説明

ボールタップ装置

【課題】洗浄タンクが手洗吐水管有りの場合と、無しの場合との何れに対しても同一のものを用いて対応可能なボールタップ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ボールタップ装置22において、手洗鉢に設けた手洗吐水管に対して通水管100の水を導く導水管を接続するための筒状の手洗用給水口52を、本体管44に接続されて本体管44とともに通水管100を構成する接続管46に、タンク内吐水口50とは別途に下向きに突出状態に設けておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は便器洗浄のための洗浄水を内部に貯える洗浄タンクに対して給水と給水停止とを自動的に行うボールタップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、便器洗浄用の装置として、洗浄タンク内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロートと、洗浄タンクへの給水を行う給水弁と、フロートと給水弁とを連繋する連繋アームとを有し、フロートの下降により給水弁を開いて洗浄タンク内に給水を行い、洗浄タンク内の洗浄水が設定した満水状態になったとき、フロートの上昇により給水弁を閉じて給水停止させるボールタップ装置が広く用いられている。
例えば下記特許文献1にこの種のボールタップ装置が開示されている。
【0003】
図7はその具体例を示している。
同図において300は洗浄タンクで、アウタタンク302と、その内側のインナタンク304との2重タンク構造をなしている。
アウタタンク302の上部には、その蓋を兼用した手洗鉢306が設けられており、この手洗鉢306から手洗吐水管308が起立する形態で設けられている。
手洗鉢306の底部には排水口310が設けられており、手洗吐水管308から吐水された手洗水が、この排水口310から洗浄タンク300内部へと落下する。
【0004】
312は、洗浄タンク300内部に配設されたボールタップ装置でボールタップ本体334と、洗浄タンク300内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロート314とを有し、フロート314の昇降に連動して給水弁を開閉し、洗浄タンク300への給水及び給水停止を行う。
ボールタップ本体334は、外部給水管336を通じ送られた水を通水させる通水管を有していて、その通水管に内部の水路を連通及び連通遮断する給水弁が設けられている。
ボールタップ装置312は、フロート314が下降すると通水管に設けられた給水弁を開いて、通水管に下向きに突出状態に設けられた筒状のタンク内吐水口316を通じ、洗浄タンク300内に給水を行う。
また一方、洗浄タンク300内部の水面の上昇につれてフロート314が上昇し、そしてその水面が満水状態になると、給水弁を閉じて給水を停止する。
【0005】
ボールタップ本体334からはまた、蛇腹管から成る導水管318が延び出していて、その先端部が手洗吐水管308に接続され、洗浄タンク300への給水時にこの導水管318を通じて手洗吐水管308への給水が併せて行われる。
【0006】
ここでボールタップ本体334の通水管には、筒状の手洗用給水口338が上向きに突出状態で設けられており、導水管318はその手洗用給水口338に接続されて、通水管の水を手洗吐水管308へと導く。
【0007】
洗浄タンク300の底部にはフロート弁(排水弁)320が設けられている。そしてこのフロート弁320に対して、洗浄タンク300の壁部に設けられた洗浄ハンドル322と一体に回転するL字状の作用レバー324の先端部が、鎖326を介して連結されている。
而してこのフロート弁320は、洗浄ハンドル322が回転操作されることで浮き上がって開弁し、ここにおいて洗浄タンク300内の洗浄水が排出口328を通じて便器に向け放出される。
【0008】
ところで、洗浄タンク300には図7に示すように手洗吐水管308を備えたものと、手洗吐水管308を備えていないものとがあり、従来にあっては手洗吐水管308を備えたものと備えていないものとで、ボールタップ本体338を取り替えることで対応していた。
【0009】
従来においては、手洗吐水管308がボールタップ装置312の上側に位置することに対応して、ボールタップ本体334の通水管に手洗用給水口338を上向きに突出状態に設けて、そこに導水管318を接続するようになしており、洗浄タンク300が手洗吐水管308を備えておらず、従って手洗吐水管308に通水管の水を導く導水管318を用いない場合には、そのような手洗用給水口338の設けられていないボールタップ本体334を用いて対応していた(手洗用給水口338に導水管が接続されていないと、ボールタップ本体334の通水管の水が手洗用給水口338から上向きに噴出してしまう)。
【0010】
しかしながらこの場合、手洗吐水管308の有無に対応して2種類のボールタップ本体334を用意しておかなければならず、ボールタップ装置312に要するコストが高くなり、また在庫管理も面倒となって、管理のためのコストも高くなってしまう。
【0011】
