説明

マイクロアクチュエータ取付構造、及びヘッドジンバルアセンブリの製造方法

【課題】マイクロアクチュエータフレームの傾きを減少または防止する。
【解決手段】ヘッドジンバルアセンブリ210に適用されるマイクロアクチュエータフレーム252は、ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションと連結する底支持板256と、ヘッドジンバルアセンブリのスライダを支持する頂支持板254と、底支持板及び頂支持板を接続する一対のサイドアーム258と、底支持板の上に位置するマイクロアクチュエータ取付構造215とを備え、ここでマイクロアクチュエータ取付構造により、使用時、頂支持板とヘッドジンバルアセンブリのサスペンションの間にはほぼ一定のギャップが維持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録ディスクドライブ装置に係り、特に、ディスクドライブ装置に適用されるヘッドジンバルアセンブリ(HGA)のマイクロアクチュエータに関する。更に本発明は、マイクロアクチュエータフレームの傾きを防止、または減少させることが可能なマイクロアクチュエータ取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスクドライブ装置は情報記録装置として知られた装置の一つであり、磁気媒体にデータを記録し、該磁気媒体の上方に設置されている移動式記録/再生ヘッドによって、該磁気媒体から選択的にデータの読み出し、若しくは磁気媒体への情報の書き込みを行う装置である。
【0003】
消費者は、このディスクドライブ装置に対し高記録密度化と、記録・再生操作の迅速化及び高精度化を要望している。このため、各メーカーは記録密度の優れたディスクドライブシステムを開発しており、例えば、磁気ディスクのトラック幅やトラックピッチ(track pitch)を小さくすることにより、トラックの密度を増加させ、これにより磁気ディスクの記録容量を間接的に増加させている。しかしながら、トラック密度の増加に伴い、高密度の磁気ディスクに対して迅速且つ高精度に記録・再生操作が行われるためには、記録/再生ヘッドの位置制御にも高精度化が要求される。このトラック密度の増加に伴って、磁気ディスク上の適したトラックに記録/再生ヘッドを迅速且つ高精度に位置決めすることは、従来の技術のままでは難しくなった。従って各メーカーは、トラック密度の更なる増加で得られる利点を利用するために、記録/再生ヘッドの位置制御を向上させる方法を検討している。
【0004】
各メーカーは記録/再生ヘッドの位置制御を改善するために、第二駆動器(即ち、マイクロアクチュエータ)を採用している。このマイクロアクチュエータは1つの主駆動器と連動して用いられることにより、記録/再生ヘッドの正確な位置制御及び迅速化が実現される。このマイクロアクチュエータを備えたディスクドライブシステムは二駆動器システムと呼ばれている。
【0005】
従来、高密度磁気ディスクのトラック上に対する記録/再生ヘッドの位置決め精度と記録・再生速度を向上させる二駆動器システムはいろいろ開発されてきた。このような二駆動器システムは、1つの主駆動器であるボイスコイルモータと、1つの副駆動器であるマイクロアクチュエータ(例えば、圧電素子マイクロアクチュエータ)と、を含む構成である。ボイスコイルモータはサーボ制御システムにより制御され、該サーボ制御システムは記録/再生ヘッドが搭載された駆動アームを回転させ、記録/再生ヘッドを記録媒体の適したトラック上に位置決めさせる。圧電素子マイクロアクチュエータはボイスコイルモータと同時に使用されて、記録・再生操作の迅速化、及びトラック上の位置決めの微調整が行われる。このようにボイスコイルモータが記録/再生ヘッドの位置決めに対して粗調整を行い、また圧電素子マイクロアクチュエータが磁気ディスクに対応する記録/再生ヘッドの位置決めの微調整を行う。ボイスコイルモーターと圧電素子マイクロアクチュエータを連動して使用することにより、高密度記録媒体への情報の記録・再生操作の高効率化、及び高精度化が実現される。
【0006】
また、マイクロアクチュエータの一つとして、記録/再生ヘッドの位置決めに優れる圧電素子は広く知られている。圧電素子マイクロアクチュエータは、マイクロアクチュエータ上の圧電素子を選択的に伸縮させる電子装置が備えられている。圧電素子マイクロアクチュエータは、適宜な構造を有することにより、圧電素子の伸縮によってマイクロアクチュエータの動作させ、更には、記録/再生ヘッドを動作させる。この記録/再生ヘッドの動作によって、ボイスコイルモータだけを有するディスクドライブ装置に比べて、記録/再生ヘッドの位置決めを迅速且つ高精度に調整させることが可能となる。このような従来例に関する圧電素子マイクロアクチュエータは、多くの特許文献によって開示されており、例えば、発明の名称“マイクロアクチュエータ及びヘッドジンバルアセンブリ”の特開2002−133803号公報、発明の名称“微小位置決め用アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置及び該ヘッドジンバルアセンブリの製造方法”の特開2002−074871号公報に開示されている。
【0007】
以下、図1及び図2は従来のディスクドライブ装置を示しており、ここで磁気ディスク101は、磁気ディスク101を回転させるスピンドルモーター102(spindle motor)に装着されている。ボイスコイルモータのアーム104にはヘッドジンバルアセンブリ(HGA)100が搭載され、このヘッドジンバルアセンブリ100にはスライダ103を備えたマイクロアクチュエータ105が含まれ、該スライダ103には記録・再生ヘッドが装着されている。ボイスコイルモータ(VCM)は、ボイスコイルモータのアーム104の動作を制御することで、磁気ディスク101表面のトラック間をスライダ103が移動するように制御し、これにより記録/再生ヘッドでは磁気ディスク101に対して情報の記録や再生が実行される。この動作時において、記録/再生ヘッドを有するスライダ103と、回転する磁気ディスク101との間に空気が相互作用して揚力が生じる。この揚力は、ヘッドジンバルアセンブリ100のサスペンションから同じ大きさで、且つ方向が反対の弾性力が加えられることで互いに平衡になり、これにより、モータのアーム104の回転過程の全径において、回転する磁気ディスク101表面との間に所定の浮上量が形成され、且つ維持される。
【0008】
図3は、図1及び図2における二駆動器を有する磁気ディスクドライブ装置のヘッドジンバルアセンブリ100を示す図である。スライダ103は、ボイスコイルモータ及びヘッドスタックアセンブリの固有誤差によって、迅速で正確な位置決め制御を実現できず、これにより磁気ディスクから情報の記録や再生を行う記録/再生ヘッドの精度性能に影響を及ぼしていた。そのため、圧電マイクロアクチュエータ105を増加させて、スライダ及び記録/再生ヘッドの位置制御精度を向上させている。具体的には、圧電マイクロアクチュエータ105は、ボイスコイルモータと比べて、スライダ103の位置をより小さな幅度で調整させ、ボイスコイルモータまたはヘッドサスペンションアセンブリの製造誤差を補っている。この圧電マイクロアクチュエータ105によって、更に小さなトラックピッチへの応用が可能となり、またディスクドライブ装置のトラック密度(TPI値、毎インチ当たりのトラック数)を50%向上させると共に、磁気ヘッドのシーク時間と位置決め時間を短くさせることもできる。これにより、圧電マイクロアクチュエータ105は記録ディスクの表面記録密度を大幅に高めることができる。
【0009】
