ベルトコンベヤの蛇行防止装置
【課題】ベルト裏面にV桟を設けず、また頭尾部プーリおよび駆動プーリにおけるベルト張力調整用のクラウン加工を廃してコストダウンをはかりながら、ベルトコンベヤの蛇行を確実に防止できる装置を提供する。
【解決手段】 コンベヤフレーム1の中間部に駆動ユニットを取付けると共に、駆動ユニットと頭尾部プーリまたはエンドプーリとの間のフレーム下部における対向位置に、少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルト6の幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラによる片持ち形リターンローラ15を取付けて、帰り側ベルト6aの外面を支持する。帰り側ベルト6aが蛇行して例えばフレーム右側に移動した場合には、右側の截頭円錐形ローラの大径側にベルト端部が移動しベルト右端部の張力が部分的に非常に大きくなるため、張力の弱い左側にベルト全体を押し戻す力が発生して蛇行を防止する。
【解決手段】 コンベヤフレーム1の中間部に駆動ユニットを取付けると共に、駆動ユニットと頭尾部プーリまたはエンドプーリとの間のフレーム下部における対向位置に、少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルト6の幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラによる片持ち形リターンローラ15を取付けて、帰り側ベルト6aの外面を支持する。帰り側ベルト6aが蛇行して例えばフレーム右側に移動した場合には、右側の截頭円錐形ローラの大径側にベルト端部が移動しベルト右端部の張力が部分的に非常に大きくなるため、張力の弱い左側にベルト全体を押し戻す力が発生して蛇行を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト裏面に蛇行防止用の縦桟を貼り付けたり、プーリにV溝加工を施したりすることなく、コンベヤベルトの蛇行を防止する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平ベルトを用いるコンベヤの場合には、コンベヤ組付け部品の寸法誤差や取付け誤差、ベルト張力のアンバランスなどをベルト自体の変形で吸収できず、走行時に蛇行が発生する。この蛇行をなくすために、ベルト裏面の長手方向全長に縦桟(以下V桟という)を貼り付け、このV桟をガイドするために頭尾部プーリおよび駆動プーリに溝加工を施していた。V桟付ベルトで長い間コンベヤを運転していると、V桟が磨耗したり剥離したりするので、高価なV桟付ベルトおよびV溝付プーリを定期的に交換しなければならない。また、V桟付ベルトの形状のため、頭尾部プーリでは曲げ半径を小さくすると平ベルト部の曲がりにV桟部の曲がりが追従できず、中央部の浮き上がりやV桟部の破損につながるため、V桟付ベルトの曲げ半径を大きくせざるを得ず、小物の搬送に不向きであるという欠点がある。
V桟とプーリV溝加工によるものはコスト高となる点で不利であるので、V桟なしとすることがある。V桟なしの場合には、頭尾部プーリおよび駆動プーリにクラウン加工を施して蛇行を取る方法が一般的に行われているが、上記のような組付け部品の寸法誤差や取付け誤差、ベルト張力のアンバランスのほか、搬送物の片荷やコンベヤフレームのねじれ、曲がり等で蛇行が発生していた。
【0003】
このため、ベルト駆動装置の一部としてベルト蛇行制御機能を具えた制御ローラを設けると共に、軸部材に対し相対回転可能に支持された制御ローラと同軸に台形錐形(截頭円錐形)の検知リングを軸部材に固着して設けておき、帰りベルトが蛇行して検知リングにベルト端部が掛かると、その度合に応じて検知リングが回転してフレーム側に固定された紐部材が検知リングに巻き取られることで制御ローラ軸部材の可動端を移動させ、制御ローラ軸部材ととの角度を変化させることによって蛇行防止を図るほか、検知リングと制御ローラとは異物の噛み込みを防ぐだけの隙間を開けておくようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。また、ベルト駆動装置の一部としてベルト蛇行制御機能をもつ軸部材に対し相対回転可能に支持された制御ローラと該制御ローラに同軸一体に台形錐形の検知リングを軸部材に固着して設け、リタ−ンベルトが蛇行して検知リングにベルト端部が掛かると、その度合に応じて検知リングが回転してフレーム側に固定された紐部材が検知リングに巻き取られることで制御ローラ軸部材の可動端を移動させ、制御ローラ軸部材の可動フレームとの角度を変化させ蛇行を防止する。この蛇行防止に関するローラを1つではなく3個を連動させて蛇行を強力に防止するようにしたものも知られている(例えば特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−208842号公報(第4頁左欄第6〜37行、右欄第32〜45行、図1、図2)。
