説明

ポックスウイルスおよび癌に関する方法および組成物

【課題】より有効な治療物質を作製するように改変されているワクシニアウイルスを含む改変ポックスウイルスを用いて癌および癌細胞を治療するための方法および組成物の提供。
【解決手段】当該改変ポックスウイルスは、正常細胞に影響を及ぼす能力が減弱または弱められるように操作されており、宿主における抗ウイルス反応の実行能が減少または消失したポックスウイルスが得られる変異を有するポックスウイルスを含む。これらの変異と共に他の変異を有するポックスウイルスは、癌のより有効な治療のために用いることができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターフェロン調節ポリペプチドがインターフェロンに直接結合する、少なくとも第一の機能的インターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られるインターフェロン調節ポリペプチドをコードする第一の遺伝子において変異を含む、弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項2】
インターフェロン調節ポリペプチドが、IFN-αまたはIFN-βに結合する、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項3】
インターフェロン結合ポリペプチドがB18Rである、請求項2記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項4】
インターフェロン調節ポリペプチドがIFNγに結合する、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項5】
インターフェロン結合ポリペプチドがB8Rである、請求項4記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項6】
以下の少なくとも一つにおいて第二の変異をさらに含む、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス:
a)少なくとも第二の機能的インターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られるインターフェロン調節ポリペプチドをコードする第二の遺伝子;
b)変異によって、少なくとも一つの機能的補体制御ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、補体制御ポリペプチドをコードする遺伝子;
c)変異によって、少なくとも一つの機能的TNF調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、TNF調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
d)変異によって、少なくとも一つの機能的セリンプロテアーゼ阻害剤を欠損するウイルスが得られる、セリンプロテアーゼ阻害剤をコードする遺伝子;
e)変異によって、少なくとも一つの機能的IL-1β調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、IL-1β調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
f)変異によって、A41L、B7R、N1L、vCKBP、またはC11Rの少なくとも一つの機能を欠損するウイルスが得られる、機能的A41L、B7R、N1L、もしくはvCKBPケモカイン結合ポリペプチド、またはC11R EGF様ポリペプチドをコードする遺伝子;または
g)変異によってワクシニアウイルスの感染性EEV型の増加が起こる、ポリペプチドをコードする遺伝子。
【請求項7】
インターフェロン調節ポリペプチドをコードする第一の遺伝子において変異を含むコペンハーゲンまたはウェスタンリザーブ株である、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項8】
インターフェロン結合ポリペプチドがB8RまたはB18Rである、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項9】
少なくとも第二の機能的な第二のインターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる第二のインターフェロン調節ポリペプチドをコードする遺伝子において変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項10】
機能的な第二のインターフェロン調節ポリペプチドが、B8R、B18R、B13R、E3L、またはvC12Lである、請求項9記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項11】
機能的B8Rを欠損する、請求項10記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項12】
機能的B13Rを欠損する、請求項10記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項13】
