説明

ポーチ

製品を収容するポーチであって、第1の壁(6)および第2の壁(8)を備え、第1の壁および第2の壁が封止領域(10)で合わせて封止されており、封止領域が、内部に製品(2)を配置することができる製品部分を含む仕切り(12)を実質的に包囲し、第1の壁(6)が、仕切りの少なくとも一部に向かって延在する開封帯(16)を備え、開封帯(16)が基端部にタブ部分(18)を有し、タブ部分(18)が、封止領域により仕切り領域(12)から分離されかつポーチの縁から離れて配置されており、開封帯が、第1の壁(6)において第1の縁および反対側の第2の縁に引裂き誘導領域(24、26)を有し、タブ部分(18)を把持することができ、かつ、タブ部分に除去力を加えることにより、引裂き誘導領域(24、26)の各々に沿って引裂きが伸びるようにすることができ、それにより、開封帯(16)の少なくとも一部が、仕切り(12)がアクセス可能となるようにポーチから引き剥がされるように構成されたポーチ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポーチに関し、特に、パッチ、特に薬剤の経皮的送達用のパッチ等の薬剤製品を包装するためのポーチに関する。
【0002】
多くの製品が、周囲環境から製品を保護しかつ/または製品への望ましくないアクセスを防止するのに役立つポーチで供給される。ポーチは、封止領域で接合される第1の壁および第2の壁を備えている場合がある。封止領域は、内部に製品を配置することができる仕切り部分を実質的に包囲する。
【0003】
ポーチは開放するのが困難であり得る。搬送中に製品を保護し、状況によっては、特定の製品、特に薬剤製品に子供がアクセスするのを妨げるように、十分耐久性がなければならない。ポーチはまた、たとえば湿気からのある程度の環境的保護を提供することも可能である。
【0004】
ポーチを手動で開放することができる多くの方法がある。ポーチの1つの縁に沿った封止領域を、封止領域が引き剥がされるように第1の壁および第2の壁に分離力を加えることにより開封することができる。別の方法は、使用者が、仕切りを横切りポーチの1つの縁から封止領域が実質的に除去されるようにする線に沿ってポーチを引き裂くというものである。
【0005】
本発明によれば、製品を収容するポーチが提供され、本ポーチは、第1の壁および第2の壁を備え、第1の壁および第2の壁は封止領域で接合されており、封止領域は、内部に製品を配置することができる製品部分を含む仕切りを実質的に包囲し、第1の壁は、仕切りの少なくとも一部を横切って延在する開封帯を備え、開封帯は基端部にタブ部分を有し、タブ部分は、ポーチの縁から離れて配置されており、タブと仕切りとの間に封止部分があり、開封帯は、第1の壁において第1の縁および反対側の第2の縁に引裂き誘導領域を有し、本ポーチは、タブ部分を把持することができ、かつ、タブ部分に除去力を加えることにより、引裂き誘導領域の各々に沿ってかつ仕切りの少なくとも一部を横切って引裂きが伸びるようにすることができ、それにより、開封帯の少なくとも一部が、仕切りがアクセス可能となるようにポーチから引き剥がされるように構成されている。
【0006】
ポーチに、把持され引っ張られると、引裂きが2つの引裂き誘導領域に沿ってかつ仕切り部分の少なくとも一部を横切って伸びるようにする、第1の壁に形成されたタブを設けることにより、使用者に、ポーチの中身にアクセスする新規な方法を提供する。
【0007】
引裂き誘導領域は、開封帯の実質的に全長に沿って延在してもよく、または、長さの一部のみに沿って延在してもよく、それにより、タブから開始するいかなる引裂きも、引裂き誘導に沿って伝搬し、その後、その壁または各壁を通るその経路に沿ってさらに伸びる可能性がある。引裂き誘導領域が開封帯の全長に延在していない実施形態では、開封帯は、使用者がタブに除去力を加えることによってポーチから引き剥がされる帯とともに、タブと引裂き誘導との間の領域を含むことが理解されるべきである。
【0008】
タブは、タブと仕切りとの間に封止領域があり、それにより、タブ自体を画定するいかなる脆弱部(weakness)も、仕切りがその内部の製品に対して提供するいかなる環境的保護も著しく損なう危険をもたらさないように配置されている。タブを、仕切りの外側の封止領域内に形成してもよく、または封止されていない領域に形成してもよい。好ましくは、タブと仕切りとの間に、封止部分を貫通しない経路はない。
【0009】