また設置現場で手洗吐水の有りから無しに、またその逆に変更をしたいときに、必要部材を手配しなければならないといった問題も生ずる。
【0012】
また図7に示すボールタップ312の場合、タンク内吐水口316が真下向き(鉛直下向き)をなしており、この場合、タンク内吐水口316からの吐水がタンク内に貯えてある洗浄水の水面に落下したときの着水音が大きくなる問題がある。
従ってタンク内吐水口316は、これを図7中前後方向(紙面と直角方向)に位置するタンク壁に向って斜め下向きとしておくことが望ましいが、そのようにすると、洗浄タンク300に対して給水用の外部配管が左側にあって、ボールタップ装置に対し左側から給水する左給水と、外部配管が右側にあってボールタップ装置に対し右側から給水する右給水とで、同一のボールタップを用いて対応することができないといった問題が生ずる。
【0013】
左給水の場合と、右給水の場合との何れにも同一のボールタップ装置を図7中左右の向きを逆向きとすることで共通に用いると、タンク内吐水口の向きが図7の紙面と直角方向で異なった向きとなってしまうからである。
【0014】
尚本発明に対する先行技術として、下記特許文献1にはロータンク構造についての発明が示され、そこにおいて手洗吐水管有りと無しとに対応することを目的としたボールタップ装置が開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは、手洗吐水管有りの場合と無しの場合との何れにおいても、蛇腹管からなる導水管を用いているものであり、本発明とは別異のものである。
【0015】
また下記特許文献2には「便器」についての発明が示され、そこにおいて、左給水と右給水とに対応するために洗浄タンクの左,右それぞれに水道管と接続可能な給水金具を設けて、それらを連絡パイプにて接続するようになしたものが開示されている。
しかしながらこの特許文献2に開示のものでは、洗浄タンク内の構造が複雑化してしまい、また所要部品点数及び各部品の洗浄タンクへの組付工数が多くなってしまう問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2000−160625号公報
【特許文献2】実開平5−64266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は以上のような事情を背景とし、洗浄タンクが手洗吐水管有りの場合と無しの場合との何れに対しても同一のものを用いて対応可能なボールタップ装置を提供することを目的とする。
また本発明の別の目的は、洗浄タンクに対して外部配管が左側に位置する左給水と、右側に位置する右給水との何れに対しても同一のものを用いて対応可能なボールタップ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1のものは、洗浄タンク内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロートと、該洗浄タンク内に配置され、外部給水管を通じて送られた水を通水させる通水管と、該通水管に設けられた給水弁と、前記フロートと該給水弁とを連繋する連繋アームとを有し、前記フロートの下降により前記給水弁を開いて前記通水管に下向きに突出状態に設けられた筒状のタンク内吐水口から前記洗浄タンク内に給水を行い、該洗浄タンク内の洗浄水が設定した満水状態となったとき、該フロートの上昇により前記給水弁を閉じて給水停止させるボールタップ装置において、手洗鉢に設けた手洗吐水管に対して前記通水管の水を導く導水管を接続するための筒状の手洗用給水口を、前記タンク内吐水口とは別途に前記通水管に下向きに突出状態に設けたことを特徴とする。
【0019】
請求項2のものは、請求項1において、前記通水管は、前記給水弁の設けられた上流側の本体管と、該本体管とは別体に構成されて該本体管に接続された下流側の接続管とを有しており、該接続管に前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項3のものは、請求項2において、前記タンク内吐水口と前記手洗用給水口とが、管軸周りの互いの成す角度が90°未満となるように設けてあり、且つそれぞれが、前記本体管の下流側の管端に対する正面視において鉛直面に対し左側又は右側の何れかの一方の側に向けて設けてあることを特徴とする。
【0021】
請求項4のものは、請求項3において、前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが、管軸周りに同一方向に向けて設けてあることを特徴とする。
【0022】
請求項5のものは、請求項4において、前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが、タンク壁に対して45°±5°の角度をなす向きで設けてあることを特徴とする。
【0023】
請求項6のものは、請求項3〜5の何れかにおいて、前記接続管は、前記正面視において前記タンク内吐水口,手洗用給水口のそれぞれが、鉛直面を基準面として同じ角度で左向き,右向きとなる左向き位置,右向き位置の管軸周りの2位置で前記本体管に対し接続可能となしてあることを特徴とする。
【0024】
