ステップA29:NO)、ステップA9に戻り、同様の処理を繰り返す。そして、課題曲が全て再生されたならば(ステップA29:YES)、実行中の音楽再生処理、譜面表示処理及び調整処理を終了させる(ステップA31)。それとともに、最終スコアを表示させた後(ステップA33)、ゲーム処理を終了する。
【0065】
図14は、音楽再生処理の流れを説明するフローチャートである。音楽再生制御部112は、ゲーム演算部110によって開始指示がなされた場合に音楽再生処理の実行を開始する。すなわち、コンピュータの内部処理として、開始指示がなされたことで音楽再生処理スレッドを生成し、音楽データ330の再生を開始する。
【0066】
音楽再生処理では、音楽再生制御部112は、先ず、先頭から音楽データ330の再生を開始する(ステップB3)。次いで、調整部116から音楽再生時間tmの要求がなされたならば(ステップB5:YES)、現在の音楽再生時間tmを調整部116に通知する(ステップB7)。
【0067】
また、ゲーム演算部110から音楽再生の一時停止指示がなされたならば(ステップB9:YES)、音楽データ330の再生を一時停止させる(ステップB11)。この一時停止の処理は、必ずしも一時停止指示がなされた瞬間の時点で停止できない場合もある。すなわち、スレッドの実行状況や音楽データの構造上、一時停止指示の直後のデータ処理上の切りの良いタイミングで停止されるのが通常である。その後、音楽再生の再開指示がなされたならば(ステップB13:YES)、一時停止させた位置から、音楽データ330の再生を開始(再開)する(ステップB15)。従って、一時停止と再開とを行うと、音楽データの再生位置と一時停止位置との間で時間的なずれが生じる場合がある。
【0068】
続いて、音楽再生制御部112は、音楽再生の終了指示がなされたか否かを判断し、なされていないならば(ステップB17:NO)、ステップB5に戻り、同様の処理を繰り返す。そして、音楽再生処理の終了指示がなされたならば(ステップB17:YES)、音楽再生処理を終了する。
【0069】
図15は、譜面表示処理の流れを説明するためのフローチャートである。譜面表示制御部114は、ゲーム演算部110によって開始指示がなされた場合に譜面表示処理の実行を開始する。すなわち、音楽再生処理と同様に、譜面表示用の処理スレッドを生成し、譜面データ320に基づく譜面表示を開始する。
【0070】
譜面表示処理では、譜面表示制御部114は、1フレーム時間間隔(例えば、1/60秒)でループAの処理を繰り返し実行する。ループAの処理では、先ず、システムクロックタイマのタイマ値tsに調整値ΔTを加算して、ゲーム進行時刻tgを算出する(ステップC3)。次いで、算出したゲーム進行時刻tgをもとに、譜面データ320を参照して譜面の表示範囲を決定し、決定した範囲の譜面を表示させる(ステップC5)。
【0071】
また、ゲーム演算部110から譜面表示の一時停止指示がなされたならば(ステップC7:YES)、その後、譜面表示の再開指示がなされるまでの間(ステップC9:NO)、処理を待機する。
【0072】
また、ゲーム演算部110から譜面表示処理の終了指示がなされたか否かを判断し、なされたならば(ステップC11:YES)、ループAの処理を終了し、譜面表示処理を終了する。
【0073】
図16は、調整処理の流れを説明するフローチャートである。調整部116は、ゲーム演算部110によって開始指示がなされた場合に調整処理の実行を開始し、先ず、「フレームカウンタ」をリセットする(ステップD1)。この「フレームカウンタ」は、課題曲の再生開始からの経過フレーム数を計数するカウンタである。
【0074】
そして、1フレーム時間間隔(例えば、1/60秒)でループBの処理を繰り返し実行する。ループBの処理では、調整部116は、フレームカウンタ数を判定し、フレームカウンタ数が「30」以上ならば(ステップD5:YES)、規定フレーム数を「通常フレーム数(F2)」に設定する(ステップD7)。一方、フレームカウンタ数が「30」未満ならば(ステップD5:NO)、規定フレーム数を「再生直後フレーム数(F1)」に設定する(ステップD9)。
【0075】
次いで、音楽再生制御部112に、現在の音楽再生位置tmを要求して(ステップD11)、通知された音楽再生位置tmを取得する(ステップD13)。そして、取得した音楽再生位置tmと、システムクロックタイマのタイマ値tsとの差分Δtを算出し(ステップD15)、算出した差分Δtを、差分合計値ΣΔtに加算する(ステップD17)。
【0076】
続いて、前回の調整からの経過フレーム数を判断し、規定フレーム数が経過したならば(ステップD19:YES)、差分合計値ΣΔtを規定フレーム数で除して、規定フレーム数の期間の差分Δtの平均値を算出し、この値を調整値ΔTとする(ステップD21)。その後、差分合計値ΣΔtをリセットする(ステップD23)。
