説明

ホスト装置、データベース管理システム、データベース管理方法及びプログラム

【課題】ホスト装置によりデバイスが有する各機能のDBを更新する場合において、機能ごとに対応/非対応を選択でき、新機能を容易に追加可能にすること。
【解決手段】ホスト装置10は、デバイス20から、デバイス20が対応する機能の識別情報と、当該機能のバージョン情報とを取得するデバイス情報取得部136と、ホスト装置10の機能情報記憶部154から、ホスト装置10が対応する機能の識別情報と、当該機能のバージョン情報とを取得するホスト情報取得部156と、デバイス情報取得部136とホスト情報取得部156により取得された情報に基づいて、デバイス20が対応する各機能のうちホスト装置10が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部158と、デバイス20における更新対象機能に対応するDBを更新するDB更新部160と、この更新結果を示すログをデバイス20に記録するログ記録部162とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスト装置、データベース管理システム、データベース管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽コンテンツデータなどのデジタルコンテンツデータ(以下、単に「コンテンツ」という。)の記録再生装置として、ハードディスクドライブ(Hard Disc Drive:HDD)や半導体メモリ等の大容量記憶媒体を備えた記録再生装置が開発されている。かかる記録再生装置としては、比較的大きい記憶容量の記憶媒体及び高処理能力のプロセッサを容易に搭載可能なパーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)等のホスト装置のみならず、小型で持ち運びが便利な携帯型再生装置(Portable Device:PD)等のデバイスも普及している。かかるデバイスは、上記記憶媒体の記憶容量の増大に伴い、膨大な数(例えば、数百〜数万曲規模)のコンテンツを記憶可能となっている。
【0003】
一般的には、上記ホスト装置から上記デバイスにコンテンツを転送し、デバイスでコンテンツを再生するといった利用方法がなされている。例えば、特許文献1には、オーディオサーバから携帯型オーディオプレーヤに、大量の楽曲コンテンツを容易に転送するための技術が開示されている。
【0004】
上記のように携帯型再生装置等のデバイスに多くのコンテンツを転送して再生する場合には、デバイスにおいて、記憶媒体に記憶された大量のコンテンツの中から、再生を所望するコンテンツを迅速に検索可能にする必要がある。従来のデバイスは、コンテンツとその属性情報(タイトル、アルバム名、アーティスト名など)とが一覧となったリレーショナルデータベース(RDB)を有しており、このRDBを検索キーに基づきクエリー(Query)して、検索表示用データベース(検索表示用テーブル等)を作成し、コンテンツの属性情報を分類表示した検索用の表示画面を生成していた。例えば、アーティスト名1を検索キーとした場合には、このアーティスト名1で検索してアルバム名を並び替えたテーブルを作成して表示していた。
【0005】
しかし、一般的に、デバイスは、PC等のホスト装置と比べて処理能力が低く、電源容量も小さいという制約がある。よって、上記検索表示用データベースを作成する処理は計算負荷が高いため、この処理をデバイスが行うと、時間がかかり煩雑であるだけでなく、バッテリ電力を大量消費してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、処理能力が高く電源的制約が低いホスト装置にデバイスを接続し、ホスト装置によってデバイスの検索表示用データベースを作成及びメンテナンス(デバイスへのコンテンツの追加/削除等に応じてデータベースを更新)する方式が採用されている。これにより、デバイスの有する複数の検索表示用データベースを、電源的制約にかかわらず迅速に作成及びメンテナンスできるという利点がある。
【0007】
【特許文献1】特開2001−93226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年では、上記デバイスにおいては、コンテンツの検索機能として、一般的な検索機能(例えば、アーティスト名、アルバム名又はジャンル等による通常検索)のみならず、ユーザの利便性を高めるための特殊な検索機能(例えば、類似アーティスト相互のリンク、コンテンツの再生履歴、デバイスへの転送順等による高度な検索)が次々と開発され、新機能としてデバイス等に実装されている。
【0009】
ところが、これらの特殊な検索機能は、必須の機能というわけではなく、各ユーザの嗜好に依存するものである。よって、当該各機能の寿命は比較的短く、当該各機能の世代交替やバージョンアップが比較的頻繁に起こりうる。また、特殊な検索機能を実現するためには、当該機能用のデータベースをデバイスに記憶する必要があるが、記憶容量が少量のデバイスでは、コンテンツ用の記憶容量が制限される上に、データベースのメンテナンス時間も長くなるので、ユーザにとって不要な機能を非対応にしたいという要望もあった。
【0010】
しかしながら、従来のデータベースフォーマットでは、上記複数の特殊な検索機能をひとまとめにして取り扱うように設計されており、デバイスにおける各機能のデータベースもホスト装置により一括してメンテナンスされていた。このように、従来のデータベースフォーマットでは、ホスト装置及びデバイスにおいて上記各特殊機能の取捨選択ができないという問題があった。
【0011】
また、上記従来のデータベースフォーマットでは、新機能を搭載したホスト装置と新機能を非搭載のデバイスとが接続された場合や、その逆の場合に、ホスト装置の機能とデバイスの機能との間に互換性を持たせることが困難であり、ホスト装置がデバイスのデータベースを適切にメンテナンスすることができなかった。さらに、ホスト装置がHDDコンポ等の処理能力が限られた機器である場合には、既存の機能をPCのように頻繁にバージョンアップすることも望めない。このように、既存のホスト装置では、新機能を追加した新デバイスに対応することが困難であるので、新機能の追加を妨げる要因となっていた。
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ホスト装置によりデバイスが有する各機能のデータベースを更新する場合において、機能ごとに対応/非対応を選択できるとともに、新機能を容易に追加することが可能な、新規かつ改良されたホスト装置、データベース管理システム、データベース管理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、接続されたデバイスが有するデータベースを更新するホスト装置であって:デバイスから、デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;ホスト装置の機能情報記憶部から、ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;デバイス情報取得部により取得された情報と、ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、デバイスが対応する各機能のうちホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;デバイスにおける更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;データベース更新部による更新結果を示すログをデバイスに記録するログ記録部と;を備えることを特徴とする、ホスト装置が提供される。
【0014】
また、上記機能は、デバイスに記憶された複数のコンテンツデータを検索するための検索機能であり、データベースは、複数のコンテンツデータの属性情報を検索機能に応じて分類した検索表示用データベースであり、デバイスは、当該デバイスが対応する1又は2以上の検索機能にそれぞれ対応する検索表示用データベースを有しており、ホスト装置のデータベース更新部は、デバイスに対するコンテンツデータの追加、削除、若しくはコンテンツデータの属性情報の更新に応じて、デバイスにおける検索表示用データベースを更新対象機能ごとに更新するようにしてもよい。
【0015】
また、上記データベース更新部は、デバイスが対応する機能のうちホスト装置が対応不能な機能について、デバイスにおける当該対応不能な機能に対応するデータベースに、ホスト装置からデバイスに新規に追加されたコンテンツデータの識別情報を未分類情報として登録するようにしてもよい。
【0016】
また、上記データベース更新部は、デバイスにおける更新対象機能のデータベースに未分類情報が予め登録されている場合には、未分類情報を用いて当該更新対象機能のデータベースを更新するようにしてもよい。
【0017】
また、上記デバイスには、機能に対応する複数のデータベースが記憶されており、データベース更新部は、デバイスにおける更新対象機能に対応する複数のデータベースを更新するようにしてもよい。
【0018】
また、上記ホスト装置は、データベース更新部による更新処理に必要な情報を提供する外部装置と通信可能な通信部をさらに備え、通信部が外部装置と通信不能である場合に、データベース更新部は、更新対象機能に対応するデータベースを更新しないようにしてもよい。
【0019】
また、上記更新対象機能のうちの一の機能が、通信部を介して外部装置から取得された情報を用いてデータベースを更新する必要があるとき、通信部が外部装置と通信不能である場合に、データベース更新部は、一の機能に対応するデータベースを更新しないようにしてもよい。
【0020】
また、上記更新機能抽出部は、デバイス情報取得部により取得されたバージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報と、ホスト情報取得部により取得されたバージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報とに基づき、ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出するようにしてもよい。
【0021】
また、上記更新機能抽出部は、デバイス情報取得部により取得されたバージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報と、ホスト情報取得部により取得されたバージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報とに基づき、ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出するようにしてもよい。
【0022】
また、上記ログ記録部は、データベース更新部による更新処理を行った日時であるデバイス更新日時をデバイスに記録するとともに、更新対象機能ごとに、データベースを更新した日時である機能更新日時と、ホスト装置側の更新対象機能のバージョン情報とをデバイスに記録するようにしてもよい。
【0023】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、デバイスに接続可能なホスト装置により、デバイスが有するデータベースを更新するデータベース管理システムが提供される。このデータベース管理システムにおいて、デバイスは、デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを記憶する機能情報記憶部と;デバイスが対応する各機能に対応するデータベースを記憶するターミナル記憶部と;ターミナル記憶部に記憶されたデータベースを利用して、デバイスが対応する各機能を実行する機能実行部と;を備える。ホスト装置は、デバイスから、デバイスが対応する各機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;ホスト装置の機能情報記憶部から、ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;デバイス情報取得部により取得された情報と、ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、デバイスが対応する各機能のうちホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;デバイスのターミナル記憶部における更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;データベース更新部による更新結果を示すログをデバイスに記録するログ記録部と;を備える。
【0024】
また、上記デバイスの機能実行部は、ホスト装置のログ記録部により記録された更新結果を示すログに基づいて、デバイスが対応する各機能を制御するようにしてもよい。
【0025】
また、上記ログ記録部は、データベース更新部による更新処理を行った日時であるデバイス更新日時をデバイスに記録するとともに、更新対象機能ごとに、データベースを更新した日時である機能更新日時と、ホスト装置側の更新対象機能のバージョン情報とをデバイスに記録し、上記機能実行部は、デバイス更新日時と機能更新日時との比較結果に基づき、デバイスが対応する各機能のうち、データベースが更新済みの機能を特定するようにしてもよい。
【0026】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、 デバイスに接続可能なホスト装置により、デバイスが有するデータベースを更新するデータベース更新方法であって:デバイスから、デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得ステップと;ホスト装置の機能情報記憶部から、ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得ステップと;デバイス情報取得ステップにより取得された情報と、ホスト情報取得ステップにより取得された情報とに基づいて、デバイスが対応する各機能のうちホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出ステップと;デバイスにおける更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新ステップと;データベース更新ステップにおける更新結果を示すログをデバイスに記録するログ記録ステップと;を含むことを特徴とする、データベース更新方法が提供される。
【0027】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、接続されたデバイスが有するデータベースを更新するホスト装置であって:デバイスから、デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;ホスト装置の機能情報記憶部から、ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;デバイス情報取得部により取得された情報と、ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、デバイスが対応する各機能のうちホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;デバイスにおける更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;データベース更新部による更新結果を示すログをデバイスに記録するログ記録部と;を備えたホスト装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0028】
なお、上記データベース管理システム、データベース更新方法及びプログラムにおける詳細な特徴は、上述したホスト装置の詳細な特徴と同様であるであるので、それらの説明は省略する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ホスト装置によりデバイスが有する各機能のデータベースを更新する場合において、機能ごとに対応/非対応を選択できるとともに、新機能を容易に追加することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0031】
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態にかかるホスト装置、デバイス、データベース管理システム、データベース管理方法及びプログラムについて詳細に説明する。
【0032】
<システム構成>
まず、図1に基づいて、本実施形態にかかるデータベース管理システム100の全体構成について説明する。なお、図1は、本実施形態にかかるデータベース管理システム100の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【0033】
図1に示すように、本実施形態にかかるデータベース管理システム100は、例えば、複数のホスト装置10A、10B、・・・(以下では「ホスト装置10」と総称する場合もある。)と、複数のデバイス20A、20B、・・・(以下では「デバイス20」と総称する場合もある。)と、コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ30と、これら装置を相互に接続するネットワーク5、ローカルライン9及び無線通信路と、記憶媒体7と、から構成される。
【0034】
また、本実施形態において、コンテンツは、例えば、音楽、講演、ラジオ番組等の音声(Audio)コンテンツや、映画、テレビジョン番組、ビデオプログラム等の動画、或いは、写真、絵画、図表等を構成する静止画からなる映像(Video)コンテンツ、電子図書(E−book)、ゲーム、ソフトウェアなど、任意のデジタルコンテンツデータであってよい。以下では、コンテンツとして、音声コンテンツ、特に、コンテンツ配信サーバ30から配信された音楽コンテンツ(楽曲)、或いは音楽CDからリッピングされた音楽コンテンツ(楽曲)の例を挙げて説明するが、本発明はかかる例に限定されない。また、本実施形態にかかるコンテンツは、例えば、著作権管理対象コンテンツ、即ち、チェックイン・チェックアウト方式やグループ管理方式などの各種の著作権管理方式で著作権管理されるコンテンツであってもよいし、或いは、著作権管理されないコンテンツであってもよい。
【0035】
ホスト装置10は、コンテンツを記録及び再生することが可能な情報処理装置であり、ネットワーク5を介した通信機能を有する。このホスト装置10は、ターミナルとしてのデバイス20に対して、コンテンツ及びその属性情報等の各種データを提供するホストとして機能する。かかるホスト装置10は、図示のように、例えば、パーソナルコンピュータ(Personal Computer:以下「PC」という。)10A等のコンピュータ装置(ノート型、デスクトップ型を問わない。)や、据え置き型の記録再生装置であるHDDコンポ10Bなどで構成される。しかし、ホスト装置10はかかる例に限定されず、ネットワーク5を介した通信機能を有する情報処理装置であれば、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機、情報家電などで構成することもできる。
【0036】
このホスト装置10は、例えば、ネットワーク5を介してコンテンツ配信サーバ30等の外部装置との間で通信接続可能である。このネットワーク5は、複数のホスト装置10およびコンテンツ配信サーバ30を双方向通信可能に接続する通信回線網である。このネットワーク5は、例えば、インターネット、電話回線網、衛星通信網等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)等の専用回線網などで構成されており、有線・無線を問わない。なお、ネットワーク5上には、コンテンツ配信サーバ30以外にも、後述するコンテンツの検索機能に供される情報(例えばアーティストリンク情報)などを提供するサーバ装置などが存在してもよい。
【0037】
ホスト装置10は、例えば、コンテンツ配信サービス用のソフトウェアや、リッピングコンテンツ共有サービス用のソフトウェアをインストール可能である。これにより、ホスト装置10は、コンテンツ配信サーバ30から配信されたコンテンツ(以下、「配信コンテンツ」)を取得し、この配信コンテンツをストレージ装置やリムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体に記録することができる。
【0038】
また、ホスト装置10は、例えば、セルフレコーディング(自己録音、録画等)やリッピングなどによって、新規にコンテンツを作成して、ストレージ装置やリムーバブル記憶媒体7に記録することができる。なお、セルフレコーディングとは、ホスト装置10自身が有する撮像装置/集音装置によって撮像/集音した映像/音声等を、映像/音声のデジタルデータとして記録することをいう。また、リッピングとは、音楽CD、ビデオDVD、ソフトウェア用CD−ROM等の記憶媒体に記録されているデジタル形式のコンテンツデータ(音声データや映像データ等)を抽出し、コンピュータで処理可能なファイル形式に変換して、ストレージ装置や記憶媒体7に記録することをいう。
【0039】
さらに、ホスト装置10は、上記配信コンテンツやリッピングコンテンツを、他のホスト装置10またはデバイス20との間で、ネットワーク5やローカルライン9、ワイヤレスLAN等の無線通信路を介して送受信する、或いはリムーバブル記憶媒体7を介してやり取りすることができる。これにより、複数のホスト装置10、デバイス20間で、コンテンツを提供/取得して、コンテンツを共有できる。
【0040】
リムーバブル記憶媒体7は、コンテンツの属性情報等の各種データを格納し、ホスト装置10やデバイス20に脱着可能な記憶媒体であり、例えば、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、CD−R、CD−RW、光磁気ディスク等の各種の光ディスクや、フレキシブルディスク、ハードディスク等の磁気ディスク、各種の半導体メモリなどである。なお、このリムーバブル記憶媒体7は、例えば、暗号鍵等を用いてコンテンツのコピーや再生等を制限する著作権管理機能付きの記憶媒体であってもよい。
