ポンプディスペンサー用ストッパー
【課題】ポンプディスペンサーを使い始めた後も紛失しないようなストッパーを提供することであり、手動操作によってノズルヘッドを押し下げて使用するポンプディスペンサーに係り、特にそのポンプディスペンサーのノズルヘッドの押し下げを阻止するためのストッパーである。
【解決手段】本発明は、ノズルヘッド２の下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップ３の間に装着するための第１装着部１１とノズルヘッド２のノズルに装着する第２装着部１２とを備えるストッパー１であり、また、第１装着部１１と第２装着部１２とが基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられているストッパー１である。
【解決手段】本発明は、ノズルヘッド２の下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップ３の間に装着するための第１装着部１１とノズルヘッド２のノズルに装着する第２装着部１２とを備えるストッパー１であり、また、第１装着部１１と第２装着部１２とが基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられているストッパー１である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、手動操作によってノズルヘッドを押し下げて使用するポンプディスペンサーに係り、特にそのポンプディスペンサーのノズルヘッドの押し下げを阻止するためのストッパーに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ポンプディスペンサーにおいては、使用前の状態、例えば搬送時や保管時等にノズルヘッドから容器内の液体が誤って吐出する危険を防止することが必要である。
そのためポンプディスペンサーにおいては、下方にノズルヘッド２が不用意に押し下げられないようにするための手段が備わっている。
このような手段は種々開発されているが、ノズルヘッドを上死点にて仮固定するストッパーが主流となっている。
【０００３】
この上死点で仮固定するストッパーは、ポンプディスペンサーに内蔵されたバネ体を極端な圧縮状態にすることがないためバネ体の効きが常に維持でき、下死点で仮固定する別の手段に比べてより利点がある。
この例として、下記の特許文献１〜特許文献４に記載されているものがある。
これらのストッパーには、いわゆる未使用状態を証明するものとしてのバージンシール機能を有するものも含まれているが、いずれも構造は摘み部と本体部分を有するものである。
ポンプディスペンサーにストッパーを取り付けるには、摘み部を摘んで本体部ノズルヘッドとキャップとの間に装着する。
反対に取り外す場合にも、摘み部を摘んで本体部と引き離すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】実用新案登録第２５８９４５２号公報
【特許文献２】特開２００１−２３３３７３号公報
【特許文献３】特開２００６-２４０６３８号公報
【特許文献４】特開２０１０-８３５５６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、ストッパーは使い始めた後は使い捨てる場合もあるが、何度も使用する場合、不用意に液が外に吐出しないように、その都度、装着し直しするケースも多い。
ストッパーはポンプディスペンサーとは別個の独立した部品（バージンシールの場合も切り離すと独立した部品となる）なので、上述した従来例においては、ストッパー１を一度取り外すと紛失する恐れがある。
そのため、繰り返しストッパーを使用する場合を考慮して、どこか適所にわざわざ保管しておく必要がある。
しかし、保管場所を忘れることもあり極めて厄介である。
【０００６】
本発明は、かかる実情を背景になされたものである。
すなわち本発明の目的は、ポンプディスペンサーを使い始めた後も紛失しないようなストッパーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
しかして、本発明者は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、装着部をストッパーに２つ設けることにより、一方をノズルヘッドに取り付けられることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【０００８】
