説明

ポリグルタミン伸長関連疾患を治療するための塩素グアナベンズ誘導体の使用

本発明は、ハンチントン病および他のポリグルタミン伸長関連疾患を治療するための塩素グアナベンズ誘導体に関する。より具体的には、本発明は、式(I)(式中、R=HまたはClであり、フェニル基は、少なくとも2置換である)の分子またはその薬剤的に許容されるその塩の、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンチントン病その他のポリグルタミン伸長関連疾患を治療するための塩素グアナベンズ誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンチントン病(Huntington’s disease:HD)は、第4染色体上の欠陥遺伝子によって生じる。この遺伝子(1993年に発見)は、ハンチンチンと呼ばれるタンパク質を生じさせ、脳の領域における神経細胞の損傷につながる。神経細胞の変性は、段階的な物理的、精神的および感情的な変化を引き起こす。
【0003】
HDの初期の症候は、わずかな、制御できない筋運動、よろめきおよびぎこちなさ、集中力の欠如、短期記憶の消滅、気分の落ち込みおよび変化であり、これらは、攻撃的なまたは非社交的な挙動と関連する場合もある。
【0004】
疾病の後で、不随意運動、言語障害、嚥下、体重減少等のいくつかの他の症候も現れ得る。感情的な変化は、頑固さ、フラストレーション、気分変動、および、しばしば、意気消沈をもたらし、認知性の変化は、主として、自発性および組織化技能の喪失および集中することの困難性に影響する。
【0005】
この時に、HDの進行を止めるかまたは逆転させる方法はない。二次疾患(例えば肺炎)は、しばしば、患者の実際の死因である。
【0006】
科学的調査により、伸長ポリグルタミン(polyQ)を含有するハンチンチンタンパク質のタンパク分解性フラグメントは、患者の脳、トランスジェニックマウスおよびハンチントン病の細胞モデルにおいて封入体を形成することが示された。分子カスケード連結凝集体形成および細胞の機能障害は分かりにくいままである。多数の証拠が凝集体を細胞毒性と関連付けている一方で、神経毒性の実体の正確な性質は、今までのところ分かりにくいままである。病原性の配座異性体は、成熟した不溶性原線維ではなく、むしろ可溶性のオリゴマー前駆体中に存在するかもしれない。凝集プロセスの最終産物は、保護性でさえあるかもしれない。それでも、伸長polyQのオリゴマー化は、それらの病原性にとって重大であることが報告され、オリゴマー化との干渉が有益であることが示された。治療興味の化合物を同定するためのハイスループットアッセイを開発することに相当な努力が供された。コンゴーレッド等のアミロイドの化学的阻害剤がインビトロで同定された。しかしながら、無細胞アッセイにおけるpolyQオリゴマー化を阻害する強力な能力について同定された化学的な化合物が細胞に有毒であることが分かる場合があった。
【0007】
ハンチントン病は、無関係なタンパク質においてグルタミンに翻訳されるCAGコドンの伸長によって特徴付けられるより広範な障害群に属する。ハンチントン病は、ハンチンチンをエンコードする遺伝子における伸長によって引き起こされる一方で、脊髄および延髄性の筋萎縮症、歯状核赤核−淡蒼球ルイ体性の筋萎縮症、および脊髄小脳失調症1、2、3、6、7および17は、それぞれ、アンドロゲンレセプター、アトロフィン1、アタキシン1、2、3、α−電位依存性カルシウムチャネルサブユニットおよびTBPをエンコードする遺伝子における伸長によって引き起こされる。CAG伸長は、ポリグルタミンに翻訳され、影響を受けたタンパク質の凝集を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、ポリグルタミン伸長関連疾患を治療することが可能な非毒性の化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の研究において、本発明者らは、凝集タンパク質を治癒する能力について、複数の化学的に多様な化合物ライブラリー(合成分子またはアカデミックな研究所によって種々の源から精製された天然物のいずれかからなる)のスクリーニングを行った。さらなる研究において、本発明者らは、選択されたスクリーニングされた化合物をHDの細胞モデルにおいて試験した。
【0010】
本発明者らの研究によって、活性な化合物を単離することが可能になったが、この活性化合物は、血液−脳関門を通過する既に用いられている医薬である。
【0011】
それ故に、本発明は、ポリグルタミン伸長関連疾患に対する活性分としてのグアナベンズ(既に臨床において高血圧の治療のために用いられている薬物)の単離に関する。
【0012】
実施例の部において開示された結果により、ポリグルタミン関連疾患、特にハンチントン病の治療が、グアナベンズについての新しい潜在的な治療の効能であることが証明される。
【0013】
より特定的には、本発明は、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための、式:
【0014】
【化1】

