説明

ポリテトラフルオロエチレン組成物及びその成形品

【課題】高温での耐圧縮クリープ性に優れるポリテトラフルオロエチレン成形品、及び、それを与えるポリテトラフルオロエチレン組成物を提供する。
【解決手段】(A)平均粒子径5〜65μmのポリテトラフルオロエチレンモールディングパウダーと(B)カーボンブラックとを、(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))が80/20〜50/50の割合で含有し、かつ、(C)質量平均分子量1万〜50万のポリテトラフルオロエチレンルブリカント及び/又は平均二次粒子径100〜1000μmのポリテトラフルオロエチレンファインパウダーを、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%を含有することを特徴とするポリテトラフルオロエチレン組成物、及び、その成形品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリテトラフルオロエチレン組成物及びその成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
懸濁重合で製造されるポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)は、圧縮成形又はラム押出法による成形用途に使用されている。通常、懸濁重合では、平均粒子径2〜5mmのPTFE粒子が得られる。該粒子は粉砕されて得られる平均粒子径が25〜65μmのPTFEモールディングパウダーとして種々の用途に使用される。特に、平均粒子径が25〜65μmのPTFEモールディングパウダーと種々のフィラーを均一に混合して組成物を得て、次いで該組成物を造粒して得たPTFE造粒物が、成形用粉末として使用されている。
【0003】
PTFE造粒物を成形して得た成形品は、フィラーを含まないPTFE成形品よりも耐摩耗性、硬度などの物理特性が向上し、各種のシール用摺動部材として幅広く使用されている(例えば、非特許文献1を参照。)。しかし、このPTFE造粒物から得た成形物は、260℃を越える高温では変形が大きく、該高温での使用には特性が充分ではなかった。
【0004】
水蒸気などの蒸気用配管等の用途においても、短時間ではあるが、300℃に達する温度の蒸気が通る用途がある。かかる用途では、従来のPTFE組成物を成形して得たボールバルブでは、高温での耐クリープ性が充分でなかった。また、懸濁重合PTFE/カーボンブラックの組成では高温クリープ特性が改善しなかった。
さらに、PTFEモールディングパウダー、PTFEファインパウダー及びタルクを含有する組成物が開示されている(特許文献1参照。)が、これから得られたシール材は、タルクを含んでいるので高温蒸気雰囲気下での寿命が短かく、蒸気下での用途には適さない。
したがって、高温での耐クリープ性に優れるPTFEシール材の開発が要請されていた。
【0005】
【特許文献1】特開平9−157472号公報
【非特許文献1】ふっ素樹脂ハンドブック、93〜96頁、里川編、日刊工業新聞社、1990年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は高温での耐クリープ性に優れるPTFE成型品、及びそれを与えるPTFE組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の構成を有するPTFE組成物及びその成形品を提供する。
[1](A)平均粒子径5〜65μmのPTFEモールディングパウダーと(B)カーボンブラックとを、(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))が80/20〜50/50の割合で含有し、かつ、(C)質量平均分子量1万〜50万のPTFEルブリカント及び/又は平均二次粒子径100〜1000μmのPTFEファインパウダーを、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%を含有することを特徴とするPTFE組成物。
[2]前記(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))が75/25〜50/50である[1]に記載のPTFE組成物。
【0008】
[3]前記(B)成分のカーボンブラックの平均一次粒子径が0.01〜1μmである[1]又は[2]に記載のPTFE組成物。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の請求項1〜3のいずれかに記載のPTFE組成物を成形して得られるPTFE成形品であって、該PTFE成形品が、ASTM D621に準拠する耐圧縮クリープ試験にて、試験温度300℃、試験圧力19.8MPaで測定される24時間変形が8.5%以下であることを特徴とするPTFE成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明のPTFE成形品は、高温、特に300℃での耐圧縮クリープ特性に優れ、高温の蒸気配管用のボールバルブ等の成形品に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のPTFE組成物は、(A)成分の平均粒子径5〜65μmのPTFEモールディングパウダーと(B)成分のカーボンブラックとを含有する。