【0077】
また、ゲーム演算部110から一時停止指示がなされたならば(ステップD25:YES)、調整部116は、フレームカウンタをリセットする(ステップD27)。その後、ゲーム演算部110から再開指示がなされるまでの間(ステップD29:YES)、待機する。
【0078】
また、調整処理の終了指示がなされていないならば(ステップD33:NO)、フレームカウンタを「1」加算した値に更新する(ステップD31)。ループBの処理はこのように行われる。一方、調整処理の終了指示がなされたならば(ステップD33:YES)、調整処理を終了する。
【0079】
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、家庭用ゲームシステム1000では、音楽データに基づく音楽の再生がなされるとともに、譜面表示進行時刻tgに沿った譜面データに基づく譜面の表示がなされるが、このとき、システムクロックタイマ値tsと音楽データの現在の再生位置tmとの差分Δtの所定の調整期間における平均差分ΔTが調整値ΔTとされ、システムクロックタイマ値tsにこの調整値ΔTを加算した値が、譜面表示進行時刻tgとされる。譜面表示進行時刻tgが調整されることで、音楽再生と譜面表示との同期のずれが調整される。
【0080】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0081】
(A)音楽再生と譜面表示との対応関係
上述の実施形態では、音楽再生と譜面表示との開始を同時に指示することにしたが、時間的な対応関係が定められていれば、必ずしも同時に開始指示するものでなくても良い。具体的には、例えば、音楽再生期間のうち、一部期間のみ譜面表示を行う場合であっても良いし、或いは逆に、譜面表示期間の一部期間のみに音楽再生を行う場合であっても良い。また、音楽再生期間と譜面表示期間とが重ならない場合、例えば、先ず手本音楽として音楽を先に出力し、その後、表示される譜面を見ながら操作入力を行うようなゲームとしても良い。
【0082】
(B)調整間隔
また、上述の実施形態では、音楽再生と譜面表示との同期ずれの調整を、課題曲の再生開始からの経過時間に応じた期間(調整期間)の間隔で行うこととしたが、これを、例えば、譜面データ320で定められたタイミングで行うことにしても良い。具体的には、例えば、対応する音楽の小節単位で行うことにしても良い。この場合、譜面データ320において、対応する音楽の小節の区切りを定めるデータを付加しておき、譜面の表示の際、この小節の区切りが到来する毎に、同期ずれの調整を行う。
【0083】
(C)適用するゲーム装置
また、上述の実施形態では、本発明を家庭用ゲームシステムに適用した場合を説明したが、業務用ゲーム装置についても同様に適用可能である。
【0084】
図17は、業務用ゲーム装置2000に適用した場合の外観例である。図17によれば、業務用ゲーム装置2000は、筐体2100に、太鼓型操作装置2200と、ゲーム画面を表示させるためのディスプレイ2110と、ゲーム音を音出力させるためのスピーカ2120等の部材が取り付けられて構成されている。
【0085】
太鼓型操作装置2200は、太鼓型コントローラ1300に該当し、太鼓本体2210とバチ2220とを一組として、二人のプレーヤが同時にプレイできるように二組設置されている。この太鼓型操作装置2200は、太鼓本体2210の一端側に設けられた被叩打部2212が、業務用ゲーム装置2000の前方に向かうように設置されている。
【0086】
この業務用ゲーム装置2000において、プレーヤは、太鼓型操作装置2200の前でバチ2220を両手に持って立ち、ディスプレイ2110に表示されるゲーム画面を見ながら、スピーカ2120から出力される課題曲に合わせて被叩打部2212をバチ2220により叩打して太鼓型操作装置2200を操作することにより、和太鼓演奏ゲームを楽しむ。
【0087】
(D)適用するゲームの種類
また、上述の実施形態では、和太鼓演奏ゲームに適用した場合を説明したが、音楽ゲーム或いはリズムゲームと呼ばれるゲームのみならず、例えば、音出力されるBGMに合わせて表示指示されたボタンを操作するアクションゲームにも同様に適用可能である。
【0088】
(E)電子機器
更に、家庭用ゲームシステムや業務用ゲーム装置といった電子機器に限らず、例えばパソコンや携帯電話機、スマートフォンといった、ゲームプログラムに従ってゲームを実行可能な電子機器であれば同様に適用可能なのは勿論である。
【符号の説明】
【0089】
1 家庭用ゲームシステム
100 処理部
110 ゲーム演算部
112 音楽再生制御部、114 譜面表示制御部、116 調整部
120 画像生成部、130 音声生成部、140 システムクロック部