即ち、本発明は、（１）、ノズルヘッドの下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップの間に装着するための第１装着部とノズルヘッドのノズルに装着する第２装着部とを備えるストッパーに存する。
【０００９】
また、本発明は、（２）、第１装着部と第２装着部とが基部を介してそれぞれ反対側に設けられている上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１０】
また、本発明は、（３）、第１装着部及び第２装着部が馬蹄形状である上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１１】
また、本発明は、（４）、第１装着部が第２装着部より大きい上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１２】
また、本発明は、（５）、第１装着部がキャップの頂面から上方に起立した突出円筒部に装着可能である上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１３】
また、本発明は、（６）、上記（１）〜（５）のいずれか１項記載のストッパーを備えたポンプディスペンサーに存する。
【００１４】
また、本発明は、（７）、ノズルヘッドの頂面が三角形状で窪みを有する上記（６）記載のポンプディスペンサーに存する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明は、ノズルヘッド２の下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパー１であって、ノズルヘッド２とキャップ３の間に装着するための第１装着部１１とノズルヘッド２のノズル２１に装着する第２装着部１２とを備えるので、２カ所に選択的に取り付けが可能である。
また、第１装着部１１と第２装着部１２とが基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられていることにより、一方を装着する場合に、他方を摘み部分として利用できる。
すなわち、第１装着部１１を装着する場合は第２装着部を摘みの部分として使用でき、また第２装着部１２を装着する場合は、第１装着部１１を摘みの部分として使用できる。
【００１６】
また第１装着部１１と第２装着部１２とが馬蹄形であるため、各装着部を装着する場合に、馬蹄形であるため生ずる弾圧力を利用でき、その操作も押し入れるだけで簡単に装着できる。
また第１装着部１１がキャップ３の頂面から上方に起立した突出円筒部３１に装着可能である場合には、ポンプディスペンサーＡとして容器内に液等が侵入することがない。
【００１７】
またポンプディスペンサーＡのノズルヘッド２の頂面が三角形状で窪み２２を有する場合は、指が滑りにくく押し下げる場合に指が安定する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】図１は、本発明の実施形態におけるストッパーを示した図であり、図１（Ａ）は斜視図、図１（Ｂ）は平面図、図１（Ｃ）は側面図である。
【図２】図２は、本発明のストッパーを装着した状態のポンプディスペンサーを示す断面図である。
【図３】図３は、本発明のストッパーを外し、ノズルヘッドを押し下げた状態のポンプディスペンサーを示す断面図である。
【図４】図４は、本発明のストッパーを備えたポンプディスペンサーを示す斜視図であり、図４（Ａ）は、ストッパーをノズルヘッドとキャップの間に装着した状態を示し、図４（Ｂ）はストッパーをノズルヘッドに装着した状態を示す。
【図５】図５は、本発明のストッパーの各変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、図面に基づき、本発明のストッパー及びそれを備えたポンプディスペンサーの実施の形態を説明する。
図１は、本発明の実施形態におけるストッパー１を示した 図１（Ａ）は斜視図、図１（Ｂ）は平面図及び図１（Ｃ）は側面図である。
本発明のストッパー１は、主として第１装着部１１と第２装着部１２との二つの装着部を有する構造となっている。
第１装着部１１は、ポンプディスペンサーのノズルヘッド２とキャップ３の間に装着するための部分で、他方の第２装着部１２は、ノズルヘッド２のノズル２１に装着するための部分である。
【００２０】
前者の第１装着部１１はノズルヘッド２とキャップ３の間に取り付けるための役割を果たし、後者の第２装着部１２は、ノズルヘッド２に仮に装着し紛失しないように保管しておくための役割を果たす。
