説明

ポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器

【課題】煩雑な製造工程を経ず、生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供する。
【解決手段】本発明は、内容物C1の充填室R1を主充填室として外界に繋げる容器本体110と、ノズルヘッド130を有し、その押し込みと復帰動作により、主室の内容物に対する吸引・加圧・圧送を生起させるポンプ120と、カバー体150と、ポンプと共に内容物C2を充填する副充填室R2を形成して、カバー体と本体との接近により破断して副室R2と主室R1とを連通させる中栓とを備えるポンプ付き二剤混合容器の製造方法であり、主室に内部通路113aを通して内容物を充填したのち、内部通路の内側を中栓で封止して当該中栓を副室の底部とし、この中栓上に内部通路113から内容物C2を充填したのち、本体にポンプ、ノズル及び、中栓除去手段140を組み付けたカバー体を装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの容器に2つの内容物を充填しておき、使用に際してかかる内容物を混合したのち、当該混合物をノズルヘッドから外界に噴出させるポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造されるポンプ付き二剤混合容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のポンプ付き二剤混合容器には、容器本体の充填室を主充填室とすると共に、当該容器本体に装着されるポンプ付きカバー体の裏面に筒状部を垂下させ、この筒状部の下側開口に蓋ケースを取り付けて他の内容物の充填室たる副充填室を形成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−292074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした従来の容器は、カバー体の裏面に筒状部が垂下しているため、この筒状部に内容物を充填する場合には、カバー体の裏面が上側になるように倒立させて内容物を充填しなければならず、例えば、容器本体を縦置きのまま生産ラインに流して一連の動作で充填・組み付けを行うことが困難であり、製造工程が煩雑であるといった不都合があった。
【0004】
本発明の解決すべき課題は、煩雑な製造工程を経ることなく、生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上方に伸びる筒状部を有し、この筒状部の内部通路を通して内容物の充填室を主充填室として外界に繋げる容器本体と、この容器本体に充填した内容物を噴出させるノズルヘッドを有し、その押し込み動作と復帰動作を繰り返すことにより、前記主充填室の内容物に対する吸引・加圧・圧送を生起させるポンプと、このポンプを吊り下げ保持すると共に、前記容器本体が接近又は離隔可能に装着されるカバー体と、このカバー体と前記容器本体との相互間に前記ポンプと共に内容物を充填する副充填室を形成してなり、前記カバー体と前記容器本体との接近により押し抜き又は破断して前記副充填室と前記主充填室とを連通させる中栓とを備えるポンプ付き二剤混合容器の製造方法であって、前記主充填室に前記筒状部を通して内容物を充填したのち、当該筒状部に前記中栓を装着して当該中栓を前記副充填室の底部とし、次いで、この中栓上に内容物を充填したのち、前記容器本体又は前記中栓に前記カバー体を装着することを特徴とする製造方法である。
【0006】
上記発明によれば、前記内部通路を前記中栓で封止するにあたり、この中栓を前記内部通路の内側に装着することが好ましい。
【0007】
また、本発明は、上方に伸びる筒状部を有し、この筒状部の内部通路を通して内容物の充填室を主充填室として外界に繋げる容器本体と、 この容器本体に充填した内容物を噴出させるノズルヘッドを有し、その押し込み動作と復帰動作を繰り返すことにより、前記主充填室の内容物に対する吸引・加圧・圧送を生起させるポンプと、このポンプを吊り下げ保持すると共に、前記容器本体が接近又は離隔可能に装着されるカバー体と、このカバー体と前記容器本体との相互間に前記ポンプと共に内容物を充填する副充填室を形成してなり、前記カバー体と前記容器本体との接近により押し抜き又は破断して前記副充填室と前記主充填室とを連通させる中栓とを備えるポンプ付き二剤混合容器であって、前記中栓は、前記筒状部に装着され前記内部通路を通して前記主充填室と前記副充填室と連通させる中空の枠部を有し当該枠部の内側に押し抜き又は破断可能に前記主充填室と前記副充填室とを仕切る仕切り部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
