説明

ペン型薬物送達デバイス用の時間に関連する情報を表示するためのリマインダデバイス;そのようなペン型薬物送達デバイス;そのようなペン型薬物送達デバイスの使用及びそのような薬物送達デバイスの製造又は組立方法。

ペン型薬物送達デバイス用の時間関連情報の表示のためのリマインダデバイスであって、リマインダデバイスは:
−案内デバイスを含むハウジング部分、
−時間情報の表示のための調整エレメントの位置を選択するために案内デバイス上に可動に配列された調整エレメント、
−案内デバイスに沿って配列され、そしてその上に配列された連続的時間表示手段を備えた外面を有する表示デバイス、
を含み、ここで、表示デバイスは、使用者がペン型薬物送達デバイス上に時間情報をマークすることができるように調整エレメントの位置に対応する時間表示を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペン型薬物送達デバイス用の時間に関連した情報の表示のためのリマインダデバイス、そのような薬物送達デバイスの使用及びそのような薬物送達デバイスを製造し、又は組立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
当該分野の一般的状態から、錠剤用の容器に取り付けられ、そして医薬品が最後に摂取された、又は次に摂取する予定の日付又は時間の一時的記録のリマインダを提供するのに役立つリマインダデバイスを有する丸剤ディスペンサ(pill dispenser)が知られている。例えば、特許文献1は、丸剤ディスペンサの円筒状支持体の外面に配列され、そしてそれぞれ複数の選択された位置のそれぞれに対して、外面上の縦軸の回りに回転可能である表示リングを含む最新の表示装置を記述している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US第5482163号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのような表示装置は、人間工学的理由及び技術的理由のため、ペン型薬物送達デバイスに適用可能ではないと考えられている。本発明の目的は、人間工学的に有利なリマインダデバイスを提供することである。
【0005】
この目的は、独立請求項の特徴に基づき解決される。本発明の更なる実施態様は、それに関連する従属項請求に記述される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様によると、ペン型薬物送達デバイス用の機械的調整デバイスが提供される。また、本発明は、使用者に薬物送達デバイスの最後の使用の時間又は次の投与の時間を調整することを許可する機械的調整を含む薬剤の用量を投与するための薬物送達デバイスに関する。そのような薬物送達デバイスは、正規の医学的訓練を受けていない人々、即ち、ヘパリン又はインスリンなどの医薬品の、正確で、事前に定義された用量を投与することが必要な患者により適用される。特に、そのようなデバイスは、短期間又は長期間に亘る不規則ベースで適用される。従って、本発明に記載のリマインダデバイスは、患者に、注射すべき薬剤の時間及び量を調整することを支援する。
【0007】
本発明によると、遠位方向に薬剤の設定された用量を投与するための駆動機構を含むペン型薬物送達デバイス用のリマインダデバイスが提供される。リマインダデバイスは:
・案内デバイスを含むハウジング部分:案内デバイス(guiding device)は軸方向及び半径方向により定義し得る;
・時間情報を表示するための調整エレメントの位置を選択するために案内デバイス上に可動に配列された調整エレメント;
・案内デバイスに沿って配列され、そしてその上に配列される連続的な時間表示要素(sequential time indicia)を備えた外面を有する表示デバイス;を含み、ここで、表示
デバイスは、使用者がペン型薬物送達デバイスに時間情報をマークすることができるように、調整エレメントの位置に対応する時間的表示を提供する。
【0008】
好ましい実施態様によると、リマインダデバイスは、調整エレメントの位置が、薬物送達デバイスの動作とは独立して、特に、用量設定又は用量送達動作と独立して使用者により選択できるように配置される。
【0009】
更なる好ましい実施態様によると、ハウジング部分は、薬物送達デバイスのハウジング部分である。
【0010】
本発明の一つ実施態様によると、調整エレメントは、軸方向の案内デバイス上に可動に配列される。特に、案内デバイスは、調整エレメントが可動に配列される案内トラックとして形成することができる。
【0011】
本発明の更なる例によると、リマインダデバイスは、調整エレメントの選択された位置を係合するための係合デバイスを含み、ここで、係合デバイスは、調整エレメント上に位置する第一の係合手段及びハウジング部分上に配列される第二の係合手段を含む。調整エレメントは、係合された位置と係合を解除した位置の間の第二の係合手段に関して垂直方向に可動である。係合デバイスは、更に、調整エレメントの選択された位置を係合するための第二の係合手段に対して調整エレメントの第一の係合手段を付勢するための付勢手段を含む。特に、第一の係合手段及び第二の係合手段の各々は、それらが第一の係合手段の係合位置でぴったり合うように設計された歯部(toothing)を含む。
【0012】
本発明の一つの例によると、リマインダデバスは、軸方向に可動であるように案内トラック上に配列されたケージを含み、ここで、調整エレメントはケージ内に位置し、そしてケージに関して垂直方向に可動であり、そしてここで、付勢手段は、ケージの内面と位置決め手段の間に位置し、ここで、第二の係合手段は案内トラック上に位置する。
【0013】
本発明の別の例によると、ハウジングン部分はハウジングセクションを含み、そしてリマインダデバイスは、ハウジングセクションに枢動可能に結合された係合レバーを含み、ここで、第二の係合手段は、調整エレメント上に位置する第一の係合手段に面する係合レバーの表面上に位置し、ここで、付勢手段は、係合レバーを調整エレメントの第一の係合手段の方向に付勢する。
【0014】