請求項7のものは、請求項6において、前記本体管と接続管との一方には凸部から成る位置決め用の第1嵌合部が、他方には対応した凹部から成る位置決め用の第2嵌合部が設けてあって、それらの凹凸嵌合により前記接続管の本体管に対する管軸周りの角度が規定されるようになしてあり、且つ前記第1嵌合部と第2嵌合部との一方の嵌合部が、前記2位置に対応して前記管軸周りに離隔した2個所に設けてあることを特徴とする。
【0025】
請求項8のものは、請求項7において、前記一方の嵌合部が周方向に離隔した2個所にだけ設けてあり、他方の嵌合部が1個所にだけ設けてあることを特徴とする。
【0026】
請求項9のものは、請求項2〜8の何れかにおいて、前記接続管は前記本体管に対して爪と係止部との弾性係止により抜止状態に接続されるものとなしてあることを特徴とする。
【0027】
請求項10のものは、請求項1〜9の何れかにおいて、前記手洗用給水口が前記タンク内吐水口よりも下流側に配置してあることを特徴とする。
【発明の作用・効果】
【0028】
以上のように本発明は、手洗鉢の手洗吐水管に通水管の水を導く導水管を接続するための筒状の手洗用給水口を、タンク内吐水口とは別途に通水管に下向きに突出状態で設けたものである(請求項1)。
【0029】
本発明のボールタップ装置では、洗浄タンクが手洗吐水管を有するものである場合、導水管を手洗用給水口に接続して、通水管の水を導水管を通じ手洗吐水管に導くようにする。
一方洗浄タンクが手洗吐水管を備えていないものである場合、手洗用給水口に導水管を接続せず、手洗用給水口をそのまま開放状態としておく。
【0030】
この場合、通水管の水はタンク用吐水口と手洗用給水口の両方とから吐水されることとなる。
このとき、手洗用給水口が上向きに設けてあると、その手洗用給水口から上向きに吐水されてしまうが、本発明ではこの手洗用給水口が下向きに設けてあるため、この手洗用給水口からは通水管の水が洗浄タンクに向けて下向きに吐水される。
即ち手洗用給水口に導水管を接続していない場合には、手洗用給水口が第2のタンク内吐水口として働く。
【0031】
本発明では、上記通水管を、給水弁の設けられた上流側の本体管と、本体管とは別体に構成されて本体管に接続された下流側の接続管とを有するものとなし、その接続管に上記のタンク内吐水口と手洗用給水口とを設けておくことができる(請求項2)。
【0032】
この場合において、タンク内吐水口と手洗用給水口とは、管軸周りの互いのなす角度が90°未満となるように設け、そしてそれぞれを、本体管の下流側の管端に対する正面視において鉛直面に対し左側又は右側の何れか一方の側に向けて設けておくことができる(請求項3)。
【0033】
このようにタンク内吐水口と手洗用給水口とを、互いのなす角度が90°未満となるように設けておくことで、タンク内吐水口と、手洗吐水管を有しない場合に第2のタンク内吐水口として働く手洗用給水口とを、本体管の下流側の管端に対する正面視において鉛直面に対し左側又は右側の何れか一方の側だけに、その向きを配向させておくことができる。
【0034】
これにより、タンク内吐水口と手洗用給水口との両方からタンク内に吐水させる場合において、タンク内吐水口と手洗用給水口とから、上記正面視における左側又は右側の一方の側且つ同じ側に向けて吐水させることができる。
【0035】
本発明では、タンク内吐水口と手洗用給水口とを管軸周りに同一方向に向けて、即ち同一角度で設けておくことができる(請求項4)。
このように筒状に突出したタンク内吐水口と手洗用給水口とを同一方向に向けておいた場合、接続管を樹脂にて成形する場合に金型構造を複雑化させず、成形品の脱型も容易となって製造コストを安価となすことができる。
【0036】
この場合においてタンク内吐水口と手洗用給水口とを、タンク壁に対して45°±5°の角度をなす向きで設けておくことができる(請求項5)。
このようにすることで、タンク内吐水口と手洗用給水口からタンク内に吐水させたとき、タンク外に飛沫が飛ぶのを効果的に抑制できるとともに、タンク内への吐水の着水音を良好に低減することができる。
【0037】
本発明では、上記接続管を、上記の正面視においてタンク内吐水口,手洗用給水口のそれぞれが、鉛直面を基準面として同じ角度で左向き、右向きとなる左向き位置,右向き位置の管軸周りの2位置で本体管に対し接続可能となしておくことができる(請求項6)。
このようにすることで、同一のボールタップ装置を用いつつ左給水と右給水との何れにも対応することができる。
【0038】
本発明ではまた、本体管と接続管との一方に凸部からなる位置決め用の第1嵌合部を、他方に対応した凹部からなる位置決め用の第2嵌合部を設けて、それらの凹凸嵌合により、接続管の本体管に対する管軸周りの角度を規定するようになしておくことができる。
【0039】
この場合において、第1嵌合部と第2嵌合部との一方の嵌合部を上記2位置に対応した角度差で管軸周りに離隔した2個所に設けておくことができる(請求項7)。
【0040】
このようにしておけば、2個所に設けた一方の嵌合部と、他方の嵌合部との嵌合の組合せを変えることで、接続管を本体管に対し上記の左向き位置と右向き位置とのそれぞれに自動的に位置決めすることができる。即ちそのような位置決状態で接続管を本体管に接続状態とすることができる。
【0041】
この場合において第1嵌合部と第2嵌合部との一方は管軸周りに離隔した2個所にだけ設けておき、また他方は1個所にだけ設けておくことができる(請求項8)。
