説明

ホイールキャップ

【課題】取り付けミスを防止し、且つ、ホイールから脱落しないホイールキャップを提供する。
【解決手段】キャップ本体2の環状部4裏面の各スポーク部に繋がる部分に可撓性第1係合片5が複数突設されている。ワイヤーリング9が各第1係合片5の内側面に当接して第1係合片5を外側へ押圧する。環状部4の隣り合うスポーク部間の1つの内周縁には、エアバルブ10cを回避する切欠部41が形成されている。ワイヤーリング9にはエアバルブ10cとの接触を回避する湾曲部91が形成されている。環状部4裏面の切欠部41両隣りには、湾曲部91と切欠部41との周方向の相対位置がずれないように湾曲部91の移動を規制する一対の第2係合片8が湾曲部91を挟むように突設されている。第2係合片8の先端には、環状凹部に係合する爪部82が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用タイヤのホイールに取り付け・取り外し可能なホイールキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両用タイヤのホイールがスチール製の場合、意匠性を高めるために、車両側面からホイールキャップを取り付けて、該ホイールキャップでホイールを覆うようになっている。例えば、特許文献1に開示されている車両用ホイールキャップは、パネル状をなすキャップ本体を有し、該キャップ本体は、タイヤの回転中心から周方向に放射状に延びる複数のスポーク部及び該スポーク部の延出方向先端を一体に繋げる環状部を備えている。
【0003】
該環状部裏面の各スポーク部に繋がる剛性の高い部分には、上記ホイールの開口側内周面に沿って形成された環状凹部に係合する複数の可撓性係合片が一体に突設されていて、上記複数の係合片の内方には、ホイールキャップをホイールに強固に固定するために、上記複数の係合片の内面側に当接して上記係合片を外側へ押圧するワイヤーリングが設けられている。
【0004】
上記ホイールの開口側内周面には、上記タイヤへの空気の供給口となるエアバルブが配置されていて、上記環状部の隣り合うスポーク部間の1つには、上記エアバルブとの接触を回避するように切欠部が切り欠き形成されている。そして、一般的に、上記ワイヤーリングは上記環状部裏面の内周縁に沿って全周に亘って配置されていて、上記ワイヤーリングの切欠部に対応する位置には、上記エアバルブとの接触を回避するように湾曲部が湾曲形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−137511号公報(段落0031,0032欄、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記ワイヤーリングに湾曲部を設けると、ワイヤーリングに外力が加わったときに、その力を湾曲部周辺で吸収するようになるので、当該湾曲部周辺は他の部分に比べて変形し易い。したがって、不意にホイールキャップに外力が加わり、ワイヤーリングの湾曲部周辺がホイール内方に変形してしまうと、ワイヤーリングの湾曲部近傍の係合片を押圧する力が弱くなって当該係合片が上記環状凹部から外れ、それを起因として、ホイールからホイールキャップが外れてしまうという問題が生じる。
【0007】
また、上記キャップ本体と上記ワイヤーリングとは別体であるので、上記切欠部と上記湾曲部との周方向の相対位置がずれる場合がある。したがって、上記切欠部と上記ワイヤーリングとの周方向の相対位置がずれたままホイールキャップをホイールに取り付けてしまうと、ワイヤーリングとエアバルブが接触し、上記係合片が環状凹部にうまく係合せずに半掛かりとなってしまう。
【0008】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、取り付けミスを防止し、且つ、ホイールから脱落しないホイールキャップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は、キャップ本体の環状部裏面に、ワイヤーリングの湾曲部を挟むように一対の係合片を突設し、該係合片をホイールに係合させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