本発明によると、調整エレメントは、回転できるように案内デバイス上に配列できる。特に、案内デバイスは、調整エレメントが回転可能に配列される円周状の案内面として形成される。
【0015】
案内デバイスは、少なくとも調整部材の一部が伸びるハウジング部分で形成される円周状の凹部として形成することができ、ここで凹部は案内面を含む。
【0016】
本発明のこれらの実施態様において、ハウジング部分は、特に、薬剤を貯蔵するための送達デバイスのレセプタクルホルダであってよい。あるいは、ハウジング部分は、主ハウジング、又は用量設定手段及び投与手段が一体化されたキャップである。
【0017】
本発明の更なる例によると、リマインダデバイスは、調整エレメントの選択された位置を係合するための係合デバイスを含み、ここで、係合デバイスは、調整エレメント上に配置された第一の係合手段及びハウジング部分上に配置された第二の係合手段を含み、ここで調整エレメントは、係合された位置と係合が解除された位置の間の第二の係合手段に対して回転可能である。
【0018】
本発明の例によると、案内手段は、少なくとも調整手段の一部が伸びるハウジング部分における円周状の凹部として形成され、そして調整エレメントは、ハウジング手段に対して回転可能であり、そしてリマインダデバイスは、更に、調整エレメントを付勢するための付勢手段、又は案内面に対する調整エレメントの第一の係合手段、又は調整エレメントの選択位置を係合するため、若しくは、安定化させるための係合位置における第二の係合手段を含む。この点に関して、第一の係合手段及び第二の係合手段の各々は、調整手段、及び係合位置において互いに寄り掛かる案内手段の表面上に配列され、そしてそれらが係合位置でぴったり合うように設計される歯部を含むことができる。
【0019】
本発明の別の実例によると、リマインダデバイスは、調整エレメントが案内デバイス上に回転可能に配列され、そして案内デバイスを含むハウジング部分は、第一のハウジング部の部分であり、そして調整エレメントは、薬物送達デバイスの第一のハウジング部に、その軸方向において、回転可能に連結される更なるハウジング部分として形成され、ここで、更なるハウジング部分は、案内デバイスとの摺動配置であるように設計される。この点に関して、第一のハウジング部分は、送達すべき薬剤のレセプタクルを受け入れるように適合されたフロントハウジングの部分であってよく、そして用量設定手段及び投与手段が一体化された主ハウジングに回転可能に連結され、ここで、更なるハウジング部分は、主ハウジングに対して回転可能に固定された環形状部材を形成し、そしてその上に配置された連続的な時間表示要素を備えた外面を有する表示デバイスとして機能する。第一のハウジング部分は、特に、主ハウジングの一部であってよい。
【0020】
本発明の別の態様によると:
・遠位方向で薬剤の用量のセットを投与するための駆動機構が配列される主ハウジング、
・配列された薬剤を受け入れるためのレセプタクルを含むフロントハウジング、及び
・リマインダデバイス、本発明の例に記載のリマインダデバイス;
を含む、ペン型薬物送達デバイスが提供される。
【0021】
特に、案内デバイスは、主ハウジングの部分、又はフロントハウジングの部分、又はキャップの部分であり、そしてそれは軸方向に、及び半径方向に画成される。
【0022】
薬物送達デバイスは、注射器タイプデバイスであってよい。更に、薬物送達デバイスはニードルを含むことができる。
【0023】
本発明の別の態様によると、本発明に記載の医薬品を投与するために設計された薬物送達デバイスの使用が提供される。薬物送達デバイスは、また、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、その類似体、及びその誘導体からなるグループから選択された活性化合物を含む薬学的製剤を投与するように設計できる。
【0024】
本発明の別の態様によると、本発明に記載の薬物送達デバイスの製造又は組立の方法が提供される。
【0025】
医薬品を投与するための本発明に記載の薬物送達デバイスは、好ましくは、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、その類似体、及びその誘導体から成るグループから選択された活性化合物を含む薬学的製剤(例えば、溶液、懸濁液など)を投与するために提供される。
【0026】
本明細書で使用する用語「薬物」又は「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は、予防のための、少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン3−又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0027】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0028】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0029】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0030】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
【0031】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0032】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0033】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0034】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1−C6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0035】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0036】