【0015】
(式中、R=HまたはClであり、フェニル基は、少なくとも2置換である)
の分子または薬剤的に許容されるその塩の使用に関する。
【0016】
好ましい実施形態において、本発明による分子は、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のためのグアナベンズまたはその薬剤的に許容されるその塩である。
【0017】
用語「グアナベンズ」とは、式:
【0018】
【化2】

【0019】
の化合物またはその塩を意味し、より特定的には、式:
【0020】
【化3】

【0021】
の酢酸塩である。
【0022】
他の好ましい実施形態において、本発明による分子は、前記疾患の治療用の医薬の製造のために、式:
【0023】
【化4】

【0024】
の化合物を有するか、または薬剤的に許容されるその塩である。
【0025】
本発明はまた、式(I)〜(IV)の化合物の治療上の有効量を、薬剤的に許容される担体と共にそれを必要とする患者に投与する工程を包含する治療方法に関する。
【0026】
「治療」とは、障害またはこのような障害の1以上の症候の進行の逆転、軽減、阻害、または障害またはこのような障害の1以上の症候の予防を意味する。
【0027】
「治療上の有効量」とは、ポリグルタミン伸長関連疾患を病理学的に予防または治療する際に有効な本発明の化合物の量を意図している。
【0028】
治療上の有効量は、医師または当業者によって、患者の体格、年齢および全体的な健康、その特定の発症疾患およびその重篤度、投与方法および他の関連する状況に応じて決定され得る。1日の用量は、0.01mg/kg〜0.1g/kg(体重)の範囲であることが好ましい。しかしながら、酢酸グアナベンズについては、好ましい1日の用量範囲は、0.01mg/kg〜1mg/kg(体重)であり、最大推奨の人間の1日の用量は約1.3mg/kgである。
【0029】
本発明の化合物は、投与方法:経口、非経口、吸入、外用、側脳室内の投与等に応じて種々の剤型で送達され得る。好ましい投与方法は経口ルートである。
【0030】
本発明の特徴および利点は、図1〜3を参照しながら以下の実施例によって例示される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】酵母および一過性にトランスフェクトされたハンチントン病の細胞モデルにおけるグアナベンズ(Psi114)およびクロログアナベンズ(Cl−Psi114)の活性;a)erg6Δ [PSI+]酵母株(白色のクローンとして成長する)は、適切な媒体を含有するペトリ皿上に播かれ、アンチバイオグラムにおいて用いられるもの等の小さいフィルタが、寒天表面上に置かれた。個々の化合物は、Bach et al,2003において記載されるように各フィルタ上に塗布された。化合物が活性である場合、輪状の赤色[psi-]コロニーがフィルタの周囲のスポッティングされた場所に現れる。示される実施例において、2種の化合物Psi114およびCl−Psi114は活性である。GuHCL、グアニジン塩酸塩は、ポジティブコントロールとして機能した;b:293T細胞が、Htt48をトランスフェクトされ、トランスフェクションの後4時間でDMSO中の示された用量の示された化合物またはDMSOのみにより処理された。トランスフェクション後48時間で集められたSDS化溶化液は、10%のSDS−PAGE、次いで、Htt 2B4およびビメンチン抗体による免疫ブロットにより分析された。完全長のハンチンチンを明らかにするため、4.5%のSDS−PAGE、次いで、免疫ブロットのPAGE、次いで、ハンチンチン抗体:2B4、4C8および2E8のオリゴクローナルな混合物による免疫ブロットにより、同じ抽出物が分析された;c:ハンチンチン2B4抗体による免疫ブロットによって明らかにされた同一の化溶化液のフィルタ遅延アッセイ(filter retardation assay)。
