説明

ホルダー用ミクロ吸盤ラベル

【課題】台所、洗面所、トイレ、その他室内の壁面、冷蔵庫の壁面、タイルの壁面等に垂直面、あるいは机の天板下面、乗用車の天井面等の水平面に物を吊り下げ固定するに当って、サイズを選ばず自由に繰り返し固定し、簡単に取り外し可能なホルダーの提供である。
【解決手段】支持体7と、支持体7の一方の面のミクロ吸盤6と、剥離物4と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベル2を任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベル2の剥離物に複数の平行な抜き刃5a〜5hを入れ、抜き刃を入れた剥離物の背面の支持体7上に、接着媒体8、背面剥離紙9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は台所、洗面所、トイレ、その他室内の壁面、冷蔵庫の壁面、タイルの壁面あるいは机の天板下、天井等の水平面に物を吊り下げるに当たって、吊り下げ物を任意に繰り返し固定し、取り外しのできる治具ラベルに関する。吊り下げ物にはティッシュペーパー箱、キッチンペーパー箱、台所ラッピングフイルム箱の如く長方体紙製箱から、樹脂製箱、金属性箱、木製箱から、缶ビール等の円柱状の金属製缶等、の表面が平滑なものを対象とする。
【背景技術】
【0002】
吊り下げ物を壁面に固定するホルダーについては以下の多くの特許が出願されている。その多くがホルダーの固定手段として粘着剤、フック、マグネット、吸盤をホルダーに介在させて吊り下げ物を壁面に固定する方法を提案している。また多くの特許はティシュペーパー箱の壁面固定方法に関するもが多い。しかしながら何れの特許文献も、寸法、大きさが特定された箱型、例えばティシュペーパー箱、等の特定物に関するものである。以下の特許文献には吊り下げ物を壁面に固定する手段として、粘着剤、吸盤、マグネットを介在させた固定方法が多く開示されている。特に吸盤は柔らかい樹脂からなる円状で直径2〜5センチの吸盤を使用するものであって、被着体が粗面であったり、曲面であったり、吸盤の直径より小さい被着体であったりすると使えない欠点を持つ。本発明は直径が5〜100ミクロンの凹状陥没穴を無数に有する微細なミクロ吸盤、及びゲル状樹脂からなる自己粘着剤、及び微細な球状物質を含む微弱粘着剤を、吊り下げ物の固定の媒体として使う。一方、室内の壁面、冷蔵庫、タイルの壁面、机の天板下の水平面、車両内部面との固定には接着媒体としてミクロ吸盤、粘着剤、マグネットを、固定用に応用するものである。
【特許文献1】特開2004−2722207
【特許文献2】特開2004−283598
【特許文献3】特開2003−116743
【特許文献4】特開2002−263031
【特許文献5】特開2001−078919
【特許文献6】特開2000−109092
【特許文献7】特開平11−137475
【特許文献8】特開平9−248238
【特許文献9】特開平7−100080
【特許文献10】特開平7−100080
【特許文献11】特開平6−217893
【特許文献12】特許広報平5−81614号
【特許文献13】登録実用新案第3089875号
【特許文献14】登録実用新案第3054089号
【特許文献15】登録実用新案第3040755号
【特許文献16】登録実用新案第3038886号
【特許文献17】登録実用新案第3031310号
【特許文献18】登録実用新案第3002880号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする課題は、台所、洗面所、トイレ、その他室内の壁面、冷蔵庫の壁面、タイルの壁面あるいは机の天板下面、乗用車の天井面等の水平面に吊り下げ物を固定するに当って、繰り返し固定し、簡単に取り外しのできるホルダーの提供である。
【発明が解決する手段】
【0004】
上記目的を達成するためにミクロ吸盤ラベル2を吊り下げ物の固定に応用するものである。ミクロ吸盤とは、特許文献12に開示されているが、アクリル酸エステル共重合体エマルジョン液に、整泡剤、増粘剤、起泡剤、硬化剤、顔料を一定の割合に混合して、機械的発泡機「オークスミキサー」を通して、加圧空気を送り込み、発泡倍率1.2倍〜3倍(発泡前の単位容積当たりの重量を発泡後の単位容積あたりの重量で除した数値)にして無数の微細気泡を含む泡沫状エマルジョン液をコンマコーターにて表面平滑なポリエステルフイルム上に塗布、乾燥して形成される50〜1000μ厚の発泡シートをいう。
【0005】
発泡シートは柔軟で弾性をもち、無数の微細凹状陥没穴を有するミクロ吸盤はその径より大きな径を持つ内部の気泡に連続し、該内部の気泡は他の気泡と細径管にて連続した構造を有する吸着性発泡シートである。塗布後のミクロ吸盤面上の凹状陥没穴は必ずしも真円ではなく、凹状陥没穴の長径は100ミクロン以下で、平均的には5〜70ミクロンの凹状陥没穴が個数で95%を占め、単位面積あたり1〜9万個/cmが形成されている。この微細で柔軟な凹状陥没穴が陰圧吸着力を発揮し、通気性のない平滑面であればどんなものでも良く吸着する。吸着力とは凹状陥没穴が被着体表面に圧着されると、凹状陥没穴と被着体表面によって形成される密閉空間が減圧状態となることにより発生する吸引力である。以上のように支持体7の上に塗工形成されたミクロ吸盤6は平滑面を有する被着体に対して繰り返し貼り付け・剥離が容易に出来る一方、吸着した平滑面に対して非常に高いせん断保持力を有する特性を持つ。一方、ミクロ吸盤面は長時間空気に晒すと、表面が微妙に変化して、吸着力が減少する難点を持つ。
【0006】
本発明は繰り返し脱着可能な吸着力と、高い保持力を有するミクロ吸盤を、吊り下げ物の固定に応用したミクロ吸盤ラベルホルダー3(3a,3b、)に関する。あるいは貼ってはがせる粘着力と高い保持力を吊り下げ物の固定に応用した自己粘着ラベルホルダー、及び弱粘着ラベルホルダーに関する。
ミクロ吸盤ラベルホルダー3は吊り下げ物1の側面に吸着機能を持つミクロ吸盤ラベル2と、ミクロ吸盤ラベル2を壁面に接着固定させる接着媒体8からなる。ミクロ吸盤は表面平滑な、樹脂版、樹脂フイルム、コート紙、板紙、金属板、塗装された木製板、大理石面、タイルに良く吸着する。ミクロ吸盤は加圧して陰圧吸着が保たれる被着体に対して繰り返し貼り付け・剥離ができる一方、非常に高い保持力を有する。またミクロ吸盤は粘着剤の如くベトつくことも無く、被着体に糊残りを発生させることも無く、表面が汚れて吸着力が衰えても、水洗いすることによって吸着力が再生する特性を持つ。このミクロ吸盤の特性を吊り下げ物のホルダーに応用したのが本考案である。自己粘着ラベルホルダー、微弱粘着ラベルホルダーも前記ミクロ吸盤と類似機能を持つ。自己粘着ラベルの代表はフレックスフイルム(フジコピアン(株)製品の商標)である。支持体に30μ程度のゲル状樹脂を極均一に塗布したラベルでガラス、アクリル板、キャストコート紙等の平滑面に対して接着する。樹脂はシリコーン樹脂、ポリオレフイン樹脂からなり適度な弾性と平滑面に対する良い濡れ性を持った透明な樹脂層である。微弱粘着ラベルの代表はポストイット(3M(株)商標)である。微弱粘着層は内部に直径10μ以下の球状ゼラチンを含ませ、適度な弾性を保有した粘着剤である。
【発明の効果】
【0007】
本考案のミクロ吸盤ラベルホルダーを使用することにより、吊り下げ物の表面が平滑であるという制限は付くが、任意の大きさの吊り下げ物をその形状、重量に合わせて壁等の垂直面、天井面に吊り下げることができる。また容易に着、脱が可能であり繰り返し使える利点は大きくティシュペーパボックス、キッチンペーパーボックス、食品のラッピングフイルムボックス、カレンダー、ポスター、缶ビール、缶ジュース等を壁面、壁紙面、ガラス面、塗装木製板、板紙、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石面、冷蔵庫面、タイル面に固定し、着脱を繰り返すことが出来る。
【0008】
上記目的を達成するために図3の如く支持体7の一方の面に、ミクロ吸盤6と、剥離物4と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベル2を任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベル2の剥離物に複数の平行な抜き刃5a〜5hを入れ、抜き刃5b〜5gを入れた中央部剥離物4c〜4gの背面の支持体7に、粘着剤8a、背面剥離紙9をこの順に具備した図4のミクロ吸盤ラベルホルダー3である。ミクロ吸盤ラベル2の平面形状は図3の如く長方形であるが、任意の形状に切断し、円形、菱形、楕円、特別にデザインされた形状であっても良い。
【0009】
