説明

プロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体

【課題】消費電力を抑制しつつ、プロジェクタの設置状態に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することが可能なプロジェクタ等を提供すること。
【解決手段】プロジェクタ100が、プロジェクタ100の動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有するインジケータ140と、プロジェクタ100の設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部130と、インジケータ140に対して前記設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部132を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタは、現在の動作状況をユーザに認知させるための発光部(いわゆるインジケータ)を上面等に備えている。当該発光部は、ランプの点灯、点滅等によって起動直後のウォームアップ中、正常動作中、異常動作中等の状態をユーザに認知させる。プロジェクタの使用形態としては上記上面が上になる通常状態(平面設置状態)の使用形態のほか、上記上面が下になるいわゆる天吊り設置状態での使用形態もある。天吊り設置状態の場合、通常状態の場合と比べて表示部とユーザの距離が長くなるため、ユーザは表示部が確認しづらい。
【0003】
例えば、特開2004−101622号公報では、投写光が人に当たることによる不快感を軽減することを目的として、プロジェクタにおいて、画像を投写するための光源であるLEDの点滅制御を行うことが記載されている。具体的には、特開2004−101622号公報では、加速度センサ等を用いてプロジェクタが動いているかどうかを判定し、プロジェクタが動いている場合にLEDの発光をオフにしたり、発光量を減少させたりすることが記載されている。
【特許文献1】特開2004−101622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特開2004−101622号公報では、プロジェクタの設置状態(天吊り設置状態、通常状態)については考慮されておらず、特開2004−101622号公報の手法では、プロジェクタの設置状態に応じてユーザにプロジェクタの現在の動作状況をわかりやすく通知することはできない。
【0005】
また、プロジェクタの現在の動作状況を通知する手法としては、音声を用いる手法も考えられるが、一般的なプロジェクタはスピーカ等の音声出力部を有しておらず、異常動作等を通知するために音声出力部を新たに設けることはプロジェクタの構成が複雑になり、製造費用も高くなるため、音声を用いて動作状況を通知する手法を適用することは好ましくない。
【0006】
また、プロジェクタの設置状態に関わらず、常に最高輝度で発光部を発光させることも考えられるが、プロジェクタ100の消費電力が多くなるため、好ましくない。
【0007】
本発明の目的は、消費電力を抑制しつつ、プロジェクタの設置状態に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することが可能なプロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、画像を投写するプロジェクタにおいて、前記プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部と、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部と、前記発光部に対して前記設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、画像を投写するプロジェクタであって、かつ、当該プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部を含むプロジェクタの有するコンピュータを、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部と、前記発光部に対して前記設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部として機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、画像を投写するプロジェクタであって、かつ、当該プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、プロジェクタは、発光部に対して設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行って発光部を発光させることにより、消費電力を抑制しつつ、プロジェクタの設置状態に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することができる。
【0012】
また、前記制御部は、前記視認性を高める制御として、前記発光部の発光量を増加させる制御および前記発光部の点滅速度を速くする制御の少なくとも一方の制御を行ってもよい。
