説明

ホログラム転写箔

【課題】 弱いシート状の部材にも安定して転写できるホログラム転写箔を提供する。
【解決手段】 基材フィルム2と、ホログラムレリ−フパターンを形成したホログラム層4と、基材フィルム2とホログラム層4との間に設けられた剥離層3と、ホログラム層4に対して剥離層3の反対側に設けられたヒートシール層6と、を備え、ヒートシール層6は、水系エチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンからなり、ヒートシール層6の厚みより大きい粒径の添加粒子6aを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホログラム転写箔に係り、特に被転写体に所望のパターンでホログラムを転写するためのホログラム転写箔に関する。
【背景技術】
【0002】
ホログラムは、例えば、立体的画像の再生や光の干渉を利用した意匠用途、偽造が困難であることを利用した偽造防止用途、画像や情報の記録・再生媒体用途、光の回折、反射、散乱等を制御する光学素子用途等に利用されている光学物品である。
【0003】
ホログラムには、レリーフホログラム、体積ホログラム等のホログラムがある。レリーフホログラムは、表面に微細な凹凸を形成することにより、画像、情報の記録、再生を行なうものである。また、体積ホログラムは、情報をホログラム層の厚み方向に、物体からの光の波面に相当する干渉縞を透過率変調、屈折率変調の形で層内に記録することで形成されるホログラムである。
【0004】
ここでいうホログラムとは、立体画像に限らず、一定の連続パターンあるいは不連続パターンを形成した光学素子、例えば、回折格子やモスアイと呼ばれる反射防止素子も含まれる。
【0005】
ホログラムの形成方法としては、物品からの反射光と参照光の干渉現象を利用して記録し形成する方法、対象物に関するデジタルデータから計算機により干渉縞データを作製する計算機ホログラムによる方法、回折格子等のパターンを電子線により描画する方法等が挙げられる。
【0006】
このようなホログラムを物品に付与する方法として、ホログラム転写箔を利用する方法がある。従来のホログラム転写箔、例えば、レリーフ型のホログラム転写箔は、基材フィルム上に剥離層を介してホログラム層となる樹脂層を形成し、この樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層とし、ホログラムレリーフパターン上に反射層を設け、さらに、ヒートシール性の接着剤層を設けたような構成である。
【0007】
また、体積型ホログラム転写箔の場合には、特許文献1又は特許文献2に記載されるとおり、基材フィルム上に体積型ホログラム形成材料を塗布した後、物体からの光の波面に相当する干渉縞が透過率変調、屈折率変調の形で該層内に記録されることで形成され、複製に際しても、体積ホログラム原版をホログラム形成層に密着させて露光現像することにより作製できる。
【0008】
このようなレリーフ型のホログラム転写箔、あるいは体積型のホログラム転写箔は、被転写体への接着性が良好であり、かつ、所望のパターンで被転写体にホログラムを転写する際の箔切れ性が良好であることが要求される。また、被転写体もプラスチック、紙等の材質の違い、表面加工による表面特性の違いにより接着性に差がある。しかし、接着性の悪い被転写体に対して良好な接着性を得るため、接着剤層を厚くしたり、軟化温度の低い接着剤を使用すると、箔切れ性が低下するという問題があった。
【0009】
一方、転写箔の箔切れ性を向上させる手段として、接着剤層にシリカ等の無機フィラーを含有させることが知られており(特許文献3,4)、このような無機フィラーがホログラム転写箔に利用されていた。しかし、無機フィラーを含有させることにより転写時のヒートシール温度が高くなり、ホログラム層にダメージが生じ易くなるという問題があった。また、このような問題を解消するために、多孔質で表面がマット状である接着剤層を備えたホログラム転写箔が開発されている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−272295号公報
【特許文献2】特開2002−79797号公報
【特許文献3】特開平4−185498号公報
【特許文献4】特開平9−39391号公報
【特許文献5】特許3140820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、このような転写箔には、従来から、破れやすい弱いシート状の部材、特にパスポート等の弱い紙に転写し剥離する際に、紙切れを発生しないようにしなければならないと共に、箔持ちをある程度有しエッジがきれいに剪断されるものでなければならないという課題があった。