ミクロ吸盤ラベル2は図3のごとく支持体7、ミクロ吸盤6、剥離物4からなる。支持体7はミクロ吸盤6との密着性、接着性に優れ、適当に剛直な樹脂フイルム、例えば厚さ50μ〜300μの、ポリエステルフイルム、合成紙、硬質塩ビフイルム、アルミシート、厚紙類が良い。これらの支持体の表面には印刷が施されていても良い。あるいはこれらの支持体には粘着剤を介して印刷物を保護すべく透明粘着フイルムがオーバーラミされた複合支持体であっても良い。支持体は、図7の如く吊り下げ物の側面に沿って曲がる適当な厚さと、適度な可とう性、適度な剛直性は、吊り下げ物の形状、自重によって選ばれるのは言うまでもない。ミクロ吸盤ラベルホルダー3の使用される場所、に合わせて適宜支持体は選択される。
【0010】
ミクロ吸盤6は前述した通り吊り下げ物1の側面に吸着し、簡単に剥がれる機能を持つ。本考案に使用させるミクロ吸盤6の厚さは50μ〜1000μが適当である。50μ以下になると急激に吸着力が減少する。1000μ以上に厚くしても吸着力の増加は少なく経済的負荷が大きくなるだけである。ミクロ吸盤6は非常に柔らかいフイルム状で支持体に接合されてないと吊り下げ物の重さに耐えることは出来ない。このことからも適度な剛性を持つ支持体が必要になる。支持体にミクロ吸盤を密着させる方法は、アクリル酸エステル共重合体エマルジョンと密着性の良い支持体には直接塗布するのが良い。しかし密着性の悪い支持体、例えば紙類に対しては粘着剤を介してミクロ吸盤を支持体に接着させるのが良い。
【0011】
剥離物4の働きは、ミクロ吸盤面を保護してゴミ付着を防止し、また外気に長時間晒されることによる吸着力減少を防止する働きを持つ。剥離物4はミクロ吸盤6の吸着力によってミクロ吸盤の面に密着被覆されているが、容易に手剥がしが可能な表面平滑な20ミクロンから100ミクロン厚の樹脂フイルム、たとえばポリエステルフイルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、あるいは表面平滑な剥離紙、例えば紙の両面にポリエチレン樹脂を溶融押し出し塗布した片面ポリラミ紙、両面ポリラミ紙、グラシン紙が良い。さらにこれらの表面にシリコーン等の剥離処理したものであれば更に良い。剥離物4の表面は平滑であることが必須であり、剥離物、例えば樹脂フイルムの平滑面がミクロ吸盤の表面の平滑性を決めることから、結果的にはミクロ吸盤の吸着力を決めるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1a,b、図2a,bの如く吊り下げ物1はミクロ吸盤ラベルホルダー3a,3b,によって被着体(壁面)20に固定される機構を説明する。まず図4における剥離物4b、4hを剥がして顔を出したミクロ吸盤面6b,6hを吊り下げ物1の側面1b,1h、あるいは底面1eに圧着することで吸着力を働かせ吊り下げ物1は図7、図10の如く固定される。
本考案は吊下げ物1のミクロ吸盤6面に対する吸着力を制御して着脱する方法として吊り下げ物1とミクロ吸盤6との吸着面積を増減させる方法を取る。図4の如く剥離物4を貫通する平行な抜き刃を入れ、4aから4iの剥離物を任意に剥離して顔を出したミクロ吸盤6と吊り下げ物1の側面との吸着面積の増減を図り吊り下げ物1に対するミクロ吸盤6の吸着力を増減させる。例えば吊り下げ物1との吸着力を増大させるには4a〜4iの9枚全部の剥離物を剥ぎ取って吊り下げ物1の側面との吸着面積を増大させて、より強固に吸着させることが出来る。吊り下げ物1との吸着力を減少させるには4a〜4iの9枚の剥離物のうち4枚を任意に剥ぎ取って吊り下げ物1の側面に吸着させると、吸着面積は半減して、吊り下げ物1を固定する吸着力も半減する。自己粘着ラベルホルダー、微弱粘着ラベルホルダーにおいても前記ミクロ吸盤ラベルホルダーと同じ方法が適用できるのは言うまでもない。
【0013】
支持体1の反対面、つまりミクロ吸盤6の形成されていない反対面には接着媒体8、例えば、粘着剤8a、ミクロ吸盤8b、マグネットシート8c等を具備させることによって、壁、天井、車内、の垂直面、水平面にミクロ吸盤ラベルホルダー3を固定することが出来る。粘着剤8aにあっては支持体1の反対面、つまりミクロ吸盤6の形成されていない反対面に粘着剤8a、背面剥離物9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3であって、粘着剤8aの末端は支持体に接着せず図7の如く接着媒体べろ13が形成されても良い。背面剥離物9を剥がして顔を出した粘着剤8aにて室内の壁面、壁紙面、ガラス面、木製板、板紙、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石等に容易にミクロ吸盤ラベルホルダー3を接着固定させることが出来る。粘着剤8aは中芯が樹脂フイルムからなる両面粘着テープでも良い。背面剥離物9には剥離物4と同様に複数の抜き刃をいれ、任意の枚数の剥離物を手剥がしすることで顔を出した粘着剤8aの接着面積を変動させ、吊り下げ物の形状、重量にあわせてミクロ吸盤ラベルホルダー3の壁面に対する接着力を制御することが出来る。背面剥離物9はシリコーン樹脂等の剥離剤が塗布されたものが良い。
前記の粘着剤8aの代わりにミクロ吸盤8bを代替使用した支持体7と、ミクロ吸盤8b、と、背面剥離物9と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3では、被着体1はミクロ吸盤8bの吸着する表面平滑な被着体に制限されるが、背面剥離物9には、剥離物4と同様に複数の抜き刃をいれ、任意の枚数の剥離物を手剥がしすることで顔を出したミクロ吸盤の吸着面積を変動させ、表面平滑な、ガラス面、壁紙面、塗装木製板、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石、に吊り下げ物を固定することが出来る。ミクロ吸盤8bは中芯をもつ両面ミクロ吸盤であっても良い。ミクロ吸盤8bは被着体1に糊を残さず、容易に繰り返し貼って剥がせる特徴を持つ。前記の粘着剤8aの代わりに支持体1と、マグネットシート8cとを、この順に具備したマグネット付ミクロ吸盤ラベルホルダー3では、被着体は鉄、冷蔵庫鉄板塗装面に制限されるが、これも良い接着媒体8である。このように接着媒体8に粘着剤、ミクロ吸盤、マグネットシートをミクロ吸盤ラベル2に組み合わせることでミクロ吸盤ラベルホルダー3の利便性をさらに広げることが出来る。
【0014】
図5は剥離物4b,4hを剥がしたミクロ吸盤ラベルホルダー3を被着体20に固定した断面図である。剥離物4c〜4gを残すことによって、その上から指で押さえても指を汚さず、壁面1に粘着剤8aを強く押し付けてミクロ吸盤ラベルホルダーを被着体1に固定することが出来る。特に壁面が凹凸のある壁紙に固定する場合には効果がある。次に図6の如く剥離物4b,4hを剥がして顔を出したミクロ吸盤面6b、6hを吊り下げ物1の側面1b,1hに吸着させる、図6の如く例えばティシュボックスをほぼ中央になるように置いて、ティッシュボックスの底面1e、が剥離物4c〜4gの上になるように設置した後、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の両端を90度に折り曲げティッシュホルダーの側面1b,1hにミクロ吸盤6b、6hを吸着させる。さらに支持体を指で加圧するとミクロ吸盤6b、6hが、ティッシュホルダーの側面1b,1hにさらに強く吸着し、吊り下げ物は固定される。ティッシュボックスの重さは約300グラム、キッチンペーパーボックスは約200グラムであるが、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の大きさ、あるいは剥離物4、背面剥離物9を剥がして顔を出すミクロ吸盤、あるいは及び接着媒体9の面積を増減させることで吸着面から脱落を防止することも、被着体20の壁面から脱落を防止することも出来る。さらに重量のある吊り下げものの場合、その重さに応じて剥離物4c〜4gを任意の枚数剥がしてミクロ吸盤と、吊り下げ物の側面1b,1hと、底面1eとの吸着面責を増大させることにより脱落防止できる。図1a,図1b、は図10の如く吊り下げ物(例えばティッシュボックス)をミクロ吸盤ラベルのべろ部分3cを出して固定した場合の斜視図である。図2a,図2bは図7の如く吊り下げもの(例えばティッシュボックス)を固定した場合の斜視図であるが、図2a,図2bはミクロ吸盤ラベルホルダーの両先端はティッシュボックスの側面1b,1h内に止まり、図1の如く両先端べろ部分3cが側面から突き出していない。一旦固定した吊り下げ物(ティッシュペーパーボックス)1をミクロ吸盤ラベルホルダー3から外すに、側面1b、1hに吸着したミクロ吸盤6a,6hを手剥がしするに当たって、ミクロ吸盤ホルダーの両先端に剥離物4a、4iを残すことで、その部分を図7の如く隆起させ、剥す場合に、指の爪が食い込み安くしたものである。特に剥離物4a、4iはティッシュホルダー側面には接着してないことから簡単に口を開け、剥離物の指の爪が引っかかり易くして、吊り下げ物をホルダーから容易に外すのに役立つことのである。図1a,図1bは図10の如くミクロ吸盤ラベルホルダーの両先端べろ部分3cを側面1b,1hより3mm〜10mm長くして頭が突き出る程度に長くすることで掴みやすくして、吊り下げ物1の側面1b、1hに吸着したミクロ吸盤6b,6hを容易に剥がせるようにしたものである。
