説明

ボールペン用インキ組成物

【課題】ボールの回転によるボール受け座の摩耗を防止することにより良好なインキの吐出性を確保し、インキをすべて消費するまでかすれることなく筆記可能なボールペン用インキ組成物を提供する。
【解決手段】超臨界二酸化炭素にて、超臨界二酸化炭素に溶解しない粒子と、超臨界二酸化炭素に溶解する含フッ素有機化合物とを接触させた後、超臨界状態を解除することによって得られる含フッ素有機化合物で被覆された粒子を含有する、ボールペン用インキ組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙面等の被筆記面に接触してインキを転写する筆記ボールをボールホルダーにて回転自在に抱持し、筆記ボールの回転に伴いボールホルダーとの隙間からインキを吐出するボールペンチップを備えるボールペンに使用されるボールペン用インキ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペン用のインキは、筆記ボールの回転に伴って、筆記ボール表面に付着したインキが紙などの被筆記面に転写され筆跡を形成する。筆記に際して、筆記ボールがボールホルダー内で回転することから、筆記ボールとボールホルダーとの接触する部分において摩擦が生じることになる。ボールホルダーの筆記ボールが被筆記面に押し付けられることにより受けた筆圧を受けるボール受け座には、インキタンクのインキを流通させるインキ通孔が形成されている。このインキ通孔がボールの断面と同様な円形では、ボールがインキ通孔を塞いでインキの導出を阻害することとなるので、矢溝と呼ばれる数本の放射状溝を筆記ボールとボール受け座との接触部分の外側に延出させて形成したり、インキ通孔を多角形としたり異形にして筆記ボールとボール受け座との接触部分の外側に開口するなどして筆記ボールがインキ通孔の全てを塞がないようになされている。
【0003】
一般的に、ボールホルダーはボールよりも軟質の材料にて形成されていると共に、ボールの表面は微細な凹凸が形成されており、前記摩擦がボール受け座を摩耗させることがあった。特に、ボールホルダーは、切削面が凸凹になり易く摩擦係数が増大してボールの回転を阻害してインキ吐出不良になる可能性があり、ボール受け座が摩耗すると、ボールのインキ通孔を塞ぐ面積が増大し得て有効なインキ導出開口面積が減るのでインキ吐出不良となることがあった。
【0004】
この問題を解決するために、インキ中に水溶性切削油や潤滑油などを添加してインキの潤滑性を上げ、ボール受け座の摩耗を抑制しようとする試みがなされている。潤滑性を付与する添加剤については、例えば、特開昭60−63265号公報にはN−ビニル−2−ピロリドンのオリゴマーを添加したボールペン用水性インキ組成物(特許文献1)が、特開昭60−238375号公報には、ジチオリン酸塩等を添加したボールペン用水性インキ組成物(特許文献2)が、特開平05−271603号公報にはジアルキルチオ尿素を配合したボールペン用水性顔料インキ(特許文献3)が、特開平07−247459号公報にはスルホランを添加した水性ボールペン用顔料インキ組成物(特許文献4)が、特開2001−106956公報にはメルカプトベンゾチアゾール誘導体を添加したボールペン用水性インキ組成物(特許文献5)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭60−63265号公報
【特許文献2】特開昭60−238375号公報
【特許文献3】特開平05−271603号公報
【特許文献4】特開平07−247459号公報
【特許文献5】特開2001−106956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1〜5は、いずれもインキに潤滑油の働きをする液体を添加するものであり、ボール受け座の摩耗を抑制するに十分な効果が得られておらず、たとえ効果が得られても、一方でインキの表面張力を著しく低下させて筆跡が滲みやすくなるなど、他の実用上の問題を伴うものであった。
【0007】
本発明の目的は、ボールの回転によるボール受け座の摩耗を防止することにより良好なインキの吐出性を確保し、インキをすべて消費するまでかすれることなく筆記可能なボールペン用インキを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、超臨界二酸化炭素中にて、超臨界二酸化炭素に溶解しない粒子と、超臨界二酸化炭素に溶解する含フッ素有機化合物とを接触させた後、超臨界状態を解除することによって得られる含フッ素有機化合物で被覆された粒子を含有するボールペン用インキ組成物を要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係わるボールペン用インキは、含フッ素有機化合物を超臨界二酸化炭素中で被覆させた粒子をインキに添加することで、ボールとボール受け座間での摩擦を低減させ、ボール受け座の摩耗を最小限に抑えることができる。
超臨界二酸化炭素中で、潤滑性を持つ含フッ素有機化合物と被覆対象粒子を混合させて被覆させる際、含フッ素有機化合物が超臨界二酸化炭素の低粘度・高拡散性の性質により粒子表面の数nmレベルの微細な隙間にまで浸透し、超臨界状態を解除する減圧過程において、潤滑性の含フッ素有機化合物が析出し、緻密かつ均質に粒子を被覆すると推察され、上記被覆粒子をインキ中に添加した時、被覆粒子がボールとボール受け座の間に入り込み、ボールとボール受け座間の摩擦を最小限に抑えることができる。よって、ボール受け座の摩耗が少ないので、充填されたインキをすべて消費するまでかすれることなく筆記することができるという目的が充分に達成できる有用なものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明で使用される含フッ素有機化合物は、潤滑効果を持たせるものであれば何を使用してもよく、具体的にはフッ素を含有したものが使用できる。
一例を挙げると、フッ素を含有したものは、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂、熱可塑性フッ素樹脂、フッ素系ポリマー、フッ素オイル、フッ素含有シランカップリング剤、フッ素含有芳香族化合物、有機溶剤、乳化剤、界面活性剤等を含有してなるフッ素樹脂塗料、合成樹脂溶液にフッ素樹脂を分散させた変性フッ素樹脂塗料、フッ素を含有しためっき液などが使用できる。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフルオロビニール(PVF)、ポリフルオロビニリデン(PVdF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化アルミニウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ化クロム、ケイフッ化カリウム、フッ化チタン酸カリウム、フッ化ジルコン酸カリウム、ホウフッ化カリウム、ホウフッ化鉛、ホウフッ化錫、ホウフッ化銅、ホウフッ化亜鉛、ホウフッ化ニッケル、4−フッ化アルミニウムカリウム、6−フッ化アンチモン酸銀、6−フッ化リン酸カリウム、6−フッ化リン酸アンモニウム、o−フルオロニトロベンゼン、p−フルオロニトロベンゼン、o−フルオロアニリン、p−フルオロアニリン、o−フルオロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、2,4−ジフルオロアニリン、3−クロロ4−フルオロアニリン、p−フルオロベンゾニトリル、o−フルオロベンゾイックアシッド、p−フルオロベンゾイックアシッド、o−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、フルオロベンゼン、o−ジフルオロベンゼン、m−ジフルオロベンゼン、p−ジフルオロベンゼン、トリフルオロエタノール、アクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、N−(n−プロピル)−N−(β−アクリロキシエチル)−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド、N−(n−プロピル)−N−(β−メタクリロキシエチル)−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド、パーフルオロオクタンスルホン酸、パーフルオロカプリル酸、N−N−プロピル−N−パーフルオロ−オクタンスルホン酸アミド−エタノール、3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、N−n−プロピル−N−2,3−ジヒドロキシプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド、3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−エポキシプロパン