このようにしておけば、接続管が本体管に対し上記の左向き位置と右向き位置以外の他の管軸周りの位置、向きで誤って本体管に組み付けられてしまうのを防止することができる。即ち本体管に対する接続管の誤組付けを防止することができる。
【0042】
本発明ではまた、接続管を本体管に対し爪と係止部との弾性係止により抜止状態に接続するものとなしておくことができる(請求項9)。
この請求項9によれば、接続管を本体管に対しワンタッチで簡単に抜止状態に接続することができる。
【0043】
本発明ではまた、手洗用給水口をタンク内吐水口よりも下流側に配置しておくことが望ましい(請求項10)。
通常ボールタップ装置の通水管には、その下流側に通水管からの水をオーバーフロー管を通じて便器に補給するための補給水管が接続される。
この場合、通水管に対する補給水管の接続部分で水路の抵抗が大となり、通水管の下流側の部分の内圧が高くなる。
従ってその内圧が高くなる側に手洗用給水口を設けておくことで、手洗用給水口を通じて手洗吐水管に手洗水を導く際に手洗水の流量を多く確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態であるボールタップ装置を洗浄タンクの内部構造とともに示した図である。
【図2】同実施形態のボールタップ装置を示した図である。
【図3】同実施形態のボールタップ装置の給水弁と周辺部を示した図である。
【図4】図3の給水弁を閉弁状態と開弁状態とで示した図である。
【図5】同実施形態のボールタップ装置における接続管を組付前の状態で示した図である。
【図6】同実施形態における接続管の作用説明図である。
【図7】従来のボールタップ装置の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は洗浄タンクで樹脂製のアウタタンク12と、その内側の樹脂製のインナタンク14との2重タンク構造をなしている。
アウタタンク12の上部には、その蓋を兼用した樹脂製の手洗鉢16が設けられており、この手洗鉢16から起立する形態で手洗吐水管18が手洗鉢16に設けられている。
手洗鉢16の底部には排水口20が設けられており、手洗吐水管18から吐水された手洗水が、この排水口20から洗浄タンク10内部へと落下する。
【0046】
22は洗浄タンク10内部に配設されたボールタップ装置、24はボールタップ本体である。
ボールタップ本体24は、インナタンク14に取り付けられており、そしてそのボールタップ本体24に対して外部給水管26が接続されている。
外部給水管26を通じて供給された水は、ボールタップ装置22の後述の図2に示す給水弁58の開弁によって洗浄タンク10内部に給水され、また給水弁58の閉弁によって給水停止される。
【0047】
ボールタップ装置22は、洗浄タンク10内部の洗浄水の水位に連動して昇降するフロート28と、フロート28と給水弁58とを連繋する連繋アーム30とを有している(フロート28及び連繋アーム30は何れも樹脂製)。
また連繋アーム30は、アーム部32と、その先端から下向きに延びる軸部34とを有しており、その軸部34に対してフロート28が組み付けられている。
【0048】
洗浄タンク10の壁部には、洗浄ハンドル36が回転可能に設けられている。
38は、洗浄タンク10内部において洗浄ハンドル36に連動して回動する、L字状をなす作用レバーで、その先端が鎖40を介して図示を省略する排水弁に連結されている。
その排水弁は、洗浄ハンドル36の回転操作によって閉弁状態から開弁させられ、これにより洗浄タンク10内部に貯えられている洗浄水が、洗浄タンク10底部の排出口から便器に向けて勢い良く排出せしめられる。
【0049】
図2において、44はボールタップ本体24に備えられた本体管で、この本体管44の図2中左端部に図1の外部給水管26が接続されている。
また右端部には、本体管44とは別体をなす接続管(ここでは樹脂製)46の左端部が外嵌状態に接続されている。
この実施形態では、本体管44と接続管46とでボールタップ装置22における通水管100が構成されている。
通水管100の一部をなす接続管46には、図2中右端部に補給水管48が接続されている。
補給水管48は便器に補給水を供給するためのもので、図1に示しているようにその先端側がアダプタを介して洗浄タンク10内部のオーバーフロー管42に組み付けられ、補給水管48からの補給水がオーバーフロー管42内に流入するようになっている。
この実施形態において、補給水管48はゴムチューブから成っている。
【0050】
ここで補給水管48は継手106を介して通水管100に、詳しくは接続管46の下流側の端部に接続されている。
この補給水管48と接続管46との接続部では水路56の幅が狭くなっており、その接続部分において水路56を流れる水に対して抵抗が生じる。
【0051】
接続管46には、通水管100の水を洗浄タンク、具体的にはインナタンク14内に吐水する筒状のタンク内吐水口50と、図1の手洗吐水管18に向けて供給するための筒状の手洗用給水口52とが一体に設けられている。
尚手洗用給水口52は、タンク内吐水口50に対して下流側に配置されている。