機能的B8RおよびB13Rを欠損する、請求項10記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項14】
機能的B8R、B13R、およびvC12Lを欠損する、請求項13記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項15】
機能的B28RまたはA53Rをさらに欠損する、請求項14記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項16】
機能的B28RおよびA53Rを欠損する、請求項15記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項17】
機能的B18Rをさらに欠損する、請求項14記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項18】
機能的B28RまたはA53Rをさらに欠損する、請求項17記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項19】
機能的B28RおよびA53Rを欠損する、請求項18記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項20】
少なくとも一つの機能的補体制御ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる補体制御ポリペプチドをコードする遺伝子において変異を含む、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項21】
機能的補体制御ポリペプチドがVCPである、請求項20記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項22】
少なくとも一つの機能的TNF調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られるTNF調節ポリペプチドをコードする遺伝子において変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項23】
機能的TNF調節ポリペプチドが、A53R、B28R、またはvCKBPである、請求項22記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項24】
少なくとも一つの機能的セリンプロテアーゼ阻害剤を欠損するウイルスが得られるセリンプロテアーゼ阻害剤をコードする遺伝子において変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項25】
セリンプロテアーゼ阻害剤が、B13R、B22R、またはK2Lである、請求項24記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項26】
少なくとも一つの機能的IL-1β調節因子を欠損するウイルスが得られるIL-1β調節因子をコードする遺伝子において変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項27】
機能的IL-1β調節ポリペプチドがB13RまたはB15Rである、請求項26記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項28】
機能的A41L、B7R、N1L、もしくはvCKBPケモカイン結合ポリペプチドまたはC11R EGF様ポリペプチドをコードする遺伝子において変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項29】
ポリペプチドが、B7R、vCKBP、またはN1Lである、請求項28記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項30】
ポリペプチドが、A41L、vCKBP、またはC11Rである、請求項28記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項31】
ワクシニアウイルスの感染性EEV型の産生の増加が得られる変異を含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項32】
感染性EEV型の増加を引き起こす変異がA34RまたはB5Rをコードする遺伝子に存在する、請求項31記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項33】
感染性EEV型の増加を引き起こす変異がA34Rをコードする遺伝子に存在する、請求項32記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項34】
A34Rにおける変異がK151D変異である、請求項33記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項35】
a)、b)、c)、d)、e)、f)、またはg)において少なくとも二つの異なる変異をさらに含む、請求項6記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項36】
g)における変異と、少なくとも一つのa)、b)、c)、d)、e)、またはf)における変異とを含む、請求項35記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項37】