【図2】HDの神経細胞様細胞モデルにおけるグアナベンズ(Psi114)およびクロログアナベンズ(Cl−Psi114)化合物の活性。NG108-15細胞が、Lunkes et al, 2002に記載されたようにして分化およびT73発現のために誘導され、誘導後12時間においてDMSO中の示された用量の示された化合物またはDMSOのみで処理された。トランスフェクションの後48時間において集められたSDS化溶化液が、SDS−PAGE、次いで、Htt 2B4およびビメンチン抗体による免疫ブロットによって分析された。画像が捕捉され、Chemi-Smartシステム(Vilber Lourmat)により定量化された。T73シグナルの定量化は、ヒストグラムとして提示される。DMSO処理細胞からのシグナルは、基準として用いられ、1として設定される。
【図3】Psi114の既知ターゲットであるα−2アドレナリンレセプタにバインディングする化合物の活性。a,b:293T細胞は、Htt48をトランスフェクトされ、トランスフェクションの後4時間おいて、DMSO中の示される用量の示される化合物またはDMSOのみにより処理された。トランスフェクション後48時間に集められたSDS化溶化液が、10%のSDS−PAGE、Htt 2B4およびビメンチン抗体による免疫ブロットを用いて分析された。c:DMSOのみ(レーン1)、示された用量のPsi216(Efaroxan)を一緒に伴う40μMのPsi114(レーン2〜6)のいずれかにより細胞が処理されたことを除いてa,bと同様である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
(実施例1:一過性にトランスフェクトされたHDの細胞モデル(293T細胞)におけるグアナベンズおよびクロログアナベンズの活性)
a.結果
凝集タンパク質の強力な阻害剤を単離するために、酵母ベースの比色ハイスループット法(colorimetric high-throughput method)が開発された(酵母プリオンベース試験、特許出願EP 1551992)。種々のライブラリから約15000分子がスクリーニングされ、その中から、別の疾患の治療のために既に用いられている医薬であるグアナベンズ(この研究においてPsi114と呼ばれる)が、酵母プリオンに対するその強力な活性に起因するさらなる研究のために選択された。クロログアナベンズ(Cl−Psi114)は、医薬品化学によって得られ、酵母の抗プリオンスクリーンにおいてPsi114より活性であることが明らかにされた(図1a)。GuHCL(酵母プリオンの十分に特徴付けられた阻害剤)は、コントロールとして示された。本発明者らは、酵母プリオンの最も活性な阻害剤であるPsi114およびCl−Psi114を一過性にトランスフェクトされたHDの細胞モデルにおいて試験した。293T細胞は、48のグルタミンを有するハンチンチン誘導体のN−末端フラグメントを発現する構築物をトランスフェクトされ、示された用量の化合物により処理された。このモデルは、発現レベルおよび過剰発現polyQ誘導体の凝集性向が非常に高いために、化合物の活性を試験するために非常に厳密なものである。この厳密な系において、コンゴーレッドは、500μMの用量でほぼ検出不能な活性を有する。トランスフェクション後48時間においてSDS抽出が行われ、免疫ブロットおよびフィルタ遅延アッセイの両方によって分析された。細胞タンパク質であるビメンチンの測定は、細胞タンパク質濃度が細胞濃度に従って変動するので、毒性評価として用いられた。ビメンチンのレベルが、それぞれ0〜32μMまたは16μMのPsi114またはCl−Psi114の範囲で処理にわたり大体一定のままである一方で、可溶性のHtt48および凝集Htt48のレベルの両方が、両方の化合物による処理において用量依存性に減少している(図1(b)および(c))。特に、Psi114によって誘発される可溶性Htt48についての減少は、8μMにおいて既に目に見えている(図1b)一方で、凝集物質についてのその効果(図1c)は進行が妨げられており、このことは、Psi114は、Htt48の蓄
積においての早期の事象をターゲットにしていることを示唆している。化合物Psi114およびCl−Psi114は、一過性にトランスフェクトされたHDの細胞モデルにおいてハンチンチンの病原性フラグメントの蓄積を効果的に低減させる。
【0033】
b.考察