具体的には、第1の発明は、内周面に環状凹部を有するホイールに車両側方から取り付け・取り外し可能な車両用ホイールキャップを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】
すなわち、第1の発明では、タイヤの回転中心から周方向に放射状に延びる複数のスポーク部及び該各スポーク部の延出方向先端を一体に繋げる環状部を有するパネル状の樹脂製キャップ本体と、上記環状部裏面の各スポーク部に繋がる部分に一体に突設され、上記ホイールの環状凹部に係合する複数の可撓性第1係合片と、上記環状部裏面に全周に亘って配置され、上記各第1係合片の内側面に当接して上記第1係合片を外側へと押圧するワイヤーリングとを備え、上記環状部の隣り合うスポーク部間の1つには、上記タイヤへの空気の供給口となるエアバルブが配置され、当該箇所の環状部内周縁には、上記エアバルブとの接触を回避するように切欠部が切り欠き形成され、上記ワイヤーリングには、上記切欠部に対応するように、且つ、上記エアバルブとの接触を回避するように湾曲部が湾曲形成され、上記環状部裏面の上記切欠部両隣りには、上記湾曲部と上記切欠部との周方向の相対位置がずれないように上記湾曲部の移動を規制する一対の第2係合片が上記湾曲部を挟むように一体に突設され、上記各第2係合片の先端には、上記環状凹部に係合する爪部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明では、第1の発明において、上記第2係合片の内側面には、上記ワイヤーリングが当接していることを特徴とする。
【0013】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記第2係合片は、上記環状部の内周縁に一体に突設されていることを特徴とする。
【0014】
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つに記載の発明において、上記環状部裏面における上記スポーク部両側端縁の延長線上には、板状リブが突設され、上記第2係合片は上記スポーク部に接近して配置され、上記第2係合片の反切欠部側は、上記板状リブに一体に繋がっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明によれば、湾曲部に近い第1係合片の間において第2係合片が環状凹部に係合するようになるので、不意にホイールキャップに外力が加わることで湾曲部周辺のワイヤーリングの第1係合片を押圧する力が弱くなっても、第2係合片が環状凹部に係合した状態を維持することでホイールキャップをホイールに強固に取り付けておくことができる。また、ワイヤーリングの湾曲部が上記環状部裏面から突設された一対の第2係合片に挟まれているので、切欠部に対する湾曲部の周方向の相対位置がずれることがなく、ホイールキャップをホイールに取り付ける際に湾曲部がエアバルブに接触してしまうことで引き起こる取り付けミスを防止することができる。
【0016】
第2の発明によれば、上記第2係合片にホイール内方への力が加わってもワイヤーリングが上記第2係合片のホイール内方への撓みを支えるようになり、第2係合片の環状凹部からの外れを防止することができる。
【0017】
第3の発明によれば、成形時に上記第2係合片を起因とするヒケが発生しても、そのヒケは環状部の内周縁に発生するのでホイールの表面側から目立つことはなく、ホイールキャップの意匠性を高めることができる。
【0018】
第4の発明によれば、第2係合片が板状リブで補強されることにより剛性が高くなって環状凹部から外れ難くなり、さらには、成形時のヒケが目立ち難い箇所に板状リブを配置しているので意匠性を損なわない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るホイールキャップを表側から見た図である。
【図2】図1の矢視A図である。
【図3】図1の矢視B図である。
【図4】図1のC−C線の断面相当図であり、(a)は、ホイールキャップをホイールに取り付けている途中の状態、又は、取り外している途中の状態を示し、(b)は、ホイールキャップをホイールに取り付けた状態を示す図である。