、N−n−プロピル−n−2,3−エポキシプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド、パーフルオロヘキシルエチレン、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]パーフルオロヘプチルカルボン酸アミド、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−N−n−プロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド、パーフルオロポリエーテル、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロヒドロキシエチル、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロエチルPEGリン酸、ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロメチルジステアラミド、パーフルオロブチルスルホン酸塩、パーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル型配合物、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基・親水性基・親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基・親油性基含有オリゴマー、ヘキサフルオロプロペンオリゴマー、ヘキサフルオロプロペントリマー、α−ペルフルオロノネニルオキシ−ω−メチルポリエチレンオキシド、ヨウ化フルオロアルキルトリメチルアンモニウム、フルオロアルキルベタイン、ペルフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム塩、ハイドロフルオロエーテル、ハイドロフルオロエーテル共沸様混合物、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、N−プロピル−N−ペルフルオロオクチルスルホニルグリシンカリウム塩、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、N−ポリ(n=20)オキシエチレン−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミド、N−ポリ(n=10)オキシエチレン−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミド、N−ポリ(n=3)オキシエチレン−N−プロピルペルフルオロオクタンスルホンアミド、リン酸ビス[2−(N−プロピルペルフルオロオクチルスルホニルアミノ)エチル]エステル、リン酸ビス[2−(N−プロピルペルフルオロオクチルスルホニルアミノ)エチル]アンモニウム塩、N−プロピル−N−(β−アクリロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、N−[3−(ペルフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウム=ヨージド、ペルフルオロカプリル酸、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ハイドロカーボンアクリレート−ベルフルオロカーボンアクリレートコポリマー、ハイドロカーボンアクリレート−ベルフルオロカーボンアクリレートコポリマー、ハイドロカーボンアクリレート−ベルフルオロカーボンアクリレートコポリマー、ハイドロカーボンアクリレート−ベルフルオロカーボンアクリレートコポリマーなどが使用できる。商品の具体例としては、メガファックF−114、同F−410、同F−493、同F−494、同F−443、同F−430、同F−552,同F−553,同F−554、同F−555、同R−94、同RS−72−K、同RS−75、同TF−2066、同TF−1366、同TF−1367、同TF−1437、同TF−1535、同TF−1537、同F−444、同F−445、同F−470、同F−471、同R−08、同F−472SF、同F−474、同F−475、同R−30、同F−477、同F−479、同F−480SF、同F−482、同F−483、同F−489、同F−172D、同F−178K、同F−178RM、同MCF−350SF、同R−61、同R−90、ディックガードF−52S、同F−90、同F−90N、同FS90M、同F−327TK、同NH−10、同NH−15、アクアフランTE−5A(以上、DIC(株)製)、フタージェント100、同100C、同110、同150、同A−K、同501、同250、同251、同222F、同208G、同300、同310、同400SW、同215M、同730FM、FTX−245M、FTX−207S、FTX−211S、FTX−220S、FTX−209F、FTX−213F、FTX−233F、FTX−218G、FTX−230G(以上、株式会社ネオス製)、ノベックHFE7100、同HFE7200、同HFE7300、同HFE7600、同HFE71IPA、同EGC−1700、同EGC−1720、同FC−4430、同FC−4432、ダイニオンTF9201、同TF9205、同TF9207、同TFM1600、同TFM1700、同THV220G、同THV415G、同THV500G、同THV610G、同THVX815G、同THV220A、同PFAX6502UHP、同6505UHP、同6515UHP、同PFA6502N、同PFA6515N、同PFA6525N(以上、住友スリーエム(株)製)、エフトップEF−101、同EF−102、同EF−103、同EF−104、同EF−105、同EF−112、同EF−121、同EF−122A、同EF−122B、同EF−122C、同EF−122A3、同EF−123A、同EF−123B、同EF−125DS、同EF−125M、同EF−132、同EF−201、同EF−204、同EF−301、同EF−303、同EF−305、同EF−306A、同EF−351、同EF−352、同EF−501、同EF−700、同EF−801、同EF−802、同EF−1200(以上、株式会社ジェムコ製)、マーベルコートRFH−01、同RFH−02、同RFH−10、同RFH−10R、同RFH−10P、同RFH−05X(以上、菱江化学(株)製)、フロロサーフFS−1060、同FS−1040、同FG−5010、同FG−5040、同FS6010、同FS6130、同FS−2010、同FG−4010(以上、株式会社フロロテクノロジー製)、ゾニール、ゾニールFSシリーズ、フォラパール(以上、デュポン(株)製)、ユニダインTG−470B、同581、同571G、同580、同991、同992、同993、同656(以上、ダイキン工業(株)製)、スミフルロンFP−86(以上、サカタインクスエンジニアリング(株)製)、TKガード285E、TKガード208、キャタライザーP(以上、高松油脂(株)製)、バリエルタ J FLUID、バリエルタ J Vの各シリーズ(以上、NOK(株)製)、FOMBLIN−HC/04、FOMBLIN−HC/25、FOMBLIN−HC/R、FOMBLIN−HC/OH−1000、FOMBLIN−HC/P2−1000、FOMBLIN−HC/SA−18(日光ケミカルズ(株)製)、アサヒアシッド、アサヒアシッドS、アサヒアシッドM−6、ニムフロン、ニムフロンFRS、ニムフロンT、メタフロンFW、メタフロンFS、メタフロンSFL(以上、上村工業(株)製)などが使用できる。
【0011】
含フッ素有機化合物の被覆対象となる粒子としては、実質的に超臨界二酸化炭素に溶解しない無機粒子及び有機粒子のいずれも使用することができる。粒子形状は特に制限させるものではなく、具体的には球状粒子、楕円状粒子、針状粒子、薄片状粒子、鱗片状粒子、キューブ状粒子、紡錘状粒子、多孔質粒子、中空粒子などが挙げられるが、粒度調整をして粒度分布が狭いもの、具体的には平均粒子径±25%の大きさの粒子径が50%以上のもので、その平均粒径は0.03〜20μmのものを使用することが好ましい。平均粒子径が0.03μmより小さい粒子では摩耗防止効果が十分でない可能性があり、平均粒子径が20μmを越えると、ボールペンのインキ流通路の大きさとの関係で不具合が発生する可能性がある。粒度分布幅が広く、20μmより大きい粗大粒子を含む場合には、インキを濾過、遠心分離して除去して使用してもよい。また、インキ着色剤の顔料よりも被覆粒子の粒径が小さい場合においても、ボールとボール受け座表面に被覆粒子が付着して潤滑性を付与するので何ら問題ない。
【0012】
また、被覆粒子の使用量はインキ全量に対して0.003〜10重量%が好ましい。使用量が0.003重量%未満の場合、ボール沈みの防止効果が充分に発揮できない可能性がある。また、10重量%以上であると、筆跡が所望の色調と多少あわなかったり、ボールペンチップ内でのインキの詰まりから筆記かすれが生じたりする可能性がある。