引裂き誘導領域は、仕切り部分の少なくとも一部を横切って延在してもよく、それは、これにより、タブに力を加えている使用者が、仕切りの少なくとも一部を横切って伸びる引裂きをもたらさない開放の失敗の可能性が低減するためである。引裂き誘導領域は、好ましくは、タブ部分から、仕切り部分の少なくとも一部に向かって、場合によっては横切って延在している。
【0010】
タブは、第1の壁のみの部分を含んでいてもよく、または第1の壁および第2の壁の両方の部分を含んでいてもよい。タブが、第1の壁および第2の壁の両方の部分を含む場合、タブの第1の壁および第2の壁の少なくとも一部を合わせて封止してもよい。タブを把持し引っ張ることにより、引裂きが第1の壁の引裂き誘導領域に沿って伸び、また、引裂きが第2の壁の実質的に対応する引裂き誘導領域に沿って伸びることも可能である。タブは、一方または両方の壁の部分を含んでいてもよい。タブが両方の壁の部分を含む場合、開封帯は、一方または両方の壁の部分を含んでいてもよい。タブを、2つの引裂き誘導領域間に延在する切れ目、穿孔線、エッチングされた線または刻み目が付けられた線等、単一の脆弱部によって画定することができる。
【0011】
タブは、少なくとも第1の壁に形成され、使用者が把持可能である。タブの周縁部の少なくとも一部を、壁の一方または両方において切断してもよく、それにより、タブに、把持するために容易にアクセスすることができる。異なる実施形態では、タブの周縁部の少なくとも一部は、一方または両方の壁に、包囲している壁にタブを連結する1つまたは複数の破断可能ブリッジを有することができる。破断可能部分は、使用者が破断可能ブリッジを破断するまでタブを把持するのが妨げられるようにタブを保持することができる。破断可能ブリッジは、チャイルドレジスタンスのレベルを向上させるのに役立つことができ、一方で、アクセス可能なタブにより、仕切りに収容された製品にアクセスすることが容易になる。実質的に、開封帯の残りの部分に連結されていないタブの周縁部全体は、たとえば第1の壁の機械的なまたはレーザによる刻み目付けによって形成された破断可能ブリッジを含むことができる。
【0012】
タブが第1の壁の部分のみを含む場合、第1の壁および第2の壁を、少なくとも幾分か、恐らくは実質的に全体的なタブ領域において、互いに封止しなくてもよい。
【0013】
ポーチから引き剥がされる開封帯は、使用者が製品部分にアクセスすることができるようにするアクセス帯を提供してもよく、または製品部分を実質的に開放してもよい。ポーチから引き剥がされる開封帯は、端部がポーチに取り付けられたままであってもよく、または完全に除去されてもよい。開封帯は、製品部分ではなく仕切りの一部のみを横切って延在してもよい。開封帯は、製品部分および仕切りの両方の部分を横切って延在してもよく、実質的に製品部分全体を横切って延在してもよい。
【0014】
1つの実施形態では、タブは、第1の壁および第2の壁の両方の部分を含み、タブを把持して引っ張ることにより、引裂きが、第1の壁および第2の壁の両方の引裂き誘導領域に沿って伸び、ポーチから引き剥がされた開封帯は、製品が開封帯の一方の側部または両方の側部からアクセス可能であるように仕切りの製品部分を含む。
【0015】
ポーチは、パッチ、特に薬剤の経皮的送達用の薬用パッチの形態で薬剤製品を収容することができる。異なる実施形態では、ポーチは、粉末製品、タブレット製品または他の任意の製品を収容することができる。これらすべての場合において、製品は薬用であってもなくてもよい。
【0016】
ポーチは、フラップをさらに含むことができる。フラップを、ポーチの1つの縁に沿って形成することができる。適当なフラップを、ポーチの折畳み部分を折り曲げ、それを壁に解放可能に固定して、フラップがタブを実質的に覆い、タブへのアクセスを妨げるようにすることによって、形成することができる。解放可能な固定は、剥離可能に封止することによってもよい。別法として、フラップを、別個の材料片によって形成してもよく、その材料は、壁材料と同じであってもよく、積層体であってもよく、紙材料または他の適当な材料であってもよい。別個のフラップは、タブが実質的に覆われるかまたは前記タブへのアクセスが妨げられるように壁に解放可能に固定される。
【0017】