【0012】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、弱いシート状の部材にも安定して転写できるホログラム転写箔を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する本発明のホログラム転写箔は、基材フィルムと、ホログラムレリ−フパターンを形成したホログラム層と、前記基材フィルムと前記ホログラム層との間に設けられた剥離層と、前記ホログラム層に対して前記剥離層の反対側に設けられたヒートシール層と、を備え、前記ヒートシール層は、水系エチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンからなり、前記ヒートシール層の厚みより大きい粒径の添加粒子を含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記ヒートシール層は、前記ヒートシール層の厚みより大きい粒径の添加粒子を第1の添加粒子とし、前記ヒートシール層の厚みより小さい粒径の第2の添加粒子を含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記添加粒子は、シリカからなることを特徴とする。
【0016】
また、前記ヒートシール層は、ワックスを含むことを特徴とする。
【0017】
また、前記ホログラム層は、紫外線硬化型架橋構造の樹脂からなることを特徴とする。
【0018】
また、前記ホログラム層は、樹脂の架橋数を調整する架橋構造調整添加剤を含むことを特徴とする。
【0019】
また、前記樹脂は、ポリウレタンアクリレートからなり、前記架橋構造調整添加剤は、オリゴマーからなることを特徴とする。
【0020】
また、前記ホログラム層は、ワックスを含むことを特徴とする。
【0021】
また、前記剥離層は、ワックスが分散したアクリル樹脂からなることを特徴とする。
【0022】
また、前記ホログラム層と前記ヒートシール層の間に、前記ホログラム層と屈折率の異なる透明蒸着層を有することを特徴とする。
【0023】
また、前記基材フィルムにバックコート層を積層することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、可能な限り低温で転写可能なヒートシール層を持ち、その低温温度の適用域が広いホログラム転写箔を提供することができる。また、転写の際に、剥離が軽いと共に、エッジの切れやすいホログラム転写箔を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態のホログラム転写箔を示す図である。
【図2】本実施形態のヒートシール層を示す図である。
【図3】本実施形態のホログラム転写箔を用いた転写例を示す図である。
【図4】本実施形態のホログラム転写箔の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】
図1は本発明のホログラム転写箔の一実施形態を示す概略断面図である。図1において、ホログラム転写箔1は、基材フィルム2と、この基材フィルム2上に剥離層3を介して順次積層されたホログラム層4、透明蒸着層5、ヒートシール層6とを備えている。基材フィルム2の剥離層3の反対側には、シルクスクリーン印刷によるタイミングマーク8が印刷され、そのタイミングマーク8を覆うようにバックコート層7を有する。
【0028】
まず、基材フィルム2について説明する。
【0029】
本発明のホログラム転写箔1を構成する基材フィルム2は、寸法安定性、耐熱性、強靭性等を有するものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ナイロン(登録商標)、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロファン、ビニロン(登録商標)、アセテート、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリアミドイミド等の樹脂フィルム、コンデンサペーパー等の紙、これらの複合体等を使用することができる。基材フィルム2の厚みは、使用する材質を考慮して適宜設定することができ、例えば、6〜50μm程度の範囲で設定することができる。特に、16〜25μm程度の範囲が好ましい。
【0030】
次に、剥離層3について説明する。
【0031】
本発明のホログラム転写箔1を構成する剥離層3は、被転写体に転写されて最表面に位置するものであり、転写時の剥離性、箔切れ性の向上、および、転写されたホログラム層の保護層の作用をなすものである。また、塩ビカバー等の使用を考慮して、硬質で耐可塑剤性のあるアクリル樹脂あるいはセルロース樹脂をベースにし、膜を切れやすくするため、無機微粒子や微粉末ポリエチレンワックスなどを分散させると好ましい。
【0032】
このような剥離層3としては、例えば、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面活性剤、金属酸化物等の中、1種若しくは2種以上を混合したものが用いられる。