さらに図7の如く粘着剤8aの長さをティッシュボックスの底面1eより長くして接着媒体べろ13を出しことにより、より強固な固定を可能にする。状態で被着体20の壁に固定すtまた本考案は吊り下げ物を外した後、次の使用時まではミクロ吸盤、6b、6hを図11、図12の如く折り畳んで剥離物面4c〜4gに吸着させ、あるいはミクロ吸盤同士を吸着させ外気からミクロ吸盤を保護し吸着力の劣化を防止するよう工夫したものである。ミクロ吸盤面は図5、図9に示す如くミクロ吸盤面6b、6hが空気に長時間さらされるとミクロ吸盤面は微妙に変化して吸着力が減少するからである。
【0015】
ミクロ吸盤ラベルホルダー3は図13に見る如くカレンダー等の薄くて幅広い吊り下げ物の固定も可能となる。図13は図5、図8のミクロ吸盤ラベルホルダーを中央部点線10より切断して左右2個に分断させ、一方のミクロ吸盤ホルダー3e,3dを使って図13の如くカレンダーを壁面に固定した断面拡大図である。カレンダーの重さに耐え、壁面からの脱落を防止するには、カレンダーに接触するミクロ吸盤6の面積、壁に接触する粘着剤8aの接着面積、を剥離物4、あるいは背面剥離物8の面積増減で制御する。
【0016】
以上、本考案は吊り下げ物の重量に耐えられる支持体7の一方の面に、吊り下げ物の側面に吸着するミクロ吸盤6と、剥離物4と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベル2を、吊り下げ物の形状、重量、目的に合わせて、最適の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物4に複数の平行な抜き刃を入れ、抜き刃を入れた剥離物4の支持体反対面の最適の位置に、壁面に接着する接着媒体8と、背面剥離紙9と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3である。本考案のミクロ吸盤ラベルホルダー3の使用方法は任意の位置に抜き刃を入れた剥離物4を、あるいは背面剥離物9、を剥がすことによって顔を出すミクロ吸盤の吸着面積を増減させて吸着力を制御、あるいは被着体20に対する接着力を制御する方法を取る。
【実施例1】
【0017】
表面にかわいい犬が印刷された100μ厚ポリエステルフイルム支持体7の裏面に100μ厚ミクロ吸盤6が形成され、30μ厚のポリエチレンフイルム剥離物4からなる総厚230μのミクロ吸盤ラベルを40mm×210mmの長方形に切断し、図4の如くポリエチレンフイルム剥離物4にカッターで5a〜5hの抜き刃を入れた。次に犬が印刷されている支持体面の中央部に両面粘着テープ(東洋インキ製 ダブルフェース)を接着媒体8として図4の如く張り合わその上から背面剥離物9を被覆して40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。両面粘着テープで被覆された部分の犬の模様は消えたが、図1aの如く、かわいい犬のマークはミクロ吸盤ラベルホルダー3のシンボルとして残ることになる。次に4b、4h部分のポリエチフイルム剥離物4を剥がして、図5の如く指で4c〜4gの部分のポリエチレンフイルムを指で押し付け、壁面に両面テープ接着媒体8を介して貼り付け固定した後、図9、図10の如く、重さ260gのティッシュペーパーボックの側面1b、1hにミクロ吸盤面6b、6hを吸着固定する。ティッシュペーパーボックスの重さは軽いもので200gから枚数のある重いもので400gに渡るが、260gの重さの場合、40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3はティッシュペーパーボックスの両端に二個設置した。脱落のなく使用時のティッシュペーパーの抜き取りにも十分耐えられるものであった。ティッシュペーパーボックスの固定方向には利便性の点から,縦設置図1a、横設置図1bがあるが、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の固定の仕方には側面着け図2a,上面着け図2b、の方法がある。何れの方法も脱落なくティッシュペーパーの抜き取りにも十分耐えられるものであった。またかわいい犬のデザインが側面に出ることから無地と比較してシンボル性を高めた。
【実施例2】
【0018】
表面に可愛い猫が印刷された100μ厚の両面グロスコート紙(王子製紙POD)の印刷面に100μ厚透明ポリエステルフイルムに粘着剤を介して貼り合わせた複合支持体7と、その裏面に形成された厚さ100μのミクロ吸盤6と、60μ厚のポリエチレンラミネートフイルム剥離物4からなる総厚360μのミクロ吸盤ラベル2を60mm×310mmの長方形に切断し、図8の如く剥離物4に5bから5gのほぼ平行な抜き刃を入れた。次に可愛い猫の印刷が透視できる前記100μ透明ポリエステルフイルム面(支持体7)に、30μポリエチレンフイルム(背面剥離物9)を具備したミクロ吸盤8b(厚さ200μ)を粘着剤を介して貼り合わせ、図9の如く60mm×310mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。粘着剤8aを介してミクロ吸盤8bを貼り合わせた部分の猫の画像は見えないが、他の部分の猫の画像は透視され、ミクロ吸盤ラベルホルダー3のシンボルとなった。次にミクロ吸盤ラベルホルダー3の壁面固定方法について説明する。まず図8の剥離物4の4a、4g,部分のポリエチレンフイルムを剥がして、残った4b〜4gの部分のポリエチレンラミネートを指先で擦る様に押し付けながら、厚さ200μミクロ吸盤8bを冷蔵庫の扉に貼り付け固定した後、図10の如く、重さ200gのキッチンペーパーボックスの側面1b、1hにミクロ吸盤面6b、6hを吸着固定させた。60mm×310mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3はキッチンペーパーボックスの中央に図2bの如く一個設置した。冷蔵庫の扉に貼り付け固定されたミクロ吸盤ラベルホルダー3はペーパー使用時にも十分耐えられるほど強く固定されていた。キッチンペーパーボックスの交換時には図1aの如く突き出たミクロ吸盤ラベルのべろ部分3cを掴んで剥がして、キッチンペーパーボックスを取り外すことが出来た。取り外した後、図11の如くミクロ吸盤を内側に折り畳んで外気を遮断して次の使用に構えた。。
【実施例3】
【0019】
厚さ100μポリエステルフイルム支持体7と、その裏面に形成された厚さ100μのミクロ吸盤6と、30μ厚のポリエチレンフイルム剥離物4と、からなる総厚230μのミクロ吸盤ラベルを30mm×210mmの長方形に切断し、図4の如くポリエチレンフイルム剥離物4に5a〜5hの抜き刃を入れた。次にかわいい犬が印刷されている支持体面に、背面剥離物9を具備した粘着剤(東洋インキ製 ダブルフェース)8aを図4の如くほぼ中央に貼り合わせて、40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。次に剥離物4の4b、4h部分のポリエチフイルムを剥がして、図5の如く指で4c〜4gの部分のポリエチレンフイルムを押し付けながら微細凹凸のある壁面に両面テープ接着媒体8を介して張り付け固定した後、図11、図12の如く、ミクロ吸盤ラベルホルダー3を折り畳んだ後、図11、の中心線に沿って切断して左右2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3に分けた左半分3d(あるいは右半分3e)に印刷されたコート紙カレンダー11を図13の断面図の如くミクロ吸盤の間12に挟んだところ、ミクロ吸盤とコート紙はよく密着してカレンダー11を壁に吊るすことができた。また図12の中心線に沿って分断したミクロ吸盤ラベルホルダー3d(あるいは右半分3e)にコート紙に印刷されたカレンダー11を一枚、図14の断面図の如くミクロ吸盤の間12に挟んで吊るしたところ、ミクロ吸盤とコート紙とはよく密着して、カレンダー一枚を壁に吊るすことができた
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1a】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3aで被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの先端,べろ部分3cが吊り下げ物1の側面から飛び出して縦長に固定された斜視図.