【特許文献2】特開2000−128328号公報(第5頁左欄第43行〜右欄第14行、図1)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1、2のように、台形錐形状の検知リングを配置しリングの変位によりベルト蛇行を検出して軸部材とフレームとの角度を変化させて蛇行を防止するものでは、構造が複雑でコスト高となるばかりか検出時に誤作動を起こしやすいものであった。本発明は、ベルト裏面にV桟を設けず、また頭尾部プーリおよび駆動プーリにおけるベルト張力調整用のクラウン加工を廃してコストダウンをはかりながら、ベルトコンベヤの蛇行を確実に防止できる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラを片持ちしてなるリターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持するようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置にかかるものである。
請求項2は、駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラと、前記截頭円錐形ローラの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラに挟まって同軸上に配置された等径ローラとで形成される両持ち形リターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持し又は押下げるようにしたことを特徴とする。
請求項3は、前記両持ち形リターンローラは、前記等径ローラの両端に形成させた細径軸部を、截頭円錐形ローラの軸孔に貫装したうえ、前記細径軸部端をブラケットにあけた軸受孔に挿合したことを特徴とする。
【0007】
請求項4は、前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動ユニット内の駆動プーリを上向きに付勢する弾性部材と、駆動プーリの上方に当たるフレーム下部に設けた一対の受けローラとを有し、前記駆動プーリと一対の受けローラとの間にベルトを挟んで摩擦駆動するように構成されていることを特徴とする。請求項5は、前記駆動ユニットが、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動プーリと一対の絞りローラを備えた普通掛け回し式駆動プーリで構成されている。請求項6は、前記駆動ユニットをフレームの後部に設けると共に、フレームの中間部に前記片持ち形又は両持ち形リターンローラを設けて帰り側ベルトの下面を押上げ支持し、又は上面を押下げるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、プーリにクラウン加工、V溝加工等を必要としないのでプーリのコストが低減されるほか、プーリに溝加工を行わないため薄肉管が使用できコンベヤの軽量化が計れる。また、ベルト張力調整部材も不要とし、ベルトにV桟が付いていないので頭尾部プーリの小径化が可能となり、ナイフエッジも採用できるので小物搬送ができるようになる。
フレーム下部や側部にブラケットを設け、ブラケットに截頭円錐形ローラをなすリターンローラを取付けるという単純な構造なので、既設コンベヤに後付けも容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明における蛇行防止用ローラは、ベルトコンベヤの頭尾部プーリのリターン側あるいは駆動部近辺のベルト左右端部におけるベルト表面あるいは裏面に接触配置された少なくとも2組の截頭円錐形(truncated corn)ローラにより構成される。また截頭円錐形ローラの取付けは左右フレーム間をつなぐ一本シャフトで両持ちするか、左右フレームより個々に片持ちしてもよい。蛇行防止用の截頭円錐形リターンローラは、左右別々にブラケットにて頭尾部プーリ近くのフレーム下に取付けた場合に、帰りベルトの表面側に截頭円錐形の小径側を接触させることに限らず、截頭円錐形ローラを帰りベルトの裏面側に接触させても同じ効果が得られる。なお、駆動部は、後述するように、フリックタッチ式(図1〜8、三機工業(株)登録商標)、通常の掛け回し中央駆動式(図9〜11)および頭尾部での駆動式(図12〜15)のいずれにも適応できる。
【0010】
図1は本発明ベルトコンベヤの蛇行防止装置における第1実施形態の正面図、図2は 図1のA−A線における断面図である。
コンベヤフレーム1の中間部にフリックタッチ式駆動ユニット10を取付けると共に、駆動ユニット10と頭尾部プーリまたはエンドプーリ4,5との間のフレーム下部における対向位置に、少なくとも2組(計4個)のブラケット13,13を設け、各ブラケットに、ベルト6の幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラによる片持ち形リターンローラ15を取付けて、帰り側ベルト(リターンベルト)6aの外面を下から押し当てて支持する。帰り側ベルト6aが蛇行して例えばフレーム右側に移動したときには、右側の截頭円錐形ローラの大径側にベルト端部が移動しベルト右端部の張力が部分的に非常に大きくなるため、張力の弱い左側にベルト全体を押し戻す力が発生して蛇行を防止するものである。
【0011】
各リターンローラ15の中央にはローラ支軸14の挿入孔を有している。ブラケット13は、フレーム1の長手方向下部に形成されたT溝7a内の所定位置に収容したナット9に対し、ブラケット13のボルト孔付の水平フランジ辺を挟んでボルト8を挿入して固着したのち、ブラケット13の垂直フランジ辺にあけた軸受孔13a(図1)に、片持ち形リターンローラ15の中央に挿入したローラ支軸14の端部を固着している。
