説明

ボールスタッドを製造するための冷間変形法

ボールジョイント内に組み込むための、ボール領域と円錐領域とねじ山領域とを有するボールスタッドを冷間変形により作製するための冷間変形法が提案され、この場合にまずロッド状のバー半製品から、成形された円錐領域(3)と、ねじ山(2)及びボール(5)のための円筒状の領域が押出成形により作製される。押出成形工程には、別の作製順序として圧延法によりボール領域の成形が続く。同時にねじ山領域の最終形状が形成される。これにより、ボールスタッドの作製は全体として冷間変形によってのみ行われ、従来技術より公知の方法に対して時間ユニット毎の個数生産の著しい上昇を可能にする。同時に価値のある鋼類を使用することができる。なぜならば、冷間変形によりボールスタッドの十分な耐性を保証することができるからである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールジョイント内に組み込むための、ボール領域と、円錐領域と、ねじ山領域とを有するボールスタッドを製造するための冷間変形法に関する。
【0002】
ボールジョイント内に組み込むために規定されたボールスタッドを作製するためには、原則的に切削加工による製造法並びに切削加工によらない製造法が用いられる。切削加工による形状付与時には、破棄されなければならないより大量の廃棄材料が生じる。さらにこの廃棄材料はまず半製品として獲得され得るという欠点を有している。さらに現在汎用の工具機械では、基本的に一分につき10個以上のサイクル時間が可能ではないことが欠点である。さらに切削による形状付与時には少なくともねじ山領域がロール若しくは圧延工程により加工される必要があり、これにより、不可欠なねじ山をこの領域内に設けることが不可欠である。このようなロール若しくは圧延処理のサイクル時間は、同様に上に述べた、一分に付き約10個の範囲内である。
【0003】
切削による加工に対して択一的に、従来技術ではボールスタッドを冷間又は熱間距離でプレス加工により作製することが公知である。プレス加工は、ボールスタッドの縦軸線の方向に行うことができ、この場合に通常はばり突出部がボールスタッドブランクの端部に形成されるか、又はプレス加工は2部分のプレス加工工具内で水平方向に行われ、この場合にはばりがプレスボディブランクの周囲に周方向に生じる。生じたプレス加工ばりは、従来技術に対応して旋削による後加工により除去される。これにより、ボールスタッドの旋削によらない成形時にもボールスタッドの完成までにはコスト高な、若しくは時間のかかる作業工程が生じる。
【0004】
さらに従来技術により、複数部分により構成されたボールスタッドが公知である。しかしながら、このボールスタッドの作製ついてはここでは詳しく述べないことが望ましい。なぜならば、本発明の方法は一部分より成るボールスタッドの作製に関するものだからである。
【0005】
本発明の課題は、ボール領域、円錐領域及びねじ山領域を有するボールスタッドを作製する方法を開示し、個々のボールスタッドを作製するための時間ユニット毎の個数を根本的に高めることができ、これにより、不可欠な作製コストを著しく減じることである。
【0006】
この課題は、請求項1に開示された技術理論により解決される。この場合、本発明では、まずロッド状のバー半製品材料からねじ山及びボールのための成形された円錐領域と円筒状の領域とを有するボールスタッドブランクが押出成形により作製されることが重要である。この場合にプレスショルダがボールの形成のために設けられた領域の自由な端部に配置されており、次いで別の作業工程では、成形体の転動によりトリガされ同期化される圧延法によりボール領域成形される。
【0007】
上に述べた方法ステップの新式の組合せにより、それぞれの切削による形状付与を省略することができる。プレス加工工程及び後置された圧延時のサイクル時間は、プレス加工のためには1分につき約100個、並びに圧延時には1分につき約50個の範囲である。
【0008】
圧延法は、「扁平ジョー式圧延法(Flachbackenwalzverfahren)」又は「円形ジョー式圧延法(Rundbackenwalzverfahren)」であってよい。
【0009】
前記作製プロセスの組合せにより、これまで従来技術により公知であるよりも著しく大きい個数のボールスタッドを作製することができる。このことは、特に扁平ジョー式圧延又は円形ジョー式圧延の場合には、複数の機能領域、例えばボール領域、円錐領域及びねじ山領域を1つの工具により同時に加工することができる。さらに、当然のことながら、切削による作製形式ではどうしても不可欠なそれぞれの廃棄材料の排出はなしに済む。
【0010】