【0013】
これによれば、プロジェクタは、発光部の発光量を増加させる制御や発光部の点滅速度を速くする制御を行うことによって視認性を高めることができ、プロジェクタの設置状態に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することができる。
【0014】
また、前記プロジェクタは、前記プロジェクタの姿勢を検出する姿勢検出センサを含み、前記判定部は、前記姿勢検出センサの検出結果に基づき、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定してもよい。
【0015】
これによれば、プロジェクタは、プロジェクタの姿勢に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することができる。特に、これによれば、プロジェクタは、リアルタイムに姿勢の変化を検出することができるため、プロジェクタの姿勢が頻繁に変化する場合であっても、動作状況を適切に通知することができる。
【0016】
また、前記プロジェクタは、前記プロジェクタの設置状態を示す情報を入力する入力部を含み、前記判定部は、前記設置状態を示す情報に基づき、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定してもよい。
【0017】
これによれば、プロジェクタは、プロジェクタの設置状態を示す情報に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することができる。特に、これによれば、プロジェクタは、より正確に設置状態を把握することができる。
【0018】
また、前記発光部は、複数の光源を有し、前記制御部は、複数の光源を点滅させる場合、各光源の点滅速度を変えて各光源を点滅制御してもよい。
【0019】
これによれば、プロジェクタは、複数の光源が同時に点滅させる場合であっても、各光源の点滅速度を変える制御を行うことにより、点滅している光源の個数をわかりやすくユーザに通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明をプロジェクタに適用した実施例について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0021】
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例におけるプロジェクタ100の投写状態を示す図である。また、図2は、第1の実施例におけるプロジェクタ100の投写状態を示す図である。
【0022】
図1に示すように、プロジェクタ100は、スクリーン20へ向け画像を投写する。プロジェクタ100の主な設置状態としては、平面設置状態(通常状態、実線で示す状態)と、天吊り設置状態(2点鎖線で示す状態)がある。図2に示すように、光源を発光させることによってプロジェクタ100の状態を通知する発光部として機能するインジケータ140は、プロジェクタ100の上面に設けられている。
【0023】
このため、平面設置状態の場合はユーザとの距離が近いため、ユーザはインジケータ140の発光状態を視認しやすいが、天吊り設置状態の場合はユーザとの距離が遠いため、ユーザはインジケータ140の発光状態を視認しづらい。
【0024】
図3は、第1の実施例におけるインジケータ140の点灯状態と原因を示す図である。例えば、インジケータ140には、オペレーションインジケータ、ランプインジケータ、温度インジケータの3つのLED(光源)が設けられている。
【0025】
例えば、図3の最も上にある状態では、オペレーションインジケータが点灯し、ランプインジケータが点滅し、温度インジケータが点滅している。この場合、インジケータ140は、内部異常が発生していることを示している。
【0026】
また、例えば、図3の上から2番目にある状態では、オペレーションインジケータが点灯し、ランプインジケータが点滅し、温度インジケータが消灯している。この場合、インジケータ140は、ランプを交換すべきであることを示している。
【0027】
また、例えば、図3の上から3番目にある状態では、オペレーションインジケータが点灯し、ランプインジケータが消灯し、温度インジケータが点滅している。この場合、インジケータ140は、ファンやセンサに異常が発生していることを示している。
【0028】
また、例えば、図3の最も下にある状態では、オペレーションインジケータが点滅し、ランプインジケータが消灯し、温度インジケータが点滅している。この場合、インジケータ140は、高速冷却中であることを示している。
【0029】
このように、インジケータ140は、プロジェクタ100の種々の状態を通知する機能を有しており、プロジェクタ100とユーザの距離が離れている場合であっても、インジケータ140の視認性をなるべく低下させないことが重要である。
【0030】
本実施例では、プロジェクタ100は、プロジェクタ100の設置状態に応じてインジケータ140を制御することにより、消費電力を抑制しつつ、天吊り設置状態でも視認性を低下させないことができる。
【0031】
次に、このような機能を有するプロジェクタ100の機能ブロックについて説明する。図4は、第1の実施例におけるプロジェクタ100の機能ブロック図である。