また、図3に示すように、ヘッドスタックアセンブリ100はフレキシャ108を有するサスペンション106を含む構成である。このフレキシャ108は、圧電マイクロアクチュエータ105とスライダ103を搭載するためのサスペンションタング110を備えている。またサスペンショントレース112は、フレキシャ108に設置され、サスペンションタング110の両側部に延在されている。これらのサスペンショントレース112は、圧電マイクロアクチュエータ105とスライダ103を1つの制御システムとして電気的に連結させている。
【0010】
図4に示すように、従来の圧電マイクロアクチュエータ105は金属フレーム130を有し、この金属フレーム130は、頂支持板132と、底支持板134と、頂支持板132及び底支持板134を連結するサイドアーム136,138と、を含む構成である。これらサイドアーム136,138には圧電素子140,142が別々に装着される。またスライダ103は頂支持板132に支持されている。
【0011】
図5に示すように、圧電マイクロアクチュエータ105は、金属フレーム130の底支持板134を利用してサスペンションタング110上に装着される。この底支持板134は、エポキシ接着剤によってサスペンションタング110上に装着される。3つの電気連結ボール150(金ボール半田付け又はハンダボール半田付け;GBB or SBB)は、圧電素子140,142の側辺のサスペンショントレース112に圧電マイクロアクチュエータ105を固定させている。さらに、四つの電気連結ボール152( GBB又はSBB)によって、スライダ103上にある記録/再生ユニットと電気接続させるように、スライダ103をサスペンショントレース112に接続させている。ここでサスペンショントレース112を介して圧電素子140,142に電圧を印加した場合、圧電素子140,142の収縮及び拡張によって、サイドアーム136,138の側部方向に向けて湾曲が引き起こされる。このような湾曲現象が生じるため、金属フレーム130がせん断の変形を発生し、例えば、金属フレーム130の形状は四角形から平行四辺形に変化されて、頂支持板132を動作させる。更に、頂支持板132上に設置されているスライダ103を磁気ディスクのトラックに沿って動作させ、記録/再生ヘッドの位置を正確に調整することができる。この方式によりスライダ103の変位を制御して、位置決めを微調整することができる。
【0012】
図6に示すように、サスペンション106のロードビーム160は、サスペンションタング110と係合するディンプル162を備えている。サスペンションタング110とマイクロアクチュエータフレーム130の頂支持板132の底面の間には1つの平行ギャップ170が形成されており、これにより圧電マイクロアクチュエータ105及びスライダ103の使用時に自在で滑らかに移動させることができる。このギャップ170は、マイクロアクチュエータの動作及びヘッドジンバルアセンブリの性能に対して極めて重要となる。
【0013】
従来の設計において、マイクロアクチュエータフレーム130は紫外線エポキシ(UV epoxy)によりサスペンションタング110に装着される。エポキシは、柔軟性と流動性を持った材料であり、例えば、温度が上昇した、或いは湿度が変化したなどのように、環境条件が変化した場合、スライダが空気流の圧力により磁気ディスク上に浮上していれば、このエポキシはマイクロアクチュエータフレーム130のクリープ(creep)若しくは傾きを引き起こしていた。例えば、図7に示すように、マイクロアクチュエータフレーム130がサスペンションタング110側に傾いた場合、ギャップ170が小さくなり、また図8に示すように、マイクロアクチュエータフレーム130がサスペンションタング110の反対面に傾いた場合、ギャップ170が大きくなる。通常の場合は、スライダの静態角度が変化するだけだが(図7、図8を参照)、これより悪い場合は、マイクロアクチュエータフレーム130の傾きによって、マイクロアクチュエータフレームとサスペンションの間に干渉が生じる。これら場合は、いずれもスライダのリードライトエラーを発生させたり、ヘッド/ディスクシステムを損傷させたり、若しくはマイクロアクチュエータを機能させなくすることもあった。
【0014】
従って、従来技術の上記欠点による不具合を改善したマイクロアクチュエータの装着方法及びシステムを提供することが望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、マイクロアクチュエータフレームの傾きを減少または防止させることができるマイクロアクチュエータ取付構造を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、ヘッドジンバルアセンブリに適用されるマイクロアクチュエータフレームを提供することにある。マイクロアクチュエータフレームは、ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションと連結する底支持板と、ヘッドジンバルアセンブリのスライダを支持する頂支持板と、底支持板及び頂支持板を接続する一対のサイドアームと、底支持板に備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含む構成である。マイクロアクチュエータ取付構造は、適宜な構造を有することにより、頂支持板とヘッドジンバルアセンブリのサスペンションの間には、使用時にほぼ一定のギャップが維持されるようになる。
【0017】
本発明の他の目的は、ヘッドジンバルアセンブリに適用されるマイクロアクチュエータフレームを提供することにある。マイクロアクチュエータフレームは、ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションと連結する底支持板と、ヘッドジンバルアセンブリのスライダを支持する頂支持板と、底支持板及び頂支持板を接続する一対のサイドアームと、を含む構成である。頂支持板と底支持板のいずれか一方の部品は二つの部分に分けられ、この二つ部分の間には1つのギャップが形成されている。
【0018】
本発明は、またヘッドジンバルアセンブリに適用されるサスペンションに関する。サスペンションは、サスペンションフレキシャと、サスペンションフレキシャに備えられたマイクロアクチュエータフレームを支持するマイクロアクチュエータ取付構造と、を含む構成である。マイクロアクチュエータ取付構造は適宜な構造を有することにより、マイクロアクチュエータフレームの頂支持板とサスペンションフレキシャの間には使用時にほぼ一定のギャップが維持されるようになる。
【0019】
本発明は、またヘッドジンバルアセンブリに関し、ヘッドジンバルアセンブリは、サスペンションと、レーザ溶接方式によりサスペンションに装着されているマイクロアクチュエータと、サスペンション若しくはマイクロアクチュエータに備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含む構成である。マイクロアクチュエータ取付構造は、サスペンションとマイクロアクチュエータの間に延在されてマイクロアクチュエータをサスペンション上に固定させる。マイクロアクチュエータ取付構造は適宜な構造を有することにより、マイクロアクチュエータフレームの頂支持板とサスペンションの間には使用時にほぼ一定のギャップが維持されるようになる。
【0020】