第１装着部１１と第２装着部１２とは薄壁状の基部１３を介して設けられている。
すなわち第１装着部１１と第２装着部１２とは基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられていることになる。
【００２１】
この基部１３は、実質的なストッパー１の機能を果たす部分である。
ポンプディスペンサーＡにストッパー１を取り付けた状態でノズルヘッド２を押し下げた場合に、ノズルヘッド２の下部がストッパー１の上部、詳しくは基部１３の上面に当接して停止する。
すなわち基部１３がノズルヘッド２の下降を阻止する機能を発揮するのである。
【００２２】
ところで第１装着部１１は断面では馬蹄形状の形をしており、更に詳しくは、第１装着部１１は円の一部が欠損した弧形湾曲状となっており、第１装着部１１の先端はやや外側に開きリブ１１Ａが形成されている。
この弧形湾曲状になっていることにより、後述するキャップ３の突出円筒部３１を弾圧的に抱え込むように取り付けることができる。
【００２３】
また開きリブ１１Ａは突出円筒部３１に押し入れる場合に、開き方向の案内機能を発揮する。
第１装着部１１は、第２装着部１２を指で摘んでノズルヘッド２とキャップ３の間に単に直線的に押し込むだけで確実に装着できる。
【００２４】
ここで第１装着部１１を指で摘もうとした場合に、指先が凹んだところにある基部１３に当たるため把持力が安定する。
押し込むことで、孤形湾曲状の第１装着部１１が開き、キャップ３の突出円筒部３１を弾圧的に保持する。
また、押し込む際、開きリブ１１Ａがあるため案内されて開き易い効果もある。
【００２５】
また、第１装着部１１を取り外す時は、装着する時とは反対に、第２装着部１２を指で摘んで外に引き離すことにより、弧形湾曲状の第１装着部１１が開き、円筒部を解放する。
なお、第１装着部１１の径はノズルヘッド２とキャップ３の間の部分（ここでは突出円筒部３１）の径と同じかやや小さいくらいが適している。
【００２６】
一方、第２装着部１２は、第１装着部１１と同じように断面が馬蹄形状であり円の一部が欠損した弧形湾曲状となっているが、第１装着部１１より小さい。
この第２装着部１２によりノズルの周囲を弾圧的に抱え込むように取り付けられる。
第１装着部１の開きリブに相当する部分は、この場合設けていないが設けることも当然可能である。
第２装着部１２は、第１装着部１１を指で摘んでノズルヘッド２のノズル２１に下方から上方に単に直線的に押し込むだけで確実に装着できる。
押し込むことで、弧形湾曲状の第２装着部１２が開いてノズルを弾圧的に保持する。
【００２７】
ノズルヘッド２に対するストッパー１の装着位置は、図のように、下方だけでなく、上方、或いは側方でも任意の方向に可能である。
また、ノズルヘッドを押し下げてもキャップ３と干渉しないようになっている。
ノズルヘッド２のノズル２１は、通常、円筒状なので、その径が第２装着部１２の径と同じかやや大きいくらいが装着に適している。
【００２８】
図２は、本発明の実施の形態におけるストッパー１を装着した状態のポンプディスペンサーＡを示す断面図である。
このポンプディスペンサーＡは、キャップ３の内側に結合して図示しない容器内に垂下されたハウジング５、ノズルヘッド２の下部に一体結合し、ノズルヘッド２と共に上下動するピストンシャフト４、該ピストンシャフト４とステム７との間に取り付けられたピストン６、該ピストン６を上方付勢するスプリング８、ハウジング内に装着されたＦバルブ９を備える。
【００２９】
キャップ３には、その頂面から上方に起立した突出円筒部３１が形成されている。
ノズルヘッド２はこの突出円筒部３１に被さるようにして、上下運動を行う。
因みに、ポンプディスペンサーＡは突出円筒部３１があるため外部の液等が容器内に侵入しない。
ストッパー１はこのように突出円筒部３１に対して装着、すなわち取り付けられるものであり、先述したように、頂面に沿って押し入れる操作で簡単に装着できる。
また引き離しも簡単である。
【００３０】
図３は、本発明のストッパー１を外してノズルヘッド２を押し下げた状態のポンプディスペンサーＡを示す断面図である。
ストッパー１を取り外すと、ノズルヘッド２は支えが無くなり、容易に押し下げられる。
指をノズルヘッド２の頂面に押し当てて下げると、ピストン６は下降し、該ピストン下のハウジング内の液は圧縮される。
【００３１】
ここで押し下げ操作の際、ポンプディスペンサーＡのノズルヘッド２の頂面が三角形状で窪み２２を有するため、指が滑ることがなく確実に押し下げができる。