【0033】
特に、剥離層は基材フィルムと転写層との間の剥離力が1〜5g/インチ(90°剥離)になるように、その材質等を適宜選択して形成するのが好ましい。この剥離層はインキ化し、塗布等の公知の方法によって基材フィルムの表面に形成することができ、その厚みは剥離力、箔切れ等を考慮すると0.1〜4μmの範囲が好ましい。
また、剥離層3は、第1の剥離層と第2の剥離層とを組み合わせた積層構成とすることも可能である。
【0034】
次に、ホログラム層4について説明する。
【0035】
本発明のホログラム転写箔1を構成するホログラム層4におけるホログラムとは、立体画像に限らず、一定の連続パターンあるいは不連続パターンを形成した光学素子、例えば、回折格子やモスアイと呼ばれる反射防止素子も含まれる。例えば、ホログラム層4は、レリーフ型のホログラム層とすることができる。
【0036】
ホログラム層4は、紫外線硬化型架橋構造の樹脂からなることが好ましい。また、その樹脂には、架橋数を調整する架橋構造調整添加剤を含むことが好ましい。
【0037】
ホログラム層4がレリーフ型のホログラムの場合は、微細な凹凸パターンを形成するために、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いて形成され、厚みは0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10μmの範囲で設定することができる。1〜2μm程度の範囲がさらに好ましい。特に、電離放射線硬化性樹脂の場合、1.7〜3.0μmが好ましい。この場合、下限を下回ると、放射線硬化の硬化疎外限界となり、上限を上回ると、転写時の切れ性が悪化してしまう恐れがある。
【0038】
熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、セルロース樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂等、有機成分とゾルゲル反応可能な金属アルコキシド基を含有した有機−無機ハイブリッド樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ナイロン(登録商標)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独あるいは2種以上の組み合わせで使用することができ、また、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を配合してもよい。
【0039】
また、電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合をもつモノマー、オリゴマー、ポリマー等を使用することができる。モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。ポリマーとしては、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂が挙げられ、特に耐熱性や加工性の観点から、特開2000−63459号公報に記載されているようなウレタン変性アクリル樹脂が好ましく用いられる。
【0040】
また、ホログラム層4に使用する光硬化性樹脂として、特開昭61−98751号公報、特開昭63−23909号公報、特開昭63−23910号公報に記載されているような光硬化性樹脂を挙げることができる。
【0041】
また、レリーフホログラムの凹凸パターン形状を正確に形成するために、反応性をもたないアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のポリマーを添加することができる。
【0042】
また、光カチオン重合を利用する場合には、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー、オキセタン骨格含有化合物、ビニルエーテル類を使用することができる。
【0043】
また、上記の電離放射線硬化性樹脂は、紫外線等の光によって硬化させる場合には、光重合開始剤を添加することができる。樹脂に応じて、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、その併用型(ハイブリッド型)を選定することができる。
【0044】
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン系化合物、アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−アミノアセトフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン等のフェニルケトン系化合物、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、ミヒラーズケトン等を挙げることができる。