こうしたフラップを使用して、種々の異なるポーチ実施形態に対しポーチを開放するためのさらなるステップを追加することができ、したがって、本発明は、製品を収容するポーチをさらに提供し、このポーチは、第1の壁および第2の壁を備え、第1の壁および第2の壁は封止領域で合わせて封止されており、封止領域は、内部に製品を配置することができる製品部分を含む仕切りを実質的に包囲し、ポーチは、使用者が引裂きを開始することができそれにより仕切りの製品部分にアクセスすることができる、少なくとも1つの事前成形された開放機構を有し、ポーチは、事前成形された開放機構を実質的に覆うように、ポーチの一方の側部に解放可能に固定された少なくとも1つのフラップをさらに有している。
【0018】
フラップのこうした構成により、事前成形された開放機構へのアクセスが妨げられ、使用者は、ポーチを開放するために2段階の動作を行わなければならず、まず、事前成形された開放機構にアクセスするために十分にフラップを展開するかまたは除去し、その後、前記機構で開始してポーチを引き裂く。事前成形された開放機構は、上述したタブであってもよく、縁におけるまたはポーチの一部を通るノッチであってもよく、または他の任意の種類の機構、たとえば切裂きを開始することができる脆弱部であってもよい。フラップは、ポーチの一方の側部から事前成形された開放機構を実質的に覆うのみであってもよく、こうした覆いが、依然として開放機構へのアクセスを妨げることが留意されるべきである。
【0019】
上述したように、フラップを、壁の一方または両方の少なくとも一部を使用して形成し、壁の上で折り畳み、その上に解放可能に固定することができる。別法として、フラップを、別個の材料片から形成することができ、それは後に壁に解放可能に固定される。
【0020】
2つ以上のフラップ、たとえば2つのフラップがあってもよく、それらフラップを、第1の壁または第2の壁のいずれかに解放可能に固定することができる。こうしたフラップを、同様に形成することができ、または異なる方法で、たとえば一方が折畳み式フラップであり他方が別個の材料のフラップであるように形成することができる。
【0021】
1つの実施形態では、2つのフラップが設けられ、第1の壁および第2の壁の各々から1つが形成され、各々が、それらが形成されている壁の上に折り畳まれる。これにより3段階の開放動作がもたらされ、使用者は、事前成形された脆弱部に妨げなしにアクセスするために、両フラップを展開しなければならない。
【0022】
そのフラップまたは各フラップは、ポーチの隣接する縁の全長に沿って延在してもよく、または縁より短く、事前成形された脆弱部の領域における縁のみに沿って延在してもよく、それにより、フラップは、壁の一方に固定されると、事前成形された開放機構を実質的に覆うかまたはそれに対するアクセスを妨げていたが、ポーチの残りの部分は実質的に覆われていなかった。2つ以上のフラップが存在する場合、それらは長さが同じである必要はなく、かつ同じ位置である必要もない。たとえば、ポーチの実施形態は、2つ以上の事前成形された脆弱部を有していてもよく、第1のフラップは、第1の事前成形された脆弱部へのアクセスを妨げることができ、一方で、第2のフラップは、異なる位置、たとえばポーチの反対側の縁において第2の事前成形された脆弱部へのアクセスを妨げることができる。
【0023】
第1の壁および第2の壁を、任意の適当な材料から製造することができ、それらは同じ材料である必要はない。第1の壁および第2の壁を、積層体かまたは複合材であり得る可撓性フィルム材料から製造してもよい。フィルムは、プラスチック積層体であってもよく、防湿層を有していてもよい。第1の壁および第2の壁を、適切に成形された単一材料片から形成してもよい。こうした場合、封止領域は、材料の別個の自由縁間にある必要はなく、連続した材料片であってもよく、それはたとえばそれ自体に折り重なるかまたは戻るように湾曲し、それにより、折畳みまたは湾曲の一方の側の材料片が第1の壁の部分を形成し、折畳みの他方の側の材料片が第2の壁の部分を形成する、ということが理解されるべきである。
【0024】
ポーチは、形状が実質的に矩形であってもよい。しかしながら、ポーチを、任意の適当な形状、たとえば望ましい場合は実質的に三角形、実質的に円形または不規則な形状に形成することができることが理解されるべきである。第1の壁および第2の壁を、フィルムの単一の細片を実質的に半分に折り曲げることによって製造してもよい。封止領域は、ポーチの周縁部の周囲の実質的に全体に延在してもよい。
【0025】
