説明

ペースト押出スルホンアミド組成物の調製方法

改善された噴霧装置掃除特性を有するペースト押出スルホンアミド除草剤組成物は、スルホンアミド除草剤遊離酸と、スルホンアミド除草剤遊離酸に相関して少なくとも約50当量%の無機塩基と、押出可能なペーストを形成するために十分な水とを含んでなる混合物を調製し、混合物を押出して押出物を形成し、そして押出物を乾燥させることによって製造される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スルホニル尿素およびトリアゾロピリミジンを含んでなるスルホンアミド除草剤の発見以来、2ダースより多いスルホニル尿素除草剤および半ダースに近いトリアゾロピリミジン除草剤が、多種多様の作物の選択的雑草防除のために商業的に開発されてきた(非特許文献1)。これらのスルホンアミド除草剤の作用形態は、植物では見出されるが動物では見出されない酵素アセトラクテートシンターゼ(ALS)の抑制であるため、スルホンアミド除草剤は、低使用率で、かつ動物に対して非常に低毒性でありながら、高く評価される優れた有効性の組み合わせを雑草に対して提供する。
【0002】
他の農薬と同様に、乳剤のような液体組成物、ならびに水和剤および粒剤のような固体組成物を含む様々な形態の濃縮物として、スルホンアミド除草剤を配合することができる。液体と同様に粒剤組成物を都合よく移動させ、測定することができるが、液体とは異なって、製品容器の壁に残留物がほとんど付着しない。さらに、有機溶媒および蒸気が回避される。水和剤と比較して、粒剤は、相対的に無塵である。特に有用な種類の粒剤は、水分散性のものである。水分散性粒剤は、「乾燥流動性」と記載されることもあり、水に添加された時に容易に分解して、溶液または懸濁液を形成し、次いで、処理される位置にこれを噴霧することができる。粒剤組成物に関して、良好な耐摩擦性、低粘着性、および均一な容積密度を有することも有利である。
【0003】
流動床粒剤化、パン粒剤化、噴霧乾燥、集中混合、圧縮、ペースト押出および加熱押出(例えば、溶融押出)を含む様々な方法によって、水分散性粒剤を製造することができる。水分散性粒剤の物理的寸法および多孔性は、使用される製造方法に依存する。流動床粒剤化、噴霧乾燥および集中混合によって、小サイズ、不規則表面および多孔性のような粒剤寸法特性のため、水中で非常に迅速に分解および分散する粒剤が得られる。他方、ペースト押出および加熱押出によって、相対的に一定の寸法および形状の粒剤が提供される。特許文献1に記載の通り、押出粒剤の一定寸法のため、それらは均一ブレンドにおいて有用となる。
【0004】
粒剤組成は、押出粒剤の十分迅速な分散を得るために重要な要因である。希釈時に形成した分散粒子において、有害生物防除剤の不均一な適用を生じ得る早期沈殿を回避するために、それらの最大寸法は50ミクロン以下であるべきである。従って、希釈水中で配合製品の全成分が迅速かつ完全に分散または溶解することが必要である(全成分が完全に溶解する場合、それらを、分子レベルで分散されているとみなすことができる)。粒剤の組成によってのみではなく、粒剤が添加される水性媒体の組成および他の特性によっても、粒剤の水分散性が決定される。例えば、低温および高濃度の溶質によって、粒剤の分解は著しく妨害され得る。
【0005】
押出粒剤は、次いで押出後に乾燥される、粉末混合物を可塑化する水を使用するペースト押出によって、しばしば最も都合がよく、そしてコスト的に効率よく調製される。ペースト押出によって、加熱押出に関して必要とされるような、高温で軟化するバインダーを含む必要が回避される。しかしながら、ペースト押出における可塑剤としての水の使用は、加熱押出または圧縮粒剤の分解および分散を促進するために使用され得る水活性化気体発生成分の包含を防止する。
【0006】
満足な粒剤分解および分散を達成する他に、噴霧装置の掃除(clean−out)も重要であり得る。スルホンアミド除草剤は、高活性な種類の除草剤を含んでなるため、その後、以前の適用において使用されたスルホンアミド除草剤に感応性である作物を処理するために装置が使用される前に、噴霧装置を掃除することが望ましい。掃除は、すすぎ手順を必要とし、これは時間がかかり、適切な環境的処理を必要とする排水を生じる。さらに、以前の作物保護化学薬品の適用から、またはスルホンアミド除草剤組成物と混合された他の化学薬品タンクから残った有機沈着物を噴霧装置が含有する場合、掃除は影響を受け得る。
【0007】
PCT特許出願公報(特許文献2)は、第1の工程として、農業的に適切な水溶性の塩型でスルホニル尿素活性成分の形成を必要とすることによって、噴霧装置の残留スルホニル尿素除草剤汚染を低下させる方法を記載する。スルホンアミド除草剤活性成分の調製プロセスは、しばしば直接または単離部分として遊離酸の形態を提供するため、相当する遊離酸の形態からスルホンアミド除草剤の塩を調製するための様々な方法は既知であるが、塩への転換は追加のプロセス工程を必要とする。それによって、スルホンアミド除草剤の遊離酸の形態が配合プロセスにおいて直接使用される、改善された噴霧装置掃除特性を有する配合物が好ましい。
【0008】
満足な水分散性だけではなく、改善された噴霧装置掃除特性も有するペースト押出粒剤スルホンアミド除草剤配合物を都合よく調製する方法が、今や発見された。
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,022,552号明細書
【特許文献2】国際公開第93/16596号パンフレット
【非特許文献1】ザ ペスティサイド マニュアル(The Pesticide Manual),第12版,C.D.S.トムリン(C.D.S.Tomlin)編,ブリティッシュ クロップ プロテクション カウンシル(British Crop Protection Council),イギリス,サリー州(Surrey,U.K.),2000
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、
(a)(i)少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸を含んでなる1種もしくはそれ以上の活性成分を無水ベースで2重量%〜90重量%と、
(ii)湿潤剤、分散剤、潤滑剤、抗ケーキング剤、化学安定剤および希釈剤よりなる群から選択される1種もしくはそれ以上の添加剤を無水ベースで0重量%〜95重量%と、
(iii)スルホンアミド除草剤遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基当量から選択される塩基を少なくとも約50当量%と、
(iv)混合物を押出可能なペーストにするのに十分な水と
を含んでなる混合物であって、混合物中の全成分の重量%の合計が無水ベースで総計100%となる混合物を調製し、
(b)(a)において調製された混合物をダイまたはスクリーンを通して押出し、押出物を形成せしめ、
(c)押出物を乾燥させる
ことを含んでなるペースト押出スルホンアミド除草剤組成物の調製方法に関する。
【0011】
また本発明は、前記方法によって調製されたペースト押出スルホンアミド除草剤組成物にも関する。
【0012】
押出のための混合物に少なくとも約50当量%の、最高pKを有するスルホンアミド除草剤遊離酸のpKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基当量から選択される塩基を含むことによる、少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸を含んでなる混合物の押出から、優れた水分散性のみではなく、著しく改善された噴霧装置掃除特性も有するペースト押出スルホンアミド除草剤組成物が得られることが発見された。スルホンアミド除草剤遊離酸とは、スルホンアミド除草剤の遊離酸の形態を意味し、塩型ではない(ここでは、スルホンアミド除草剤は、その酸性スルホンアミド中心において脱プロトン化されている)。また押出のための混合物は、混合物成分の中で1種もしくはそれ以上のスルホンアミド除草剤の塩型も含んでなり得るが、スルホンアミド除草剤酸型の存在のみが、少なくとも約50当量%の、無機塩基当量から選択される塩基を算出するために考慮される。一般的に、押出のための混合物を調製するために添加されるスルホンアミド除草剤は、酸型で少なくとも10%、典型的に少なくとも50%、より典型的に少なくとも80%、そして最も典型的に酸型で少なくとも90%である。
【0013】
周囲温度、典型的に約20℃〜25℃の水中で、スルホンアミド除草剤のpK値は決定される。以下の分析実施例1に教示される手順のような標準方法によって、pK値を決定することができ、そして市販の除草剤に関する測定値は、一般的に、C.D.S.トムリン(C.D.S.Tomlin)によって編集された、ザ ペスティサイド マニュアル(The Pesticide Manual),第12版(ブリティッシュ クロップ プロテクション カウンシル(British Crop Protection Council),イギリス,サリー州(Surrey,U.K.),2000)のような参照文献に公表されている。読者にとって都合がよいように、多くの市販品として入手可能なスルホンアミド除草剤のpK値を以下の表Aに記載する。
【0014】
【表1】

【0015】
本発明による押出のための混合物中の少なくとも約50当量%の塩基は、無機である塩基当量から選択され、すなわち、無機塩基によって提供される。特に適切な無機塩基については、以下にさらに詳細に記載される。用語「塩基の当量%」および「塩基当量」は、いくつかの無機塩基が、1モルあたり1当量より多い塩基性を提供し得るという事実を指す。本発明の文脈において、塩基1モルあたりの塩基当量数は、混合物中の1種もしくはそれ以上のスルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する塩基当量に限定される。少なくとも50当量%の塩基を提供するために必要とされる塩基のモル数の計算については、以下にさらに記載される。
【0016】
標準方法によって、塩基の共役酸のpK値を決定することができる。A.J.ゴードン(A.J.Gordon)およびR.A.フォード(R.A.Ford)による、ザ ケミストズ コンパニオン(The Chemist’s Companion)(ウィリー−インターサイエンス(Wiley−Interscience),ニューヨーク(New York),1972)のような様々な参照文献において、公表された値を見ることができる。読者にとって都合がよいように、いくつかの一般的な塩基の共役酸pK値を表Bに記載する。
【0017】
【表2】

【0018】
水中での共役酸pKが、最高pKを有するスルホンアミド除草剤のpKより少なくとも2.1単位高い無機塩基当量の塩基性を考慮して、無機塩基当量から選択される塩基の当量%は、遊離酸の形態(すなわち、塩ではない)で混合物に添加される1種もしくはそれ以上のスルホンアミド除草剤の総モル数に相関して算出される。例えば、1モルの遊離酸の形態のチフェンスルフロン−メチルおよび1モルの遊離酸の形態のトリベヌロン−メチルを混合物に添加する場合、トリベヌロン−メチルのpKがより高いため、チフェンスルフロン−メチルのpK(4.0)の代わりに、トリベヌロン−メチルのpK(5.0)を考慮する。この例において、遊離酸の形態のスルホンアミド除草剤の総モル数は2モルであり、そして50当量%の無機塩基は、1当量の塩基を必要とする。リン酸は、それぞれ2.1、7.2および12.7の水性pKを有する3つの酸性水素原子を含有する。7.2および12.7のみが5.0より少なくとも2.1単位高いため、pKの差異が少なくとも2.1であるという必要要件に相関して、リン酸ナトリウムは二塩基性である(すなわち、1モルあたり2塩基当量を提供する)。従って、2分の1モル(すなわち、2分の1式量)のリン酸ナトリウムによって、1当量の塩基が提供される。炭酸は、それぞれ6.4および10.2の水性pKを有する2つの酸性水素原子を含有する。10.2のみが5.0より少なくとも2.1単位高いため、pKの差異が少なくとも2.1であるという必要要件に相関して、炭酸ナトリウムは一塩基性である(すなわち、1モルあたり1塩基当量を提供する)。従って、1モル(すなわち、1式量)の炭酸ナトリウムは、1当量の塩基を提供する。
【0019】
多くのスルホンアミド除草剤、特に、周囲温度(すなわち、約20℃〜30℃)でpH7の緩衝化水において約1000mg/Lより高い溶解性を有するものによって、本発明の方法に従って、スルホンアミド除草剤遊離酸に相関して約50当量%の塩基を含むように調製された組成物は、噴霧装置における残留物を実質的に減少させる。より溶解性であるスルホンアミド除草剤に関しては、噴霧タンク残留物は滅多に生じないため、pH7の緩衝化水において約10,000mg/L未満の溶解性を有するスルホンアミド除草剤のペースト押出組成物に関して、塩基の添加は特に有利である(pH7の緩衝化水において1000mg/Lと10,000mg/Lとの間の溶解性を有するスルホンアミド除草剤の実例は、クロリムロン−エチル、メトスルフロン−メチル、チフェンスルフロン−メチルおよびトリベヌロン−メチルである)。pH7の緩衝化水において約1000mg/L未満の溶解性を有するスルホンアミド除草剤によって、噴霧装置における残留物を著しく減少するために、本発明の方法に従って調製された組成物において、スルホンアミド除草剤遊離酸に相関して50当量%より多い塩基が必要とされる(pH7の緩衝化水において1000mg/L未満の溶解性を有するスルホンアミド除草剤の実例は、ベンスルフロン−メチルおよびスルホメツロン−メチルである)。これらのスルホンアミド除草剤の組成物に関して、典型的に約75当量%〜100当量%の塩基は噴霧残留物を著しく減少させ、そしてより多い量(すなわち、約200当量%まで)の塩基は、無視できるレベルまで残留物を減少させることにおいて有用である。以下の分析実施例2に教示される手順のような標準方法によって、pH7の緩衝化水におけるスルホンアミド除草剤の溶解性を決定することができる。