【0013】
無機粒子を構成する材料としては、例えば、亜鉛、アジ化ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸銀、亜硝酸ナトリウム、亜セレン酸、亜硫酸アンモニウム一水和物、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、アルミナ、アルミニウム、アンチモン、硫黄、イソシアン酸クロロスルホニル、一塩化ヨウ素、一酸化ケイ素、イッテルビウム、イットリウム、インジウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム(III)六水和物、塩化アンチモン(III)、塩化アンチモン(V)、塩化アンモニウム、塩化イットリウム六水和物、塩化インジウム(III)、塩化インジウム(III)四水和物、塩化カドミウム,塩化カドミウム2、5水和物、塩化ガドリニウム六水和物、塩化カリウム、塩化ガリウム(III)、塩化カルシウム、塩化カルシウム二水和物、塩化銀、塩化クロム(III)六水和物、塩化ゲルマニウム(IV)、塩化コバルト(II)六水和物、塩化サマリウム(III)六水和物、塩化酸化ジルコニウム八水和物、塩化ジルコニウム(III)、塩化ジルコニウム(IV)、塩化水銀(I)、塩化水銀(II)、塩化水素、塩化スカンジウム、塩化スズ(II)、塩化スズ(II)二水和物、塩化スズ(IV)、塩化ストロンチウム、塩化ストロンチウム六水和物、塩化スルフリル、塩化セシウム、塩化セリウム(III)七水和物、塩化セレニル、塩化タリウム(I)、塩化チオニル、塩化チタン(IV)、塩化鉄(II)四水和物、塩化鉄(III)、塩化テルル(IV)、塩化銅(I)、塩化銅(II)二水和物、塩化ナトリウム、塩化ニオブ(V)、塩化ニッケル(II)、塩化バナジウム(III)、塩化バナジル(V)、塩化ハフニウム(IV)、塩化バリウム、塩化バリウム二水和物、塩化ビスマス(III)、塩化ホスホリル、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、塩化マンガン(II)四水和物、塩化モリブデン(V)、塩化ユウロピウム(III)六水和物、塩化ランタン、塩化リチウム、塩化ルテニウム(III)、塩化レニウム(IV)、塩基性炭酸コバルト(II)、塩基性炭酸銅(II)、塩基性炭酸鉛(II)、オキシ塩化ビスマス(III)、オルトケイ酸リチウム、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸バリウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸リチウム三水和物、過酸化亜鉛、過酸化水素、過酸化ナトリウム、活性炭素、カドミウム、ガドリニウム、ガドリニウムガリウムガーネット、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸銀、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、カリウム、ガリウム、カルシウム、過レニウム酸、過レニウム酸アンモニウム、過レニウム酸ナトリウム、グラファイト、クロム、クロム酸アンモニウム、クロム酸カリウム、クロム酸鉛、クロム酸バリウム、ケイ化カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ素、ケイフッ化カリウム、ゲルマニウム、高度さらし粉、五塩化リン、五酸化二ヨウ素、コバルト、五硫化二リン、サマリウム、三塩化ヒ素、酸化亜鉛、酸化アンチモン(III)、酸化イッテルビウム(III)、酸化イットリウム、酸化インジウム(III)、酸化エルビウム、酸化オスミウム(IV)、酸化オスミウム(VIII)、酸化カドミウム、酸化カルシウム、酸化銀、酸化銀(I)、酸化クロム(III)、酸化クロム(VI)、酸化コバルト(II)、酸化サマリウム(III)、酸化ジスプロシウム、酸化ジルコニウム(IV)、酸化スズ(IV)、酸化セリウム(IV)、酸化タングステン(VI)、酸化タングステンストロンチウム、酸化タンタル(V)、酸化チタン(III)、酸化チタン(IV)、酸化チタン(IV)、酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、酸化ナトリウム、酸化鉛(II)、酸化ニオブ(II)、酸化ニオブ(V)、酸化ニッケル(II)、塩化白金(II)、酸化バナジウム(V)、酸化ハフニウム(IV)、酸化パラジウム(II)、酸化バリウム、酸化バリウムジルコニウム、酸化ビスマス(III)、酸化プラセオジム(III)、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化マンガン(IV)、酸化モリブデン(VI)、酸化モリブデンバリウム、酸化ユウロピウム(III)、酸化ランタン、酸化リチウムタングステン、酸化リン(V)、酸化ルテチウム、酸化ルテニウム(IV)、酸化ロジウム(III)、三酸化二ヒ素、三酸化二ホウ素、三臭化ホウ素、三臭化リン、次亜塩素酸ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化金(I)、シアン化水銀(II)、シアン酸カリウム、四塩化ケイ素、四塩化セレン、ジスプロシウム、七モリブデン酸六アンモニウム四水塩、四ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム十水和物、臭化亜鉛、臭化アルミニウム、臭化アンチモン(III)、臭化アンモニウム、臭化インジウム(I)、臭化ガリウム(III)、臭化銀(I)、臭化コバルト(II)、臭化水銀(II)、臭化水素酸、臭化スズ(II)、臭化ストロンチウム、臭化セシウム、臭化タンタル(V)、臭化チオニル、臭化銅(I)、臭化銅(II)、臭化ナトリウム、臭化ニッケル(II)、臭化パラジウム(II)、臭化マグネシウム六水和物、臭化マンガン(II)、臭化ルビジウム、臭素酸ナトリウム、硝酸、硝酸亜鉛六水和物、硝酸アンモニウム、硝酸イットリウム六水和物、硝酸ガドリニウム水和物、硝酸カリウム、硝酸カルシウム水和物、硝酸カルシウム四水和物、硝酸銀(I)、硝酸ジルコニル二水和物、硝酸水銀(I)一水和物、硝酸水銀(II)水和物、硝酸ストロンチウム、硝酸セシウム、硝酸鉄(III)九水和物、硝酸ナトリウム、硝酸鉛(II)、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)、硝酸ニッケル(II)六水和物、硝酸パラジウム(II)、硝酸バリウム、硝酸ビスマス(III)五水和物、硝酸ヘキサアンミンコバルト(III)、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸マンガン(II)六水和物、硝酸リチウム、硝酸ルビジウム、ジルコニウム、水銀、水酸化カリウム、水酸化コバルト(II)、水酸化ストロンチウム八水和物、水酸化ナトリウム、水酸化銅(II)、水酸化バリウム八水和物、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム一水和物、水素化カルシウム、水素化チタン(II)、水素化リチウム、水素化アルミニウムリチウム、スズ、スルファミン酸、スルファミン酸ニッケル、赤リン、セリウム、セレノシアン酸カリウム、セレン、セレン化カドミウム、セレン酸カリウム、炭化カルシウム、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ニオブ、炭化バナジウム、炭化ホウ素、タングステン酸カリウム、タングステン酸カルシウム、タングステン(VI)酸ナトリウム二水和物、炭酸カドミウム、炭酸カリウム,、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム十水和物、炭酸バリウム、炭酸リチウム、炭酸マンガン(II)、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸銅(I)、チオシアン酸鉛(II)、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物、チオ硫酸マグネシウム、チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛(II)、チタン酸バリウム、窒化アルミニウム、窒化カルシウム、窒化ケイ素、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化ニオブ、窒化バナジウム、窒化ホウ素、窒化マグネシウム、ツリウム、鉄、テトラアンミン白金(II)水酸化物、テトラアンミンパラジウム(II)硝酸塩、テトラクロロアルミン酸ナトリウム、テトラクロロ金(III)酸四水和物、テトラクロロ白金(II)酸アンモニウム、