第1の壁および第2の壁の合わせた封止を、詳細には説明しない種々の従来の方法で達成することができる。仕切り部分内では、第1の壁および第2の壁は合わせて封止されず、それにより、壁および封止は協働して、内部に薬用パッチ等の製品を保管することができる製品部分を含む容積を包囲する。仕切り領域の周囲の封止を、仕切りの周囲で種々の方法で達成することができる。第1の壁および第2の壁を、少なくとも一度それ自体に折り返される単一の材料片から製造してもよい。自由縁を、たとえば熱融着によって封止してもよいが、折り畳まれた縁もまた封止領域を形成し、仕切り領域を画定するようにさらに封止される必要はないが、封止されることも可能である。
【0026】
引裂き誘導領域は、補強領域、脆弱領域、または単に壁の相対的な引裂き抵抗が変化する領域を含んでいてもよい。たとえば、開封帯内の壁を、引裂きに耐性があるように補強してもよい。引裂き誘導脆弱部を、切断、レーザエッチング、機械的刻み目付けまたは穿孔等、任意の適当な方法によって形成することができる。仕切り部分内で、脆弱部は、壁を完全に貫通しなくてもよく、そのため、適切な方法にはレーザエッチングおよび機械的刻み目付けがある。壁が積層フィルムから形成される場合、脆弱部を、壁の1つまたは複数、ただしすべてではない層を通して穿孔し、切断しまたは刻み目付けすることによって形成してもよい。壁全体の貫通を回避することにより、仕切りの環境的保護が著しく損なわれることがない。脆弱部は、すべて同じ方法で形成される必要がないことが理解されるべきである。
【0027】
本明細書を通してかつ続く特許請求の範囲において、文脈から他の解釈が必要でない限り、語「備える、含む(comprise)」または「comprises」もしくは「comprising」等の変形は、記述されている整数もしくはステップまたは整数もしくはステップ群を含むことを意味していることが理解されるべきである。1つの実施形態のみを参照して説明する特徴は、そのように限定されず、他の実施形態で採用され得ることがさらに留意されるべきである。
【0028】
ここで、本発明について、以下の図面を参照して単に例としてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ポーチの第1の実施形態の概略図である。
【図2】開放された図1のポーチの概略図である。
【図3】ポーチの第2の実施形態の概略図である。
【図4】開放された図3のポーチの概略図である。
【図5】折畳み部分を含むポーチの第3の実施形態の概略図である。
【図6】折畳み部分が開放された図6のポーチの概略図である。
【図7】ポーチの第4の実施形態の概略図である。
【図8】開放された図7のポーチの概略図である。
【図9】引裂きノッチが現れるように折畳み部分が開放されたポーチの概略図である。
【図10】引裂きノッチが現れるように2つの折畳み部分が開放されたポーチの概略図である。
【0030】
図1は、製品2、この場合は薬用パッチ4を収容するポーチ1の概略図を示す。ポーチ1は、第1の壁6および第2の壁8を備えている。第1の壁6および第2の壁8は、封止領域10で合わせて封止されている。封止領域10は、内部にパッチ4が配置される製品部分14を含む仕切り12を実質的に包囲している。
【0031】
第1の壁6は、仕切り12の少なくとも一部を横切って延在する開封帯16を備えている。開封帯16は、基端部20にタブ部分18を有している。タブ部分18は、仕切りの外側に、この場合は、タブと仕切りとの間に封止領域があるように、封止領域10内にかつポーチ1の縁22から離れて配置されている。開封帯16は、第1の壁において第1の縁28および反対側の第2の縁30に引裂き誘導領域24、26を有している。この場合、引裂き誘導領域24、26は、開封帯16の全長に実質的に沿って延在しているが、この実施形態および他の実施形態において、第1の壁6および第2の壁8の材料特性は、引裂き誘導領域が実質的に全長に満たない長さを延在するのに適切であり得る、ということが理解されるべきである。第1の壁6および第2の壁8の材料が、実質的に直線状に容易に裂ける場合、引裂きを方向付け、かつその後引裂きが自然に誘導方向に伸びてポーチ1を開放することができるように、短い引裂き誘導領域24、26のみを設けることで十分であり得る。
【0032】
ポーチ1は、タブ部分16を把持することができ、そこに除去力を加えることにより引裂きが引裂き誘導領域22、24、この場合は引裂き誘導脆弱部の各々に沿って伸びることができ、それにより、図2に示すように、開封帯14の少なくとも一部がポーチ1から引き剥がされ、仕切り12がアクセス可能になるように、構成されている。