【0020】
従って、噴霧装置掃除特性を改善するために、本発明の方法による押出のための混合物は、1種もしくはそれ以上のスルホンアミド除草剤遊離酸に相関して、好ましくは少なくとも約75当量%の塩基、そしてより好ましくは少なくとも約100当量%の塩基を含有する。さらに、混合物が、スルホンアミド除草剤遊離酸の他にも酸性物質を含有する場合、相応してより多くの塩基が添加されるべきである。1種もしくはそれ以上のスルホンアミド除草剤遊離酸に相関して、100当量%より多い塩基が含まれ得るが、ただし、混合物が、塩基に対して不安定である成分を含まないことを条件とする。
【0021】
本発明の方法による押出のための混合物における塩基は、少なくとも1種の無機塩基を含んでなる。本発明のために特に適切である無機塩基としては、アルカリ金属またはアンモニウムから誘導されるカチオンと、ピロリン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、トリケイ酸等のような二量体、三量体およびポリマー型を含む、炭酸、リン酸、オキシド、水酸化物およびケイ酸アニオンから選択される対イオンとを有するものが挙げられる。実例となる無機塩基としては、限定されないが、それらの無水物および水和物型を含む、リン酸ナトリウム(NaPO)、リン酸水素ナトリウム(NaHPO)、リン酸カリウム(KPO)、リン酸水素カリウム(KHPO)、リン酸水素アンモニウム((NHHPO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸水素カリウム(KHCO)、酸化リチウム(LiO)、水酸化リチウム(LiOH)、炭酸リチウム(LiCO)、水酸化ナトリウム(NaOH)、リン酸リチウム(LiPO)、メタケイ酸リチウム(LiSiO)、オルトケイ酸リチウム(LiSiO)、水酸化カリウム(KOH)、メタケイ酸ナトリウム(NaSiO)、オルトケイ酸ナトリウム(NaSiO)、ピロリン酸カリウム(K)、トリメタリン酸ナトリウム((NaPO)、ヘキサメタリン酸ナトリウム((NaPO)、ポリリン酸ナトリウム(NaPO)、ピロリン酸ナトリウム(Na)、トリポリリン酸ナトリウム(三リン酸ナトリウム、Na10)およびトリケイ酸ナトリウム(NaSi)が挙げられる。
【0022】
コスト、有効性および都合のよさの理由のため好ましいものは、ナトリウム(Na)およびカリウム(K)、より好ましくはナトリウムから選択されるアルカリ金属カチオンを含有する無機塩基である。また、炭酸水素(HCO)、炭酸(CO2−)、リン酸水素(HPO2−)およびリン酸(PO3−)、より好ましくは、炭酸およびリン酸から選択される対イオンを含有する無機塩基も、コスト、有効性および都合のよさの理由のため好ましい。従って、好ましい無機塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、リン酸水素カリウムおよびリン酸カリウムが挙げられる。これらの無機塩基としては、炭酸ナトリウム一水和物、リン酸水素ナトリウム七水和物、リン酸ナトリウム十二水和物、炭酸カリウムセスキ水和物、リン酸水素カリウム三水和物およびリン酸カリウム八水和物のような水和物型が挙げられる。より好ましい無機塩基は、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムである。最も好ましい他の無機塩基は、それらの水和物型を含む炭酸ナトリウムである。もう1つの最も好ましい無機塩基は、それらの水和物型を含むリン酸ナトリウムである。無機塩基は単独で有用であるが、無機塩基の混合物は都合がよい。
【0023】
押出可能なペーストを調製するための水の添加の間、塩基の量および性質、ならびに混合または混練装置の冷却能力次第で、無水塩基の水和熱は、ペーストの化学的構成および/または押出性に対して潜在的な望ましくない影響を伴って、著しい温度増加を引き起こし得る。無水塩基によって引き起こされる温度増加が過剰である場合、押出のための混合物の調製に関して、塩基の無水物型の代わりとして水和物型が好ましい。無水リン酸ナトリウムの水和熱が特に大きいため、本発明の方法に関して、リン酸ナトリウムの好ましい形態は十二水和物である。
【0024】
スルホンアミド除草剤は、本質的な分子構造の特徴として、スルホンアミド部分(−S(O)NH−)を有する。本明細書で参照される場合、スルホンアミド除草剤は、特に、スルホンアミド部分がスルホニル尿素部分(−S(O)NHC(O)NH(R)−)中の成分であるスルホニル尿素除草剤、およびスルホンアミド部分のスルホニル末端が置換[1,2,4]トリアゾロピリミジン環系の2位に連結し、そしてスルホンアミド部分のアミノ末端が置換アリール、典型的にフェニル基に連結しているチアゾロピリミジン除草剤を含んでなる。スルホニル尿素除草剤において、スルホニル尿素部分のスルホニル末端は、直接、あるいは酸素原子、または場合により置換されていてもよいアミノもしくはメチレン基によって、典型的に置換されている環式または非環式基に連結している。スルホニル尿素架橋の反対側の末端において、水素の代わりにメチル(RはCHである)のような置換基を有してもよいアミノ基は、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノおよびハロゲンのような置換基を1個もしくは2個有する、複素環式基、典型的に対称性ピリミジンまたはトリアジン環に連結する。
【0025】
本発明での使用のために考慮されるスルホニル尿素の代表は、次式:
【0026】
【化1】

【0027】
(式中、Jは、
【0028】
【化2】

【0029】
【化3】

【0030】
よりなる群から選択されるか、または
Jは、R13SON(CH)−であり、
Rは、HまたはCHであり、
は、F、Cl、Br、NO、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルコキシアルコキシ、CO14、C(O)NR1516、SONR1718、S(O)19、C(O)R20、CHCNまたはLであり、
は、H、F、Cl、Br、I、CN、CH、OCH、SCH、CFまたはOCFHであり、
は、Cl、NO、COCH、COCHCH、C(O)CH、C(O)CHCH、C(O)−シクロプロピル、SON(CH、SOCH、SOCHCH、OCHまたはOCHCHであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルケニル、F、Cl、Br、NO、CO14、C(O)NR1516、SONR1718、S(O)19、C(O)R20またはLであり、
は、H、F、Cl、BrまたはCHであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルケニル、F、Cl、Br、CO14、C(O)NR1516、SONR1718、S(O)19、C(O)R20またはLであり、
は、H、F、Cl、CHまたはCFであり、
は、H、C〜Cアルキルまたはピリジルであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、F、Cl、Br、NO、CO14、SONR1718、S(O)19、OCFH、C(O)R20、C〜CハロアルケニルまたはLであり、
10は、H、Cl、F、Br、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、
11は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルケニル、F、Cl、Br、CO14、C(O)NR1516、SONR1718、S(O)19、C(O)R20またはLであり、
12は、ハロゲン、C〜CアルキルまたはC〜Cアルキルスルホニルであり、
13は、C〜Cアルキルであり、
14は、ハロゲン、C〜CアルコキシおよびCNから独立して選択される少なくとも一員によって場合により置換されていてもよい、アリル、プロパルギル、オクセタン−3−イルおよびC〜Cアルキルよりなる群から選択され、
15は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、
16は、C〜Cアルキルであり、
17は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、アリルまたはシクロプロピルであり、
18は、HまたはC〜Cアルキルであり、
19は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、アリルまたはプロパルギルであり、
20は、ハロゲンによって場合により置換されていてもよい、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cシクロアルキルであり、
nは、0、1または2であり、
Lは、
【0031】
【化4】

【0032】
であり、
は、CH、NHまたはOであり、
21は、群HおよびC〜Cアルキルから選択され、
Xは、群H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルチオ、ハロゲン、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルコキシアルコキシ、アミノ、C〜Cアルキルアミノおよびジ(C〜Cアルキル)アミノから選択され、
Yは、群H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルコキシアルコキシ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、ジ(C〜Cアルキル)アミノ、C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキニルオキシ、C〜Cアルキルチオアルキル、C〜Cアルキルスルフィニルアルキル、C〜Cアルキルスルホニルアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アジドおよびシアノから選択され、そして
Zは、群CHおよびNから選択されるが、
ただし、(i)XおよびYの1つもしくは両方がCハロアルコキシである場合、ZはCHであり、そして(ii)Xがハロゲンである場合、ZはCHであり、かつYはOCH、OCHCH、N(OCH)CH、NHCH、N(CHまたはOCFHである)のものである。
【0033】
本発明での使用のために考慮されるトリアゾロピリミジンの代表は、次式:
【0034】
【化5】

【0035】
(式中、
22およびR23は、それぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシおよびC〜Cアルコキシカルボニルから選択され、
24は、H、ハロゲン、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから選択され、
は、H、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから選択され、
は、H、F、Cl、Br、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから選択され、
は、H、Fおよびメトキシから選択され、そして
は、CHおよびNから選択されるが、
ただし、YおよびYの少なくとも1つはH以外である)のものである。
【0036】
注目すべきは、YがHまたはFである、前記トリアゾロピリミジンである。
【0037】
上記詳述において、単独または「アルキルチオ」もしくは「ハロアルキル」のような組み合わせられた単語のいずれかで使用される用語「アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたは種々のブチル異性体のような直鎖または分枝鎖アルキルが挙げられる。「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロペンチルが挙げられる。「アルケニル」としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、ならびに種々のブテニル異性体のような直鎖または分枝鎖アルケンが挙げられる。「アルケニル」としては、1,2−プロパジエニルおよび2,4−ブタジエニルのようなポリエンも挙げられる。「アルキニル」としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、ならびに種々のブチニル異性体のような直鎖または分枝鎖アルキンが挙げられる。「アルキニル」としては、2,5−ヘキサジイニルのような複数の三重結合を含んでなる部分も挙げることができる。「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ならびに種々のブトキシ異性体が挙げられる。「アルコキシアルキル」は、アルキル上のアルコキシ置換を示す。「アルコキシアルキル」の例としては、CHOCH、CHOCHCH、CHCHOCH、CHCHCHCHOCHおよびCHCHOCHCHが挙げられる。「アルコキシアルコキシ」は、アルコキシ上のアルコキシ置換を示す。「アルケニルオキシ」としては、直鎖または分枝鎖アルケニルオキシ部分が挙げられる。「アルケニルオキシ」の例としては、HC=CHCHO、(CH)CH=CHCHOおよびCH=CHCHCHOが挙げられる。「アルキニルオキシ」としては、直鎖または分枝鎖アルキニルオキシ部分が挙げられる。「アルキニルオキシ」の例としては、HC≡CCHOおよびCHC≡CCHOが挙げられる。「アルキルチオ」としては、メチルチオ、エチルチオ、ならびに種々のプロピルチオ異性体のような分枝鎖または直鎖アルキルチオ部分が挙げられる。「アルキルチオアルキル」は、アルキル上のアルキルチオ置換を示す。「アルキルチオアルキル」の例としては、CHSCH、CHSCHCH、CHCHSCH、CHCHCHCHSCHおよびCHCHSCHCHが挙げられ、「アルキルスルフィニルアルキル」および「アルキルスルホニルアルキル」としては、それぞれ相当するスルホキシドおよびスルホンが挙げられる。「アルキルアミノ」、「ジアルキルアミノ」のような他の置換基は同様に定義される。