また、本発明はディスクドライブ装置に係り、ディスクドライブ装置は、ヘッドジンバルアセンブリと、ヘッドジンバルアセンブリに連結されている駆動アームと、磁気ディスクと、磁気ディスクを回転させるスピンドルモーターと、を含む構成である。ヘッドジンバルアセンブリは、サスペンションと、レーザ溶接方式によりサスペンションに装着されているマイクロアクチュエータと、サスペンション若しくはマイクロアクチュエータに備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含む構成である。マイクロアクチュエータ取付構造は、サスペンションとマイクロアクチュエータの間に延在されてマイクロアクチュエータをサスペンション上に固定させる。マイクロアクチュエータ取付構造は適宜な構造を有することにより、マイクロアクチュエータフレームの頂支持板とサスペンションの間には使用時にほぼ一定のギャップが維持されるようになる。
【0021】
また、本発明はヘッドジンバルアセンブリの製造方法に係り、この製造方法は、マイクロアクチュエータフレームを提供するステップと、マイクロアクチュエータフレームに圧電素子を装着するステップと、マイクロアクチュエータフレームをサスペンションにレーザ溶接するステップと、圧電素子をサスペンションのサスペンショントレースに電気的に接続するステップと、マイクロアクチュエータフレームにスライダを装着するステップと、スライダをサスペンションのサスペンショントレースに電気的に接続するステップと、視覚的な検査を行うステップと、スライダ及び圧電素子の性能をテストするステップと、洗浄ステップと、を含む構成である。
【0022】
本発明のその他の機能や特徴、および利点については、図面と併せて以下に詳細に説明する。これらの図面は本開示の一部であり、本発明の本質を一例として図示したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施例について説明する。なお添付した図面において、同様の部品については同一の符号を付し、同じ部品であることを示す。上記説明のように、本発明は、ヘッドジンバルアセンブリ内でマイクロアクチュエータフレームの傾きを防止若しくは少なくても減少させることにあり、またマイクロアクチュエータを使ってスライダを正確に調整させることに関する。この発明はマイクロアクチュエータ取付構造を提供し、この構造により、ヘッドジンバルアセンブリ内でマイクロアクチュエータフレームの傾きを防止、若しくは減少させることができる。更に、ヘッドジンバルアセンブリ内でのマイクロアクチュエータフレームの傾きを減少させることにより、装置の性能特性を高めることもできる。
【0024】
以下、ヘッドジンバルアセンブリに適用されるマイクロアクチュエータ取付構造の幾つかの実施形態について説明する。ここで、本マイクロアクチュエータ取付構造は、マイクロアクチュエータを有するディスクドライブ装置のいずれかに応用されることができ、これを利用してマイクロアクチュエータ取付構造の傾きを防止若しくは少なくても減少することができればよく、図面に示したヘッドジンバルアセンブリに限定されるものではない。即ち、本発明はいずれかの分野のいずれかのマイクロアクチュエータを含む適宜な装置に応用することができる。
【0025】
図9乃至図11は、本発明の模範的な実施形態であるヘッドジンバルアセンブリ210を示しており、マイクロアクチュエータ取付構造215が備えられている。ここで、ヘッドジンバルアセンブリ210は、圧電マイクロアクチュエータ212と、スライダ214と、これら圧電マイクロアクチュエータ212とスライダ214を搭載するサスペンション216と、圧電マイクロアクチュエータ212をサスペンション216上に装着するマイクロアクチュエータ取付構造215とを含む構成である。
【0026】
図面に示すように、サスペンション216は、基板218と、ロードビーム220と、ヒンジ222と、フレキシャ224と、このフレキシャ224上に位置するサスペンショントレース226とを備えている。基板218は、例えば金属製等の比較的硬い材料、又は剛性を具備する材料により製造され、これによりサスペンション216をボイスコイルモータの駆動アームに安定的に固定させることができる。ヒンジ222は、例えば溶接等の方式を通して、基板218とロードビーム220上に装着される。また、ロードビーム220は、例えば溶接等の方式を通して、ヒンジ222に装着される。このロードビーム220上にはフレキシャ224と係合するディンプル234(図11を参照)が形成されている。ロードビーム220は、スプリング又は緩衝装置のような働きをして、スライダ214からサスペンション216への緩衝を行っている。このロードビーム220には、更にリフトアップタブ236が設置されており、磁気ディスクの回転時にリフトアップタブ236は、ヘッドジンバルアセンブリ210を磁気ディスクからリフトアップさせる。フレキシャ224は、例えば溶接又は重ね合わせ(lamination)等の方式により、ヒンジ222とロードビーム220に装着される。また、フレキシャ224にはサスペンションタング238が設置され、サスペンション216上の圧電マイクロアクチュエータ212を支持している。このサスペンションタング238はロードビーム220上のディンプル234と係合する。フレキシャ224上のサスペンショントレース226は、複数の接続パッド240(外部制御システムと連結する)、スライダ214、及び圧電マイクロアクチュエータ212上の圧電素子242を電気的に接続させている。また、サスペンショントレース226はフレキシブルプリント回路(flexible printed circuit, FPC)が適用されてもよく、また適した数の導線(line)を含むこともできる。
【0027】
図9は、サスペンション216から分離された圧電マイクロアクチュエータ212とスライダ214を示す図である。同図に示すように、圧電マイクロアクチュエータ212は、マイクロアクチュエータフレーム252と、マイクロアクチュエータフレーム252に装着されている圧電素子242と、を備えている。また、マイクロアクチュエータフレーム252は、頂支持板254と、底支持板256と、これら頂支持板254と底支持板256を連結するサイドアーム258と、を備えている。それぞれのサイドアームには、圧電素子242(例えば圧電素子等の圧電材料により形成した積層薄膜であって、プラチナ、ニッケル−銀又は金を電極とし、単層又は多層のセラミック圧電素子を有する)がそれぞれ取付けられている。スライダ214は頂支持板254上に搭載されている。このマイクロアクチュエータフレーム252は、例えば金属等の適した材料からなり、いずれかの適宜な工程によって形成される。
【0028】
図10、図11に示すように、底支持板256は、マイクロアクチュエータ252をサスペンション216上に連結させる。具体的には、マイクロアクチュエータ取付構造215は階段を支持する構造であり、サスペンション216のサスペンションタング238上に積層される。また、底支持板256は、レーザー溶接方法などの溶接によってマイクロアクチュエータ取付構造215上に取り付けられて、このマイクロアクチュエータ取付構造215が底支持板256とサスペンションタング238の間に挟まれる。図10に示すように、マイクロアクチュエータフレーム252の底支持板256は、幾つかのレーザー溶接半田260(例えば四つ)を介して、マイクロアクチュエータ取付構造215に溶接される。
【0029】
これにより、底支持板256とサスペンションタング238を連結し、更にサスペンションタング238とマイクロアクチュエータフレーム252の底面との間に1つの平行ギャップ280を形成させて、圧電マイクロアクチュエータ212及びスライダ214が、使用時により自由でスムーズに移動できるようにしてある(図11を参照)。
【0030】