【図1b】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3aで被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの先端,べろ部分3cが吊り下げ物1の側面から飛び出して横長に固定された斜視図.
【図2a】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3で被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの先端が吊り下げ物1の側面内に縦長に固定された斜視図
【図2b】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3で被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの先端が吊り下げ物1の側面内に横長に固定された斜視図
【図3】支持体7、ミクロ吸盤6、剥離物4からなるミクロ吸盤ラベル2の斜視図
【図4】ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの斜視図。ミクロ吸盤ラベル2の中央部剥離物に複数の平行な抜き刃5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5hを入れ、抜き刃を入れた剥離物4の反対面の支持体に、粘着剤8a、背面剥離紙9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー。
【図5】図4のミクロ吸盤ラベルホルダー3bの剥離物4b,4h及び剥離紙9を剥がし、剥離物4c〜4gの上から指で被着体1(壁等)を押さえて粘着剤8aを被着体20にしっかり接着させている断面図。
【図6】図5のミクロ吸盤ラベルホルダー3bの剥離物4c〜4gの上に吊り下げ物1を固定する前の断面図。
【図7】被着体20(壁等)にミクロ吸盤ラベルホルダー3bで吊り下げ物1を固定した断面図。
【図8】ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの斜視図。ミクロ吸盤ラベル2の剥離物4に平行な抜き刃5b、5c、5d、5e,5f,5gを入れて出来た剥離物4c〜4gの反対面の支持体7上に、粘着剤8a、背面剥離物9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3b。
【図9】図の如く被着体に接着させたミクロ吸盤ラベルホルダー2aに吊り下げ物3を固定する直前の断面状態図。4a,4b,4h,4j部分の剥離物を除去した断面図。
【図10】被着体20(壁等)にミクロ吸盤ラベルホルダー3で吊り下げ物3を固定した断面図。吊り下げ物1の高さよりミクロ吸盤ラベルホルダー3の先端が長く、図1の斜視図の如く先端が飛び出した断面図。
【図11】吊り下げ物を取り外した後、折り畳んだ斜視図
【図12】吊り下げ物を取り外した後、折り畳んだ斜視図で剥離物の抜き刃の数が少ない場合
【図13】ミクロ吸盤ラベルホルダー3の使い方例の断面図で、吊り下げ物3がカレンダー等のごとく厚さ薄い場合で、図16の如く図13のミクロ吸盤ラベルホルダーを左右2個使用した例。
【図14】ミクロ吸盤ラベルホルダー2の使い方例の断面図で、吊り下げ物3がカレンダー等のごとく厚さ薄い場合で、図16の如く図13のミクロ吸盤ラベルホルダーの3d,3eに2個使用する例。
【図15】キッチン用アルミホイルの箱を2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3aにて壁に固定した斜視図
【図16】カレンダーを壁に2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3を使って吊り下げた斜視図
【符号の説明】
【0021】
1.吊り下げ物の1b側面、1h側面、1e底面
2.ミクロ吸盤ラベル
3.ミクロ吸盤ラベルホルダー
3a.図10のミクロ吸盤ラベルホルダー
3b.図7ミクロ吸盤ラベルホルダー
3c、ミクロ吸盤ラベルホルダーのべろ部分
3d、図11、図12のミクロ吸盤ラベルホルダーの左半分
3e,図11、図12のミクロ吸盤ラベルホルダーの右半分
4.剥離物 4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4jは抜き刃で切断された個々の剥離物
5.抜き刃 5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5jは抜き刃を入れた位置を示す。
6.ミクロ吸盤 6b、6hは顔を出したミクロ吸盤
7.支持体
8.接着媒体、
8a.粘着剤、
8b.ミクロ吸盤
8c.マグネットシート
9.背面剥離物
10.中央部点線
11.カレンダー
12.ミクロ吸盤に挟まれた空間
13.接着媒体べろ
20被着体(壁)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は台所、洗面所、トイレ、その他室内の壁面、冷蔵庫の壁面、タイルの壁面あるいは机の天板下、天井等の水平面に物を吊り下げるに当たって、吊り下げ物を任意に繰り返し固定し、取り外しのできる治具ラベルに関する。吊り下げ物にはティッシュペーパー箱、キッチンペーパー箱、台所ラッピングフイルム箱の如く長方体紙製箱から、樹脂製箱、金属性箱、木製箱から、缶ビール等の円柱状の金属製缶等、の表面が平滑なものを対象とする。
【背景技術】
【0002】
吊り下げ物を壁面に固定するホルダーについては以下の多くの特許が出願されている。その多くがホルダーの固定手段として粘着剤、フック、マグネット、吸盤をホルダーに介在させて吊り下げ物を壁面に固定する方法を提案している。また多くの特許はティシュペーパー箱の壁面固定方法に関するもが多い。しかしながら何れの特許文献も、寸法、大きさが特定された箱型、例えばティシュペーパー箱、等の特定物に関するものである。以下の特許文献には吊り下げ物を壁面に固定する手段として、粘着剤、吸盤、マグネットを介在させた固定方法が多く開示されている。特に吸盤は柔らかい樹脂からなる円状で直径2〜5センチの吸盤を使用するものであって、被着体が粗面であったり、曲面であったり、吸盤の直径より小さい被着体であったりすると使えない欠点を持つ。本発明は直径が5〜100ミクロンの凹状陥没穴を無数に有する微細なミクロ吸盤、及びゲル状樹脂からなる自己粘着剤、及び微細な球状物質を含む微弱粘着剤を、吊り下げ物の固定の媒体として使う。一方、室内の壁面、冷蔵庫、タイルの壁面、机の天板下の水平面、車両内部面との固定には接着媒体としてミクロ吸盤、粘着剤、マグネットを、固定用に応用するものである。
【特許文献1】特開2004−2722207
【特許文献2】特開2004−283598
【特許文献3】特開2003−116743
【特許文献4】特開2002−263031
【特許文献5】特開2001−078919
【特許文献6】特開2000−109092
【特許文献7】特開平11−137475
【特許文献8】特開平9−248238
【特許文献9】特開平7−100080
【特許文献10】特開平7−100080
【特許文献11】特開平6−217893
【特許文献12】特許広報平5−81614号
【特許文献13】登録実用新案第3089875号
【特許文献14】登録実用新案第3054089号
【特許文献15】登録実用新案第3040755号
【特許文献16】登録実用新案第3038886号
【特許文献17】登録実用新案第3031310号
【特許文献18】登録実用新案第3002880号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする課題は、台所、洗面所、トイレ、その他室内の壁面、冷蔵庫の壁面、タイルの壁面あるいは机の天板下面、乗用車の天井面等の水平面に吊り下げ物を固定するに当って、繰り返し固定し、簡単に取り外しのできるホルダーの提供である。
【発明が解決する手段】
【0004】