【0038】
置換基中の全炭素原子数を接頭辞「C〜C」で表し、ここで、iおよびjは1〜5の数である。例えば、C〜Cアルキルは、様々な異性体を含む、メチルからブチルまでを示す。さらなる例として、CアルコキシアルキルはCHOCHを示し、Cアルコキシアルキルは、例えば、CHCH(OCH)、CHOCHCHまたはCHCHOCHを示し、かつCアルコキシアルキルは、総数4の炭素原子を含有する、アルコキシ基により置換されているアルキル基の様々な異性体を示し、例としてはCHCHCHOCHおよびCHCHOCHCHが挙げられる。
【0039】
用語「ハロゲン」としては、単独または「ハロアルキル」のような組み合わせられた単語のいずれかで、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が挙げられる。さらに「ハロアルキル」のような組み合わせられた単語で使用される場合、前記アルキルは、同一であっても、または異なっていてもよいハロゲン原子により部分的または完全に置換されていてよい。「ハロアルキル」の例としては、FC、ClCH、CFCHおよびCFCClが挙げられる。用語「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」等は、用語「ハロアルキル」と同様に定義される。「ハロアルコキシ」の例としては、CFO、CClCHO、HCFCHCHOおよびCFCHOが挙げられる。「ハロアルキルチオ」の例としては、CClS、CFS、CClCHSおよびClCHCHCHSが挙げられる。
【0040】
以下のスルホニル尿素除草剤は、本発明のために有用なスルホニル尿素を説明する:アミドスルフロン(N−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−N−メチルメタンスルホンアミド)、アジムスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾル−5−イル)−1H−ピラゾール−5−スルホンアミド)、ベンスルフロン−メチル(メチル2−[[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]メチル]ベンゾエート)、クロリムロン−エチル(エチル2−[[[[(4−クロロ−6−メトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、クロルスルフロン(2−クロロ−N−[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]ベンゼンスルホンアミド)、シノスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]−2−(2−メトキシエトキシ)ベンゼンスルホンアミド)、シクロスルファムロン(N−[[[2−(シクロプロピルカルボニル)フェニル]アミノ]スルホニル]−N−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素)、エタメトスルフロン−メチル(メチル2−[[[[[4−エトキシ−6−(メチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、エトキシスルフロン(2−エトキシフェニル[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]スルファメート)、フルピルスルフロン−メチル(メチル2−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジンカルボキシレート)、フラザスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−3−(トリフルオロメチル)−2−ピリジンスルホンアミド)、ホラムスルフロン(2−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−4−(ホルミルアミノ)−N,N−ジメチルベンズアミド)、ハロスルフロン−メチル(メチル3−クロロ−5−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート)、イマゾスルフロン(2−クロロ−N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−スルホンアミド)、ヨードスルフロン−メチル(メチル4−ヨード−2−[[[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、メソスルフロン−メチル(メチル2−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−4−[[(メチルスルホニル)アミノ]メチル]ベンゾエート)、メトスルフロン−メチル(メチル2−[[[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、ニコスルフロン(2−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−N,N−ジメチル−3−ピリジンカルボキサミド)、オキサスルフロン(3−オキセタニル2−[[[[(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、プリミスルフロン−メチル(メチル2−[[[[[4,6−ビス(トリフルオロメトキシ)−2−ピリミジニル]アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、プロスルフロン(N−[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ベンゼンスルホンアミド)、ピラゾスルフロン−エチル(エチル5−[[[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート)、リムスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−3−(エチルスルホニル)−2−ピリジンスルホンアミド)、スルホメツロン−メチル(メチル2−[[[[(4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、スルホスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−2−(エチルスルホニル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−スルホンアミド)、チフェンスルフロン−メチル(メチル3−[[[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−2−チオフェンカルボキシレート)、トリアスルフロン(2−(2−クロロエトキシ)−N−[[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]カルボニル]ベンゼンスルホンアミド)、トリベヌロン−メチル(メチル2−[[[[N−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−N−メチルアミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]ベンゾエート)、トリフロキシスルフロン(N−[[(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ]カルボニル]−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジンスルホンアミド)、トリフルスルフロン−メチル(メチル2−[[[[[4−ジメチルアミノ)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]カルボニル]アミノ]スルホニル]−3−メチルベンゾエート)およびトリトスルフロン(N−[[[4−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]カルボニル]−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド)。
【0041】
以下のスルホニル尿素は、開示された本発明における使用のために好ましい:アジムスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、エタメトスルフロン−メチル、フルピルスルフロン−メチル、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン−メチル、チフェンスルフロン−メチル、トリベヌロン−メチルおよびトリフルスルフロン−メチル。
【0042】
以下のトリアゾロピリミジン除草剤は、本発明のために有用なトリアゾロピリミジンを説明する:クロランスラム−メチル(メチル3−クロロ−2−[[(5−エトキシ−7−フルオロ[1,2,4]トリアゾール[1,5−c]ピリミジン−2−イル)スルホニル]アミノ]ベンゾエート、ジクロスラム(N−(2,6−ジクロロフェニル)−5−エトキシ−7−フルオロ[1,2,4]トリアゾール[1,5−c]ピリミジン−2−スルホンアミド、フロラスラム(N−(2,6−ジフルオロフェニル)−8−フルオロ−5−メトキシ[1,2,4]トリアゾール[1,5−c]ピリミジン−2−スルホンアミド)、フルメトスラム(N−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾール[1,5−a]ピリミジン−2−スルホンアミド)、メトスラム(N−(2,6−ジクロロ−3−メチルフェニル)−5,7−ジメトキシ[1,2,4]トリアゾール[1,5−a]ピリミジン−2−スルホンアミド)およびペノクススラム(2−(2,2−ジフルオロエトキシ)−N−(5,8−ジメトキシ[1,2,4]トリアゾール[1,5−c]ピリミジン−2−イル)−6−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド)。
【0043】
本発明の方法に関して注目すべきは、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン−メチル、エトキシスルフロン、フルピルスルフロン−メチル、フラザスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン−メチル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン−メチル、メソスルフロン−メチル、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロスルフロン、ピラゾスルフロン−エチル、リムスルフロン、スルホメツロン−メチル、スルホスルフロン、チフェンスルフロン−メチル、トリアスルフロン、トリベヌロン−メチル、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン−メチル、トリトスルフロン、クロランスラム−メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラムおよびメトスラムよりなる群から選択されるスルホンアミド除草剤である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
好ましい実施形態として、以下のものが挙げられる:
好ましい1.混合物がアミドスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0045】
好ましい1A.アミドスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい1の方法。
【0046】
好ましい1B.アミドスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい1の方法。
【0047】
好ましい1C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい1、1Aまたは1Bの方法。
【0048】