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、テトラクロロパラジウム(II)酸アンモニウム、テトラクロロパラジウム(II)酸カリウム、テトラチオン酸ナトリウム二水和物、テトラヒドロほう酸カリウム、テトラヒドロほう酸ナトリウム、テトラヒドロほう酸リチウム、テトラフルオロほう酸アンモニウム、テトラフルオロほう酸ナトリウム、テトラフルオロほう酸リチウム、テトラヨード水銀(II)酸カリウム、テルビウム、テルル、テルル化亜鉛、テルル化アンチモン(III)、テルル化鉛(II)、銅、ドライアライト、トリクロロシラン、トリニトラトニトロシルルテニウム(III)、ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、二塩化二硫黄、二塩化ヒドラジニウム、二クロム酸カリウム、二クロム酸ナトリウム二水和物、二ケイ化ジルコニウム、二ケイ化モリブデン、ニッケル、ニッケル酸リチウム、二ホウ化チタン、二ホウ化ニオブ、二硫酸カリウム、二リン酸、二リン酸カルシウム、二リンナトリウム十水和物、ネオジム、バナジウム、バナジン(V)酸アンモニウム、バリウム、ひ酸カリウム、ビスマス、ヒ素、ヒドラジン一水和物、ヒドロキシルアミン、ピロ亜硫酸カリウム、フッ化亜鉛四水和物、フッ化アンチモン(III)、フッ化アンモニウム、フッ化イットリウム、フッ化カリウム、フッ化ガリウム(III)、フッ化カリウム二水和物、フッ化カルシウム、フッ化コバルト(II)四水和物、フッ化水素アンモニウム、フッ化水素カリウム、フッ化水素酸、フッ化スカンジウム、フッ化スズ(II)、フッ化ストロンチウム、フッ化セリウム(III)、フッ化銅(II)、フッ化ナトリウム、フッ化鉛(II)、フッ化バリウム、フッ化マグネシウム、フッ化マンガン(III)、フッ化ランタン、フッ化リチウム、プラセオジム、フルオロスルホン酸、ヘキサカルボニルクロム、ヘキサカルボニルモリブデン、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸アンモニウム、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸カリウム、ヘキサクロロレニウム(IV)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム三水和物、ヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウム十水和物、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、ヘキサフルオロゲルマン酸アンモニウム、ヘプタフルオロタンタル(V)酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物、ホウ化カルシウム、ホウ化バナジウム、ホウ化ハフニウム、ホウ酸、ホウ酸亜鉛3.5水和物、ホウ素、ホスホロジクロリド酸無水物、ポリリン酸、ホルミウム、マグネシウム、マンガン、メタ亜ヒ酸ナトリウム、メタケイ酸カルシウム、メタリン酸アルミニウム、モリブデン酸、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸コバルト、モリブデン(VI)酸二ナトリウム二水和物、モリブデン酸リチウム、12モリブド(VI)リン酸水和物、ユウロピウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム,ヨウ化銀(I)、ヨウ化ゲルマニウム(II)、ヨウ化ゲルマニウム(IV)、ヨウ化水銀(I)、ヨウ化水銀(II)、ヨウ化水素酸、ヨウ化スズ(II)、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化タリウム(I)、ヨウ化チタン(IV)、ヨウ化銅(I)、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化鉛(II)、ヨウ化ニオブ(V)、ヨウ化ニッケル(II)、ヨウ化白金(IV)、ヨウ化バナジウム(II)、ヨウ化バリウム二水和物、ヨウ化ホウ素、ヨウ化リチウム、ヨウ化ルテチウム(III)、ヨウ素、ヨウ素酸、ヨウ素酸アンモニウム、ヨウ素酸銀(I)、ヨウ素酸ストロンチウム、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸バリウム、ランタン、リチウム、リチウムアミド、リチウムアルミニウムオキシド、硫化亜鉛、硫化アンチモン(III)、硫化アンモニウム、硫化カドミウム、硫化ガリウム(III)、硫化銀(I)、硫化ケイ素(IV)、硫化水銀(II)、硫化スズ(IV)、硫化セリウム(III)、硫化鉄(II)、硫化銅(II)、硫化ナトリウム、硫化ナトリウム九水和物、硫化鉛(II)、硫化パラジウム(II)、硫化モリブデン(IV)、硫化レニウム(IV)、硫酸、硫酸亜鉛、硫酸亜鉛七水和物、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム12水和物、硫酸アンモニウム、
硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、硫酸カドミウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸銀(I)、硫酸水銀(II)、硫酸水素アンモニウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム一水和物、硫酸セシウム、硫酸セリウム(III)八水和物、硫酸セリウム(IV)四水和物、硫酸セリウム(IV)四水和物、硫酸タリウム(I)、硫酸鉄(II)七水和物、硫酸鉄(III)水和物、硫酸鉄(III)アンモニウム、硫酸銅(II)、硫酸銅(II)五水和物、硫酸ナトリウム,、硫酸ナトリウム十水和物、硫酸鉛(II)、硫酸ニッケル(II)六水和物、硫酸ニッケル(II)アンモニウム六水和物、硫酸バリウム、硫酸ヒドラジニウム、硫酸ベリリウム四水和物、硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウム七水和物、硫酸マグネシウム水和物、硫酸マンガン(II)五水和物、硫酸ランタン九水和物、硫酸リチウム一水和物、硫酸ルビジウム、リン化コバルト、リン化タングステン、リン酸、リン酸アルミニウム、リン酸銀(オルト)、リン酸クロム(III)、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム12水和物、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸ビスマス(III)、リン酸ホウ素、リン酸リチウム、ルテチウム、ルテニウム、六ホウ化バリウム、六ホウ化ランタン、
これらの複合体等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合することにより用いることができる。また、微粒子の表面にシリコーン処理、フッ素処理、アルミナ処理等の表面処理が施されていてもよい。
【0014】
有機粒子としては、有機顔料、高分子系化合物等からなる有機系粉体等が挙げられる。例えば、アゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することが出来る。具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上東海カーボン(株)製)等、C.I.PIgment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等、C.I.PIgment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等、C.I.PIgment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等、C.I.PIgment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等、C.I.PIgment Green7、同36、同37等、C.I.PIgment VIolet19、同23等が使用出来る。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合することにより用いることができる。また、粒子の表面にシリコーン処理、フッ素処理、アルミナ処理等の表面処理が施されていてもよい。
【0015】
粒子を含フッ素有機化合物で被覆させる方法としては、超臨界二酸化炭素存在下の容器内で含フッ素有機化合物を溶解させ、被覆対象粒子に充分に浸透させた後、二酸化炭素を取り除きながら減圧することで、含フッ素有機化合物で粒子を被覆する。ここで超臨界二酸化炭素とは、二酸化炭素を温度31.1℃以上、圧力7.38MPa以上にすることで二酸化炭素が超臨界状態になったものである。被覆条件としては、二酸化炭素が超臨界状態になる条件から適宜選択することが出来るが、中でも35℃以上、圧力8MPa〜25MPaの条件下で行うことで、含フッ素有機化合物を溶解させ、粒子の微細な隙間まで浸透させることができる。これは、圧力8MPa〜25MPaにすることで、超臨界二酸化炭素が含フッ素有機化合物を溶解することが可能となる密度状態であり、なおかつ溶解した含フッ素有機化合物が微細な隙間にまで浸透することが可能となる高拡散性および低粘度状態となるからである。含フッ素有機化合物を粒子に充分に浸透させた後は、35℃以上を保ったまま減圧させることで、溶解度が下がり過飽和状態になった含フッ素有機化合物が粒子表面で析出し、圧力が大気圧下になると、粒子は含フッ素有機化合物で被覆された状態となる。これは減圧時に臨界温度以上に保ったまま減圧することで、超臨界状態から液体状態を経ることなく気体状態の二酸化炭素に戻すことができるからであり、毛細管力が働かないことで、ムラなく粒子を均質に被覆することができ、また被覆粒子同士を凝集させることなく回収することができる。
【0016】
本発明に使用する着色剤は、従来のインキに用いられる染料及び顔料が使用可能であり、水性染料では酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。
【0017】
油性染料では、ニグロシン系染料、オイル染料、造塩タイプ油溶性染料、含金属錯塩染料、塩基性染料などが挙げられる。具体的には、ニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルイエロー101、同107、オイルピンク312、オイルブラウンBB、同GR、オイルグリーンBG、オイルブルー613、同BOSオイルブラックHBB、同860、同BS、バリファストイエロー1101、同1105、同3108、同4120、バリファストオレンジ2210、同3209、同3210、バリファストレッド1306、同1308、同1355、同1360、同2303、同2320、同3304、同3306、同3320、バリファストピンク2310N、バリファストブラウン2402、同3405、バリファストグリーン1501、バリファストブルー1603、同1605、同1607、同1631、同2606、同2610、同2620、バリファストバイオレット1701、同1702、バリファストブラック1802、同1807、同3804、同3806,同3808、同3810、同3820、同3830、スピリットレッド102、オスピーイエローRY、ROB−B、MVB3、SPブルー105(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンイエロー3RH、同GRLHスペシャル、同C−2GH、同C−GNH、アイゼンスピロンオレンジ2RH、同GRHコンクスペシャル、アイゼンスピロンレッドGEH、同BEH、同GRLHスペシャル、同C−GH、同C−BH、アイゼンスピロンバイオレットRH、同C−RH、アイゼンスピロンブラウンBHコンク、同RH、アイゼンスピロンマホガニーRH、アイゼンスピロンブルーGNH、同2BNH、同C−RH、同BPNH、アイゼンスピロングリーンC−GH、同3GNHスペシャル、アイゼンスピロンブラックBNH、同MH、同RLH、同GMHスペシャル、同BHスペシャル、S.B.N.オレンジ703、S.B.N.バイオレット510、同521、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111、SOTピンク1、SOTブルー4、SOTブラック1、同6、同10、同12、13リキッド、アイゼンローダミンBベース、アイゼンメチルバイオレットベース、アイゼンビクトリアブルーBベース(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルイエローCH、オイルピンク330、オイルブルー8B、オイルブラックS、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215、ALイエロー1106D、同3101、ALレッド2308、ネオスーパーイエローC−131、同C−132、同C−134、ネオスーパーオレンジC−233、ネオスーパーレッドC−431、ネオスーパーブルーC−555、ネオスーパーブラウンC−732、同C−733(以上、中央合成化学(株)製)、オレオゾールファストイエロー2G、同GCN、オレオゾールファストオレンジGL、オレオゾールファストレッドBL、同RL(以上、田岡化学工業(株)製)、サビニールイエロー2GLS、同RLS、同2RLS、サビニールオレンジRLS、サビニールファイアレッドGLS、サビニールレッド3BLS、サビニールピンク6BLS、サビニールブルーRN、同GLS、サビニールグリーン2GLS、サビニールブラウンGLS(以上、サンド社製、スイス国)、マゼンタSP247%、クリスタルバイオレット10B250%、マラカイトグリーンクリスタルコンク、ブリリアントグリーンクリスタルH90%、スピリットソルブルレッド64843(以上、ホリディ社製、英国)、ネプチューンレッドベース543、ネプチューンブルーベース634、ネプチューンバイオレットベース604、バソニールレッド540、バソニールバイオレット600(以上、BASF社製、独国)などが挙げられる。
【0018】
水性顔料ではアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することが出来る。具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられる。
【0019】
油性顔料では、顔料としてはカーボンブラックや不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等有機顔料などの従来公知の一般的な顔料が使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組合せ調色して用いてもよい。その一例を挙げると、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上東海カーボン(株)製)等、C.I.PIgment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等、C.I.PIgment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等、C.I.PIgment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等、C.I.PIgment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等、C.I.PIgment Green7、同36、同37等、C.I.PIgment VIolet19、同23等が使用出来る。
【0020】
これらの着色剤の使用量は、インキ全量に対して0.5重量%以上30重量%以下が好ましい。0.5重量%未満では、薄くて筆跡としての性能を果たさず、30重量%を超えるとチップ内でのドライアップが増長し書き出し性能が悪くなる傾向が有る。
【0021】
着色剤に顔料を用いた場合は顔料を安定に分散させるために分散剤を使用することは差し支えない。水をインキの主溶剤とする場合は、分散剤として従来一般に用いられている水溶性樹脂もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤など、顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。一例として、高分子分散剤として、リグニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。これら水可溶性樹脂及び界面活性剤は、その1種または2種以上を選択し、併用しても使用できる。その使用量は、顔料10重量部に対し0.05重量部以上20重量部以下が好ましい。0.05重量部より少ない場合は添加する目的である分散効果が弱く、20重量部より多くしてもそれ以上の分散効果が望めず不経済である。顔料の場合は、更に、水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、顔料インキ製造上有利なことである。