なお、図中、符号1aはスライドベッド、2,3はフレーム1のエンドプレート、7、7aはフレーム1の側壁や下面に形成させたT溝、8はボルト、9はナット、10cは弾性部材10bの上面に接して支持されたギヤードモータである。
【0012】
前記駆動ユニット10は、例えば、特許第3188836号及び特開2001−80718号に開示したものと実質的に同じように、駆動ユニットをフレーム1の所定位置に取外し自在にすると共に、組付時には帰りベルトに駆動ローラを押付けて摩擦駆動させるようにしたものである。すなわち、駆動ユニット10の左右側板間に間隔をおいて2本のツナギ材兼支持棒10a、10aを設け、この支持棒10a,10aには、左右一対の駆動ローラ11を上向きに付勢する板ばね等の弾性部材10bを掛止める。駆動ローラ11はモータ10cの出力軸両端に固着されて帰り側ベルト6aの下面に弾力的に接触させるが、駆動ローラ11の上方に当たる位置のフレーム下部には一対の受けローラ12,12を設けて、駆動ローラ11と受けローラ12、12との間にベルト6を挟んで摩擦駆動するように構成されている。駆動ユニット10の左右の側板には数組のキャッチクリップ(図示省略)を設けて駆動ユニットをフレーム1の所定位置に取外し自在に組付けている。
【0013】
図3は第2実施形態を示すコンベヤの尾部プーリ側の拡大正面図、図4は図3のベルトを省略して示した平面図である。この実施形態は、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラ16aと、截頭円錐形ローラ16aの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラ16a、16aに挟まって同軸上に配置された等径ローラ16bとで形成される両持ち形リターンローラ16を取付けて、帰り側ベルト6aの下面を押上げ支持したものである。等径ローラ16bの両端には、細径軸部16c(図4)が形成されており、これを截頭円錐形ローラ16aの軸孔に貫装したうえ、エンドプレート3の外面からボルト18を挿通し締め付けて等径ローラ16bの軸部材を固定すると共に、細径軸部16cによって円錐形ローラ16aを回転自在に支持している。エンドプレート3は、予めフレーム1のT溝7内に挿入したナット(図示省略)の外面にエンドプレート3を配置し、ボルト17、17を用いて締め付け固定されている。また、エンドプーリ5は、その軸部材をフレーム1の先端部に螺合したボルト19によって取付けられており、回動自在に支持されている。
この場合も、両持ち形リターンローラ16の円錐形ローラ16aで帰り側ベルト6aの幅方向両縁部を下から押し当てて支持しているので、図1,2と同様、ベルトが蛇行して一方の截頭円錐形ローラ16aの大径側にベルトが移動したときには、張力が部分的に大きくなって反対方向にベルトを押し返すことでベルトの蛇行が防止される。
【0014】
図5は第3実施形態の正面図、図6は図5のB−B線における断面図である。この例は、フリックタッチ式駆動ユニット10と頭尾部プーリ4,5とのほぼ中間のフレーム下部に2組のブラケット13,13を設け、各ブラケットに、図4と同じ構成の両持ち形リターンローラ16を取付けて、帰り側ベルト6aの外面を下から押し当てて支持するようにしたものである。図7は第4実施形態の正面図、図8は図7のC−C線における断面図である。この例は、フリックタッチ式駆動ユニット10と頭尾部プーリ4,5とのほぼ中間のフレーム下部に2組(計4個)のブラケット13,13を設けて、両持ち形リターンローラ16を取付けたものであるが、図6のベルト押上げ支持と異なり、帰り側ベルト6aの内面を押下げるようにしている。
【0015】
図9は、第5実施形態の正面図を示す。この例の駆動ユニット20は、フレーム1の中間に取付けた普通掛け回し式駆動方式で、モータ21と、 モータ21の出力軸に設けたスプロケット23aと間隔を置いて設けたスプロケット23bとの間に掛けた巻き掛け伝動部材(チェーン)22と、スプロケット23bの軸に固着した駆動プーリ24と、駆動プーリ24の上部に配置した1対の絞りプーリ25、25からなっている。絞りプーリの1つにはテークアップ機構を設けてもよい(図示省略)。ベルト6はエンドプーリ26、27、一方の絞りプーリ25、駆動プーリ24及び他方の絞りプーリ25を巡回して走行される。エンドプーリと駆動ユニット20との中間でエンドプーリ26,27寄りに、図6と同じ構成の両持ち形リターンローラ16、16を設けて帰り側ベルト6aを押上げ支持する。
図10は第6実施形態の正面図であるが、両持ち形リターンローラ16、16をエンドプーリと駆動ユニット20とのほぼ中間に取付けた以外は図9と同じである。
【0016】
図11は第7実施形態の正面図で、エンドプーリ26,27と駆動ユニット20とのほぼ中間に、図8と同じ構成の両持ち形リターンローラ16、16を取付けたものを示す。
両持ち形のリターンローラ16で帰り側ベルト6aの内面を押下げることによりベルトの蛇行を防止するようにしている。
【0017】