好ましい2.混合物がアジムスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0049】
好ましい2A.アジムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい2の方法。
【0050】
好ましい2B.アジムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい2の方法。
【0051】
好ましい2C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい2、2Aまたは2Bの方法。
【0052】
好ましい3.混合物がベンスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0053】
好ましい3A.ベンスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい3の方法。
【0054】
好ましい3B.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい3または3Aの方法。
【0055】
好ましい4.混合物がクロリムロン−エチルを含んでなる、本発明の方法。
【0056】
好ましい4A.クロリムロン−エチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい4の方法。
【0057】
好ましい4B.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい4または4Aの方法。
【0058】
好ましい5.混合物がクロルスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0059】
好ましい5A.クロルスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい5の方法。
【0060】
好ましい5B.クロルスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい5の方法。
【0061】
好ましい5C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい5、5Aまたは5Bの方法。
【0062】
好ましい6.混合物がシノスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0063】
好ましい6A.シノスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい6の方法。
【0064】
好ましい6B.シノスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい6の方法。
【0065】
好ましい6C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい6、6Aまたは6Bの方法。
【0066】
好ましい7.混合物がシクロスルファムロンを含んでなる、本発明の方法。
【0067】
好ましい7A.シクロスルファムロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい7の方法。
【0068】
好ましい7B.シクロスルファムロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい7の方法。
【0069】
好ましい7C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい7、7Aまたは7Bの方法。
【0070】
好ましい8.混合物がエタメトスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0071】
好ましい8A.エタメトスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい8の方法。
【0072】
好ましい8B.エタメトスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい8の方法。
【0073】
好ましい8C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい8、8Aまたは8Bの方法。
【0074】
好ましい9.混合物がエトキシスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0075】
好ましい9A.エトキシスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい9の方法。
【0076】
好ましい9B.エトキシスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい9の方法。
【0077】
好ましい9C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい9、9Aまたは9Bの方法。
【0078】
好ましい10.混合物がフルピルスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0079】
好ましい10A.フルピルスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい10の方法。
【0080】
好ましい10B.フルピルスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい10の方法。
【0081】
好ましい10C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい10、10Aまたは10Bの方法。
【0082】
好ましい11.混合物がフラザスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0083】
好ましい11A.フラザスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい11の方法。
【0084】
好ましい11B.フラザスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい11の方法。
【0085】
好ましい11C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい11、11Aまたは11Bの方法。
【0086】
好ましい12.混合物がホラムスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0087】
好ましい12A.ホラムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい12の方法。
【0088】
好ましい12B.ホラムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい12の方法。
【0089】
好ましい12C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい12、12Aまたは12Bの方法。
【0090】
好ましい13.混合物がハロスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0091】
好ましい13A.ハロスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい13の方法。
【0092】
好ましい13B.ハロスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい13の方法。
【0093】
好ましい13C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい13、13Aまたは13Bの方法。
【0094】
好ましい14.混合物がイマゾスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0095】
好ましい14A.イマゾスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい14の方法。
【0096】
好ましい14B.イマゾスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい14の方法。
【0097】
好ましい14C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい14、14Aまたは14Bの方法。
【0098】
好ましい15.混合物がヨードスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0099】
好ましい15A.ヨードスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい15の方法。
【0100】
好ましい15B.ヨードスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい15の方法。
【0101】
好ましい15C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい15、15Aまたは15Bの方法。
【0102】
好ましい16.混合物がメソスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0103】
好ましい16A.メソスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい16の方法。
【0104】
好ましい16B.メソスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい16の方法。
【0105】
好ましい16C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい16、16Aまたは16Bの方法。
【0106】
好ましい17.混合物がメトスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0107】
好ましい17A.メトスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい17の方法。
【0108】
好ましい17B.メトスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい17の方法。
【0109】
好ましい17C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい17、17Aまたは17Bの方法。
【0110】
好ましい18.混合物がニコスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0111】
好ましい18A.ニコスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい18の方法。
【0112】
好ましい18B.ニコスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい18の方法。
【0113】
好ましい18C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい18、18Aまたは18Bの方法。
【0114】
好ましい19.混合物がオキサスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0115】
好ましい19A.オキサスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい19の方法。
【0116】
好ましい19B.オキサスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい19の方法。
【0117】
好ましい19C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい19、19Aまたは19Bの方法。
【0118】
好ましい20.混合物がプリミスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0119】
好ましい20A.プリミスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい20の方法。
【0120】
好ましい20B.プリミスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい20の方法。
【0121】
好ましい20C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい20、20Aまたは20Bの方法。
【0122】
好ましい21.混合物がプロスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0123】
好ましい21A.プロスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい21の方法。
【0124】
好ましい21B.プロスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい21の方法。