具体的には、FujISP Black8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、FujI SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、FujISP Bordeaux 5500、FujI SP Blue 6062、同6133、同6134、同6401、FujI SP Green 7051、FujI SPYellow 4060、同4178、FujI SP VIolet 9011、FujI SP PInk 9524、同9527、FujI SP Orange 534、FUjISP Brown 3074、FUJI SP RED 5543、同5544(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、EmacolGreen LXB、Emacol VIolet BL、Emacol Brown 3101、Emacol CarmmIne FB、Emacol Red BS、EmacolOrange R、EmacolYellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye SuperBlack K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super Brown SB、同FRL、同RR、SandyeSuper GreenL5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super VIoletBL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super PInk FBL、同F5B、Sandye Super RubIneFR、Sandye super CarmmIne FB、SandyeSuper Red FFG、同RR、同BS、Sandye SuperOrange FL、同R、同BO、SandyeGold Yellow5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、RIoFast BlackFx 8012、同8313、同8169、RIo Fast Red Fx8209、同8172、RIo Fast Red S Fx 8315、同8316、RIoFast Blue Fx 8170、RIoFastBlue FX 8170、RIo Fast Blue S Fx 8312、RIo Fast Green SFx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエローG−11、同G−20、ビクトリアオレンジG−16、同G−21、ビクトリアレッドG−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーンG−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスPC5T1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルックスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。
【0022】
油性インキでの顔料の分散剤としては従来公知のものが各種使用可能であるが中でも好ましい分散剤としては、スルホン基を有する顔料誘導体やポリビニルブチラール等の重合体、分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂から選ばれる1種又は2種以上等が挙げられる。中でも、軽く滑らかな書き味を得るために、N−アシルアミノ酸、N−アシルタウリン酸、N−アシルメチルタウリン酸、N−アシルメチルアラニンを添加する場合の分散剤としては、分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂から選ばれる1種又は2種以上がN−アシルアミノ酸、N−アシルタウリン酸、N−アシルメチルタウリン酸、N−アシルメチルアラニンの窒素と静電気的な親和性を持つことで溶媒和するので特に顔料を安定に分散する効果が高い。分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂の具体例を挙げると、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリグルタミン酸、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、トール油変性マレイン酸樹脂、ベタイン型アクリル酸樹脂、ベタイン型メタクリル酸樹脂等がある。
【0023】
溶剤として、水や各種有機溶剤が使用される。有機溶剤の例としては、フェニルセルソルブ、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
水を主溶剤とする場合、水溶性有機溶剤を併用することもできる。水溶性有機溶剤は、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が使用できる。本発明における溶剤の使用量は、インキの全重量に対して50重量%以上が好ましい。50重量%未満の場合は相対的に水溶性有機溶剤の添加量が増加し、筆跡の乾燥性が悪くなる。
【0024】
又、インキの粘度を調整するために粘度調整剤を添加することができる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン等の合成高分子物質や、種子多糖類類のグァーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、微生物系のザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム、海藻多糖類のカラーギナン、アルギン酸及びその誘導体、樹脂多糖類のタラガントガム、セルロース系樹脂、ピロリドン系樹脂などの樹脂を使用することができる。これらの粘度調節材は一種若しくは二種以上を混合して使用することもできる。
【0025】
N−アシルアミノ酸とN−アシルメチルタウリン及び/又はその塩はボールとチップ受け座の間の摩擦力を低減するために用いるもので、具体的に一例を挙げると、N−アシルアミノ酸としては、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−ステアロイルサルコシン、N−ココイルサルコシン、N−ラウロイルメチルアラニンが挙げられる。N−アシルメチルタウリンとしては、N−ココイルイメチルタウリン、N−ラウロイルメチルタウリン、N−ミリストイルメチルタウリン、N−パルミトイルメチルタウリン、N−ステアロイルメチルタウリンが挙げられる。これらの塩としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等がある。上記は複数種を混合して使用することもできるが、その使用量はインキ全量に対して1.5重量%以上5重量%以下が好ましい。1.5重量%未満でも潤滑効果はありある程度滑らかな書き味は得られるが十分に滑らかな軽い書き味を得るには1.5重量%以上が必要である。また、5重量%を超えて添加しても書き味に問題は無いが、筆記用紙によっては筆跡が大きく滲んで見苦しくなり実用的ではない。
【0026】
インキの着色材を紙面に定着させるために結合材として各種樹脂を併用することもできる。具体的には、セラック、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、といった水溶性樹脂を用いることができる。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合物などの水不溶性樹脂などを用いることもできる。尚、水が主溶剤のインキに水不溶性樹脂を用いる場合は、水性エマルジョン形態で使用する。
【0027】
その他、上記各成分以外、従来、筆記具用のインキに用いられる種々の添加剤を適宜必要に応じて使用することもできる。例えば、インキの蒸発防止のためにソルビット、キシリット等の糖アルコールや尿素等を用いることができる。
【0028】
さらに、アニオン系、ノニオン系、カチオン系の各種界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の表面張力調整剤、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンなどの防腐防黴剤、ベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防錆剤、pH調整剤として水酸化ナトリウム、アルカノールアミン、アミン、アンモニウム等のアルカリ化剤なども用いることもできる。
【0029】
上述のインキを収容するボールペンとしては、筆記ボールを回転自在に抱持するボールホルダーと、このボールホルダーと直接又は接続部材を介してインキタンク部材と接続されるものとすることができる。
筆記ボールとしては、タングステンカーバイドを主成分とした超硬、炭化珪素を主成分としたもの、ジルコニアを主成分とした焼結体を物理的、化学的に研磨したものを使用でき、プロペラ攪拌やボールミル、超音波振動の付与などの機械的な力を付与する方法、スプレー噴霧、めっき、超臨界二酸化炭素処理、電気炉や高周波誘導装置などを使用した焼き付け、紫外線照射など従来公知の表面処理を施したものであってもよい。その表面粗さは、ボールの回転や受け座に対する摩擦、また、インキとの濡れ性やインキ保持性に影響し得、Ra=1nm〜15nm程度が好ましい。