【0032】
プロジェクタ100は、プロジェクタ100の動作状態を通知するための複数の光源を有するインジケータ140と、プロジェクタ100の設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部130と、インジケータ140に対して設置状態が平面設置状態ではない場合に設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部132を含んで構成されている。
【0033】
また、プロジェクタ100は、インジケータ140を制御するための制御データ124等を記憶する記憶部120と、電源160と、ファン162と、PC(Personal Computer)等から画像信号(例えば、RGB信号等)を入力する画像信号入力部170と、画像信号に基づいて画像を生成(画像処理演算、液晶パネルでの画像の形成等)する画像生成部180と、画像を投写する投写部190と、プロジェクタ100の内部温度を検出する温度検出センサ150と、プロジェクタ100の姿勢を検出する姿勢検出センサ110を含んで構成されている。
【0034】
なお、制御データ124には、通知イベントの種別に応じたインジケータ140の点滅パターン(例えば、各光源の制御値等)を示す複数の制御データ124が含まれている。
【0035】
また、これらの各部は、例えば、以下のハードウェアを用いてプロジェクタ100に実装されてもよい。例えば、姿勢検出センサ110としては、(重力)加速度センサ、3次元位置センサ等、記憶部120としてはRAM等、判定部130、制御部132としてはCPU等、インジケータ140としてはLED等、画像信号入力部170としては画像信号入力端子等、画像生成部180としては画像処理回路等、投写部190としては、液晶駆動回路、液晶パネル、ランプ等が採用されてもよい。
【0036】
また、プロジェクタ100は、判定部130等の機能を情報記憶媒体200からプログラムを読み取って実装してもよい。このような情報記憶媒体200としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、そのプログラムの読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。
【0037】
次に、これらの各部を用いたインジケータ140の点灯制御手順について説明する。図5は、第1の実施例における点灯制御手順を示すフローチャートである。
【0038】
判定部130は、電源160、ファン162、投写部190、温度検出センサ150等からの情報に基づき、通知イベントが発生したかどうかを判定する(ステップS1)。例えば、判定部130は、電源160からの動作情報に基づいて電源160に異常が発生したかどうかを判定したり、ファン162からの動作情報に基づいてファン162に異常が発生したかどうかを判定したり、投写部190からのランプ駆動情報に基づいてランプ交換時期になったかどうかを判定したり、温度検出センサ150からの温度検出情報に基づいて内部温度異常が発生したかどうかを判定したりする。
【0039】
なお、通知イベントとしては、図3の原因に示す内部異常(例えば、電源異常、内部温度異常等)、ランプ交換勧告(ランプ交換時期になった)等が該当する。また、通知イベントは、図3の原因には限定されず、通知が行われる種々のイベントが該当する。
【0040】
姿勢検出センサ110は、常にプロジェクタ100の姿勢(例えば、重力加速度、3次元位置等)を検出している(ステップS2)。なお、姿勢検出センサ110は、制御部132等から検出指示があった場合のみプロジェクタ100の姿勢を検出してもよい。
【0041】
判定部130は、姿勢検出センサ110の検出結果に基づき、プロジェクタ100の設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定する(ステップS3)。例えば、判定部130は、重力加速度の方向が正方向であれば平面設置状態であり、逆方向であれば天吊り設置状態であると判定し、3次元位置が平面位置であれば平面設置状態であり、天吊り位置であれば天吊り設置状態であると判定してもよい。
【0042】
平面設置状態である場合、制御部132は、判定部130によって判定された通知イベントの種別に応じた制御データ124を選択し、当該制御データ124を用いて基準輝度でインジケータ140を点滅制御する(ステップS4)。
【0043】
一方、平面設置状態ではない場合、制御部132は、判定部130によって判定された通知イベントの種別に応じた制御データ124を選択し、当該制御データ124を用いて高輝度(基準輝度よりも高い輝度、発光量を増加)でインジケータ140を点滅制御する(ステップS5)。
【0044】
なお、高輝度にする手法としては、例えば、点灯するLEDの個数を増加させる手法(例えば、平面設置状態の場合は4つのLEDのうちの2個を点灯させ、天吊り設置状態の場合は4つのLEDのすべてを点灯させる手法等)、ディマー制御(高周波パルスによる制御)によってLEDの明るさを増加させる手法等が採用されてもよい。
