説明

ポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト

【課題】 結晶化度が高く、耐磨耗性、耐屈曲疲労性、剛性、耐アルカリ性、耐アルコール性等に優れたポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトを提供する。
【解決手段】 主としてオキシメチレン単位の繰り返しからなるポリマー鎖中にオキシメチレン単位100mol当たり1.5〜7molの特定のオキシアルキレン単位を含み、メルトインデックス(190℃、荷重2160g)が1.0〜50g/10分であるポリオキシメチレン共重合体からなる繊維の集合体で搬送コンベアベルトを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のポリオキシメチレン共重合体からなる繊維の集合体で形成された搬送コンベアベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の産業において合成樹脂製の搬送コンベアベルトが用いられている。
【0003】
従来、かかる合成樹脂製搬送コンベアベルトは、ポリエステルやポリアミドのモノフィラメントの多重織布構造体からなるものが一般的である。しかしながら、ポリエステルは耐アルカリ加水分解性や耐磨耗性に劣り、ポリアミドは吸水による寸法変化や物性変化が大きいことから、かかる樹脂からなる搬送コンベアベルトは、その搬送物や使用条件の面で制約を受ける場合があった。
【0004】
これに対し、ポリオキシメチレン樹脂は、結晶化度が高く、耐磨耗性に優れ、耐屈曲疲労性、剛性、耐アルカリ性、耐アルコール性等が高いことから、上記の様な搬送用コンベアベルトの素材として大きな期待が寄せられるものである。
【0005】
しかしながら、従来から市販されているポリオキシメチレン樹脂ではその結晶化特性に起因して射出成形以外の成形加工への応用には大きな制約があり、かかる樹脂からなる繊維の製造は極めて困難であり、該繊維の集合体として形成される搬送コンベアベルトは実用化されていない。また、そのポリマーの結晶化度が高いことに起因して、コンベアとして使用した場合、搬送物との磨耗によりフィブリル化し易く、十分な実用耐久性が得られないという課題もある。
【0006】
即ち、ポリオキシメチレン樹脂は優れた諸特性を有する樹脂ではあるが、その結晶化度の高さや結晶化速度が速い点などから、工業的なフィラメント製造には適用し難いものと考えられてきた。このため、学術的な研究を除けば、殆ど研究の対象とはされてこなかった。このようなポリオキシメチレンフィラメントの加工体である撚糸に関する数少ない公知技術としては、唯一、1000デニール以上の繊度を有する撚糸に関するものがあるのみである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭61−146832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記のような課題を解決し、結晶化度が高く、耐磨耗性、耐屈曲疲労性、剛性、耐アルカリ性、耐アルコール性等に優れたポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、結晶化特性、流動性等を制御した特定組成のポリオキシメチレン共重合体を用いることによりこれらの課題が一気に解決し、耐磨耗性・耐加水分解性・耐久性・形態安定性等に優れた搬送コンベアベルトを得ることができることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち本発明は、主としてオキシメチレン単位の繰り返しからなるポリマー鎖中に、オキシメチレン単位100mol当たり1.5〜7molの下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位を含み、かつメルトインデックス(190℃、荷重2160g)が1.0〜50g/10分であるポリオキシメチレン共重合体からなる繊維の集合体で形成されたポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトである。
【0010】
【化2】

【0011】
(式中、R1、R2は、水素、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、フェニル基を有する有機基から選ばれ、R1、R2は同一でも異なっていてもよい。mは2〜6の整数を示す。)
【発明の効果】
【0012】
本発明により得られる搬送コンベアベルトは、耐磨耗性・耐加水分解性・耐久性・形態安定性等に優れ、多種多様の産業分野での広範囲な利用が期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトは、前述した如く、主としてオキシメチレン単位の繰り返しからなるポリマー鎖中に、オキシメチレン単位100mol当たり1.5〜7molの前記一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位を含み、かつメルトインデックス(190℃、荷重2160g)が1.0〜50g/10分であるポリオキシメチレン共重合体からなる繊維の集合体で形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明で使用するかかるポリオキシメチレン共重合体において、一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位の割合は、オキシメチレン単位100mol当たり1.5〜7molであり、好ましくはオキシメチレン単位100mol当たり1.7〜6mol、特に好ましくはオキシメチレン単位100mol当たり1.8〜5molである。一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位の割合が少なくなるとポリオキシメチレン共重合体の結晶化速度が速くなり、搬送コンベアベルトを構成する繊維製造を目的とした紡糸時に断糸が多発し易くなるばかりでなく、紡糸直後の結晶化度が高いことから延伸性も低下し、搬送コンベアベルトに適した各種フィラメントの製造が困難になる。また得られた繊維は、搬送コンベアベルトとして使用時にフィブリル化に伴う割れが生じやすく耐久性に乏しいコンベアベルトとなってしまう。