【0041】
デバイス20は、コンテンツを再生可能な再生装置であって、例えば、携帯型再生装置であるポータブルデバイス(Portabale Device:以下「PD」という。)で構成される。より具体的には、デバイス20は、例えばハードディスクドライブ(HDD)又は半導体メモリ等の記憶媒体を備えた携帯型オーディオプレーヤなどで構成されるが、かかる例に限定されず、例えば、携帯型映像/音声プレーヤ、携帯型ゲーム機、PDA、携帯電話、PHSなど、各種の携帯端末であってもよいし、据え置き型の情報処理装置であってもよい。また、このデバイス20に内蔵される記憶媒体、或いはデバイス20に装着可能なリムーバブル記憶媒体7は、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、FeRAM、又は磁気メモリなど、ランダムアクセス可能な記憶媒体であれば構わない。なお、このデバイス20は、コンテンツ再生専用機であってもよいし、記録再生装置であってもよい。また、デバイス20は、ネットワーク5を介した通信機能を具備してもよい。
【0042】
このデバイス20は、例えば、ローカルライン9、又は、ワイヤレスLAN等の無線通信路を介して、ホスト装置10と有線/無線接続可能であり、ホスト装置10との間で各種のデータを通信可能である。このローカルライン9は、例えば、例えばUSB(Univarsal Serial Bus)ケーブル、SCSI(Small Computer System Interface)ケーブル等の有線ケーブルなどで構成される。
【0043】
かかるデバイス20をホスト装置10に接続することで、ホスト装置10からデバイス20にコンテンツを転送して、デバイス20の記録媒体に記録することができる。例えば、デバイス20Aとホスト装置10Aとを接続すれば、デバイス20Aは、ホスト装置10Aが有するコンテンツを取得でき、同じく、デバイス20Aとホスト装置10Bとを接続すれば、デバイス20Aは、ホスト装置10Bが有するコンテンツをも取得できる。デバイス20は、このようにホスト装置10から転送されたコンテンツや、リムーバブル記憶媒体7によって提供されたコンテンツを再生することができる。さらに、デバイス20は、自身の記憶媒体に記憶された複数のコンテンツの中から、ユーザが再生を所望するコンテンツを検索するために、各種の検索機能を有している。この検索機能については後述する。
【0044】
コンテンツ配信サーバ30は、サーバ機能を備えたコンピュータ装置で構成される。このコンテンツ配信サーバ30は、コンテンツ配信サービスを提供するサーバ、例えば、電子音楽配信(EMD:Electronic Music Distribution)サービスを提供するEMDサーバとして機能する。かかるコンテンツ配信サーバ30は、ホスト装置10からの配信要求に応じて、当該ホスト装置10にネットワーク5を介してコンテンツを配信する。このとき、コンテンツ配信サーバ30は、配信対象の音楽コンテンツを、例えば、ATRAC3(Advanced Transform Acoustic Coding)方式またはMP3(MPEG Audio Layer−3)方式などの圧縮符号化方式で圧縮符号化し、DES(Data Encryption Standard)などの暗号化方式で暗号化した上で、ホスト装置10に配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、暗号化された配信コンテンツとともに、当該配信コンテンツを復号するためのコンテンツ鍵を暗号化して、ホスト装置10に送信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、上記コンテンツの配信に応じて、コンテンツを購入したユーザに対し課金処理を行う。
【0045】
以上、図1を参照して本実施形態にかかるデータベース管理システム100の概略構成について説明した。このデータベース管理システム100では、ホスト装置10からデバイス20に複数のコンテンツを転送して、デバイス20の記憶媒体に記憶できる。さらに、デバイス20は、デバイス20の記憶媒体に記憶された多数のコンテンツの中からユーザが所望のコンテンツを容易に捜し出せるように、複数種類のコンテンツ検索機能を具備している。この複数種類の検索機能を実行するためには、当該検索機能ごとに、コンテンツの属性情報を分類した検索表示用データベースを保持する必要がある。
【0046】
<ホスト装置とデバイスとの関係>
ここで、図2を参照して、本実施形態にかかるホスト装置10とデバイス20における検索表示用データベースの授受について概略的に説明する。図2は、本実施形態にかかるデバイス20において、検索表示用データベースを用いて検索用画面11を表示する方式を示す概念図である。
【0047】
図2に示すように、本実施形態では、デバイス20におけるコンテンツの検索処理に利用される複数種類の検索表示用データベース15を、処理能力が高いホスト装置10によって作成し、この作成した複数種類の検索表示用データベース15をデバイス20に転送して記録するようにしている。さらに、ホスト装置10により、デバイス20が有するコンテンツが追加、削除されたり、当該コンテンツの属性情報が変更されたりする度に、ホスト装置10によって、デバイス20に記憶された各検索表示用データベース15を、デバイス20が保持する最新のコンテンツに対応するように更新する。
【0048】
この検索表示用データベース15は、例えば、アーティストリンク検索表示用データベース15a、読み仮名検索表示用データベース15b、最新転送曲検索表示用データベース15c、ブックマーク検索表示用データベース15dなどがあり、デバイス20が有するコンテンツの検索機能ごとにそれぞれ用意されている。このような各種の検索表示用データベース15の少なくとも一部は、各検索機能に応じてコンテンツの属性情報が階層構造化されたツリー状のテーブルとなっており、デバイス20におけるコンテンツ検索時に順次、表示される各検索用画面11に1:1対応するデータ構造となっている。
【0049】
デバイス20は、このような複数種類の検索表示用データベース15を保持することで、コンテンツの検索時に、各検索表示用データベース15をそのまま検索用画面11に表示することができる。このとき、デバイス20は、かかる検索表示用データベース15を自ら作成する必要が無く、ホスト装置10から転送されて記憶されているものを読み出して利用すればよい。従って、デバイス20が検索表示用データベース15を作成・更新するための計算負荷をゼロにできるので、処理能力が低いデバイス20であっても、コンテンツ検索時の検索画面表示処理を迅速に実行できるとともに、デバイス20のバッテリ消費量も低減できるという利点がある。
【0050】
ところで、上述したように、従来の検索表示用データベースのフォーマットでは、上記のような複数の検索機能、特に、高度な検索を行うための特殊な検索機能のデータベースの全てを、ひとまとめにして1つのデータベースとして取り扱う(作成、更新等する)ものであった。この従来のデータベースフォーマットでは、各デバイスにおいて、検索機能ごとの対応/非対応を選択できず、このため、既存のデバイスにおいて、データベースの計算負荷の高い一部の機能や、ユーザが不要な一部の機能を非対応にしたり、或いは、新デバイスにおいて、複数の新機能のうち一部のみを対応可能にしたりすることができなかった。
【0051】
ここで、図3及び図4を参照して、新機能の追加時における、従来のデータベースフォーマットの欠点と、本実施形態のデータベースフォーマットの利点について概略的に説明する。図3は、新機能の開発に伴うホスト装置とデバイスの市場への発売(リリース)順を示すフローチャートである。図4は、従来と本実施形態にかかるデータベースフォーマットにおける機器間の対応可否の関係を示す表である。
【0052】
図3に示すように、まず、同一の機能に対応するホスト装置A及びデバイスAが、ほぼ同時期に市場に発売され(S2、S4)、その後、新たな機能Bが発案及び開発され(S6)、この新機能Bに対応するホスト装置B及びデバイスBが、ほぼ同時期に市場に発売されたとする(S8、S10)。この図3のような状況下において、市場に流通しているホスト装置A、BとデバイスA、Bとがそれぞれ接続されて、ホスト装置A、BによってデバイスA、Bが有する検索表示機能用データベースの更新を試みる場合を考える。
【0053】
図4(a)に示すように、従来のデータベースフォーマットでは、市場に流通しているホスト装置AとデバイスAとが接続された場合、及び、ともに新機能Bに対応するホスト装置BとデバイスBとが接続された場合には、ホスト装置A、BはそれぞれデバイスA、Bに対応でき、デバイスA、Bのデータベースを更新することができる。
【0054】
しかし、ホスト装置AとデバイスBとを接続した場合には、ホスト装置Aは、新機能Bに対応していないので、デバイスBに対応できず、デバイスBのデータベース(新機能Bのみならず全ての機能のデータベース)を更新できない。この場合、ホスト装置Aの機能をバージョンアップして機能Bに対応可能にすることも考えられるが、ホスト装置Aが上記のHDDコンポ10B等の処理能力が限られた機器である場合には、既に市場に流通しているHDDコンポ10Bを、PCのように簡単にバージョンアップすることは非常に困難である。
【0055】
また、ホスト装置BとデバイスAとを接続した場合にも、ホスト装置Bは、新機能Bが追加されていないデバイスAとデータベースフォーマットが異なるため、デバイスAに対応することができない。この場合、ホスト装置Bが新旧デバイスA、Bの双方に対応できるように実装するのは、対応に大幅なコストを要するので、現実的ではない。
【0056】
これに対して、本実施形態にかかるデータベースフォーマットでは、後述するように、デバイス20のデータベースを機能ごとに分解し、ホスト装置10が、デバイス20の有する複数の機能のデータベースを機能ごとにそれぞれ更新するように設計されている。
【0057】
このため、図4(b)に示すように、本実施形態にかかるデータベースフォーマットでは、上記ホスト装置BとデバイスAとを接続した場合であっても、ホスト装置BはデバイスAに対応でき、デバイスAの各機能のデータベースをそれぞれ更新することができる。
【0058】
また、ホスト装置AとデバイスBとを接続した場合には、ホスト装置Aは、ホスト装置BのようにデバイスBの新機能Bのデータベースを更新できないにしろ、当該新機能Bのデータベースに対して最低限の処理を暫定的に施すようになっている(詳細は後述する。)。このような暫定処理を行っておくことで、その後に当該暫定処理が施されたデバイスBとホスト装置Bとが接続された場合に、ホスト装置Bによって、過去にホスト装置AとデバイスBとが接続した時におけるコンテンツ転送等も反映するようにして、デバイスBの機能Bのデータベースを好適に更新できる。
【0059】
<データベースフォーマット>
次に、図5を参照して、本実施形態にかかるデータベースフォーマットの概要について概略的に説明する。図5は、本実施形態にかかるデータベースフォーマットの概略構成を示す説明図である。
【0060】
図5に示すように、本実施形態にかかるデータベースフォーマットは、機能仕様12と、基本仕様14と、通常機能仕様16とに分離して構成されている。
【0061】
機能仕様12は、実際にデバイス20のユーザインターフェース(UI)上(即ち、表示画面上)に表れる機能(コンテンツの検索機能)である。この機能仕様12は、例えば、アーティストリンク検索機能(機能A)、読み仮名検索機能(機能B)、最新転送曲検索機能(機能C)、ブックマーク機能(機能D)、再生履歴検索機能(機能E)、削除ブックマーク検索機能(図示せず。)などの、各種の高度なコンテンツ検索機能を含む。デバイス20のユーザは、デバイス20が有するこれら各検索機能を利用して、デバイス20内に記憶された大量のコンテンツの中から、所望のコンテンツを見つけ出すことができる。
【0062】
このような機能仕様12に含まれる各機能A、B、C、D、E・・・のデータベースは、それぞれ独立しており、当該各機能の仕様は、機能毎に個別に定義される。これにより、デバイス20において各機能の取捨選択が可能になり、新機能の追加も容易になる。このように本実施形態にかかる機能仕様12において個々の機能が分離されていることは、従来のデータフォーマットにおいてこれらの各機能のデータベースを1つの仕様で管理していたのとは対照的である。
【0063】
ここで、上記機能仕様12に含まれる各検索機能A、B、C、D、E・・・について説明する。
【0064】
(A)アーティストリンク検索機能
アーティストリンク検索機能は、音楽コンテンツ(曲)の特徴が相互に類似しているアーティストを関連付けたアーティストリンク情報に基づき、再生中の曲のアーティストに近いジャンルの他のアーティストや曲を検索する機能である。例えば、デバイス20において、あるアーティストの曲の再生中に、ユーザによりアーティストリンクボタンが押下されると、デバイス20は、再生中のアーティストと同一のグループに属する他のアーティストの代表曲を順次スキャンして再生する。さらに、この再生中に、ユーザにより再生ボタンが押下され、アーティストが選択されると、デバイス20は、その選択されたアーティストの曲を再生する。これにより、ユーザは、自己の嗜好に合致する未知のアーティストのコンテンツを容易に検索することができる。
【0065】
(B)読み仮名機検索機能
読み仮名機検索機能は、各コンテンツの属性情報(音楽コンテンツのタイトル、アルバム名、アーティスト名など)を、その読み仮名順/文字列/イニシャル順(以下では、説明の便宜上、「読み順」と表記する。)に従って並び替えた一覧を表示し、この一覧表示に従ってコンテンツを検索する機能である。この機能により、コンテンツのタイトル、アルバム名、アーティスト名などが、英語や数字、平仮名、片仮名などの各種の表記法で表記される場合であっても、ユーザは、所望のコンテンツを容易に検索することができる。
【0066】
(C)最新転送曲検索機能
最新転送曲検索機能は、各ホスト装置10からデバイス20へのコンテンツの転送日時情報に基づいて、デバイス20に転送された順にコンテンツのタイトル等を一覧表示し、この一覧表示に従ってコンテンツを検索する機能である。この機能により、ユーザは、自己のデバイス20に最近(若しくは前回、前々回)転送されたコンテンツを容易に検索することができる。
【0067】
(D)ブックマーク検索機能
ブックマーク検索機能は、ユーザによって登録されたコンテンツのタイトル等を一覧表示し、この一覧表示に従ってコンテンツを検索する機能である。この機能により、ユーザは、自己の嗜好に合致するコンテンツをお気に入りとして登録しておき、このお気に入りコンテンツを容易に検索することができる。なお、削除ブックマーク検索機能は、ユーザがデバイス20に対して削除指示したコンテンツのタイトル等を一覧表示する機能である。
【0068】
(E)再生履歴検索機能
再生履歴検索機能は、デバイス20又はホスト装置10におけるコンテンツの再生履歴情報に基づき、コンテンツの再生日時、再生回数又は優先度(レーティング)等に従ってコンテンツのタイトル等を並び替えて一覧表示し、この一覧表示に従ってコンテンツを検索する機能である。この機能により、ユーザは、過去の任意の時期に聴いたコンテンツや、再生回数が多いコンテンツ、優先度が高いコンテンツなどを容易に検索することができる。
【0069】
次に、基本仕様14について説明する。基本仕様14は、本実施形態にかかるデータベースフォーマットを実現するために必要な基本的な機能であり、上記機能仕様12とは異なりUI上には表れない。この基本仕様14では、例えば、ホスト装置10とデバイス20間でやり取りされるコマンド、ファイルのデータ内容やフォーマットなどが規定されている。
【0070】
ここで、この基本仕様14に従ったホスト装置10とデバイス20の動作の概略を説明する。まず、ホスト装置10とデバイス20が接続されると、デバイス20は、デバイス20が必要とする機能の識別情報(例えば機能ID)と当該機能のバージョン情報とを含むリスト(対応機能リスト)を、ホスト装置10に通知して、ホスト装置10に対して、デバイス20が必要な機能のメンテナンスを要求する。ここで、「メンテナンス」とは、ホスト装置10が、デバイス20に対するコンテンツの追加、削除等に応じて、デバイス20が対応する検索機能のデータベースを更新することである。また、「デバイス20が必要とする機能」とは、デバイス20が対応する機能のうち、デバイス20で実行されるよう設定(例えばユーザ設定)されている機能である。
【0071】
次いで、ホスト装置10は、上記デバイス20から通知された機能のうち、ホスト装置10自身が対応可能な(即ち、メンテナンス可能な)機能である更新対象機能を抽出し、この更新対象機能について、デバイス20のデータベースを更新する。さらに、ホスト装置10は、かかる更新対象機能の更新結果(メンテナンス結果)のログを、デバイス20内の更新ログファイルに記録する。この更新ログファイルには、正常にメンテナンスが完了したことを表す情報として、更新された機能の識別情報(機能ID)及びバージョン情報と、その更新が完了した更新日時とが関連付けて記録される。このように、更新ログを機能ごとに記録することで、デバイス20は、かかる更新ログを参照して、各機能の動作を変更(例えば、更新済みの機能のみを実行するなど)することができる。
【0072】
また、ホスト装置10は、上記デバイス20から通知された機能のうち、ホスト装置10自身が対応不能な(即ち、メンテナンス不能な)機能については、暫定処理として、当該対応不能な各機能のデータベースに対して最低限必要な処理を行う。この暫定処理は、例えば、当該対応不能な各機能のデータベースに、ホスト装置10からデバイス20に新規に追加されたコンテンツの識別情報を未分類情報として登録する処理などである。これにより、当該機能に対応不能なホスト装置10からデバイス20に新たに追加されたコンテンツの情報をデバイス20に記録しておき、その後に、当該デバイス20が、上記機能に対応可能なホスト装置10に接続されたときに、上記追加コンテンツを含めて、上記機能のデータベースを適切に更新できるようになる。
【0073】
次に、通常機能仕様16について説明する。通常機能仕様16も、実際にデバイス20のUI上に表れるコンテンツ検索機能であるが、この通常機能仕様16は、一般的に多用される通常検索機能である点で、上記高度な検索機能である機能仕様12とは異なる。例えば、この通常機能仕様16には、アルバム検索機能(アルバム名−曲タイトルの順で検索)や、アーティスト検索機能(アーティスト名−アルバム名−曲タイトルの順で検索)や、ジャンル検索機能(ジャンル−アーティスト名−アルバム名−曲タイトルの順で検索)などが含まれる。なお、本実施形態では機能仕様12と通常機能仕様16とを区別しているが、かかる例に限定されず、これらの通常検索機能を上記機能仕様12に含めて、全ての検索機能を同列に取り扱ってもよい。
【0074】
以上のように、本実施形態にかかるデータベースフォーマットを規定することで、新旧のホスト装置10と新旧のデバイス20との互換性を向上して、デバイス20が必要とする機能にホスト装置10が対応可能であるか否かに関わらず、各ホスト装置10により各デバイス20のデータベースを柔軟にメンテナンスできるようになる。このため、デバイス20において、機能仕様12の各機能の対応/非対応を選択することが可能となるとともに、新しいデバイス20に対して新機能を比較的容易に追加できるようになる。以下に、上記のような本実施形態にかかるデータベースフォーマットを実現するための、ホスト装置10及びデバイス20の構成について詳述する。
【0075】
<ホスト装置のハードウェア構成>
次に、図6に基づいて、本実施形態にかかるホスト装置10のハードウェア構成について説明する。なお、図6は、本実施形態にかかるホスト装置10としてのPCのハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0076】
図6に示すように、ホスト装置(PC)10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ホストバス104と、ブリッジ105と、外部バス106と、インタフェース107と、入力装置108と、出力装置110と、ストレージ装置(HDD)111と、ドライブ112と、接続ポート114と、通信装置115とを備える。
【0077】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って動作し、ホスト装置10内の各部を制御する。ROM102は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス104により相互に接続されている。
【0078】
ホストバス104は、ブリッジ105を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。
【0079】
入力装置108は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、レバー等の操作手段と、入力信号を生成してCPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。ホスト装置10のユーザは、この入力装置108を操作することにより、ホスト装置10に対して各種のデータを入力したり、処理動作を指示したりすることができる。
【0080】
出力装置110は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、ランプ等の表示装置と、スピーカ等の音声出力装置などで構成される。この出力装置110は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を発音する。
【0081】
ストレージ装置111は、本実施形態にかかるホスト装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置111は、記憶媒体であるハードディスクを駆動し、CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0082】