この実施形態では、手洗用給水口52に対して、通水管100の水を図1に示す手洗吐水管18に導くための導水管54の一端側が接続されている。
ここで導水管54は蛇腹管から成っており、その先端側が手洗吐水管18に接続されている。
【0052】
図2に示しているように、本体管44には水路56を連通及び連通遮断する給水弁58が設けられている。この給水弁58は、フロート28の昇降に伴って連繋アーム30が軸60周りに回動することで開弁及び閉弁せしめられる。
具体的には、フロート28の上昇により連繋アーム30が軸60周りに反時計回りに回動することで、給水弁58が閉弁せしめられ、またフロート28の下降に伴って連繋アーム30が軸60周りに図中時計回りに回動運動することで、給水弁58が開弁せしめられる。
【0053】
而して給水弁58が開弁すると水路56が連通状態即ち開放状態となって、外部給水管26からの水が本体管44から接続管46へと流れ込み、そしてその接続管46のタンク内吐水口50から洗浄タンク10内に向けて吐水され、また手洗用給水口52を通じて手洗吐水管18に(手洗吐水管18がある場合)、或いは手洗用給水口52を通じて洗浄タンク10内に吐水される(手洗吐水管18を備えていない場合)。
また接続管46に流れ込んだ水が、更に補給水管48を通じてオーバーフロー管42から便器へと流れ込み、便器に対して補給水が供給される。
【0054】
本実施形態において、給水弁58はダイヤフラム式且つパイロット式の弁とされている。
図3にその構成が具体的に示してある。
図3において、62は給水弁58における主弁でダイヤフラム弁から成っている。
この主弁62は、ゴム等の弾性材から成るダイヤフラム膜66と、これよりも硬質の(ここでは樹脂製)ダイヤフラムホルダ68とから成っている。
【0055】
ダイヤフラム膜66は外周部70が厚肉とされており、この外周部70が、本体管44とカップ状をなすダイヤフラム押え72とによって上下に挟持されている。そしてそれらによる挟持によってダイヤフラム膜66の外周部70が、本体管44に固定されている。
ここでダイヤフラム膜66の外周部70は同時にシール部としての働き、即ち水路56と外部とを水密に遮断し、シールする働きをなしている。
【0056】
このカップ状をなすダイヤフラム押え72は、本体管44に一体に構成された円筒部74に対して、図中下側から上向きに内嵌状態に嵌入せしめられ、そして円筒部74の外周面の雄ねじ部76に対して、袋ナット80の内周面の雌ねじ部78が螺合されることによって、ダイヤフラム押え72が円筒部74に即ち本体管44に固定されている。
【0057】
即ちこの実施形態では、袋ナット80を図中上向きにねじ込むことで、円筒部74に内嵌状態に嵌入されたダイヤフラム押え72が上向きに押し上げられて、かかるダイヤフラム押え72が本体管44と協働してダイヤフラム膜66の外周部70を、所定の締代で弾性圧縮状態に締め付ける構造となっている。
【0058】
カップ状をなすダイヤフラム押え72は、背圧室形成部材としての働きも有しており、ダイヤフラム弁から成る主弁62の図中下側の背後に背圧室82を形成している。
この背圧室82は内部の圧力を主弁62に対して図中上向きの閉弁方向の押圧力として作用させる。
【0059】
一方、主弁62には中心から偏心した位置において、水路56における1次側と背圧室82とを連通させる貫通の導入小孔84が設けられている。
この導入小孔84は、水路56における1次側の水を背圧室82に流入させて背圧室82の圧力を増大させる働きをなす。
【0060】
一方、ダイヤフラム押え72にはその中心部にこれを貫通する水抜水路としてのパイロット水路86が設けられている。
このパイロット水路86は、背圧室82内の水を抜いて背圧室82の圧力を減少させる働きをなす。
【0061】
上記連繋アーム30のアーム部32の基端部にはパイロット弁88が設けられ、このパイロット弁88のシール部90がパイロット弁座92に上向きに着座することで、パイロット水路86が閉鎖される。
【0062】
この実施形態において、給水弁58は次のように作用する。
即ち、図4(A)に示すように給水弁58が閉弁状態の下で、図2のフロート28の下降により連繋アーム30が軸60周りに回動してパイロット弁88がパイロット弁座92から図中下向きに離間し開弁すると、図3の背圧室82内の水がパイロット水路86を通じて流出し、背圧室82の圧力が減少する。
すると水路56における1次側の圧力が背圧室82の圧力に打ち勝つに到って、主弁62が図3(A)及び図4(A)に示す状態から下向きに離間し開弁する。
【0063】
そして主弁62が開弁することで水路56が連通状態となり、本体管44から図2の接続管46及び補給水管48に向けて水が流れ込む。
ここにおいてタンク内吐水口50,手洗用給水口52から水が吐出され、更に補給水管48を通じてオーバーフロー管42から便器内に補給水が供給される。
【0064】
一方、フロート28の上昇に連動して連繋アーム30が図2の軸60周りに反時計回りに回動運動すると、フロート28が上昇端に到ったところで、即ち洗浄タンク内の水が設定した満水状態になったところで、パイロット弁88のシール部90がパイロット弁座92に上向きに着座して閉弁し、ここにおいて背圧室82からの水の流出が停止する。
【0065】