この三角形状は、人間工学に基づく大きさとなっている。
しかも窪み２２は、前方（すなわちノズル方向）が三角形状の頂点となっているので、指を当てた場合の安定性が極めて良い。
この点はパネル試験で確認している。
ハウジング内の液は圧縮されると、ピストンシャフト４とステム７の間隙を通って液がノズルから吐出される。
次に指を外すと、スプリング８の復帰力によりピストン６が上方に戻って、ピストン下のハウジング内は負圧になる。
そのため、容器内から液をハウジング内に吸い上げる。
【００３２】
図４は、ポンプディスペンサーＡの斜視図を示す。
図４（Ａ）は、ストッパー１をノズルヘッド２とキャップ３の間に装着した状態を示し、通常は使用前の状態である。
また、図４（Ｂ）はストッパー１をノズルヘッド２に装着した状態を示し使用する場合である。
前者のようにストッパー１をノズルヘッド２とキャップ３の間に装着する場合は、第２装着部１２を摘んで取り付けたり或いは取り外したりする。
また、後者のようにストッパー１をノズル２１に装着する場合は、第１装着部１１を摘んで取り付けたり或いは取り外したりする。
【００３３】
ところで、先述したストッパー１は、ポンプディスペンサーＡに対して２つの装着部を有するものであれば種々の変形例が考えられる。
【００３４】
例えば、図５に摘み易さ、材料費節約等の観点からストッパー１の変形例を幾つか示す。
図５（Ａ）は、第２装着部１２が上下方向に短くなっている。
図５（Ｂ）は、第２装着部１２に切り欠き部がＫ形成されている例である。
図５（Ｃ）は、第２装着部１２に丸い通孔Ｐが形成されている例である。
図５（Ｄ）は、第１装着部１１に丸い通孔Ｐが形成されている例である。
このような通孔があれば他所の突起に引っ掛けておくことができる。
図５（Ｅ）は、第２装着部１２に切り欠き部Ｋが形成され、且つ第１装着部１１の上方が櫛歯状に形成されている例である。
図５（Ｆ）は、第１装着部１１の高さが第２装着部１２の高さより低くなっている例である。
【００３５】
このように、本発明のストッパーは装着部を２つ備えており、一つはノズルに装着できるものであれば適用可能である。
【００３６】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から逸脱しない範囲で、他の色々な変形例が可能であることは言うまでもない。
例えば、第１装着部１１をキャップ３と一体化しておき、使用する際、切り離す構造にすること、いわゆるバージンシールとすることも可能である。
また第１装着部１１の開きリブ１１Ａは第２装着部１２に或いは両方に設けることも可能である。
また本発明のポンプディスペンサーＡに使用される液体は、シャンプー等の粘性の高い液、或いは化粧水等の粘性の低い液のどちらにも適用されることは、いうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明は手動操作によってノズルヘッドを押し下げて使用するポンプディスペンサーに適用できるが、そのポンプディスペンサーとしては、化粧品用、サニタリー用、医薬品用、工業用等の多くの分野で使用可能である。
【符号の説明】
【００３８】
１…ストッパー
１１…第１装着部
１１Ａ…開きリブ
１２…第２装着部
１３…基部
２…ノズルヘッド
２１…ノズル
２２…窪み
３…キャップ
３１…突出円筒部
４…ピストンシャフト
５…ハウジング
６…ピストン
７…ステム
８…スプリング
９…Ｆバルブ
Ａ…ポンプディスペンサー
Ｋ…切り欠き部
Ｐ…通孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、手動操作によってノズルヘッドを押し下げて使用するポンプディスペンサーに係り、特にそのポンプディスペンサーのノズルヘッドの押し下げを阻止するためのストッパーに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ポンプディスペンサーにおいては、使用前の状態、例えば搬送時や保管時等にノズルヘッドから容器内の液体が誤って吐出する危険を防止することが必要である。
そのためポンプディスペンサーにおいては、下方にノズルヘッド２が不用意に押し下げられないようにするための手段が備わっている。
このような手段は種々開発されているが、ノズルヘッドを上死点にて仮固定するストッパーが主流となっている。
【０００３】
この上死点で仮固定するストッパーは、ポンプディスペンサーに内蔵されたバネ体を極端な圧縮状態にすることがないためバネ体の効きが常に維持でき、下死点で仮固定する別の手段に比べてより利点がある。