210 操作入力部、220 通信部、230 画像表示部、240 音声出力部
300 記憶部
310 ゲームプログラム、320 譜面データ、330 音楽データ
341 システムクロックタイマ値、342 音楽再生位置
343 譜面表示進行時刻、344 調整値


【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽再生手段を備えたコンピュータを、
時刻相当値を計数する時刻相当値計数手段、
所与のタイミングで前記音楽再生手段に所与の音楽データの再生開始を指示する制御を行う音楽再生開始指示制御手段、
表示制御用進行時刻と対応付けて表示制御内容が定義された画面表示制御データに基づき、前記表示制御用進行時刻に沿った画面表示制御を行う画面表示制御手段、
前記音楽再生手段により再生されている音楽データの再生位置を取得する音楽再生位置取得手段、
前記時刻相当値に基づく前記タイミングからの経過時間相当値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する時間差算出手段、
前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する進行時刻調整手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記進行時刻調整手段が、所与の周期の間に前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する処理を周期的に行う、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記周期を変更する周期変更手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記周期変更手段が、前記タイミングからの経過時間に基づいて前記周期を変更する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記音楽再生手段による前記所与の音楽データの再生の一時停止及び再開の指示制御と、前記表示制御用進行時刻の一時停止及び再開を制御する一時停止/再開制御手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記周期変更手段が、前記一時停止/再開制御手段による再開制御からの経過時間相当値に基づいて前記周期を変更し、
前記時間差算出手段が、前記一時停止/再開制御手段により再開制御された場合には、前記経過時間相当値から前記時刻相当値に基づく前記一時停止の期間相当値を減算した値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する、
ように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記進行時刻調整手段が、前記画面表示制御データに基づく所与の区切り毎に前記調整を行う、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項2〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記音楽再生開始指示制御手段が、前記画面表示制御手段による画面表示制御を開始するタイミングを前記所与のタイミングとして再生開始を指示する制御を行う、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体。
【請求項9】
時刻相当値を計数する時刻相当値計数手段と、
音楽再生手段と、
所与のタイミングで前記音楽再生手段に所与の音楽データの再生開始を指示する制御を行う音楽再生開始指示制御手段と、
表示制御用進行時刻と対応付けて表示制御内容が定義された画面表示制御データに基づき、前記表示制御用進行時刻に沿った画面表示制御を行う画面表示制御手段と、
前記音楽再生手段により再生されている音楽データの再生位置を取得する音楽再生位置取得手段と、
前記時刻相当値に基づく前記タイミングからの経過時間相当値と、前記音楽再生位置取得手段により取得された再生位置との時間的な差を算出する時間差算出手段と、
前記時間差算出手段により算出された差に基づいて前記表示制御用進行時刻を調整する進行時刻調整手段と、
を備えた電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−213512(P2012−213512A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80685(P2011−80685)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】