上記目的を達成するためにミクロ吸盤ラベル2を吊り下げ物の固定に応用するものである。ミクロ吸盤とは、特許文献12に開示されているが、アクリル酸エステル共重合体エマルジョン液に、整泡剤、増粘剤、起泡剤、硬化剤、顔料を一定の割合に混合して、機械的発泡機「オークスミキサー」を通して、加圧空気を送り込み、発泡倍率1.2倍〜3倍(発泡前の単位容積当たりの重量を発泡後の単位容積あたりの重量で除した数値)にして無数の微細気泡を含む泡沫状エマルジョン液をコンマコーターにて支持体上に塗布、乾燥して形成される50〜1000μ厚の発泡シートをいう。
【0005】
発泡シートは柔軟で弾性をもち、無数の微細凹状陥没穴を有するミクロ吸盤はその径より大きな径を持つ内部の気泡に連続し、該内部の気泡は他の気泡と細径管にて連続した構造を有する吸着性発泡シートである。塗布後のミクロ吸盤面上の凹状陥没穴は必ずしも真円ではなく、凹状陥没穴の長径は100ミクロン以下で、平均的には5〜70ミクロンの凹状陥没穴が個数で95%を占め、単位面積あたり1〜9万個/cmが形成されている。この微細で柔軟な凹状陥没穴が陰圧吸着力を発揮し、通気性のない平滑面であればどんなものでも良く吸着する。吸着力とは凹状陥没穴が被着体表面に圧着されると、凹状陥没穴と被着体表面によって形成される密閉空間が減圧状態となることにより発生する吸引力である。以上のように支持体7の上に塗工形成されたミクロ吸盤6は平滑面を有する被着体に対して繰り返し貼り付け・剥離が容易に出来る一方、吸着した平滑面に対して非常に高いせん断保持力を有する特性を持つ。一方、ミクロ吸盤面は長時間空気に晒すと、表面が微妙に変化して、吸着力が減少する難点を持つ。
【0006】
本発明は繰り返し脱着可能な吸着力と、高い保持力を有するミクロ吸盤を、吊り下げ物の固定に応用したミクロ吸盤ラベルホルダー3(3a,3b、)に関する。
ミクロ吸盤ラベルホルダー3は吊り下げ物1の側面に吸着機能を持つミクロ吸盤ラベル2と、ミクロ吸盤ラベル2を壁面に接着固定させる接着媒体8からなる。ミクロ吸盤は表面平滑な、樹脂版、樹脂フイルム、コート紙、板紙、金属板、塗装された木製板、大理石面、タイルに良く吸着する。ミクロ吸盤は加圧して陰圧吸着が保たれる被着体に対して繰り返し貼り付け・剥離ができる一方、非常に高い保持力を有する。またミクロ吸盤は粘着剤の如くベトつくことも無く、被着体に糊残りを発生させることも無く、表面が汚れて吸着力が衰えても、水洗いすることによって吸着力が再生する特性を持つ。このミクロ吸盤の特性を吊り下げ物のホルダーに応用したのが本考案である。自己粘着ラベルホルダー、微弱粘着ラベルホルダーも前記ミクロ吸盤と類似機能を持つ。自己粘着ラベルの代表はフィックスフイルム(フジコピアン(株)製品の商標)である。支持体に30μ程度のゲル状樹脂を極均一に塗布したラベルでガラス、アクリル板、キャストコート紙等の平滑面に対して接着する。樹脂はシリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂からなり適度な弾性と平滑面に対する良い濡れ性を持った透明な樹脂層である。微弱粘着ラベルの代表はポストイット(3M(株)商標)である。微弱粘着層は内部に直径10μ以下の球状ゼラチンを含ませ、適度な弾性を保有した粘着剤である。
【発明の効果】
【0007】
本考案のミクロ吸盤ラベルホルダーを使用することにより、吊り下げ物の表面が平滑であるという制限は付くが、任意の大きさの吊り下げ物をその形状、重量に合わせて壁等の垂直面、天井面に吊り下げることができる。また容易に着、脱が可能であり繰り返し使える利点は大きくティシュペーパボックス、キッチンペーパーボックス、食品のラッピングフイルムボックス、カレンダー、ポスター、缶ビール、缶ジュース等を壁面、壁紙面、ガラス面、塗装木製板、板紙、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石面、冷蔵庫面、タイル面に固定し、着脱を繰り返すことが出来る。
【0008】
上記目的を達成するために図3の如く支持体7の一方の面に、ミクロ吸盤6と、剥離物4と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベル2を任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベル2の剥離物に複数の平行な抜き刃5a〜5hを入れ、抜き刃5b〜5gを入れた中央部剥離物4c〜4gの背面の支持体7に、粘着剤8a、背面剥離紙9をこの順に具備した図4のミクロ吸盤ラベルホルダー3である。ミクロ吸盤ラベル2の平面形状は図3の如く長方形であるが、任意の形状に切断し、円形、菱形、楕円、特別にデザインされた形状であっても良い。
【0009】
ミクロ吸盤ラベル2は図3のごとく支持体7、ミクロ吸盤6、剥離物4からなる。支持体7はミクロ吸盤6との密着性、接着性に優れ、適当に剛直な樹脂フイルム、例えば厚さ50μ〜300μの、ポリエステルフイルム、合成紙、硬質塩ビフイルム、アルミシート、厚紙類が良い。これらの支持体の表面には印刷が施されていても良い。あるいはこれらの支持体には粘着剤を介して印刷物を保護すべく透明粘着フイルムがオーバーラミされた複合支持体であっても良い。支持体は、図7の如く吊り下げ物の側面に沿って曲がる適当な厚さと、適度な可とう性、適度な剛直性は、吊り下げ物の形状、自重によって選ばれるのは言うまでもない。ミクロ吸盤ラベルホルダー3の使用される場所、に合わせて適宜支持体は選択される。
【0010】
ミクロ吸盤6は前述した通り吊り下げ物1の側面に吸着し、簡単に剥がれる機能を持つ。本考案に使用させるミクロ吸盤6の厚さは50μ〜1000μが適当である。50μ以下になると急激に吸着力が減少する。1000μ以上に厚くしても吸着力の増加は少なくむしろ経済的負荷が大きくなるだけである。ミクロ吸盤6は非常に柔らかいフォームシート状で支持体に接着されていて、吊り下げ物の重さに耐えなければならない。このことからも支持体は適度な硬さ剛性が必要になる。ミクロ吸盤を支持体によく接着させるには、アクリル酸エステル共重合体エマルジョンと良く接着する支持体を選ぶのが良い例えばポリエステルフイルム、ウレタンフイルム、合成紙、塩ビフイルムがある。一方、接着性のよくない支持体、例えば紙類、ポリオレフィンフイルムに対しては粘着剤を介してミクロ吸盤を支持体に接着させるのが良い。
【0011】
剥離物4の働きは、ミクロ吸盤面を保護してゴミ付着を防止し、また外気に長時間晒されることによる吸着力減少を防止する働きを持つ。剥離物4はミクロ吸盤6の吸着力によってミクロ吸盤の面に密着被覆されているが、容易に手剥がしが可能な表面平滑な20ミクロンから100ミクロン厚の樹脂フイルム、たとえばポリエステルフイルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、あるいは表面平滑な剥離紙、例えば紙の両面にポリエチレン樹脂を熔融押し出し塗布した片面ポリラミ紙、両面ポリラミ紙、グラシン紙が良い。さらにこれらの表面にシリコーン等の剥離処理したものであれば更に良い。剥離物4の表面は平滑であることが必須であり、剥離物(例えば樹脂フイルム等)の平滑面はミクロ吸盤面に密着しているために、結果的にミクロ吸盤面の平滑性を決め、更にはミクロ吸盤の吸着力を決めることになるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1a,図1b、図2a,図2bの如く吊り下げ物1はミクロ吸盤ラベルホルダー3a,3b,によって被着体(壁面)20に固定される機構を説明する。まず図4における剥離物4b、4hを剥がして顔を出したミクロ吸盤面6b,6hを吊り下げ物1の側面1b,1h、あるいは底面1eに圧着することで吸着力を働かせ吊り下げ物1は図7、図10の如く固定される。