薬学的組成物に含まれる、請求項1記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項38】
組成物がインターフェロンをさらに含む、請求項37記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項39】
組成物が抗癌剤をさらに含む、請求項37記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項40】
抗癌剤が、抗体、化学療法剤、または腫瘍抑制因子をコードする核酸である、請求項39記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項41】
機能的vC12Lポリペプチドを欠損するウイルスが得られる第一の変異を含む、弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項42】
以下の少なくとも一つにおいて第二の変異をさらに含む、請求項41記載の弱毒化ワクシニアウイルス:
a)少なくとも第二の機能的インターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、インターフェロン調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
b)変異によって、少なくとも一つの機能的補体制御ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、補体制御ポリペプチドをコードする遺伝子;
c)変異によって、少なくとも一つの機能的TNF調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、TNF調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
d)変異によって、少なくとも一つの機能的セリンプロテアーゼ阻害剤を欠損するウイルスが得られる、セリンプロテアーゼ阻害剤をコードする遺伝子;
e)変異によって、少なくとも一つの機能的IL-1β調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、IL-1β調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
f)変異によって、A41L、B7R、N1L、vCKBP、またはC11Rの少なくとも一つの機能を欠損するウイルスが得られる、機能的A41L、B7R、N1L、もしくはvCKBPケモカイン結合ポリペプチド、またはC11R EGF様ポリペプチドをコードする遺伝子;または
g)変異によってワクシニアウイルスの感染性EEV型の増加が起こる、ポリペプチドをコードする遺伝子。
【請求項43】
インターフェロン調節ポリペプチドをコードする第一の遺伝子において変異を含むコペンハーゲンまたはウェスタンリザーブ株である、請求項41記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項44】
少なくとも第二の機能的インターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られるインターフェロン調節ポリペプチドをコードする遺伝子において第二の変異を含む、請求項41記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項45】
第二の機能的なインターフェロン調節ポリペプチドが、B8R、B13R、またはB18Rである、請求項44記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項46】
機能的B15Rポリペプチドを欠損するウイルスが得られる第一の変異を含む弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項47】
以下の少なくとも一つにおいて第二の変異をさらに含む、請求項46記載の弱毒化ワクシニアウイルス:
a)少なくとも一つの機能的インターフェロン調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、インターフェロン調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
b)変異によって、少なくとも一つの機能的補体制御ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、補体制御ポリペプチドをコードする遺伝子;
c)変異によって、少なくとも一つの機能的TNF調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、TNF調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
d)変異によって、少なくとも一つの機能的セリンプロテアーゼ阻害剤を欠損するウイルスが得られる、セリンプロテアーゼ阻害剤をコードする遺伝子;
e)変異によって、少なくとも一つの機能的IL-1β調節ポリペプチドを欠損するウイルスが得られる、IL-1β調節ポリペプチドをコードする遺伝子;