【0045】
光カチオン重合可能な化合物を使用する場合の光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、混合配位子金属塩等を使用することができる。
【0046】
光ラジカル重合と光カチオン重合を併用する、いわゆるハイブリッド型材料の場合、それぞれの重合開始剤を混合して使用することができ、また、一種の開始剤で双方の重合を開始させる機能をもつ芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等を使用することができる。
【0047】
さらに、ホログラム層4には、ホログラムの凹凸パターンの形成を容易とするために、離型剤を添加することができる。離型剤としては、公知の離型剤や界面活性剤、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス等の固形ワックス、フッ素化合物、フッ素ポリマー、リン酸エステル、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0048】
また、レリーフの凹凸形状を正確なものとしたり、硬度、耐熱性を付与するために、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物微粒子や金属アルコキシド、金属アルコキシドオリゴマー等を添加することもできる。
【0049】
さらに、ホログラム層4には、重合防止剤、酸化防止剤、増感剤、紫外線吸収剤、安定化剤、可塑剤、消泡剤等を添加することができる。
【0050】
本実施形態では、ホログラム層4をマイクロエンボス加工して形成し、UV硬化を行う。また、剥離層3と同様に、無機微粒子や微粉末ポリエチレンワックスなどを分散させると好ましい。さらに、膜の切れを樹脂自体が持つため、オリゴマーを添加すると好ましい。また、ホログラム層は、転写時に、熱によるレリーフの消失や輝度の低下をしない程度で架橋密度を小さくした方が、膜が切れやすくなるため、光開始剤を使用すると好ましい。さらに、架橋密度を調整するため、UVの照射時間、照射強度、照射量、を適宜調整するとさらに好ましい。
【0051】
なお、ホログラム材料としては、特開2002−268523号公報、特開2000−272295号公報、特許3357013号公報、特許3357014号公報、特開2005−55473号公報、特開2001−329031号公報又は特開2005−115264号公報等に記載された材料を参考にするとよい。
【0052】
次に、透明蒸着層5について説明する。
【0053】
本発明のホログラム転写箔1を構成する透明蒸着層5は、ホログラム層4と組み合わされてホログラムを発現し、しかも下層を隠蔽させないホログラム効果薄膜が用いられる。
【0054】
また、透明蒸着層5は、ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれば、特に制限されない。例えば、ホログラム層4を構成する樹脂と屈折率が異なる透明材料を使用することができる。この場合、ホログラム効果薄膜の屈折率は、ホログラム層4の屈折率よりも大きくても、小さくてもよく、屈折率の差は0.1以上、好ましくは0.5以上である。また、透明蒸着層5の膜厚は、約50〜100nmが好ましい。
【0055】
なお、透明蒸着層5の材料に関しては、特公平5−87835号公報に記載された材料を参考にするとよい。
【0056】
次に、タイミングマーク8について説明する。
【0057】
タイミングマーク8は、基材フィルム2に直接印刷される打ち出しのためのマークである。
【0058】
次に、バックコート層7について説明する。
【0059】
バックコート層7は、タイミングマーク8をコートすると共に、後述するヒートシール層6に対してブロッキングするものである。例えば、帯電防止性のあるUVインキにすべり性を持たせるためマイクロシリカを分散させたものが好ましい。バックコート層7の膜厚は、約2μmが好ましい。
【0060】
次に、ヒートシール層6について説明する。
【0061】
本実施形態では、ヒートシール層6は、低温接着性をよくし、紙に接着しやすくするため、水系エチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンを用いるのが好ましい。
【0062】