上記発明において、前記中栓の枠部は、前記内部通路の内側に装着されるものであることが好ましく、特に、この場合、前記枠部は、前記内部通路の内側に設けた凸部又は段部に係止される凸部又は段部を有し、かかる係止によって当該内部通路の内側に装着されるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容器本体の筒状部に中栓を装着することにより、容器本体に形成される主充填室と、前記容器本体とカバー体との相互間に形成される副充填室とに仕切ることができるから、例えば、容器本体を縦置きのまま生産ラインに流しても、容器本体を縦置きにしたままの一連の動作で、各内容物の充填及び組み付けを行うことができる。
【0010】
従って、本発明によれば、煩雑な製造工程を経ることなく、生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明に従うポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の一形態であるポンプ付き二剤混合容器100の混合前の状態を示す断面図であり、図2は、その混合時の状態を示す断面図である。
【0013】
符号110は、表面に装飾等を施した外層体111と、その内側に組み付けられる内層体112とからなる容器本体である。内層体112は、上方に伸びる筒状部113を有し、この筒状部113の内部通路113a(図4,5参照。)を通して外層体111と共に区画した空間を有する。この空間には、外層体111に沿って摺動可能なスライド底部114が設けられ、このスライド底部114と内層体112との相互間に、液状の内容物C1の充填室たる主充填室R1が形成される。
【0014】
これにより、容器本体110は、主充填室R1内の内容物が噴出すると、その噴出量に応じてスライド底部114が図2の破線に示すように上昇し、内容物を効率的に使い切ることができる。但し、こうした効果は、容器本体110として、内層体112の内側に配した可撓性を有する袋体を筒状部113の上端部で固定し、その他の部分を剥離可能とする、所謂、デラミネーション容器を採用することでも得られる。また、容器本体110は、外層体111及び内層体112を一体に成形してもよい。
【0015】
符号120は、主充填室R1内の内容物を噴出させるノズルヘッド130を有するポンプである。ポンプ120は、主充填室R1に開口した吸引口120aを有するシリンダ121と、このシリンダ121内にスプリング122を介してスライド可能に弾支される中空ガイド123と、この中空ガイド123の内側に摺動可能に保持され当該ガイド123のスライドに応じて吸引口120aを開閉するプランジャピストン124と、中空ガイド123とノズルヘッド130とを繋ぐ中空ステム125と、このステム125の内側にスライド可能に保持される、逆止弁(排出弁)としてのボール部材126とを有する。
【0016】
符号150は、表面に装飾等を施した外層体151と、この外層体151の内側に配置した内層体152とからなるベースキャップ(カバー体)である。内層体152は、その天壁部153から垂下する筒状の外周壁154を有し、この外周壁154に設けた突起154aが、外層体151の内側に係合し、容器100の中心軸Oに沿った外層体151と内層体152との位置決めを行う。なお、ベースキャップ150も、外層体151及び内層体152を一体に成形してもよい。
【0017】
更に、外周壁154の内側には、筒状部113の外側面に形成したねじ部pに係合するねじ部nが形成されている。これにより、ベースキャップ150には、容器本体110が、その時計回り又は反時計回りの回転により、中心軸Oに沿って接近又は離隔できるように装着される。更に、天壁部153からは、筒状の外周壁155が垂下し、筒状部113の内側面に凹凸嵌合されている。これにより、容器本体110を中心軸O周りに時計周り又は反時計周りに回転させると、ベースキャップ150を容器本体110に装着することができると共に、容器本体110とベースキャップ150とを接近又は離隔させることができる。
【0018】