圧延機のための投資コストは、旋削機の作製のためにかかるのとほぼ等しいコスト領域にあるので、ボールスタッドを作製するための初期投資の領域でも、工具のより高い生産高に基づき、新しい本発明の手段のためにはコスト利点が生じる。
【0011】
本発明による方法では、さらに扁平ジョー式圧延又は円形ジョー式圧延の間にまず円錐領域と、ボールを成形するために設けられた円筒状の領域との間のネック領域を形成することが有利であることが明らかとなった。例えば、新式の方法で作製されたボールスタッドの剛性測定は、ローラによるネック領域の成形により、ボールスタッドの耐用寿命を50%まで高めることがきることを明らかにした。ネック圧延による耐用寿命の上昇により、マイクロ合金エレメントを有する鋼を使用する可能性が生じる。マイクロ合金エレメントの入手コストは熱処理のために不可欠な焼入れ鋼のための入手コストよりも著しく低い。マイクロ合金エレメントを設けられたC-Mn鋼の冷間変形は、特にネック領域では十分な強度を得るために十分である。強度値の上昇は、外的な負荷が等しい場合に、対応したボールスタッドの構成サイズを減じるために用いることができる。
【0012】
さらに、本発明による方法の別の特別な構成として圧延工程の前に、ボール領域を形成するために設けられた、ボールスタッドブランクの自由な端部内に、端面で開かれた止まり孔状の切欠きが設けられることが有利であることが示された。この場合に、前記止まり孔状の切欠きは、プレス加工時に使用される上位工具により成形することができる。この切欠きは、ボール領域を形成するために設けられた、ボールスタッドのシリンダ状の部分領域の、最終的なボール状の形状への変形を簡易化する。さらに、この切欠きはもちろん材料節約になる。「極孔」と呼ばれる止まり孔状の切欠きは、例えばセンサを収容するために用いるか、又はオイルリザーバとして使用することができる。もちろん、この関連では例えばプラスチックカバーによる極孔の閉鎖も可能である。
【0013】
次に本発明の実施の形態を図面につきさらに詳しく説明する。
【0014】
図1に示したボールスタッドブランクが押出成形法により作製され、ボールスタッド長手方向に直列に配置された、種々異なった空間的な構成の複数の部分領域から成っている。前記種々異なった領域は、押出成形後に本発明による方法特徴組合せによって最終的な形状に変形され、この場合に本発明による冷間変形法の終了後には図3Cの図面に対応したボールスタッド形状が生じる。
【0015】
全体に符号1により示したボールスタッドブランクは、図1に対応して、ボールスタッドブランク1の自由な端部に配置された円筒状の領域2から成っており、この領域2には、ボールスタッドの作製後には機械-又は車体構成部分にボールスタッドを固定するためのねじ山が位置している。円筒状の領域2には円錐状の領域3が直接に接続している。この円錐状の領域3は押出成形プロセスの後には原則的に既に仕上がりの寸法を有しており、この場合に、後置された作業工程では円錐表面の平滑化をもたらすことができる。円錐状の領域3には再び別の円筒状の領域4が接続しており、この領域4は完成したボールスタッドのいわば「ネック区分」を有しており、領域4には、図3Cの図面に対応してこの領域4に接続する領域への移行部としてノッチが成形される。ボールスタッドブランク1の締めくくりの領域として、自由な第2の端部には別の円筒状の領域5が配置されている。この領域は、円筒状の領域4への移行部内には半円状の部分領域6を有していてよい。この部分領域6の半円状の構成に対して択一的に、円筒状の領域4への円錐状の移行部もここでは可能である。最後に述べた円筒状の領域4は、本発明による方法の枠内でボール状に変形されることになり、これにより、図3Cに示したボールヘッド18がボールスタッドの上側の自由な端部に生じる。変形プロセスを簡易化するためには、円筒状の領域5の上側の自由な端部に基本的には同様に円筒状に形成された、止まり孔の形の切欠き7を設けることができる。このことは前置された押出成形プロセスの枠内で行い、押出成形の上位工具によって実施される。この場合に両方の押出工具半部は次のように構成されている、すなわち、両方の半部の分離線が分離線8の領域内に位置しており、これにより、工具分離平面、場合によってはこれに結びついたばり集積物(Gratansammlungen)が、ボール状に形成されるべき円筒状の領域5の外部に位置するようになる。
【0016】
ボールスタッドブランク1を成形体の転動によりトリガされ同期化される圧延法により完全に成形するためには、原則的に3つの可能な圧延法バリエーションが提供されている。これらの種々異なった3つの方法を次に図面につき説明する。
【0017】
