説明

ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物およびこれを利用した成形品

【課題】機械的強度および衝撃強度に優れるとともに、耐熱性が改善された、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物およびこれを利用した成形品を提供する。
【解決手段】(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂と、(B)(B−1)芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも2つの単量体から形成される共重合体、ならびに(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体を含むビニル系共重合体樹脂と、を含む、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物およびこれを利用した成形品である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物およびこれを利用した成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックは、加工および利用が容易であるが、リサイクルが困難で、衛生面から使用後には廃棄されるようになる。このようなプラスチックが大量に廃棄されることによって、埋め立て処理や焼却処理に伴う問題が浮上しており、例えば、ゴミ埋立地の不足、非分解性プラスチックの残存が生態系に及ぼす影響、燃焼時の有害ガスの発生、大量な燃焼熱量による地球温暖化など、地球環境に大きな負担を与えている。そのため、最近では、プラスチック廃棄物の問題を解決するために、生分解性プラスチックの開発が試みられている。
【0003】
一般に、生分解性プラスチックは、ポリヒドロキシアルカノエートなどの微生物によって生成した脂肪族ポリエステル;ポリ乳酸、ポリカプロラクトンなどの化学的に合成された脂肪族ポリエステル;デンプン、セルロースアセテートなどの天然高分子;に分類される。
【0004】
前記の化学的に合成された脂肪族ポリエステルの大部分は、嫌気性分解に影響を受けないので、廃棄時の分解条件に制約があり、特に、ポリ乳酸やポリカプロラクトンは、耐熱性の問題がある。また、前記デンプンは、非熱可塑性で壊れやすく、耐水性が低い問題がある。
【0005】
一方、前記ポリヒドロキシアルカノエートは、嫌気性だけでなく好気性環境条件下でも分解性が優れていて、燃焼時に有毒ガスを発生させない。また、植物原料を利用した微生物由来のプラスチックであるため、高分子量化が可能で、地球上の二酸化炭素を増加させず、カーボンニュートラルと呼ばれる優れた特徴がある。特に、前記ポリヒドロキシアルカノエートは、嫌気性条件での優れた分解性、優れた耐湿性、および高分子量化が可能であることを優れた特徴として挙げることができ、融点、耐熱性、および流動性などの物性を調節することも可能である。
【0006】
このようなポリヒドロキシアルカノエートは、植物原料から構成されて、廃棄物の問題を解決することができ、環境適合性が優れているので、包装材料、食器材料、建築材料、土木材料、農園材料、園芸材料、自動車内装材、吸着材、担体、濾過材などの多様な成形品に使用される。
【0007】
特許文献1は、前記ポリヒドロキシアルカノエートおよび天然繊維を混合した樹脂組成物を開示しており、特許文献2は、前記ポリヒドロキシアルカノエートおよびポリ乳酸を混合した生分解性樹脂組成物を提示している。しかし、前記ポリヒドロキシアルカノエートおよび熱可塑性樹脂を混合する試みはいまだなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第05/054366号パンフレット
【特許文献2】特開2004−536897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明目的は、機械的強度および衝撃強度に優れるとともに、耐熱性が改善された、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物を提供する。
【0010】
また、本発明は、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物から製造される成形品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂と、(B)(B−1)芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも2つの単量体から形成される共重合体、ならびに(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体を含むビニル系共重合体樹脂と、を含む、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物を提供する。
【0012】
また、本発明は、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物から製造される成形品を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、機械的強度および衝撃強度が優れているだけでなく、耐熱性が改善された、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物が提供されうる。
【0014】
また、本発明によれば、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物から製造された成形品が提供されうる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、これは一例として示されるものであって、本発明はこれらに限定されず、本発明は特許請求の範囲の範疇によって定義される。本明細書では、特別な言及がない限り、「置換されている」とは、水素原子が、ハロゲン原子、炭素数1〜30の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、炭素数1〜30の直鎖状もしくは分枝状のハロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、または炭素数1〜20の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基で置換されたことを意味する。
【0016】
また、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」および「メタクリレート」の2つが含まれることを意味する。また、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」は、「アクリル酸アルキルエステル」および「メタクリル酸アルキルエステル」の2つが含まれることを意味し、「(メタ)アクリル酸エステル」は、「アクリル酸エステル」および「メタクリル酸エステル」の2つが含まれることを意味する。
【0017】
本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂、ならびに(B)(B−1)芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも2つの単量体から形成される共重合体、および(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体を含むビニル系共重合体樹脂を含む。