本発明に記載の「薬物送達デバイス」又は「薬物送達デバイス」は、医薬品の使用者が選択可能な又は事前に定義された用量を、好ましくは、例えば、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン及びその類似体、及び/又は、誘導体などの事前に定義された多重用量を投与するために設計された、単一用量又は多重用量又は事前に設定された用量又は事前に定義された用量の使い捨て又は再使用可能なデバイスを意味するものとする。該デバイスは、いかなる形状、例えば、コンパクトな又はペン型であってもよい。薬物送達デバイスは、ペン型デバイス又は注射タイプデバイスであってよい。更に、薬物送達デバイスはニードルを含むことができる。
【0037】
加えて、前記デバイスは、血糖値などの生理学的特性値を監視するように設計された部品を含んでもよい。更にその上、前記デバイスはニードルを含んでもよく、又はニードルなしでもよい。また、前記デバイスは固定されたニードル又は交換可能なニードル又は移動ニードル又は遮蔽された移動ニードルを含んでもよい。特に、用語「薬物送達デバイス」は、機械的及び手動での用量送達及び用量選択機構を有する多重の事前に定義された用量を提供する使い捨てのニードルベースのペン型デバイスを意味し、それは患者などの正規の医学的訓練を受けていない人々による使用のために設計されている。好ましくは、薬物送達デバイスは注射器タイプである。
【0038】
薬物送達デバイスは、遠位方向での送達デバイスの薬剤レセプタクルから薬剤の設定用量を投与するための駆動機構を含む。レセプタクル中の液体又は非液体薬剤の用量を選択又は設定するための用量選択又は用量設定は、用量機構又は用量設定手段又は用量設定機構を通して提供でき、薬物送達デバイスは、更に、駆動機構により投与されるレセプタクル中の液体薬剤の用量を選択又は設定するための用量選択機構又は用量設定機構を含むことができる。投与機構は、部分的に、又は全体的に構成部品により、又は駆動機構の機能により実現でき、又は分離機構として実現できる。
【0039】
本発明に記載の用語「遠位端」は、デバイスの端部、又はデバイスの投与端に最も近いデバイスの構成部品を意味するものとする。本発明に記載の用語「近位端」は、デバイスの端部、又はデバイスの投与端から最も遠く離れたデバイスの構成部品を意味するものとする。従って、「遠位方向」は、デバイス又はデバイスの構成部品の近位端から遠位端へ向かう方向であり、そして、「近位方向」は、デバイス又はデバイスの構成部品の遠位端から近位端へ向かう方向である。
【0040】
本発明の文脈における用語「薬剤レセプタクル」は、薬剤を含むカートリッジ又はレセプタクル、並びに、薬剤を含むカートリッジを受け入れるためのカートリッジホルダを含む。更にその上、用語「レセプタクル」及び「カートリッジ」は、交換可能である。これは、用語「レセプタクル」を使用することにより、用語「カートリッジ」のいかなる意味も含まれ、そして逆もまた真である。
【0041】
本発明に記載の用語「レセプタクルホルダ」又は「カートリッジホルダ」は、薬物送達デバイスにより送達すべき薬剤を含む薬剤カートリッジを収納するように設計されたいかなる単数の構成部品、及び/又は、複数の構成部品を意味するものとする。前記カートリッジホルダは、いかなる形状、例えば、円筒状又は管状であってもよい。一般的に、カートリッジホルダは、円筒管状、又は非管状型の一体又は多数の部分に分かれた構成部品であってもよい。それは、当業者に公知のいかなる好適な物質から作られてもよい。更に、好ましくは、カートリッジホルダは、ハウジング、及び/又は、ニードルアセンブリの外部、及び/又は、内部の表面上に位置する対応する係合手段と係合するように設計されたカートリッジホルダの遠位端、及び/又は、近位端の外部、及び/又は、内面上の係合手段、例えば、ラセン状ネジ山又は部分ネジ山又はバヨネットなどが備わっている。好ましい実施態様において、カートリッジホルダは、その近位端に位置する部分ネジ山を有する一体の管状デザインである。
【0042】
用量送達は、機械的(場合により手動の)駆動機構又は駆動手段又は電気駆動機構又は電気機械的機構又はスプリングなどの貯蔵エネルギ駆動機構などを通して提供され得る。駆動機構は、特に、レセプタクル中の薬剤を移動させるために、薬剤レセプタクル中で可動であるピストンを含む。ピストンにおいて、ピストンロッドが取り付けら得て、ここで、ピストンロッドは、駆動機構の更なる構成部品により駆動される。本発明に記載の用語「ピストンロッド」は、ハウジングを通して/ハウジング内で動作するように適合され、薬物送達デバイスを通して/薬物送達デバイス内で、薬剤を、好ましくは、注射可能医薬品をカートリッジから放出/投与する目的のために、好ましくは、駆動スリーブからカートリッジのピストンへ軸方向に並進運動(好ましくは、遠位端に向かって)するように設計される構成部品を意味するものとする。前記ピストンロッドは可撓性であっても、そうでなくてもよい。それは、単一ロッド、リードスクリュ、ラックアンドピニオンシステム、ピストンロッド、ウォームギアシステムなどであってもよい。「ピストンロッド」は、更に、円形又は非円形断面を有する構成部品を意味するものとする。それは、当業者に公知のいかなる好適な物質から作られてもよい。
【0043】
一つの実施態様において、ピストンロッドは少なくとも一つの、より好ましくは二つの、外部、及び/又は、内部ラセンネジ山を含む。本発明に記載のピストンロッドの別の好ましい実施態様において、第一のラセンネジ山は遠位端に位置し、そして、第二のネジ山は、前記ピストンロッドの近位端に位置し、それにより、前記ネジ山は同一の、又は、好ましくは、反対方向の配列を有してもよい。別の好ましい実施態様において、本発明のピストンロッドは、遠位端及び近位端で同一のリードを有するネジ山を含む。本発明の、なお、別の好ましい実施態様において、ピストンロッドの第一のラセンネジ山のリードは、第二のラセンネジ山のリードより大きいものとする。
【0044】
例えば、ピストンロッドは、「駆動スリーブ」により駆動し得る。本発明に記載の用語「駆動スリーブ」は、好ましくは、本質的に円形断面の本質的に管状であるいかなる構成部品も意味するものとする。本発明の好ましい実施態様によると、駆動スリーブは、薬剤送達のために遠位方向にピストンロッドを駆動させるための構成部品である。好ましい実施態様において、駆動スリーブは、ピストンロッドと係合する。好ましくは、駆動スリーブは、ピストンロッドの外部ネジ山を係合するための内部ネジ山を含む。駆動スリーブは、更に、好ましくは、用量ダイヤルスリーブと、最も好ましくはクラッチ手段により、解放可能に連結される。