【0125】
好ましい21C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい21、21Aまたは21Bの方法。
【0126】
好ましい22.混合物がピラゾスルフロン−エチルを含んでなる、本発明の方法。
【0127】
好ましい22A.ピラゾスルフロン−エチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい22の方法。
【0128】
好ましい22B.ピラゾスルフロン−エチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい22の方法。
【0129】
好ましい22C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい22、22Aまたは22Bの方法。
【0130】
好ましい23.混合物がリムスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0131】
好ましい23A.リムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい23の方法。
【0132】
好ましい23B.リムスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい23の方法。
【0133】
好ましい23C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい23、23Aまたは23Bの方法。
【0134】
好ましい24.混合物がスルホメツロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0135】
好ましい24A.スルホメツロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい24の方法。
【0136】
好ましい24B.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい24または24Aの方法。
【0137】
好ましい25.混合物がスルホスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0138】
好ましい25A.スルホスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい25の方法。
【0139】
好ましい25B.スルホスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい25の方法。
【0140】
好ましい25C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい25、25Aまたは25Bの方法。
【0141】
好ましい26.混合物がチフェンスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0142】
好ましい26A.チフェンスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい26の方法。
【0143】
好ましい26B.チフェンスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい26の方法。
【0144】
好ましい26C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい26、26Aまたは26Bの方法。
【0145】
好ましい27.混合物がトリベヌロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0146】
好ましい27A.トリベヌロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい27の方法。
【0147】
好ましい27B.トリベヌロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい27の方法。
【0148】
好ましい27C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい27、27Aまたは27Bの方法。
【0149】
好ましい28.混合物がトリフロキシスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0150】
好ましい28A.トリフロキシスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい28の方法。
【0151】
好ましい28B.トリフロキシスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい28の方法。
【0152】
好ましい28C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい28、28Aまたは28Bの方法。
【0153】
好ましい29.混合物がトリフルスルフロン−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0154】
好ましい29A.トリフルスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい29の方法。
【0155】
好ましい29B.トリフルスルフロン−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい29の方法。
【0156】
好ましい29C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい29、29Aまたは29Bの方法。
【0157】
好ましい30.混合物がトリトスルフロンを含んでなる、本発明の方法。
【0158】
好ましい30A.トリトスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい30の方法。
【0159】
好ましい30B.トリトスルフロンに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい30の方法。
【0160】
好ましい30C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい30、30Aまたは30Bの方法。
【0161】
好ましい31.混合物がクロランスラム−メチルを含んでなる、本発明の方法。
【0162】
好ましい31A.クロランスラム−メチルに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい31の方法。
【0163】
好ましい31B.クロランスラム−メチルに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい31の方法。
【0164】
好ましい31C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい31、31Aまたは31Bの方法。
【0165】
好ましい32.混合物がジクロスラムを含んでなる、本発明の方法。
【0166】
好ましい32A.ジクロスラムに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい32の方法。
【0167】
好ましい32B.ジクロスラムに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい32の方法。
【0168】
好ましい32C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい32、32Aまたは32Bの方法。
【0169】
好ましい33.混合物がフロラスラムを含んでなる、本発明の方法。
【0170】
好ましい33A.フロラスラムに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい33の方法。
【0171】
好ましい33B.フロラスラムに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい33の方法。
【0172】
好ましい33C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい33、33Aまたは33Bの方法。
【0173】
好ましい34.混合物がフルメトスラムを含んでなる、本発明の方法。
【0174】
好ましい34A.フルメトスラムに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい34の方法。
【0175】
好ましい34B.フルメトスラムに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい34の方法。
【0176】
好ましい34C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい34、34Aまたは34Bの方法。
【0177】
好ましい35.混合物がメトスラムを含んでなる、本発明の方法。
【0178】
好ましい35A.メトスラムに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい35の方法。
【0179】
好ましい35B.メトスラムに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい35の方法。
【0180】
好ましい35C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい35、35Aまたは35Bの方法。
【0181】
好ましい36.混合物がペノクススラムを含んでなる、本発明の方法。
【0182】
好ましい36A.ペノクススラムに相関して、混合物が少なくとも約75当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい36の方法。
【0183】
好ましい36B.ペノクススラムに相関して、混合物が少なくとも約100当量%の無機塩基を含んでなる、好ましい36の方法。
【0184】
好ましい36C.無機塩基が、それらの水和物型を含む、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウムおよびリン酸水素カリウムから選択される少なくとも1種の塩基を含んでなる、好ましい36、36Aまたは36Bの方法。
【0185】
好ましい組成物としては、本発明の好ましい方法によって調製されたものが挙げられる。
【0186】
本発明の方法による押出のための混合物、およびそれから調製された水分散性粒剤組成物は、スルホンアミド除草剤の他に、他の活性成分を含んでよい。これらの他の活性成分としては、除草剤、植物成長調整剤、除草剤解毒剤、殺虫剤、昆虫摂食阻害剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺バクテリア剤および殺菌・殺カビ剤が挙げられる。最も一般的には、他の活性成分は、除草剤または除草剤解毒剤である。除草剤の例としては、アセトクロル、アシフルオルフェン、アクロニフェン、アラクロル、アロキシジム、アメトリン、アミカルバゾン、アミトロール、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナプ、ビフェノックス、ビラナホス、ビスピリバック、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモキシニル、ブタクロル、ブタフェナシル、ブタミホス、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン−エチル、クロランベン、クロルブロムロン、クロルフルレノール−メチル、クロリダゾン、クロロトルロン、クロルプロファム、クロタール−ジメチル、クロルチアミド、シニドン−エチル、シンメチリン、クレトジム、クロジナホップ−プロパルギル、クロマゾン、クロメプロプ、クロピラリド、クミルロン、シアナジン、シクロアート、シクロキシジム、シハロホップ−ブチル、2,4−D、ダイムロン、2,4−DB、ダゾメット、デスメジファム、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロプ、ジクロホップ−メチル、ジフェンゾクワットメチルスルフェート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテンアミド、ジメチピン、ジニトロアミン、ジノテルブ、ジフェンアミド、ジコートジブロミド、ジチオピル、ジウロン、エンドタル、EPTC、エスプロカルブ、エタルフラリン、エトフメセート、メトベンザニド、フェノキサプロップ−P−エチル、フェントラザミド、フェヌロン、フラムプロップ−M、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルクロラリン、フルフェンアセト、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルオログリコフェン−エチル、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルルタモン、フルチアセト−メチル、ホメサフェン、グルホシネート、グリホセート、ハロキシホップ、ヘキサジノン、イマザメタベンズ−メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、インダノフェン、イオキシニル、イソプロチュロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、ラクトフェン、レナシル、リヌロン、MCPA、MCPB、メコプロプ、メコプロプ−P、メフェナクト、メフルイジド、メソトリオン、メタミトロン、メタザクロル、メタベンズチアズロン、メチルジムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロル、S−メトラクロル、メトキスロン、メトリブジン、モリネート、モノリヌロン、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、ネブロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オリザリン、オキサジアルジル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、オキシフルオルフェン、パラコートジクロリド、ペブラート、ペンジメタリン、ペンタノクロル、ペントキサゾン、フェンメジファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピペロホス、プレチラクロル、プロジアミン、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロル、プロピザミド、プロスルホカルブ、ピラフルフェン−エチル、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック−メチル、ピリチオバック、キンクロラック、キンメラック、キザロホップ、キザロホップ−P、セトキシジム、シズロン、シマジン、シメトリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、2,3,6−TBA、テブタム、テブチウロン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロル、チアゾプル、チオベンカルブ、チオカルバジル、トラルコキシジム、トリ−アレート、トリアジフラム、トリクロピル、トリエタジン、トリフルラリンおよびベルノレートが挙げられる。実例となる除草剤解毒剤としては、ベノキサコル、BCS(1−ブロモ−4−[(クロロメチル)スルホニル]ベンゼン)、クロキントセト−メキシル、シオメトリニル、ジクロルミド、2−(ジクロロメチル)−2−メチル−1,3−ジオキソラン(MG191)、フェンクロラゾール−エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン−エチル、メフェンピル−エチル、メトキシフェノン((4−メトキシ−3−メチルフェニル)(3−メチルフェニル)メタノン)、ナフタール無水物およびオキサベトリニルが挙げられる。注目すべきは、他の活性成分対スルホンアミド除草剤のモル比が1:100と100:1との間である組成物である。
【0187】
注目すべきは、押出のための混合物が、スルホメツロン−メチルと、リン酸ナトリウムを含んでなる塩基とを含んでなるか、またはチフェンスルフロン−メチルと、炭酸ナトリウムを含んでなる塩基とを含んでなるか、またはトリベヌロン−メチルと、炭酸ナトリウムを含んでなる塩基とを含んでなる、本発明の方法である。さらに注目すべき無機塩基の組み合わせの説明は、押出のための混合物が、トリベヌロン−メチルと、炭酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムを含んでなる塩基とを含んでなる、本発明の方法である。注目すべき方法によって調製されたペースト押出スルホンアミド除草剤組成物も注目すべきである。
【0188】
本発明の方法による押出のための混合物は、場合により、無水ベースで95重量%まで、典型的に5重量%〜70重量%、しばしば20重量%〜50重量%の、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、抗ケーキング剤、化学安定剤および希釈剤から選択される添加剤を含有してよい。当業者は、これらの添加剤の目的および選択を理解する。
【0189】
湿潤剤としては、限定されないが、アルキルスルホサクシネート、ラウレート、アルキルスルフェートおよびリン酸エステル、アセチレンジオール、エトキシフッ素化アルコール、エトキシル化シリコーン、アルキルフェノールエトキシレート、ベンゼンスルホネート、アルキル置換ベンゼンスルホネート、アルキルα−オレフィンスルホネート、ナフタレンスルホネート、アルキル置換ナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネートおよびアルキル置換ナフタレンスルホネートとホルムアルデヒドとの縮合物、ならびにアルコールエトキシレートが挙げられる。注目すべきは、無水ベースで10重量%まで(例えば、0.1重量%〜5重量%)の湿潤剤を含んでなる組成物である。湿潤剤の量に適応させるために活性成分および塩基の量が相応して限定される場合、本発明の方法に従って調製された組成物は、著しく多い量の湿潤剤(例えば、約90重量%まで)を含んでなり得る。
【0190】
分散剤としては、限定されないが、リグニンスルホン酸のナトリウム、カルシウムおよびアンモニウム塩(場合により、ポリエトキシル化されている)、マレイン酸無水物コポリマーのナトリウムおよびアンモニウム塩、縮合フェノースルホン酸のナトリウム塩、ならびにナフタレンスルホネート−ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。注目すべきは、無水ベースで10重量%まで(例えば、0.1重量%〜5重量%)の分散剤を含んでなる組成物である。本発明の方法および組成物に関して、リグニンスルホン酸ナトリウムのようなリグニンスルホン酸塩が特に有用である。
【0191】
潤滑剤としては、限定されないが、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびポリエチレンオキシドが挙げられる。それらは、50,000より高い中分子量、少なくとも98℃のメルトフロー温度を有し、そして界面活性剤として作用しない。ポリエチレンオキシドが好ましい。注目すべきは、無水ベースで3重量%まで(例えば、0.01重量%〜2重量%)の潤滑剤を含んでなる組成物である。それらは粒剤の分解速度を遅らせ得るため、より高いレベルは望ましくない。
【0192】
抗ケーキング剤は、熱倉庫条件下での貯蔵間に生じ得る粒剤のクランピングを防止する。塩基当量を提供するために使用されるリン酸ナトリウムおよびリン酸アンモニウムのような無機塩基も、粒剤のクランピング防止を補助する。本明細書で参照される場合、用語「抗ケーキング剤」は、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基を含まない。抗ケーキング剤としては、限定されないが、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有さないリン酸ナトリウムおよびリン酸アンモニウム(例えば、リン酸二水素ナトリウム)、酢酸ナトリウム、水酸化マグネシウム(全て場合により水和物)、無水塩化カルシウム、モレキュラーシーブ、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、酸化カルシウムおよび酸化バリウムが挙げられる。注目すべきは、無水ベースで10重量%まで(例えば、0.1重量%〜5重量%)の抗ケーキング剤を含んでなる組成物である。
【0193】
化学安定剤は、貯蔵間の活性成分の分解を防止する。塩基当量を提供するために使用されるリン酸リチウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムのような無機塩基も、活性成分の分解防止を補助する。本明細書で参照される場合、用語「化学安定剤」は、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基を含まない。化学安定剤としては、限定されないが、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有さないリン酸リチウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム(例えば、リン酸二水素ナトリウム);、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムおよび鉄のようなアルカリ土類金属および遷移金属の硫酸塩;、塩化カルシウムおよび酸化カルシウム;、ならびに無水ホウ酸が挙げられる。注目すべきは、無水ベースで10重量%まで(例えば、0.1重量%〜5重量%)の化学安定剤を含んでなる組成物である。
【0194】
希釈剤としては、限定されないが、バインダーおよび充填剤が挙げられ、これらは、水溶性であっても不水溶性であってもよい。塩基当量を提供するために使用されるアルカリ金属リン酸塩のような無機塩基も、バインダーおよび充填剤として作用する。本明細書で参照される場合、用語「希釈剤」は、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基を含まない。水溶性希釈剤は、例えば、水に迅速に溶解する塩または炭水化物であってよく、非限定的な例としては、スルホンアミド遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有さないアルカリ金属リン酸塩(例えば、リン酸二水素ナトリウム)、アルカリ土類金属リン酸塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛の硫酸塩、塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、ソルビトール、安息香酸ナトリウム、ラクトースおよびスクロースが挙げられる。不水溶性希釈剤としては、限定されないが、粘土、合成および珪藻土シリカ、ケイ酸カルシウムおよびケイ酸マグネシウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化カルシウムおよび酸化亜鉛、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウムおよび硫酸バリウム、ならびにチャコールが挙げられる。水溶性希釈剤が好ましい。注目すべきは、無水ベースで85重量%まで(例えば、5重量%〜70重量%)の希釈剤を含んでなる組成物である。本発明の方法および組成物において希釈剤として好ましいものは、糖類であり、これらとしては、単糖類(例えば、グルコース)および二糖類(例えば、ラクトース、スクロース)が挙げられ、無水ベースで約0.5重量%〜約50重量%の量である。ラクトースおよびスクロースのような二糖類が特に好ましい。
【0195】
押出のための混合物の調製において、典型的に、混合物の他の成分はブレンドされて、混合物を押出可能なペーストにするための水の添加の前に均一組成物を形成する。注目すべきは、無水ベースで2重量%〜90重量%の、少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸を含んでなる1種もしくはそれ以上の活性成分と、無水ベースで0.5重量%〜94重量%の糖類、好ましくは、ラクトースまたはスクロースのような二糖類と、無水ベースで1重量%〜20重量%の、好ましくは分散剤、例えば、リグニンスルホン酸塩分散剤(例えば、リグニンスルホン酸ナトリウム)および場合により湿潤剤、例えば、硫酸ラウリル塩(例えば、硫酸ラウリルナトリウム)を含んでなる界面活性剤成分と、少なくとも約50当量%の、スルホンアミド除草剤遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基当量から選択される塩基と、を含んでなり、そして組成物中の少なくとも10%のスルホンアミド除草剤含量が遊離酸の形態である固体組成物(例えば、粉末)である。前記糖類含有固体組成物は、追加成分を場合により含んでいてもよく、前記組成物中の全成分の重量%の合計が無水ベースで総計100%となる。
【0196】