【0018】
以下、本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物を構成する各構成成分について、具体的に説明する。
【0019】
(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)は、下記化学式1で表される繰り返し単位を含む脂肪族ポリエステルであることが好ましい。下記の繰り返し単位は、ヒドロキシアルカン酸単量体から誘導される。
【0020】
【化1】

【0021】
前記化学式1中、Rは水素原子、または置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜15の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基であり、nは1または2である。
【0022】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)は、具体的に、前記ヒドロキシアルカン酸単量体のホモポリマー;互いに異なる2種以上のヒドロキシアルカン酸単量体から形成される共重合体、例えば、三元共重合体、四元共重合体;または前記ホモポリマーと共重合体との混合物;などが挙げられる。
【0023】
前記ヒドロキシアルカン酸単量体の具体的な例としては、例えば、前記化学式1中の、nが1でRがメチル基である繰り返し単位を誘導する3−ヒドロキシブチル酸、nが1でRがエチル基である繰り返し単位を誘導する3−ヒドロキシバレル酸、nが1でRがプロピル基である繰り返し単位を誘導する3−ヒドロキシヘキサン酸、nが1でRがペンチル基である繰り返し単位を誘導する3−ヒドロキシオクタン酸、nが1でRが炭素数15のアルキル基である繰り返し単位を誘導する3−ヒドロキシオクタデカン酸などが挙げられる。これらのうち、3−ヒドロキシブチル酸がより好ましい。
【0024】
また、前記ヒドロキシアルカン酸単量体の共重合体の具体的な例としては、3−ヒドロキシブチル酸および3−ヒドロキシヘキサン酸の共重合体であるポリ(3−ヒドロキシブチル酸−co−3−ヒドロキシヘキサン酸)、または3−ヒドロキシブチル酸および3−ヒドロキシバレル酸の共重合体であるポリ(3−ヒドロキシブチル酸−co−3−ヒドロキシバレル酸)などが挙げられる。この際、共重合体のモノマー組成は、3−ヒドロキシブチル酸80〜99モル%、および3−ヒドロキシヘキサン酸または3−ヒドロキシバレル酸20〜1モル%であることが好ましい。
【0025】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物、つまりポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)の総量に対して10〜50質量%で含まれることが好ましく、20〜40質量%で含まれることがより好ましい。ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)が前記の範囲内で含まれる場合、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は機械的強度、衝撃強度、および耐熱性に優れる。
【0026】
(B)ビニル系共重合体樹脂
前記ビニル系共重合体樹脂(B)は、(B−1)芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも2つの単量体から形成される共重合体、ならびに(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体を含む。
【0027】
前記ビニル系共重合体樹脂(B)の組成比は、前記共重合体(B−1)40〜80質量%、および前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)60〜20質量%(ただし、(B−1)+(B−2)=100質量%)であることが好ましい。ビニル系共重合体樹脂(B)が前記のような組成比からなる場合に、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物の優れた機械的強度、衝撃強度、耐熱性、および成形性を全て確保することができる。
【0028】
前記共重合体(B−1)を構成する前記芳香族ビニル単量体の例としては、例えば、スチレン、炭素数1〜10のアルキル基で置換されたスチレン(アルキル置換スチレン)、およびハロゲン置換スチレンからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。前記アルキル置換スチレンの具体的な例としては、例えば、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
【0029】
前記ハロゲン置換スチレンの例としては、例えば、2−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、4−フルオロスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2−ブロモスチレン、3−ブロモスチレン、4−ブロモスチレン、2−ヨードスチレン、3−ヨードスチレン、4−ヨードスチレンなどが挙げられる。
【0030】
前記共重合体(B−1)を構成する前記不飽和ニトリル単量体の例としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびエタクリロニトリルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
【0031】
前記共重合体(B−1)を構成する前記アクリル系単量体の例としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。この際、前記の「アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基を意味する。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体的な例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、またはブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレートがより好ましい。前記(メタ)アクリル酸エステルの具体的な例としては、例えば、(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0032】
前記共重合体(B−1)の具体的な例としては、スチレン、アクリロニトリル、および必要に応じて用いられるメチルメタクリレートから形成される共重合体;α−メチルスチレン、アクリロニトリル、および必要に応じて用いられるメチルメタクリレートから形成される共重合体;またはスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、および必要に応じて用いられるメチルメタクリレートから形成される共重合体;などが挙げられる。前記の共重合体(B−1)は、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、または塊状重合などの重合方法で製造され得る。重量平均分子量は15,000〜300,000が好ましい。