ボールホルダーとしては、洋泊、真鍮、ステンレス等の金属の他に、ポリオキシメチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂の成型品が使用でき、円柱状材料に塑性変形や切削加工を施して所望の形状としたもののほかに、パイプ部材に塑性変形を施した所謂パイプ式ボールペンとすることもできる。
いずれにしても、ボールホルダーは、インキ通路となる貫通孔を備え、先端開口部から筆記ボールを一部突出させて抱持し、インキ通路を通じてインキタンクのインキ筆記ボールの周囲に供給する部材である。ボールホルダーの先端開口部は、塑性変形などによって筆記ボールの直径以下の開口径に変形され、内孔に形成した内方突出部にてボールの収容されるボール収容室を区画し、ボールの抜け止めと後方移動規制をなしている。内方突出部は、中心孔とこれに連通した放射状に形成した溝によって分割されており、それぞれが筆記ボールの筆圧を受け止めるボール受け座部を形成する。筆記ボール設置後にボールに打撃力を付与することによって、内方突出部に筆記ボールの表面形状を転写した凹部を形成して、面状のボール受け座を形成することもできる。また、筆記ボールの抜け止めのために先端開口部を小径化する際に、外側から回転するかしめ加工器を押しあてることによって、該部の内側をボールに押し付けて、内面に帯状の表面が均一に磨かれた均一隙間部分を形成することもできる。
また、ボールホルダー内に、コイルスプリング等の弾撥部材を配置して、筆記ボールを前方に押し、ボールホルダーの内壁に周状接触させることによって不使用時のインキ漏れやインキ乾燥の抑制をすることもできる。
インキを充填するインキ収容管の材質としてはポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂等が使用可能であるが、透湿性、透明性、コスト等を考えるとポリプロピレン製が好ましい。
【0030】
インキタンク内のインキの後方からの漏れや、インキ中に気泡が混入することなどを抑制するために、インキの界面に接触させてインキ逆流防止体組成物を配置することもできる。インキ逆流防止体組成物は、不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの不揮発性液体又は難揮発性液体は、一種又は二種以上を併用することもできる。前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体は、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。そのうち、脂肪酸金属石鹸、脂肪酸デキストリン、アマイド変性ポリエチレンワックスがゲルの耐溶剤性に優れるため好適に用いられる。その他、アルコール系溶剤やグリコール系溶剤、界面活性剤、樹脂、金属酸化物等の微粒子を添加してインキ逆流防止体に必要な機能(ゲル化、着色防止、逆流防止)を向上させることもできる。
【実施例】
【0031】
実施例1
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)
製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
被覆粒子 1.0重量%
上記成分のうち、被覆粒子は二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)20gと、フッ素系界面活性剤メガファックF477(DIC(株)製)0.1gとをヘンシェルミキサーをもちいて1000rpmで5分間混合し、予備混合粉とした。
次に、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記予備混合粉5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0032】
実施例2
実施例1の被覆粒子製造方法のうち、二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)を二酸化チタンJA−1(平均粒径:0.1μmテイカ(株)製)に、フッ素系界面活性剤メガファックF477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF493(DIC(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0033】
実施例3
実施例1の被覆粒子製造方法のうち、二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)を酸化ジルコニウムDK−3CH(平均粒径:15μm、第一稀元素化学工業製)に、フッ素系界面活性剤メガファックF477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF410(DIC(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0034】
実施例4
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)
製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 75.2重量%
被覆粒子 0.01重量%
被覆粒子は実施例1で製造した粒子を使用し、上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0035】
実施例5
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)
製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 67.2重量%
被覆粒子 8.0重量%
上記成分のうち、被覆粒子はシリカSQ−PL2(平均粒径:1μm、林化成(株)製)20gと、フッ素系界面活性剤メガファックF493(DIC(株)製)0.1gとをヘンシェルミキサーをもちいて1000rpmで5分間混合し、予備混合粉とした。
次に、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記予備混合粉5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでp H を8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0036】
実施例6
実施例1の被覆粒子の製造方法のうち、超臨界二酸化炭素の圧力を9MPaに変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0037】
実施例7
実施例1の被覆粒子の製造方法のうち、二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)をシリカSQ−PL2(平均粒径:1μm、林化成(株)製)に、フッ素系界面活性剤メガファックF−477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF−410(DIC(株)製に変更し、さらに、超臨界二酸化炭素の圧力を24MPaに変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0038】
実施例8
実施例1の被覆粒子の製造方法のうち、二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)を二酸化チタンMT−01(平均粒径:0.01μm、テイカ(株)製)に、フッ素系界面活性剤メガファックF−477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF−410(DIC(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0039】
実施例9
実施例1の被覆粒子の製造方法のうち、二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)を酸化ジルコニウムNNC(平均粒径:25μm、第一稀元素化学工業製)に変更し、フッ素系界面活性剤メガファックF−477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF−493(DIC(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0040】
実施例10
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 75.2重量%
被覆粒子 0.001重量%