ヒートシール層6としては、熱可塑性樹脂を使用するのが好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、従来からヒートシール剤として使用されている熱可塑性樹脂を使用することができる。例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム等のゴム系、ポリメチル(メタ)アクリル酸、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ(2−エチルヘキシル)(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂系、ポリスチレン、アクリル−スチレン共重合体等のポリスチレン系、ポリイソブチルエーテル等のポリビニルエーテル系、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系、その他、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメチロールアクリルアミド、ポリエステル系、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、ポリエチレンオキシド等が使用できる。また、共重合体として、例えば、酢酸ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル−オクチル(メタ)アクリレート等の酢酸ビニルとアクリル樹脂の共重合体、塩化ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、塩化ビニリデン−ブチル(メタ)アクリレート等の共重合体、エチレン−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の共重合体等を使用することができる。また、これらの樹脂は2種以上を用いてもよい。軟化温度、密着性の観点から、エチレン−(メタ)アクリル酸、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の、オレフィン樹脂とアクリル樹脂の共重合体、または、オレフィン樹脂とアクリル樹脂のブレンド物が特に好ましい。
【0063】
なお、本発明ではヒートシール層6に、箔切れ性を向上させるために、公知のフィラー、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、コロイド状微粒子等を添加してもよい。但し、これらの微粒子は、通常、転写時の熱で軟化することはないため、低温シール性の観点から、ヒートシール層6中の含有量を10重量%以下とすることが好ましい。
【0064】
また、図2に示すように、塗布厚より第1の添加粒子6aの径を大きくすることで、第1の添加粒子6aの一部を膜からはみ出させることが好ましい。例えば、ヒートシール層6の膜厚を5〜6μmとし、それ以上の粒径を持つ第1の添加粒子6aを一部配合することが好ましい。また、図2に示すように、ヒートシール層6に一方の面から熱を与えると、ヒートシール層6の膜厚より小さい粒径を持つシリカ等からなる第2の添加粒子6bは、熱とは反対の方向に重合し、ワックス等からなる第3の添加粒子6cは、熱の方向に重合する。このように熱を与えることにより、ヒートシール層6を切れやすい構造とすることができる。
【0065】
なお、ヒートシール層6の材料に関しては、特許第3140820号公報、特開平4−185498号公報、特開平9−39391号公報、に記載された材料を参考にするとよい。
【0066】
本発明のホログラム転写箔の転写は、加熱、加圧することにより行なうことができ、転写装置としては、熱スタンプ型、ロール型等の転写方式を使用することができる。また、本発明のホログラム転写箔の被転写体としては、例えば、紙、合成紙、プラスチック、金属等のフィルムやシート、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。プラスチックとしては、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。また、ホログラムが具備する意匠性を利用する目的で、包装紙や包装用フィルム、プレミアムカード、雑誌や書籍等を被転写体としてもよい。また、ホログラムが偽造困難である点を利用して、高い偽造防止性が要求される真正性証明用媒体、例えば、銀行等の預貯金カード、通帳、クレジットカード、身分証明書、受験票、パスポート、紙幣、商品券、株券、乗車券、航空券、交通機関や公衆電話等のプリペイドカード等を被転写体としてもよい。あるいは、高級腕時計、貴金属、宝飾品、いわゆるブランド品と言われる世界的に著名な高級商品で、偽造の対象となり易い物品や、それに付属するタグ、音楽ソフト、映像ソフト、コンピュータソフト、ゲームソフト等が記録された記録媒体、それらのケース等の物品も被転写体として挙げることができる。また、ホログラム層には、必要に応じて情報を記録することも可能である。
【0067】
さらに、本発明のホログラム転写箔の被転写体として、光学的機能を備えたり、反射光を制御する光学素子、例えば、反射板、反射防止板、偏光板、導光板等のように、ディスプレイや計器類、携帯電話等の表示窓の内部あるいは表面に設置する部材を挙げることができる。
【0068】