マイクロアクチュエータ取付構造215は、例えばステンレス、銅等の金属板材料、或いはポリイミド積層(polyimide laminate layer)から形成されることができる。このような、マイクロアクチュエータ取付構造215及びレーザー溶接方式を利用したマイクロアクチュエータフレーム252の取付方式は、使用時において、マイクロアクチュエータフレーム252とサスペンションタング238の間のギャップ280を維持することができ、例えば温度の上昇又は湿度の変化等の外部環境条件の影響を受けることがない。これにより、スライダ214及び圧電マイクロアクチュエータ212の使用時に、サスペンション216に対するマイクロアクチュエータフレーム252の傾きを防止して、スライダ214、圧電マイクロアクチュエータ212、ヘッドジンバルアセンブリ210の性能を高めることができる。
【0031】
圧電素子242は、使用時に、例えばサスペンショントレース226を通じて電圧を印加する方式により励起し、圧電素子242の選択的な収縮又は拡張を実施している。また、圧電マイクロアクチュエータ212は適宜な構造を有しており、圧電素子242の収縮又は拡張によりサイドアーム258を動作させ、またサイドアーム258の動作により頂支持板254を動作させ、更に頂支持板254の動作によって、頂支持板254上に接続されたスライダ214を動作させる。
【0032】
図12は、本発明の別の模範的な実施形態であるヘッドジンバルアセンブリ310を示す図であり、このヘッドジンバルアセンブリ310はマイクロアクチュエータ取付構造315を備えている。本実施形態において、マイクロアクチュエータ取付構造315は階段を支持する方式で、マイクロアクチュエータフレーム252の底支持板256上に積層される。具体的には、マイクロアクチュエータ取付構造315は、例えば金属板材料、或いはポリイミド積層などが、底支持板256の底面に重ね合わせ、又は溶接されて形成されたものである。その後、マイクロアクチュエータ取付構造315の底支持板256を、レーザー溶接等の溶接方式によってサスペンション216のサスペンションタング238上に装着させており、これによりマイクロアクチュエータ取付構造315が底支持板256とサスペンションタング238の間に挟まれる。なお、ヘッドジンバルアセンブリ310のその他の部品は、ヘッドジンバルアセンブリ210の部品とほぼ同じであるため、ここでは同じ符号で表示する。
【0033】
上述の実施形態と同じように、マイクロアクチュエータ取付構造315及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム252の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム252とサスペンションタング238との間のギャップを維持することができる。
【0034】
図13乃至図15は、本発明の更に別の模範的な実施形態であるヘッドジンバルアセンブリ410を示す図であり、このヘッドジンバルアセンブリ410はマイクロアクチュエータ取付構造415を備えている。本実施形態において、マイクロアクチュエータ取付構造415は、マイクロアクチュエータフレーム452上に一体形成されている。具体的には図13に示すように、マイクロアクチュエータフレーム452は、頂支持板454と、底支持板を構成するマイクロアクチュエータ取付構造415と、頂支持板454とマイクロアクチュエータ取付構造415を相互に連結させるサイドアーム458を備えている。図に示すように、マイクロアクチュエータ取付構造415は段階状の構造を有しており、第一階段部470及び第二階段部472が形成されている。また、段階状の構造は、マイクロアクチュエータフレーム452の製造中に、メカニカルプッシュ(mechanical push)又はダイモデル(die model)などの方式で形成された構造である。
【0035】
マイクロアクチュエータ取付構造415は、レーザー溶接等の溶接方式によってサスペンション216のサスペンションタング238上に装着させることで、マイクロアクチュエータ取付構造415によって、マイクロアクチュエータフレーム452をサスペンションタング238に支持させている。図14は、マイクロアクチュエータ取付構造415が、幾つかのレーザー溶接半田260(例えば四つ)を介して、サスペンションタング238に溶接された状態を示す図である。なお、ヘッドジンバルアセンブリ410のその他の部品は、ヘッドジンバルアセンブリ210の部品とほぼ同じであるため、ここでは同じ符号で表示する。
【0036】
上述の実施形態と同じように、マイクロアクチュエータ取付構造415及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム452の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム452とサスペンションタング238の間のギャップ480を維持することができる(図15を参照)。
【0037】
図16乃至図18は、本発明の更に異なる実施形態を示す図であり、このマイクロアクチュエータ取付構造はマイクロアクチュエータフレームに一体的に形成されてある。例えば、図16に示すように、マイクロアクチュエータフレーム552は、頂支持板554と、底支持板556と、これら頂支持板554と底支持板556を相互に連結させるサイドアーム558と、底支持板556と一体に形成されて、且つ底支持板556から延出したマイクロアクチュエータ取付構造515と、を備えている。同図に示すように、マイクロアクチュエータ取付構造515は底支持板556の外部から底支持板556の底面に湾曲させてある。これにより、マイクロアクチュエータ取付構造515の全体は底支持板556と平行しており、またマイクロアクチュエータ取付構造515と底支持板556との間に一つの平行ギャップ590を形成している。このような湾曲構造は、マイクロアクチュエータフレーム552の製造中に、例えば機械湾曲などの方式を介して形成された構造である。
【0038】
また、マイクロアクチュエータフレーム552がレーザー溶接等の方式によって、サスペンション216のサスペンションタング238上に装着される場合、マイクロアクチュエータ取付構造515は、サスペンションタング238上のマイクロアクチュエータフレーム552を支持することになる。上述の実施形態と同じように、マイクロアクチュエータ取付構造515及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム552の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム552とサスペンションタング238の間のギャップを維持することができる。
【0039】
なお、図17に示すように、マイクロアクチュエータフレーム652は、頂支持板654と、底支持板656と、これら頂支持板654と底支持板656を相互に連結させるサイドアーム658と、底支持板656と一体に形成されて、且つ底支持板656から延出したマイクロアクチュエータ取付構造615と、を備えている。同図に示すように、マイクロアクチュエータ取付構造615は底支持板656の内部から底支持板656の底面に湾曲させてある。これにより、マイクロアクチュエータ取付構造615の全体は底支持板656と平行しており、またマイクロアクチュエータ取付構造615と底支持板656の間に一つの平行ギャップ690を形成している。このような湾曲構造は、マイクロアクチュエータフレーム652の製造中に、例えば機械湾曲などの方式を介して形成された構造である。
【0040】