圧延法変化態様としては、まず「扁平ジョー式圧延法」が提供される。この圧延法では、付属の圧延装置が2つの扁平ジョー9及び10から成っており、この場合に図2に符号9を付した一方の扁平ジョーが、不動の扁平ジョーの形で構成されており、これに対して向かい側に位置する扁平ジョー10は矢印Pの方向に並進的な運動を行う。両方の扁平ジョー9及び10の間には、入口領域12及び出口領域13を有する圧延ギャップ11が位置している。ボールスタッドブランク1は扁平ジョー圧延法の開始時には切断線A−Aの領域で圧延ギャップ11内へ挿入され、この場合に可動な圧延ジョー10は、一点鎖線で示した図に対応する位置を取る。可動な扁平ジョー10の移動及びこれによりもたらされる、ボールスタッドブランク1の転動運動により、このボールスタッドブランク1は圧延ギャップ11を介して搬送される。ボールスタッドの成形もこれに接続するネック領域の成形も、圧延ギャップ11の内部をボールスタッドブランクが運動する間に行われる。成形のためには、扁平ジョー9及び10が、本来の圧延工程の開始時に図3Aに対応して、基本的にボールスタッドブランク1の輪郭に対応した輪郭を有している。図3Aには、このためにボールスタッドブランク1が扁平ジョー9と一緒に示されている。図3A、図3B及び図3Cに示した別の扁平ジョー10の輪郭プロフィールは、原則的に同図面に示した扁平ジョー9の輪郭プロフィールに対応している。扁平ジョー9及び10のプロフィールは、互いに向かい合った側面14及び15に沿って、完成したボールスタッドでは図3Cに対応して、出口領域13で完成した輪郭にまで変化する。可動な扁平ジョー10の並進的な運動により、図3Aに示した扁平ジョー9の出発プロフィールは、当然のことながら図2の扁平ジョー10では点Cの領域内の下側の領域に位置しており、これに対して図3Cに示した、扁平ジョー9の最終プロフィールは、扁平ジョー10の点Aの領域内に位置している。したがって、扁平ジョー9及び10は切断線B−Bの領域内では対称的に形成されている。扁平ジョー9及び10の側面14若しくは15の輪郭の変化から、ボールヘッド並びにネック領域の変形の経過が段階的に連続して行われることが判る。圧延ギャップ11内へボールスタッドブランク1を挿入した後には、まずネックショルダ16が成形され、この場合に同時にシリンダ状の領域5のヘッド領域17で成形が行われる。この成形は図1につき説明した、ボールスタッドブランク1の自由な端部に設けられた切欠き7により簡易化される。圧延法によるネックショルダ16の形成は、この領域の根本的な剛性向上をもたらす。なぜならば、切削加工とは反対に、材料除去が行われるのではなく、前記領域内でボールスタッドブランクの材料が変形されるからである。
【0018】
切断線B−Bと切断線C−Cとの間の領域の圧延工程のさらなる経過では、次いでボールヘッド18の最終的な形状への最終的な成形が行われ、この場合に圧延工程の終了時には可動な扁平ジョー10が図2に点線で示した位置IIIをとる。同時に全圧延工程の間にはボールスタッドブランク1の円錐状の領域3の表面の平滑化が、扁平ジョー9及び10の側面14若しくは15の輪郭の、適宜な構成により行われる。さらに必要なねじ山をシリンダ状の領域2内の、ボールスタッドブランク1の下側の自由な端部に設けることも可能である。これにより、場合によっては扁平ジョーの対応した構成により、可動な扁平ジョー10の並進的な運動の間に、切削加工の場合のように材料剥離及び材料除去が不可欠となることなしに、ボールスタッド全体の対応した成形が行われる。さらに圧延工程は、全体として表面の剛性の向上をもたらし、これにより、後続の硬化手段を省略することができる。
【0019】
完成したボールスタッドを作製するための圧延工程の上に述べた経過は、扁平ジョー式圧延法に対して択一的に、圧延ジョーが湾曲した形状を有している装置によって実施することもできる。次いで、まず図4及び図5に基づき、円形ジョーローラの第1の形状を説明する。この場合にこの円形ジョー式圧延装置は、図4及び図5に対応して、平行した回転軸線19及び20上に互いに隣接して配置された2つのローラシリンダ21及び22から成っている。両方のローラシリンダの間には、扁平ジョーローラに類似して圧延ギャップ11が生じており、この圧延ギャップ11内へはボールスタッドブランク1が挿入される。両方のローラシリンダ21及び22は周面に、ボールスタッドブランク1の輪郭のネガティブ形状も、周に約270°だけずらして配置されていてよい別の角度領域内には、完成したボールスタッドの輪郭も有している。圧延工程は、圧延シリンダ21及び22の逆向きの回転運動により得られ、この場合にボールスタッド自体は定置されて圧延ギャップ11内に留まる。
【0020】