押出のための粉末を形成するために、必要に応じて、未湿潤均一混合物を粉砕することができる。押出のための粉末の粒径は、かなり変更が可能であり、本発明の方法に従って、良好な分散性、除草性、および噴霧装置掃除特性を有する押出スルホンアミド組成物を提供する。典型的に、粉砕後、押出のための粉末は、約60ミクロン(μm)未満の平均粒径を有し、そして少なくとも90%の粒子が約300ミクロン未満である。ここでは、粒径とは、粒子の相当球直径であり、すなわち、粒子と同一体積を包含する球の直径である。ハンマーのような装置を使用しての粉砕によって、一般的に、かなり微細な粉末を提供することができる。これは、本発明の方法によって調製されたスルホンアミド組成物の分散速度を増加させるか、または他の特性を改善し得る。平均粒径は、押出のための粉末の粒子に関する体積モーメント平均であり、体積平均およびデ・ブロウカー(De Broucker)平均としても既知である。粉末の粒径分布に関連して、粒子のパーセントも体積基準による(例えば、「少なくとも90%の粒子は約300ミクロン未満である」は、粒子の集合体積の少なくとも90%が、約300ミクロン未満の相当球直径を有する粒子からなることを意味する)。粒径分析の原理は、当業者に周知であり、要約を提供する技術文献に関しては、A.ロウル(A.Rawle),「ベーシック プリンシプルズ オブ パーティクル サイズ アナリシス(Basic Principles of Particle Size Analysis)」(英国、ウスターシャー州、マルヴァーンのマルヴァーン インストルメンツ リミテッド(Malvern Instruments Ltd.,Malvern,Worcestershire,UK)によって発行された書類MRK034)を参照のこと。回折角度が粒径に逆比例するという事実に依存する低角レーザー光散乱(LALLSおよびレーザー回折としても既知である)のような技術によって、粉末における粒子の体積分布を都合よく測定することができる。LALLSを使用して粉末における粒子の体積分布を分析するために適切である市販品として入手可能な装置としては、マスターサイザー(Mastersizer)2000(マルヴァーン インストルメンツ(Malvern Instruments))が挙げられる。押出のための粉末が、約30ミクロン未満、より好ましくは約20ミクロン未満、そして最も好ましくは約15ミクロン未満の平均粒径を有し、かつ少なくとも90%の粒子が、約100ミクロン未満、より好ましくは約40ミクロン未満、そして最も好ましくは約30ミクロン未満である、本発明の方法が好ましい。あるいは、混合物中に組み入れる前に別々に成分の粉砕を実行してもよい。幾つかの場合、不水溶性成分のみ粉砕することで十分である。適切なミルとしては、限定されないが、テクマー(Techmar)(登録商標)A10アナリティカル ミル(Analytical Mill)のような実験室スケール高速回転ミル、ならびにニュージャージー州サミットのホソカワ ミクロン パウダー システムズ(Hosokawa Micron Powder Systems,Summit,NJ)によって製造されるもののような商業スケールハンマーミルおよび空気分級ミルが挙げられる。
【0197】
押出のために適切な混合物を製造するために、水を添加し、押出可能なペーストを形成する。典型的に、乾燥成分の混合物を、低剪断から中程度剪断混合機または混練機に添加し、水で湿潤させ、そして押出可能なペーストが得られるまで混合する。噴霧または流れとして、水を添加してよい。典型的に、押出可能なペーストを製造するために、乾燥成分混合物の重量を基準として5%〜50%の水(すなわち、100重量部の乾燥成分混合物に対して5重量部〜50重量部の水)が必要である。あるいは、水溶性成分を水に添加してもよい。添加してもよい水溶性成分としては、例えば、限定されないが、低分子量アルコールのような他の揮発性溶媒(例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール)、ならびに水溶性である上記不揮発性配合成分(例えば、湿潤剤、分散剤、潤滑剤、抗ケーキング剤、化学安定剤および希釈剤)が挙げられる。また、混合物中の無機塩基当量の一部または全てを最初に水中に溶解することもできる。典型的に、添加される水は、水道(すなわち、飲用)水に一般的に見出される不純物以外の水溶性成分を含有しない。適切な混合機としては、限定されないが、フードプロセッサー、シグマアーム混合機(例えば、オハイオ州イーストリバプールのザ パターソン ファンドリー アンド マシン カンパニー(The Patterson Foundry & Machine Co.,East Liverpool,OH)によって製造された「ニーダーマスター(Kneadermaster)」)、パグ混合機、および連続混練機(例えば、ノースカロライナ州シャーロットのLCI コーポレイション(LCI Corporation,Charlotte,NC)から入手可能であるもの)が挙げられる。
【0198】
ペーストをペースト押出機に通過させて、押出物(湿潤押出ストランド)を製造することによって、押出を達成する。ペースト押出機の例としては、限定されないが、ノースカロライナ州シャーロットのLCI コーポレイション(LCI Corporation,Charlotte,NC)から入手可能であるようなバスケット押出機、ラジアル押出機およびドーム押出機が挙げられる。押出機に、ダイまたはスクリーンを取り付け、穴径は典型的に、0.3mm〜3mm、好ましくは0.5mm〜1.5mm、そして最も好ましくは0.7mm〜1.0mmである。
【0199】
次いで、押出物を乾燥させる。押出物を乾燥させるために、様々な乾燥方法を使用することができる。従来の乾燥方法としては、トレー、回転、流動床、および振動流動床が挙げられる。また、押出物に振動、タンブリングまたは他の形態の撹拌を受けさせる乾燥方法は、押出ストランドを、より短い長さへ、そして最終的には体積測定によって分配することができる粒剤へと分解するためにも役立つ。流動が、個別の粒剤への衝撃によって、乾燥押出ストランドの破断を増加させるため、流動床乾燥が好ましい。最も好ましくは、振動流動床乾燥である。オハイオ州トレドのメットラー インコーポレイテッド(Mettler,Inc.,Toledo,OH)から入手可能であるようなモイスチャーバランスによって測定されるように5%未満(好ましくは3%未満)の水分レベルまで乾燥させることによって、粘性のない硬化粒剤が製造される。硬化された非粘性の粒剤は、凝集する傾向を低下させるため好ましい。約40℃より高く、好ましくは少なくとも60℃であるが、110℃を超えず、そして典型的に90℃を超えない乾燥温度は、必要とされる水分レベルを効率的に生じさせる。
【0200】
包装および使用の前に、乾燥押出粒剤は典型的に篩過され、微粉およびいずれの集合塊も除去され、あるいは押出粒剤をより短い長さへと分解させる。従って、本発明の方法は、乾燥押出物を篩過する工程をさらに含んでなってもよい。体積測定による分配に適切な長さを有する粒剤の組成物は、約0.3mm〜約7mm、好ましくは約0.5mm〜約5mm、そして最も好ましくは約0.7mm〜約4mmの長さ分布を得るための篩過を使用する乾燥粒剤の分解によって得ることができる。あるいは、米国特許第6,022,552号明細書に記載の均一ブレンドを調製するために特に適切である長さ分布を生じるために、米国特許第6,270,025号明細書に記載の回転シフターを使用して、乾燥粒剤を分解することができる。
【0201】
著しく改善された噴霧タンク掃除特性を有する他に、本発明の方法に従って、少なくとも約50当量%の塩基を含有する混合物から調製された配合物は、特定の状況下で、少ない量の塩基を含有するか、または塩基を含有しない混合物から調製された比較配合物よりも実質的により良好な雑草防御を提供することも発見された。雑草防除は、100%の限度を有するため、本発明の配合物によるより良好な雑草防除は、前記比較配合物が100%未満の防除を提供する状況下で最も実現しやすい。これらの状況としては、前記比較配合物によって効率よく防除される代わりに抑制されるのみである、防除しにくい雑草種の処理が挙げられる。前記比較配合物が抑制のみを提供する低い適用率での、他の相対的に容易に防除される雑草種の防除においても、本発明の配合物の改善された除草有効性が実現される。本発明の配合物が著しく改善された雑草防除を提供する他の状況としては、相対的に少量の噴霧体積を使用する適用が挙げられる。かかる界面活性剤の添加は本発明の配合物による雑草防除に役立つが、本発明の配合物は、配合物に含まれるもののほかに補足の界面活性剤を噴霧液に添加する必要性を排除する。
【0202】
さらなる詳細がなくても、前記を使用する当業者は、本発明をその十分な範囲まで利用することができる。従って、以下の実施例は、単なる実例として解釈されるべきであり、いずれかの様式に開示を限定するものではない。
【実施例】
【0203】
分析実施例
分析実施例1
スルホンアミド除草剤のpKを決定するための実例手順
高純度の純水(500mL)中に、酢酸ナトリウム三水和物(6.8g)、リン酸ナトリウム十二水和物(19.0g)およびホウ酸ナトリウム十水和物(19.1g)を溶解することによって貯蔵緩衝溶液を調製する。この貯蔵緩衝溶液を典型的に、高純度の純水で100倍に希釈して、pH9とpH10との間のpHを有する0.001M試験緩衝溶液を得る。必要であれば、より強濃度の緩衝液を調製することができる。有機溶媒中で、好ましくはアセトンのような水と混和可能な溶媒中で、スルホンアミド除草剤遊離酸の貯蔵溶液を調製する。貯蔵溶液の濃度は、1M、または使用される有機溶媒の飽和濃度の半分より低くなるべきではない。
【0204】
温度を試験温度(例えば、20℃)に保持することができる温度制御を備えたUV/可視光分光光度計を使用して、様々なpHにおけるスルホンアミドに対するスペクトルを記録する。ブランクとして、0.001M試験緩衝溶液を使用する。それぞれ塩酸溶液(pH≦2)および水酸化ナトリウム溶液(pH≧10)に添加されたスルホンアミド貯蔵溶液のアリコートに対するスペクトルを記録する。スルホンアミドの酸性および塩基性(塩)型が、吸光度において互いに明らかに異なる最適分析波長を記録し、その次の分析のために使用する。貯蔵スルホンアミド溶液のアリコートをフラスコに添加し、溶媒を窒素化でエバポレーションする。緩衝溶液(0.001M、100mL)をフラスコに添加し、混合物を磁力で撹拌して、試験溶液を形成する。0.1pH単位もしくはそれ以下の差異を分解できる較正pHメーターを使用して、pHを記録する。塩酸を使用して試験溶液のpHを約pH2まで調整し、次いで、pH10〜12まで1回の増加あたり約0.5もしくはそれ以下のpH単位の変化を得る増加において水酸化ナトリウム溶液を添加し、そして分析波長におけるpHの変化の関数としてUV/可視光吸光度を記録する。pHに対する吸光度のプロットに対する非線形最小二乗モデルを基礎とする回帰分析を実行し、スルホンアミド遊離酸とスルホンアミド塩が等モル量で存在するpHを決定する。このpHが、スルホンアミドのpKである。精度を保証するために、好ましくは試験を繰り返す。
【0205】
分析実施例2
pH7緩衝水におけるスルホンアミド除草剤の溶解性を決定するための実例手順
リン酸二水素カリウム水溶液(0.1M、250mL)に水酸化ナトリウム水溶液(0.1M、145mL)を添加し、次いで、十分な蒸留水を添加して、最終体積を500mLまで調整することによって、貯蔵pH7緩衝溶液を調製する。飽和のために必要とされる少なくとも1倍から約5倍までの量のスルホンアミドを、試験温度(例えば、20℃)で貯蔵緩衝溶液を含有する混合容器に添加する。試験温度を維持しながら、暗所で混合物を磁力によって撹拌する。分析のために、試料を定期的に採取する。高速、温度制御遠心分離機を使用して、試験温度で、約20分間、≧12000Gで、試料を遠心分離し、懸濁粒子を除去する。分析のために、それぞれの上澄みのアリコートを採取する。
【0206】
特定のスルホンアミドに対して適切である高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)法によって、上澄みのスルホンアミド濃度を決定する。典型的に、HPLC法は、逆相クロマトグラフィーカラムおよびUV検出を使用する。この方法は、線形回帰分析を使用する少なくとも3つの標準に基づく最良適合較正曲線の展開を含むべきである。また、pHが7であることを確認するために、0.1pH単位もしくはそれ以下の差異を分解可能である較正pHメーターを使用して、上澄みのpHを測定する。3つの連続試料が濃度の変化をほとんど示さないか、全く示さなくなるまで、連続的に試料を混合容器から引き出し、分析する。好ましくは試験を繰返し、精度を保証する。
【0207】
配合プロセス実施例
表示されたパーセントで成分を組み合わせることによって配合物を調製し、20グラム〜50グラムの未湿潤混合物を製造した。特記されない限り、配合物は、50%のスルホンアミド除草剤、0.5%のスプラレート(Supralate)(登録商標)ME ドライ(Dry)(コネチカット州グリニッジのヴィトコ インコーポレイテッド(Witco Inc.,Greenwich,CT)によって市販されている硫酸ラウリルナトリウム)、5%レアックス(Reax)(登録商標)88B(サウスカロライナ州N.チャールストンハイツのウェストバコ コーポレイション(Westvaco Corp.,N.Charleston Heights,SC)によって市販されているリグニンスルホン酸ナトリウム)、および最終組成において(スルホンアミド除草剤に相関して)表示された当量の塩基を与える量の無機塩基を含有した。配合物組成物の残り部分は、スクロースおよび/またはラクトース単糖類であった。高速回転ミルにおいて、混合物をブレンドし、そして粉砕した。混合機として回転ミルを低速で使用して、粉砕した混合物(10g〜15g)および水(2mL〜5mL)を組み合わせ、ペーストを形成し、次いで、これを1.0mmダイを通して押出した。真空オーブン中で70℃で湿潤押出物を乾燥させて、次いで、0.71mm〜2mmスクリーンを通して篩過させ、製品粒剤を得た。実施例配合物の組成について、表1にまとめる。
【0208】
【表3】

【0209】
噴霧タンクの有機沈着物中に潜在的に残留し得るスルホンアミド除草剤残留物を決定する以下の掃除試験手順によって、粒剤組成物を評価した。
【0210】
実験室掃除試験手順