図12は第8実施形態の正面図、図13は図12のD−D線における断面図であって、フレーム1の後部に駆動ユニット30を固着し、その出力軸にスプロケット23aを設ける一方、エンドプーリである駆動プーリ24の軸にスプロケット23bを設け、両スプロケット間に巻き掛け伝動部材(チェーン)26を掛け渡して駆動プーリ24を駆動するように構成されている。片持ち形リターンローラ15は、下流側エンドプーリを経た帰り側ベルト6aの前部と、駆動プーリ24の近くの後部との2個所に固着されて帰り側ベルト6aを押上げ支持する。この実施形態では、駆動プーリ24の近くに設けたスプロケット23aと片持ち形リターンローラ15とは同一軸線上にある。
【0018】
図14は、第9実施形態の正面図を示すもので、フレーム1の一方に駆動ユニット30を固着し、その出力軸と尾部の駆動プーリ軸に設けたスプロケット23a、23b間にチェーン26を掛け渡してベルト6を駆動する。フレーム下部のブラケット13、13に取付けた両持ち形リターンローラ16,16により、帰り側ベルト6aの前寄りと後寄りとの2個所で帰り側ベルト6aを下面から押し上げ支持して蛇行を防止する。
【0019】
図15は、第10実施形態の正面図で、フレーム1の一方に駆動ユニット30を固着し、その出力軸とエンドプーリ軸に設けたスプロケット23a、23b間にチェーン26を掛け渡して駆動プーリ24を駆動することは、図14の場合と同じであるが、下流側エンドプーリを経た帰り側ベルト6aの前部と、駆動プーリ24近くの後部との2個所に設けた両持ち形リターンローラ16、16で帰り側ベルト6aの内面に接触させて帰り側ベルトを押下げている。また、リターンローラ取付け位置の断面は図8と同様で、両持ち形リターンローラ16をフレーム中間部に2組設けて帰り側ベルト6aを押下げるものであって、截頭円錐形リターンローラ16の作用によってベルトの蛇行を防止できる。なお、駆動のための巻き掛け伝動部材はもちろんタイミングベルトなどでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明ベルトコンベヤの蛇行防止装置における第1実施形態の正面図。
【図2】図1のA−A線における断面図。
【図3】第2実施形態における尾部プーリ側の拡大正面図。
【図4】図4は図3のベルトを省略して示した平面図。
【図5】第3実施形態の正面図。
【図6】図5のB−B線における断面図。
【図7】第4実施形態の正面図。
【図8】図7のC−C線における断面図。
【図9】第5実施形態の正面図。
【図10】第6実施形態の正面図。
【図11】第7実施形態の正面図。
【図12】第8実施形態の正面図。
【図13】図12のD−D線における断面図。
【図14】第9実施形態の正面図。
【図15】第10実施形態の正面図。
【符号の説明】
【0021】
1 フレーム 1a スライドベッド
2,3 エンドプレート 4,5 頭尾部プーリ(エンドプーリ)
6 ベルト 6a 帰り側ベルト
7、7a T溝 8 ボルト
9 ナット 10 駆動ユニット
10a 支持棒 10b 板ばね
10c モータ 11 駆動ローラ
12 受けローラ 13 ブラケット
13a 軸受孔 14 ローラ支軸
15 片持ち形リターンロ−ラ 16 両持ち形リターンロ−ラ
16a 截頭円錐形ローラ 16b 等径ローラ
16c 細径軸部 17、18、19 ボルト
20,30 駆動ユニット 21 モータ
22、26 巻き掛け伝動部材(チェーン)
23a、23b スプロケット 24 駆動プ−リ
25 絞りプーリ 26,27 頭尾部プーリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト裏面に蛇行防止用の縦桟を貼り付けたり、プーリにV溝加工を施したりすることなく、コンベヤベルトの蛇行を防止する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平ベルトを用いるコンベヤの場合には、コンベヤ組付け部品の寸法誤差や取付け誤差、ベルト張力のアンバランスなどをベルト自体の変形で吸収できず、走行時に蛇行が発生する。この蛇行をなくすために、ベルト裏面の長手方向全長に縦桟(以下V桟という)を貼り付け、このV桟をガイドするために頭尾部プーリおよび駆動プーリに溝加工を施していた。V桟付ベルトで長い間コンベヤを運転していると、V桟が磨耗したり剥離したりするので、高価なV桟付ベルトおよびV溝付プーリを定期的に交換しなければならない。また、V桟付ベルトの形状のため、頭尾部プーリでは曲げ半径を小さくすると平ベルト部の曲がりにV桟部の曲がりが追従できず、中央部の浮き上がりやV桟部の破損につながるため、V桟付ベルトの曲げ半径を大きくせざるを得ず、小物の搬送に不向きであるという欠点がある。
V桟とプーリV溝加工によるものはコスト高となる点で不利であるので、V桟なしとすることがある。V桟なしの場合には、頭尾部プーリおよび駆動プーリにクラウン加工を施して蛇行を取る方法が一般的に行われているが、上記のような組付け部品の寸法誤差や取付け誤差、ベルト張力のアンバランスのほか、搬送物の片荷やコンベヤフレームのねじれ、曲がり等で蛇行が発生していた。
【0003】