(A)成分のPTFEモールディングパウダーは、懸濁重合で得たPTFE粒子を粉砕して得られた平均粒径5〜65μmのPTFE粉末である。該PTFEモールディングパウダーの平均粒子径は10〜50μmが好ましく、15〜40μmがより好ましい。
【0011】
PTFEとしては、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)の単独重合体が用いられるが、溶融流動性を付与するには至らない範囲である、0.5モル%以下の割合でTFEと共重合できる共単量体に基づく繰り返し単位を含有するPTFE共重合体を用いてもよい。該PTFE共重合体は、一般に、変性PTFEと呼ばれるものである。
【0012】
該共単量体の具体例としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフロオロエチレン、トリフルオロエチレン、(ペルフルオロアルキル)エチレン等のフルオロオレフィン類(ただし、TFEを除く)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)、(ペルフルオロアルキル)メチルトリフルオロビニルエーテル等のフルオロビニルエーテル類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類等が挙げられる。該共単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)及び(ペルフルオロアルキル)エチレンが好ましい。ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、ペルフルオロ(n−プロピルビニルエーテル)等が好ましく、(ペルフルオロアルキル)エチレンとしては、(ペルフルオロ−n−ブチル)エチレン等が好ましい。これらの共単量体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)成分のPTFEモールディングパウダーの質量平均分子量は、好ましくは500万〜5000万であり、より好ましくは800万〜4000万であり、さらに好ましくは1000万〜3500万である。
【0013】
(B)成分のカーボンブラックとしては、サーマルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラック、ディスクブラック等が挙げられる。これらのうち、サーマルブラックが好ましい。
(B)成分のカーボンブラックの平均一次粒子径は、0.01〜1μmが好ましく、0.05〜0.7μmがより好ましく、0.07〜0.5μmが最も好ましい。カーボンブラックの平均一次粒子径は小さすぎるとPTFE成形品の伸びが低く、大きすぎるとPTFE成形品の耐摩耗性が低い。この範囲にあると、成形品は、伸びに優れ、かつ、耐摩耗性にも優れる。
【0014】
本発明のPTFE組成物において、(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))は、80/20〜50/50であり、75/25〜50/50がより好ましく、75/25〜55/45が最も好ましい。(B)成分のカーボンブラックの含有量が多すぎるとPTFE成形品にクラックが発生し、少なすぎるとPTFE成形品の耐圧縮クリープ特性が低下する。質量比((A)/(B))がこの範囲にあるとPTFE成形品は外観に優れ、耐圧縮クリープ特性に優れる。
【0015】
本発明のPTFE組成物は、(C)成分として、質量平均分子量100万以下のPTFEルブリカント及び/又は二次平均粒子径100〜1000μmのPTFEファインパウダーを含有する。すなわち、前者のPTFEルブリカント又は後者のPTFEファインパウダーのいずれか一方又は両者を含有している。
PTFEルブリカントは、比較的分子量の低いPTFEである。
PTFEルブリカントの質量平均分子量は、1万〜50万であり、好ましくは1万〜45万であり、より好ましくは10万〜40万である。PTFEルブリカントの質量平均分子量がこの範囲にあると、混合時の分散が良い。
PTFEルブリカントの平均粒径は、1〜100μmが好ましく、3〜50μmがより好ましく、5〜30μmがさらに好ましい。
【0016】
本発明のPTFE組成物において、(C)成分のPTFEルブリカントの含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%である。好ましくは10〜45質量%であり、より好ましくは20〜40質量%である。PTFEルブリカントの含有量が多すぎるとPTFE成形品にクラックが発生し、少なすぎるとPTFE成形品の耐圧縮クリープ特性が低下し好ましくない。この範囲にあるとPTFE成形品は外観に優れ、耐圧縮クリープ特性に優れる。
【0017】
本発明のPTFEファインパウダーとは、TFEを乳化重合して、PTFE水性乳化液を得、ついで、凝集、乾燥して製造したPTFE粉末をいう。
PTFEファインパウダーとしては、TFEの単独重合体が用いられるが、溶融流動性を付与するには到らない範囲である、0.5モル%以下の割合でTFEと共重合できる共単量体に基づく繰り返し単位を含有するPTFE共重合体を用いてもよい。該PTFE共重合体は、一般に、変性PTFEと呼ばれるものである。
【0018】