本発明のホログラム転写箔の転写は、被転写体の一部への転写、全面への転写、いずれであってもよく、また、一部への転写の場合、複雑な模様や文字等の転写型を用いて転写してもよい。
【0069】
図3は、上述の本発明のホログラム転写箔1を用いた転写例を示す図である。図3に示されるように、被転写体11上に本発明のホログラム転写箔1をヒートシール層6が接するように載置し、所望のパターンの熱スタンプ21により基材フィルム2側から熱圧着してヒートシールを行い、その後、基材フィルム2側を剥離する。この剥離に際して、ヒートシール層6に含有される微粒子により、ヒートシールされた部位と他の部位との境界で良好な箔切れが生じて、熱スタンプ21で押圧された領域の剥離層3、ホログラム層4、透明蒸着層5、ヒートシール層6が被転写体11に転写される。また、熱スタンプ21で押圧された領域では、微粒子も軟化してシール性を発現するので、ヒートシール層6の接着性が極めて高いものとなる。
【0070】
次に、本発明のホログラム転写箔の製造方法について、図1に示したホログラム転写箔1を例として説明する。図4は、ホログラム転写箔の製造方法を示す図である。
【0071】
本発明の製造方法は、基材フィルム2上に剥離層3を形成し、この剥離層3上にホログラム層4となる樹脂層を形成し、この樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層4とする工程と、このホログラム層4のホログラムレリーフパターン上に透明蒸着層5を設ける工程と、透明蒸着層5上にヒートシール層6を設ける工程と、を有している。なお、ホログラム層4のホログラムレリーフパターン上に透明蒸着層5を設ける工程の前に、基材フィルム2にタイミングマーク8をシルクスクリーン印刷し、その上にバックコート層7を形成する工程を行うと好ましい。
【0072】
基材フィルム2上への剥離層3の形成は、上述の剥離層3に使用する材料を、必要に応じてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール等の溶剤と混合して塗布液とする。この塗布液を公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法、リップコート法、ドクターブレードコート法、コンマコート法、ダイコート法、スピンコート法等により基材フィルム2上に塗布して剥離層3を形成することができる。尚、塗布後は、必要に応じて、例えば、50〜180℃で乾燥して溶剤を揮散させ、必要に応じて、再度乾燥を行なって、剥離層3を形成することができる。
【0073】
また、ホログラム層4の形成は、まず、上述のホログラム層4に使用する材料を、必要に応じてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール等の溶剤と混合して塗布液とする。この塗布液を公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法、リップコート法、ドクターブレードコート法、コンマコート法、ダイコート法、スピンコート法等により剥離層3上に塗布して樹脂層を形成する。尚、塗布後は、必要に応じて、例えば、50〜180℃で乾燥して溶剤を揮散させ、必要に応じて、再度乾燥を行なって、樹脂層を形成することができる。
【0074】
レリーフ型のホログラム層4の形成では、レーザー光や電子線を用いて作製したホログラムまたは回折格子を原版とし、この原版を未硬化状態の樹脂層に密着させ、その状態で樹脂層を、紫外線、電子線のような電離放射線や、熱により硬化させてホログラム層4を形成する。あるいは、上記の原版を母型とし、電鋳法により作製したニッケルスタンパー、熱可塑性樹脂を利用して熱プレスすることにより凹凸パターンを複製したスタンパー、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂組成物を凹凸パターンに流し込み硬化させることにより作製した樹脂製スタンパー等を、未硬化状態の樹脂層に密着させ、その状態で樹脂層を、紫外線、電子線のような電離放射線や、熱により硬化させてホログラム層4を形成する。
【0075】
また、常温での固体の樹脂層を形成した後、この未硬化状態の樹脂層にホログラム原版あるいは原版から作製したスタンパーを密着(必要に応じて加熱密着)させ、原版あるいはスタンパーを剥離した後、紫外線、電子線、熱等により樹脂層を硬化させてホログラム層4としてもよい。
【0076】
また、屈折率変調の促進、重合反応の完結のために、干渉露光後、紫外線による全面露光や加熱等の処理を適宜行なうことができる。
【0077】
ここで、基材フィルム2にタイミングマーク8をシルクスクリーン印刷し、その上にバックコート層7を形成する工程を行う。
【0078】
レリーフ型のホログラム層4のレリーフパターン上に透明蒸着層5を設ける工程では、真空蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、電気めっき、コーティング等の公知の方法を用いることができる。