このため、ベルト駆動装置の一部としてベルト蛇行制御機能を具えた制御ローラを設けると共に、軸部材に対し相対回転可能に支持された制御ローラと同軸に台形錐形(截頭円錐形)の検知リングを軸部材に固着して設けておき、帰りベルトが蛇行して検知リングにベルト端部が掛かると、その度合に応じて検知リングが回転してフレーム側に固定された紐部材が検知リングに巻き取られることで制御ローラ軸部材の可動端を移動させ、制御ローラ軸部材ととの角度を変化させることによって蛇行防止を図るほか、検知リングと制御ローラとは異物の噛み込みを防ぐだけの隙間を開けておくようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。また、ベルト駆動装置の一部としてベルト蛇行制御機能をもつ軸部材に対し相対回転可能に支持された制御ローラと該制御ローラに同軸一体に台形錐形の検知リングを軸部材に固着して設け、リタ−ンベルトが蛇行して検知リングにベルト端部が掛かると、その度合に応じて検知リングが回転してフレーム側に固定された紐部材が検知リングに巻き取られることで制御ローラ軸部材の可動端を移動させ、制御ローラ軸部材の可動フレームとの角度を変化させ蛇行を防止する。この蛇行防止に関するローラを1つではなく3個を連動させて蛇行を強力に防止するようにしたものも知られている(例えば特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−208842号公報(第4頁左欄第6〜37行、右欄第32〜45行、図1、図2)。
【特許文献2】特開2000−128328号公報(第5頁左欄第43行〜右欄第14行、図1)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1、2のように、台形錐形状の検知リングを配置しリングの変位によりベルト蛇行を検出して軸部材とフレームとの角度を変化させて蛇行を防止するものでは、構造が複雑でコスト高となるばかりか検出時に誤作動を起こしやすいものであった。本発明は、ベルト裏面にV桟を設けず、また頭尾部プーリおよび駆動プーリにおけるベルト張力調整用のクラウン加工を廃してコストダウンをはかりながら、ベルトコンベヤの蛇行を確実に防止できる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラを片持ちしてなるリターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持するようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置にかかるものである。
請求項2は、駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラと、前記截頭円錐形ローラの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラに挟まって同軸上に配置された等径ローラとで形成される両持ち形リターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持し又は押下げるようにしたことを特徴とする。
請求項3は、前記両持ち形リターンローラは、前記等径ローラの両端に形成させた細径軸部を、截頭円錐形ローラの軸孔に貫装したうえ、前記細径軸部端をブラケットにあけた軸受孔に挿合したことを特徴とする。
【0007】
請求項4は、前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動ユニット内の駆動プーリを上向きに付勢する弾性部材と、駆動プーリの上方に当たるフレーム下部に設けた一対の受けローラとを有し、前記駆動プーリと一対の受けローラとの間にベルトを挟んで摩擦駆動するように構成されていることを特徴とする。請求項5は、前記駆動ユニットが、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動プーリと一対の絞りローラを備えた普通掛け回し式駆動プーリで構成されている。請求項6は、前記駆動ユニットをフレームの後部に設けると共に、フレームの中間部に前記片持ち形又は両持ち形リターンローラを設けて帰り側ベルトの下面を押上げ支持し、又は上面を押下げるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、プーリにクラウン加工、V溝加工等を必要としないのでプーリのコストが低減されるほか、プーリに溝加工を行わないため薄肉管が使用できコンベヤの軽量化が計れる。また、ベルト張力調整部材も不要とし、ベルトにV桟が付いていないので頭尾部プーリの小径化が可能となり、ナイフエッジも採用できるので小物搬送ができるようになる。
フレーム下部や側部にブラケットを設け、ブラケットに截頭円錐形ローラをなすリターンローラを取付けるという単純な構造なので、既設コンベヤに後付けも容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明における蛇行防止用ローラは、ベルトコンベヤの頭尾部プーリのリターン側あるいは駆動部近辺のベルト左右端部におけるベルト表面あるいは裏面に接触配置された少なくとも2組の截頭円錐形(truncated corn)ローラにより構成される。また截頭円錐形ローラの取付けは左右フレーム間をつなぐ一本シャフトで両持ちするか、左右フレームより個々に片持ちしてもよい。蛇行防止用の截頭円錐形リターンローラは、左右別々にブラケットにて頭尾部プーリ近くのフレーム下に取付けた場合に、帰りベルトの表面側に截頭円錐形の小径側を接触させることに限らず、截頭円錐形ローラを帰りベルトの裏面側に接触させても同じ効果が得られる。なお、駆動部は、後述するように、フリックタッチ式(図1〜8、三機工業(株)登録商標)、通常の掛け回し中央駆動式(図9〜11)および頭尾部での駆動式(図12〜15)のいずれにも適応できる。