本考案は吊下げ物1のミクロ吸盤6面に対する吸着力を制御して着脱する方法として吊り下げ物1とミクロ吸盤6との吸着面積を増減させる方法を取る。図4の如く剥離物4を貫通する平行な抜き刃を入れ、4aから4iの剥離物を任意に剥離して顔を出したミクロ吸盤6と吊り下げ物1の側面との吸着面積の増減を図り吊り下げ物1に対するミクロ吸盤6の吸着力を増減させる。例えば吊り下げ物1との吸着力を増大させるには4a〜4iの9枚全部の剥離物を剥ぎ取って吊り下げ物1の側面との吸着面積を増大させて、より強固に吸着させることが出来る。吊り下げ物1との吸着力を減少させるには4a〜4iの9枚の剥離物のうち4枚を任意に剥ぎ取って吊り下げ物1の側面に吸着させると、吸着面積は半減して、吊り下げ物1を固定する吸着力も半減する。
【0013】
支持体1の反対面、つまりミクロ吸盤6の形成されていない他の一方の面には接着媒体8、例えば、粘着剤8a、ミクロ吸盤8b、マグネットシート8c等を具備させることによって、壁の垂直面、天井、車内の水平面にミクロ吸盤ラベルホルダー3を固定することが出来る。粘着剤8aにあっては支持体1の反対面、つまりミクロ吸盤6の形成されていない他の一方の面に粘着剤8a、背面剥離物9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3であって、粘着剤8aの末端は支持体に接着せず図7の如く接着媒体べろ13が形成されても良い。背面剥離物9を剥がして顔を出した粘着剤8aにて室内の壁面、壁紙面、ガラス面、木製板、板紙、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石等に容易にミクロ吸盤ラベルホルダー3を接着固定させることが出来る。粘着剤8aは中芯が樹脂フイルム、和紙からなる両面粘着テープでも良い。背面剥離物9には剥離物4と同様に複数の抜き刃をいれ、任意の枚数の剥離物を手剥がしすることで顔を出した粘着剤8aの接着面積を変動させ、吊り下げ物の形状、重量にあわせてミクロ吸盤ラベルホルダー3の壁面に対する接着力を制御することが出来る。背面剥離物9はシリコーン樹脂等の剥離剤が塗布されたものが良い。
前記の粘着剤8aの代わりにミクロ吸盤8bを代替使用することもできる。支持体7と、つまりミクロ吸盤8b、と、背面剥離物9と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3では、被着体1はミクロ吸盤8bの吸着する表面平滑な被着体に制限されるが、背面剥離物9には、剥離物4と同様に複数の抜き刃をいれ、任意の枚数の剥離物を手剥がしすることで顔を出したミクロ吸盤の吸着面積を変動させ、表面平滑な、ガラス面、壁紙面、塗装木製板、タイル面、プラスティック面、鉄板塗装面、天然石、に吊り下げ物を固定することが出来る。ミクロ吸盤8bはポリエステルフイルムを中芯をもつ両面ミクロ吸盤であっても良い。ミクロ吸盤8bは被着体20に糊を残さず、容易に繰り返し貼って剥がせる特徴を持つ。前記の粘着剤8aの代わりに支持体と、マグネットシート8cとを、この順に粘着剤、あるいは接着剤を介して具備したマグネット付ミクロ吸盤ラベルホルダー3では、被着体20は鉄、冷蔵庫鉄板塗装面に制限されるが、これも良い接着媒体8である。このように接着媒体8として粘着剤、ミクロ吸盤、マグネットシートをミクロ吸盤ラベル2に組み合わせることでミクロ吸盤ラベルホルダー3の利便性をさらに広げることが出来る。
【0014】
図5は剥離物4b,4hを剥がしたミクロ吸盤ラベルホルダー3b被着体20に固定した断面図である。剥離物4c〜4gを残すことによって、その上から指で押さえても指を汚さず、粘着剤8aを強く押し付けてミクロ吸盤ラベルホルダーを被着体20に固定することが出来る。特に凹凸のある壁面に固定する場合には効果がある。次に図6の如く剥離物4b,4hを剥がして顔を出したミクロ吸盤面6b、6hを吊り下げ物1の側面1b,1hに吸着させる、図6の如く例えばティシュボックスをほぼ中央になるように置いて、ティッシュボックスの底面1e、が剥離物4c〜4gの上になるように設置した後、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の両端を90度に折り曲げティッシュホルダーの側面1b,1hにミクロ吸盤6b、6hを吸着させる。さらに支持体7を指で加圧するとミクロ吸盤6b、6hが、ティッシュホルダーの側面1b,1hにさらに強く吸着し、吊り下げ物は固定される。ティッシュボックスの重さは約300グラム、キッチンペーパーボックスは約200グラムであるが、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の大きさ、あるいは剥離物4、背面剥離物9を剥がして顔を出すミクロ吸盤6、あるいは接着媒体9の面積を増減させることで吸着面から脱落を防止することも、被着体20の壁面から脱落を防止することも出来る。さらに重量のある吊り下げ物1の場合、その重さに応じて剥離物4c〜4gを任意の枚数剥がしてミクロ吸盤と、吊り下げ物の側面1b,1hと、底面1eとの吸着面責を増大させることにより脱落防止できる。図1a,図1b、は図10の如く吊り下げ物(例えばティッシュボックス)をミクロ吸盤ラベルのべろ部分3cを出して固定した場合の斜視図である。図2a,図2bは図7の如く吊り下げ物(例えばティッシュボックス)を固定した場合の斜視図であるが、図2a,図2bはミクロ吸盤ラベルホルダーの両先端はティッシュボックスの側面1b,1h内に止まり、図1の如く両先端べろ部分3cが側面から突き出していない。一旦固定した吊り下げ物(ティッシュペーパ−ボックス)1をミクロ吸盤ラベルホルダー3から外すに、側面1b、1hに吸着したミクロ吸盤6b,6hを手剥がしするに当たって、ミクロ吸盤ホルダーの両先端に剥離物4a、4iを残すことで、その部分を図7の如く隆起させ、剥す場合に、指の爪が食い込み安くしたものである。特に剥離物4a、4iはティッシュホルダー側面には接着してないことから簡単に口を開け、剥離物に指の爪が引っかかり易くして、吊り下げ物をホルダーから容易に外すのに役立つのである。図1a,図1bは図10の如くミクロ吸盤ラベルホルダーの両先端べろ部分3cを側面1b,1hより3mm〜10mm長くして頭が突き出る程度に長くすることで掴み易くして、吊り下げ物1の側面1b、1hに吸着したミクロ吸盤6b,6hを容易に剥がせるようにしたものである。
さらに図6、図7の如く粘着剤8aの長さをティッシュボックスの底面1eより長くして接着媒体べろ13を出ことにより、より強固な固定を可能にする。支持体7と接着媒体8との接着には粘着剤8aを図7の如く介在させることができる。また本考案は吊り下げ物を外した後、次の使用時まではミクロ吸盤、6b、6hを図11、の如く折り畳んで剥離物面4b〜4fに吸着させ、あるいは図12の如くミクロ吸盤同士を吸着させ外気からミクロ吸盤を保護し吸着力の劣化を防止するよう工夫したものである。ミクロ吸盤面は図5、図9に示す如くミクロ吸盤面6b、6hが空気に長時間晒されるとミクロ吸盤面は微妙に変化して吸着力が減少するからである。
【0015】
ミクロ吸盤ラベルホルダー3は図13に見る如くカレンダー等の薄くて幅広い吊り下げ物の固定も可能となる。図13は図5、図8のミクロ吸盤ラベルホルダーを中央部点線10より切断して左右2個に分断させ、一方のミクロ吸盤ホルダー3e,3dを使って図13の如くカレンダーを壁面に固定した断面拡大図である。カレンダーの重さに耐え、壁面からの脱落を防止するには、カレンダーに接触するミクロ吸盤6の面積、壁に接触する粘着剤8aの接着面積、を剥離物4、あるいは背面剥離物8の面積増減で制御する。
【0016】
以上、本考案は吊り下げ物1の重量に耐えられる支持体7の一方の面に、吊り下げ物の側面に吸着するミクロ吸盤6と、剥離物4と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベル2を、吊り下げ物の形状、重量、目的に合わせて、最適の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物4に複数の平行な抜き刃を入れ、抜き刃を入れた剥離物4の支持体の他の一方の面の最適の位置に、壁面に接着する接着媒体8と、背面剥離紙9と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3である。本考案のミクロ吸盤ラベルホルダー3の使用方法は任意の位置に抜き刃を入れた剥離物4を、あるいは背面剥離物9、を剥がすことによって顔を出すミクロ吸盤の吸着面積を増減させて吸着力を制御、あるいは被着体20に対する接着力を制御する方法を取る。更に被着体20との接着を強固にする方法として接着媒体べろ13を補完する方法を取る。