この例として、下記の特許文献１〜特許文献４に記載されているものがある。
これらのストッパーには、いわゆる未使用状態を証明するものとしてのバージンシール機能を有するものも含まれているが、いずれも構造は摘み部と本体部分を有するものである。
ポンプディスペンサーにストッパーを取り付けるには、摘み部を摘んで本体部ノズルヘッドとキャップとの間に装着する。
反対に取り外す場合にも、摘み部を摘んで本体部と引き離すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】実用新案登録第２５８９４５２号公報
【特許文献２】特開２００１−２３３３７３号公報
【特許文献３】特開２００６-２４０６３８号公報
【特許文献４】特開２０１０-８３５５６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、ストッパーは使い始めた後は使い捨てる場合もあるが、何度も使用する場合、不用意に液が外に吐出しないように、その都度、装着し直しするケースも多い。
ストッパーはポンプディスペンサーとは別個の独立した部品（バージンシールの場合も切り離すと独立した部品となる）なので、上述した従来例においては、ストッパー１を一度取り外すと紛失する恐れがある。
そのため、繰り返しストッパーを使用する場合を考慮して、どこか適所にわざわざ保管しておく必要がある。
しかし、保管場所を忘れることもあり極めて厄介である。
【０００６】
本発明は、かかる実情を背景になされたものである。
すなわち本発明の目的は、ポンプディスペンサーを使い始めた後も紛失しないようなストッパーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
しかして、本発明者は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、装着部をストッパーに２つ設けることにより、一方をノズルヘッドに取り付けられることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【０００８】
即ち、本発明は、（１）、ノズルヘッドの下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップの間に装着するための第１装着部とノズルヘッドのノズルに装着する第２装着部とを備えるストッパーに存する。
【０００９】
また、本発明は、（２）、第１装着部と第２装着部とが基部を介してそれぞれ反対側に設けられている上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１０】
また、本発明は、（３）、第１装着部及び第２装着部が馬蹄形状である上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１１】
また、本発明は、（４）、第１装着部が第２装着部より大きい上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１２】
また、本発明は、（５）、第１装着部がキャップの頂面から上方に起立した突出円筒部に装着可能である上記（１）記載のストッパーに存する。
【００１３】
また、本発明は、（６）、上記（１）〜（５）のいずれか１項記載のストッパーを備えたポンプディスペンサーに存する。
【００１４】
また、本発明は、（７）、ノズルヘッドの頂面が三角形状で窪みを有する上記（６）記載のポンプディスペンサーに存する。
【発明の効果】
【００１５】
本発明は、ノズルヘッド２の下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパー１であって、ノズルヘッド２とキャップ３の間に装着するための第１装着部１１とノズルヘッド２のノズル２１に装着する第２装着部１２とを備えるので、２カ所に選択的に取り付けが可能である。
また、第１装着部１１と第２装着部１２とが基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられていることにより、一方を装着する場合に、他方を摘み部分として利用できる。
すなわち、第１装着部１１を装着する場合は第２装着部を摘みの部分として使用でき、また第２装着部１２を装着する場合は、第１装着部１１を摘みの部分として使用できる。
【００１６】
また第１装着部１１と第２装着部１２とが馬蹄形であるため、各装着部を装着する場合に、馬蹄形であるため生ずる弾圧力を利用でき、その操作も押し入れるだけで簡単に装着できる。
また第１装着部１１がキャップ３の頂面から上方に起立した突出円筒部３１に装着可能である場合には、ポンプディスペンサーＡとして容器内に液等が侵入することがない。
【００１７】
またポンプディスペンサーＡのノズルヘッド２の頂面が三角形状で窪み２２を有する場合は、指が滑りにくく押し下げる場合に指が安定する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】図１は、本発明の実施形態におけるストッパーを示した図であり、図１（Ａ）は斜視図、図１（Ｂ）は平面図、図１（Ｃ）は側面図である。
【図２】図２は、本発明のストッパーを装着した状態のポンプディスペンサーを示す断面図である。
【図３】図３は、本発明のストッパーを外し、ノズルヘッドを押し下げた状態のポンプディスペンサーを示す断面図である。
【図４】図４は、本発明のストッパーを備えたポンプディスペンサーを示す斜視図であり、図４（Ａ）は、ストッパーをノズルヘッドとキャップの間に装着した状態を示し、図４（Ｂ）はストッパーをノズルヘッドに装着した状態を示す。
【図５】図５は、本発明のストッパーの各変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、図面に基づき、本発明のストッパー及びそれを備えたポンプディスペンサーの実施の形態を説明する。
図１は、本発明の実施形態におけるストッパー１を示した 図１（Ａ）は斜視図、図１（Ｂ）は平面図及び図１（Ｃ）は側面図である。
本発明のストッパー１は、主として第１装着部１１と第２装着部１２との二つの装着部を有する構造となっている。
第１装着部１１は、ポンプディスペンサーのノズルヘッド２とキャップ３の間に装着するための部分で、他方の第２装着部１２は、ノズルヘッド２のノズル２１に装着するための部分である。
【００２０】
前者の第１装着部１１はノズルヘッド２とキャップ３の間に取り付けるための役割を果たし、後者の第２装着部１２は、ノズルヘッド２に仮に装着し紛失しないように保管しておくための役割を果たす。
第１装着部１１と第２装着部１２とは薄壁状の基部１３を介して設けられている。
すなわち第１装着部１１と第２装着部１２とは基部１３を介してそれぞれ反対側に設けられていることになる。
【００２１】
この基部１３は、実質的なストッパー１の機能を果たす部分である。
ポンプディスペンサーＡにストッパー１を取り付けた状態でノズルヘッド２を押し下げた場合に、ノズルヘッド２の下部がストッパー１の上部、詳しくは基部１３の上面に当接して停止する。
すなわち基部１３がノズルヘッド２の下降を阻止する機能を発揮するのである。
【００２２】
ところで第１装着部１１は断面では馬蹄形状の形をしており、更に詳しくは、第１装着部１１は円の一部が欠損した弧形湾曲状となっており、第１装着部１１の先端はやや外側に開きリブ１１Ａが形成されている。
この弧形湾曲状になっていることにより、後述するキャップ３の突出円筒部３１を弾圧的に抱え込むように取り付けることができる。
【００２３】
また開きリブ１１Ａは突出円筒部３１に押し入れる場合に、開き方向の案内機能を発揮する。
第１装着部１１は、第２装着部１２を指で摘んでノズルヘッド２とキャップ３の間に単に直線的に押し込むだけで確実に装着できる。
【００２４】
ここで第１装着部１１を指で摘もうとした場合に、指先が凹んだところにある基部１３に当たるため把持力が安定する。
押し込むことで、孤形湾曲状の第１装着部１１が開き、キャップ３の突出円筒部３１を弾圧的に保持する。
また、押し込む際、開きリブ１１Ａがあるため案内されて開き易い効果もある。
【００２５】
また、第１装着部１１を取り外す時は、装着する時とは反対に、第２装着部１２を指で摘んで外に引き離すことにより、弧形湾曲状の第１装着部１１が開き、円筒部を解放する。
なお、第１装着部１１の径はノズルヘッド２とキャップ３の間の部分（ここでは突出円筒部３１）の径と同じかやや小さいくらいが適している。
【００２６】
一方、第２装着部１２は、第１装着部１１と同じように断面が馬蹄形状であり円の一部が欠損した弧形湾曲状となっているが、第１装着部１１より小さい。
この第２装着部１２によりノズルの周囲を弾圧的に抱え込むように取り付けられる。
第１装着部１の開きリブに相当する部分は、この場合設けていないが設けることも当然可能である。
第２装着部１２は、第１装着部１１を指で摘んでノズルヘッド２のノズル２１に下方から上方に単に直線的に押し込むだけで確実に装着できる。
押し込むことで、弧形湾曲状の第２装着部１２が開いてノズルを弾圧的に保持する。
【００２７】