ドライブ112は、記憶媒体用リーダライタであり、ホスト装置10に内蔵、或いは外付けされる。このドライブ112は、ホスト装置10にローディングされた磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体7に対して、コンテンツの属性情報などの各種データを記録/再生する。
【0083】
具体的には、ドライブ112は、リムーバブル記憶媒体7に記録されているデータを読み出して、インタフェース107、外部バス106、ブリッジ105、およびホストバス104を介して接続されているRAM103に供給する。CPU101は、必要に応じて、これらのデータをROM102またはストレージ装置111などに格納する。一方、ドライブ112は、ROM102またはストレージ装置111などに格納されているデータや、新たに生成したデータ、外部装置から取得したデータをCPU101から受け取り、リムーバブル記憶媒体7に書き込む。
【0084】
接続ポート114は、例えばデバイス20等の外部周辺機器を接続するためのポートであり、例えば、USB、IEEE1394等の接続端子を有する。接続ポート114は、インタフェース107、および外部バス106、ブリッジ105、ホストバス104等を介してCPU101等に接続されている。かかる接続ポート114によって、ホスト装置10は、デバイス20とローカルライン9を介して、コンテンツおよびその属性情報、制御信号などの各種のデータを通信可能となる。本接続ポート114は、有線通信に限らず、無線通信により、デバイス20と通信接続可能である。例えば、本接続ポート114は、Bluetooth、 802.11a/b/g等に対応することもできる。
【0085】
通信装置115は、例えば、ネットワーク5に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。この通信装置115は、他の情報処理装置(PC)10やコンテンツ配信サーバ30等の外部機器との間で、ネットワーク5を介して、コンテンツおよびその属性情報、制御信号などの各種データを送受信する。本通信装置115は、例えば、Ethernet(登録商標)や、Giga Ethernet(登録商標)に対応し、また、無線アクセスポイントとダイレクトに通信可能な環境においては、例えば、Bluetooth、 802.11a/b/g等の無線通信に対応することもできる。
【0086】
なお、コンテンツ配信サーバ30のハードウェア構成は、上述のホスト装置10のハードウェア構成とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【0087】
<デバイスのハードウェア構成>
まず、図7に基づいて、本実施形態にかかるデバイス20のハードウェア構成について説明する。なお、図7は、本実施形態にかかるデバイス20としての携帯型再生装置(PD)のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0088】
図7に示すように、デバイス20は、例えば、メイン制御装置201と、フラッシュメモリ202と、RAM203と、バス206と、入力装置208と、表示装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、デコーダ213と、通信装置215と、オーディオ出力回路216と、リモートコントローラ218と、ヘッドフォン219と、上記デバイス20の各部に電力供給するバッテリ(図示せず。)とを備える。
【0089】
メイン制御装置201は、制御装置として機能し、デバイス20の各部を制御する。フラッシュメモリ202は、例えば、メイン制御装置201の動作を規定したプログラムや、各種のデータを記憶する。また、RAM203は、例えばSDRAM(Synchronous DRAM)で構成され、メイン制御装置201の処理に関する各種データを一時記憶する。
【0090】
バス206は、メイン制御装置201、フラッシュメモリ202、RAM203、入力装置208、表示装置210、ストレージ装置(HDD)211、デコーダ213、通信装置215およびオーディオ出力回路216などを接続するデータ線である。
【0091】
入力装置208とリモートコントローラ218は、例えば、タッチパネル、ボタンキー、レバー、ダイヤル等の操作手段と、ユーザによる操作手段に対する操作に応じて入力信号を生成してメイン制御装置201に出力する入力制御回路などから構成されている。デバイス20のユーザは、この入力装置208や、後述のリモートコントローラ218を操作することにより、デバイス20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0092】
表示装置210は、例えばLCDパネルおよびLCD制御回路や、有機EL(Organic Electro Luminescence)パネルおよび有機EL制御回路などで構成される。この表示装置210は、メイン制御装置201の制御に応じて、各種情報をテキストまたはイメージで表示する。例えば、デバイス20内に保有されているコンテンツの属性情報(タイトル、アルバム名、アーティスト名、評価値など)を表示できる。
【0093】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかるデバイス20の記憶部の一例として構成されたデータ格納装置である。このストレージ装置211は、例えば数十GBの記憶容量を有するハードディスクドライブ(HDD)で構成され、圧縮されたコンテンツや、メイン制御装置201のプログラム、処理データ等の各種のデータを格納する。なお、デバイス20は、記憶媒体として、このハードディスクドライブを具備しなくてもよい。この場合、デバイス20が具備する記憶媒体としては、例えば、フラッシュメモリ202等の半導体メモリや、光ディスクドライブ、リムーバブル記憶媒体7などを採用できる。
【0094】
デコーダ213は、暗号化されているコンテンツデータの復号処理、デコード処理、サラウンド処理、PCMデータへの変換処理などを行う。
【0095】
通信装置215は、例えば、USBコントローラおよびUSB端子の接続ポート、或いは、無線通信装置などで構成される。この通信装置215は、USBケーブル等のローカルライン9、又は、ワイヤレスLAN等の無線通信路を介して接続されたホスト装置10との間で、コンテンツ、コンテンツの属性情報、制御信号などの各種データを送受信する。この通信装置215は、有線通信に限らず、無線通信によりホスト装置10と通信接続可能であり、例えば、Bluetooth、 802.11a/b/g等に対応することもできる。
【0096】
オーディオ出力回路216は、デコーダ213により復号され、CPUによってDA変換されたアナログ音声データを増幅してリモートコントローラ218に出力する。このアナログ音声データは、リモートコントローラ218からヘッドフォン219に出力され、ヘッドフォン219に内蔵されたスピーカから出力される。
【0097】
<デバイスの機能構成>
次に、図8を参照して、本実施形態にかかるデバイス20の機能構成について説明する。なお、図8は、本実施形態にかかるデバイス20の機能構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0098】
図8に示すように、デバイス20は、例えば、コンテンツ記憶部220と、再生操作部222と、再生部224と、日時情報生成部226と、再生履歴生成部228と、再生履歴記憶部230と、削除指示受付部232と、削除コンテンツ記憶部234と、機能設定部236と、機能情報記憶部238と、更新要求部239と、ターミナル記憶部240と、評価値入力部242と、情報読出部244と、通信部246と、情報書込部248と、更新ログ記憶部250と、機能実行部254と、表示部256と、を主に備える。
【0099】
コンテンツ記憶部220は、例えば、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202、リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され、複数のコンテンツを記憶する機能を有する。コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツには、コンテンツごとに固有に付与された識別情報であるコンテンツIDが付加されている。コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツは、例えば、各ホスト装置10からデバイス20に転送されたコンテンツや、リムーバブル記憶媒体7を介して取得したコンテンツなどである。また、コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツは、デバイス20が、コンテンツ配信サーバ30や、他のデバイス20などの外部装置から取得したコンテンツであってもよい。
【0100】
再生操作部222は、デバイス20に対するユーザの入力操作を受け付け、この入力操作に応じて各部に所定動作を指示する。例えば、再生操作部222は、コンテンツの再生に関する各種の再生操作を受け付けて再生部224に出力する。ユーザが入力可能な再生操作には、例えば、再生するコンテンツの選択、選択したコンテンツの再生、再生中のコンテンツの早送り、再生中のコンテンツの巻き戻し、再生中のコンテンツの再生停止(一時停止を含む)、再生中のコンテンツのスキップなどが含まれる。
【0101】
また、再生操作部222は、後述する機能実行部254の各種の検索機能の実行に伴い、ユーザによるコンテンツの検索・選択入力を受け付ける。即ち、再生操作部222は、機能実行部254により表示部256に検索表示されたコンテンツ(曲名、アルバム名等)の一覧の中から、ユーザの選択入力に応じて再生対象のコンテンツを選択し、選択されたコンテンツの再生を再生部224に指示する。なお、再生操作部222は、再生対象のコンテンツを所定の基準(例えばプレイリスト)に基づき、自動的に選択可能に構成することもできる。
【0102】
再生部224は、コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツを再生する機能を有する。再生部224は、上記デコーダ213及びオーディオ出力回路216などを含み、コンテンツ記憶部220に記憶されている圧縮コンテンツを伸張(デコード)し、さらにD/A変換したアナログデータをヘッドフォン219に出力して、音声出力させる。この再生部224は、再生操作部222から取得した再生操作の情報に基づいて、コンテンツに対する処理を行う。再生部224が行うコンテンツに対する処理には、コンテンツの再生、再生中のコンテンツの早送り、再生中のコンテンツの巻き戻し、再生中のコンテンツの再生停止などが含まれる。
【0103】
再生部224は、コンテンツに対する各処理を開始すると、処理の開始(以後、再生部224によるコンテンツに対する処理の開始を、イベントの発生とも称する。)を再生履歴生成部228に通知する。再生部224は、イベントの発生を通知する際に、開始した処理の種別(コンテンツの再生、再生中のコンテンツの早送り、再生中のコンテンツの巻き戻し、再生中のコンテンツの再生停止など。以後、開始した処理の種別を、イベント種別とも称する。)と、処理対象のコンテンツの識別情報(例えば、コンテンツID)とを再生履歴生成部228に提供する。
【0104】
日時情報生成部226は、日時情報を生成する。詳細には、日時情報生成部226は、デバイス20の内蔵時計から日付と時刻を取得し、日付と時刻の情報が含まれる日時情報を生成する。日時情報生成部226は、再生履歴生成部228からの要求を受けて、生成した日時情報を再生履歴生成部228に出力する。
【0105】
再生履歴生成部228は、再生部224によるコンテンツの再生履歴を表す再生履歴情報を生成し、再生履歴記憶部230に記録する機能を有する。具体的には、再生履歴生成部228は、再生部224が行うコンテンツに対する処理(イベントの発生)に応じて、イベントログを生成し、生成したイベントログを再生履歴記憶部230に書き込む。詳細には、再生履歴生成部228は、再生部224からイベントの発生の通知を受けると、日時情報生成部226から日時情報を取得し、取得した日時情報と、イベントの発生の通知に含まれるイベント種別と処理対象のコンテンツIDとを関連付けてイベントログを生成する。そして、再生履歴生成部228は、生成したイベントログを、イベントログが時系列に並ぶように再生履歴記憶部230に書き込む。ホスト装置10は、このようにデバイス20により蓄積されたイベントログに基づいて、コンテンツの再生回数、再生開始/終了日時、演算評価値などを求める。
【0106】
再生履歴記憶部230は、例えば、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202などで構成され、再生履歴生成部228によって生成されたイベントログを記憶する。
【0107】
削除指示受付部232は、ユーザ入力に応じて、コンテンツ記憶部220に記憶されている複数のコンテンツの削除指示を受けると、当該削除指示されたコンテンツに対応するコンテンツIDを、削除コンテンツ記憶部234に記録する。具体的には、削除指示受付部232は、上述の削除ブックマークに相当する削除予定リストを生成して削除コンテンツ記憶部234に記憶する。この削除予定リストは、デバイス20においてユーザにより削除指示を受けたコンテンツに対応するコンテンツIDのリストである。なお、削除指示受付部232は、削除予定リスト以外にも、削除指示されたコンテンツを特定できる情報(例えば、タイトル名、アルバム名、アーティスト名等のコンテンツの属性情報)を記録するようにしてもよい。
【0108】
削除コンテンツ記憶部234は、例えば、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202などで構成され、上記削除予定リストを記憶する。デバイス20は、処理能力やバッテリの制約上、自身でコンテンツの削除を行うことが好適ではない場合がある。このため、ユーザからコンテンツの削除を要求された場合、デバイス20はそのコンテンツのコンテンツIDを削除予定リストに書き込んで削除コンテンツ記憶部234に保存しておく。そして、ホスト装置10とデバイス20が接続された際に、情報読出部244により削除コンテンツ記憶部234から削除予定リストを読み出し、通信部246を介してホスト装置10送信する。これにより、接続されているホスト装置10により、この削除予定リストで特定される1又は2以上のコンテンツが、デバイス20のコンテンツ記憶部220から削除される。
【0109】
機能設定部236は、デバイス20が有する各種の機能の対応/非対応を設定し、設定結果を機能情報記憶部238に登録する。本実施形態にかかるデバイス20は、例えば、上述したアーティストリンク検索機能(機能A)、読み仮名検索機能(機能B)、最新転送曲検索機能(機能C)、ブックマーク機能(機能D)、再生履歴検索機能(機能E)、削除ブックマーク検索機能(図示せず。)、通常検索機能などといった、複数の検索機能に対応可能である。しかし、デバイス20は、必ずしもこれら全ての検索機能に常に対応しなければならないわけではなく、ユーザの要望や、デバイス20の処理能力、記憶媒体の記憶容量等に応じて、上記複数の機能のうち、一部の機能を非対応にして、非対応の機能を動作させないようにすることもできる。
【0110】
そこで、機能設定部236は、例えばユーザ入力に応じて、或いは、デバイス20の記憶媒体の記憶残量等に応じて自動的に、デバイス20にプリインストールされた複数の機能(機能A〜E)の対応/非対応をそれぞれ設定する。例えば、ユーザが、特殊な検索機能であるアーティストリンク検索機能(機能A)を不要と考え、当該機能Aを非対応にする旨の入力操作をした場合には、機能設定部236は、機能Aを「非対応」に設定し、他の機能(機能B〜E)を「対応」に設定することができる。なお、本実施形態では、機能A〜Eのような特殊な検索機能のみの対応/非対応を設定可能となっているが、場合によっては、この特殊な検索機能のみならず、通常検索機能の対応/非対応を設定可能することもできる。
【0111】
かかる機能設定部236により、ある機能が「非対応」に設定された場合、機能実行部254は、当該「非対応」機能を実行しないようになる。また、ターミナル記憶部240から当該「非対応」機能のデータベースが削除され、当該「非対応」機能のデータベースがホスト装置10によりメンテナンスされないようになる。これにより、不要な機能のデータベースが存在するため、デバイス20の記憶容量が制限されてしまうという問題を解消でき、また、ホスト装置10によるデバイス20のデータベースのメンテナンス時における処理負荷及び処理時間を低減できる。
【0112】
機能情報記憶部238は、例えば、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202などで構成されており、デバイス20の対応機能リストを記憶する。このデバイス20の対応機能リストは、例えば、デバイス20が対応する機能の識別情報(機能ID)と、当該機能のバージョンを示す情報とを関連付けた情報である。
【0113】
ここで、上記「デバイス20が対応する機能」は、デバイス20にインストールされた機能のうち、デバイス20が実際に対応している機能であり、デバイス20にインストールされていない機能や、上記機能設定部236により「非対応」に設定された機能は含まない。即ち、上記機能設定部236により「非対応」に設定された機能については、たとえ、デバイス20が対応可能な機能(つまり、デバイス20にインストールされた機能であって、機能設定部236により「対応」に設定されれば、デバイス20が対応できる機能)であったとしても、上記「デバイス20が対応する機能」には含まれない。
【0114】
また、本実施形態では、上記デバイス20の対応機能リストのうちの「機能のバージョンを示す情報」として、機能のバージョン情報自体(例えば、バージョン2.2)を使用するが、本発明はかかる例に限定されない。「機能のバージョンを示す情報」は、デバイス20が有する機能のバージョン情報を特定できる情報であれば、例えば、デバイス20の発売時期、製造日等の日時情報や、デバイス20の製品番号、型番などの情報であってもよい。また、機能のバージョン情報は、例えば、過去バージョンとの互換性が確保されないメジャーバージョン情報(例えば、バージョン1.0とバージョン2.0)と、過去バージョンとの互換性が確保されるマイナーバージョン情報(例えば、バージョン1.1とバージョン1.2)とからなる。
【0115】
更新要求部239は、デバイス20に接続されたホスト装置10に対して、デバイス20が対応する機能の更新を要求する。例えば、この更新要求部239は、上記機能情報記憶部238から、デバイス20が対応する機能とそのバージョン情報とを含む対応機能リストを読み出し、この対応機能リストを含む更新要求コマンドを、通信部246を介してホスト装置10に送信する。
【0116】
ターミナル記憶部240は、例えば、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202などで構成される。このターミナル記憶部240は、デバイス20のコンテンツ記憶部220に記憶されている複数のコンテンツに関し、上記通常機能仕様16(図5参照)に含まれる複数の通常検索機能の検索表示用データベース13a、13b、・・・(以下「検索表示用データベース13」と総称する場合もある。)と、上記機能仕様12(図5参照)に含まれる特殊な検索機能の検索表示用データベース15a、15b、・・・(以下「検索表示用データベース15」と総称する場合もある。)と、基本データベースであるターミナルデータベース17とを記憶する。これらの検索表示用データベース13、15及びターミナルデータベース17は、デバイス20に接続されたホスト装置10によって作成及び更新される。
【0117】
検索表示用データベース13、15は、デバイス20が対応する検索機能ごとにそれぞれ設けられる。この検索表示用データベース13、15は、コンテンツ記憶部220に記憶されている各コンテンツの属性情報を、各検索機能に応じて分類及び階層構造化して得られた検索表示用テーブルを含む。この検索表示用テーブルは、デバイス20におけるコンテンツ検索時に機能実行部254によって順次表示される複数の検索表示画面に1対1対応する階層構造を有する。また、この検索表示用データベース13、15は、各機能に対応して1つだけ設けられてもよいし、複数設けられてもよい。かかる検索表示用データベース15は、本実施形態にかかる特徴的構成であり、その詳細については後述する(図11参照)。
【0118】
ターミナルデータベース17は、コンテンツ記憶部220に記憶されている各コンテンツの属性情報(コンテンツのタイトル(曲名)、アルバム名、アーティスト名、ジャンル、リリース年、評価値、イニシャル情報、再生履歴、転送履歴など)を、当該コンテンツのコンテンツIDと関連付けた基本データベースである。このターミナルデータベース17のデータ構造は、後述するホストデータベース170と略同一である(図10参照)。
【0119】
評価値入力部242は、ユーザ入力に応じて、コンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツの入力評価値を設定する。この評価値(レーティング)は、コンテンツの優先度を表す指標であり、例えば、ユーザによって手動で設定される入力評価値と、再生履歴等に基づき自動計算される自動評価値とがある。このうち入力評価値の設定手法について説明すると、例えば、あるコンテンツの再生中にユーザが所定の操作を行うと、機能実行部254によりデバイス20の表示部256に、入力評価値設定画面が表示される。これに応じて、ユーザが評価値入力操作を行うと、評価値入力部242は、当該評価値入力操作に応じて、例えば「1、2、3、4、5ポイント」の5段階で入力評価値を設定する。評価値入力部242は、このように設定した入力評価値を、対応するコンテンツのコンテンツIDに関連付けて、ターミナル記憶部240のターミナルデータベース17に書き込む。これによって、デバイス20において、コンテンツの入力評価値を設定して、即時、最新の入力評価値をコンテンツに関連付けて表示できるようになり、ユーザはこの入力評価位置に基づいてコンテンツを選択できる。