【図5】図1のD−D線の断面相当図であり、(a)は、ホイールキャップをホイールに取り付けている途中の状態、又は、取り外している途中の状態を示し、(b)は、ホイールキャップをホイールに取り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用ホイールキャップ1を示す。該ホイールキャップ1は、車両用タイヤ10のホイール10aがスチール製の場合において、当該ホイール10aに車両側方から取り付けて意匠性を高めるものであり、上記ホイール10aの車両側方全面を覆うパネル状の樹脂製キャップ本体2を有している。
【0022】
該キャップ本体2は、タイヤ10の回転中心から周方向に等間隔で放射状に延びる同一寸法の複数のスポーク部3及び該各スポーク部3の延出方向先端側を一体に繋げる環状部4を有していて、上記スポーク部3は、キャップ本体2裏面側に開放する断面略ハ字状をなし、上記環状部4は、内周縁側に行くにつれて裏面側に緩やかに湾曲している。尚、キャップ本体2のスポーク部3は、タイヤ10の回転中心から周方向に等間隔で配置されていなくてもよく、さらには、各スポーク部3が同一寸法でなくてもよい。
【0023】
上記環状部4裏面の各スポーク部3に繋がる部分には、図2及び図3に示すように、可撓性を有する複数の板状第1係合片5がキャップ本体2の周方向に間隔をあけて一体に突設されている。
【0024】
上記第1係合片5は、上記キャップ本体2の径方向に撓むようになっていて、上記第1係合片5の突出方向先端側外側面には、断面略三角形の爪部5aが外側方に膨出形成されている。上記爪部5aは、上記ホイール10aの内周面に形成された環状凹部(図4、5にのみ示す)10bに係脱可能に係合するようになっていて、上記環状凹部10bに上記爪部5aを係脱させることで、上記ホイールキャップ1をホイール10aに取り付け・取り外し可能となっている。
【0025】
また、上記第1係合片5の基部5cの板厚は、図5に示すように、先端側の板厚の約3分の1程度であり、これにより、成形時に環状部4の表面側にヒケが発生しないようになっている。
【0026】
さらに、上記第1係合片5の突出方向先端側内側面には、図3に示すように、一対のブロック片5bが突出方向に所定の間隔をあけて突設されている。
【0027】
上記第1係合片5におけるスポーク部3側端縁の延長線上寄りには、上記第1係合片5と所定の間隔をあけて並設された立壁7が突設されていて、該立壁7の先端には突起7aが形成され、上記立壁7及び上記第1係合片5の基端側は、連結部7bで一体に繋がっている。
【0028】
上記環状部4裏面における上記スポーク部3両側端縁の延長線上には、板状リブ6が突設されていて、該板状リブ6は、上記立壁7と一体に繋がっている。
【0029】
上記環状部4の隣り合うスポーク部3間の1つには、上記タイヤ10への空気の供給口となるエアバルブ10cが配置されていて、当該箇所の環状部4内周縁には、上記エアバルブ10cとの接触を回避するように切欠部41が切り欠き形成されている。
【0030】
上記環状部4裏面の切欠部41両隣りで、且つ、上記スポーク部3に接近した位置には、一対の第2係合片8が一体に突設されていて、該第2係合片8は、キャップ本体2の径方向外側に向かうにつれて上記環状部4裏面から離間するように傾斜し、その反切欠部41側は、図3に示すように、上記板状リブ6と一体に繋がっている。
【0031】
上記第2係合片8は、上記環状部4内周縁に繋がる板状本体部84と、該本体部84先端の反環状部4側に突出し、且つ、上記本体部84の幅方向全体に亘って延びる板状先端壁81とを有していて、該板状先端壁81の外側面は、上記立壁7の外側面と面一となっている。上記本体部84の基部84aの板厚は、図4に示すように、先端側の板厚の約3分の1程度であり、これにより、成形時に環状部4の表面側にヒケが発生しないようになっている。
【0032】
また、上記本体部84における突出方向先端側から中程の反環状部4側には、板状の補強リブ83が断面略F字状に突設されていて、該補強リブ83は、上記板状リブ6及び上記先端壁81に繋がって、上記第2係合片8の剛性を高めている。
【0033】
上記先端壁81における突出方向先端の切欠部41側には、外側方に膨出する断面略三角形の爪部82が一体に形成されていて、該爪部82は、上記ホイール10aの環状凹部10bに係合するようになっている。
【0034】
上記環状部4裏面には、全周に亘って金属製ワイヤーリング9が配置されている。
【0035】