【0045】
本発明に記載の用語「投与機構」は、使用者に投与すべき用量を選択し、及び/又は、設定することを可能にし、及び/又は、薬剤の用量を投与するために必要な力を提供することを可能にするように設計された単独の構成部品、及び/又は、複数の構成部品、及び/又は、アセンブリを意味するものとする。上記投与機構は、手動機構又は電気機械的機構又は電子機構として設計でき、そして、機械的、及び/又は、電気機械的、及び/又は、電子的構成部品から成り立っていてもよい。加えて、投与機構はデバイスハウジングと係合してもよく、または独立した組立物であってもよい。
【0046】
例えば、用量設定機構は、投与機構の部分として用量ダイヤルスリーブにより実現できる。本発明に記載の用語「用量ダイヤルスリーブ」は、内部及び外部ネジ山、又は内部ネジ山若しくは外部ネジ山のどちらかを有する本質的に円形断面の本質的に管状の構成部品を意味するものとする。用量ダイヤルスリーブは、駆動スリーブと相互作用するように設計できる。特に、用量ダイヤルスリーブは、駆動スリーブと係合し、又は連結することができる。例えば、用量ダイヤルスリーブは、ハウジングの、又はハウジングのインサート部の、内部ネジ山と係合するための外部ネジ山を含む。好ましくは、本発明に記載の用量ダイヤルスリーブは、駆動スリーブの内部ラセンネジ山のリードと類似しているか、好ましくは、同一であるリードを有する外部ラセンネジ山を含む。なお、別の好ましい実施態様において、用量ダイヤルスリーブは投与可能な医薬品の選択された用量を表示するように設計される。このことは、例えば、用量ダイヤルスリーブ又は走行距離計などの外面上に印刷されたマーキング、記号、数字などの使用により実施できる。本発明のより具体的な実施態様において、用量ダイヤルスリーブは、ハウジング又はハウジングのインサート内に提供される複数の対応する半径方向の停止部と隣接するように適合された複数の半径方向に伸びる部材を備えている。これらの半径方向の停止手段は、好ましくは、用量が設定されたとき、ハウジングの用量ダイヤルスリーブを更に回すことを停止させるために提供される。
【0047】
投与機構は、「動作機構」又は「動作デバイス」により操作し得る。本発明に記載の用語「動作機構」又は「動作デバイス」は、駆動機構を調整するために使用者が動作するように設計されたいかなるモジュール又はいかなる構成部品又は構成部品のセットも意味するものとする。駆動機構を調整するとき、力は駆動機構に転移する。力は手動で、又はモータを用いて発生させることができる。好ましい実施態様において、動作デバイスは起動キーを含む。別の好ましい実施態様において、動作デバイスは用量投与スリーブ又は用量ダイヤルスリーブを含む。用量を設定し、又は薬剤の用量を投与するために、使用者は薬物送達デバイスを、動作デバイスを用いて起動させる。例えば、使用者がカートリッジから薬剤を送達し、又は放出をすること希望すれば、「動作機構」が起動し、そして、例えば、動作デバイスの構成部品である動作ボタン又は「動作機構」は押さえられる。動作デバイスは機能的に駆動機構と連結する。駆動機構はピストンを駆動し、それは、薬剤をカートリッジから放出させるように、薬剤カートリッジ(図示されていないが)内で可動である。
【0048】
本発明に記載の用語「ハウジング」は、好ましくは、一つ又はそれ以上のラセンネジ山を有するいかなる外部ハウジング(「主ハウジング」、「本体」、「殻」)、又は内部ハウジング(「インサート」、「内部本体」)も意味するものとする。ハウジングは、薬物送達デバイス又はそのいかなる機構の動作も、安全で、正確で、そして快適であることを可能とするように設計し得る。通常は、それは、液体、ほこり、ごみなどの汚染物への曝露を制限することにより、薬物送達デバイスのいかなる内部部品(例えば、駆動機構、カートリッジ、プランジャ、ピストンロッド)も収納し、固定し、保護し、案内し、及び/又は、係合するように設計される。一般的に、ハウジングは、管状又は非管状形状の単一又は多部分から成る構成部品であってもよい。通常は、外部ハウジングは、多数の医薬品の用量が投与し得て、交換可能な、又は非交換可能であってもよいカートリッジを収納するよう機能する。本発明のより具体的な実施態様において、ハウジングは、起動手段上に提供された半径方向、及び/又は、軸方向の停止部と隣接するように適合された複数の最大用量停止部を備えている。
【0049】
薬物送達デバイスは、薬剤カートリッジを取り付けることができる第一の連結部分を含むように形成されるハウジングを含むことができ、ここで、ハウジングは駆動機構及び動作デバイスを支持し、ここで、駆動機構は、カートリッジから薬剤を放出するために薬剤カートリッジに作用することができる。
【0050】
ハウジングは二つ又はそれ以上の分離したハウジング部分を含むことができる。例えば、一部分はハウジングの形状に設計でき、ここで、ハウジングの別部分は取り外し可能なキャップとして設計できる。好ましい実施態様によると、送達デバイスは、ハウジングの遠位端を保護するためにハウジングに取り外し可能に、取り付け可能なキャップを含み、ここで、本出願において、デバイスの「遠位端」又はデバイスの構成部品は、デバイスの投与端に最も近い端部を意味するものとする。キャップはその外面で研磨することができる。一つの実施態様態様において、キャップの殻は、ハウジングの外面を含み、ここで、外面は少なくとも部分的に研磨される。更に、キャップの外面は、少なくとも部分的に、プラスチック物質の層で、又は金属の層で被覆できる。キャップは、少なくとも、部分的にセラミック物質の層で被覆できる。本発明の実施態様によると、キャップの追加のセラミック層の物質は、セラミック物質から作られたキャップの内部部分の物質とは異なる。
【0051】
一般的に、送達デバイス、及び/又は、その構成部品、又はその機構に対して、軸方向及び半径方向は定義できる。軸方向は、送達デバイスの遠位方向に伸びる送達デバイスの縦方向に対応する。