【0033】
前記共重合体(B−1)の他の具体的な例としては、メチルメタクリレートおよび必要に応じて用いられるメチルアクリレートから形成される共重合体がある。メチルメタクリレートおよび必要に応じて用いられるメチルアクリレートから形成される共重合体(B−1)は、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、または塊状重合などの方法で製造されうる。この共重合体(B−1)の重量平均分子量は、20,000〜250,000であることが好ましい。
【0034】
前記共重合体(B−1)のさらに他の具体的な例としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体が挙げられ、これは連続塊状重合または溶液重合で製造されうる。スチレンおよび無水マレイン酸の組成比は広い範囲で変化しうるが、具体的には、無水マレイン酸の含有量が共重合体全体を100質量%として5〜50質量%であることが好ましい。前記スチレン−無水マレイン酸共重合体の重量平均分子量も広い範囲で変化しうるが、重量平均分子量が20,000〜200,000であることが好ましい。
【0035】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)は、好ましくは、ビニル系重合体(B−2−1)5〜95質量%が、ゴム質重合体(B−2−2)95〜5質量%にグラフト重合された共重合体(ただし、(B−2−1)+(B−2−2)=100質量%)である。
【0036】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)を構成する前記ビニル系重合体(B−2−1)は、芳香族ビニル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の第1のビニル系単量体(B−2−1−a)50〜95質量%;ならびに不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される第2のビニル系単量体(B−2−1−b)50〜5質量%;(ただし、(B−2−1−a)+(B−2−1−b)=100質量%)から形成される共重合体を使用することができる。この際、前記第1のビニル系単量体(B−2−1−a)と前記第2のビニル系単量体(B−2−1−b)とは、互いに異なるものが使用される。
【0037】
前記芳香族ビニル単量体の例としては、スチレン、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基で置換されたスチレン(アルキル置換スチレン)、およびハロゲン置換スチレンからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。前記アルキル置換スチレンの具体的な例としては、例えば、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、またはα−メチルスチレンなどが挙げられる。
【0038】
前記ハロゲン置換スチレンの例としては、例えば、2−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、4−フルオロスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2−ブロモスチレン、3−ブロモスチレン、4−ブロモスチレン、2−ヨードスチレン、3−ヨードスチレン、4−ヨードスチレンなどが挙げられる。
【0039】
前記アクリル系単量体の例としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。この際、前記の「アルキル」は、炭素数1〜10のアルキル基を意味する。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体的な例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレートがより好ましい。前記(メタ)アクリル酸エステルの具体的な例としては、例えば、(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0040】
前記不飽和ニトリル単量体の例としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびエタクリロニトリルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
【0041】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)を構成する前記ゴム質重合体(B−2−2)の例としては、例えば、ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体(EPDM)ゴム、およびポリオルガノシロキサン−ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム複合体からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
【0042】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)の製造時、ゴム粒子の粒径は、耐衝撃性および成型物の表面特性を向上させるために、0.05〜4μmの範囲であることが好ましい。ゴム粒子の粒径が前記の範囲内である場合、優れた衝撃強度を確保することができる。
【0043】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)は、単独でもまたは2種以上の混合物でも使用することができる。
【0044】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)のより好ましい具体的な例としては、ブタジエンゴム、アクリルゴム、またはスチレン−ブタジエンゴムに対して、スチレン、アクリロニトリル、および必要に応じて用いられるメチル(メタ)アクリレートをグラフト共重合させた共重合体などが挙げられる。
【0045】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)の他の具体的な例としては、例えば、ブタジエンゴム、アクリルゴム、またはスチレン−ブタジエンゴムに対して、メチル(メタ)アクリレートをグラフト共重合させた共重合体が挙げられる。
【0046】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)を製造する方法としては、当業者に周知である、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、または塊状重合などの重合方法が用いられる。さらに具体的には、例えば、ゴム質重合体の存在下に前記芳香族ビニル単量体を投入し、重合開始剤を使用して、乳化重合または塊状重合させる方法が挙げられる。
【0047】
前記ビニル系共重合体樹脂(B)の含有量は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物、つまりポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)の総量に対して50〜90質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがより好ましい。ビニル系共重合体樹脂(B)が前記の範囲内で含まれる場合、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物の優れた機械的強度、衝撃強度、および耐熱性を確保することができる。