【0079】
透明蒸着層5上にヒートシール層6を設ける工程では、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液(エマルジョン状態のものが好ましい)を透明蒸着層5上に塗布し、乾燥を行い、必要に応じて、再度乾燥することによりヒートシール層6を形成する。使用する熱可塑性樹脂、微粒子は上述の材料を使用することができる。
【実施例】
【0080】
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳しく説明する。
【0081】
実施例1について説明する。
【0082】
まず、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート原反(東レ(株)製 ルミラー25T60C)の基材フィルム2の片面に、平均粒径3μm程度のPE−waxを重量比4%含むアクリル樹脂((株)昭和インク工業所製 48wx6−H0)で、剥離層3(膜厚約1μm)を形成する。
【0083】
[基材フィルム]
・ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下「PETフィルム」という。)
(東レ(株)製 ルミラー25T60C)
[剥離層]
・アクリル樹脂(PE−waxを含む)
((株)昭和インク工業所製 48wx6−H0)
【0084】
次に、この剥離層3上に以下の組成を有する光硬化性樹脂により、ホログラム層形成用の樹脂層(膜厚約2μm)を形成する。
[ホログラム層]
・光硬化性樹脂(ザ・インクテック(株)製 MHX405)
ポリウレタンアクリレート … 重量比34%
光重合開始剤 … 重量比 1%
溶剤(離型性シリコーン) … 重量比65%
【0085】
次いで、ホログラム複製を下記のように行なってホログラム層4を形成する。まず、レーザー光を用いてホログラム原版を作製し、このホログラム原版を、連続複製装置のエンボスローラーに装着する。次いで、ホログラム層ベースを、連続複製装置の給紙側に設置し、エンボスローラーに20m/分の速度で供給して、プレス圧1×105Pa、ロール温度140℃で圧着して、凹凸パターンを樹脂層に形成した。引き続き、高圧水銀灯より発生した紫外線を通常の1/2の照射量で照射して樹脂層を硬化させ、レリーフを形成してホログラム層4とする。
【0086】
次に、上記のホログラム層4上に真空蒸着法により透明蒸着層5を形成する。透明蒸着層5は、ホログラム層4の屈折率と異なる屈折率を有する。本実施例では、ホログラム層の屈折率1.4に対し、透明蒸着層5の屈折率を1.8〜2.3とする。
【0087】
[透明蒸着層]
・ZnS及びTiO2
【0088】
次に、基材フィルム2にタイミングマーク8をシルクスクリーン印刷する。
【0089】
[タイミングマーク]
・墨シルクインキ
((株)セイコーアドバンス製 JETE1墨)
【0090】
次に、基材フィルム2及びにタイミングマーク8の上にバックコート層7を形成する。
【0091】
[バックコート層]
・UVインキ(重量比1%でシリカ剤を含む)
((株)昭和インク工業所製 UVAS)
【0092】
次いで、透明蒸着層5上に下記組成のヒートシール層6(膜厚約5μm)を形成する。
【0093】
[ヒートシール層]
(株)昭和インク工業所製 THDHS-S(46)15
・水系エチレン−アクリル酸共重合体エマルジョン … 重量比85%
・シリカ剤 … 重量比15%
・PE−wax … 重量比0.1%
【0094】
実施例2について説明する。実施例2は、実施例1のホログラム層に代えて以下の組成を有する樹脂層を形成する。
【0095】
[ホログラム層]
・光硬化性樹脂(ザ・インクテック(株)製 MHX405)
ポリウレタンアクリレート … 重量比34%
光重合開始剤 … 重量比2%
溶剤(離型性シリコーン) … 重量比60%
・PE−wax((株)昭和インク工業所製 スリップ剤B)
… 重量比2%
・オリゴマー/官能基数2、分子量3000
(日本合成化学工業(株) 紫光6630) … 重量比2%
【0096】
実施例3について説明する。実施例3は、実施例1の剥離層のアクリル樹脂に代えて以下の組成を有するセルロース樹脂を用いて樹脂層を形成する。
[剥離層]
・セルロース樹脂(PE−waxを重量比20%含む)
((株)昭和インク工業所製 CAPB20)
【0097】
次に、実施例4について説明する。基材フィルム及び剥離層については実施例1と同様のものを使用する。
【0098】
次に、体積型ホログラム形成用光硬化性樹脂組成物溶液を、50μmのPETフィルム(東レ(株)製 ルミラー25T60C)に乾燥後膜厚が3g/m2 となるようにグラビアコートで塗工し、さらに塗工面に50μmのPETフィルムをラミネートして、体積型ホログラム形成用フィルムを作成する。
【0099】