【0015】
逆に一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位の割合が多くなり過ぎると、ポリオキシメチレン共重合体の機械的特性等が低下し搬送コンベアベルトとしての実用特性が不足するものになる。
【0016】
また、本発明で使用するポリオキシメチレン共重合体は、ASTM D-1238に従い、190℃、2160gの荷重下で測定されるメルトインデックス(MI)が1〜50g/10分のものであり、好ましくは1.2〜30g/10分、特に好ましくは1.5〜20g/10分である。なお、搬送コンベアベルトを構成するフィラメントの製造方法により、かかるメルトインデックスの範囲内で更に好ましいメルトインデックスの適合範囲が存在するが、この点については後述する。
【0017】
メルトインデックス(MI)が過大なポリオキシメチレン共重合体は、これを工業的に安定して製造することが難しく、また、低分子量で溶融粘度が低くなり過ぎるために、ポリオキシメチレン共重合体の製造においては常套手段として行なわれる溶融混練による不安定末端の分解除去処理や、安定剤を配合して押出機で溶融混練する安定化処理等における溶融加工性が著しく劣るものとなる。さらに、低分子量であるために熱安定性や機械的特性が劣るものとなり、搬送コンベアベルトを構成する繊維の紡糸及び延伸時に断糸し易くなり、フィラメントの製造が不安定なものとなる。逆にメルトインデックス(MI)が過小のポリオキシメチレン共重合体では、溶融粘度が高くなり過ぎるために紡糸時の負荷が増大し押出しが困難となる。
【0018】
本発明で使用する上記の如きポリオキシメチレン共重合体の製造方法は特に限定されるものではなく、一般的にはトリオキサンとコモノマーである環状エーテル化合物或いは環状ホルマール化合物とを、主としてカチオン重合触媒を用いて塊状重合させる方法で得ることができる。重合装置としては、バッチ式、連続式等の公知の装置が何れも使用できる。ここで、前述した一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位の導入割合は、共重合させるコモノマーの量により、また、メルトインデックス(MI)は、重合時に使用する連鎖移動剤、例えばメチラール等の添加量により調整することができる。
【0019】
コモノマーとして用いられる環状エーテル化合物或いは環状ホルマール化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、スチレンオキシド、オキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、テトラヒドロフラン、トリオキセパン、1,3−ジオキソラン、プロピレングリコールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、トリエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール等が挙げられ、その中でもエチレンオキシド、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマールが好ましい。また、本発明に使用するポリオキシメチレン共重合体は、分岐又は架橋構造を有するものであってもよい。
【0020】
本発明において使用するポリオキシメチレン共重合体において、かかるコモノマーによって形成される前記一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位はポリオキシメチレン共重合体の分子鎖中に極力均一に分散していることが好ましく、前記一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位が2個以上連鎖したものの割合は、オキシアルキレン単位全体の5mol%以下であるのが好ましい。
【0021】
重合によって得たポリオキシメチレン共重合体は、触媒の失活化処理、未反応モノマーの除去、重合体の洗浄、乾燥、不安定末端部の安定化処理等を行った後、更に各種安定剤の配合による安定化処理等を行って、実用に供される。代表的な安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、窒素含有化合物、アルカリ或いはアルカリ土類金属の水酸化物、無機塩、カルボン酸塩等を挙げることができる。
【0022】
更に、本発明で使用するポリオキシメチレン共重合体には、必要に応じて、熱可塑性樹脂に対する一般的な添加剤、例えば染料、顔料等の着色剤、滑剤、核剤、離型剤、帯電防止剤、界面活性剤、或いは有機高分子材料、無機または有機のフィラメント状、板状、粉粒状の充填剤等の1種または2種以上を、本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができる。
【0023】
次に、本発明のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトを構成する繊維の製造方法について説明する。
【0024】
搬送コンベアベルトを構成する繊維としては、モノフィラメント或いはマルチフィラメントが用いられるが、製造方法については特に限定されるものではなく、一般的な溶融紡糸及び延伸製造方法を用いることが可能である。ここで、モノフィラメントの場合は、前述したメルトインデックス(MI)の中でメルトインデックスが1〜30g/10分のものを用いるのが好ましく、更に好ましくは1.5〜15g/10分である。また、マルチフィラメントの場合は、メルトインデックスが1〜30g/10分のものを用いるのが好ましく、更に好ましくは3〜20g/10分である。
【0025】
フィラメントの製造方法の一例としては、溶融混練装置、ギヤポンプ、吐出ノズル等で構成される紡糸装置より吐出された溶融ポリマーをローラーにより巻き取ることで紡糸を行う方法が挙げられる。紡糸工程で得られたフィラメントは、延伸工程に付し、連続的、或いは非連続的に延伸を行うことが出来る。