【0052】
本発明に記載の用語「係合された」は、特に、駆動機構/薬物送達デバイスの二つ又はそれ以上の構成部品のインターロック、例えば、スプライン、ネジ山、又はメッシュ歯連結を、好ましくは、構成部品のラセンネジ山のインターロック(「ネジ込み係合」)を意味するものとする。
【0053】
本発明に記載の用語「係合を解除された」は、投与機構/薬物送達デバイスの二つ又はそれ以上の構成部品の解放を意味するものとする。好ましくは、本発明に記載の用語「係合を解除する」は、付勢手段の力の下で、投与機構/薬物送達デバイスの二つ又はそれ以上の構成部品の解放を意味するものとする。
【0054】
本発明に記載の用語「連結された」は、駆動機構/薬物送達デバイスの二つ又はそれ以上の構成部品の、例えば、フランジなどを用いた連結を意味するものとし、ここで、構成部品の互いの自由度の程度が制限される。好ましい実施態様において、一つの構成部品は、別の構成部品に対して一つの軸の周囲を回転することが可能であり、そして、別部品に対する全てのその他の回転運動、及び/又は、並進運動が制限される。本発明のより特別な実施態様において、駆動スリーブは、薬物送達デバイスの主縦軸の周囲の相対的回転が可能であるが、全てのその他の相対的運動が本質的に阻止されるように、起動手段に連結するフランジを備えている。
【0055】
本発明に記載の用語「付勢手段」は、好ましくは、単独の構成部品、及び/又は、複数の構成部品を一緒に係合させ、又は係合から離れさせることを確実にするために、単独の構成部品上に、及び/又は、複数の構成部品上に力を提供するいかなる構成部品も意味するものとする。好ましくは、付勢手段は、当業者に公知のいかなる好適な可撓性の力を貯蔵する物質からでも製造でき、そして、いかなる好適な形体、例えば、スプリングを取ることもできる。
【0056】
本発明は上記で説明したいずれかの実施態様に記載の薬物送達デバイスの使用に関する。薬物送達デバイスの使用は、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、それらの類似体、及びそれらの誘導体より成るグループから選択された活性化合物を含む薬学的製剤を投与するために提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本発明によると、上記で説明したいずれかの実施態様に記載の薬物送達デバイスの製造又は組立法が提供される。
【0058】
いかなる制限もなしで、本発明は図面を参照してより詳細に説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】送達デバイスの軸方向における案内デバイス上で可動な調整エレメントを含むリマインダデバイスの第一の例を有する送達デバイスの後部の断面図である。
【図2】図1で示す例に記載のリマインダデバイスの平面図である。
【図3】リマインダデバイスの第二の実例を有する送達デバイスの後部の断面図である。
【図4】送達デバイスの案内デバイス上に配置された回転可能な調整エレメントを含むリマインダデバイスの更なる例を有する送達デバイスの後部の断面図であり、ここで調整エレメントの選択位置を保持するために、調整エレメントが案内面に対して事前に応力がかけられている。
【図5】ハウジング内に案内エレメントとして形成された円周状の凹部に配置された回転可能な調整エレメントを含むリマインダデバイスの更なる例を有する送達デバイスの後部の断面図である。
【図6】リマインダデバイスの更なる例を有する送達デバイスの前部の断面図であり、それは主ハウジングに回転可能に固定されたその外面上の表示デバイスを有する環形状部材を示し、調整部材は送達デバイスのレセプタクルホルダの一部である。
【0060】
次の詳細な説明において、同様の機能を有する異なった実施態様の構成部品に対しては、同一参照番号が割り当てられる。
【0061】
本発明によると、薬物送達デバイスDのハウジング部2に取り付けられるリマインダデバイス1及びそのようなリマインダデバイスを有する薬物送達デバイスDが提供される。薬物送達デバイスは、特に、ペン型薬物送達デバイスであってよい。薬物送達デバイスDのハウジング部分2は、案内デバイス3を含む。薬物送達デバイス及びリマインダデバイス1を説明するために、軸方向X1及び半径方向X2を定義することができる。調整エレメント5は、時間情報の表示のための調整エレメントの位置の選択のため案内デバイス上に可動に配列される。更に、表示デバイス7は、案内デバイス3に沿って配列され、そしてその上に配列された連続的な時間的表示手段8a、8b、8c、8dを備えた外面8を有し、ここで、表示デバイス7は、使用者がペン型薬物送達デバイス上に時間的情報を記すことができるように、調整エレメント5の位置に対応する時間的表示を提供する。図3において、用量が薬物送達デバイスDにより設定された、又は設定される時間点又は時間間隔に対する抽象記号として存在する表示手段「A」、「B」、「C」、及び「D」が示される。一般的に、本発明によると、表示デバイス7は連続的な時間表示要素を備えた外面8を有することができる。調整エレメント5が表示デバイス7に対して可動であるので、調整エレメント5は、特に、手動で、調整エレメント5又はその記入部分が、時間情報をマークを付けるための選択された時間表示の近くに位置するように配列できる。
【0062】
リマインダデバイスは、ハウジング又は送達デバイスDのハウジング部分に取り付けられるように設計できる。
【0063】
本発明に記載のリマインダデバイス1を備えた薬物送達デバイスD又は本発明に記載のリマインダデバイス1が使用される薬物送達デバイス10は、特に、ペン型のデザインを有し、そしてインスリン用ペン型として形成できる。薬物送達デバイスDは、主ハウジング12及びフロントハウジング13(図5)を含むハウジング11を含有する。
【0064】
フロントハウジング13において、薬剤レセプタクル又は薬剤カートリッジ15を保持するためのレセプタクルホルダ又はカートリッジホルダ14は一体化される。主ハウジング12において、レセプタクル(図示されていない)中の液体薬剤の用量を設定するために、ピストンロッド9、及び場合により投与機構D2を含む駆動機構D1が配列できる。薬物送達デバイスは、また、フロントハウジング13を覆うためにハウジングキャップ17を含む。