該ワイヤーリング9は、図3に示すように、上記一対のブロック片5bで挟持されることで上記キャップ本体2に固定されていて、上記各第1係合片5の内側面に当接して当該第1係合片5を外側へと押圧するとともに上記各第2係合片8の爪部82内側面に当接している。
【0036】
上記ワイヤーリング9には、上記切欠部41に対応する位置において上記エアバルブ10cとの接触を回避するように湾曲部91が湾曲形成されている。該湾曲部91は、上記一対の第2係合片8に接近した位置で当該第2係合片8に挟まれていて、これにより、上記湾曲部91と上記切欠部41との周方向の相対位置が上記第2係合片8によって規制されてずれないようになっている。
【0037】
次に、上記ホイールキャップ1の上記タイヤ10への取り付けについて説明する。
【0038】
まずはじめに、上記ホイールキャップ1裏面をホイール10a側に向けた状態で上記切欠部41を上記エアバルブ10cに対応させ、上記ホイールキャップ1の切欠部41側が上記ホイール10aに近づくように、上記ホイールキャップ1を上記ホイール10aの開口面に対して傾斜させた姿勢に保持し、その状態から図4(a)に示すように、上記第2係合片8の爪部82を上記環状凹部10bに係合させる。
【0039】
次に、上記爪部82を上記環状凹部10bに係合させた状態で、上記環状部4における切欠部41から遠く離れた箇所をホイール10a側に押す。すると、上記爪部82及び上記環状凹部10bの接触点を支点に上記ホイールキャップ1が回動し、図5(a)に示すように、上記爪部5aが上記ホイール10aの開口側を摺接しながら上記第1係合片5がキャップ本体2の径方向内側に撓み、上記爪部5aが上記環状凹部10b側へ移動する。このとき、上記爪部82が環状凹部10bに係合して当該環状凹部10bに対して爪部82の位置がずれないようになっているので、環状部4における切欠部41から遠く離れた箇所をホイール10a側に押したときの反動で、環状部4の切欠部41側がホイール10aから浮き上がろうとするのを防止することができ、ホイール10aへのホイールキャップ1の取り付けが容易である。
【0040】
そして、さらに上記環状部4をホイール10a側に押すと、図4(b)及び図5(b)に示すように、上記第2係合片8が上記環状凹部10bに係合したままの状態で、上記第1係合片5の爪部5aが上記環状凹部10bに係合し、上記ホイール10aの開口面に対して上記ホイールキャップ1が平行姿勢となり、ホイールキャップ1のホイール10aへの取り付けが終了する。
【0041】
次に、上記ホイールキャップ1の上記タイヤ10からの取り外しについて説明する。
【0042】
まず、上記ホイールキャップ1における切欠部41から遠く離れた箇所のスポーク部3を持ち、ホイール10aからホイールキャップ1を離間させる方向に上記スポーク部3を引っ張る。すると、上記爪部82及び上記環状凹部10bの接触点を支点に上記ホイールキャップ1が回動し、図5(a)に示すように、上記爪部5aが上記ホイール10aの開口側を摺接しながら上記第1係合片5がキャップ本体2の径方向内側に撓み、上記爪部5aがホイール10a開口側へ移動する。
【0043】
そして、さらにスポーク部3を引っ張ると、上記爪部82が上記環状凹部10bに係合したままの状態で、上記第1係合片5の爪部5aが上記ホイール10aの開口側に外れ、その後、上記爪部82を上記環状凹部10bから離間するように上記スポーク部3を引っ張ってホイールキャップ1のホイール10aからの取り外しが終了する。
【0044】
尚、取り付け・取り外し時の上記第1係合片5の動きを切欠部41から遠く離れた箇所に配置された第1係合片5で説明したが、その他の場所に配置された第1係合片5においても、取り付け・取り外し時の動きは同じである。
【0045】
以上より、本発明の実施形態では、湾曲部91に近い第1係合片5の間において第2係合片8が環状凹部10bに係合するようになるので、不意にホイールキャップ1に外力が加わることで湾曲部91周辺のワイヤーリング9の第1係合片5を押圧する力が弱くなっても、第2係合片8が環状凹部10bに係合した状態を維持することでホイールキャップ1をホイール10aに強固に取り付けておくことができる。また、ワイヤーリング9の湾曲部91が上記環状部4裏面から突設された一対の第2係合片8に挟まれているので、切欠部41に対する湾曲部91の周方向の相対位置がずれることがなく、ホイールキャップ1をホイール10aに取り付ける際に湾曲部91がエアバルブ10cに接触してしまうことで引き起こされる取り付けミスを防止することができる。