【0048】
(C)耐衝撃性改良剤
本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、耐衝撃性改良剤をさらに含むことができる。
【0049】
前記耐衝撃性改良剤(C)は、ゴムのコア構造に不飽和単量体がグラフトされてシェルが形成されたコア−シェル構造の共重合体であることが好ましい。
【0050】
前記コア−シェル構造の共重合体は、ジエン系単量体、アクリル系単量体、およびシリコン系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を重合したゴム質重合体に、アクリル系単量体、芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびこれらの1種以上の単量体から形成される重合体からなる群より選択される少なくとも1種の化合物がグラフトされて形成されたコア−シェル構造の共重合体であることが好ましい。
【0051】
ゴム質重合体を形成するジエン系単量体の例としては、例えば、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられるが、これらのうち、ブタジエンがより好ましい。前記ジエン系単量体を用いて得られるゴム質重合体の具体的な例としては、例えば、ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体(EPDM)などが挙げられる。
【0052】
前記アクリル系単量体の例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。この際、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、またはトリアリルシアヌレートなどの硬化剤を使用することができる。
【0053】
前記シリコン系単量体の例としては、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、またはオクタフェニルシクロテトラシロキサンなどの環状シロキサン化合物が挙げられる。この際、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、またはテトラエトキシシランなどの硬化剤を使用することができる。
【0054】
前記ゴム質重合体のゴムの平均粒径は、0.4〜1μmであることが、耐衝撃性および着色性のバランスを維持する観点から好ましい。
【0055】
ゴム質重合体にグラフトさせるアクリル系単量体の例としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、または(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。この際、前記の「アルキル」は、炭素数1〜10の直鎖状または分枝状のアルキル基を意味する。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体的な例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレートがより好ましい。前記(メタ)アクリル酸エステルの具体的な例としては、例えば、(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0056】
前記芳香族ビニル単量体の例としては、例えば、スチレン、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基で置換されたスチレン(アルキル置換スチレン)、およびハロゲン置換スチレンなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。特に、前記アルキル置換スチレンの具体的な例としては、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、α−メチルスチレンなどがある。
【0057】
前記不飽和ニトリル単量体の例としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、およびエタクリロニトリルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
【0058】
前記不飽和化合物の1種以上の単量体から形成される重合体の例としては、例えば、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0059】
前記コア−シェル構造の共重合体は、前記ゴム質重合体50〜90質量%、および前記不飽和化合物50〜10質量%から形成されることが好ましい。コア−シェル構造の共重合体が前記のような組成比である場合、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)との相溶性に優れており、その結果、耐衝撃性改良効果が優れている。
【0060】
本発明の一実施形態による耐衝撃性改良剤(C)は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物、つまりポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)の総量100質量部に対して0.01〜20質量部で含まれることが好ましく、1〜10質量部で含まれることがより好ましい。耐衝撃性改良剤(C)が前記範囲内で含まれる場合に、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物の耐衝撃性改良の効果および耐熱性向上の効果を得ることができるだけでなく、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機械的強度を改善させることができる。
【0061】
(D)ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂
本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂をさらに含むことができる。
【0062】
前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)は、下記の化学式2で表される繰り返し単位を誘導する単量体を塊状重合、乳化重合、懸濁重合、または溶液重合などの方法により製造することができる。下記化学式2で表される繰り返し単位は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体から誘導される。
【0063】
【化2】

【0064】
前記化学式2中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rは置換されているかまたは非置換の炭素数1〜8の直鎖状または分枝状のアルキル基である。
【0065】