ここまで添削した
【実施例1】
【0017】
表面にかわいい犬が印刷された100μ厚ポリエステルフイルム支持体7の裏面に100μ厚ミクロ吸盤6が形成され、30μ厚のポリエチレンフイルム剥離物4からなる総厚230μのミクロ吸盤ラベルを40mm×210mmの長方形に切断し、図4の如くポリエチレンフイルム剥離物4にカッターで5a〜5hの抜き刃を入れた。次に犬が印刷されている支持体面の中央部に両面粘着テープ(東洋インキ製 ダブルフェース)を接着媒体8(粘着剤8a)として図4の如く張り合わせ、その上から背面剥離物9を被覆して40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。両面粘着テープで被覆された部分の犬の模様は消えたが、図1aの如く、かわいい犬のマークはミクロ吸盤ラベルホルダー3のシンボルとして残ることになる。次に4b、4h部分のポリエチレンフイルム剥離物4を剥がして、図5の如く指で4c〜4gの部分のポリエチレンフイルムを指で押し付け、壁面に接着両面粘着テープからなる媒体8(8a)を介して貼り付け固定した後、図9、図10の如く、重さ260gのティッシュペーパーボックの側面1b、1hにミクロ吸盤面6b、6hを吸着固定する。ティッシュペーパーボックスの重さは軽いもので200gから枚数のある重いもので400gに渡るが、260gの重さの場合、40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3はティッシュペーパーボックスの両端に二個設置した。脱落もなく使用時のティッシュペーパーの抜き取りにも十分耐えられるものであった。ティッシュペーパーボックスの固定方向には利便性の点から,縦に設置した図1a、横に設置した図1bがあるが、ミクロ吸盤ラベルホルダー3の固定の仕方には側面着け図2a,上面着け図2b、の方法がある。何れの方法も脱落なくティッシュペーパーの抜き取り使用時にも十分耐えられるものであった。またかわいい犬のデザインが側面に出ることから無地と比較してデザイン性を高めた。ティッシュペーパーボックスの交換時には図7の4i部分を掴んで剥がしてミクロ吸盤ホルダーからティッシュペーパーボックスを外すことが出来た。
【実施例2】
【0018】
表面に可愛い猫が印刷された100μ厚の両面グロスコート紙(王子製紙POD)の印刷面に100μ厚透明ポリエステルフイルムに粘着剤を介して貼り合わせた複合支持体7と、その裏面に形成された厚さ100μのミクロ吸盤6と、60μ厚のポリエチレンフイルム(剥離物4)からなる総厚360μのミクロ吸盤ラベル2を60mm×310mmの長方形に切断し、図8の如く剥離物4に5bから5gのほぼ平行な抜き刃を入れた。次に可愛い猫の印刷が透視できる前記100μ透明ポリエステルフイルム面(支持体7)に、30μポリエチレンフイルム(背面剥離物9)を具備したミクロ吸盤8b(厚さ200μ)を粘着剤(8a)を介して貼り合わせ、図9の如く60mm×310mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。粘着剤8aを介してミクロ吸盤8bを貼り合わせた部分の猫の画像は見えないが、他の部分の猫の画像は透視され、ミクロ吸盤ラベルホルダー3のシンボルとなった。次にミクロ吸盤ラベルホルダー3の壁面固定方法について説明する。まず図8の剥離物4の4a、4g,部分のポリエチレンフイルムを剥がして、残った4b〜4gの部分のポリエチレンフイルムを指先で図5の様に擦る様に押し付けながら、厚さ200μミクロ吸盤8bを冷蔵庫の扉に貼り付け固定した後、図10の如く、重さ200gのキッチンペーパーボックスの側面1b、1hにミクロ吸盤面6b、6hを吸着固定させた。60mm×310mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3はキッチンペーパーボックスの中央に図2bの如く一個設置した。冷蔵庫の扉に貼り付け固定されたミクロ吸盤ラベルホルダー3はペーパー使用時にも十分耐えられるほど強く固定されていた。キッチンペーパーボックスの交換時には図1aの如く突き出たミクロ吸盤ラベルのべろ部分3cを掴んで剥がして、キッチンペーパーボックスを取り外すことが出来た。取り外した後、図11の如くミクロ吸盤を内側に折り畳んで外気を遮断して次の使用に構えた。
【実施例3】
【0019】
厚さ100μポリエステルフイルム支持体7と、その裏面に形成された厚さ100μのミクロ吸盤6と、30μ厚のポリエチレンフイルム剥離物4と、からなる総厚230μのミクロ吸盤ラベルを30mm×210mmの長方形に切断し、図4の如くポリエチレンフイルム剥離物4に5a〜5hの抜き刃を入れた。次にかわいい犬が印刷されている支持体面に、背面剥離物9を具備した粘着剤(東洋インキ製 ダブルフェース)8aを図4の如くほぼ中央に貼り合わせて、40mm×210mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。次に剥離物4の4b、4h部分のポリエチフイルムを剥がして、図5の如く指で4c〜4gの部分のポリエチレンフイルムを押し付けながら微細凹凸のある壁面に両面テープ接着媒体8を介して張り付け固定した後、図11、図12の如く、ミクロ吸盤ラベルホルダー3を折り畳んだ後、図11、の中央部点線10に沿って切断して左右2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3に分けた左半分3d(あるいは右半分3e)を一度被着体(壁面)から剥がして、再度カレンダーの幅に合わせて被着体に接着固定させ、コート紙からなるカレンダー11を図12のミクロ吸盤に挟まれた空間12に挿入したところ、ミクロ吸盤とコート紙はよく密着してカレンダー11を図16の如く壁に吊るすことができた。また図12の中心線に沿って分断したミクロ吸盤ラベルホルダー3d(あるいは右半分3e)にコート紙に印刷された一枚のカレンダー11も同様に、ミクロ吸盤に挟まれた空間12に挿入してカレンダー幅に合わせて被着体20(壁面)に接着固定させ吊るしたところ、図14の断面図の如くミクロ吸盤6と表面平滑なコート紙とはよく密着して、一枚からなるカレンダーを壁に吊るすことができた。
【実施例4】
【0020】
図10の如く130μ厚の合成紙(ユポSGS)支持体7に500μ厚マグネットシート8cを粘着剤8aを介して貼り合わせた複合支持体7と、その裏面に形成された厚さ100μのミクロ吸盤6と、60μ厚のポリエチレンフイルム(剥離物4)からなる総厚660μmaマグネット付ミクロ吸盤ラベル2を60mm×310mmの長方形に切断し、60mm×310mmのミクロ吸盤ラベルホルダー3を作成した。次にミクロ吸盤ラベルホルダー3の壁面固定方法について説明する。マグネットシート8cを冷蔵庫の扉に貼り付け固定した後、図10の如く、重さ200gのキッチンペーパーボックスの側面1b、1hにミクロ吸盤面6b、6hを吸着固定させた。ミクロ吸盤ラベルホルダー3はキッチンペーパーボックスの中央に図2bの如く一個設置した。冷蔵庫の扉に貼り付け固定されたマグネット付ミクロ吸盤ラベルホルダー3はペーパー使用時にも十分耐えられるほど強く固定されていた。キッチンペーパーボックスの交換時には複合支持体7を掴んで剥がして、キッチンペーパーボックスを取り外すことが出来た。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1a】、吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3aで被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの先端,べろ部分3cが吊り下げ物1の側面から飛び出して縦長に固定された斜視図.