【0120】
情報読出部244は、接続されたホスト装置10からの転送要求に応じて、上記再生履歴記憶部230、削除コンテンツ記憶部234、機能情報記憶部238又はターミナル記憶部240などの記憶媒体に記憶されている各種情報を読み出す。この読み出した情報は、通信部246を介してホスト装置10に転送される。
【0121】
また、デバイス20は、これらの情報以外にも、デバイス20に固有に付与された識別子であるデバイスIDをホスト装置10に転送してもよい。このデバイスIDを転送することにより、ホスト装置10に当該デバイスIDを記録して、当該デバイスIDに対応するデバイス20をホスト装置10にデバイス登録することができる。例えば、かかるデバイス登録を条件として、当該デバイスIDに対応するデバイス20と当該ホスト装置10との間で、例えば、コンテンツの属性情報、再生履歴情報、演算評価値、入力評価値、削除予定リスト、プレイリストなどの情報を、やり取りできるようにしてもよい。これにより、不特定多数の機器間で、これらの情報を共有できないようにできる。
【0122】
情報書込部248は、ホスト装置10から通信部246介して受信した各種の情報を、ターミナル記憶部240又は更新ログ記憶部250などの記憶媒体に書き込む機能を有する。具体的には、情報書込部248は、ホスト装置10から、当該ホスト装置10によって作成・更新された検索表示用テーブル13、15を取得して、ターミナル記憶部240に記憶する。また、情報書込部248は、ホスト装置10から、コンテンツ、プレイリスト、転送履歴、コンテンツに付加された評価値であるレーティング(Rating)情報などを取得して、ターミナル記憶部240のターミナルデータベース17に書き込む。また、情報書込部248は、ホスト装置10から、ホスト装置10による検索表示用データベース13、15の更新結果を示すログを取得して、この更新結果を示すログを更新ログ記憶部250の更新ログファイル252内に書き込む。
【0123】
更新ログ記憶部250は、HDD等のストレージ装置211、フラッシュメモリ202などで構成され、更新ログファイル252を記憶する。この更新ログファイル252には、ホスト装置10による検索表示用データベース15の更新結果を示すログとして、例えば、更新された機能ごとに、更新時のホスト装置10側の機能のバージョン情報と、その機能の更新が完了した日時(例えばタイムスタンプ)である機能更新日時とが機能IDに関連付けて書き込まれる。また、この更新ログファイル252には、ターミナル記憶部240内の検索表示用データベース15の少なくともいずれかが更新された最新の日時(例えばタイムスタンプ)が、デバイス更新日時として書き込まれる。
【0124】
機能実行部254は、ターミナル記憶部240に記憶された検索表示用データベース13、15を利用して、上記デバイス20が対応する各検索機能を実行する。ここで、デバイス20が対応する検索機能とは、デバイス20にインストールされた検索機能のうち、上記機能設定部236により「非対応」設定されていない検索機能である。
【0125】
機能実行部254は、コンテンツの検索時に、検索表示用データベース13、15に従って、各検索機能に対応する検索画面が表示部256に表示されるよう制御する。より詳細には、機能実行部254は、例えば、ユーザによって指定された検索機能に該当する検索表示用データベース13、15を上記ターミナル記憶部240から読み出し、ユーザの選択入力に応じて、この検索表示用データベース13、15に含まれるコンテンツ属性情報を表す各種の検索画面を、表示部256に順次表示させる。このとき、機能実行部254は、上記ターミナル記憶部240内に記憶されている検索表示用データベース13、15の情報をそのまま表示すればよく、データベース構造化のためのクエリー処理等といった計算処理は不要である。
【0126】
かかる機能実行部254は、コンテンツ検索時には、検索表示に利用する検索表示用データベース13、15の種類によって、例えば、アーティストリンク検索機能(機能A)用の検索表示画面、読み仮名検索機能用の検索画面、通常検索機能の検索画面など、多様なバリエーションの検索画面を表示して、ユーザに多様な検索サービスを提供できる。
【0127】
また、機能実行部254は、ホスト装置により更新ログ記憶部250に記録された更新結果を示すログに基づいて、デバイス20が対応する各検索機能の動作を制御することもできる。この際、機能実行部254は、上記更新ログ記憶部250の更新ログファイル252に記録されたデバイス更新日時と機能更新日時とを比較し、この比較結果に基づいて、デバイスが対応する各検索機能のうち、検索表示用データベース15が更新済みの機能を特定できる。
【0128】
詳細には、機能実行部254は、更新ログ記憶部250の更新ログファイル252に記録されている機能ごとの更新結果のログに基づき、各検索表示用データベース15の更新状態(メンテナンス状況)をチェックし、このチェック結果に応じて各検索機能の動作を制御することができる。例えば、更新ログファイル252内に記述されたある検索機能の機能更新日時がデバイス更新日時よりも前の日時である場合には、当該検索機能のデータベースは最新の状態に合致するよう十分に更新されていない可能性がある。この場合、機能実行部254は、当該検索機能を表示しないように表示画面(UI)を変更してもよいし、或いは、ユーザに対して当該検索機能が不完全である旨の通知(例えば警告表示)を行った上で、当該検索機能を実行するようにしてもよい。
【0129】
以上、本実施形態にかかるデバイス20の各部の機能構成について説明した。なお、上記デバイス20の各部は、例えば、上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし、或いは、上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムをデバイス20にインストールすることによって構成されてもよい。
【0130】
<ホスト装置の機能構成>
次に、図9を参照して、本実施形態にかかるホスト装置10の機能構成について説明する。なお、図9は、本実施形態にかかるホスト装置10の機能構成の例を概略的に示すブロック図である。
【0131】
図9に示すように、ホスト装置10は、コンテンツ記憶部120と、再生操作部122と、再生部124と、日時情報生成部126と、再生履歴生成部128と、再生履歴記憶部130と、通信部132と、接続検知部134と、デバイス情報取得部136と、再生履歴解析部138と、解析結果記憶部140と、評価値演算部142と、評価値入力部144と、ホスト記憶部146と、プレイリスト生成部148、コンテンツ更新部150と、機能情報記憶部154と、ホスト情報取得部156と、更新機能抽出部158と、データベース更新部160と、ログ記録部162と、配信サービス利用部164と、リッピング部166と、機能実行部168と、表示部169と、を主に備える。
【0132】
このうち、コンテンツ記憶部120、再生操作部122、再生部124、日時情報生成部126、再生履歴生成部128、及び再生履歴記憶部130は、上述したデバイス20が備えるコンテンツ記憶部220、再生部224、再生操作部222、日時情報生成部226、再生履歴生成部228、および再生履歴記憶部230とほぼ同様の機能構成を有するため、説明を省略する。ホスト装置10は、デバイス20と同様に、ユーザによる再生操作に基づいてコンテンツに対する各処理を行い、イベントログを生成して記録することができる。
【0133】
なお、コンテンツ記憶部120は、例えば、HDD等のストレージ装置111、半導体メモリ、リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され、複数のコンテンツを記憶する機能を有する。
【0134】
通信部132は、例えば、上記接続ポート114や通信装置115などで構成されており、ローカルライン9や無線通信路、ネットワーク5などを介して、デバイス20、コンテンツ配信サーバ30又は他のホスト装置10といった外部装置との間で、各種の情報を通信可能である。
【0135】
接続検知部134は、通信部132を介して他の外部装置がホスト装置10に接続されたことを検知する。具体的には、接続検知部134は、デバイス20が接続ポート114に接続されたことを検知し、デバイス情報取得部136に通知する。
【0136】
デバイス情報取得部136は、ホスト装置10に接続されたデバイス20から、当該デバイス20の記憶媒体に記憶されている各種の情報を取得する。具体的には、デバイス情報取得部136は、上記接続検知部134からデバイス20との接続の検知の通知を受けると、通信部132を介してデバイス20にアクセスして必要な情報を取得する。
【0137】
例えば、デバイス情報取得部136は、デバイス20から、当該デバイス20の再生履歴記憶部230に記憶されているイベントログを取得して、再生履歴解析部138に出力する。また、デバイス情報取得部136は、デバイス20から、当該デバイス20内に記憶されている各コンテンツの演算評価値と入力評価値を取得して、評価値演算部142に出力する。
【0138】
また、デバイス情報取得部136は、デバイス20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツや、ターミナル記憶部240に記憶されている検索表示用テーブル13、15や、ターミナルデータベース17のコンテンツの属性情報などを取得することもできる。このように取得されたコンテンツは、コンテンツ記憶部120に記憶され、属性情報や検索表示用テーブル13、15は、ホストデータベース170に記憶される。また、デバイス20から取得されたコンテンツ属性情報は、コンテンツ更新部150にも通知さえる。また、デバイス情報取得部136は、デバイス20から、1又は2以上のコンテンツIDを含む削除予定リストを取得し、コンテンツ更新部150に出力する。
また、デバイス情報取得部136は、上記デバイス20の更新要求部239から、デバイス20が対応する機能の識別情報(例えば機能ID)と、当該機能のバージョンを示す情報(例えばバージョン情報自体)とを関連付けた対応機能リストを含む更新要求コマンドを取得する。この更新要求コマンドにより、ホスト装置10は、リリース済みの複数の機能のうちデバイス20が対応する機能と、その機能のバージョンとを把握できる。デバイス情報取得部136は、デバイス20から取得した対応機能リストを更新機能抽出部158に出力し、デバイス20の更新対象機能の決定に利用させる。
【0139】
また、デバイス情報取得部136は、デバイス20の更新ログ記憶部250から、上記更新ログファイル252を取得する、この更新ログファイル252を取得することにより、ホスト装置10は、接続されたデバイス20の各機能のデータベース13、15の更新状況を把握できる。デバイス情報取得部136は、デバイス20から取得した更新ログファイル252をデータベース更新部160に出力し、デバイス20のデータベース更新に利用させる。
【0140】
再生履歴解析部138は、ホスト装置10の再生履歴記憶部130に記憶されているイベントログ、及び上記デバイス情報取得部136がデバイス20から取得したイベントログの解析を行い、ホスト装置10とデバイス20で再生された各コンテンツの再生履歴情報を求める。具体的には、再生履歴解析部138は、上記イベントログの解析結果として、例えば、各コンテンツの再生開始日時、再生終了日時、再生回数、休止回数、スキップ回数、リピート回数、および総再生時間などを求める。再生履歴解析部138は、かかる解析結果を解析結果記憶部140に記録する。解析結果記憶部140は、HDD等のストレージ装置211又はフラッシュメモリ202等の記憶媒体で構成され、再生履歴解析部138によるイベントログの解析結果を記憶する。
【0141】
評価値演算部142は、デバイス20とホスト装置10のイベントログの解析結果(再生履歴情報)に基づいて、各コンテンツの演算評価値を演算し、ホスト記憶部146に記録する。この演算評価値は、コンテンツの再生履歴情報に基づき自動的に演算された評価値(例えば、コンテンツの優先度を表す5段階の評価値)であり、この演算評価値を自動生成してコンテンツに関連付けることを「自動レーティング(Auto−Rating)」という。これに対して、入力評価値は、ユーザ入力に基づき設定された評価値であり、この入力評価値を手動で設定してコンテンツに関連付けることを「手動レーティング(Manual−Rating)」という。この演算評価値及び入力評価値の用途としては、例えば、(1)ユーザがコンテンツを検索する際の参考パラメータとしての使用や、(2)ユーザの嗜好性を把握するプロファイルデータを算出するための指標としての使用、(3)ホスト装置10からデバイス20に多数のコンテンツを転送する際に、記憶容量の制限からデバイス20内で削除するコンテンツを選別するための基準としての使用、などがある。
【0142】
評価値入力部144は、上記デバイス20の評価値入力部242と同様に、ユーザ入力に応じて、コンテンツ記憶部120に記憶されているコンテンツに対応する入力評価値を設定する。さらに、評価値入力部144は、このように設定した入力評価値と当該コンテンツのコンテンツIDとをホスト記憶部146に記録する。これによって、ホスト装置10において、コンテンツの入力評価値を設定して、即時、最新の入力評価値を表示できるようになる。
【0143】
ホスト記憶部146は、例えば、HDD等のストレージ装置111、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、リムーバブル記憶媒体7などの記憶媒体で構成され、コンテンツの属性情報などの各種情報を記憶する。このホスト記憶部146は、ホストデータベース170を格納している。ホストデータベース170は、例えば、リレーショナルデータベース(RDB)などで構成され、コンテンツ記憶部120に記憶されたコンテンツの属性情報を含む。このホストデータベース170のデータに基づいて、上記複数種類の検索表示用データテーブル13、15が作成される。
【0144】
ここで、図10を参照して、ホスト記憶部146のホストデータベース170のデータ構造について説明する。
【0145】
図10に示すように、ホスト記憶部146のホストデータベース170には、例えば、コンテンツID170a、タイトル170b、アーティスト名170c、アルバム名170d、ジャンル170e、演奏時間170f、演算評価値170g、入力評価値170h、リリース年170iなどの情報が、コンテンツごとに関連付けて記憶されている。コンテンツID170aは、コンテンツを一意に識別する識別子である。タイトル170bは、コンテンツの名称(音楽コンテンツ(楽曲)の曲名)であり、アーティスト名170cは、その音楽コンテンツを歌唱、演奏、作曲、作詞、プロデュース等するアーティストの名称であり、アルバム名170dは、その音楽コンテンツが収録されている音楽アルバムの名称であり、ジャンル170eは、その音楽コンテンツが属するジャンル(例えば、ジャズ、ポップス、ロック等)であり、演奏時間170fは、その音楽コンテンツの演奏時間(再生時間)であり、演算評価値170gは、上記自動レーティングによりその音楽コンテンツに対して自動的に付加された評価ポイントであり、入力評価値170hは、上記手動レーティングによりその音楽コンテンツに対して手動で付加された評価ポイントであり、リリース年170iは、その音楽コンテンツがリリース(発売)された年度(若しくは年月日)である。
【0146】
プレイリスト生成部148は、解析結果記憶部140に記憶されているイベントログの解析結果(再生履歴)や、ホスト記憶部146に記憶されている各種のコンテンツ属性情報、ユーザ入力等に基づいて、所定の条件(例えば、再生された期間、総再生時間、再生回数、スキップ回数、休止回数、リピート回数、演算評価値、入力評価値、リリース年、ユーザ選択など)を満たすコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストを生成する。プレイリストは、コンテンツの識別情報(コンテンツID等)及びコンテンツの属性情報を集合化したリストであり、ホスト装置10およびデバイス20は、プレイリストに従って、プレイリスト内のコンテンツIDに対応するコンテンツの再生を行うことができる。従って、例えばユーザの嗜好に沿ったコンテンツの属性情報を集合化したプレイリストをデバイス20やホスト装置10が有していれば、デバイス20やホスト装置10はそのプレイリストに沿ってコンテンツを再生することで、ユーザの嗜好に沿ったコンテンツを再生することができる。なお、プレイリスト生成部148により生成されたプレイリストは、例えばホスト記憶部146や、別途のプレイリスト記憶部(図示せず。)などに記憶される。
【0147】
コンテンツ更新部150は、デバイス20に対してコンテンツを追加/削除する。即ち、コンテンツ更新部150は、ホスト装置10のコンテンツ記憶部120に記憶されたコンテンツの一部/全部をデバイス20に転送して、デバイス20のコンテンツ記憶部220に追加したり、デバイス20のコンテンツ記憶部220に記憶されているコンテンツの一部/全部を削除したりできる。
【0148】
具体的には、コンテンツ更新部150は、ユーザ入力に基づくコンテンツ追加指示を受けると、追加対象のコンテンツをコンテンツ記憶部120から読み出し、デバイス20にアクセスし、追加対象のコンテンツをコンテンツ記憶部220に記録するようにデバイス20を制御する。また、コンテンツ更新部150は、ユーザ入力に基づくコンテンツ削除指示を受けると、デバイス20にアクセスして、コンテンツ記憶部220から削除対象のコンテンツを削除するようデバイス20を制御する。
【0149】
また、コンテンツ更新部150は、ホスト装置10とデバイス20とが接続されたときに、双方に記憶されたコンテンツの同期(シンク)の指示を受けると、ホスト装置10のコンテンツ記憶部120に記憶されるコンテンツと、デバイス20のコンテンツ記憶部220に記憶されるコンテンツとが同一となるように、各コンテンツ記憶部120、220に記憶されているコンテンツを過不足無く相互にやり取りして記録するよう制御する。なお、かかるコンテンツの同期処理は、ホスト装置10とデバイス20とが接続されたときに自動的に行ってもよい。
【0150】
このように、コンテンツ更新部150は、ホスト装置10とデバイス20とが接続された状態で、デバイス20に記憶されるコンテンツを、ホスト装置10側から更新(追加/削除/同期)する機能を有する。これは、デバイス20とホスト装置10とが接続されると、ホスト装置10では、デバイス20が外部記憶媒体(HDD等)として認識され、ホスト装置10側からデバイス20に対してデータの追加/削除を実行できるように設計されていることによる。
【0151】
また、コンテンツ更新部150は、デバイス20から削除予定リストが取得されると、当該削除予定リストに含まれているコンテンツIDに対応するコンテンツを、デバイス20のコンテンツ記憶部220から削除するよう制御する。かかる削除予定リストを使用して、ホスト装置10が、デバイス20内のコンテンツの削除制御を行うことにより、デバイス20の処理負荷を低減して、バッテリの消耗を抑制できる。
【0152】
また、コンテンツ更新部150は、デバイス20のターミナル記憶部240に記憶されているコンテンツの属性情報(例えば、再生履歴、評価値など)の更新を行うこともできる。例えば、既存のコンテンツのタイトル、ジャンル等の内容の更新が行われた場合や、上記再生履歴解析部138によりコンテンツの再生履歴が更新された場合、評価値演算部142又は評価値入力部144により評価値が更新された場合、或いは、プレイリスト生成部148によりプレイリストが更新された場合などには、コンテンツ更新部150は、上記属性情報の更新をデバイス20側のデータベースにも反映させる。
【0153】
機能情報記憶部154は、例えば、HDD等のストレージ装置111、半導体メモリ、リムーバブル記憶媒体7等の記憶媒体などで構成され、ホスト10の対応機能リストを記憶する。このホスト10の対応機能リストは、例えば、ホスト装置10が対応する機能の識別情報(例えば機能ID)と、当該機能のバージョンを示す情報とを関連付けた情報である。
【0154】
ここで、上記「ホスト装置10が対応する機能」は、ホスト装置10にインストールされた機能のうち、ホスト装置10が実際に対応している機能であり、ホスト装置10にインストールされていない機能や、ホスト装置10における各機能の対応/非対応を設定する機能設定部(図示せず。)により「非対応」に設定された機能は含まない。また、本実施形態では、上記デバイス20の対応機能リストと同様に、ホスト装置10の対応機能リストでも「機能のバージョンを示す情報」として、機能のバージョン情報自体(例えば、バージョン2.2)を使用するが、かかる例に限定されない。
【0155】
ホスト情報取得部156は、上記機能情報記憶部154から、ホスト装置10が対応する機能の識別情報(例えば機能ID)と、当該機能のバージョンを示す情報(例えばバージョン情報自体)とを関連付けたホスト装置10の対応機能リストを読み出して取得する。このホスト装置10の対応機能リストにより、ホスト装置10は、リリース済みの複数の機能のうちホスト装置10自身が対応する機能と、その機能のバージョンとを把握できる。ホスト情報取得部156は、機能情報記憶部154から取得した対応機能リストを更新機能抽出部158に出力し、デバイス20の更新対象機能の決定に利用させる。
【0156】
更新機能抽出部158は、上記デバイス情報取得部136により取得されたデバイス20の対応機能リスト(デバイス20が対応する各機能の機能IDとそのバージョン情報)と、上記ホスト情報取得部156により取得されたホスト10の対応機能リスト(ホスト装置10が対応する各機能の機能IDとそのバージョン情報)とに基づいて、デバイス20が対応する各機能のうち、ホスト装置が対応可能な機能を、後述のデータベース更新部160による更新対象機能として抽出する。つまり、更新機能抽出部158は、デバイス20からメンテナンスを要求された1又は2以上の機能を、ホスト装置10で対応可能(データベースをメンテナンス可能)な機能と、ホスト装置10で対応不能(データベースをメンテナンス不能)な機能とに選別し、上記ホスト装置10で対応可能な機能を更新対象機能として抽出する。