【0026】
延伸比は巻出ロールと巻取ロールの速度比を適宜設定することによって調整することができ、所望の延伸倍率のフィラメントが得られる。この時の加熱方法は、加熱気体、加熱液体、熱板接触、遠赤外線加熱、レーザー光加熱、電磁誘導加熱等の方法を用いることが可能であり特に限定されるものではない
本発明において、かかる延伸条件としては、ポリオキシメチレン共重合体のガラス転移点以上融点以下の温度で2〜40倍に延伸することが好ましい。延伸時の温度として、好ましくは(融点−50℃)から(融点−20℃)程度である。加熱不足状態では延伸応力が大きくなり生産性が低下するばかりでなく断糸も発生しやすくなる。過加熱状態ではポリマーが溶融状態となり断糸するため好ましくない
また、延伸倍率は、上記範囲内で用途に応じて適宜設定するのが望ましい。延伸倍率の設定にあたっては、延伸倍率の上昇に伴い得られる延伸体の強度は向上し、逆に伸度は低くなり靭性や結節強度等の実用特性の低下や繊維自体がフィブリル化し易くなる挙動を示すことを考慮し、汎用的な物性バランスを考慮した場合は例えば5倍から10倍程度の延伸倍率、織布の経糸に使用する等で高強度が必要である場合は8倍から20倍程度の高延伸倍率で延伸するのが好ましい。
【0027】
延伸工程で延伸処理されて得られたフィラメントは、加熱状態で分子状態を固定する熱固定処理を行うことが望ましく、これにより延伸体の寸法変化を低減させることができる。熱固定条件の一例としては、(融点−30℃)以下の温度で熱固定することが挙げられる。
【0028】
コンベアベルトを構成する繊維集合体としては上述のフィラメント(長繊維)の他に短繊維を用いることも可能である。短繊維得る場合は、20デニール以下の延伸したフィラメントを必要に応じて捲縮処理を施し、10mmから100mm程度の長さに切断することで得られる。
【0029】
本発明のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルトは、上記のモノフィラメントやマルチフィラメントを織機にて織ることにより得られる織布の両端同士を接合するか、シームレスに織ることにより筒状の布を得て、これを一般的な駆動装置で搬送の目的により連続的或いは断続的に回転運転させることにより、搬送コンベアベルトとしての機能を発現するものである。織布の織り構造についても、一層の平織、綾織、平畳織、綾畳織、多重織、その他特に限定されるものではない。さらにフィラメントの編布も搬送コンベアベルトとしての使用が可能である。
【0030】
以上の様な織布・編布を搬送コンベアベルトとして用いること以外に、モノフィラメント或いはマルチフィラメントなどからなる織布・編布を基材として短・長繊維をニードリングするなどして織組織と不織布組織を複合化することにより製造されるフィラメントと短繊維の複合組織シートも、搬送コンベアベルトとしての使用が可能である。
【0031】
また、織布を構成する際、種々の目的に応じて他素材フィラメントを経糸、緯糸の1部或いは全部に使用することも可能で有る。他素材フィラメントとしては、ポリエステル系、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、フッ素系等の既存のフィラメントを自由に組合わせが可能である。
またフィラメント状態或いはコンベア状態に加工した後に使用時の目的に応じ、界面活性剤、異種ポリマー等、種々のコーティングを実施することも可能である。
【0032】
上記のようにして得られる本発明の搬送コンベアベルトは、耐磨耗性、耐加水分解性、耐久性等に優れるものであり、工業的利用範囲の広いコンベアベルトである。
【実施例】
【0033】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜7
外側に熱(冷)媒を通すジャケットが付き、断面が2つの円が一部重なる形状を有するバレルと、パドル付き回転軸で構成される連続式混合反応機を用い、パドルを付した2本の回転軸をそれぞれ150rpmで回転させながら、液状のトリオキサン、コモノマーとして環状エーテル又は環状ホルマール(1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール)を加え、更に分子量調節剤としてメチラール、同時に触媒の三フッ化ホウ素50ppm(全モノマーに対し)を重合機に連続的に供給しながら塊状重合を行い、表1に示すコモノマー量の重合体を調製した。重合機から排出された反応生成物は速やかに破砕機に通しながら、トリエチルアミンを0.05重量%含有する60℃の水溶液に加え触媒を失活した。さらに、分離、洗浄、乾燥後、粗ポリオキシメチレン共重合体を得た。
【0034】
次いで、この粗ポリオキシメチレン共重合体100重量部に対して、トリエチルアミン5重量%水溶液を4重量部、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を0.3重量部添加し、2軸押出機にて210℃で溶融混練し不安定部分を除去した。
【0035】
上記の方法で得たポリオキシメチレン樹脂100重量部に、安定剤としてペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を0.03重量部およびメラミン0.15重量部を添加し、2軸押出機にて210℃で溶融混練し、ペレット状のポリオキシメチレン樹脂を得た。
【0036】
得られたポリマーを用い、シリンダー設定温度200℃の押出成形機により可塑化・溶融し、口径1mmΦ、6穴、円形穴のダイより樹脂押出量20cc/minにて連続的に押出し、これを引取ロール速度6m/minで引取る過程で、室温の水槽中を通過させることにより冷却・固化させて円形断面の棒状成形体を得て、これを長さ方向に延伸した。延伸は150℃の熱風高温炉中、常圧下で、ロール捲取速度比を調整することにより行ない、具体的には巻出しローラー速度を6m/min、巻取ローラー速度を42m/minに制御することにより7倍延伸を行なった。得られたフィラメントを平織にし、搬送コンベアベルトとしての耐磨耗耐久評価を行った。