該共単量体の具体例としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフロオロエチレン、トリフルオロエチレン、(ペルフルオロアルキル)エチレン等のフルオロオレフィン類(ただし、TFEを除く)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)、(ペルフルオロアルキル)メチルトリフルオロビニルエーテル等のフルオロビニルエーテル類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類等が挙げられる。該共単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)及び(ペルフルオロアルキル)エチレンが好ましい。ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、ペルフルオロ(n−プロピルビニルエーテル)等が好ましく、(ペルフルオロアルキル)エチレンとしては、(ペルフルオロ−n−ブチル)エチレン等が好ましい。これらの共単量体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分のPTFEファインパウダーの質量平均分子量は、好ましくは50万超〜3000万であり、より好ましくは60万〜2500万であり、さらに好ましくは70万〜2000万である。
【0019】
本発明において、PTFEファインパウダーの平均二次粒子径は、100〜1000μmであり、好ましくは200〜800μmであり、より好ましくは300〜700μmである。この範囲内にあると、混合時の分散が良い。
本発明において、(C)成分のPTFEファインパウダーの含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%であり、好ましくは10〜45質量%であり、より好ましくは20〜40質量%である。PTFEファインパウダーの含有量が多すぎるとPTFE成形品にクラックが発生し、少なすぎるとPTFE成形品の耐圧縮クリープ特性が低下し好ましくない。この範囲にあるとPTFE成形品は外観に優れ、耐圧縮クリープ特性に優れる。
【0020】
なお、本発明において、PTFEルブリカントとPTFEファインパウダーを併用する場合、両者の合計量の含有量は、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%であり、好ましくは10〜45質量%であり、より好ましくは20〜40質量%である。PTFEルブリカントとPTFEファインパウダーを併用する場合、両者の割合は、適宜選定できるが、通常1:99〜99:1の範囲であればよい。
【0021】
本発明のPTFE組成物には、本発明の目的に反しない範囲内で、上記成分の他に、その他のフィラー粉末を含有させることができる。該その他のフィラーとしては、コークス粉末、グラファイト粉末等の炭素系材料の粉末、ガラス粉末、ガラス繊維粉砕粉、カーボン繊維粉砕粉、青銅粉末、銅粉末、ポリイミド粉末、2硫化モリブデン粉末、ポリフェニレンスルフィド粉末等が挙げられる。その他のフィラーとしては、コークス粉末、グラファイト粉末等の炭素系材料の粉末が好ましい。
【0022】
本発明のPTFE組成物は、PTFEモールディングパウダー、カーボンブラック、その他の配合物をヘンシェルミキサー等の公知の混合機で混合することにより得ることが好ましい。
必要に応じて、得られたPTFE組成物を造粒して、平均粒子径100〜1000μmの造粒物を得ることも好ましい。造粒物は、混合物に比べ粉末流動性に優れるので、金型等の成形機器への充填が容易になり、成形時の取扱い性に優れる。
【0023】
本発明のPTFE造粒物を製造する方法としては、水を使用しない乾式法と水を使用する湿式法が採用できる。乾式法では、原料のPTFEモールディングパウダーとコークス粉末をヘンシェルミキサー等で混合した後、有機溶媒をバインダとして添加し、転動型、撹拌型又は流動層型等の造粒機で造粒することが好ましい。湿式法では、原料のPTFEモールディングパウダーとコークス粉末の混合品を水に不溶の有機媒体をバインダとして、水中で撹拌して造粒することが好ましい。
【0024】
本発明のPTFE組成物又は造粒物の成形方法としては、圧縮成形法が用いられる。圧縮成形法では、つぎの成形条件が好ましい。予備成形時の成形圧:44〜118MPa、成形速度:ストローク長の1/2になるまでは100mm/分、ストローク長の1/2になった以降は、最高圧力まで20mm/分、最高圧力での保持時間:粉体1kg当たり2分、焼成時の焼成最高温度:360〜380℃、最高温度での保持時間:次式(1)で算出される時間X、昇温及び冷却速度:50〜70℃/時。
【0025】
【数1】

【0026】
より好ましい成形条件は、予備成形時の成型圧が50〜100MPaであり、最も好ましい予備成形時の成形圧は60〜90MPaである。
本発明のPTFE成形品は、ASTM D621に準拠する耐圧縮クリープ試験にて、試験温度300℃、試験圧力19.8MPaで測定される24時間変形が小さいという特徴がある。該24時間変形は、8.5%以下が好ましく、8.0以下がより好ましく、7.5以下がさらに好ましい。
【実施例】
【0027】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。PTFEモールディングパウダー、カーボンブラック粉末等の原材料を以下に示した。また、PTFE組成物の成形方法、PTFE成形品の試験方法は、以下に記載の方法に従った。
[原材料]