【0033】
図2は、図1の開放されたポーチ1を示す。この場合、タブ部分18は、第1の壁6および第2の壁8の両方の一部を含み、それにより、タブ部分が把持されるポーチから解放されると、開口部32がポーチに残される。
【0034】
開封帯16の残りの部分に取り付けられていないタブ部分18の周縁部36は穿孔されており、この場合、穿孔は第1の壁6および第2の壁8の両方を通って延在しているが、第1の壁6のみを通して延在することが可能であり、それにより、第1の壁6に対してタブ部分18を保持する複数の破断可能ブリッジ(図示せず)がある。破断可能ブリッジは、使用者により、タブ部分18を解放するように破断され、それにより使用者は、タブ部分を把持してポーチから離れるようにタブ部分18を引っ張ることにより除去力を加えることができ、それによって、引裂きは引裂き誘導領域24、26の経路に沿って伸びる。
【0035】
この場合の引裂き誘導脆弱部は、第1の壁を貫通しないが、第1の壁に引裂きが優先的に従う脆弱部を提供する、レーザエッチングされた線である。第2の壁8、タブ部分18および開封帯16の残りの部分にも脆弱部があり、それにより第2の壁8が破断し、それによって、タブ部分18がポーチ1から除去され、引裂きが引裂き誘導領域24、26に沿って伸びかつ第1の壁6が封止領域において第2の壁8から剥離して、開封帯16の残りの部分が引き剥がされる。
【0036】
この実施形態では、開封帯16の残りの部分は、第1の壁6の一部のみを含み、それにより、パッチ4を取り除くことができる開口部34が、開封帯がポーチ1から引き剥がされた時に第1の壁6を介して仕切り12内に提供される。第2の壁8は、開口部34を介して見える。
【0037】
図3は、ポーチ101の第2の実施形態の概略図を示す。この場合、図1の実施形態と同様に作用する特徴には同じ数字で参照する。
【0038】
ポーチ101の開封帯116は、図1に示すものより幅が広く、この実施形態では、開封帯は、仕切り12の製品領域14を含む。タブ部分118は、この場合もまた、ポーチ101の縁22から離れて位置しており、開封帯116の残りの部分に取り付けられていないタブ部分118の周縁部36を穿孔することによって形成された破断可能ブリッジによって、第1の壁6に保持されている。
【0039】
開封帯116の両側部128、130の引裂き誘導領域124、126は、第1の壁6および第2の壁8の両方に形成されている。この場合の引裂き誘導領域は、レーザエッチングによって形成された引裂き誘導脆弱部である。
【0040】
タブ部分118は、この場合もまた、第1の壁6および第2の壁8の両方の部分を含んでいる。
【0041】
使用時、周縁部36の破断可能ブリッジは、タブ部分118に把持するためにアクセスすることができるように破断され、そのため、使用者は、タブ部分118を把持しそれに除去力を加えることができる。タブ部分118に対する力により、引裂きが、第1の壁6および第2の壁8の両方の引裂き誘導領域124、126に沿って伸び、それにより、開封帯は、図4に示すようにポーチ101から引き剥がされる。
【0042】
図4に示すように、開封帯116は、仕切り12の製品部分14を含み、それにより、パッチ4は開封帯116内に位置している。パッチ4にアクセスするために、第1の壁6および第2の壁8は分離され、パッチ4を、開封帯の両側部128、130から押し出すことができる。
【0043】
図5および図6は、ポーチ201の第3の実施形態を示す。ポーチ201は、構造および構成が図1のポーチ1に非常に類似しているが、追加のチャイルドレジスタンス機能を有している。ポーチ201は、仕切り12から離れる方向に延長されており、フラップ40が、第1の壁6の上に折り返され、実質的にタブ部分18を覆うように従来の技法を用いて第1の壁6に剥離可能に固定されている。フラップ40は、ポーチ201の1つの側部からタブ部分に直接アクセスされるのを防止し、使用者がポーチ201の1つの側部からタブを容易に押すことができないため、タブ部分118を保持する破断可能ブリッジが破断されないようにするのに役立つ。
【0044】
使用時、使用者は、タブ部分218が現れるようにフラップ40をポーチから引き剥がす。そして、上述したようにポーチにアクセスすることができる。
【0045】
