説明

プロテクターギター

【課題】演奏時ギター共鳴板の腕による振動阻害を防止して、良質音を得る装置を提供する。
【解決手段】問題はギター共鳴胴に右胸と右腕で共鳴部を圧迫しないようにすればよい訳で、特に演奏する右腕が共鳴胴に触れないように、その部分をプロテクターで覆ってやれば絃の振動を共鳴胴が忠実に共鳴して良質な音色、より大きな音響で音楽を奏することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術の分野】
【0001】
本発明は、演奏時ギター共鳴板の腕による振動阻害を防止して、良質音を得る装置に関するものである。
〔背景技術〕
【0002】
クラシックギター演奏時に於ける最良の基本姿勢は、椅子に腰かけてギター共鳴板を繞る側板の凹部を右腿上に置き、共鳴板上部の図1(2)の右端曲線のあたりを、右腕と右胸部で表・裏の共鳴板を挾んで、右手指先で絃を弾き演奏するのが一般である。この時の共鳴板の右上部かどは右腕と右胸部で楽器を安定させるための圧迫による影響を受けるので、その部分の共鳴板は、絃による振動が十分得られず、音質、音量とも約80%くらいしか出ていないと推量される。
〔発明の開示〕
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
現在あるギターは楽器保持のため止むなく右腕と右胸によって楽器を締めつけ安定せざるを得ない形態になっている。そのため音色、音量が十分活されていない。この事は奏者鑑賞者側とも、大きな損失と思われる。
〔課題を解決するための手段〕
【0004】
本発明は絃の振動を楽器の安定保持のため、人為的に起こる楽器への圧迫から共鳴板(〔図3〕13、14)が(〔図1〕3、4)に当たる部分の締めつけで、絃から伝わる振動が凡そ80%前後に抑制されていると考えられる。その弱点を制御する保護装置(以下プロテクターと呼ぶ)(〔図1〕2)で腕が当たらないようにすれば共鳴板は100%近く共鳴する。従って音質、音量ともに豊かさを回復する。
【0005】
このプロテクターには(〔図3〕〔図4〕)で見られるように共鳴板の側板(12)にぴったり沿うようにプロテクターの脚(4)がついている。その脚(4)の略中間と裏共鳴板(14)の底部に近くネオジウム磁石(6)と(10)があり、磁石の表面にはゴム或いは皮革など側板を傷つけないために(〔図4〕7・11)を組込み、一方共鳴板の側板内側にも固定された磁石(15)(16)がプロテクター脚磁石(6)(10)と吸着できるように向きあっていて、この働きでプロテクターをしっかり支え固定している。
〔発明の効果〕
【0006】
共鳴の阻害をしていた腕の重さが共鳴板を抑えることなく、絃の振動を共鳴板全体で伝えるので良質な楽音を聴くことができる。
〔発明を実施するための最良の形態〕
【0007】
ギター演奏には、坐演、立演、歩行演などがあるが、最良は椅子に腰かけての基本姿勢の演奏がプロテクターを十分活すものである。
〔産業上の利用可能性〕
【0008】
本ギターの性能の向上で、楽器製造業、またプロテクターの部品を製作する工場等に些少の経済効果が出るかも知れない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ギターにプロテクターを装着した平面図
【図2】プロテクターの平面図
【図3】ギター共鳴胴にプロテクターを取付けた一部断面図
【図4】プロテクター及び磁石、皮革の一部断面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギター共鳴板に演奏する右腕部が接する部分に、腕が直接触れないようにプロテクターの取り付けを特徴とするギター
【請求項2】
ギターの側板内に磁石を固定し、プロテクターの終焉部辺両端にも楽器を傷めないよう磁石の上面にゴム或いは皮革等を貼りつけた磁石で、ギター内、外の磁力で吸着固定でき、プロテクターの着脱も自由なるを特徴とする仕組み

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−243685(P2006−243685A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116273(P2005−116273)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(592107853)
【Fターム(参考)】