懸濁重合で得たPTFEモールディングパウダー:平均粒子径25μm、質量平均分子量1500万。
PTFEルブリカント:平均粒子径9μm、質量平均分子量30万。
乳化重合で得たPTFEファインパウダー:ヘキサフルオロプロピレンおよびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)で変性したPTFE、平均二次粒子径500μm、質量平均分子量100万。
カーボンブラック:カンカーブ社製N990、平均一次粒子径0.3μm。
【0028】
[平均粒子径の測定(単位:μm)]
平均粒子径は、島津社製 レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD3000Jを使用して測定した。
[引張強さ(単位:MPa)及び伸び(単位:%)]
引張強さ及び伸びは、JIS K6891に準じて測定した。
[硬度(単位:デュロメーターD)]
硬度は、JIS K7215に準拠して測定した。
【0029】
[300℃での耐圧縮クリープ性]
ASTM D621に準拠して、耐圧縮クリープ特性を測定した。ただし、試験温度を300℃、試験圧力を19.8MPaに変更した。1時間変形とは、圧力をかけた状態で1時間が経過したときの変形率を表す。24時間変形とは、圧力をかけた状態で24時間経過したときの変形率を表す。永久変形とは、圧力をかけた状態で24時間経過した後に、圧力を開放して室温に放置し、更に24時間経過したときの変形率を表す。
[PTFE組成物の成形方法]
PTFE組成物を、圧縮成形法により成形した。成形条件は、予備成形時の成形圧:58.8MPa、成形速度:ストローク長の1/2になるまでは100mm/分、ストローク長の1/2になった以降は、最高圧力まで20mm/分、最高圧力での保持時間:粉体1kg当たり2分、焼成時の焼成最高温度:370℃、最高温度での保持時間:4時間、昇温及び冷却速度:70℃/時であった。
【0030】
[比較例1]
PTFEモールディングパウダーとカーボンブラックをヘンシェルミキサーを使用して混合した。混合条件は撹拌翼速度40m/秒、撹拌時間90秒の条件で混合し、PTFE組成物を得た。該PTFE組成物を成形して得た試料を用いて、常態物性及び高温での耐クリープ性を測定した。結果を表1に示す。
【0031】
[比較例2、実施例1〜5]
PTFEモールディングパウダー、PTFEファインパウダー及びカーボンブラックを表1に記載の配合比で、比較例1と同様に混合して、PTFE組成物を得た。該PTFE組成物を成形して得た試料を用いて、常態物性及び高温での耐クリープ性を測定した。結果を表1に示す。
【0032】
[実施例6〜9]
PTFEモールディングパウダー、PTFEルブリカント及びカーボンブラックを表1に記載の配合比で、比較例1と同様に混合して、PTFE組成物を得た。該PTFE組成物を成形して得た試料を用いて、常態物性及び高温での耐クリープ性を測定した。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のPTFE組成物は、高温の蒸気配管用ボールバルブ等の用途に適する。その他に、自動車用オートマチックトランスミッション用ガスケット、エンジン用ガスケットや、自動車用バックアップリング、ピストンリングなどの各種シールリング、船舶用シャフトシール、各種ベアリングなどの用途に適する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)平均粒子径5〜65μmのポリテトラフルオロエチレンモールディングパウダーと(B)カーボンブラックとを、(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))が80/20〜50/50の割合で含有し、かつ、(C)質量平均分子量1万〜50万のポリテトラフルオロエチレンルブリカント及び/又は平均二次粒子径100〜1000μmのポリテトラフルオロエチレンファインパウダーを、(A)、(B)及び(C)成分の合計量に対して5〜50質量%を含有することを特徴とするポリテトラフルオロエチレン組成物。
【請求項2】
前記(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)/(B))が75/25〜50/50である請求項1に記載のポリテトラフルオロエチレン組成物。
【請求項3】
前記(B)成分のカーボンブラックの平均一次粒子径が0.01〜1μmである請求項1又は2に記載のポリテトラフルオロエチレン組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のポリテトラフルオロエチレン組成物を成形して得られるポリテトラフルオロエチレン成形品であって、該ポリテトラフルオロエチレン成形品が、ASTM D621に準拠する耐圧縮クリープ試験にて、試験温度300℃、試験圧力19.8MPaで測定される24時間変形が8.5%以下であることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン成形品。






【公開番号】特開2010−111725(P2010−111725A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−283687(P2008−283687)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】