図7は、ポーチ301の第4の実施形態を示す。構造的には、ポーチ301は図1のポーチ1に非常に類似しており、適切な場合は同じ参照数字を使用する。
【0046】
ポーチ301は、タブ部分318において、第1の壁6および第2の壁8が合わせて封止されていないという点で異なる。この場合のタブ部分318は、第1の壁6のみを含み、周縁部136は、レーザエッチングまたは機械的エッチングによって画定されており、それにより、実質的に周縁部136全体が、タブ部分318と第1の壁6との間の破断可能ブリッジとなる。使用時、破断可能ブリッジは、使用者がポーチ301を屈曲させるかまたは他の方法を行うことによって破断され、タブ部分318は、上述したように、使用者が把持することができるようになる。
【0047】
この場合のタブ部分318は、第1の壁6のみを含んでおり、開封帯216もまた第1の壁6のみを含んでいる。
【0048】
図8に示すように、開放されたポーチ301は、第2の壁8のいずれの部分もタブ部分318の一部として取り除かれていないため、ポーチを貫通する開口部32を有していない。
【0049】
図1、図2、図5、図6、図7および図8に示す実施形態では、開封帯は任意の適当な幅であり得ることが留意されるべきである。それは、好ましくは、製品に容易にアクセスすることができるように製品部分の1つの縁に向かって配置されている。開封帯は、製品に対し別の方法でのアクセスを可能にするため図3および図4の実施形態と同様に、製品部分の実質的にすべてを包含するのに十分広くてもよい。
【0050】
図9は、事前成形された脆弱部、この場合は機械的にまたはレーザで切断された引裂きノッチ50が現れるようにフラップ40が開放されている、ポーチ401の概略図を示す。
【0051】
フラップ40は実質的に上述したようなものであり、最初は第1の壁6に剥離可能に封止されており、実質的に引裂きノッチ50へのアクセスを妨げている。この場合、フラップは、第1の壁6および第2の壁8の両方の部分を含んでいる。フラップ40が第1の壁6から剥離されポーチから折り畳まれると、引裂きノッチ50に容易にアクセスすることができ、使用者は、引裂きノッチ50から、仕切り12の少なくとも一部を横切って伸びる引裂きを容易に開始することができ、それにより使用者は前記仕切り12の中身にアクセスすることができる。
【0052】
引裂きノッチ50は、そこから開始した引裂きが仕切り12を通って伸びるが、製品部分14がその中の製品4に対する破損を回避するのを回避するように配置されている。
【0053】
図10は、引裂きノッチ50が現れるように2つのフラップ40、140が開放されているポーチ501の概略図を示す。この実施形態は、図9に示すものに非常に類似しているが、2つのフラップ40、140が存在している。
【0054】
フラップ40は、第1の壁6の一部を含み、最初は第1の壁6に剥離可能に封止されており、一方、折畳み部分140は第2の壁8の一部を含み、最初は第1の壁8に剥離可能に封止されていた。
【0055】
この実施形態では、両フラップ40、140は、この場合は引裂きノッチ50である事前成形された脆弱部に妨げなくアクセスすることができるために、展開される必要がある。
【0056】
フラップが、タブ部分または任意の事前成形された脆弱部へのアクセスを実質的に妨げることができる任意の実施形態に対し、フラップ40の追加が適用可能であることが留意されるべきである。特に、フラップの使用を、図3および図4に示す実施形態で採用することができる。
【0057】
本発明を、単に例として上述しており、特許請求の範囲から逸脱することなく細部の変更を行うことができることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0058】
1 ポーチ
2 製品
4 パッチ
6 第1の壁
8 第2の壁
10 封止領域
12 仕切り
14 製品部分
16 開封帯
18 タブ部分
20 基端部
22 縁
24 引裂き誘導領域
26 引裂き誘導領域
28 第1の縁
30 第2の縁
32 開口部
34 開口部
36 周縁部
40 フラップ
50 切裂きノッチ
101 ポーチ
116 開封帯
118 タブ部分
124 引裂き誘導領域
126 引裂き誘導領域
128 側部
130 側部
136 周縁部
140 フラップ
201 ポーチ
216 開封帯
218 タブ部分
301 ポーチ
318 タブ部分
401 ポーチ