比較例1〜6
本発明の規定外のポリオキシメチレン共重合体を用い、実施例と同様の条件で未延伸体を調製し、さらにモノフィラメントを調製し平織としたものを実施例と同様に評価した。
【0037】
結果を表1に示す。
【0038】
尚、実施例・比較例における評価項目、その測定方法・評価基準等は以下の通りである。
[メルトインデックス(MI)測定]
ASTM D-1238に従い、190℃、2160gの荷重下で測定した。
[ポリマー組成分析]
物性評価に用いたポリマーを、ヘキサフルオロイソプロパノールd2に溶解し、1H−NMR測定を行った。各ユニットに対応するピーク面積より定量した。
[耐磨耗性耐久評価]
図1に示す通り、端面を固定した幅約10cm平織布の先に200gのウエイトを固定し、表面にサンドペーパー#2000を貼付したSUS S55C直径20mm棒を速度調整可能なモーターにて60rpm, 10min回転させた後に表面を目視にて観察した。
※観察結果判定基準
判定5…フィラメント表面に目立った損傷は認められない。
【0039】
判定3…フィラメント表面にフィブリル化が認められ一部崩壊が認められる。
【0040】
判定1…フィラメント表面に著しい損傷が認められる。
【0041】
【表1】

【0042】
DO;1,3−ジオキソラン
BDF;1,4‐ブタンジオールホルマール
EGF;ジエチレングリコールホルマール
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例で行った耐磨耗性耐久評価の試験状況を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主としてオキシメチレン単位の繰り返しからなるポリマー鎖中に、オキシメチレン単位100mol当たり1.5〜7molの下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン単位を含み、かつメルトインデックス(190℃、荷重2160g)が1.0〜50g/10分であるポリオキシメチレン共重合体からなる繊維の集合体で形成されたポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【化1】

(式中、R1、R2は、水素、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、フェニル基を有する有機基から選ばれ、R1、R2は同一でも異なっていてもよい。mは2〜6の整数を示す。)
【請求項2】
ポリオキシメチレン共重合体が、オキシメチレン単位100mol当たり1.7〜6molの前記オキシアルキレン単位を含むものである請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項3】
ポリオキシメチレン共重合体が、オキシメチレン単位100mol当たり1.8〜5molの前記オキシアルキレン単位を含むものである請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項4】
オキシアルキレン単位が、オキシエチレン単位及びオキシテトラメチレン単位から選ばれる1種以上のものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項5】
ポリオキシメチレン共重合体が、1.2〜30g/10分のメルトインデックスを有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項6】
ポリオキシメチレン共重合体が、1.5〜20g/10分のメルトインデックスを有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項7】
ポリオキシメチレン共重合体が、分岐又は架橋構造を有するものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項8】
繊維の集合体が、不織布である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項9】
繊維の集合体が、モノフィラメントから形成された織布である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項10】
繊維の集合体が、マルチフィラメントから形成された織布である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項11】
繊維の集合体が、モノフィラメントと不織布を複合化させてなるものである請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項12】
繊維の集合体が、マルチフィラメントと不織布を複合化させてなるものである請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項13】
繊維の集合体が、モノフィラメントメッシュを基材としたニードリング不織布である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項14】
繊維の集合体が、モノフィラメント又はマルチフィラメントの編布である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂製搬送コンベアベルト。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン共重合体製繊維集合体と他素材繊維からなる搬送コンベアベルト。

【図1】
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【公開番号】特開2006−1693(P2006−1693A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−179206(P2004−179206)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(390006323)ポリプラスチックス株式会社 (302)
【Fターム(参考)】