f)変異によって、A41L、B7R、N1L、vCKBP、またはC11Rの少なくとも一つの機能を欠損するウイルスが得られる、機能的A41L、B7R、N1L、もしくはvCKBPケモカイン結合ポリペプチド、またはC11R EGF様ポリペプチドをコードする遺伝子;または
g)変異によってワクシニアウイルスの感染性EEV型の増加が起こる、ポリペプチドをコードする遺伝子。
【請求項48】
インターフェロン調節ポリペプチドをコードする、またはTNF調節因子をコードする遺伝子において変異を含む、請求項47記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項49】
インターフェロン調節ポリペプチドがB13Rであって、TNF調節因子がB29Rである、請求項48記載の弱毒化ワクシニアウイルス。
【請求項50】
以下の少なくとも一つを発現することができないワクシニアウイルスの有効量を癌細胞に投与する段階を含む、癌細胞を治療する方法:
a)機能的な第一のインターフェロン調節ポリペプチド;
b)機能的補体制御ポリペプチド;
c)機能的TNF調節ポリペプチド;
d)機能的セリンプロテアーゼ阻害剤;
e)機能的IL-1β調節ポリペプチド;
f)機能的非感染性EEV型ポリペプチド;
g)機能的A41L、B7R、N1L、vCKBP、またはC11Rポリペプチド。
【請求項51】
弱毒化ワクシニアウイルスが以下の一つより多くを欠損する、請求項50記載の方法:
a)機能的な第一のインターフェロン調節ポリペプチド;
b)機能的補体制御ポリペプチド;
c)機能的TNF調節ポリペプチド;
d)機能的セリンプロテアーゼ阻害剤;
e)機能的IL-1β調節ポリペプチド;
f)機能的抗感染性EEV型ポリペプチド;
g)機能的A41L、B7R、N1L、vCKBP、もしくはC11Rポリペプチド;または
h)機能的な第二のインターフェロン調節ポリペプチド。
【請求項52】
ワクシニアウイルスが、機能的な第一のインターフェロン調節ポリペプチドを欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項53】
ワクシニアウイルスが、コペンハーゲン株またはウェスタンリザーブ株である、請求項52記載の方法。
【請求項54】
ウイルスにおいて欠損している機能的な第一または第二のインターフェロン調節ポリペプチドがB18RまたはB8Rである、請求項51記載の方法。
【請求項55】
ウイルスが少なくとも一つの機能的補体制御ポリペプチドを欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項56】
ウイルスにおいて欠損している機能的補体制御ポリペプチドがVCPである、請求項55記載の方法。
【請求項57】
ウイルスが少なくとも一つの機能的TNF調節ポリペプチドを欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項58】
ウイルスにおいて欠損している機能的TNF調節ポリペプチドが、A53R、B28R、またはvCKBPである、請求項57記載の方法。
【請求項59】
ウイルスが少なくとも一つの機能的セリンプロテアーゼ阻害剤を欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項60】
セリンプロテアーゼ阻害剤が、B13R、B22R、またはK2Lである、請求項59記載の方法。
【請求項61】
ウイルスが少なくとも一つの機能的IL-1β調節因子を欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項62】
IL-1β調節因子がB13RまたはB15Rである、請求項61記載の方法。
【請求項63】
ウイルスが少なくとも一つの機能的な抗感染性EEV型ポリペプチドを欠損する、請求項50記載の方法。
【請求項64】
弱毒化ワクシニアウイルスが、抗感染性EEV型ポリペプチドA34RにおいてK151D変異、またはB5Rをコードする遺伝子において変異を含む、請求項63記載の方法。
【請求項65】
細胞にインターフェロンを投与する段階をさらに含む、請求項50記載の方法。
【請求項66】
インターフェロンが、IFNα、IFNβ、またはIFNγである、請求項65記載の方法。
【請求項67】
弱毒化ワクシニアウイルスが薬学的に許容される組成物に含まれる、請求項50記載の方法。
【請求項68】
癌細胞が腫瘍細胞である、請求項50記載の方法。
【請求項69】
癌細胞が患者に存在する、請求項50記載の方法。
【請求項70】
弱毒化ワクシニアウイルスが、患者に直接、内視鏡によって、気管内、腫瘍内、静脈内、病変内、筋肉内、腹腔内、局所、経皮、または皮下に投与される、請求項69記載の方法。
【請求項71】
患者が固形腫瘍を有する、請求項69記載の方法。
【請求項72】
固形腫瘍の全てまたは一部を切除する段階をさらに含む、請求項71記載の方法。
【請求項73】
弱毒化ワクシニアウイルスが、腫瘍の切除前に患者に投与される、請求項72記載の方法。
【請求項74】
弱毒化ワクシニアウイルスが、腫瘍の切除後に患者に投与される、請求項73記載の方法。
【請求項75】
患者に化学療法または放射線療法を投与する段階をさらに含む、請求項69記載の方法。
【請求項76】
化学療法が患者に少なくとも1回投与される、請求項75記載の方法。
【請求項77】