すると導入小孔84を通じての背圧室82への水の流入により背圧室82の圧力が上昇し、そしてその圧力上昇によってダイヤフラム弁から成る主弁62が主弁座64に上向きに着座し、閉弁する。
ここにおいて水路56の水の流れが停止し、洗浄タンク10及び手洗吐水管18への給水が停止する。
【0066】
図3(A)及び図4に示しているように、背圧室82の内部には金属製のコイルばね95が設けられている。
コイルばね95は、その上端を主弁62に当接させ、またその下端をダイヤフラム押え72の底部に当接させている。
【0067】
コイルばね95の図中下端からは上向きにクリーニングピン97が延び出しており、このクリーニングピン97が、主弁62における上記の導入小孔84を挿通して上向きに突き出している。
このクリーニングピン97は、主弁62が図3及び図4中上下に移動する際に導入小孔84内を相対摺動運動して、導入小孔84内に微細なゴミや異物が詰まるのを防止する働きを有している。
この実施形態において、クリーニングピン97はコイルばね95の下端から図中上向きにストレート形状で延びた後、主弁62の上側で僅かに折り曲げられている。図中98はその折曲部を表している。
【0068】
ところで、洗浄タンクには図1の洗浄タンク10のように手洗吐水管18を備えたものと、手洗吐水管18を備えていないものとがあり、而して洗浄タンク10が手洗吐水管18を備えていない場合には、手洗用給水口52に対して導水管54を接続しないで手洗用給水口52をそのまま開放しておく。
【0069】
即ちこの実施形態では、手洗吐水管18を備えている場合には手洗用給水口52に導水管54を接続し、また手洗吐水管18を備えていない場合には手洗用給水口52に導水管54を接続せず、手洗用給水口52をそのまま開放状態としておくことで、手洗吐水管有りのものと無しのものとに対して対応する。
【0070】
而して洗浄タンク10が手洗吐水管18を備えず、手洗用給水口52に導水管を接続しないで、これをこのまま開放しておく場合には、通水管100の水はタンク内吐水口50と手洗用給水口52との両方から吐水される。
このとき、手洗用給水口52が水平方向よりも上向きをなしていると、通水管100の水が手洗用給水口52から上向きに吐水されてしまう。
そこでここではタンク内吐水口50を下向きに設けておくのに加えて、手洗用給水口52もまた下向きに向けて設けてある。
この場合、通水管100の水は手洗用給水口52から洗浄タンク内に下向きに吐水される。
このとき、手洗用給水口52は第2のタンク内吐水口として働く。
【0071】
但しタンク内吐水口50,手洗用給水口52が何れも真下向き、即ち鉛直方向下向きをなしていると、タンク内吐水口50からの吐水,手洗用給水口52からの吐水(導水管54が接続されていない場合)が、洗浄タンク10内に貯留された洗浄水の水面に着水したときの着水音が大きくなってしまう。
そこでここではタンク内吐水口50及び手洗用給水口52の何れもが斜め下向き、具体的には図1において紙面と直角方向の前側のタンク壁Wに向けて且つタンク壁Wに対し45°の角度をなす向きで設けてある。
【0072】
尚、図1はボールタップ装置22に対して外部給水管26を含む外部配管が左側に位置し、ボールタップ装置22に対して左側から給水される左給水の場合を表しているが、現場の状況によってボールタップ装置22に対し外部配管が図中右側に位置し、ボールタップ装置22に対して右側から給水される右給水の場合もあり、この場合には、ボールタップ装置22を図1に示す向きとは逆向きにして、即ち水平方向に180°向きを異ならせた状態で設置することで対応することが可能である。
【0073】
但しこのとき、タンク内吐水口50及び手洗用給水口52の向きが、図1の紙面と直角方向において後側のタンク壁を向いた状態になってしまうと、同一のボールタップ装置22を用いて左給水と右給水との両方とに対応することができない。
そこでこの実施形態では、ボールタップ装置22を図1に示す向きと、これとは逆向きにした場合との何れにおいても、タンク内吐水口50,手洗用給水口52がその向きを維持できるようになしてある。
【0074】
具体的には、本体管44に対する接続管46の管軸周りの取付けの位置(即ち向き)を変えることで、タンク内吐水口50及び手洗用給水口52の向きが常に同じ前側のタンク壁Wに向くように且つ同じ角度を維持するようになしてある。
以下この点を具体的に説明する。
【0075】
図5に示しているように、本体管44の外面には突出形状の爪104A,104B,104C,104Dが周方向に90°ごと異なった4個所に設けられている。
ここで各爪104A〜104Dのそれぞれには、図中右方向に進むに連れて本体管44の外面に接近する形状の傾斜面112が案内面として設けられている。
このうち爪104A,104Dは小形状で且つそれぞれが同形状をなしており、また爪104B,104Cは大形状で且つそれぞれが同形状をなしている。
本実施形態では、これら突出形状の爪104A,104Dが位置決め用の嵌合凸部(第1嵌合部)をなしている。
【0076】
一方接続管46の側には、図中左端側にソケット部108が設けられ、このソケット部108を本体管44に対し外嵌させる状態に、接続管46が本体管44に接続されるようになっている。