Psi114およびCl−Psi114は、それらの可溶性および不溶性の形態の両方においてpolyQの蓄積を低減させる。治療的なアプローチを開発する際に、ハンチンチンの病原性フラグメントを特にターゲットにすることは、ハンチンチンは必須の遺伝子であるため、基本的関心事である。本発明者らは、ハンチンチンのN末端フラグメントのために試験されたのと同一の抽出物中の内因性の完全長ハンチンチンについての活性な化合物の効果を試験した。Psi114およびCl−Psi114は、293T細胞中の完全長内因性ハンチンチンのレベルについて効果を有していない一方で、これらの2種の化合物は、ハンチンチンのN末端病原性フラグメントの蓄積を効果的に低減させる(図1b)。Cl−Psi114も、HD患者のリンパ芽球様細胞系において完全長内因性ハンチンチンのレベルについての効果を有していない。まとめると、これらのデータにより、化合物Psi114およびCl−Psi114は、ハンチンチンタンパク質の疾患関連N末端フラグメントの蓄積を特に低減させることが示される。
【0034】
(実施例2:HDの神経細胞様細胞モデル(NG108-15細胞)におけるグアナベンズおよびクロログアナベンズの活性)
グアナベンズ(Psi114)およびクロログアナベンズ(Cl−Psi114)の効果は、今までのところ、活発に分裂している酵母および293T細胞において試験された(Lunkes et al.,1998)。神経細胞はハンチントンのターゲットであり、ミスフォールドしたタンパク質の蓄積の脅威が神経細胞中の分裂終了細胞を悪化させるため、本発明者らは、次に、HDのNG108-15神経細胞様細胞モデルにおけるPsi114およびCl−Psi114の効果を試験した。NG108-15細胞は、73Qの繰り返し(T73)を有する切頭(truncated)ハンチンチンの発現および分化のために誘導された。
【0035】
薬物は、誘導後12時間において示された用量で加えられた。処理後3日においてタンパク質抽出物が集められ、免疫ブロットによって分析された。Psi114およびCl−Psi114は、用量依存性にT73の低減を引き起こす一方で、ビメンチンのレベルは、不変のままである(図2a−c)。これらの細胞中に形成された凝集物は、フィルタ遅延アッセイの検出レベルより下であり、凝集物上の分子の効果の強固な定量分析が妨げられた。しかしながら、凝集物および病理学的症候の両方が病理学的タンパク質発現の遮断により可逆的であるため、NG108-15細胞における凝集物が、Psi114またはCl−Psi114により神経細胞を治療することによるT73の減少した蓄積の結果として減少するであろう可能性が高い。
【0036】
グアナベンズ(Psi114)は、数十年前に特許権を得た市販化合物である。Psi114の分子ターゲットは周知であり、α−2アドレナリンレセプタ上でアゴニストまたはアンタゴニストの活性を示す数多くの誘導体が得られた。重要なことに、α−2アドレナリンレセプタの一つのアンタゴニストであるエファロキサン(Psi216)がHDの臨床試験に付された。したがって、本発明者らは、HDに対する潜在的な薬物としてのPsi114の観察された活性が、Psi114ターゲットにバインディングする化合物の一般的な特性であるかまたはPsi114の特有の特性であるかどうかを調査することを決定した。この疑問に答える際の第一のヒントとして、Psi114が酵母細胞(この酵母細胞は、Psi114の既知ターゲットを欠いている)において活性であることが留意された。このことにより、Psi114の潜在的なプリオン治癒活性およびおそらくはハンチンチンの病原性フラグメントの蓄積に向けたその活性が異なるターゲットを含み、それ故に、この薬物の活性の現在知られているメカニズムとは異なるメカニズムを含むことが示唆される。それにもかかわらず、本発明者らは、Psi114のレセプタの2、3の既知アゴニストまたはアンタゴニストを試験した。クロニジン(Psi211)、シラゾリン(Psi214)およびリルメニジン(Psi215)による処理は、Psi114がハンチンチンの可溶な病原性フラグメントの蓄積を低減させる用量でいかなる検出可能な効果を伴わない(図3a)。Psi215およびPsi214がより高い用量でいくらかの毒性を呈する一方で、Psi211およびPsi216は、100μMまでの本発明者らのアッセイにおいて依然として全く不活性である(図3b)。加えて、Psi216は、伸長polyQの蓄積を低減させる際にPsi114の作用にアンタゴナイズすることができるかどうかを決定するために試験され、本発明者らにより、80μMのPsi216の添加はPsi114が可溶性Htt48の蓄積を低減させる効果を変化させないことが見出された。まとめると、これらの結果は、重要な意味を有する。Psi114の活性は、Psi114の既知ターゲットにバインディングする分子の一般的な活性ではない。さらに、Psi114が伸長polyQの蓄積を低減させるメカニズムは、おそらく、既知のPsi114ターゲットと相異なるターゲットを含む。これらの基準に基づいて、HDの治癒としてのPsi114のために提案される活性は、同一の分子ターゲットにバインディングする化合物についての従来の研究に基づいて予想され得なかった新規な活性である。したがって、本発明者らは、グアナベンズは、異なるターゲットを有し得ると結論を出す。