但し、混合前の段階では、図1に示すように、容器本体110とベースキャップ150との間に、ストッパSが取り外し可能に装着されている。このため、混合前の段階では、ベースキャップ150に対して容器本体110を接近又は離隔させることができない。
【0019】
更に、天壁部153の内側には、ポンプ120のシリンダ121を吊り下げ保持すると共に、中空ステム125をスライド可能に保持する筒状のポンプ保持部156が形成されている。加えて、天壁部153には、筒状の周壁157が立設されている。周壁157は、外層体151にオーバーキャップCを着脱可能に装着するための天壁151aから垂下する内筒壁151bとの間に、回り止めリブ158を有し、これにより、外層体151と内層体152とは、互いに中心軸O周りを回転しないように構成されている。
【0020】
ノズルヘッド130は、注出孔130aを有するノズル本体131と、このノズル本体131の内側で注出孔130aを閉じる向きに付勢されるシャットオフピン132と、このシャットオフピン132と、リンク133を介して繋がり、ノズル本体131内にスライド可能に保持されるジョイント部134とを有し、このジョイント部134が中空ステム125に繋がる。
【0021】
更にジョイント部134は、周壁157の内側に気密状態を保つよう、摺動可能に配置されている。これにより、ノズルヘッド130を押下げると、ジョイント部134はノズル本体131内を浮き上がるため、リンク133を介してシャットオフピン132を、注出孔130aを閉じる向きの付勢力に抗して移動させて開放する。これに対し、ノズルヘッド130が上昇すると、ジョイント部134はノズル本体131内の初期位置を復帰するため、シャットオフピン132をその付勢力によって注出孔130aを閉じる位置に復帰させる。
【0022】
これにより、ノズルヘッド130の押し込み動作と復帰動作を繰り返すことでポンプ120を作動させて主充填室R1の内容物を吸引・加圧・圧送してノズルヘッド130からの垂れや詰まりを発生させることなく、内容物を外界に噴出させることができる。
【0023】
一方、図1に示す符号160は、容器本体110とベースキャップ150との相互間にポンプ120と共に粉末状の内容物C2を充填する副充填室R2を形成してなり、容器本体110とベースキャップ150との接近により押し抜き又は破断して主充填室R1と副充填室R2とを連通させる中栓である。
【0024】
中栓160は、筒状部113の内部通路113aに装着され当該内部通路113aを通して主充填室R1と副充填室R2と連通させる中空の枠部161を有し、この枠部161の内側に押し抜き又は破断可能に主充填室R1と副充填室R2とを仕切るアルミシールからなる仕切り部162を備える。
【0025】
枠部161は、内部通路113aの内側に設けた凸部又は段部113bに係止される凸部又は段部161aを有し、かかる係止によって当該内部通路113aの内側に装着される。
【0026】
中栓160を除去する手段140は、例えば、図3の斜視図に示すように、ベースキャップ内層体152の天壁153に保持される基部140aと、この基部140aに繋がる押圧部140bとかなる。押圧部140bは、その先端が袈裟切り状の傾斜面を有し、副充填室R2の内容物C2を中栓除去手段140の内側に供給させるためのスリット140sが形成されてなる。
【0027】
なお、中栓除去手段140は、本形態では、ベースキャップ150と別体に設けたが一体成形しても良く、また、ポンプ120のシリンダ121に一体成形しても良い。また、仕切り部162は、アルミシール等の破断可能な薄い被膜状の部材だけでなく、破断が不可能な部材であっても、枠体161に対して圧入嵌合又は凹凸嵌合等により脱落可能に保持することにより、中栓除去手段140の押圧により押し抜けるように構成された部材であってもよい。
【0028】
次に、ポンプ付き二剤混合容器100の作用を説明する。
【0029】
出荷時や使用前は、図1に示すように、ストッパSを装着したままであるが、使用時に、ストッパSを容器本体110から取り外す。
【0030】
次に、容器本体110を中心軸O周りに時計回り又は反時計回りに回転させれば、容器本体110の筒状部113に設けたねじ部Pがベースキャップ150の内層体152に設けたねじ部nに沿って移動し、容器本体110とベースキャップ150との間がストッパSを取り外してできた隙間分だけ接近する。
【0031】
このとき、ベースキャップ150の内層体152に固定された中栓除去手段140の押圧部140bも、中栓160の仕切り部162に接近し、図2に示すように、その袈裟切り状の傾斜面が、アルミシートとしてなる仕切り部162を破断させることにより、副充填室R2の内容物C2が主充填室R1の内容物C1内に落下し2つの混合が達成される。