また、マイクロアクチュエータフレーム652がレーザー溶接等の方式によって、サスペンション216のサスペンションタング238上に装着される場合、マイクロアクチュエータ取付構造615は、サスペンションタング238上のマイクロアクチュエータフレーム652を支持することになる。上述の実施形態と同じように、マイクロアクチュエータ取付構造615及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム652の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム652とサスペンションタング238の間のギャップを維持することができる。
【0041】
なお、図18に示すように、マイクロアクチュエータフレーム752は、頂支持板754と、底支持板756と、これら頂支持板754と底支持板756を相互に連結させるサイドアーム758と、底支持板756と一体に形成されて、且つ底支持板756から延出したマイクロアクチュエータ取付構造715と、を備えている。同図に示すように、マイクロアクチュエータ取付構造715は、底支持板756の相対した両側部から底支持板756の底面に湾曲させて形成した第一タブ774、第二タブ(tab)776を備えている。これにより、第一タブ774と第二タブ776は底支持板756にほぼ平行しており、且つ両者は底支持板756との間に別々に一つの平行ギャップ790を形成している。このような湾曲構造は、マイクロアクチュエータフレーム752の製造中に、例えば機械湾曲などの方式を介して形成された構造である。
【0042】
また、マイクロアクチュエータフレーム752がレーザー溶接等の方式によって、サスペンション216のサスペンションタング238上に装着される場合、マイクロアクチュエータ取付構造715の第一タブ774と第二タブ776は、サスペンションタング238上のマイクロアクチュエータフレーム752を支持することになる。上述の実施形態と同じように、マイクロアクチュエータ取付構造715及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム752の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム752とサスペンションタング238の間のギャップを維持することができる。
【0043】
以下、図19、図20を参照して、マイクロアクチュエータフレームの別の実施形態について説明する。図19に示すように、マイクロアクチュエータフレーム852は、頂支持板854と、底支持板856と、これら頂支持板854と底支持板856を相互に連結させるサイドアーム858と、を備えている。同図に示すように、底支持板856は部分856a及び856bに分けられており、両者の間には一つのギャップ890が形成されている。このような底支持板856の構造によって、使用時にもマイクロアクチュエータフレーム852の形状を保持することができる。また、マイクロアクチュエータフレーム852を形成することにより、頂支持板854と底支持板856の間に一つの平行ギャップが形成されている。
【0044】
マイクロアクチュエータフレーム852がレーザー溶接等の方式によって、サスペンション216のサスペンションタング238上に装着される場合、底支持板856は、サスペンションタング238上でマイクロアクチュエータフレーム852を支持することになる。上述の実施形態と同じように、二段式底支持板856及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム852の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム852とサスペンションタング238の間のギャップを維持することができる。
【0045】
また、図20に示すように、マイクロアクチュエータフレーム952は、頂支持板954と、底支持板956と、これら頂支持板954と底支持板956を相互に連結させるサイドアーム958と、を備えている。同図に示すように、頂支持板954は部分954a及び956bに分けられており、両者の間には一つのギャップ990が形成されている。このような頂支持板954の構造によって、使用時にもマイクロアクチュエータフレーム952の形状を保持することができる。更に、マイクロアクチュエータフレーム952を形成することにより、頂支持板954と底支持板956の間に一つの平行ギャップを形成することができる。
【0046】
なお、マイクロアクチュエータフレーム952がレーザー溶接等の方式によって、サスペンション216のサスペンションタング238の上に装着される場合、底支持板956は、サスペンションタング238上でマイクロアクチュエータフレーム952を支持することになる。上述の実施形態と同じように、二段式頂支持板954及びレーザー溶接を利用したマイクロアクチュエータフレーム952の取付方式によれば、使用時にマイクロアクチュエータフレーム952とサスペンションタング238の間のギャップを維持することができる。
【0047】
以下、図21乃至図30は、本発明実施形態におけるヘッドジンバルアセンブリの製造及び装備工程に関する主な流れを示す図である。図21は、ヘッドジンバルアセンブリ製造工程の模範的な第一実施形態に関するフローチャートである。工程開始後(図21のステップ1)、まずマイクロアクチュエータフレームのサイドアームに圧電素子を取付ける(図21のステップ2)。このマイクロアクチュエータフレームは図9乃至20に示した構造を適用することができる。次にレーザー溶接等の溶接方式にて、サスペンションのサスペンションタングにマイクロアクチュエータフレームを装着する(図21のステップ3)。マイクロアクチュエータフレームは、図9乃至20に示したマイクロアクチュエータ取付構造によって装着される。溶接完了後、サスペンショントレースに圧電素子を連結する(図21のステップ4)。また次に、マイクロアクチュエータフレームにスライダを装着し(図21のステップ5)、且つサスペンションのサスペンショントレースにスライダを電気的に連結する(図21のステップ6)。ヘッドジンバルアセンブリに対する視覚的な検査を行い(図21のステップ7)、またスライダ及び圧電素子に対する性能テストを行う(図21のステップ8)。最後にヘッドジンバルアセンブリを洗浄する(図21のステップ9)。
【0048】
図22は、ヘッドジンバルアセンブリ製造工程の模範的な第二実施形態に関するフローチャートである。工程開始後(図22のステップ1)、まずレーザー溶接等の溶接方式にて、サスペンションのサスペンションタングにマイクロアクチュエータフレームを装着する(図22のステップ2)。このマイクロアクチュエータフレームは、図9乃至20に示した構造を適用することができ、且つ図9乃至20に示したマイクロアクチュエータ取付構造によって装着されることができる。溶接完了後、マイクロアクチュエータフレームのサイドアームに圧電素子を取付ける(図22のステップ3)。次にサスペンションのサスペンショントレースに圧電素子を電気的に連結する(図22のステップ4)。また次に、マイクロアクチュエータフレームにスライダを装着し(図22のステップ5)、且つ、サスペンションのサスペンションタングにスライダを電気的に連結する(図22のステップ6)。ヘッドジンバルアセンブリに対する視覚的な検査を行い(図22のステップ7)、またスライダ及び圧電素子に対する性能テストを行う(図22のステップ8)。最後にヘッドジンバルアセンブリを洗浄する(図22のステップ9)。
【0049】