ソケット部108の図中左端側には爪104A,104B,104C,104Dに対応して弾性片108A,切欠108D,弾性片108C,切欠108Bがそれぞれ周方向に90°ごと隔たった4個所に設けられている。
そして一方の弾性片108Aに、平面4角形状の且つ小形状の位置決め用の嵌合凹部(第2嵌合部)110Aが設けられている。
また他方の弾性片108Cに、同じく板厚方向に貫通の平面4角形状の貫通穴が係止部110Cとして設けられている。
【0077】
この実施形態において、本体管44側の4個所の爪104A〜104Dのうち、接続管46の小形状をなす嵌合凹部110Aに対して嵌合可能なのは、小形状をなす爪104A,104Dのみであり、他の爪104B,104Cは嵌合凹部110Aに対して嵌合不能である。
尚この実施形態において、小形状をなす嵌合凹部110Aは、爪104A又は104Dに係止する係止部を兼ねている。
【0078】
この実施形態では、嵌合凹部110Aを爪104A又は104Dに対して嵌合させるように接続管46を本体管44に対し外挿状態に挿し込んだときにだけ、接続管46を本体管44に対して接続可能である。
【0079】
具体的には、例えば図6(A)(C)に示すように嵌合凹部110Aを爪104Aに凹凸嵌合させる状態に、接続管46を本体管44に挿し込んだとき、本体管44側の爪104Bが接続管46の切欠108B内に入り込み、また爪104Cが大形状の貫通穴からなる係止部110Cに嵌り込み、また小形状をなす爪104Dが切欠108D内に入り込んだ状態となる。
【0080】
このとき接続管46は、爪104Aと係止部を兼ねた嵌合凹部110Aとの係止、及び爪104Cと係止部110Cとの弾性係止に基づいて本体管44から抜止めされる。
またこの接続状態において、接続管46のタンク内吐水口50と手洗用給水口52とは、図6(C)に示しているように本体管44の下流側の管端に対する正面視において鉛直面よりも左側を向いた状態となる。具体的には鉛直面に対し角度θだけ傾いた方向に向いた状態となる。
【0081】
一方図6(B)(D)に示すように、嵌合凹部110Aを爪104Dに凹凸嵌合させるように接続管46を本体管44に対し外挿状態に挿し込んだときには、爪104Aが切欠108Bに入り込み、また爪104Bが大形状の貫通穴からなる係止部110Cに嵌り込み、また爪104Cが切欠108D内に入り込んだ状態となる。
そしてこのときには、図6(D)に示しているようにタンク内吐水口50及び手洗用給水口52が、鉛直面に対し右側を向いた状態、具体的には鉛直面に対し角度θだけ右斜め下方向を向いた状態となる。
【0082】
即ちこの実施形態では、接続管46を本体管44に対し図6(C)に示す左向き位置に接続した場合と、図6(D)に示す右向き位置に接続した場合とで、タンク内吐水口50及び手洗用給水口52は、鉛直面に対し同じ角度θで互いに逆を向いた状態となる。
この結果、左給水に対応してボールタップ装置22を図6(A)に示す向きで設置した場合と、右給水に対応して図6(B)に示す向きで設置した場合とで、タンク内吐水口50及び手洗用給水口52は、取付状態で何れもタンク壁Wに向って同一角度で同一方向を向いた状態に維持される。
【0083】
尚上記角度θは、タンク内吐水口50及び手洗用給水口52が図1のタンク壁Wに対し45°の角度をなすようにその角度が選定される。通常はタンク壁Wが鉛直向きをなしていることから、角度θは鉛直方向に対し45°の角度に設定される。
上記の説明から明らかなように、接続管46は図6(C),(D)に示す角度以外の角度で(つまり管軸周りの異なった位置で)本体管44対し接続することはできない。従って接続管46が本体管44に対し上記とは異なった角度で誤組付けされてしまうのが有効に防止される。
【0084】
以上のように本実施形態のボールタップ装置22では、洗浄タンク10が手洗吐水管18を備えている場合、備えていない場合の何れにも同一のボールタップ装置22を用いて対応することができる。
【0085】
また本実施形態では、タンク内吐水口50と手洗用給水口52とが管軸周りに同一方向に向けて、即ち同一角度で設けてあるため、接続管46を樹脂にて成形する場合に金型構造を複雑化させず、成形品の脱型も容易となって、製造コストを安価となすことができる。
【0086】
またタンク内吐水口50と手洗用給水口52とを、タンク壁に対して45°の角度をなす向きで設けてあるため、タンク内吐水口50と手洗用給水口52からタンク内に吐水させたとき、タンク外に飛沫が飛ぶのを効果的に抑制できるとともに、タンク内への吐水の着水音を良好に低減することができる。
【0087】
更に本実施形態では接続管46を本体管44に対し爪104B,104Cと係止部110Cとの弾性係止、及び爪104A,104Dと係止部となる嵌合凹部110Aとの弾性係止により抜止状態に接続するものとなしてあるため、接続管46を本体管44に対しワンタッチで簡単に抜止状態に接続することができる。
【0088】
更に本実施形態では、手洗用給水口52をタンク内吐水口50よりも内圧の高い下流側に配置してあるため、手洗用給水口52を通じて手洗吐水管18に手洗水を導く際に手洗水の流量を多く確保することができる。
【0089】