【0010】
図1は本発明ベルトコンベヤの蛇行防止装置における第1実施形態の正面図、図2は 図1のA−A線における断面図である。
コンベヤフレーム1の中間部にフリックタッチ式駆動ユニット10を取付けると共に、駆動ユニット10と頭尾部プーリまたはエンドプーリ4,5との間のフレーム下部における対向位置に、少なくとも2組(計4個)のブラケット13,13を設け、各ブラケットに、ベルト6の幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラによる片持ち形リターンローラ15を取付けて、帰り側ベルト(リターンベルト)6aの外面を下から押し当てて支持する。帰り側ベルト6aが蛇行して例えばフレーム右側に移動したときには、右側の截頭円錐形ローラの大径側にベルト端部が移動しベルト右端部の張力が部分的に非常に大きくなるため、張力の弱い左側にベルト全体を押し戻す力が発生して蛇行を防止するものである。
【0011】
各リターンローラ15の中央にはローラ支軸14の挿入孔を有している。ブラケット13は、フレーム1の長手方向下部に形成されたT溝7a内の所定位置に収容したナット9に対し、ブラケット13のボルト孔付の水平フランジ辺を挟んでボルト8を挿入して固着したのち、ブラケット13の垂直フランジ辺にあけた軸受孔13a(図1)に、片持ち形リターンローラ15の中央に挿入したローラ支軸14の端部を固着している。
なお、図中、符号1aはスライドベッド、2,3はフレーム1のエンドプレート、7、7aはフレーム1の側壁や下面に形成させたT溝、8はボルト、9はナット、10cは弾性部材10bの上面に接して支持されたギヤードモータである。
【0012】
前記駆動ユニット10は、例えば、特許第3188836号及び特開2001−80718号に開示したものと実質的に同じように、駆動ユニットをフレーム1の所定位置に取外し自在にすると共に、組付時には帰りベルトに駆動ローラを押付けて摩擦駆動させるようにしたものである。すなわち、駆動ユニット10の左右側板間に間隔をおいて2本のツナギ材兼支持棒10a、10aを設け、この支持棒10a,10aには、左右一対の駆動ローラ11を上向きに付勢する板ばね等の弾性部材10bを掛止める。駆動ローラ11はモータ10cの出力軸両端に固着されて帰り側ベルト6aの下面に弾力的に接触させるが、駆動ローラ11の上方に当たる位置のフレーム下部には一対の受けローラ12,12を設けて、駆動ローラ11と受けローラ12、12との間にベルト6を挟んで摩擦駆動するように構成されている。駆動ユニット10の左右の側板には数組のキャッチクリップ(図示省略)を設けて駆動ユニットをフレーム1の所定位置に取外し自在に組付けている。
【0013】
図3は第2実施形態を示すコンベヤの尾部プーリ側の拡大正面図、図4は図3のベルトを省略して示した平面図である。この実施形態は、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラ16aと、截頭円錐形ローラ16aの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラ16a、16aに挟まって同軸上に配置された等径ローラ16bとで形成される両持ち形リターンローラ16を取付けて、帰り側ベルト6aの下面を押上げ支持したものである。等径ローラ16bの両端には、細径軸部16c(図4)が形成されており、これを截頭円錐形ローラ16aの軸孔に貫装したうえ、エンドプレート3の外面からボルト18を挿通し締め付けて等径ローラ16bの軸部材を固定すると共に、細径軸部16cによって円錐形ローラ16aを回転自在に支持している。エンドプレート3は、予めフレーム1のT溝7内に挿入したナット(図示省略)の外面にエンドプレート3を配置し、ボルト17、17を用いて締め付け固定されている。また、エンドプーリ5は、その軸部材をフレーム1の先端部に螺合したボルト19によって取付けられており、回動自在に支持されている。
この場合も、両持ち形リターンローラ16の円錐形ローラ16aで帰り側ベルト6aの幅方向両縁部を下から押し当てて支持しているので、図1,2と同様、ベルトが蛇行して一方の截頭円錐形ローラ16aの大径側にベルトが移動したときには、張力が部分的に大きくなって反対方向にベルトを押し返すことでベルトの蛇行が防止される。
【0014】
図5は第3実施形態の正面図、図6は図5のB−B線における断面図である。この例は、フリックタッチ式駆動ユニット10と頭尾部プーリ4,5とのほぼ中間のフレーム下部に2組のブラケット13,13を設け、各ブラケットに、図4と同じ構成の両持ち形リターンローラ16を取付けて、帰り側ベルト6aの外面を下から押し当てて支持するようにしたものである。図7は第4実施形態の正面図、図8は図7のC−C線における断面図である。この例は、フリックタッチ式駆動ユニット10と頭尾部プーリ4,5とのほぼ中間のフレーム下部に2組(計4個)のブラケット13,13を設けて、両持ち形リターンローラ16を取付けたものであるが、図6のベルト押上げ支持と異なり、帰り側ベルト6aの内面を押下げるようにしている。