【0045】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクタ100は、インジケータ140に対して設置状態が平面設置状態ではない場合に設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御(例えば、インジケータ140の輝度を上げる制御等)を行って発光部を発光させることにより、消費電力を抑制しつつ、プロジェクタ100の設置状態に応じてユーザに現在のプロジェクタ100の動作状況をよりわかりやすく通知することができる。
【0046】
また、本実施例によれば、プロジェクタ100は、プロジェクタ100の姿勢に応じてユーザに現在のプロジェクタの動作状況をよりわかりやすく通知することができる。特に、本実施例によれば、プロジェクタ100は、リアルタイムに姿勢の変化を検出することができるため、プロジェクタ100の姿勢が頻繁に変化する場合であっても、動作状況を適切に通知することができる。
【0047】
(第2の実施例)
第1の実施例では、プロジェクタ100は、姿勢検出センサ110を用いているが、姿勢検出センサ110を用いずに設置状態を示す情報を直接入力してもよい。
【0048】
図6は、第2の実施例におけるプロジェクタ101の機能ブロック図である。プロジェクタ101は、プロジェクタ101の設置状態を示す情報を入力する入力部112と、制御データ124、プロジェクタ101の設置状態を示す状態データ126等を記憶する記憶部121と、入力部112からの情報に基づいて状態データ126を更新する更新部134と、状態データ126に基づくプロジェクタ101の設置状態の判定等を行う判定部131を含んで構成されている。
【0049】
なお、入力部112としては、例えば、外部機器からの情報を受信する受信ユニット、ユーザの指示情報を入力するリモートコントローラ等、更新部134としてはCPU等が用いられてもよい。
【0050】
また、プロジェクタ101は、姿勢検出センサ110を含んでいない。また、これら以外の制御部132等の構成は第1の実施例と同様であるため説明を省略する。また、プロジェクタ101は、第1の実施例と同様に、情報記憶媒体201に記憶されたプログラムを読み取って判定部131等の機能を実装してもよい。
【0051】
次に、判定部131等を用いた点灯制御手順について説明する。図7は、第2の実施例における点灯制御手順を示すフローチャートである。
【0052】
更新部134は、入力部112に設置状態を示す情報が入力されたかどうかを判定する(ステップS11)。設置状態を示す情報が入力された場合、更新部134は、当該情報に基づき、状態データ126を更新する(ステップS12)。
【0053】
判定部131は、電源160、ファン162、投写部190、温度検出センサ150等からの情報に基づき、通知イベントが発生したかどうかを判定する(ステップS13)。また、判定部131は、状態データ126に基づき、プロジェクタ100の設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定する(ステップS14)。
【0054】
インジケータ140の点滅制御(ステップS4、S5)については第1の実施例と同様であるため説明を省略する。
【0055】
以上のように、本実施例によれば、プロジェクタ101は、プロジェクタ101の設置状態を示す情報に応じてユーザに現在のプロジェクタ101の動作状況をよりわかりやすく通知することができる。特に、本実施例によれば、プロジェクタ101は、より正確に設置状態を把握することができる。
【0056】
(その他の実施例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、制御部132は、インジケータ140に複数の光源が含まれる状態で、複数の光源を点滅させる場合、各光源の点滅速度(点滅間隔、点滅周期等)を変えて各光源を点滅制御してもよい。具体的には、例えば、図3に示す内部異常の場合、制御部132は、ランプインジケータを1秒間隔で、温度インジケータを0.3秒間隔で点滅させてもよい。
【0057】
これによれば、プロジェクタは、複数の光源が同時に点滅させる場合であっても、各光源の点滅速度を変える制御を行うことにより、点滅している光源の個数をわかりやすくユーザに通知することができる。
【0058】
具体的には、例えば、図3に示す内部異常とランプ交換勧告の場合、両方とも上が点灯するインジケータで、その下に点滅するインジケータがあるため天吊り設置状態の場合、ユーザは両者を区別しづらい。
【0059】
このような場合に各光源の点滅速度を変える制御を行うことにより、点滅している光源の個数をわかりやすくユーザに通知することができ、ユーザは、天吊り設置状態の場合であっても内部異常とランプ交換勧告を区別することができる。
【0060】
また、制御部132は、インジケータ140に複数の光源が含まれる状態で、複数の光源を点滅させる場合、各光源の点滅を組み合わせることによって平面設置状態の場合と比べて天吊り設置状態の場合により視認しやすい色でインジケータ140を点灯させてもよい。
【0061】
例えば、インジケータ140に赤色LEDと青色LEDが含まれる場合、制御部132は、平面設置状態の場合は赤色LEDを点灯させて青色LEDを消灯させ、天吊り設置状態の場合は赤色LEDを消灯させて青色LEDを点灯させてもよい。
【0062】