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明ではタンク内吐水口50及び手洗用給水口52を、タンク壁Wに対し45°±5°の角度で設けておくことが望ましいが、それ以外の角度でタンク内吐水口及び手洗用給水口を設けておくといったことも可能である。
更に本体管と接続管とを抜止めするための爪と係止部とを、回転方向位置の規定のための第1嵌合部と第2嵌合部とは別途に設けるといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【符号の説明】
【0090】
10 洗浄タンク
16 手洗鉢
18 手洗吐水管
22 ボールタップ装置
26 外部給水管
28 フロート
30 連繋アーム
44 本体管
46 接続管
50 タンク内吐水口
52 手洗用給水口
54 導水管
58 給水弁
100 通水管
104A,104D 爪(嵌合凸部)(第1嵌合部)
104B,104C 爪
110A 嵌合凹部(第2嵌合部)
110C 係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄タンク内の洗浄水の水位に連動して昇降するフロートと、該洗浄タンク内に配置され、外部給水管を通じて送られた水を通水させる通水管と、該通水管に設けられた給水弁と、前記フロートと該給水弁とを連繋する連繋アームとを有し、前記フロートの下降により前記給水弁を開いて前記通水管に下向きに突出状態に設けられた筒状のタンク内吐水口から前記洗浄タンク内に給水を行い、該洗浄タンク内の洗浄水が設定した満水状態となったとき、該フロートの上昇により前記給水弁を閉じて給水停止させるボールタップ装置において
手洗鉢に設けた手洗吐水管に対して前記通水管の水を導く導水管を接続するための筒状の手洗用給水口を、前記タンク内吐水口とは別途に前記通水管に下向きに突出状態に設けたことを特徴とするボールタップ装置。
【請求項2】
請求項1において、前記通水管は、前記給水弁の設けられた上流側の本体管と、該本体管とは別体に構成されて該本体管に接続された下流側の接続管とを有しており、該接続管に前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが設けられていることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項3】
請求項2において、前記タンク内吐水口と前記手洗用給水口とが、管軸周りの互いの成す角度が90°未満となるように設けてあり、且つそれぞれが、前記本体管の下流側の管端に対する正面視において鉛直面に対し左側又は右側の何れかの一方の側に向けて設けてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項4】
請求項3において、前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが、管軸周りに同一方向に向けて設けてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項5】
請求項4において、前記タンク内吐水口と手洗用給水口とが、タンク壁に対して45°±5°の角度をなす向きで設けてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項6】
請求項3〜5の何れかにおいて、前記接続管は、前記正面視において前記タンク内吐水口,手洗用給水口のそれぞれが、鉛直面を基準面として同じ角度で左向き,右向きとなる左向き位置,右向き位置の管軸周りの2位置で前記本体管に対し接続可能となしてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項7】
請求項6において、前記本体管と接続管との一方には凸部から成る位置決め用の第1嵌合部が、他方には対応した凹部から成る位置決め用の第2嵌合部が設けてあって、それらの凹凸嵌合により前記接続管の本体管に対する管軸周りの角度が規定されるようになしてあり、
且つ前記第1嵌合部と第2嵌合部との一方の嵌合部が、前記2位置に対応して前記管軸周りに離隔した2個所に設けてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項8】
請求項7において、前記一方の嵌合部が周方向に離隔した2個所にだけ設けてあり、他方の嵌合部が1個所にだけ設けてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項9】
請求項2〜8の何れかにおいて、前記接続管は前記本体管に対して爪と係止部との弾性係止により抜止状態に接続されるものとなしてあることを特徴とするボールタップ装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れかにおいて、前記手洗用給水口が前記タンク内吐水口よりも下流側に配置してあることを特徴とするボールタップ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−179203(P2011−179203A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43502(P2010−43502)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】