【0037】
(実施例3:ハンチントン病を治療するためのグアナベンズを含む治療組成物)
経口投与に適した錠剤の組成:
酢酸グアナベンズ
ラクトース
リン酸カルシウム
コーンスターチ
コロイダルシリカ
ポビドン
ステアリン酸
可溶性スターチ
薬量学
4mgの酢酸グアナベンズ、1日2回。
【0038】
(文献)
Bach, S. et al . Isolation of drugs active against mammalian prions using a yeast-based screening assay. Nat Biotechnol 21, 1075-81. Epub 2003 Aug 10. (2003)
Lunkes, A. & Mandel, J. L. A cellular model that recapitulates major pathogenic steps of Huntington' s disease. Hum MoI Genet 7, 1355-61. (1998)
Lunkes, A. et al . Proteases acting on mutant huntingtin generate cleaved products that differentially built up cytoplasmic and nulear inclusions. MoI Cell 10, 259-69. (2002)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための、式:
【化1】

(式中、R=HまたはClであり、フェニル基は、少なくとも2置換である)
の分子または薬剤的に許容されるその塩の使用。
【請求項2】
前記分子は、式:
【化2】

のものまたは薬剤的に許容されるその塩である、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための請求項1による使用。
【請求項3】
前記分子は、式:
【化3】

の酢酸塩である、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための請求項2による使用。
【請求項4】
前記分子は、式:
【化4】

のものまたは薬剤的に許容されるその塩である、ポリグルタミン伸長関連疾患の治療用の医薬の製造のための請求項1による使用。
【請求項5】
ポリグルタミン伸長関連疾患は、ハンチントン病、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、小脳性自律神経性運動失調、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症、または球脊髄性筋萎縮症である、請求項1〜4のいずれかによる使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2010−505814(P2010−505814A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530966(P2009−530966)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004177
【国際公開番号】WO2008/041133
【国際公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(507199975)サーントゥル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシュ シャーンティフィク セエンエールエス (13)
【出願人】(509098124)
【Fターム(参考)】