上記成分のうち、被覆粒子は二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)20gと、フッ素系界面活性剤メガファックF477(DIC(株)製)0.1gとをヘンシェルミキサーをもちいて1000rpmで5分間混合し、予備混合粉とした。
次に、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記予備混合粉5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0041】
実施例11
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 63.2重量%
被覆粒子 12.0重量%
上記成分のうち、被覆粒子はシリカ シーホスターKE E30(平均粒径:0.3μm、(株)日本触媒製)20gと、フッ素系界面活性剤メガファックF410(DIC(株)製)0.1gとをヘンシェルミキサーをもちいて1000rpmで5分間混合し、予備混合粉とした。
次に、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記予備混合粉5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0042】
実施例12
実施例1の被覆粒子の製造方法のうち、フッ素系界面活性剤メガファックF−477(DIC(株)製)をフッ素系界面活性剤メガファックF−493(DIC(株)製)に、超臨界二酸化炭素の圧力を30MPaに変更した以外は、実施例1と同様にして青色インキを得た。
【0043】
比較例1
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 75.2重量%
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0044】
比較例2
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
超臨界処理粒子 1.0重量%
上記成分のうち、超臨界処理粒子はシリカ シーホスターKE E30(平均粒径:0.3μm、(株)日本触媒製)で、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記粒子5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0045】
比較例3
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
超臨界処理含フッ素有機化合物 1.0重量%
上記成分のうち、超臨界処理含フッ素有機化合物はフッ素系界面活性剤メガファックF−493(DIC(株)製)で、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記粒子5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を15MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでp H を8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0046】
比較例4
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
被覆粒子 1.0重量%
上記成分のうち、超臨界処理粒子はシリカ シーホスターKE E30(平均粒径:0.3μm、(株)日本触媒製)で、窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に、前記粒子5gを充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。
窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度25℃、圧力を5MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、温度を35℃より下がらないようにしながら二酸化炭素を排気し、30分かけて減圧した。オートクレーブの内圧を大気圧まで減圧し、被覆粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0047】
比較例5
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製)1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
浸漬処理粒子 1.0重量%
上記成分のうち、浸漬処理粒子は、F−477(DIC(株)製)1gをエタノール100gに溶解させ、二酸化チタンJR−301(平均粒径0.3μm、テイカ(株))20gを30分浸漬させた後、80℃の乾燥機に入れ、3時間乾燥させることで浸漬処理粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0048】
比較例6
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
超音波処理粒子 1.0重量%
上記成分のうち、超音波処理粒子は、F−477(DIC(株)製)1gをエタノール100gに溶解させ、シリカ シーホスターKE E30(平均粒径:0.3μm、(株)日本触媒製)20gを超音波で30分間処理し、80℃の乾燥機に入れ、3時間乾燥させることで超音波処理粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0049】
比較例7
Water Blue 9(C.I.AcIdBlue1、オリエント化学工業(株)製) 4.2重量%
ダイワレッド106WB(C.I.AcIdRed52、ダイワ化成(株)製)
0.6重量%
エチレングリコール 10.0重量%
ジエチレングリコール 8.0重量%
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール溶液、ICIジャパン(株)製) 0.2重量%
サルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量%
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量%
ハイドロキノンスルホン酸カリウム 0.5重量%
水 74.2重量%
ボールミル処理粒子 1.0重量%
上記成分のうち、ボールミル処理粒子は、F−410(DIC(株)製)1gと二酸化チタンJR−301(平均粒径:0.3μm、テイカ(株)製)20gをボールミル(pulverIsette5型、FRITSCH社製、独国)で回転数250rpmで10分間処理することでボールミル処理粒子を得た。
上記成分のうち、ケルザンARの全量を水50部を攪拌しながら加えプロペラ攪拌機で1時間攪拌してケルザンARの溶液を得た。この液と残りの成分を混合し均一になるまでさらに1時間攪拌し、その後トリエタノールアミンでpHを8.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターでろ過し、粘度が800mPa・sである青色インキを得た。
【0050】
【表1】

【0051】
実施例1〜12は、含フッ素有機化合物を超臨界二酸化炭素中で粒子に被覆したことによって緻密かつ均質な被覆粒子が得られ、インキ中に添加した時、被覆粒子がボールとボール受け座の間に入り込み、ボールとボール受け座間の摩擦を最小限に抑えることができたため、ボール受け座の摩耗が少なくなり、充填されたインキをすべて消費するまでかすれることなく筆記することができるという極めて良好な結果を得ることができた。
中でも実施例1〜7のインキは、含フッ素有機化合物を温度35℃以上、圧力8MPa〜25MPaの条件下の超臨界二酸化炭素中で被覆した平均粒径0.03〜20μmの粒子を、0.003〜10%インキ中に添加したことで、緻密かつ均質な被覆粒子がボールペンのインキ流通路を塞ぐことがないため、実施例8〜12よりも良好な結果を得ることができた。
【0052】
これに対して比較例1〜7は、緻密かつ均質な被覆粒子が得られ、インキ中に添加した時、被覆粒子がボールとボール受け座の間に入り込み、ボールとボール受け座間の摩擦を最小限に抑える作用を得ることができないので、ボール受け座の摩耗が大きくなり、かすれが発生してしまう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超臨界二酸化炭素にて、超臨界二酸化炭素に溶解しない粒子と、超臨界二酸化炭素に溶解する含フッ素有機化合物とを接触させた後、超臨界状態を解除することによって得られる含フッ素有機化合物で被覆された粒子を含有する、ボールペン用インキ組成物。
【請求項2】
前記粒子の平均一次粒子径が、0.03〜20μmである請求項1記載のボールペン用インキ組成物。