図23は、ヘッドジンバルアセンブリ製造工程の模範的な第三実施形態に関するフローチャートである。工程開始後(図23のステップ1)、まずマイクロアクチュエータフレームのサイドアームに圧電素子を取付ける(図23のステップ2)。マイクロアクチュエータフレームは図9乃至20に示した構造を適用することができる。次にマイクロアクチュエータフレームにスライダを装着する(図23のステップ3)。また、レーザー溶接等の溶接方式にて、サスペンションのサスペンションタングにマイクロアクチュエータフレームを装着する(図23のステップ4)。マイクロアクチュエータフレームは、図9乃至20に示したマイクロアクチュエータ取付構造によって装着されることができる。溶接完了後、サスペンションのサスペンショントレースに圧電素子を電気的に連結し(図23のステップ5)、またサスペンショントレースにスライダを電気的に連結する(図23のステップ6)。ヘッドジンバルアセンブリに対する視覚的な検査を行い(図23のステップ7)、また、スライダ及び圧電素子に対する性能テストを行う(図23のステップ8)。最後にヘッドジンバルアセンブリを洗浄する(図23のステップ9)。
【0050】
図24乃至26は、ヘッドジンバルアセンブリ製造工程の模範的な第四実施形態を示す図である。図24に示すように、まずマイクロアクチュエータフレーム1052のサイドアームに圧電素子1042を取付ける。このマイクロアクチュエータフレーム1052は、図9乃至20に示した構造を適用することができる。次に図25に示すように、例えば複数のレーザー半田1060を介して、サスペンション1024のサスペンションタングにマイクロアクチュエータフレーム1052をレーザー溶接して装着する。マイクロアクチュエータフレーム1052は、図9乃至20に示したマイクロアクチュエータ取付構造によって溶接されることができる。最後に図26に示すように、ロードビーム1020、ヒンジ1022、基板1018にサスペンション1024を溶接方式にて連結させる。
【0051】
図27乃至30は、ヘッドジンバルアセンブリ製造工程の模範的な第四実施形態を示す図である。図27及び図28に示すように、複数のレーザー半田1160を介して、サスペンション1124のサスペンションタングにマイクロアクチュエータフレーム1152をレーザー溶接して装着する。このマイクロアクチュエータフレーム1152は、図9乃至20に示した構造を適用することができ、且つ図9乃至20に示したマイクロアクチュエータ取付構造によって装着されることができる。溶接完了後、図29に示すように、ロードビーム1120、ヒンジ1122及び基板1118にサスペンション1124を溶接方式にて連結する。次に図30に示すように、マイクロアクチュエータフレーム1152のサイドアームに圧電素子1142を取付ける。
【0052】
図9乃至20に示すマイクロアクチュエータ取付構造を含むヘッドジンバルアセンブリ、又は図21乃至30に示すヘッドジンバルアセンブリの製造工程は、ディスクドライブ装置にも適用することができる。ここでディスクドライブ装置は、図1に示す構造を適用してもよい。本発明の実施形態において、ディスクドライブ装置の構造、作業及び組立過程は、当業者によく周知されている技術であるため、これについては更なる説明をしない。また、マイクロアクチュエータ取付構造又はヘッドジンバルアセンブリの製造工程は、マイクロアクチュエータを備えるいずれかのディスクドライブ装置、或いはマイクロアクチュエータを備えるその他の装置に対して応用することができる。
【0053】
以上、最良の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、従来のディスクドライブ装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すディスクドライブ装置の局部の斜視図である。
【図3】図3は、従来のヘッドジンバルアセンブリの斜視図である。
【図4】図4は、図3におけるヘッドジンバルアセンブリのスライダ及び圧電素子マイクロアクチュエータの斜視図である。
【図5】図5は、図3に示すヘッドジンバルアセンブリの局部の斜視図である。
【図6】図6は、図3に示すヘッドジンバルアセンブリの側面図である。
【図7】図7は、図3に示すヘッドジンバルアセンブリの側面図であり、マイクロアクチュエータとサスペンションのギャップを縮小するフレームの傾きを示す図である。
【図8】図8は、図3に示すヘッドジンバルアセンブリの側面図であり、マイクロアクチュエータとサスペンションのギャップを拡大するフレームの傾きを示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むヘッドジンバルアセンブリの分解斜視図である。
【図10】図10は、図9に示すヘッドジンバルアセンブリを装備後の上部から見た斜視図である。
【図11】図11は、図9に示すヘッドジンバルアセンブリの装備後の側面図である。
【図12】図12は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むヘッドジンバルアセンブリの分解斜視図である。
【図13】図13は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むヘッドジンバルアセンブリの分解斜視図である。
【図14】図14は、図13に示すヘッドジンバルアセンブリを装備後の上部から見た斜視図である。
【図15】図15は、図13に示すヘッドジンバルアセンブリの装備後の側面図である。
【図16】図16は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むヘッドジンバルアセンブリの斜視図である。
【図17】図17は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むマイクロアクチュエータフレームの斜視図である。
【図18】図18は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータ取付構造を含むマイクロアクチュエータフレームの斜視図である。
【図19】図19は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータフレームの斜視図である。
【図20】図20は、本発明の他の実施形態におけるマイクロアクチュエータフレームの斜視図である。
【図21】図21は、本発明の他の実施形態における製造工程に関するフローチャートである。
【図22】図22は、本発明の他の実施形態における製造工程に関するフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の他の実施形態における製造工程に関するフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図25】図25は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図26】図26は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図27】図27は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図28】図28は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図29】図29は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【図30】図30は、本発明の他の実施形態における製造工程を順に展示した図である。
【符号の説明】
【0055】
100:ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)
101:磁気ディスク
102:スピンドルモーター
103:スライダ
104:ボイスコイルモータ
105:マイクロアクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドジンバルアセンブリに適用されるマイクロアクチュエータフレームであって、