【0157】
この更新機能抽出部158は、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応可能か否かを判断する場合、まず、(1)デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応しているか否かを判断し、次いで、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応している場合に、(2)ホスト装置10が対応する機能のバージョンで、デバイス20が対応する機能のバージョンのデータベースを更新できるか否かを判断する。この判断の結果、(1)及び(2)の双方の条件を満たす機能が更新対象機能として抽出される。
【0158】
まず、(1)の条件について説明する。更新機能抽出部158は、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応しているか否かを判断し、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応している場合には、当該機能を更新対象機能の候補とし、一方、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応していない場合には、当該機能を更新対象機能から除外する。例えば、ホスト装置10に機能A、Bに対応しており、デバイス20が機能A、B、Cに対応している場合、機能Cは更新対象機能から除外され、機能A、Bが更新対象機能の候補となり、次の(2)の条件が判断される。
【0159】
かかる(1)の条件は、デバイス情報取得部136により取得された機能IDと、上記ホスト情報取得部156により取得された機能IDとを比較することによって判断できる。デバイス20に対応する機能IDがホスト装置10に対応する機能IDのいずれかに該当する場合には、デバイス20とホスト装置10の双方が、その機能IDの機能に対応していることになる。一方、デバイス20に対応する機能IDがホスト装置10に対応する機能IDのいずれかに該当しない場合には、ホスト装置10のその機能IDの機能に対応不能であることになる。
【0160】
次に、(2)の条件について説明する。更新機能抽出部158は、デバイス20とホスト装置10が同一の機能IDの機能に対応している場合に、両者の機能のバージョンに基づいて、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応可能か否かを判断する。例えば、更新機能抽出部158は、デバイス情報取得部136により取得されたバージョン情報に含まれるメジャーバージョン情報及びマイナーバージョン情報と、ホスト情報取得部156により取得されたバージョン情報に含まれるメジャーバージョン情報及びマイナーバージョン情報とに基づき、ホスト装置10がデバイス20の該当機能に対応可能か否かを判断する。
【0161】
ここで、メジャーバージョンは、相異なるメジャーバージョンの機能との互換性が確保されないバージョンであり、例えば、同一の機能であっても、バージョン1.0の機能と、バージョン2.0の機能とは互換性がない。一方、マイナーバージョンは、相異なるマイナーバージョンとの互換性が確保されるバージョンであり、例えば、同一の機能であり、かつ、メジャーバージョンが同一であれば、バージョン1.1の機能とバージョン1.2の機能とは互換性がある。例えば、マイナーバージョンアップは、例えば読み仮名検索機能の検索精度を向上する際などに行われる。
【0162】
更新機能抽出部158は、ホスト装置10の機能のメジャーバージョン及びマイナーバージョンと、デバイス20の機能のメジャーバージョン及びマイナーバージョンとの一致/相違に基づき、以下のように、ホスト装置10がデバイス20の該当機能に対応可能か否かを判断する。以下では、比較的簡便な第1バージョン判断手法と、比較的詳細な第2バージョン判断手法の2つの例について説明する。
【0163】
(A)第1バージョン判断手法
この第1バージョン判断手法では、同一の機能Aに関し、ホスト装置10の機能Aのメジャーバージョンと、デバイス20の機能Aのメジャーバージョンとが同一であれば、マイナーバージョンの異同にかかわらず、ホスト装置10はデバイス20の機能Aに対応可能であると判断される。一方、両者のメジャーバージョンが異なれば、ホスト装置10がデバイス20の機能Aに対応不能であると判断される。例えば、ホスト装置10の機能Aのバージョンが2.0であり、デバイス20の機能Aのバージョンが2.2であれば、対応可能と判断され、ホスト装置10の機能Aのバージョンが2.0であり、デバイス20の機能Aのバージョンが3.0であれば、対応不能と判断される。かかる手法では、マイナーバージョンの相違であれば、各機能のデータベースが互換性を有するように、各機能を設計する必要がある。
【0164】
(B)第2バージョン判断手法
この第2バージョン判断手法では、同一の機能Aに関し、ホスト装置10の機能Aのメジャーバージョン及びマイナーバージョンと、デバイス20の機能Aのメジャーバージョン及びマイナーバージョンのいずれが最新バージョンかによって、それぞれ以下の(a)〜(f)のように、ホスト装置10が機能Aに対応可能か否かが判断される。この第2バージョン判断手法では、原則として、メジャーバージョンが同一であれば、マイナーバージョンの異同にかかわらず、ホスト装置10が機能Aに対応可能であると判断される。このためには、各機能のマイナーバージョンの相違によってデータベースの処理に支障が生じないように、各機能を設計する必要がある。
【0165】
なお、以下では、ホスト装置10が対応する機能のメジャーバージョン、マイナーバージョンを、それぞれ「ホストメジャーバージョン」、「ホストマイナーバージョン」と表記し、デバイス20が対応する機能のメジャーバージョン、マイナーバージョンを、それぞれ「デバイスメジャーバージョン」、「デバイスマイナーバージョン」と表記する。また、2つのバージョンの新旧を、記号“>”や“=”で表記し、例えば、バージョンAがバージョンBより新しいバージョンである場合には、「バージョンA>バージョンB」と表記し、バージョンAとバージョンBが同じバージョンである場合には、「バージョンA=バージョンB」と表記する。
【0166】
(a)ホストメジャーバージョン>デバイスメジャーバージョンの場合
例えば、ホストバージョンが2.0であり、デバイスバージョンが1.0であるとき、ホスト装置10が、過去バージョンのデバイス20に対応可能に設計されている場合には、ホスト装置10はデバイス20の旧機能Aに対応可能と判断される。例えば、ホスト装置10に、新旧両方の機能A(新バージョン2.0の機能A及び旧バージョン1.0の機能A)が実装されている場合には、ホスト装置10はデバイス20のバージョン1.0の旧機能Aに対応可能である。一方、ホスト装置10が、過去バージョンのデバイス20に対応できないように設計されている場合には、ホスト装置10はデバイス20の旧バージョンの機能Aに対応不能と判断される。
【0167】
(b)ホストメジャーバージョン=デバイスメジャーバージョンの場合
この場合には、以下の(d)〜(f)のように、マイナーバージョンの異同によって判断される。
【0168】
(c)ホストメジャーバージョン<デバイスメジャーバージョンの場合
例えば、ホストバージョンが1.0であり、デバイスバージョンが2.0であるときには、ホスト装置10はデバイス20の新バージョンの機能Aに対応不能と判断される。
【0169】
(d)ホストマイナーバージョン>デバイスマイナーバージョンの場合
例えば、ホストバージョンが2.2であり、デバイスバージョンが2.1であるときには、原則、ホスト装置10はデバイス20の機能Aに対応可能であると判断される。このとき、ホスト装置10が、デバイス20の機能Aのデータベースを更新する際に、ホスト装置10の新バージョン2.2でメンテナンスするか、或いは、デバイス20の旧バージョン2.1でメンテナンスするかは、機能ごとに定義されている。上記のようにマイナーバージョン間では互換性があるように各機能が設計されているので、新旧いずれのバージョンでメンテナンスしても支障がない。なお、この場合には、デバイス20の更新ログファイル252に、機能Aの更新結果として、デバイス20のバージョン2.1ではなく、ホスト装置10のバージョン2.2が記録される。これにより、その後に当該デバイス20が他のホスト装置10に接続されたときに、他のホスト装置10は、更新ログファイル252内の情報に基づき、過去に接続されたホスト装置10のバージョン2.2を知ることができる。
【0170】
(e)ホストマイナーバージョン=デバイスマイナーバージョンの場合
例えば、ホストバージョンが2.2であり、デバイスバージョンが2.2であるときには、ホスト装置10はデバイス20の機能Aに対応可能であると判断される。
【0171】
(f)ホストマイナーバージョン<デバイスマイナーバージョンの場合
例えば、ホストバージョンが2.1であり、デバイスバージョンが2.2であるときには、ホスト装置10はデバイス20の機能Aに対応可能であると判断される。このとき、ホスト装置10は、デバイス20の機能Aのデータベースを更新する際に、ホスト装置10が対応可能な最新のバージョン2.1で、デバイス20の機能Aのデータベースをメンテナンスする。この場合にも、上記と同様な理由で、デバイス20の更新ログファイル252に、機能Aの更新結果として、ホスト装置10のバージョン2.1が記録される。
【0172】
第2バージョン判断手法では、上記(a)〜(f)の判断基準に従い、更新機能抽出部158は、ホスト装置10が機能Aに対応可能か否かを判断する。
【0173】
以上のようにして、更新機能抽出部158は、上記更新要求コマンドにより通知されたデバイス20の対応する複数の機能の中から、ホスト装置10が対応可能な機能を抽出し、当該抽出した機能を更新対象機能として、データベース更新部160に通知する。また、更新機能抽出部158は、上記デバイス20の対応する複数の機能のうち、更新対象機能以外のホスト装置10が対応不能な機能(以下「更新不能機能」という)についても、データベース更新部160に通知する。
【0174】
データベース更新部160は、上記更新機能抽出部158により抽出された更新対象機能について、デバイス20のターミナル記憶部240に記憶された検索表示用データベース13、15を更新する。例えば、デバイス20が対応する機能A、B、Cのうち、機能A、Bが更新対象機能である場合には、デバイス20のターミナル記憶部240内の機能A、Bの検索表示用データベース15a、15bを更新する。
【0175】
このとき、データベース更新部160は、コンテンツ更新部150によるデバイス20に対するコンテンツの追加/削除/コンテンツの属性情報の更新等に応じて、検索表示用データベース13、15及びターミナルデータベース17を更新する。例えば、ホスト装置10からデバイス20に新たなコンテンツが追加(即ち、転送して記録)された場合には、データベース更新部160は、追加されたコンテンツの属性情報を、デバイス20の各検索表示用データベース13、15及びターミナルデータベース17の該当箇所に追記する。また、ホスト装置10によりデバイス20に記憶されているコンテンツが削除された場合には、データベース更新部160は、削除されたコンテンツの属性情報を、デバイス20の各検索表示用データベース13、15及びターミナルデータベース17の該当箇所から削除する。また、ホスト装置10によりデバイス20に記憶されているコンテンツの属性情報が更新された場合には、データベース更新部160は、更新された属性情報を、デバイス20の各検索表示用データベース13、15及びターミナルデータベース17の該当箇所に上書きする。
【0176】
かかるデータベースの更新処理により、デバイス20が実際に保有するコンテンツに適合するように、デバイス20内の各データベースにおける属性情報を更新でき、コンテンツの検索機能を適切に実行できるようになる。
【0177】
また、データベース更新部160は、上記更新対象機能に対応する検索表示用データベース15が、複数のデータベースから構成されている場合には、これらの複数のデータベースのうち必要なもの全てを更新する。
【0178】
また、データベース更新部160は、上記更新対象機能ごとに、ホスト装置10がネットワーク5を介して外部装置と通信可能であるか否かをチェックし、ネットワーク環境やホスト装置10の動作状態などが原因で、ホスト装置10と外部装置とが通信不能である場合には、デバイス20における更新対象機能のデータベースの更新を中止することもできる。
【0179】
また、データベース更新部160は、デバイスが対応する機能のうち、更新対象機能以外の更新不能機能については、デバイス20の当該更新不能機能に対応する検索表示用データベース15に対して暫定処理を施す。例えば、上記デバイス20が対応する機能A、B、Cのうち、機能Cが更新不能機能である場合には、デバイス20のターミナル記憶部240内の機能Cの検索表示用データベース15cに、暫定処理が施される。この暫定処理では、データベース更新部160は、例えば、デバイス20の当該更新不能機能に対応する各検索表示用データベース15に設けられた未分類ボックスに、ホスト装置10からデバイス20に新規に追加されたコンテンツの識別情報(例えば、コンテンツIDやトラック番号等)を未分類情報としてそれぞれ登録する。さらに、データベース更新部160は、当該追加されたコンテンツの属性情報を、デバイス20のターミナルデータベース17に登録しておく。なお、この暫定処理は、各機能に依存しない処理であり、全ての更新不能機能について共通になされる。
【0180】
さらに、データベース更新部160は、デバイス20における上記更新対象機能の検索機能データベース15を更新する際、当該検索機能データベース15の未分類ボックス内に、他のホスト装置10により上記未分類情報が予め登録されているか否かをチェックし、登録されている場合には、未分類情報を用いて当該更新対象機能の検索機能データベース15を更新する。例えば、上記更新対象機能の検索機能データベース15の未分類ボックス内に、2つのコンテンツIDが未分類情報として登録されている場合には、このコンテンツIDに対応するコンテンツの属性情報を、デバイス20のターミナルデータベース17から読み出し、当該コンテンツの属性情報も反映するように、上記更新対象機能の検索機能データベース15を更新する。
【0181】
このように、ホスト装置10のデータベース更新部160により、更新不能機能について暫定処理を行っておくことで、その後に、当該更新不能機能に対応可能な他のホスト装置10に接続されたとき、この他のホスト装置10のデータベース更新部160により、過去に接続されたホスト装置10からデバイス20に追加されたコンテンツの属性情報も反映するようにして、当該更新不能機能の検索表示用データベース15を適切に更新できる。これによって、デバイス20に新機能が追加された場合、或いは、ホスト装置10が、デバイス20の機能に対応していない場合などに、ホスト装置10からデバイス20へコンテンツが追加されたときであっても、この新規追加されたコンテンツに関する情報を損失しないようにできる。
【0182】
ログ記録部162は、データベース更新部160によるデバイス20の検索表示用データベース15の更新結果を示すログを、デバイス20の更新ログ記憶部250に記録する。このとき、ログ記録部162は、更新対象機能ごとに、検索表示用データベース15を更新した日時である機能更新日時と、ホスト装置10側の更新対象機能のバージョン情報とを、更新ログ記憶部250内の更新ログファイル252にそれぞれ書き込む。例えば、デバイスの対応する機能A、B、Cのうち、更新対象機能として機能A、Bの検索表示用データベース15a、15bが更新された場合には、更新ログファイル252内の該当欄に、機能A、Bの機能IDと、機能更新日時をそれぞれ書き込み、機能Cの該当欄には、機能更新日時を書き込まない。
【0183】
さらに、ログ記録部162は、データベース更新部160によりデバイス20のデータベースの更新処理を行った日時であるデバイス更新日時を、更新ログ記憶部250内の更新ログファイル252に書き込む。このデバイス更新日時は、機能ごとに書き込まれるものではなく、デバイス20に接続されたホスト装置10によって、当該デバイス20の複数の検索表示用データベース15のうち少なくともいずれか1つの更新を行った時に、更新完了を示す情報として1つだけ書き込まれる日時情報である。
【0184】
これによって、その後にデバイス20と接続されるホスト装置10は、デバイス20の更新ログファイル252内の機能ごとの機能更新日時と、全体のデバイス更新日時とを比較することで、当該デバイス20が対応する各機能の検索表示用データベース15が、それ以前のホスト装置10との直近の接続時に更新済みであるか否かを検出できる。
【0185】
配信サービス利用部164は、上記コンテンツ配信サーバ30との間で、コンテンツ配信サービスに関する処理を行う。具体的には、配信サービス利用部164は、例えば、コンテンツ配信サービスを利用するために必要なユーザ認証情報(ユーザID、パスワード等)、課金情報、コンテンツ配信リクエスト情報などの各種情報を、上記コンテンツ配信サーバ30との間で送受信したり、これらの情報の入出力を支援したりする。
【0186】
また、配信サービス利用部164は、コンテンツ配信サーバ30から送信された配信コンテンツと当該配信コンテンツのライセンスを、ネットワーク5および通信部132を介して取得する。即ち、ホスト装置10のユーザがコンテンツ配信サービスを利用してコンテンツを購入すると、配信サービス利用部164は、上記コンテンツ配信サーバ30から配信コンテンツと、当該配信コンテンツの利用条件を定めたライセンスをダウンロードする。
【0187】
また、配信サービス利用部164は、コンテンツの配信時に、コンテンツ配信サーバ30から、配信コンテンツの属性情報を受信する。この配信コンテンツの属性情報は、例えば、タイトル、アーティスト名、アルバム名、ジャンル、再生時間、コンテンツID、配信日時、データサイズ、データフォーマット、著作権管理方式のタイプ、などである。
【0188】
以上のような配信サービス利用部164は、例えば、利用するコンテンツ配信サービスに対応したコンテンツ配信サービス用のソフトウェアを、ホスト装置10にインストールすることによって構成される。なお、この配信サービス利用部164は、ユーザが利用する複数のコンテンツ配信サービス毎に複数設けられてもよい。
【0189】
リッピング部166は、音楽コンテンツ等を記録したCD、DVD等の記録媒体に記録されているコンテンツをリッピングする。具体的には、リッピング部166は、例えば、ユーザ入力に応じて、ドライブ112を制御して、上記記憶媒体から音楽データ等を取り出し、かかる音楽データをホスト装置10で処理可能なフォーマット(例えばATRAC3形式等)に変換したコンテンツを作成する。リッピング部166は、リッピングしたコンテンツをコンテンツ記憶部120に記憶するとともに、その属性情報をホスト記憶部146に記憶する。
【0190】
機能実行部168は、表示部169における各種情報の表示を制御する。詳細には、機能実行部168は、コンテンツの検索時などには、ユーザの選択操作に応じて、各種のコンテンツ検索画面を表示部169に表示させる。このとき、機能実行部168は、例えば、上記データベース更新部160により生成される検索表示用テーブル13、15に従い、各種の検索画面を表示部169に表示させることもできる。これにより、ユーザは、かかる検索画面を閲覧しながら、自己の嗜好に合うコンテンツを容易かつ迅速に検索して、選択することができるので、便利である。なお、表示部169は、例えば、上記出力装置110などで構成される。
【0191】
以上、本実施形態にかかるホスト装置10の各部の機能構成について説明した。なお、上記デバイス20の各部は、例えば、上記各機能を有するハードウェアとして構成されてもよいし、或いは、上記各機能をコンピュータに実現させるプログラムをホスト装置10にインストールすることによって構成されてもよい。
【0192】
<検索表示用データベースの具体例>
次に、図11A〜Kを参照して、本実施形態にかかる機能仕様12に属する特殊な検索機能A、B、C、D、Eに対応する検索表示用データベース15a、15b、15c、15d、15eの具体例について説明する。
【0193】
検索表示用データベース15は、上述したようにデバイス20におけるコンテンツの検索機能ごとに複数種類が用意される。この検索表示用データベース15は、デバイス20におけるコンテンツの検索時に表示部256に順次表示される複数の検索画面に1対1対応するように、各コンテンツの属性情報が階層化されたツリー構造を有する検索表示用テーブルを含む。また、検索表示用データベース15は、この検索表示用テーブルの他に、ツリー構造の検索表示用テーブルを生成するための他のデータベースを含む場合もある。以下に、各検索表示用データベース15のデータ構造について詳細に説明する。
【0194】
なお、以下の説明で、「アーティスト」とは、音楽コンテンツ(楽曲)の歌手、演奏者、作詞者、作曲者、編曲者又はプロデューサーであり、「アルバム」とは、複数の音楽コンテンツの集合体であり、「タイトル」とは、音楽コンテンツの名称であり、「トラック」とは、1のアルバム内に含まれる音楽コンテンツの通称であり、「トラック番号」とは、1のアルバム内におけるトラックの配列順序を表す番号であり、「ジャンル」とは、音楽コンテンツの属する音楽分野である。
【0195】
(A.アーティストリンク検索表示用データベース)
図11Aは、本実施形態にかかるアーティストリンク検索表示用データベース15aを示す説明図である。図11Aに示すように、アーティストリンク検索表示用データベース15aは、アーティスト関係データベース15a−1と、アーティストごとに設けられる複数のアルバム検索表示用テーブル15a−2とを含む。
【0196】