【0046】
また、上記ワイヤーリング9が上記爪部82の内側面に当接しているので、上記第2係合片8にホイール10a内方への力が加わってもワイヤーリング9が上記第2係合片8のホイール10a内方への撓みを支えるようになり、第2係合片8の環状凹部10bからの外れを防止することができる。
【0047】
さらに、上記第2係合片8の基端側が上記環状部4の内周縁に繋がっているので、成形時に上記第2係合片8を起因とするヒケが発生しても、そのヒケは環状部4の内周縁に発生するのでホイール10aの表面側から目立つことはなく、ホイールキャップ1の意匠性を高めることができる。
【0048】
それに加えて、第2係合片8が板状リブ6で補強されることにより剛性が高くなって環状凹部10bから外れ難くなり、さらには、成形時のヒケが目立ち難い箇所に板状リブを配置しているので意匠性を損なわない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、車両用タイヤのホイールに取り付け・取り外し可能なホイールキャップに適している。
【符号の説明】
【0050】
1 ホイールキャップ
2 キャップ本体
3 スポーク部
4 環状部
5 第1係合片
6 板状リブ
8 第2係合片
9 ワイヤーリング
10 タイヤ
10a ホイール
10b 環状凹部
10c エアバルブ
41 切欠部
82 爪部
91 湾曲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周面に環状凹部を有するホイールに車両側方から取り付け・取り外し可能な車両用ホイールキャップであって、
タイヤの回転中心から周方向に放射状に延びる複数のスポーク部及び該各スポーク部の延出方向先端を一体に繋げる環状部を有するパネル状の樹脂製キャップ本体と、
上記環状部裏面の各スポーク部に繋がる部分に一体に突設され、上記ホイールの環状凹部に係合する複数の可撓性第1係合片と、
上記環状部裏面に全周に亘って配置され、上記各第1係合片の内側面に当接して上記第1係合片を外側へと押圧するワイヤーリングとを備え、
上記環状部の隣り合うスポーク部間の1つには、上記タイヤへの空気の供給口となるエアバルブが配置され、当該箇所の環状部内周縁には、上記エアバルブとの接触を回避するように切欠部が切り欠き形成され、
上記ワイヤーリングには、上記切欠部に対応するように、且つ、上記エアバルブとの接触を回避するように湾曲部が湾曲形成され、
上記環状部裏面の上記切欠部両隣りには、上記湾曲部と上記切欠部との周方向の相対位置がずれないように上記湾曲部の移動を規制する一対の第2係合片が上記湾曲部を挟むように一体に突設され、
上記各第2係合片の先端には、上記環状凹部に係合する爪部が設けられていることを特徴とするホイールキャップ。
【請求項2】
請求項1に記載のホイールキャップであって、
上記第2係合片の内側面には、上記ワイヤーリングが当接していることを特徴とするホイールキャップ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のホイールキャップであって、
上記第2係合片は、上記環状部の内周縁に一体に突設されていることを特徴とするホイールキャップ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のホイールキャップであって、
上記環状部裏面における上記スポーク部両側端縁の延長線上には、板状リブが突設され、
上記第2係合片は上記スポーク部に接近して配置され、
上記第2係合片の反切欠部側は、上記板状リブに一体に繋がっていることを特徴とするホイールキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−158300(P2012−158300A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20932(P2011−20932)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(000138244)株式会社モルテン (105)