【0032】
これにより、ポンプ付き二剤混合容器100を振る等して、内容物C1,C2を均等に混合させたのち、ノズルヘッド130の押し込み動作と復帰動作を繰り返せば、内容物C1,C2の混合物がノズルヘッド130から噴射される。
【0033】
図4(a)〜(d)は、ポンプ付き二剤混合容器100を製造する方法を時系列的に示す模式断面図である。
【0034】
図4を参照して本発明に従う製造方法の一例を説明すると、先ず図4(a)に示すように、容器本体110の主充填室R1に筒状部113の内部通路113aを通して内容物C1を充填し、内容物C1の充填が完了したのち、図4(b)に示すように、当該内部通路113aの内側に中栓160を装着する。これにより、中栓160は、内部通路113aを封止し、副充填室R2の底部としてなる。
【0035】
次いで、図4(c)に示すように、この中栓160上に内部通路113aから内容物C2を充填する。このとき、内部通路113a内には、ポンプ120のシリンダ121等が存在しないため、内容物C2の充填をスムーズに行うことができる。
【0036】
これにより、内容物C2の充填が完了したのち、図4(d)に示すように、予めポンプ120、ノズルヘッド130及び中栓除去手段140を組み付けたベースキャップ150をユニットとして容器本体110に時計回り又は反時計回りに回転させて装着すれば、従来のように、ユニットしてなるベースキャップ150を倒立させて内容物C2を充填してから、これを更に蓋したのち、容器本体110に装着する必要がない。
【0037】
なお、ストッパSは、最初の段階で容器本体110に装着しても、ベースキャップ150を容器本体110に装着直前に装着してもよい。また、中栓160の枠体161は、容器本体110の筒状部113の外周面に亘って装着してもよく、この場合、ベースキャップ150は、容器本体110又は中栓160の枠体161に装着することができる。
【0038】
即ち、ポンプ付き二剤混合容器100によれば、容器本体110の筒状部113に中栓160を装着することにより、容器本体110に形成される主充填室R1と、容器本体110とベースキャップ150との相互間に形成される副充填室R2とに仕切ることができるから、例えば、容器本体110を縦置きのまま生産ラインに流しても、上述のように、容器本体110を縦置きにしたままの一連の動作で、各内容物C1,C2の充填及び組み付けを行うことができる。
【0039】
従って、ポンプ付き二剤混合容器100によれば、煩雑な製造工程を経ることなく、生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器の製造方法及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供することができる。
【0040】
特に、本形態のように、中栓160の枠部161が、筒状部113の内部通路113aの内側に装着されるものであれば、容器全体の高さを抑えたコンパクト化の図られた生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供することができる。
【0041】
更に、本形態のように、枠部161は、内部通路113aの内側に設けた凸部又は段部113bに係止される凸部又は段部161aを有し、かかる係止によって当該内部通路113aの内側に装着されるものであれば、中栓160を内部通路113aの内側に押し込むだけの簡単な方法で当該中栓160を装着できるため、更に生産効率の高いポンプ付き二剤混合容器及び、その方法を用いて製造できるポンプ付き二剤混合容器を提供することができる。
【0042】
上述したところは、本発明の好適な形態をしたものであるが、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、本形態にかかる、容器本体110、ポンプ120及びノズルヘッド130は、例示的に開示したものに過ぎず、従来構造のものを適宜選択して採用してもよい。
【0043】
また、本形態では、容器本体110とベースキャップ150とを螺着させることを利用して容器本体110とベースキャップ150とを装着状態のまま、互いの相互間を接近又は離隔させたが、スプライン形状等の溝と突起との関係によりスライドさせても良く、この場合、容器本体110とベースキャップ150との間隔が適正な位置に保たれるよう、凹凸嵌合により位置決めさせることが好ましい。