化学療法が、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトテシン、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ビスルファン、ニトロソウレア、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリコマイシン、マイトマイシン、エトポシド(VP16)、タモキシフェン、タキソテール、タキソール、トランスプラチン、5-フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、メトトレキセート、ゲムシタビン、オキサリプラチン、イリノテカン、トポテカン、またはその任意の類似体もしくは誘導変異体である、請求項76記載の方法。
【請求項78】
放射線療法が患者に少なくとも1回投与される、請求項75記載の方法。
【請求項79】
X線照射、UV照射、γ線照射、電子線照射、またはマイクロ波が患者に少なくとも1回投与される、請求項78記載の方法。
【請求項80】
癌細胞が、膀胱、血液、骨、骨髄、脳、乳腺、結腸直腸、食道、消化管、頭部、腎臓、肝臓、肺、鼻咽頭、頚部、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚、胃、精巣、舌、または子宮細胞である、請求項50記載の方法。
【請求項81】
弱毒化ワクシニアウイルスが、1回より多く投与される、請求項50記載の方法。
【請求項82】
弱毒化ワクシニアウイルスが、異種治療ポリペプチドをコードする核酸配列をさらに含む、請求項50記載の方法。
【請求項83】
異種治療ポリペプチドが、腫瘍抑制剤、免疫調節剤、血管新生阻害剤、抗血管ポリペプチド、細胞障害性ポリペプチド、アポトーシス誘発物質、プロドラッグ活性化酵素、または細胞増殖抑制性ポリペプチドである、請求項82記載の方法。
【請求項84】
細胞にプロテアーゼまたはペプチダーゼを投与する段階をさらに含む、請求項50記載の方法。
【請求項85】
弱毒化ワクシニアウイルスがIHD-J株である、A34RにおいてK151D変異を含む、またはB5Rをコードする遺伝子において変異を含む、請求項50記載の方法。
【請求項86】
弱毒化ワクシニアウイルスが、少なくとも一つのヒト補体阻害タンパク質を過剰発現する細胞株から産生される、請求項50記載の方法。
【請求項87】
補体阻害タンパク質が、CD55、CD46、またはCD59である、請求項86記載の方法。
【請求項88】
細胞に微小管安定化剤を投与する段階をさらに含む、請求項50記載の方法。
【請求項89】
微小管安定化剤がタキサンである、請求項88記載の方法。
【請求項90】
B8R、B18R、またはvC12Lをコードする遺伝子において変異を含む弱毒化ワクシニアウイルスを含む薬学的に許容される組成物の有効量を患者に投与する段階を含む、患者における癌を治療する方法。
【請求項91】
薬学的に許容される組成物が、インターフェロンまたはインターフェロンをコードする核酸をさらに含む、請求項90記載の方法。
【請求項92】
弱毒化ワクシニアウイルスが、機能的B8R、B18R、またはvC12Lポリペプチドを欠損する、請求項90記載の方法。
【請求項93】
弱毒化ワクシニアウイルスが、機能的B8RまたはvC12Lポリペプチドを欠損して、B13Rをコードする遺伝子において変異をさらに含み、ウイルスが機能的B13Rポリペプチドを欠損する、請求項92記載の方法。
【請求項94】
弱毒化ワクシニアウイルスが、機能的B8R、vC12L、およびB13Rポリペプチドを欠損する、請求項93記載の方法。
【請求項95】
弱毒化ワクシニアウイルスが、少なくとも二つの機能的B8R、B18R、またはvC12Lポリペプチドを欠損する、請求項92記載の方法。
【請求項96】
弱毒化ワクシニアウイルスが、機能的B8R、B18R、およびvC12Lポリペプチドを欠損する、請求項95記載の方法。
【請求項97】
弱毒化ワクシニアウイルスが、さらに以下の少なくとも一つを発現することができない、請求項92記載の方法:
a)機能的な補体制御ポリペプチド;
b)機能的なTNF調節ポリペプチド;
c)機能的セリンプロテアーゼ;
d)機能的IL-1β調節因子;
e)機能的A41L、B7R、N1L、vCKBP、もしくはC11Rポリペプチド;または
f)機能的抗感染性EEV型ポリペプチド。
【請求項98】
弱毒化ワクシニアウイルスが、さらに以下の少なくとも一つを発現することができない、請求項94記載の方法:
a)機能的な補体制御ポリペプチド;
b)機能的なTNF調節ポリペプチド;
c)機能的セリンプロテアーゼ;
d)機能的IL-1β調節因子;
e)機能的A41L、B7R、N1L、vCKBP、もしくはC11Rポリペプチド;または
f)機能的抗感染性EEV型ポリペプチド。
【請求項99】
インターフェロン、ケモカイン、サイトカイン、補体、または中和抗体によって媒介される抗ウイルス反応の阻害能が減少した弱毒化ワクシニアウイルスを癌細胞に接触させる段階を含む、癌細胞を殺す方法。
【請求項100】
弱毒化ワクシニアウイルスが、B8R、B13R、B18R、またはvC12Lをコードする核酸配列において変異を有する、請求項99記載の方法。
【請求項101】
弱毒化ワクシニアウイルスが、以下の少なくとも一つを発現することができない、請求項99記載の方法:
a)機能的インターフェロン調節ポリペプチド;
b)機能的補体制御ポリペプチド;
c)機能的TNF調節ポリペプチド;
d)機能的セリンプロテアーゼ;
e)機能的IL-1β調節因子;
f)機能的A41L、B7R、N1L、vCKBP、もしくはC11Rポリペプチド;または
g)機能的抗感染性EEV型ポリペプチド。
【請求項102】
ワクシニアウイルスの発現および抗腫瘍有効性を増加させる物質によって癌の治療が得られる、弱毒化ワクシニアウイルスおよび弱毒化ワクシニアウイルスの抗腫瘍有効性を増加させる物質の治療的有効量を腫瘍部位に接触させる段階を含む、癌患者における癌を治療する方法。
【請求項103】
弱毒化ワクシニアウイルスの抗腫瘍有効性を増加させる物質が、インターフェロン、プロテイナーゼ、ペプチダーゼ、微小管安定化剤、化学療法、放射線療法、遺伝子治療、免疫療法、および免疫調節療法である、請求項102記載の方法。
【請求項104】
以下を含む、ワクシニアウイルスの強化EEV型を産生する方法:
a)補体阻害タンパク質を過剰発現するヒト細胞株にワクシニアウイルスを感染させる段階;
b)感染細胞からワクシニアウイルスのEEV型を単離する段階。
【請求項105】
ワクシニアウイルスがA34Rタンパク質をコードする遺伝子において変異を含み、変異によってK151D変異が起こる、請求項104記載の方法。
【請求項106】
補体阻害タンパク質が、CD55、CD46、またはCD59である、請求項104記載の方法。
【請求項107】
ヒト細胞株が一つより多い補体阻害タンパク質を過剰発現する、請求項104記載の方法。
【請求項108】
以下を含む、微小残留癌を治療する方法:
(i)切除可能な腫瘍を有する患者を同定する段階;
(ii)腫瘍を切除する段階;および
(iii)A34R、A41L、A53R、B5R、B7R、B8R、B13R、B15R、B18R、B22R、B28R、B29R、C11R、E3L、K2L、N1L、vC12L、またはvCKBPをコードする遺伝子において少なくとも一つの変異を有するワクシニアウイルスを腫瘍床に接触させる段階。
【請求項109】
以下を含む、腫瘍を有する被験体を治療する方法:
(i)腫瘍を外科的に露出させる段階;および
(ii)A34R、A41L、A53R、B5R、B7R、B8R、B13R、B15R、B18R、B22R、B28R、B29R、C11R、E3L、K2L、N1L、vC12L、またはvCKBP機能を欠損する弱毒化ワクシニアウイルスを該腫瘍に接触させる段階。
【請求項110】
腫瘍を弱毒化ワクシニアウイルスによって長期間潅流する段階を含む、腫瘍を有する被験体を治療する方法。
【請求項111】
被験体に弱毒化ワクシニアウイルスを投与して、それによって被験体に治療利益を付与する段階を含む、癌を有する被験体における転移性疾患を阻害する方法。
【請求項112】
i)患者に弱毒化ワクシニアウイルスを投与する段階、およびii)患者に化学療法または放射線療法を投与し、それによって被験体に治療利益を付与する段階を含む、患者における多剤耐性腫瘍を治療する方法。
【請求項113】
弱毒化ワクシニアウイルスの有効量を患者に投与する段階、および腫瘍の全てまたは一部を切除する段階を含む、患者における切除不可能な腫瘍を切除可能にする方法。
【請求項114】
患者に弱毒化ワクシニアウイルスを投与する段階、および患者に化学療法または放射線療法を投与する段階を含む、癌が化学療法または放射線療法に対して耐性である癌患者を治療する方法。
【請求項115】
ワクシニアウイルスの少なくとも50%強化EEV型である、ワクシニアウイルスを含む組成物。
【請求項116】
ワクシニアウイルスの少なくとも60%強化EEV型である、請求項115記載の組成物。
【請求項117】
ワクシニアウイルスの少なくとも70%強化EEV型である、請求項116記載の組成物。
【請求項118】
ワクシニアウイルスを含み、少なくとも一つの補体阻害ポリペプチドを過剰発現する、ワクシニアウイルスの強化EEV型を産生するためのヒト細胞株。
【請求項119】
補体阻害ポリペプチドが、CD55、CD46、またはCD59である、請求項118記載のヒト細胞株。
【請求項120】
ワクシニアウイルスが以下の少なくとも一つを発現することができない、請求項118記載のヒト細胞株:
a)機能的インターフェロン調節ポリペプチド;
b)機能的補体制御ポリペプチド;
c)機能的TNF調節ポリペプチド;
d)機能的セリンプロテアーゼ;
e)機能的IL-1β調節因子;
f)機能的抗感染性EEV型ポリペプチド;または
g)機能的A41L、B7R、N1L、もしくはvCKBPケモカイン結合ポリペプチド、またはC11R EGF様ポリペプチド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−78427(P2011−78427A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263090(P2010−263090)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【分割の表示】特願2004−528045(P2004−528045)の分割
【原出願日】平成15年8月11日(2003.8.11)
【出願人】(507160001)ジェンネレックス インコーポレイティッド (2)
【Fターム(参考)】