501 ポーチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を収容するポーチであって、第1の壁および第2の壁を備え、前記第1の壁および前記第2の壁が封止領域で接合されており、前記封止領域が、内部に製品を配置することができる製品部分を含む仕切りを実質的に包囲し、前記第1の壁が、前記仕切りの少なくとも一部を横切って延在する開封帯を備え、前記開封帯が基端部にタブ部分を有し、前記タブ部分が、当該ポーチの縁から離れて配置されており、前記タブと前記仕切りとの間に封止部分があり、前記開封帯が、前記第1の壁において第1の縁および反対側の第2の縁に引裂き誘導領域を有し、前記タブ部分を把持することができ、かつ、前記タブ部分に除去力を加えることにより、前記引裂き誘導領域の各々に沿ってかつ前記仕切りの少なくとも一部を横切って引裂きが伸びるようにすることができ、それにより、前記開封帯の少なくとも一部が、前記仕切りがアクセス可能となるように当該ポーチから引き剥がされるように構成されたポーチ。
【請求項2】
前記開封帯が前記仕切りの少なくとも一部を横切って延在する、請求項1に記載のポーチ。
【請求項3】
前記第1の壁が、前記開封帯の前記タブ部分の周縁部の一部に沿って切断されており、前記タブ部分が、前記タブ部分へのアクセスを容易にするように破断され得る少なくとも1つの破断可能ブリッジによって、前記第1の壁に拘束されている、請求項1または2に記載のポーチ。
【請求項4】
前記タブ部分が前記第2の壁の一部を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポーチ。
【請求項5】
前記開封帯が、前記第1の壁の前記開封帯に対応する前記第2の壁の部分を含む、請求項4に記載のポーチ。
【請求項6】
前記開封帯が、前記仕切りの前記製品部分を横切って延在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポーチ。
【請求項7】
パッチの形態の薬剤製品を収容する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポーチ。
【請求項8】
前記ポーチの1つの縁に沿って形成されたフラップをさらに有し、前記フラップが、前記ポーチの一部を折り曲げ、それを前記第1の壁に解放可能に固定することによって形成され、それにより前記フラップが前記タブ部分を実質的に覆う、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポーチ。
【請求項9】
製品を収容するポーチであって、第1の壁および第2の壁を備え、前記第1の壁および前記第2の壁が封止領域で合わせて封止されており、前記封止領域が、内部に製品を配置することができる製品部分を含む仕切りを実質的に包囲し、当該ポーチが、使用者が引裂きを開始することができ、それにより前記仕切りの前記製品部分にアクセスすることができる、少なくとも1つの事前成形された脆弱部を有し、前記事前成形された脆弱部を実質的に覆うように当該ポーチの1つの側部に解放可能に固定されている少なくとも1つのフラップをさらに有するポーチ。
【請求項10】
前記フラップが、前記第1の壁および前記第2の壁の少なくとも一方の一部を含み、かつ前記ポーチの前記1つの側部の上に折り曲げられる、請求項9に記載のポーチ。
【請求項11】
2つのフラップを有し、各フラップが前記ポーチの反対の側部に解放可能に固定される、請求項9または10に記載のポーチ。
【請求項12】
前記フラップまたは各フラップを壁に剥離可能に封止することによって、前記フラップがその壁に解放可能に固定される、請求項9または10に記載のポーチ。
【請求項13】
前記フラップが、別個の材料片から形成される、請求項9に記載のポーチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−501702(P2012−501702A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525526(P2011−525526)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【国際出願番号】PCT/EP2009/061292
【国際公開番号】WO2010/026142
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】