アーティスト関係データベース15a−1は、音楽コンテンツ(曲)の特徴が相互に類似しているアーティストを関連付けたアーティストリンク情報を記憶するデータベースである。このアーティスト関係データベース15a−1に基づいて、再生中の音楽コンテンツのアーティストに関連する他のアーティストを検出し、このアーティストに対応するアルバム検索表示用テーブル15a−2を検索画面に表示することができる。
【0197】
アルバム検索表示用テーブル15a−2は、アルバム検索表示用テーブル13aは、コンテンツの属性情報として、「アルバム名」と「タイトル」とを含む。このアルバム検索表示用テーブル15a−2は、最上位階層の「アルバム階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。また、このアルバム検索表示用テーブル15a−2には、上記の未分類情報が登録される未分類ボックス19が設けられている。
【0198】
アルバム階層では、アルバム名が読み順でソートされている。図示の例では、アルバム名「Many Princess」→「Singing」→「Sugar Low」といったように、アルバム名を構成する文字列のアルファベットが若い順にソートされている。先頭文字が同一である場合(「Singing」も「Sugar Low」も先頭文字は「S」)には、次の文字で判断される(「i」<[u」)。また、タイトル階層では、アルバムごとに、そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
【0199】
また、タイトル階層では、各アルバム単位で、そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソート(イニシャルソート)されている。例えば、アルバム名「Many Princess」のアルバムでは、タイトル「キロク」→「jumping」といったように、当該アルバムで設定されているトラック番号順にソートされている。
【0200】
以上のようなアルバム検索表示用テーブル15a−2は、アーティストリンクにより抽出された他のアーティストに関し、アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、アルバム名が読み順で表示されるので、ユーザは所望のアルバムを容易に検索でき便利である。また、各アルバム内の楽曲がそのアルバムのトラック順に並んで表示されるので、アルバム検索したユーザにとって便利である。
【0201】
(B.読み仮名検索表示用データベース)
図11B〜Eは、本実施形態にかかる読み仮名検索表示用データベース15bを示す説明図である。図11B〜Eに示すように、読み仮名検索表示用データベース15bは、コンテンツ読み仮名データベース15b−1と、アルバム読み仮名データベース15b−2と、アーティスト読み仮名データベース15b−3と、イニシャル全曲検索表示用テーブル15b−4と、イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15b−5と、イニシャル・アルバム検索表示用テーブル15b−6とを含む。
【0202】
図11Bに示すコンテンツ読み仮名データベース15b−1は、各音楽コンテンツの読み仮名若しくはイニシャルを定めたデータベースである。アルバム読み仮名データベース15b−2は、各アルバムの読み仮名若しくはイニシャルを定めたデータベースである。アーティスト読み仮名データベース15b−3は、各アーティストの読み仮名若しくはイニシャルを定めたデータベースである。これらの読み仮名データベース15b−1、2、3に基づき、次のような検索表示用テーブル15b−4、5、6が生成される。
【0203】
図11Cに示すように、イニシャル全曲検索表示用テーブル15b−4は、コンテンツの属性情報として、「イニシャル」と「タイトル」とを含む。なお、「イニシャル」は、各名称の頭文字を意味する。このイニシャル全曲検索表示用テーブル15b−4は、最上位階層の「イニシャル階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。
【0204】
イニシャル階層では、イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされている。図示の例では、イニシャル「B」→「N」→「J」→「キ」→「サ」→「ソ」といったように、イニシャル頭文字が、アルファベット順及び読み仮名の50音順でソートされている。また、タイトル階層では、各イニシャル単位で、そのイニシャルを頭文字に有するタイトルが、読み順でソート(イニシャルソート)されてもよい。
【0205】
以上のようなイニシャル全曲検索表示用テーブル15b−4は、タイトルのイニシャルを検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、複数の音楽コンテンツ(楽曲)のタイトルが、イニシャルごとに、読み順で表示されるので、ユーザは所望の音楽コンテンツ(楽曲)を容易に検索でき便利である。また、アーティスト名やアルバム名を介さなくても、所望の音楽コンテンツ(楽曲)をダイレクトに検索できるので便利であり、タイトル名が分かっている場合には迅速な検索が可能となる。
【0206】
また、図11Dに示すように、イニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15b−5は、コンテンツの属性情報として、「イニシャル」と「アーティスト名」と「アルバム名」と「タイトル」とを含む。このイニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15b−5は、最上位階層の「イニシャル階層」と、第2位階層の「アーティスト階層」と、第3位階層の「アルバム階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる4階層構造を有する。
【0207】
イニシャル階層では、イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされている。また、アーティスト階層では、各イニシャル単位で、アーティスト名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また、アルバム階層では、各アーティスト単位で、そのアーティストに属するアルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。また、タイトル階層では、各アルバム単位で、そのアルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
【0208】
以上のようなイニシャル・アーティスト検索表示用テーブル15b−5は、アーティスト名のイニシャルを検索キーとしてアーティスト名を検索し、さらに、アーティスト名を検索キーとしてアルバム名を検索し、さらに、アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、あるイニシャルを入力すれば、そのイニシャルを頭文字にもつアーティスト名だけが一覧表示されるので便利であり、その後は、アーティスト名及びアルバム名が読み順で表示されるので、ユーザは所望のアーティスト及びアルバムを容易に検索でき便利である。
また、図11Eに示すように、イニシャル・アルバム検索表示用テーブル15b−6は、コンテンツの属性情報として、「イニシャル」と「アルバム名」と「タイトル」とを含む。このイニシャル・アルバム検索表示用テーブル15b−6は、最上位階層の「イニシャル階層」と、中位階層の「アルバム階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。
【0209】
イニシャル階層では、イニシャル頭文字がイニシャル順でソートされて、アルファベット順に並んでいる。また、アルバム階層では、各イニシャル単位で、アルバム名が読み順でソート(イニシャルソート)されている。さらに、タイトル階層では、各アルバム単位で、各アルバムに属する楽曲のタイトルがトラック番号順でソートされている。
【0210】
以上のようなイニシャル・アルバム検索表示用テーブル15b−6は、アーティスト名のイニシャルを検索キーとしてアルバム名を検索し、さらに、アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、あるイニシャルを入力すれば、そのイニシャルを頭文字にもつアルバム名だけが一覧表示されるので便利であり、その後は、アルバム名が読み順で表示されるので、ユーザは所望のアルバムを容易に検索でき便利である。
【0211】
なお、以上のような検索表示用テーブル15b−4、5、6には、上記の未分類情報が登録される未分類ボックス19が設けられている。また、上記検索表示用テーブル15b−4、5、6では、最上位階層を「イニシャル階層」としたが、「読み仮名階層」とすることもでき、この場合には、読み仮名で各名称がソートされる。
【0212】
(C.最新転送曲検索表示用データベース)
図11Fは、本実施形態にかかる最新転送曲検索表示用データベース15cを示す説明図である。図11Fに示すように、最新転送曲検索表示用データベース15cは、最新転送曲検索表示用テーブル15c−1を含む。
【0213】
最新転送曲検索表示用テーブル15c−1は、コンテンツの属性情報として、ホスト装置10からデバイス20へのコンテンツの「転送時期」と、「アルバム名」と、「タイトル」とを含む。この最新転送曲検索表示用テーブル15c−1は、最上位階層の「転送時期階層」と、中位階層の「アルバム階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。また、この最新転送曲検索表示用テーブル15c−1には、上記の未分類情報が登録される未分類ボックス19が設けられている。
【0214】
転送時期階層では、例えば過去3回の転送時期が、転送時期が古い順でソートされている。図示の例では、転送時期「前々回転送曲」→「前回転送曲」→「最新回転送曲」といったように、転送時期が古い順でソートされている。また、アルバム階層では、各転送時期単位で、その転送時期に転送されたアルバム名が、デバイス20に対する追加順(記録順)でソートされている。また、タイトル階層では、各アルバム単位で、そのアルバムに属する楽曲のタイトルが、当該追加順でソートされている。
【0215】
以上のような最新転送曲検索表示用テーブル15c−1は、転送時期を検索キーとしてアルバム名を検索し、さらに、アルバム名を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、転送時期ごとにアルバム名及びタイトルを区分し、さらに、アルバム名及びタイトルが、デバイス20に対する追加順で表示されるので、ユーザは、転送時期に応じて所望のコンテンツ(例えば最近転送したコンテンツ)などを容易に検索でき便利である。
【0216】
なお、本実施形態にかかる最新転送曲検索表示用テーブル15c−1は、ホスト装置10からデバイス20へのコンテンツの転送時期に対応した検索表示用テーブルの例であるが、かかる例以外にも、例えば、コンテンツ配信サーバ30からホスト装置10への配信時期に対応した検索表示用テーブルとして、配信時期検索表示用テーブルも、上記最新転送曲検索表示用テーブル15c−1と同様に作成可能である。
【0217】
(D.ブックマーク検索表示用データベース)
図11Gは、本実施形態にかかるブックマーク検索表示用データベース15dを示す説明図である。図11Gに示すように、ブックマーク検索表示用データベース15dは、ブックマーク検索表示用テーブル15d−1を含む。
【0218】
このブックマーク検索表示用テーブル15d−1は、ユーザがお気に入りの楽曲として登録した音楽コンテンツが、例えば登録順でソートされている。このブックマーク検索表示用テーブル15d−1により、ユーザが予め登録したお気に入りの曲を容易に検索することができる。
【0219】
(E.再生履歴検索表示用データベース)
図11H〜Kは、本実施形態にかかる再生履歴検索表示用データベース15eを示す説明図である。図11H〜Kに示すように、再生履歴検索表示用データベース15eは、再生ログデータベース15e−1と、再生履歴データベース15e−2と、再生年月日検索表示用テーブル15e−3と、レーティング検索表示用テーブル15e−4と、自動プレイリスト検索表示用テーブル15e−5とを含む。
【0220】
再生ログデータベース15e−1は、デバイス20におけるコンテンツの再生処理に関するログ(上記イベントログ)を記憶するデータベースである。再生履歴データベース15e−2は、イベントログ等に基づいて生成された再生履歴情報(例えば、コンテンツの演算評価値(レーティング)や再生回数、再生日時など)を記憶するデータベースである。この再生履歴データベース15e−2の情報に基づいて、次のような検索表示用テーブル15e−3、4、5が生成される。
【0221】
図11Iに示すように、再生年月日検索表示用テーブル15e−3は、コンテンツの属性情報として、グループ名である「再生年月」と、グループ名である「再生年月日」と、コンテンツ名である「タイトル」とを含む。この再生年月日検索表示用テーブル15e−3は、最上位階層の「再生年月階層」と、中位階層の「再生年月日階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる3階層構造を有する。また、再生年月日検索表示用テーブル15e−3には、上記の未分類情報が登録される未分類ボックス19が設けられている。
【0222】
再生年月階層では、再生年月が、再生年月が古い順でソートされている。また、再生年月日階層では、再生年月日が、再生年月日が古い順でソートされている。図示の例では、再生年月「2005/03」内に、再生年月日「2005/03/29」、「2005/03/30」、「2005/03/31」の日付が古い順でソートされている。また、タイトル階層では、各再生年月日単位で、その再生年月日に再生されたコンテンツ(楽曲)のタイトルが、再生時期が古い順でソートされている。
【0223】
以上のような再生年月日検索表示用テーブル15e−3は、再生年月を検索キーとして再生年月日を検索し、さらに、再生年月日を検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、再生履歴順でトラックが表示されるので、ユーザは、例えば、過去の所定期間によく視聴した楽曲などを、容易に検索でき便利である。また、かかる「再生年月日検索表示用テーブル15e−3」は、このような検索表示用途のみならず、再生時期ごとにコンテンツを集合させたプレイリストとしての利用も可能である。
【0224】
また、図11Jに示すように、レーティング検索表示用テーブル15e−4は、コンテンツの属性情報として、「評価値レベル」と、「タイトル」とを含む。なお、評価値レベルは、例えば、評価値Pが「1(P≦1)」、「2(1<p≦2)」、「3(2<p≦3)」、「4(3<p≦4)」、「5(4<p≦5)」という5段階の評価値の範囲を表している。なお、評価値は、上記演算評価値又は入力評価値のいずれかを用いても良いし、双方の平均値等を利用してもよい。このレーティング検索表示用テーブル15e−4は、最上位階層の「評価値レベル階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。また、レーティング検索表示用テーブル15e−4には、上記の未分類情報が登録される未分類ボックス19が設けられている。
【0225】
評価値レベル階層では、評価値レベルが評価値の高い順でソートされている。また、タイトル階層では、各評価値レベル単位で、その評価値レベルの評価値が付加されたコンテンツ(楽曲)のタイトルが、再生回数が多い順(或いは当該コンテンツに付加された評価値が高い順)でソートされている。なお、各コンテンツの再生回数は、上記イベントログ(再生履歴)の解析結果に基づき判別可能である。
【0226】
以上のようなレーティング検索表示用テーブル15e−4は、評価値レベルを検索キーとして音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、コンテンツのタイトルが、当該コンテンツの再生回数が多い順、或いは、当該コンテンツに付加された評価値が高い(若しくは低い順)順で表示されるので、ユーザは、ジャンルや、アーティストに関わらず、頻繁に聴くコンテンツや、配信サービス提供者が推薦するコンテンツ(予め高い評価値が付加されている)などを、容易かつ迅速に検索でき便利である。
【0227】
また、図11Kに示すように、自動プレイリスト検索表示用テーブル15e−5は、コンテンツの属性情報として、「プレイリスト名」と「タイトル」とを含む。この自動プレイリストは、上述した再生履歴(イベントログ)の解析結果に基づき、ホスト装置10が自動的に作成したものである。ここでは、プレイリスト名が「よく聞くトップ100」なる自動プレイリストの例を挙げる。このプレイリストは、再生履歴(イベントログ)の解析結果に基づき、再生頻度が高い100個のコンテンツを選択して、再生頻度順(例えば総再生回数順)にソートしたものである。しかし、これ以外にも、上記のように再生頻度に基づき多様な種類のプレイリストを自動的に作成可能である。
【0228】
上記自動プレイリスト検索表示用テーブル15e−5は、最上位階層の「プレイリスト階層」と、最下位階層の「タイトル階層」とからなる2階層構造を有する。タイトル階層では、プレイリストに含まれるコンテンツ(楽曲)のタイトルが、再生頻度順でソートされている。
【0229】
以上のような自動プレイリスト検索表示用テーブル15e−5は、特定のプレイリスト内の音楽コンテンツ(楽曲)を検索する際に利用される。この際、再生頻度順でトラックが表示されるので、ユーザは、例えば、視聴頻度の高い楽曲を容易に検索でき便利である。
【0230】
以上、本実施形態にかかる複数の検索表示用データベース15のデータ構造例について説明した。上記例以外にも、検索機能の種類に応じて、多様な種類の検索表示用データベース15を作成可能である。また、本実施形態にかかる検索表示用データベース15は、ホスト装置10により作成されるが、かかる例に限定されず、例えば、データ構造が簡単な一部の検索表示用データベース15はデバイス20で作成してもよいし、また、検索表示用データベース15の一部の階層(例えばアーティスト階層、アルバム階層、トラック階層など)をホスト装置10で作成し、残りの階層(例えばイニシャル階層)をデバイス20で作成することもできる。
【0231】
<動作シーケンス>
次に、図12を参照して、本実施形態にかかるデータベース管理システム100におけるホスト装置10とデバイス20との間の動作シーケンスについて説明する。なお、図12は、本実施形態にかかるホスト装置10とデバイス20との間の動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【0232】
図12の初期期状態として、過去に、ホスト装置10からデバイス20に対して、複数のコンテンツ及びこれに対応する検索表示用データベース15が転送されて記憶され、さらに、接続が遮断されたデバイス20において、当該コンテンツの一部が再生されてイベントログが蓄積されるとともに、削除予定リストが生成され、その後、ホスト装置10はコンテンツ配信サーバ30から新たなコンテンツをダウンロード済みである状態を想定する。
【0233】
この状態で、図12に示すように、ホスト装置10とデバイス20が接続される(S10:接続ステップ)と、ホスト装置10は、デバイス20が接続されたことを検知する(S12:接続検知ステップ)。
【0234】
すると、ホスト装置10は、接続されたデバイス20にアクセスし、必要な情報を転送するよう要求する(S14:アクセスステップ)。この結果、ホスト装置10は、デバイス20から、当該デバイス20に記憶されている複数のコンテンツのコンテンツID、イベントログ、削除予定リストなどの情報を取得する(S16:取得ステップ)。
【0235】
次いで、ホスト装置10は、上記デバイス20から取得したコンテンツIDに基づいて、デバイス20に記憶されているコンテンツを認識するとともに、ホスト記憶部146に記憶されているコンテンツIDに基づいて、ホスト装置10に記憶されているコンテンツを認識する(S18:認識ステップ)。さらに、ホスト装置10は、ホスト装置10に記憶されているコンテンツと、デバイス20に記憶されているコンテンツとを比較して、両者の差分を検出する(S20:比較ステップ)。本ケースでは、ホスト装置10は、上記のようにコンテンツ配信サーバ30から新たなコンテンツを取得しているので、デバイス20が保有していないコンテンツを保有しており、双方の間にコンテンツの差分がある。
【0236】
さらに、ホスト装置10は、デバイス20に対してコンテンツを追加及び削除することにより、デバイス20が保持するコンテンツを更新する(S22:コンテンツ更新ステップ)。詳細には、例えば、ホスト装置10は、上記デバイス20から取得した削除予定リストに含まれるコンテンツIDに対応するコンテンツを、デバイス20のコンテンツ記憶部220から削除する。また、ホスト装置10は、ユーザ入力に応じて或いは自動的に、上記コンテンツ配信サーバ30から新たに配信されたコンテンツを、デバイス20のコンテンツ記憶部220に追加する。また、かかるコンテンツの追加及び削除に応じて、デバイス20のターミナルデータベース17に記憶されているコンテンツの属性情報を更新する。このような更新処理の結果、デバイス20に記憶されているコンテンツが変化したことになる。従って、デバイス20では、当該コンテンツの変化に対応して検索表示用データベース15を更新する必要がある。
【0237】
その後、ホスト装置10は、デバイス20の各検索機能をメンテナンスし、これによって、デバイス20のターミナル記憶部240内の各検索機能に対応するデータベースを更新する(S30:メンテナンスステップ)。このメンテナンスの詳細は後述する(図13参照)。
【0238】