図4及び図5は、圧延ギャップ11内へボールスタッドブランク1を挿入した直後のローラシリンダの位置を示している。図4の断面図では、ローラシリンダ21及び22の周に、180°だけずらして点P1及び点P2の領域内にプロフィールが形成されており、このプロフィールは、図3Bに示した扁平ジョー9のプロフィールに基本的に対応している。点P3若しくはP4の領域内の、ローラシリンダ21若しくは22の周には、周面内に、図3Cに示した扁平ジョー9を有する図3Cに対応した輪郭が形成されている。したがって最終的な形状へのボールスタッドブランクの圧延工程は、ローラシリンダ21及び22の約270°の回転の間に行われる。当然のことながら、「円形ジョー式圧延法」の場合にもボールスタッドブランク1の円錐状の領域3の同時的な平滑化を、不可欠なねじ山をシリンダ状の領域2内に設けることと同様に行うことができる。
【0021】
「円形ジョー式圧延法」の別の変化態様として、圧延ジョーが、上に述べた第1の変化態様に類似したローラシリンダ23により形成されており、これに対して第2の圧延ジョーがローラシリンダを同心的に取り囲むローラ中空シリンダ24により形成されている装置が適している。上に述べた択一的な圧延法に類似して、ローラシリンダ23と、このローラシリンダを取り囲むローラ中空シリンダ24との間には、図6に対応して圧延ギャップ11が生じており、この圧延ギャップ11内へは、成形したいボールスタッドブランク1が挿入される。ローラ中空シリンダ24の内周面及びローラシリンダ23の外周面には、圧延したいボールスタッドブランク1の輪郭のそれぞれ可変の形状が鋳造されている。本来の圧延工程は、圧延シリンダ23と圧延中空シリンダ24とを互いに逆向きに回動させることにより得られる。この場合に、ローラシリンダ23とローラ中空シリンダ24との相対運動は形状付与のために決定的である。したがって、必要に応じてシリンダ23又はシリンダ24のいずれか一方のみを回動させ、他方を静止させておくことも可能である。この方法では、ボールヘッドもネックショルダも、さらに必要に応じて円錐状の領域も、完成したボールスタッドのねじ山領域も形成することができる。これにより、円形ジョー型ローラのこの別の変化態様も、高い作製個数に関する相応の利点並びに従来技術により公知の方法に対して剛性向上を提供する。
【0022】
ボールスタッドの変形は、図7及び図8に例として示した公知の円形ジョー式圧延装置により行うこともできる。
【0023】
ボールスタッドブランク1の加工は、この場合には回転軸線を中心として回転する対称的なローラシリンダ25及び26の転動により行われる。ボールスタッドブランク1が、ローラシリンダ25,26の間の圧延ギャップ11内に配置されている。ボール状の形状を、ボールスタッドブランク1は、ローラシリンダ25,26の、対応して成形された周ジオメトリにより獲得する。ローラシリンダ25,26の周面27若しくは28内には、ネガティブ輪郭が成形されており、このネガティブ輪郭は、ボールスタッドブランク1のシリンダ状に成形された領域5も形成することができる。この場合に、回動するローラシリンダ25,26は、まずボールスタッドブランク1の方へ運動せしめられる。この送付運動は、例えばハイドロリック・シリンダにより行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】トリガされ同期化された圧延法による、ボール領域の成形前のボールスタッドブランクの側面図である。
【図2】圧延工程の間にボールスタッドを配置された扁平ジョー式圧延装置の概略的な平面図である。
【図3A】図2の切断線A−Aに対応した、圧延工程開始時の扁平ジョー式圧延装置の断面図である。
【図3B】図2の切断線B−Bに対応した、圧延工程の間の扁平ジョー圧延装置の断面図である。
【図3C】図2の切断線C−Cに対応した、ボールスタッドのための成形プロセスの終了時の扁平ジョー圧延装置の断面図である。
【図4】ボールスタッドブランクを配置された、円形ジョー式圧延装置の概略的な断面図である。
【図5】図4の円形ジョー式圧延装置の平面図である。
【図6】ボールスタッドブランクを配置された、円形ジョー式圧延装置の別の変化態様の斜視図である。
【図7】ボールスタッドブランクを配置された、円形ジョー式圧延装置の概略図である。