【図1b】、吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3aで被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの先端,べろ部分3cが吊り下げ物1の側面から飛び出して横長に固定された斜視図.
【図2a】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3で被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの先端が吊り下げ物1の側面内に縦長に固定された斜視図
【図2b】吊り下げ物1をミクロ吸盤ラベルホルダー3で被着体20(壁等)に固定するに、ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの先端が吊り下げ物1の側面内に横長に固定された斜視図 図3 支持体7、ミクロ吸盤6、剥離物4からなるミクロ吸盤ラベル2の斜視図図4 ミクロ吸盤ラベルホルダー3bの斜視図。ミクロ吸盤ラベル2の中央部剥離物に複数の平行な抜き刃5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5hを入れ、抜き刃を入れた剥離物4の反対面の支持体に、粘着剤8a、背面剥離紙9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー。
【図5】図4のミクロ吸盤ラベルホルダー3bの剥離物4b,4h及び剥離紙9を剥がし、剥離物4c〜4gの上から指で被着体1(壁等)を押さえて粘着剤8aを被着体20にしっかり接着させている断面図。
【図6】図5のミクロ吸盤ラベルホルダー3bの剥離物4c〜4gの上に吊り下げ物1を固定する直前の断面図
【図7】被着体20(壁等)にミクロ吸盤ラベルホルダー3bで吊り下げ物1を固定した断面図。
【図8】ミクロ吸盤ラベルホルダー3aの断面図。ミクロ吸盤ラベル2の剥離物4に平行な抜き刃5b、5c、5d、5e,5f,5gを入れて出来た剥離物4c〜4f間の反対面の支持体7上に、粘着剤8a、背面剥離物9をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー3a。
【図9】図の如く被着体に接着させたミクロ吸盤ラベルホルダー3aに吊り下げ物1を固定する直前の断面状態図。図8の4a,4g部分の剥離物を除去した断面図。
【図10】被着体20(壁等)にミクロ吸盤ラベルホルダー3で吊り下げ物1を固定した断面図。吊り下げ物1の高さよりミクロ吸盤ラベルホルダー3の先端が長く、図1aの斜視図の如く先端のべろ部分3cが飛び出した断面図
【図11】図10の吊り下げ物1を取り外した後、折り畳んだ斜視図
【図12】吊り下げ物1を取り外した後、剥離物4b,4c,4d,4e,4fを取り除いた場合の斜視図。
【図13】ミクロ吸盤ラベルホルダー3dの使い方例の拡大断面図で、吊り下げ物1(例えばカレンダー11等のごとく)が厚さ薄い場合の使用例。
【図14】ミクロ吸盤ラベルホルダー3fの使い方例の断面図で、吊り下げ物1がカレンダー11等のごとく厚さが薄い場合。
【図15】キッチン用アルミホイルの箱を2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3aにて壁に固定した斜視図
【図16】カレンダーを壁に2個のミクロ吸盤ラベルホルダー3d、3eを使って吊り下げた斜視図
【符号の説明】
【0022】
1.吊り下げ物の1b側面、1h側面、1e底面
2.ミクロ吸盤ラベル
3.ミクロ吸盤ラベルホルダー
3a.図10のミクロ吸盤ラベルホルダーで先端べろ部分3cを有する
3b.図7のミクロ吸盤ラベルホルダーで先端べろ部分3cを有しない
3c、ミクロ吸盤ラベルホルダーのべろ部分
3d、図11、のミクロ吸盤ラベルホルダーの左半分
3e,図11、のミクロ吸盤ラベルホルダーの右半分
3f 図12、のミクロ吸盤ラベルホルダーの左半分
4.剥離物 4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4jは抜き刃で切断された個々の剥離物
5.抜き刃 5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5jは抜き刃を入れた位置を示す。
6.ミクロ吸盤 6b、6hは顔を出したミクロ吸盤
7.支持体
8.接着媒体、
8a.粘着剤あるいは両面粘着テープ、
8b.ミクロ吸盤
8c.マグネットシート
9.背面剥離物
10.中央部点線(ミクロ吸盤ラベルホルダー3を3d.3eに分割する位置を示す)
11.カレンダ−
12.ミクロ吸盤に挟まれた空間(剥離物4を取り除いて発生した空間)
13.接着媒体べろ
20 被着体(壁等)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、その一方の面に吊り下げ物の側面に吸着するミクロ吸盤と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、支持体の反対面に、任意の位置に、接着媒体と、背面剥離物と、をこの順に具備し、ミクロ吸盤ラベルの両端をミクロ吸盤が面合わせするように内側に折り畳んだミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項2】
支持体と、支持体の一方の面に、吊り下げ物の側面に吸着するミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、抜き刃を入れた剥離物の背面の支持体に、任意の位置に、接着媒体と、背面剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項3】
支持体と、その一方の面に、吊り下げ物の側面に吸着するミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、抜き刃を入れた剥離物の背面の支持体に、任意の位置に、ミクロ吸盤と、背面剥離物と、をこの順に具備した請求項2記載のミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項4】
支持体と、その一方の面に、吊り下げ物の側面に吸着すミクロ吸盤と、剥離物を、この順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、支持体の反対面の中央部に、マグネットシートを接着したマグネット付きミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項5】
マグネットシートからなる支持体の一方の面に、ミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、剥離物に複数の平行な抜き刃を入れたマグネット付きミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項6】
剥離物の任意の位置に複数の平行な抜き刃を入れ、任意の剥離物を除去した後、ミクロ吸盤面を面合わせするように内側に折り畳んだ請求項2、請求項3、請求項4記載、のミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項7】
支持体と、その一方の面に、吊り下げ物の側面に自己粘着する自己粘着剤と、剥離物と、をこの順に具備した、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5記載の自己粘着ラベルホルダー。
【請求項8】
支持体と、その一方の面に、吊り下げ物の側面に貼って剥がせる微弱粘着剤と、剥離物と、をこの順に具備した、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、記載の微弱粘着ラベルホルダー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体の一方の面に、吊り下げ物を繰り返し貼り付け、剥離を可能にするミクロ吸盤と、剥離物をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、支持体の支持体の他の一方の面の任意の位置に、接着媒体と、背面剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー
【請求項2】
支持体の一方の面に、吊り下げ物を繰り返し貼り付け、剥離を可能にするミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、支持体の他の一方の面に、任意の位置に粘着剤と、背面剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項3】
支持体の一方の面に、吊り下げ物を繰り返し貼り付け、剥離を可能にするミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、支持体の他の一方の面に、任意の位置にミクロ吸盤と、背面剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項4】
支持体の一方の面に、吊り下げ物を繰り返し貼り付け、剥離を可能にするミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、切断されたミクロ吸盤ラベルの剥離物に複数の平行な抜き刃を任意の位置に入れ、支持体の他の一方の面の中央部に、マグネットシートを具備したマグネット付きミクロ吸盤ラベルホルダー
【請求項5】
マグネットシートからなる支持体の一方の面に、吊り下げ物を繰り返し貼り付け、剥離を可能にするミクロ吸盤と、剥離物と、をこの順に具備したミクロ吸盤ラベルを任意の形状に切断し、剥離物に複数の平行な抜き刃を入れたマグネット付きミクロ吸盤ラベルホルダー。
【請求項6】
剥離物の任意の位置に複数の平行な抜き刃を入れ、任意の剥離物を除去した後、ミクロ吸盤面同士を面合わせするように内側に折り畳んだ請求項2、請求項3、請求項4記載、請求項5記載のミクロ吸盤ラベルホルダー。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2006−292158(P2006−292158A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−140312(P2005−140312)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(505174312)
【Fターム(参考)】