その後、デバイス20は、ユーザによりコンテンツの検索指示を受けると、上記更新された検索表示用データベース15を用いて検索画面を表示する(S32:表示制御ステップ)。詳細には、デバイス20は、ユーザ入力により選択された検索機能に対応する検索表示用データベース15を、ターミナル記憶部240から読み出し、当該読み出した検索表示用データベース15を用いて検索画面を順次表示する。ユーザは、この検索画面を閲覧しながら、再生を所望する音楽コンテンツ、アルバム又はアーティスト等を選択できる。
【0239】
次いで、デバイス20は、ユーザの選択入力に基づき、再生対象の1又は2以上のコンテンツを選択し(S34:コンテンツ選択ステップ)、選択されたコンテンツを再生する(S36:再生ステップ)。
【0240】
以上、本実施形態にかかるホスト装置10とデバイス20との間の動作シーケンスについて説明した。上記のように、デバイス20が対応する各検索機能の検索表示用データベース15は、ホスト装置10によって作成されて、デバイス20のターミナル記憶部240に格納される。そして、デバイス20は、コンテンツの検索時には、ターミナル記憶部240内の複数の検索表示用データベース15のうち、ユーザが選択した検索機能の検索表示用データベース15を読み出して、そのまま表示するだけでよい。従って、デバイス20は、検索表示用データベース15を作成する必要がないため、検索時のデバイス20の処理負荷を軽減できる。従って、処理能力が低いデバイス20であっても、検索時の表示速度を向上できるとともにバッテリ消費も抑制できる。
【0241】
次に、図13を参照して、本実施形態にかかるホスト装置10によるデバイス20のデータベース更新方法について説明する。なお、図13は、本実施形態にかかるデータベース更新方法を示すシーケンス図である。
【0242】
図13に示すように、まず、ホスト装置10が、デバイス20にコマンド発行を要求すると(S100)、デバイス20は、更新要求コマンドを発行し、ホスト装置10に通知する(S102)。この更新要求コマンドは、上記デバイス20の対応機能リストを含んでおり、この対応機能リストは、デバイス20が対応する各機能の機能IDと、そのバージョン情報とが関連付けられた情報であり、デバイス20が非対応の機能の機能IDも含む。
【0243】
ホスト装置10は、上記コマンド要求(S100)に応じて、デバイス20から更新要求コマンドを受信するか否かにより、接続されているデバイス20が、本実施形態にかかるデータベースフォーマットに対応する機器であるか、その他のデータベースフォーマットに対応する機器であるかを判断することができる。図示の例では、デバイス20は更新要求コマンドを発行しているので、本実施形態にかかるデータベースフォーマットに対応する機器であるといえる。
【0244】
ホスト装置10は、デバイス20から上記更新要求コマンドを受信することで、デバイス20が対応する機能の機能IDと、当該機能のバージョン情報を取得することができる(S104:デバイス情報取得ステップ)。図示の例では、デバイス20は、機能A、B、C、Dに対応しており、これら機能A、B、C、Dのバージョンはそれぞれ、「1.0」、「1.1」、「1.0」、「2.0」である。また、デバイス20は、機能Eに非対応である。このデバイス20が機能Eに非対応となるのは、例えば、デバイス20に機能E自体がインストールされていないケースや、デバイス20の機能設定部236がユーザ入力に基づき機能Eを非対応に設定したケースなどがある。
【0245】
次いで、ホスト装置10は、自身の機能情報記憶部154からホスト装置10の対応機能リストを読み出すことで、ホスト装置10が対応する機能の機能IDと、当該機能のバージョン情報とを取得する(S106:ホスト情報取得ステップ)。図示の例では、ホスト装置10は、機能A、B、D、Eに対応しており、これら機能A、B、D、Eのバージョンはそれぞれ、「1.0」、「1.0」、「1.4」、「1.2」である。また、ホスト装置10は、機能Cに非対応である。
【0246】
さらに、ホスト装置10は、上記デバイス20の対応機能リストと、上記ホスト装置10の対応機能リストとに基づいて、デバイス20が対応する機能の中から、ホスト装置10が対応可能な機能を、更新対象機能として抽出する(S108:更新機能抽出ステップ)。このとき、ホスト装置10は、デバイス20が対応する機能にホスト装置10が対応しているか否かのみならず、デバイス20とホスト装置10が対応する各機能のメジャーバージョン及びマイナーバージョン情報も判断基準として、更新対象機能を抽出する。
【0247】
図示の例では、機能Cは、デバイス20が対応しているが、ホスト装置10が非対応であるので、更新対象機能から除外される。また、機能Eは、ホスト装置10が対応しているが、デバイス20が非対応であるので、更新対象機能から除外される。さらに、機能Dについては、ホスト装置10のメジャーバージョンが、デバイス20のメジャーバージョンよりも低い(1.4<2.0)ので、更新対象機能から除外される。一方、機能A、Bは、デバイス20とホスト装置10の双方が対応しており、かつ、デバイス20とホスト装置10のメジャーバージョンが同一であるので、更新対象機能として抽出される。
【0248】
次いで、ホスト装置10は、上記抽出された更新対象機能について、デバイス20のデータベースを更新する(S110:データベース更新ステップ)。具体的には、ホスト装置10は、上記更新対象機能である機能A、Bについては、デバイス20の当該機能A、Bの検索機能データベース15a、15bを更新する。この場合、ホスト装置10は、デバイス20のターミナル記憶部240にアクセスして、検索機能データベース15a、15bを直接的に上書きしてもよいし、或いは、デバイス20から検索機能データベース15a、15bを読み出して取得し、ホスト装置10内で新たな検索機能データベース15a、15bに更新した上で、デバイス20のターミナル記憶部240に書き戻すようにしてもよい。
【0249】
一方、対応不能機能である機能C、D、Eについては、ホスト装置10は、デバイス20の当該機能C、D、Eの検索機能データベース15c、15d、15eに対して、上述した暫定処理を施す。なお、デバイス20が、非対応である機能Eの検索機能データベース15eを有していない場合には、ホスト装置10は機能Eについては、暫定処理を行わなくてもよい。
【0250】
その後、ホスト装置10は、上記S110でのデータベース更新結果を示すログを、デバイス20の更新ログファイル252に記録する(S112:ログ記録ステップ)。図示のケースでは、データベースを更新した機能A、Bについては、ホスト装置10は、ホスト装置10側のバージョン情報である「1.0」と、機能更新日時を更新ログファイル252の該当欄に書き込む。一方、その他の機能C、D、Eについては、更新がなされていないので、ホスト装置10は、更新ログファイル252の該当欄に、機能更新日時及びバージョン情報を書き込まない。
【0251】
次に、図14を参照して、本実施形態にかかるデータベース更新方法についてより詳細に説明する。なお、図14は、本実施形態にかかるデータベース更新方法における機能ごとのデータベース更新処理フローを示すフローチャートである。
【0252】
図14に示すように、まず、ホスト装置10は、デバイス20に対して予め定められた通常処理を行う(S200)。この通常処理は、各機能の仕様に依存しない処理であり、例えば、コンテンツの追加/削除等をデバイス20に通知する処理や、デバイス20における各機能のオン/オフを判断する処理、デバイス20のターミナルデータベース17を更新する処理などである。なお、本ステップS200を省略することも可能である。
【0253】
次いで、ホスト装置10は、デバイス20が必要とする機能に対応可能(正常なメンテナンスが可能)であるか否かを判断する(S202)。この結果、対応可能であれば、当該機能を更新対象機能として、ステップS206に進み、対応不能であれば、当該機能を対応不能機能としてステップS208に進む。
【0254】
その後、ステップS204では、ホスト装置10は、機能ごとに規定された固有の更新方式で、デバイス20における上記更新対象機能の検索表示用データベース15を更新する(S204)。例えば、最新転送曲検索表示用データベース15c(図11F参照)を更新する場合には、今回新たにホスト装置10からデバイス20に転送されたコンテンツの属性情報を、「最新転送曲」のディレクトリに書き込むとともに、「最新転送曲」のディレクトリに元々書き込まれていた内容を「前回転送曲」のディレクトリに移し、「前回転送曲」のディレクトリに元々書き込まれていた内容を「前々回転送曲」のディレクトリに移し、「前々回転送曲」のディレクトリに元々書き込まれていた内容を削除する。
【0255】
一方、ステップS206では、ホスト装置10は、各機能で共通の方式で、デバイス20における上記対象不能機能の検索表示用データベース15を暫定処理する(S206)。例えば、対象不能機能の検索表示用データベース15が、最新転送曲検索表示用データベース15c(図11F参照)である場合、最新転送曲検索表示用テーブル15c−1に設けられている未分類ボックス19に、今回新たにホスト装置10からデバイス20に転送されたコンテンツの識別情報(例えばコンテンツID、トラック番号など)を、未分類情報として記録する。これにより、最新転送曲検索機能に対応可能な他のホスト装置10にデバイス20が接続されたときに、当該他のホスト装置10は、未分類情報があることを検知して、上記新たに追加されたコンテンツの属性情報を「最新転送曲」のディレクトリ等に書き込んで、最新転送曲検索表示用データベース15cを適切に更新できる。
【0256】
次に、図15及び図16を参照して、本実施形態にかかるデータベース更新方法の具体例について説明する。なお、図15は、本実施形態にかかるデータベース更新方法の具体例を示すシーケンス図である。図16は、本実施形態にかかるデバイス20における更新ログファイル252に基づく機能制御フローを示すフローチャートである。
【0257】
図15に示すように、機能A、B(バージョン1.0)に対応可能なホスト装置10Aと、機能A〜D(バージョン2.0)に対応可能なホスト装置10Bとによって、機能A〜D(バージョン1.2)に対応可能なデバイス20のデータベースを更新する場合を考える。
【0258】
まず、ホスト装置10Aとデバイス20とを接続し(S300)、ホスト装置10Aからデバイス20に新たなコンテンツAを追加(S302)したとする。この後、日時t1で、ホスト装置10Aにより、デバイス20のデータベースをメンテナンス(S304)すると、ホスト装置10Aは、デバイス20の機能A、Bのデータベースについては上記コンテンツの追加に応じて正常に更新できる。しかし、ホスト装置10Aは、デバイス20の機能C、Dのデータベースを更新することはできないので、暫定処理として、機能C、Dのデータベースの未分類ボックス19に、上記追加されたコンテンツAのコンテンツIDを未分類情報として登録する。
【0259】
このようなホスト装置10Aによるメンテナンスの結果、デバイス20の更新ログファイル252には、図示のように、デバイス更新日時として日時「t1」が記録されるとともに、機能A、Bについては機能更新日時「t1」と、ホスト装置10A側のバージョン情報「1.0」とが記録されるが、機能A、Bについては機能更新日時及びバージョン情報が記録されない。
【0260】
その後、コンテンツの検索機能を実行する場合に、デバイス20は、更新ログファイル252に基づき各検索機能A〜Dの動作を制御する(S306)。ここで、更新ログファイル252に基づく機能制御について図16も参照しながら説明する。
【0261】
図16に示すように、まず、デバイス20は、デバイス20内の更新ログ記憶部250から更新ログファイル252を読み出す(S400)。次いで、デバイス20は、読み出した更新ログファイル252内のデバイス更新日時t1と各機能の機能更新日時とを比較し(S402)、デバイス20に対する最終更新日時であるデバイス更新日時t1と一致する機能更新日時t1が付与された機能A、Bを、データベースが更新済みの機能であると特定する(S404)。一方、デバイス更新日時t1と一致しない機能や、機能更新日時が付与されていない機能C、Dは、データベースが未更新の機能であると判断する。その後、デバイス20は、コンテンツの検索時に、データベースが更新済みと判断された機能A、Bについては通常通り実行する一方、データベースが未更新と判断された機能C、Dについては、例えば、表示画面上に表示しない、若しくは、警告表示を行いながら実行するように制御する(S406)。
【0262】
図15に戻り説明を続ける。上記S306の後、ホスト装置10Bとデバイス20とを接続し(S308)、ホスト装置10Bからデバイス20に新たなコンテンツBを追加(S310)したとする。その後、日時t2で、ホスト装置10Bにより、デバイス20のデータベースをメンテナンス(S312)すると、ホスト装置10Bは、デバイス20の全ての機能A〜Dのデータベースについて、上記コンテンツの削除に応じて正常に更新できる。
【0263】
このとき、ホスト装置10Bは、機能A〜Dのデータベースの未分類ボックス19に対する未登録情報の登録の有無をチェックする。図示の例では、上記ホスト装置10Aによって機能C、Dのデータベースの未分類ボックス19に未登録情報が登録されている。この場合、ホスト装置10Bは、この未登録情報に基づき、機能C、Dのデータベースには、上記ホスト装置10Aにより追加されたコンテンツAの情報が反映されていないことを検出できる。このため、ホスト装置10Bは、機能C、Dのデータベース更新時には、ホスト装置10Bが追加したコンテンツBのみならず、ホスト装置10Aが過去に追加したコンテンツAの情報も反映されるように、機能C、Dのデータベースを情報のロス無く適切に更新できる。
【0264】
また、このホスト装置10Bによる更新時には、ホスト装置10Aによりデバイス20に追加されたコンテンツAをホスト装置10Bが記憶していなくても、デバイス20内の上記未登録情報及びターミナルデータベース17に含まれるコンテンツAの属性情報に基づいて、コンテンツAについて各機能のデータベースを更新することができる。
【0265】
また、上記メンテナンス時に、ホスト装置10Bは、デバイス20から更新ログファイル252を取得し、この更新ログファイル252内のバージョン情報に基づき、過去に機能A、Bのデータベースを更新したホスト装置10Aのバージョンを把握できる。これにより、ホスト装置10Bは、過去に更新済みの機能A、Bのデータベースのデータベースを適切に再更新できるようになる。
【0266】
以上のようなホスト装置10Bによるメンテナンスの結果、デバイス20の更新ログファイル252には、図示のように、デバイス更新日時として日時「t2」が記録されるとともに、各機能A〜Dについて機能更新日時「t2」と、ホスト装置10B側のバージョン情報「2.0」とが記録される。
【0267】
その後、コンテンツの検索機能を実行する場合に、デバイス20は、図16のように、更新ログファイル252に基づき各検索機能A〜Dの動作を制御する(S314)。このときは、更新ログファイル252内のデバイス更新日時t1と、各機能A〜Dに付与された機能更新日時t2とが一致するので、デバイス20は、全ての機能A〜Dについてデータベースが更新済みであると判断し、全ての機能A〜Dを通常通り実行する。
【0268】
次に、図17を参照して、本実施形態にかかるデータベース更新方法において、外部装置との通信接続の有無を考慮して、機能ごとにデータベースの更新を制御する方法について説明する。なお、図17は、本実施形態にかかるデータベース更新方法において、外部装置との通信接続の有無に基づくデータベース更新制御フローを示すフローチャートである。
【0269】
図17に示すように、まず、ホスト装置10は、更新対象機能の検索表示用データベース15を更新するために、通信部132によりネットワーク5を介して外部装置と接続する必要があるか否かを判断する(S500)。各種の検索表示用データベース15の中には、更新処理に必要な情報を提供する外部装置からネットワーク5及び通信部132を介して必要情報を取得しなければ、好適に更新できないものがある。例えば、アーティストリンク検索機能用データベース15aを更新するためには、新たにデバイス20に追加されたコンテンツのアーティストに関するアーティストリンク情報を、コンテンツ配信サーバ30等の外部装置からネットワーク5を介して取得する必要がある。
【0270】
本ステップS500では、更新対象機能が、上記アーティストリンク検索機能などのように、外部装置からネットワーク5を介して更新情報を取得する必要がある機能であるか否かを判断する。この結果、更新対象機能の検索表示用データベース15を更新するために、ネットワーク5を介した外部装置との接続が必要でない場合には、ステップS504に進み、当該更新多様機能の検索表示用データベース15を更新する(S504)。一方、更新対象機能の検索表示用データベース15を更新するために、ネットワーク5を介した外部装置との接続が必要である場合には、ステップS502に進む。
【0271】
ステップS502では、ホスト装置10がネットワーク5を介して外部装置と通信可能であるか否かを判断する(ステップS502)。この結果、通信可能である場合には、ステップS504に進み、上記更新対象機能の検索表示用データベース15を更新する(S504)。一方、通信不能である場合には、ステップS506に進み、上記更新対象機能の検索表示用データベース15の更新を中止する(S506)。以上のようなS500〜S506の処理を、全ての更新対象機能について繰り返し実行する(S508)。
【0272】
以上のように、上記更新対象機能ごとに、ホスト装置10がネットワーク5を介して外部装置と通信可能であるか否かをチェックし、ネットワーク環境やホスト装置10の動作状態などが原因で、ホスト装置10と外部装置とが通信不能である場合には、デバイス20における更新対象機能のデータベースの更新を中止する。これにより、アーティストリンク検索機能の検索表示用データベース15aなどのように、更新に外部接続を要するデータベースが、不十分に更新されてしまうことを防止できるとともに、デバイス20のデータベース更新に要する処理負荷及び処理時間を低減できる。
【0273】
以上、本実施形態にかかるデータベース管理システム100と、これを構成するホスト装置10、デバイス20等について詳細に説明した。本実施形態によれば、機能ごとに分解したデータベースフォーマットを利用し、ホスト装置10とデバイス20間で更新要求コマンドと、更新ログファイルをやり取りすることで、ホスト装置10がデバイス20のデータベースを機能ごとに更新可能とする。そして、ホスト装置10は、デバイス20が必要とする機能のうち、自身が対応可能な機能のみのデータベースを更新し、更新結果のログを機能ごとにデバイス20に書き込み、一方、ホスト装置10が対応不能な機能については暫定処理を施しておき、他のホスト装置にデータベースの更新を委ねるようになっている。
【0274】
従って、デバイス20及びホスト装置10において、機能ごとに対応/非対応の選択が可能となる。このため、例えば、記憶媒体の記憶容量が比較的小さい軽量のデバイス20では、不要な機能を非対応に設定して切り離すことで、当該不要な機能のデータベースを記憶しなくても済むようになり、その分だけコンテンツ用の記憶容量を確保することができる。また、当該不要な機能のデータベースを更新する必要がないので、ホスト装置10によりデバイス20のデータベースを更新するときの処理負荷及び処理時間を低減できる。また、処理能力が限られたホスト装置10では、重量級の機能に対応しないようにすることで、ホスト装置10の実装容易性を向上できるとともに、HDDコンポ等のような処理能力が低いホスト装置を実現可能となる。
【0275】
また、新デバイス20に新機能を比較的容易に追加することができる。例えば、従来のデータフォーマットでは、旧機能のホスト装置10に新機能のデバイス20を接続しても、デバイス20の新機能のみならず既存の機能のデータベースも更新できなかった。しかし、本実施形態では、旧機能のホスト装置10であっても、デバイス20の既存の機能のデータベースを更新できるとともに、新機能のデータベースに対しても暫定処理を行うことができる。このため、既に市場に流通している旧機能のデバイス20または旧機能のホスト装置10にとらわれずに、各機器に新機能を追加できる。
【0276】
また、コンテンツの検索時に、デバイス20自体は、データベースを作成する必要が無く、格納されているデータベースをそのまま検索用画面として表示するだけでよい。このため、デバイス20の処理負荷を軽減できるとともに、バッテリ消費を抑制できる。よって、処理能力が低くバッテリ面で制約のあるデバイス20においても、高度な検索を実現可能である。
【0277】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0278】
例えば、上記実施形態では、デバイス20が有する機能として、コンテンツの検索機能の例を挙げたが、本発明はかかる例に限定されず、ホスト装置10によってデータベースが更新される機能であれば、デバイス20の再生機能、表示機能、通信機能など任意の機能であってもよい。
【0279】
また、上記実施形態では、デバイス20からホスト装置10への更新要求コマンドには、デバイス20が対応する機能の機能IDと、その機能のバージョン情報とが含まれていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、更新要求コマンドに、デバイス20に各機能がインストールされた日時情報等を含めておき、ホスト装置10は、この日時情報等に基づき、当該機能のデータベースを更新するか否かを判断するようにしてもよい。
【0280】
また、上記実施形態では、デバイス20に記録される更新ログファイル252に、更新された機能の機能IDと、機能更新日時と、更新されたバージョンとが含まれていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、ホスト装置10は、更新ログファイル252内に、各機能のデータベースに対する更新パターン(メンテナンスのパターン)等を示す更新結果情報を記録するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0281】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるデータベース管理システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】同実施形態にかかるデバイスにおいて、検索表示用データベースを用いて検索用画面を表示する方式を示す概念図である。