【図8】図7の円形ジョー式圧延装置の平面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 ボールスタッドブランク、 2,4,5 円筒状の領域、 3 円錐状の領域、 6 半円状の部分領域、 7 切欠き、 8 分離線、 9,10 扁平ジョー、 11 圧延ギャップ、 12 入口領域、 13 出口領域、 14,15 側面、 16 ネックショルダ、 17 ヘッド領域、 18 ボールヘッド、 19,20 回転軸線、 21,22,23,25,26 ローラシリンダ、 24 ローラ中空シリンダ、 27 周面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールジョイント内に組み込むための、ボール領域と円錐領域とねじ山領域とを有するボールスタッドを作製するための冷間変形法であって、該冷間変形法において、まずロッド状のバー半製品材料から、成形された円錐領域(3)と、ねじ山(2)及びボール(5)のための円筒状の領域を有するボールスタッドブランク(1)を押出成形により作製し、プレスショルダを、ボールを形成するために設けられた領域(5)の自由な端部に配置し、次いで少なくとも1つの別の作業工程で成形体の転動による圧延法により、ボール領域を成形することを特徴とする、ボールスタッドを作製するための冷間変形法。
【請求項2】
圧延法を、トリガされ同期化される圧延法にする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
ボール領域を最終形状に成形するのと同時に、ねじ山領域を形成する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
ボール領域を最終形状に成形するのと同時に、前置されたプレス加工法で形成された円錐領域(4)を平滑化する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
圧延工程の前に、ボール領域を形成するための設けられた、ボールスタッドブランク(1)の自由な端部内へ、端面で開かれた止まり孔状の切欠き(7)を設ける、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
切欠き(7)を、プレス加工時に使用される上位工具により成形する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
圧延の間に、まず円筒状のネック領域(4)を、円錐領域(3)と、ボールを成形するために設けられた円筒状の領域(5)との間に成形する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
圧延法として、扁平ジョー式圧延法を用いる、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
圧延法として、円形ジョー式圧延法を用いる、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
円形ジョーローラを、平行な回動軸線(19,20)に互いに隣接して位置する圧延シリンダ(21,22)の形で形成し、該圧延シリンダ(21,22)の外側輪郭が、圧延したいボールスタッドの輪郭のそれぞれ半分のネガティブ形状を有しており、ボールスタッドを、圧延プロセスの間に、圧延シリンダ(21,22若しくは25,26)の間の圧延ギャップ(11)内に配置する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
円形ジョーローラが、圧延シリンダ(23)と、該圧延シリンダ(23)を同心的に取り囲む中空シリンダ(24)とにより形成されており、圧延シリンダ(23)の外側輪郭と、中空シリンダ(24)の内側輪郭とが、圧延したいボールスタッドの輪郭形状の、外周若しくは内周にわたって変化する半分のネガティブ形状を形成しており、ボールスタッドを、圧延プロセスの間に、圧延シリンダ(23)の外側輪郭と圧延中空シリンダ(24)の内側輪郭との間に配置する、請求項9又は10記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−512961(P2007−512961A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540160(P2006−540160)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【国際出願番号】PCT/DE2004/002614
【国際公開番号】WO2005/051594
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506054589)ツェットエフ フリードリヒスハーフェン アクチエンゲゼルシャフト (151)
【氏名又は名称原語表記】ZF Friedrichshafen AG
【住所又は居所原語表記】D−88038 Friedrichshafen,Germany