前記化学式2で表される繰り返し単位を誘導する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の具体的な例としては、例えば、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸プロピルエステル、アクリル酸メチルエステル、またはアクリル酸エチルエステルなどが挙げられる。これらのうち、より好ましくは、メタクリル酸メチルエステルである。
【0066】
前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)の重量平均分子量は、10,000〜500,000が好ましく、15,000〜350,000がより好ましい。前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)の重量平均分子量が前記の範囲内である場合、加工時の樹脂間の粘度バランスが適切であり、相が安定して、結果的に外観が向上する。
【0067】
前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物、つまりポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)の総量100質量部に対して0.01〜20質量部で含まれることが好ましく、5〜10質量部で含まれることがより好ましい。ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)が前記の範囲内で含まれる場合に、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物の耐熱性および外観に優れる。
【0068】
(E)添加剤
本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、添加剤をさらに含むことができる。
【0069】
前記添加剤の例としては、例えば、抗菌剤、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、光安定剤、相溶化剤、無機添加剤、界面活性剤、カップリング剤、可塑剤、混合剤、安定剤、滑剤、静電気防止剤、防炎剤、耐候剤、着色剤、紫外線遮断剤、充填剤、核形成剤、接着調整剤、粘着剤などが挙げられ、これらは単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
【0070】
前記酸化防止剤の例としては、例えば、フェノール型、ホスファート型、チオエーテル型、またはアミン型酸化防止剤が挙げられる。前記離型剤の例としては、例えば、フッ素含有重合体、シリコンオイル、ステアリン酸の金属塩、モンタン酸の金属塩、モンタン酸エステルワックス、またはポリエチレンワックスなどが挙げられる。また、前記耐候剤の例としては、例えば、ベンゾフェノン型またはアミン型耐候剤が挙げられる。前記着色剤の例としては、例えば、染料または顔料などが挙げられる。前記紫外線吸収剤の例としては、二酸化チタンまたはカーボンブラックなどが挙げられる。前記充填剤の例としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ、マイカ、アルミナ、粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはガラスビーズなどが挙げられる。このような充填剤を添加する場合、機械的強度および耐熱性などの物性を向上させることができる。また、前記核形成剤の例としては、例えば、タルクまたはクレーなどが挙げられる。
【0071】
前記添加剤は、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物100質量部に対して0.1〜30質量部で含まれることが好ましい。添加剤が前記の範囲で含まれる場合、各用途に応じた添加剤の効果を得ることができ、機械的物性および表面外観に優れる。
【0072】
本発明の一実施形態によるポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、公知の方法で製造される。例えば、前記の構成成分および添加剤を混合した後に、押出機内で溶融押出して、ペレット形状に製造することができる。
【0073】
本発明のまた他の一実施形態によれば、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物を成形して製造される成形品を提供する。前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、機械的強度、衝撃強度、および耐熱性が要求される分野の成形品、例えば、電気・電子部品、事務機器、自動車素材、雑貨などの用途で使用される。
【実施例】
【0074】
以下、本発明の好ましい実施例を説明する。しかし、下記の実施例は本発明の好ましい一例にすぎず、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0075】
本実施例において、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物の製造に使用される各構成成分は、下記の通りである。
【0076】
(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂
ポリ(3−ヒドロキシブチレート)を使用した。
【0077】
(B)ビニル系共重合体樹脂
(B−1)共重合体
スチレン 71質量部、アクリロニトリル 29質量部、および脱イオン水 120質量部の混合物に、アゾビスイソブチロニトリル 0.17質量部、t−ドデシルメルカプタン 0.4質量部、およびトリカルシウムホスフェート 0.5質量部を添加して、75℃で5時間懸濁重合して、SAN共重合体(スチレン−アクリロニトリル共重合体)を製造した。この共重合体を、水で洗浄、脱水、および乾燥させて、粉末状態のSAN共重合体を得た。
【0078】
(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体
単量体の全量を100質量部として、ブタジエンが58質量部となるようにブタジエンゴムラテックスを投入し、さらにスチレン 31質量部、アクリロニトリル 11質量部、および脱イオン水 150質量部を加えて混合物を得た。得られた混合物に、添加剤であるオレイン酸カリウム(界面活性剤)1.0質量部、クメンヒドロパーオキシド(重合開始剤)0.4質量部、およびt−ドデシルメルカプタン(連鎖移動剤)0.3質量部を添加した後、75℃で5時間維持して反応させて、ABS共重合体を製造した。生成した重合体ラテックスに、1%の硫酸溶液を添加して、凝固させた後、乾燥して、ゴムの平均粒径が0.3μmであるゴム変性ビニル系グラフト共重合体樹脂を粉末状で得た。
【0079】
(C)耐衝撃性改良剤
三菱レイヨン株式会社製のMETABLENE(登録商標) S−2001を使用した。
【0080】
(D)ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂
LG社製のIH−830(ポリメチルメタクリレート)を使用した。
【0081】
(実施例1〜4および比較例1〜3)
下記の表1に示した各構成成分を、通常の混合機で混合して、通常の二軸押出機で190〜210℃の温度範囲で押出した後、押出物をペレット形状に製造した。製造したペレットは、80℃で4時間乾燥した後、6オンスの射出能力がある射出成形機を使用して、シリンダー温度を200℃、金型温度を60℃、および成形サイクル時間を30秒に設定して、ASTMダンベル試験片の形に射出成形し、物性測定用の試験片を製造した。
【0082】
[試験例]