【図3】新機能の開発に伴うホスト装置とデバイスの市場への発売順を示すフローチャートである。
【図4】従来と同実施形態にかかるデータベースフォーマットにおける機器間の対応可否の関係を示す表である。
【図5】同実施形態にかかるデータベースフォーマットの概略構成を示す説明図である。
【図6】同実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【図7】同実施形態にかかるデバイスのハードウェア構成の例を概略的に示すブロック図である。
【図8】同実施形態にかかるデバイスの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図9】同実施形態にかかる情報処理装置の機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図10】同実施形態にかかるホストデータベースのデータ構造を示す説明図である。
【図11A】同実施形態にかかるアーティストリンク検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11B】同実施形態にかかる読み仮名検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11C】同実施形態にかかる読み仮名検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11D】同実施形態にかかる読み仮名検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11E】同実施形態にかかる読み仮名検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11F】同実施形態にかかる最新転送曲検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11G】同実施形態にかかるブックマーク検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11H】同実施形態にかかる再生履歴検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11I】同実施形態にかかる再生履歴検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11J】同実施形態にかかる再生履歴検索表示用データベースを示す説明図である。
【図11K】同実施形態にかかる再生履歴検索表示用データベースを示す説明図である。
【図12】同実施形態にかかるホスト装置とデバイスとの間の動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【図13】同実施形態にかかるデータベース更新方法を示すシーケンス図である。
【図14】同実施形態にかかるデータベース更新方法における機能ごとのデータベース更新処理フローを示すフローチャートである。
【図15】同実施形態にかかるデータベース更新方法の具体例を示すシーケンス図である。
【図16】同実施形態にかかるデバイスにおける更新ログファイルに基づく機能制御フローを示すフローチャートである。
【図17】同実施形態にかかるデータベース更新方法において、外部装置との通信接続の有無に基づくデータベース更新制御フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0282】
5 ネットワーク
7 リムーバブル記憶媒体
10 ホスト装置
12 機能仕様
14 基本仕様
15 検索表示用データベース
16 通常機能仕様
17 ターミナルデータベース
20 デバイス
30 コンテンツ配信サーバ
100 データベース管理システム
120 コンテンツ記憶部
122 再生操作部
124 再生部
126 日時情報生成部
128 再生履歴生成部
130 再生履歴記憶部
132 通信部
134 接続検知部
136 デバイス情報取得部
138 再生履歴解析部
140 解析結果記憶部
142 評価値演算部
144 評価値入力部
146 ホスト記憶部
148 プレイリスト生成部
150 コンテンツ更新部
154 機能情報記憶部
156 ホスト情報取得部
158 更新機能抽出部
160 データベース更新部
162 ログ記録部
164 配信サービス利用部
166 リッピング部
168 機能実行部
169 表示部
170 ホストデータベース
220 コンテンツ記憶部
222 再生操作部
224 再生部
226 日時情報生成部
228 再生履歴生成部
230 再生履歴記憶部
232 削除指示受付部
234 削除コンテンツ記憶部
236 機能設定部
238 機能情報記憶部
239 更新要求部
240 ターミナル記憶部
242 評価値入力部
244 情報読出部
246 通信部
248 情報書込部
250 更新ログ記憶部
252 更新ログファイル
254 機能実行部
256 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続されたデバイスが有するデータベースを更新するホスト装置であって:
前記デバイスから、前記デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;
前記ホスト装置の機能情報記憶部から、前記ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;
前記デバイス情報取得部により取得された情報と、前記ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、前記デバイスが対応する前記各機能のうち前記ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;
前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;
前記データベース更新部による更新結果を示すログを前記デバイスに記録するログ記録部と;
を備えることを特徴とする、ホスト装置。
【請求項2】
前記機能は、前記デバイスに記憶された複数のコンテンツデータを検索するための検索機能であり、
前記データベースは、前記複数のコンテンツデータの属性情報を前記検索機能に応じて分類した検索表示用データベースであり、前記デバイスは、当該デバイスが対応する1又は2以上の前記検索機能にそれぞれ対応する前記検索表示用データベースを有しており、
前記ホスト装置の前記データベース更新部は、前記デバイスに対するコンテンツデータの追加、削除、若しくはコンテンツデータの属性情報の更新に応じて、前記デバイスにおける前記検索表示用データベースを前記更新対象機能ごとに更新することを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項3】
前記データベース更新部は、前記デバイスが対応する機能のうち前記ホスト装置が対応不能な機能について、前記デバイスにおける当該対応不能な機能に対応するデータベースに、前記ホスト装置から前記デバイスに新規に追加されたコンテンツデータの識別情報を未分類情報として登録することを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項4】
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能のデータベースに前記未分類情報が予め登録されている場合には、前記未分類情報を用いて当該更新対象機能のデータベースを更新することを特徴とする、請求項3に記載のホスト装置。
【請求項5】
前記デバイスには、前記機能に対応する複数のデータベースが記憶されており、
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応する前記複数のデータベースを更新することを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項6】
前記ホスト装置は、前記データベース更新部による更新処理に必要な情報を提供する外部装置と通信可能な通信部をさらに備え、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記更新対象機能に対応するデータベースを更新しないことを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項7】
前記更新対象機能のうちの一の機能が、前記通信部を介して前記外部装置から取得された情報を用いて前記データベースを更新する必要があるとき、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記一の機能に対応する前記データベースを更新しないことを特徴とする、請求項6に記載のホスト装置。
【請求項8】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項9】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項8に記載のホスト装置。
【請求項10】
前記ログ記録部は、前記データベース更新部による更新処理を行った日時であるデバイス更新日時を前記デバイスに記録するとともに、前記更新対象機能ごとに、前記データベースを更新した日時である機能更新日時と、前記ホスト装置側の前記更新対象機能のバージョン情報とを前記デバイスに記録することを特徴とする、請求項1に記載のホスト装置。
【請求項11】
デバイスに接続可能なホスト装置により、前記デバイスが有するデータベースを更新するデータベース管理システムであって:
前記デバイスは、
前記デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを記憶する機能情報記憶部と;
前記デバイスが対応する前記各機能に対応するデータベースを記憶するターミナル記憶部と;
前記ターミナル記憶部に記憶された前記データベースを利用して、前記デバイスが対応する前記各機能を実行する機能実行部と;
を備え、
前記ホスト装置は、
前記デバイスから、前記デバイスが対応する前記各機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;
前記ホスト装置の機能情報記憶部から、前記ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;
前記デバイス情報取得部により取得された情報と、前記ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、前記デバイスが対応する前記各機能のうち前記ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;
前記デバイスの前記ターミナル記憶部における前記更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;
前記データベース更新部による更新結果を示すログを前記デバイスに記録するログ記録部と;
を備えることを特徴とする、データベース管理システム。
【請求項12】
前記デバイスの前記機能実行部は、前記ホスト装置の前記ログ記録部により記録された更新結果を示すログに基づいて、前記デバイスが対応する前記各機能を制御することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項13】
前記機能は、前記デバイスに記憶された複数のコンテンツデータを検索するための検索機能であり、
前記データベースは、前記複数のコンテンツデータの属性情報を前記検索機能に応じて分類した検索表示用データベースであり、前記デバイスは、当該デバイスが対応する1又は2以上の前記検索機能にそれぞれ対応する前記検索表示用データベースを有しており、
前記ホスト装置の前記データベース更新部は、前記デバイスに対するコンテンツデータの追加、削除、若しくはコンテンツデータの属性情報の更新に応じて、前記デバイスにおける前記検索表示用データベースを前記更新対象機能ごとに更新することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項14】
前記データベース更新部は、前記デバイスが対応する機能のうち前記ホスト装置が対応不能な機能について、前記デバイスにおける当該対応不能な機能に対応するデータベースに、前記ホスト装置から前記デバイスに新規に追加されたコンテンツデータの識別情報を未分類情報として登録することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項15】
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能のデータベースに前記未分類情報が予め登録されている場合には、前記未分類情報を用いて当該更新対象機能のデータベースを更新することを特徴とする、請求項14に記載のデータベース管理システム。
【請求項16】
前記デバイスには、前記機能に対応する複数のデータベースが記憶されており、
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応する前記複数のデータベースを更新することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項17】
前記ホスト装置は、前記データベース更新部による更新処理に必要な情報を提供する外部装置と通信可能な通信部をさらに備え、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記更新対象機能に対応するデータベースを更新しないことを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項18】
前記更新対象機能のうちの一の機能が、前記通信部を介して前記外部装置から取得された情報を用いて前記データベースを更新する必要があるとき、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記一の機能に対応する前記データベースを更新しないことを特徴とする、請求項17に記載のデータベース管理システム。
【請求項19】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項20】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項19に記載のデータベース管理システム。
【請求項21】
前記ログ記録部は、前記データベース更新部による更新処理を行った日時であるデバイス更新日時を前記デバイスに記録するとともに、前記更新対象機能ごとに、前記データベースを更新した日時である機能更新日時と、前記ホスト装置側の前記更新対象機能のバージョン情報とを前記デバイスに記録し、
前記機能実行部は、前記デバイス更新日時と前記機能更新日時との比較結果に基づき、前記デバイスが対応する前記各機能のうち、前記データベースが更新済みの機能を特定することを特徴とする、請求項11に記載のデータベース管理システム。
【請求項22】
デバイスに接続可能なホスト装置により、前記デバイスが有するデータベースを更新するデータベース更新方法であって:
前記デバイスから、前記デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得ステップと;
前記ホスト装置の機能情報記憶部から、前記ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得ステップと;
前記デバイス情報取得ステップにより取得された情報と、前記ホスト情報取得ステップにより取得された情報とに基づいて、前記デバイスが対応する前記各機能のうち前記ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出ステップと;
前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新ステップと;
前記データベース更新ステップにおける更新結果を示すログを前記デバイスに記録するログ記録ステップと;
を含むことを特徴とする、データベース更新方法。
【請求項23】
コンピュータを、
接続されたデバイスが有するデータベースを更新するホスト装置であって:
前記デバイスから、前記デバイスが対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するデバイス情報取得部と;
前記ホスト装置の機能情報記憶部から、前記ホスト装置が対応する1又は2以上の機能の識別情報と、当該機能のバージョンを示す情報とを取得するホスト情報取得部と;
前記デバイス情報取得部により取得された情報と、前記ホスト情報取得部により取得された情報とに基づいて、前記デバイスが対応する前記各機能のうち前記ホスト装置が対応可能な機能を更新対象機能として抽出する更新機能抽出部と;
前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応するデータベースを更新するデータベース更新部と;
前記データベース更新部による更新結果を示すログを前記デバイスに記録するログ記録部と;
を備えたホスト装置として機能させるためのプログラム。
【請求項24】
前記機能は、前記デバイスに記憶された複数のコンテンツデータを検索するための検索機能であり、
前記データベースは、前記複数のコンテンツデータの属性情報を前記検索機能に応じて分類した検索表示用データベースであり、前記デバイスは、当該デバイスが対応する1又は2以上の前記検索機能にそれぞれ対応する前記検索表示用データベースを有しており、
前記ホスト装置の前記データベース更新部は、前記デバイスに対するコンテンツデータの追加、削除、若しくはコンテンツデータの属性情報の更新に応じて、前記デバイスにおける前記検索表示用データベースを前記更新対象機能ごとに更新することを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記データベース更新部は、前記デバイスが対応する機能のうち前記ホスト装置が対応不能な機能について、前記デバイスにおける当該対応不能な機能に対応するデータベースに、前記ホスト装置から前記デバイスに新規に追加されたコンテンツデータの識別情報を未分類情報として登録することを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。
【請求項26】
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能のデータベースに前記未分類情報が予め登録されている場合には、前記未分類情報を用いて当該更新対象機能のデータベースを更新することを特徴とする、請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
前記デバイスには、前記機能に対応する複数のデータベースが記憶されており、
前記データベース更新部は、前記デバイスにおける前記更新対象機能に対応する前記複数のデータベースを更新することを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。
【請求項28】
前記ホスト装置は、前記データベース更新部による更新処理に必要な情報を提供する外部装置と通信可能な通信部をさらに備え、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記更新対象機能に対応するデータベースを更新しないことを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。
【請求項29】
前記更新対象機能のうちの一の機能が、前記通信部を介して前記外部装置から取得された情報を用いて前記データベースを更新する必要があるとき、
前記通信部が前記外部装置と通信不能である場合に、前記データベース更新部は、前記一の機能に対応する前記データベースを更新しないことを特徴とする、請求項28に記載のプログラム。
【請求項30】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるメジャーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。
【請求項31】
前記更新機能抽出部は、前記デバイス情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報と、前記ホスト情報取得部により取得された前記バージョンを示す情報に含まれるマイナーバージョン情報とに基づき、前記ホスト装置が対応可能な機能を前記更新対象機能として抽出することを特徴とする、請求項30に記載のプログラム。
【請求項32】
前記ログ記録部は、前記データベース更新部による更新処理を行った日時であるデバイス更新日時を前記デバイスに記録するとともに、前記更新対象機能ごとに、前記データベースを更新した日時である機能更新日時と、前記ホスト装置側の前記更新対象機能のバージョン情報とを前記デバイスに記録することを特徴とする、請求項23に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図11I】
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【図11J】
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【図11K】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−102883(P2008−102883A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−287018(P2006−287018)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】