【0065】
更に、薬物送達デバイスDは主ハウジング12と一体化した動作デバイスを含む。図1で示す動作デバイスの動作ボタン18は、図1から分かる通り、後部が円形表面で、そして、主ハウジング12の後部から突出する環状芯が形成された表面部分を含む。動作ボタン18の外面は、更に、図1で示す芯部分に隣接し、そして主ハウジング12の後部内へ伸びる環状円形部分を含む。
【0066】
図1は、本発明に記載のリマインダデバイスの第一の実施態様を示す。ハウジング部分、特に、薬物送達デバイスDの主ハウジング12の後部又は近位端セクション12aは、送達デバイスDの軸方向X1に伸びる案内トラック3aの形状における案内デバイス3を含む。リマインダデバイスは、更に、時間情報を表示するための調整エレメント5の位置を選択するための案内トラック3a上に可動に配列される調整エレメント5を含む。調整エレメント5は軸方向X1から見るとき、その外面上に提供されるグリップエレメント5aを含むことができる。表示デバイス7は案内トラック3aに沿って配列され、そしてその上に配列された連続的な時間表示要素8a、8b、8c、8dを備えた外面8を有する。それにより、表示デバイス7は、使用者がペン型薬物送達デバイス上に時間情報を記すことができるように調整エレメントの位置に対応する時間表示を提供する。
【0067】
図1及び図2に記載のリマインダデバイスは、調整エレメント5の選択された位置を係合するための係合デバイス20を含むことができ、ここで、係合デバイスは、調整エレメント5に位置する第一の係合手段(図示されていない)及び案内トラック3aの下側面又はハウジング部分に配列された第二の係合手段(図示されていない)を含み、ここで、調整エレメント5及び案内トラック3aの係合手段は、互いに面する対応面26、27上に形成される。調整エレメント5は、係合された、及び係合が解除された位置の間での第二の係合手段に関して、軸方向X1と交差して垂直方向に可動である。更に、係合手段20は、更に、調整エレメント5の選択位置を係合するために第二の係合手段に対して調整エレメント5の第一の係合手段を付勢するための付勢手段23を含む。第一の係合手段及び第二の係合手段は、特に、それぞれ、歯部を含み、又は、それらが、第一の係合手段の係合位置において、ぴったり合うように設計される別の形状を有することができる。また、係合手段は、場合により高い摩擦係数を有する平坦表面として実現できる。
【0068】
図1に記載のリマインダデバイスは、案内トラック3a上に可動に配列されたケージ25を含み、ここでケージ25は軸方向X1に可動である。調整エレメント5はケージ25に位置し、そして垂直方向においてケージ25に関して可動である。付勢手段はケージ25の内面と調整エレメント5の間に位置する。
【0069】
案内デバイス又は案内トラック3aに沿って、調整エレメントの位置を変化させるために、使用者は調整エレメント5を半径方向X2に対して、及び付勢手段23の力に対して押し、案内デバイス又は案内トラック3aから調整エレメント5を係合から解除する。
【0070】
図3で示すリマインダデバイス1の更なる実施態様によると、調整エレメント5は、軸方向X1において案内デバイス3上で可動であり、そして、係合レバー30はハウジング部分2に枢動可能に結合される。係合レバー30は、案内デバイス3上の選択された位置において同じ物を保持し又は固定するための第一及び第二の係合手段との係合デバイス20を用いて調整エレメント5と相互作用するように設計される。係合レバー30は、ハウジング部分2の遠位端2aに結合できる。案内デバイス3は、調整エレメント5が滑走しながら配列されるロッドの形状を有する。係合レバー30は、ハウジング部分2の遠位端2aに結合し、そして案内デバイス3に沿って伸びる第一のレバー部分31、及びハウジング部分2から突出し、そしてロッド上の選択された位置において同じ物を保持し又は固定するために調整エレメント5に対する方向に、付勢手段33により付勢される第二のレバー部分32を含む。図3で示す実施態様において、付勢手段33は、ハウジング部分2の外面34と、ハウジング部分2の外面34に面するレバー30の末端部36の内面35の間に位置するスプリングである。レバー30に面する調整エレメント5の表面は、第一の係合手段35として形成され、そして調整エレメント5に面し、調整エレメント5の対応面に対して付勢されるレバー30の表面は、第二の係合手段37として形成される。第一の係合手段36及び第二の係合手段37は、特に、それぞれ歯部を含み、又は第一及び第二の係合手段の係合位置においてそれらがぴったり合うように設計される別の形状を含むことができる。また、係合手段は、場合により、高い摩擦係数を有する平坦表面として実現できる。
【0071】
調整エレメント5を調整するために、付勢係合レバー30は、レバー30及び調整エレメント5を係合から解除するためにピストンロッド9に対して、手動で、押さえる必要がある。この状態において、調整エレメント5の位置は変化させることができ、そして表示要素デバイス上に記入された時間表示に対応する位置が選択できる。この位置はレバー30をその係合位置へ後退させることにより、固定することができる。これはスプリング手段により達成できる。
【0072】
図1及び3で示す通り、本発明の対応する実施態様のハウジング部分2は、リマインダデバイス1の構成部品のために必要な空間を提供するために、リマインダデバイス1が配置されているその領域において隆起した形状を有することができる。更に、ハウジング部分2は、主ハウジング12の端部12aを必要としないが、しかし、また、主ハウジングの前部分又は中間部分であってよい。更に、ハウジング部分2はフロントハウジング13の部分であってよい。
【0073】