ノズルヘッド２に対するストッパー１の装着位置は、図のように、下方だけでなく、上方、或いは側方でも任意の方向に可能である。
また、ノズルヘッドを押し下げてもキャップ３と干渉しないようになっている。
ノズルヘッド２のノズル２１は、通常、円筒状なので、その径が第２装着部１２の径と同じかやや大きいくらいが装着に適している。
【００２８】
図２は、本発明の実施の形態におけるストッパー１を装着した状態のポンプディスペンサーＡを示す断面図である。
このポンプディスペンサーＡは、キャップ３の内側に結合して図示しない容器内に垂下されたハウジング５、ノズルヘッド２の下部に一体結合し、ノズルヘッド２と共に上下動するピストンシャフト４、該ピストンシャフト４とステム７との間に取り付けられたピストン６、該ピストン６を上方付勢するスプリング８、ハウジング内に装着されたＦバルブ９を備える。
【００２９】
キャップ３には、その頂面から上方に起立した突出円筒部３１が形成されている。
ノズルヘッド２はこの突出円筒部３１に被さるようにして、上下運動を行う。
因みに、ポンプディスペンサーＡは突出円筒部３１があるため外部の液等が容器内に侵入しない。
ストッパー１はこのように突出円筒部３１に対して装着、すなわち取り付けられるものであり、先述したように、頂面に沿って押し入れる操作で簡単に装着できる。
また引き離しも簡単である。
【００３０】
図３は、本発明のストッパー１を外してノズルヘッド２を押し下げた状態のポンプディスペンサーＡを示す断面図である。
ストッパー１を取り外すと、ノズルヘッド２は支えが無くなり、容易に押し下げられる。
指をノズルヘッド２の頂面に押し当てて下げると、ピストン６は下降し、該ピストン下のハウジング内の液は圧縮される。
【００３１】
ここで押し下げ操作の際、ポンプディスペンサーＡのノズルヘッド２の頂面が三角形状で窪み２２を有するため、指が滑ることがなく確実に押し下げができる。
この三角形状は、人間工学に基づく大きさとなっている。
しかも窪み２２は、前方（すなわちノズル方向）が三角形状の頂点となっているので、指を当てた場合の安定性が極めて良い。
この点はパネル試験で確認している。
ハウジング内の液は圧縮されると、ピストンシャフト４とステム７の間隙を通って液がノズルから吐出される。
次に指を外すと、スプリング８の復帰力によりピストン６が上方に戻って、ピストン下のハウジング内は負圧になる。
そのため、容器内から液をハウジング内に吸い上げる。
【００３２】
図４は、ポンプディスペンサーＡの斜視図を示す。
図４（Ａ）は、ストッパー１をノズルヘッド２とキャップ３の間に装着した状態を示し、通常は使用前の状態である。
また、図４（Ｂ）はストッパー１をノズルヘッド２に装着した状態を示し使用する場合である。
前者のようにストッパー１をノズルヘッド２とキャップ３の間に装着する場合は、第２装着部１２を摘んで取り付けたり或いは取り外したりする。
また、後者のようにストッパー１をノズル２１に装着する場合は、第１装着部１１を摘んで取り付けたり或いは取り外したりする。
【００３３】
ところで、先述したストッパー１は、ポンプディスペンサーＡに対して２つの装着部を有するものであれば種々の変形例が考えられる。
【００３４】
例えば、図５に摘み易さ、材料費節約等の観点からストッパー１の変形例を幾つか示す。
図５（Ａ）は、第２装着部１２が上下方向に短くなっている。
図５（Ｂ）は、第２装着部１２に切り欠き部がＫ形成されている例である。
図５（Ｃ）は、第２装着部１２に丸い通孔Ｐが形成されている例である。
図５（Ｄ）は、第１装着部１１に丸い通孔Ｐが形成されている例である。
このような通孔があれば他所の突起に引っ掛けておくことができる。
図５（Ｅ）は、第２装着部１２に切り欠き部Ｋが形成され、且つ第１装着部１１の上方が櫛歯状に形成されている例である。
図５（Ｆ）は、第１装着部１１の高さが第２装着部１２の高さより低くなっている例である。
【００３５】
このように、本発明のストッパーは装着部を２つ備えており、一つはノズルに装着できるものであれば適用可能である。
【００３６】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から逸脱しない範囲で、他の色々な変形例が可能であることは言うまでもない。
例えば、第１装着部１１をキャップ３と一体化しておき、使用する際、切り離す構造にすること、いわゆるバージンシールとすることも可能である。
また第１装着部１１の開きリブ１１Ａは第２装着部１２に或いは両方に設けることも可能である。