前記ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションと連結する底支持板と、
前記ヘッドジンバルアセンブリのスライダを支持する頂支持板と、
前記底支持板及び前記頂支持板を接続する一対のサイドアームと、
前記底支持板に備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含み、ここで、当該マイクロアクチュエータ取付構造により、使用時、前記頂支持板と前記ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションの間はほぼ一定のギャップが維持される、
ことを特徴とするマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項2】
マイクロアクチュエータフレームは、前記サイドアームに装着されている圧電素子を更に含み、前記圧電素子は励起されることにより前記サイドアームを選択的に作動させ、当該サイドアームの選択的な作動は前記頂支持板を作動させ、更に、スライダを作動させる、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項3】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板の底面に備えられた金属板材料である、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項4】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板の底面に備えられたポリイミド積層である、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項5】
前記マイクロアクチュエータ取付構造と前記底支持板は一体成形されている、
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項6】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板を構成し、また、1つの階段状の構造を含む、
ことを特徴とする請求項5記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項7】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該底支持板の外部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより1つの平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項5記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項8】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該底支持板の内部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより1つの平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項5記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項9】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該マイクロアクチュエータ取付構造は、第一及び第二タブを含み、前記第一及び第二タブが前記底支持板の相対する両側部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより対応する平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項5記載のマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項10】
ヘッドジンバルアセンブリに適用されるマイクロアクチュエータフレームであって、
前記ヘッドジンバルアセンブリのサスペンションと連結する底支持板と、
前記ヘッドジンバルアセンブリのスライダを支持する頂支持板と、
前記底支持板及び前記頂支持板を互いに連結する一対のサイドアームと、を含み、ここで、前記底支持板と前記頂支持板のいずれか一方の部品は、二つの部分に分けられ、当該二つ部分の間には1つのギャップが形成されている、
ことを特徴とするマイクロアクチュエータフレーム。
【請求項11】
ヘッドジンバルアセンブリに使えられるサスペンションであって、
サスペンションフレキシャと、当該サスペンションフレキシャに備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含み、
当該マイクロアクチュエータ取付構造はマイクロアクチュエータフレームを支持し、当該マイクロアクチュエータ取付構造により、前記マイクロアクチュエータフレームの頂支持板と前記サスペンションフレキシャの間には、使用時にほぼ一定のギャップが維持される、
ことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリに使えられるサスペンション。
【請求項12】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は金属板材料である、
ことを特徴とする請求項11記載のサスペンション。
【請求項13】
前記マイクロアクチュエータ取付構造はポリイミド積層である、
ことを特徴とする請求項11記載のサスペンション。
【請求項14】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は前記サスペンションフレキシャ上に重ね合わせる、
ことを特徴とする請求項11記載のサスペンション。
【請求項15】
ヘッドジンバルアセンブリであって、
サスペンションと、レーザ溶接方式により前記サスペンションに装着されるマイクロアクチュエータと、前記サスペンション若しくはマイクロアクチュエータに備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含み、
当該マイクロアクチュエータ取付構造は、前記サスペンションとマイクロアクチュエータの間に延在されて前記サスペンション上のマイクロアクチュエータを支持し、ここで、当該マイクロアクチュエータ取付構造により、前記マイクロアクチュエータの頂支持板と前記サスペンションの間には、使用時にほぼ一定のギャップが維持される、
ことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項16】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記サスペンションのサスペンションタングの上に位置する、
ことを特徴とする請求項15記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項17】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は金属板材料である、
ことを特徴とする請求項16記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項18】
前記マイクロアクチュエータ取付構造はポリイミド積層である、