図4は、軸方向又は縦軸方向X1の周囲で回転方向において凹部41の形状の案内デバイス3上で可動であるリング形状部材又はリング40の形状を有する調整エレメント5を含む主ハウジング12のリアセクション12a上に位置するリマインダデバイス1を示す。凹部は、ハウジング部分2又は主ハウジング12において形成され、そしてリング40の内面40aが配列され、そして回転可能である軸受面41aを有する。更に、リング40及び凹部41は、リング40が凹部41に関して軸方向X1において、軸方向に可動であるように形成される。リング40は、軸方向X1に向いている係合面40bの形状において第一の係合手段を含む。対応して、凹部41は、第一の係合手段の機能を有するリング40の係合面40bに面する係合面41bを含む。凹部41の軸受面41aと調整リングの間で、スプリング43形状の付勢部材が位置し、そして凹部41の係合面40bに対してリング40を押すように設計される。
【0074】
第一の係合手段40b及び軸受面41bは、特に、それぞれ、歯部を含み、又は それらが、第一及び第二の係合手段の係合位置においてぴったり合うように設計される別の形を含むことができる。また、係合手段は、場合により高い摩擦係数を有する平坦表面として実現できる。
【0075】
更に、ハウジング部分2は、主ハウジング12の末端部12aである必要がないが、また、主ハウジング12の前部分又は中間部分であってよい。更に、ハウジング部分2はフロントハウジング13の部分であってよい。
【0076】
リング40を調整するために、付勢リングは、リング40と凹部41の係合面41bの係合を解除するために、凹部41の係合面41bから、手動で、押す必要がある。この状態において、リング40は回転することができ、そして表示要素デバイス上に記入された時間表示に対応して、リング40のマーカー(図示されていない)の回転位置が選択できる。この位置は、リング40がその係合位置に後退するようにリング40を解放することにより固定できる。
【0077】
図5に記載の実施態様は、ハウジング部分2の凹部51に回転可能に位置する調整エレメント5の機能を有するリング形状部材50又はリング50を含む。図5の実施態様において、ハウジング部分2は、薬物送達デバイスDのフロントハウジング13の後部又は近位端セクション13aである。フロントハウジング13は、結合手段13bにより主ハウジング12と連結される。フロントハウジング13は、また、ピストンロッド9上に取り付けられたピストン9aがレセプタクルから薬剤を放出するために可動に配列されるレセプタクル又はカートリッジ15を含むので、レセプタクルホルダ又はカートリッジホルダの機能を有する。
【0078】
リング50は、ハウジング部分2で形成される凹部51の軸受面51aに配列される。リング50及び軸受面51aは、リング50の回転がリング50を回転するために最小の手動力が適用されるときのみ可能であるように形成される。あるいは、リング50が凹部51に対して軸方向X1において軸方向に可動であり、そしてリング50が、図4で示す通り軸方向に向いた凹部51の一表面に対して付勢されるように、リング50及び凹部51を形成することができる。図5によると、リング50は、凹部51の近辺に存在する領域55におけるハウジング部分2の表面上に伸びる表示要素デバイス上の時間表示の近辺におくことができる位置のマーカー(図示されていない)を含む。リング50を調整するために、リング50は回転され、そして、表示要素デバイス上に記入された時間表示に対応するリング50のマーカー(図示されていない)の回転位置は選択可能である。
【0079】
リング50は薬物送達デバイスDのキャップにより、回転に抗して固定される。従って、リング50の回転は、キャップが外されているときのみ可能である。
【0080】
図6の実施態様は、連結手段61により主ハウジング12に回転可能に固定されるリング60を含むリマインダデバイス1を示す。リング60の外面60a上に、及びその円周方向に沿って、一連の時間に関連する情報が表示される。フロントハウジング13の後部又は近位端セクション13aは、回転軸受の形状で案内デバイス63を使用してフロントハウジング13の基礎部分13cに、回転可能に連結される。フロントハウジング13のリアセクションは、時間関連情報の外面が見られるように、リング60の上部又は外部に、そして軸方向X1に位置する窓62を含む。フロントハウジング13の近位端セクション13aの回転位置において、使用者が窓62を通して、近位端セクション13aの回転位置に対応する時間情報を見ることができる。
【0081】
あるいは、近位端セクション13aは、主ハウジング12又はフロントハウジング13に回転可能に連結するハウジング11のいかなる部分であってもよく、ここで、時間情報を備えたリングは個々のハウジングの非回転部分に対して回転可能に固定される。
【0082】
リング60は、薬物送達デバイスDのキャップにより回転に抗して固定される。従って、リング60の回転は、キャップが外されたときのみ可能となる。有利な実例の通り、これは、窓62上に、又は、その中に適合するキャップの部分であるロック手段により実施することができる。
【0083】
参照番号:
1:リマインダデバイス;
2:ハウジング部分;
2a:遠位端;
3:案内デバイス;
3a:案内トラック;
5:調整エレメント;
5a:グリップエレメント;
7:表示デバイス;
8:外面;
8a、8b、8c、8d:連続的な時間表示要素;
9:ピストンロッド;
9a:ピストン;
10:薬物送達デバイス;
11:ハウジング;
12:主ハウジング;
12a:近位端セクション/リアセクション;
13:フロントハウジング;
13a:近位端セクション;
13b:連結手段;
13c:基礎部分;
14:カートリッジホルダ;
15:薬剤カートリッジ;
17:ハウジングキャップ;
18:動作ボタン;
20:係合デバイス;
23:付勢手段;
25:ケージ;
26、27:対応面;
30:係合レバー;
31:第一のレバー;
32:第二のレバー部分;
33:付勢手段;
34:外面;
35:内面/第一の係合手段;
36:末端部/第一の係合手段;
37:第二の係合手段;
40:リング;
40a:内面;
40b:係合面/第一の係合手段;
41:凹部;
41a:軸受面;
41b:係合面;
43:スプリング;
50:リング形状部材/リング;
51:凹部;
51a:軸受面;
55:領域;
60:リング;
60a:外面;
61:連結手段;
62:窓;
63:案内デバイス;
D:薬物送達デバイス;