【0015】
図9は、第5実施形態の正面図を示す。この例の駆動ユニット20は、フレーム1の中間に取付けた普通掛け回し式駆動方式で、モータ21と、 モータ21の出力軸に設けたスプロケット23aと間隔を置いて設けたスプロケット23bとの間に掛けた巻き掛け伝動部材(チェーン)22と、スプロケット23bの軸に固着した駆動プーリ24と、駆動プーリ24の上部に配置した1対の絞りプーリ25、25からなっている。絞りプーリの1つにはテークアップ機構を設けてもよい(図示省略)。ベルト6はエンドプーリ26、27、一方の絞りプーリ25、駆動プーリ24及び他方の絞りプーリ25を巡回して走行される。エンドプーリと駆動ユニット20との中間でエンドプーリ26,27寄りに、図6と同じ構成の両持ち形リターンローラ16、16を設けて帰り側ベルト6aを押上げ支持する。
図10は第6実施形態の正面図であるが、両持ち形リターンローラ16、16をエンドプーリと駆動ユニット20とのほぼ中間に取付けた以外は図9と同じである。
【0016】
図11は第7実施形態の正面図で、エンドプーリ26,27と駆動ユニット20とのほぼ中間に、図8と同じ構成の両持ち形リターンローラ16、16を取付けたものを示す。
両持ち形のリターンローラ16で帰り側ベルト6aの内面を押下げることによりベルトの蛇行を防止するようにしている。
【0017】
図12は第8実施形態の正面図、図13は図12のD−D線における断面図であって、フレーム1の後部に駆動ユニット30を固着し、その出力軸にスプロケット23aを設ける一方、エンドプーリである駆動プーリ24の軸にスプロケット23bを設け、両スプロケット間に巻き掛け伝動部材(チェーン)26を掛け渡して駆動プーリ24を駆動するように構成されている。片持ち形リターンローラ15は、下流側エンドプーリを経た帰り側ベルト6aの前部と、駆動プーリ24の近くの後部との2個所に固着されて帰り側ベルト6aを押上げ支持する。この実施形態では、駆動プーリ24の近くに設けたスプロケット23aと片持ち形リターンローラ15とは同一軸線上にある。
【0018】
図14は、第9実施形態の正面図を示すもので、フレーム1の一方に駆動ユニット30を固着し、その出力軸と尾部の駆動プーリ軸に設けたスプロケット23a、23b間にチェーン26を掛け渡してベルト6を駆動する。フレーム下部のブラケット13、13に取付けた両持ち形リターンローラ16,16により、帰り側ベルト6aの前寄りと後寄りとの2個所で帰り側ベルト6aを下面から押し上げ支持して蛇行を防止する。
【0019】
図15は、第10実施形態の正面図で、フレーム1の一方に駆動ユニット30を固着し、その出力軸とエンドプーリ軸に設けたスプロケット23a、23b間にチェーン26を掛け渡して駆動プーリ24を駆動することは、図14の場合と同じであるが、下流側エンドプーリを経た帰り側ベルト6aの前部と、駆動プーリ24近くの後部との2個所に設けた両持ち形リターンローラ16、16で帰り側ベルト6aの内面に接触させて帰り側ベルトを押下げている。また、リターンローラ取付け位置の断面は図8と同様で、両持ち形リターンローラ16をフレーム中間部に2組設けて帰り側ベルト6aを押下げるものであって、截頭円錐形リターンローラ16の作用によってベルトの蛇行を防止できる。なお、駆動のための巻き掛け伝動部材はもちろんタイミングベルトなどでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明ベルトコンベヤの蛇行防止装置における第1実施形態の正面図。
【図2】図1のA−A線における断面図。
【図3】第2実施形態における尾部プーリ側の拡大正面図。
【図4】図4は図3のベルトを省略して示した平面図。
【図5】第3実施形態の正面図。
【図6】図5のB−B線における断面図。
【図7】第4実施形態の正面図。
【図8】図7のC−C線における断面図。
【図9】第5実施形態の正面図。
【図10】第6実施形態の正面図。
【図11】第7実施形態の正面図。
【図12】第8実施形態の正面図。
【図13】図12のD−D線における断面図。
【図14】第9実施形態の正面図。
【図15】第10実施形態の正面図。
【符号の説明】
【0021】
1 フレーム 1a スライドベッド
2,3 エンドプレート 4,5 頭尾部プーリ(エンドプーリ)
6 ベルト 6a 帰り側ベルト
7、7a T溝 8 ボルト
9 ナット 10 駆動ユニット
10a 支持棒 10b 板ばね
10c モータ 11 駆動ローラ
12 受けローラ 13 ブラケット
13a 軸受孔 14 ローラ支軸
15 片持ち形リターンロ−ラ 16 両持ち形リターンロ−ラ
16a 截頭円錐形ローラ 16b 等径ローラ
16c 細径軸部 17、18、19 ボルト
20,30 駆動ユニット 21 モータ
22、26 巻き掛け伝動部材(チェーン)
23a、23b スプロケット 24 駆動プ−リ
25 絞りプーリ 26,27 頭尾部プーリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラを片持ちしてなるリターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持するようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項2】
駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラと、前記截頭円錐形ローラの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラに挟まって同軸上に配置された等径ローラとで形成される両持ち形リターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持し又は押下げるようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項3】
前記両持ち形リターンローラは、前記等径ローラの両端に形成させた細径軸部を、截頭円錐形ローラの軸孔に貫装したうえ、前記細径軸部端をブラケットにあけた軸受孔に挿合したことを特徴とする請求項2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項4】
前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動ユニット内の駆動プーリを上向きに付勢する弾性部材と、駆動プーリの上方に当たるフレーム下部に設けた一対の受けローラとを有し、前記駆動プーリと一対の受けローラとの間にベルトを挟んで摩擦駆動するように構成されている請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項5】
前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動プーリと一対の絞りローラを備えた普通掛け回し式駆動プーリで構成されている請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項6】
前記駆動ユニットをフレームの後部に設けると共に、フレームの中間部に前記片持ち形又は両持ち形リターンローラを設けて帰り側ベルトの下面を押上げ支持し、又は上面を押下げるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項1】
駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせた截頭円錐形ローラを片持ちしてなるリターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持するようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項2】
駆動ユニットと頭尾部プーリとの間におけるコンベヤフレームの下部又は側部の対向する位置に少なくとも2組のブラケットを設け、各ブラケットに、ベルトの幅方向端縁側を大径にし小径側を所定の間隔をおいて向かい合わせて配置された截頭円錐形ローラと、前記截頭円錐形ローラの小径側と等径で、かつ左右の円錐形ローラに挟まって同軸上に配置された等径ローラとで形成される両持ち形リターンローラを取付けて、帰り側ベルトを押上げ支持し又は押下げるようにしたことを特徴とするベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項3】
前記両持ち形リターンローラは、前記等径ローラの両端に形成させた細径軸部を、截頭円錐形ローラの軸孔に貫装したうえ、前記細径軸部端をブラケットにあけた軸受孔に挿合したことを特徴とする請求項2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項4】
前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動ユニット内の駆動プーリを上向きに付勢する弾性部材と、駆動プーリの上方に当たるフレーム下部に設けた一対の受けローラとを有し、前記駆動プーリと一対の受けローラとの間にベルトを挟んで摩擦駆動するように構成されている請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項5】
前記駆動ユニットは、コンベヤフレームの中間部に取付けられ、駆動プーリと一対の絞りローラを備えた普通掛け回し式駆動プーリで構成されている請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【請求項6】
前記駆動ユニットをフレームの後部に設けると共に、フレームの中間部に前記片持ち形又は両持ち形リターンローラを設けて帰り側ベルトの下面を押上げ支持し、又は上面を押下げるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のベルトコンベヤの蛇行防止装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−56708(P2006−56708A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−243426(P2004−243426)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]