【0044】
更に、内容物C1を液体等の流体物、内容物C2を粉末(粒状物)等の固形物として説明したが、内容物C1,C2の物性等は問わず、異種の内容物は勿論、同一の内容物であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、使用前の段階では別々の内容物として保持しておき、使用にあたり2つの内容物を混合させる容器全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一形態であるポンプ付き二剤混合容器の混合前の状態を示す断面図である。
【図2】同形態の容器における、その混合時の状態を示す断面図である。
【図3】同形態の、中栓除去手段を例示する斜視図である。
【図4】同形態のポンプ付き二剤混合容器を製造する方法を時系列的に示す模式断面図である。
【符号の説明】
【0047】
100 ハンドスキャナハウジング
110 容器本体
120 ポンプ
130 ノズルヘッド
113 筒状部
113a 内部通路
113b (内部通路の内側の)凸部又は段部
140 中栓除去手段
150 ベースキャップ(カバー体)
160 中栓
161 枠体
161a (枠体の外側面に設けた)凸部又は段部
162 仕切り部
161a 中栓
170 照明ランプ
C1,C2 内容物
R1 主充填室
R2 副充填室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に伸びる筒状部を有し、この筒状部の内部通路を通して内容物の充填室を主充填室として外界に繋げる容器本体と、
この容器本体に充填した内容物を噴出させるノズルヘッドを有し、その押し込み動作と復帰動作を繰り返すことにより、前記主充填室の内容物に対する吸引・加圧・圧送を生起させるポンプと、
このポンプを吊り下げ保持すると共に、前記容器本体が接近又は離隔可能に装着されるカバー体と、
このカバー体と前記容器本体との相互間に前記ポンプと共に内容物を充填する副充填室を形成してなり、前記カバー体と前記容器本体との接近により押し抜き又は破断して前記副充填室と前記主充填室とを連通させる中栓とを備えるポンプ付き二剤混合容器の製造方法であって、
前記主充填室に前記筒状部を通して内容物を充填したのち、当該筒状部に前記中栓を装着して当該中栓を前記副充填室の底部とし、次いで、この中栓上に内容物を充填したのち、前記容器本体又は前記中栓に前記カバー体を装着することを特徴とする、ポンプ付き二剤混合容器の製造方法。
【請求項2】
前記内部通路を前記中栓で封止するにあたり、この中栓を前記内部通路の内側に装着する、請求項1に記載のポンプ付き二剤混合容器の製造方法。
【請求項3】
上方に伸びる筒状部を有し、この筒状部の内部通路を通して内容物の充填室を主充填室として外界に繋げる容器本体と、
この容器本体に充填した内容物を噴出させるノズルヘッドを有し、その押し込み動作と復帰動作を繰り返すことにより、前記主充填室の内容物に対する吸引・加圧・圧送を生起させるポンプと、
このポンプを吊り下げ保持すると共に、前記容器本体が接近又は離隔可能に装着されるカバー体と、
このカバー体と前記容器本体との相互間に前記ポンプと共に内容物を充填する副充填室を形成してなり、前記カバー体と前記容器本体との接近により押し抜き又は破断して前記副充填室と前記主充填室とを連通させる中栓とを備えるポンプ付き二剤混合容器であって、
前記中栓は、前記筒状部に装着され前記内部通路を通して前記主充填室と前記副充填室と連通させる中空の枠部を有し当該枠部の内側に押し抜き又は破断可能に前記主充填室と前記副充填室とを仕切る仕切り部を備えることを特徴とするポンプ付き二剤混合容器。
【請求項4】
前記中栓の枠部は、前記内部通路の内側に装着されるものである、請求項3に記載のポンプ付き二剤混合容器。
【請求項5】
前記枠部は、前記内部通路の内側に設けた凸部又は段部に係止される凸部又は段部を有し、かかる係止によって当該内部通路の内側に装着されるものである、請求項4に記載のポンプ付き二剤混合容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−30848(P2008−30848A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209027(P2006−209027)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】