前記実施例1〜4および比較例1〜3によって製造した試験片を、23℃、相対湿度50%で48時間放置した後、下記表1に示す方法で物性を測定した。結果を下記表2に示す。
【0083】
【表1】

【0084】
【表2】

【0085】
前記表2に示すように、本発明の一実施形態によってポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)およびビニル系共重合体樹脂(B)を全て使用した実施例1〜4の場合、ビニル系共重合体樹脂(B)を使用しない比較例1、ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)のみからなるビニル系共重合体樹脂(B)を使用した比較例2、そして共重合体(B−1)のみからなるビニル系共重合体樹脂(B)を使用した比較例3の場合と比較して、機械的強度、衝撃強度、耐熱性、および加工性が全て優れていることが確認できた。
【0086】
本発明は、前記の実施例に限定されず、異なる多様な形態に製造され、当業者であれば、本発明の技術的な思想や必須の特徴を変更しなくても異なる具体的な形態に実施されることが理解できるであろう。したがって、上記で記載した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ポリヒドロキシアルカノエート樹脂と、
(B)(B−1)芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも2つの単量体から形成される共重合体、ならびに(B−2)ゴム変性ビニル系グラフト共重合体を含むビニル系共重合体樹脂と、
を含む、ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項2】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)10〜50質量%、および前記ビニル系共重合体樹脂(B)90〜50質量%(ただし、(A)+(B)=100質量%)を含む、請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂(A)は、下記化学式1で表される繰り返し単位を含む脂肪族ポリエステルである、請求項1または2に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物:
【化1】

前記化学式1中、Rは水素原子、または置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜15の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基であり、nは1または2である。
【請求項4】
前記ビニル系共重合体樹脂(B)は、前記共重合体(B−1)40〜80質量%、および前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)60〜20質量%(ただし、(B−1)+(B−2)=100質量%)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項5】
前記ゴム変性ビニル系グラフト共重合体(B−2)は、芳香族ビニル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の第1のビニル系単量体(B−2−1−a)50〜95質量%;ならびに不飽和ニトリル単量体、およびアクリル系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の第2のビニル系単量体(B−2−1−b)5〜50質量%;(ただし、(B−2−a)+(B−2−b)=100質量%)から形成されるビニル系重合体(B−2−1)5〜95質量%が、ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレン/プロピレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンの三元共重合体(EPDM)、およびポリオルガノシロキサン/ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム複合体からなる群より選択される少なくとも1種のゴム質重合体(B−2−2)95〜5質量%にグラフトされたものである(ただし、(B−2−1)+(B−2−2)=100質量%)、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項6】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、(C)耐衝撃性改良剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項7】
前記耐衝撃性改良剤(C)は、前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物100質量部に対して0.01〜20質量部で含まれる、請求項6に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項8】
前記耐衝撃性改良剤(C)は、ジエン系単量体、アクリル系単量体、およびシリコン系単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を重合して得られるゴム質重合体に、アクリル系単量体、芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル単量体、およびこれらの1種以上の単量体から形成される重合体からなる群より選択される少なくとも1種の化合物がグラフトされて形成されたコア−シェル構造の共重合体である、請求項6または7に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項9】
前記ポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物は、(D)ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物。
【請求項10】
前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル樹脂(D)は、下記化学式2で示される繰り返し単位を含む、請求項9に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物;
【化2】

前記化学式2中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rは置換されているかまたは非置換の炭素数1〜8の直鎖状または分枝状のアルキル基である。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリヒドロキシアルカノエート樹脂組成物から製造される成形品。

【公開番号】特開2010−150545(P2010−150545A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285349(P2009−285349)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(500005066)チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド (263)
【Fターム(参考)】