X1:軸方向;
X2:半径方向;

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位方向に薬剤の設定用量を投与するための駆動機構を含んでなるペン型薬物送達デバイス(D)用のリマインダデバイス(1)であって:
・薬物送達デバイスのハウジングの部分であり、案内デバイスを含んでなるハウジング部分;
・時間情報の表示のための調整エレメント(5)の位置を選択するための案内デバイス上に可動に配列される調整エレメント(5);
・案内デバイスに沿って配列され、そして上に配列された連続的な表示要素又は時間の表示要素を備えた外面を有する表示デバイス;を含んでなり、ここで、表示デバイスは、調整エレメント(5)の位置に対応する時間表示を提供し、ここで、リマインダデバイス(1)は、調整エレメント(5)の位置が、薬物送達デバイス(D)の送達動作とは独立に、使用者により選択できるように配置される、上記リマインダデバイス(1)。
【請求項2】
案内デバイスは、調整デバイス(5)が軸方向に可動に配列される案内トラックとして形成されることを特徴とする、請求項1に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項3】
リマインダデバイス(1)は、軸方向に可動であるように案内トラック上に配列されるケージを含んでなること、調整エレメント(5)がケージに位置し、そしてケージに対して垂直方向に可動であり、そしてここで、付勢手段がケージの内面と調整エレメント(5)の間に位置すること、を特徴とする、請求項2に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項4】
案内デバイス(3、51)は、調整エレメント(5)が回転可能に配列される円周状、又はラセン状の案内面(51a)として形成されることを特徴とする、請求項1に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項5】
案内デバイスは、少なくとも調整エレメント(5、50)の一部が伸びるハウジング部分(2、13)に形成される円周状の凹部(51)として形成され、そしてここで、凹部(51)が案内面(51a)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項6】
リマインダデバイス(1)は、調整エレメント(5、50)の選択された位置を係合するための係合デバイス(20)を含んでなり、ここで、係合デバイス(20)は、調整エレメント(5)上に配列された第一の係合手段(50a)及びハウジング部分(13)上に配列された第二の係合手段(50b)を含んでなること、及び調整エレメント(5)が、係合された位置と係合を解除された位置の間で、第二の係合手段(37)に対して回転可能であること、を特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項7】
第一の係合手段(26)及び第二の係合手段(27)が、それぞれ、係合手段(36)の係合位置においてぴったり合うように設計された歯部を含んでなることを特徴とする、請求項6に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項8】
ハウジング部分(13)が、ハウジングセクション(13a)、及びハウジングセクション(13a)に枢動可能に連結された係合レバー(31)を含んでなり、ここで、第二の係合手段(37)が、調整エレメント(5)上に位置する第一の係合手段(36)に面する係合レバー(31)の表面上に位置すること、及び付勢手段が、調整エレメント(5)の第一の係合手段(36)に向かう方向に係合レバー(31)を付勢すること、を特徴とする、請求項6又は7に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項9】
ハウジング部分が、薬剤を保存するための送達デバイスのレセプタクルホルダ、用量設定手段(D2)及び/又は投与手段(18)が一体化された主ハウジング、又は薬物送達デバイス(D)のキャップであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項10】
デバイス(1)が薬物送達デバイス(D)の一体部分であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項11】
デバイス(1)が、薬物送達デバイス(D)のキャップにより、調整エレメントの調整に抗して固定するよう配置され、構成されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項12】
リマインダデバイス(1)が、薬物送達デバイス(D)のレセプタクルホルダ上に部分的に配置されること、及びキャップが薬物送達デバイス(D)に取り付けられる場合、調整エレメント(5)が、キャップにより覆われるように配置されること、を特徴とする、請求項11に記載のリマインダデバイス(1)。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載のリマインダデバイス(1)を含んでなる、薬物送達デバイス(D)。
【請求項14】
薬物送達デバイス(D)は、ロック手段を含んでなるキャップを含んでなり、ここで、リマインダデバイス(1)は、キャップが薬物送達デバイス(D)に取り付けられたとき、ロック手段と係合するはめ合いロック手段を含んでなることを特徴とする、請求項13に記載の薬物送達デバイス(D)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−502956(P2013−502956A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526050(P2012−526050)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062432
【国際公開番号】WO2011/023736
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】