また本発明のポンプディスペンサーＡに使用される液体は、シャンプー等の粘性の高い液、或いは化粧水等の粘性の低い液のどちらにも適用されることは、いうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【００３７】
本発明は手動操作によってノズルヘッドを押し下げて使用するポンプディスペンサーに適用できるが、そのポンプディスペンサーとしては、化粧品用、サニタリー用、医薬品用、工業用等の多くの分野で使用可能である。
【符号の説明】
【００３８】
１…ストッパー
１１…第１装着部
１１Ａ…開きリブ
１２…第２装着部
１３…基部
２…ノズルヘッド
２１…ノズル
２２…窪み
３…キャップ
３１…突出円筒部
４…ピストンシャフト
５…ハウジング
６…ピストン
７…ステム
８…スプリング
９…Ｆバルブ
Ａ…ポンプディスペンサー
Ｋ…切り欠き部
Ｐ…通孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ノズルヘッドの下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップの間に装着するための第１装着部とノズルヘッドのノズルに装着する第２装着部とを備えることを特徴とするストッパー。
【請求項２】
第１装着部と第２装着部とが基部を介してそれぞれ反対側に設けられていることを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項３】
第１装着部及び第２装着部が馬蹄形状であること特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項４】
第１装着部が第２装着部より大きいことを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項５】
第１装着部がキャップの頂面から上方に起立した突出円筒部に装着可能であることを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項６】
上記請求項１〜５のいずれか１項記載のストッパーを備えることを特徴とするポンプディスペンサー。
【請求項７】
ノズルヘッドの頂面が三角形状で窪みを有することを特徴とする請求項６記載のポンプディスペンサー。
【請求項１】
ノズルヘッドの下方移動を阻止するために装着するポンプディスペンサー用のストッパーであって、ノズルヘッドとキャップの間に装着するための第１装着部とノズルヘッドのノズルに装着する第２装着部とを備えることを特徴とするストッパー。
【請求項２】
第１装着部と第２装着部とが基部を介してそれぞれ反対側に設けられていることを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項３】
第１装着部及び第２装着部が馬蹄形状であること特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項４】
第１装着部が第２装着部より大きいことを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項５】
第１装着部がキャップの頂面から上方に起立した突出円筒部に装着可能であることを特徴とする請求項１記載のストッパー。
【請求項６】
上記請求項１〜５のいずれか１項記載のストッパーを備えることを特徴とするポンプディスペンサー。
【請求項７】
ノズルヘッドの頂面が三角形状で窪みを有することを特徴とする請求項６記載のポンプディスペンサー。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１３−１０５２８（Ｐ２０１３−１０５２８Ａ）
【公開日】平成２５年１月１７日（２０１３．１．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１４３９１５（Ｐ２０１１−１４３９１５）
【出願日】平成２３年６月２９日（２０１１．６．２９）
【出願人】（３９００２８１９６）キャニヨン株式会社 (42)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年１月１７日（２０１３．１．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年６月２９日（２０１１．６．２９）
【出願人】（３９００２８１９６）キャニヨン株式会社 (42)
【Ｆターム（参考）】
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