除草剤を適用する時に通常使用される濃縮物を製造するために、粒剤組成物の試料を水中に分散することによって、試験を実行した。チフェンスルフロン−メチルに対して600ppm、ならびにスルホメツロン−メチル、ベンスルフロン−メチルおよびトリベヌロン−メチルに対して350ppm。400mLビーカー中で水道水(300mL)に適切な量の粒剤を添加し、2分間、磁力によって撹拌した。撹拌後、タイルト(Tilt)(登録商標)250(1.5mL、スイス、バジルのシンジェンタ(Syngenta,Basil,Switzerland)から市販品として入手可能であるプロピコナゾール配合物)を添加した。次いで、混合物をさらに2分間撹拌し、そして得られる分散系を3つの100mLアリコートで、4オンス(118mL)ポリエチレン容器に分配した。ボトルにキャップをして、2回逆にし、そして一晩静置させた。
【0211】
一晩静置後、それぞれ個々の容器を2回逆にして、次いで、液体内容物を注ぎ出した。水道水(10mL)を添加し、全ての沈殿物が再懸濁するまで容器を逆にし、そして内容物を注ぎ出した。水道水(100mL)を添加し、容器を2回逆にして、次いで10分間、静置させた。容器をさらに2回逆にして、そして内容物を注ぎ出した。アセトニトリル(10mL)を容器に添加して、いずれの残留物質も抽出した。UV検出を備えた逆相液体クロマトグラフィーによって、アセトニトリル溶液を分析した。以下の表2に、掃除率(アセトニトリル溶液中のスルホンアミド除草剤の濃度)をppmで報告する。掃除率が低いほど、より高い率と比較して、より有効な掃除であることが示される。塩基を含有していない配合実施例1、10および17に関して掃除試験を2回繰返し、そして2組の結果を個々に記載する。
【0212】
【表4】

【0213】
配合実施例1、10、17および22は、無機塩基をほとんど含有しないか、または全く含有しない従来のペースト押出粒剤スルホンアミド除草剤組成物を説明する。表2のデータからわかる通り、本発明の方法に従って約50当量%の塩基を含有するように調製された粒剤組成物は、スルホンアミド除草剤がチフェンスルフロン−メチルである場合、アセトニトリル洗浄溶液に回収されるより低いスルホンアミド除草剤レベルを生じ、低残留物を伴うチフェンスルフロン−メチル組成物を製造する本発明の方法において、重量%基準で、炭酸ナトリウムが特に有効である。トリベヌロン−メチルに関しては、50当量%の塩基により、非常に実質的な効果が達成された。スルホメツロン−メチルおよびベンスルフロン−メチルに関しては、実質的な効果を達成するために、約100当量%の塩基が必要であり、そして約200当量%までの塩基の量の増加によって、無視できるレベルまで残留物が減少した。これは、本発明の方法に従って調製された粒剤組成物が、噴霧装置において、著しく低いスルホンアミド除草剤残留物を生じ得ることを示す。
【0214】
除草剤試験実施例
配合物調製
配合プロセス実施例の項目で上記された手順に従って、実施例1、5および7(チフェンスルフロン−メチル)、ならびに実施例22および24(トリベヌロン−メチル)の配合物の試料を調製した。
【0215】
温室バイオアッセイ
別々の試験で、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis L.(field bindweed))およびヤエムグラ(Galium aparine L.(catchweed bedstraw))において、チフェンスルフロン−メチルおよびトリベヌロン−メチルの様々な配合物を評価した。両種は、15cmプラスチックポットにて約1cm〜2cmの深さで植えられた。出芽後、2プラントまでセイヨウヒルガオを間引きし、そして3プラントまでヤエムグラを間引きした。ポットは合成成長媒体(レジ−アース(Redi−Earth)(登録商標)ポッティング メディア、43041オハイオ州マリスビルのスコッツ−シエラ ホルティカルチュラル プロダクツ カンパニー(Scotts−Sierra Horticultural Products Company,Marysville,OH 43041))を含有し、これを水で薄め、迅速な成長のために肥料をやった。160μE/m/s光合成有効放射を提供する金属ハライド光は、光強度が500μE/m/s未満である場合、16時間光周期の間、自然強度を補足した。日中温度は28±2℃であり、夜間温度は22±2℃であった。セイヨウヒルガオおよびヤエムグラをそれぞれ19日間成長させ、噴霧前、均一性のために選択した。セイヨウヒルガオおよびヤエムグラの草高は、それぞれ10cm〜13cmおよび4cm〜6cmであった。
【0216】
室温で、脱イオン水を用いて噴霧混合物を製造した。調製の約1時間後、94L/ha体積で処理を噴霧した。処理を4回繰返し、フラットファンノズル(ティージェット(TeeJet)(登録商標)フラット−ファン SS8001Eモデル、60188イリノイ州ホイートンのスプレーイング システムズ カンパニー(Spraying Systems Co.,Wheaton,IL 60188))を用いて、51cmの高さで、138kPaに設定された噴霧圧力で適用した。表示された噴霧体積の0.1%で、界面活性剤セテアレス(ceteareth)−25(平均25エチレングリコール単位を含有するセテアリルアルコール(セチルおよびステアリルアルコールの混合物)のポリエチレングリコールエーテル)を使用した。処理から15日後、植物苗条を計量し、新しい重量抑制を未処理の植物と比較した。抑制パーセントとして表される平均を表3に記載する。
【0217】
【表5】

【0218】
表3に示される結果からわかる通り、本発明の方法に従って、塩基を含有する混合物から調製されたペースト押出チフェンスルフロン−メチル配合物(すなわち、配合実施例5および7)は、塩基が添加されていない混合物から調製された比較配合物(すなわち、配合実施例1)よりもセイヨウヒルガオの良好な防除を提供した。噴霧溶液に界面活性剤セテアレス−25を添加することによって比較の配合実施例1の有効性が増加したが、界面活性剤は、配合実施例5および7の有効性もさらに増加させたので、本発明の方法に従って調製された配合実施例5および7と一緒にセテアレス−25を使用することによって、セイヨウヒルガオの防除における最良の結果が得られた。また、表3に示される結果からわかる通り、本発明の方法による塩基を含有する混合物から調製されたペースト押出トリベヌロン−メチル配合物(すなわち、配合実施例24)は、塩基が添加されていない混合物から調製された比較配合物(すなわち、配合実施例22)よりも、試験された両適用率でセイヨウヒルガオの良好な防除を提供し、そしてまたより低い適用率(15g a.i./ha)でヤエムグラの良好な防除を提供した。噴霧溶液に界面活性剤セテアレス−25を添加することによって、両トリベヌロン−メチル配合物の有効性は増加した。このバイオアッセイ実験において、本発明の方法に従って調製された配合物は、試験された適用率において比較配合物によって十分に防除されない雑草において最大の利益を示した。これらの結果は、本発明の方法に従って調製された配合物の改善された噴霧装置掃除特性の他に、もう1つの注目すべき利益を証明する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸を含んでなる1種もしくはそれ以上の活性成分を無水ベースで2重量%〜90重量%と、
(ii)湿潤剤、分散剤、潤滑剤、抗ケーキング剤、化学安定剤および希釈剤よりなる群から選択される1種もしくはそれ以上の添加剤を無水ベースで0重量%〜95重量%と、
(iii)スルホンアミド除草剤遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基当量から選択される塩基を少なくとも約50当量%と、
(iv)混合物を押出可能なペーストにするのに十分な水と
を含んでなる混合物であって、混合物中の全成分の重量%の合計が無水ベースで総計100%となる混合物を調製し、
(b)(a)において調製された混合物をダイまたはスクリーンを通して押出し、押出物を形成せしめ、
(c)押出物を乾燥させる
ことを含んでなるペースト押出スルホンアミド除草剤組成物の調製方法。
【請求項2】
混合物が少なくとも約75当量%の塩基を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
混合物が少なくとも約100当量%の塩基を含んでなる請求項2に記載の方法。
【請求項4】
塩基が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、リン酸水素カリウムおよびリン酸カリウムよりなる群から選択される無機塩基を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
塩基が、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムよりなる群から選択される無機塩基を含んでなる請求項4に記載の方法。
【請求項6】
塩基が炭酸ナトリウムを含んでなる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
塩基がリン酸ナトリウムを含んでなる請求項5に記載の方法。
【請求項8】
リン酸ナトリウムが十二水和物の形態である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
混合物が、無水ベースで約0.5重量%〜約50重量%の糖類を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸が、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン−メチル、エトキシスルフロン、フルピルスルフロン−メチル、フラザスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン−メチル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン−メチル、メソスルフロン−メチル、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロスルフロン、ピラゾスルフロン−エチル、リムスルフロン、スルホメツロン−メチル、スルホスルフロン、チフェンスルフロン−メチル、トリアスルフロン、トリベヌロン−メチル、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン−メチル、トリトスルフロン、クロランスラム−メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラム、メトスラムおよびペノキシスラムよりなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸が、アジムスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、エタメトスルフロン−メチル、フルピルスルフロン−メチル、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン−メチル、チフェンスルフロン−メチル、トリベヌロン−メチルおよびトリフルスルフロン−メチルよりなる群から選択される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸がスルホメツロン−メチルであり、そして塩基がリン酸ナトリウムを含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸がチフェンスルフロン−メチルであり、そして塩基が炭酸ナトリウムを含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸がトリベヌロン−メチルであり、そして塩基が炭酸ナトリウムを含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項15】
(a)において、少なくとも1種のスルホンアミド除草剤遊離酸を含んでなる1種もしくはそれ以上の活性成分を無水ベースで2重量%〜90重量%と、糖類を無水ベースで0.5重量%〜94重量%と、界面活性剤成分を無水ベースで1重量%〜20重量と、スルホンアミド除草剤遊離酸成分の最高pKより少なくとも2.1単位高い共役酸pKを有する無機塩基当量から選択される塩基を少なくとも約50当量%と、場合により他の成分とを含んでなる固体組成物であって、固体組成物中の全成分の重量%の合計が無水ベースで総計100%となり、かつ固体組成物中の少なくとも10%のスルホンアミド除草剤含量が遊離酸の形態である固体組成物に、押出可能なペーストを製造するために十分な水を添加する請求項1に記載の方法。
【請求項16】
乾燥させた押出物を篩過する工程をさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法によって調製されるペースト押出スルホンアミド除草剤組成物。

【公表番号】特表2006−511594(P2006−511594A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−571969(P2004−571969)
【出願日】平成15年9月9日(2003.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2003/028256
【国際公開番号】WO2004/023876
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】