体積型ホログラム形成用フィルムの一方の側のPETフィルムを剥離し、予め用意された体積型ホログラム原版に、コーティングされた光硬化性樹脂組成物面をラミネートする。そこで、ホログラム形成用フィルム側から、波長が514nmのアルゴンレーザー光を入射して体積型ホログラムを得る。
【0100】
[ホログラム層]
・体積型ホログラム形成用光硬化性樹脂組成物 60重量部
・メチルエチルケトン(MEK) 25重量部
・トルエン 15重量部
【0101】
次に、剥離層3上に、作成した体積型ホログラムを原版から剥離してラミネートし、PETフィルム/剥離層/体積型ホログラム層/PETフィルムの構成を得、さらに加熱、紫外線照射で処理した。
【0102】
上記構成により、体積型ホログラム層4に接しているPETフィルムを剥離し、該体積型ホログラム層上に感熱性接着剤(実施例1のヒートシール層を使用)に重量分立で6%のシリカ微粒子を含む溶液を、グラビアコートで乾燥後2g/m2となるように塗工し、PET/剥離層/体積型ホログラム層/感熱接着剤層からなる、体積型ホログラム転写箔を得る。
【0103】
実施例1〜実施例4で作成されたホログラム箔を、120℃で、ホログラム転写機(セキュリティーフォイリング社:マイクロポイズPRO)にて紙に転写したところ、箔切れよく良好に転写された。
【0104】
以上、本発明のホログラム転写箔を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0105】
1…ホログラム転写箔
2…基材フィルム
3…剥離層
4…ホログラム層
5…透明蒸着層
6…ヒートシール層
7…バックコート層
8…タイミングマーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルムと、
ホログラムレリ−フパターンを形成したホログラム層と、
前記基材フィルムと前記ホログラム層との間に設けられた剥離層と、
前記ホログラム層に対して前記剥離層の反対側に設けられたヒートシール層と、
を備え、
前記ヒートシール層は、
水系エチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンからなり、
前記ヒートシール層の厚みより大きい粒径の添加粒子を含む
ことを特徴とするホログラム転写箔。
【請求項2】
前記ヒートシール層は、
前記ヒートシール層の厚みより大きい粒径の添加粒子を第1の添加粒子とし、
前記ヒートシール層の厚みより小さい粒径の第2の添加粒子を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム転写箔。
【請求項3】
前記添加粒子は、シリカからなる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム転写箔。
【請求項4】
前記ヒートシール層は、ワックスを含む
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のホログラム転写箔。
【請求項5】
前記ホログラム層は、紫外線硬化型架橋構造の樹脂からなる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のホログラム転写箔。
【請求項6】
前記ホログラム層は、樹脂の架橋数を調整する架橋構造調整添加剤を含む
ことを特徴とする請求項5に記載のホログラム転写箔。
【請求項7】
前記樹脂は、ポリウレタンアクリレートからなり、
前記架橋構造調整添加剤は、オリゴマーからなる
ことを特徴とする請求項6に記載のホログラム転写箔。
【請求項8】
前記ホログラム層は、ワックスを含む
ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のホログラム転写箔。
【請求項9】
前記剥離層は、ワックスが分散したアクリル樹脂からなる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のホログラム転写箔。
【請求項10】
前記ホログラム層と前記ヒートシール層の間に、前記ホログラム層と屈折率の異なる透明蒸着層を有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のホログラム転写箔。
【請求項11】
前記基材フィルムにバックコート層を積層する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のホログラム転写箔。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−240994(P2010−240994A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92595(P2009−92595)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】