ことを特徴とする請求項16記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項19】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記サスペンションタング上に重ね合わせる、
ことを特徴とする請求項16記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項20】
前記マイクロアクチュエータは、マイクロアクチュエータ取付構造を含み、当該マイクロアクチュエータ取付構造は、前記サスペンション上に連結されている底支持板と、スライダを支持する頂支持板と、前記底支持板及び頂支持板を互いに連結する一対のサイドアームと、を含み、ここで、前記マイクロアクチュエータ取付構造は前記底支持板に備えられている、
ことを特徴とする請求項15記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項21】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板の底面に備えられた金属板材料である、
ことを特徴とする請求項20記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項22】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板の底面に備えられたポリイミド積層である、
ことを特徴とする請求項20記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項23】
前記マイクロアクチュエータ取付構造と前記底支持板は一体形成されている、
ことを特徴とする請求項20記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項24】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は前記底支持板を構成し、当該取付構造は1つの階段状の構造を含む、
ことを特徴とする請求項23記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項25】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該底支持板の外部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより1つの平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項23記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項26】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該底支持板の内部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより1つの平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項23記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項27】
前記マイクロアクチュエータ取付構造は、前記底支持板から延在され、また、当該マイクロアクチュエータ取付構造は第一及び第二タブを含み、前記第一及び第二タブが前記底支持板の相対する両側部から当該底支持板の底面に向けて曲げられることにより対応する平行ギャップが形成される、
ことを特徴とする請求項23記載のヘッドジンバルアセンブリ。
【請求項28】
ディスクドライブ装置であって、
ヘッドジンバルアセンブリと、当該ヘッドジンバルアセンブリと連結する駆動アームと、磁気ディスクと、当該磁気ディスクを回転駆動させるスピンドルモーターと、を含み、
ここで、前記ヘッドジンバルアセンブリは、
サスペンションと、レーザ溶接方式により前記サスペンションに装着されるマイクロアクチュエータと、前記サスペンション若しくはマイクロアクチュエータに備えられたマイクロアクチュエータ取付構造と、を含み、
当該マイクロアクチュエータ取付構造は、前記サスペンションとマイクロアクチュエータの間に延在されて、前記サスペンション上のマイクロアクチュエータを支持し、ここで、当該マイクロアクチュエータ取付構造により、前記マイクロアクチュエータの頂支持板と前記サスペンションの間には、使用時にほぼ一定のギャップが維持される、
ことを特徴とするディスクドライブ装置。
【請求項29】
ヘッドジンバルアセンブリの製造方法であって、
マイクロアクチュエータフレームを提供するステップと、
前記マイクロアクチュエータフレームに圧電素子を装着するステップと、
前記マイクロアクチュエータフレームをサスペンションにレーザ溶接するステップと、
前記圧電素子を前記サスペンションのサスペンショントレースに電気的に接続するステップと、
前記マイクロアクチュエータフレームにスライダを装着するステップと、
前記スライダを前記サスペンションのサスペンショントレースに電気的に接続するステップと、
視覚的な検査を行うステップと、
前記スライダ及び圧電素子の性能をテストするステップと、
洗浄ステップと、を含む、
ことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項30】
前記圧電素子は、前記マイクロアクチュエータフレームが前記サスペンション上にレーザ溶接される前に前記マイクロアクチュエータフレームに装着されている、
ことを特徴とする請求項29記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項31】
前記圧電素子は、前記マイクロアクチュエータフレームが前記サスペンション上にレーザ溶接された後に前記マイクロアクチュエータフレームに装着される、
ことを特徴とする請求項29記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項32】
前記圧電素子及びスライダは、前記マイクロアクチュエータフレームが前記サスペンション上にレーザ溶接される前に前記マイクロアクチュエータフレームに装着されている、
ことを特徴とする請求項29記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
【請求項33】
前記マイクロアクチュエータフレームとサスペンションの間にマイクロアクチュエータ取付構造を提供するステップを更に含み、当該マイクロアクチュエータ取付構造は適宜な構造を有することにより、前記マイクロアクチュエータフレームの頂支持板と前記サスペンションの間には、使用時にほぼ一定のギャップが維持される、
ことを特徴とする請求項29記載のヘッドジンバルアセンブリの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2007−128636(P2007−128636A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−284226(P2006−284226)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【出願人】(500393893)新科實業有限公司 (361)
【氏名又は名称原語表記】SAE Magnetics(H.K.)Ltd.
【住所又は居所原語表記】SAE Technology Centre, 6 Science Park East Avenue, Hong Kong Science Park, Shatin, N.T., Hong Kong
【Fターム(参考)】