一般的に赤色光よりも青色光のほうが視認性がよいため、プロジェクタは、天吊り設置状態の場合であってもインジケータ140が点灯していることをユーザにわかりやすく通知することができる。なお、インジケータ140の光源は1つでもよい。
【0063】
また、平面設置状態の場合であっても、プロジェクタ100が上方向等に傾けられることによってインジケータ140の視認性が低下する場合もある。制御部132は、このような場合にもインジケータ140の視認性を高める制御を行ってもよい。
【0064】
また、プロジェクタ100は、液晶プロジェクタには限定されず、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたプロジェクタ等であってもよい。なお、DMDは米国テキサス・インスツルメンツ社の商標である。また、プロジェクタ100の機能を複数の装置(例えば、PCとプロジェクタ等)に分散して実装してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第1の実施例におけるプロジェクタの投写状態を示す図である。
【図2】第1の実施例におけるプロジェクタの投写状態を示す図である。
【図3】第1の実施例におけるインジケータの点灯状態と原因を示す図である。
【図4】第1の実施例におけるプロジェクタの機能ブロック図である。
【図5】第1の実施例における点灯制御手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施例におけるプロジェクタの機能ブロック図である。
【図7】第2の実施例における点灯制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
20 スクリーン、100、101 プロジェクタ、110 姿勢検出センサ、112 入力部、120、121 記憶部、124 制御データ、126 状態データ、130、131 判定部、132 制御部、134 更新部、140 インジケータ、150 温度検出センサ、160 電源、162 ファン、170 画像信号入力部、180 画像生成部、190 投写部、200、201 情報記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を投写するプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部と、
前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部と、
前記発光部に対して前記設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部と、
を含む、
プロジェクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記制御部は、前記視認性を高める制御として、前記発光部の発光量を増加させる制御および前記発光部の点滅速度を速くする制御の少なくとも一方の制御を行う、
プロジェクタ。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタの姿勢を検出する姿勢検出センサを含み、
前記判定部は、前記姿勢検出センサの検出結果に基づき、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定する、
プロジェクタ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタの設置状態を示す情報を入力する入力部を含み、
前記判定部は、前記設置状態を示す情報に基づき、前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態であるかどうかを判定する、
プロジェクタ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記発光部は、複数の光源を有し、
前記制御部は、複数の光源を点滅させる場合、各光源の点滅速度を変えて各光源を点滅制御する、
プロジェクタ。
【請求項6】
画像を投写するプロジェクタであって、かつ、当該プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部を含むプロジェクタの有するコンピュータを、
前記プロジェクタの設置状態が平面設置状態かどうかを判定する判定部と、
前記発光部に対して前記設置状態が平面設置状態ではない場合に前記設置状態が平面設置状態である場合と比べて視認性を高める制御を行う制御部として機能させる、
プログラム。
【請求項7】
画像を投写するプロジェクタであって、かつ、当該プロジェクタの動作状態を通知するための少なくとも1つの光源を有する発光部を含むプロジェクタの有するコンピュータにより読み取り可能なプログラムを記憶した情報記憶媒体であって、
請求項6に記載のプログラムを記憶した、
情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−265296(P2009−265296A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−113542(P2008−113542)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】